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NEC相模原事業場環境アニュアルレポート2013

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NEC相模原事業場環境アニュアルレポート2013
NEC相模原事業場 環境アニュアルレポート2013
報告対象期間:2012.4.1~2013.3.31
ご挨拶
NECは、環境との調和を経営の重要課題のひとつとし、企業活動の全域で一人ひとりが環境へのやさしさを優先して
行動することを行動指針に掲げて実践しています。
当相模原事業場は、NECグループの新たな成長領域となる環境・エネルギー事業の中核拠点として、電気自動車及
び家庭用蓄電システム等に使用される大容量リチウムイオン二次電池の研究・開発・製造を行うとともに、宇宙事業等
写真
の社会インフラ事業の生産拠点の役割を担う事業場です。当事業場では、NECの行動指針に基づき、NEC及び在籍
するテナント法人一体となって環境経営を推進しています。また製品の開発・設計段階から環境・安全を考慮した評価
を行い、「環境配慮型製品・サービス」の開発を行っています。
本レポートは、今年度で15年目を迎えました。当事業場の環境への取り組みについてご理解いただきますことに感謝
相模原地区責任者
申し上げますとともに、一層ご支援を賜れば幸いに存じます。
事業場概要
相模原事業場
橋本技術センター
所在地
〒252-5298
神奈川県相模原市中央区下九沢1120
〒252-5297
神奈川県相模原市中央区南橋本3丁目1-35
設立日
1962年11月
1989年6月
従業員数
NEC 70名 (2013/4月末時点)
敷地面積
140,620㎡
主要事業
• 航空宇宙・防衛システムなどの社会インフラ事業
• 大容量リチウムイオン電池事業
*参考 テナント法人15社 2,457名
26,441㎡
2012年度の環境活動トピックス 「省エネルギー/節電活動」
相模原事業場では、テナント法人を含め、事業場全体で省エネルギー/節電活動
を推進しました。 その結果、昨年度比で、電力使用量が6.4%[-5,065MWh]削減で
きました。
特に省エネパトロールの強化を行い、それによる節電効果(累計)は、245MWh/年
[効果金額:3,190千円/年]となりました。
相模原事業場では、独自に省エネルギー啓発活動として、「省エネルギー施設見
学会」を実施し、相模原事業場のエネルギーシステムについて説明しました。
テナント法人からもご参加頂き、省エネルギー/節電活動の重要性について、ご
理解を頂けたと感じています。
省エネルギー施設見学会
高効率ターボ冷凍機見学
省エネパトロール強化による主な施策
環境負荷の概要
直接的事業活動において、環境負荷との関連性をより明確に示すためにマスバランス(物質収支)を
把握し、環境負荷削減に向けた施策の展開に活用しています。
<INOUT内容>
• 電気
:工場・オフィスで使用する電力会社からの購入電力
• ガス
:エネルギーとして使用する都市ガス
• 燃料
:エネルギーとして使用する灯油
• 水
:水道水・地下水(再利用水を除く)
• 化学物質
:生産や実験で使用する法規制を受ける化学物質(毒物、劇物、
• 紙
:工場・オフィスで使用するコピー用紙、コンピュータ用紙
危険物、有機溶剤、特定化学物質、PRTR対象物質)
電力
7,452万KWh
ガス
739万㎥
相模原事業場
CO2
4.26万t-CO2
NOX
7.3t
燃料
4,230ℓ
SOX
0t
水
59万㎥
排水
8万㎥
5,690t
BOD
3,276kg
<OUTPUT内容>
:電気・ガス・燃料の使用に伴って発生する二酸化炭素
• CO2
• NOX
:ガス・燃料の使用に伴って発生する窒素酸化物
• SOX
:燃料の使用に伴って発生する硫黄酸化物
• 排水
:工場・オフィスからの生産系排水及び生活排水
• BOD
:(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)
排水中に含まれる汚泥物質(有機物)が微生物により
化学物質
注1
酸化分解されるのに必要とする酸素量
• 一般廃棄物:事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、産業廃棄物を除く
紙
一般廃棄物
(NECのみ) 0.5t
注1: NECのみ 14.5 t
2012年度の環境負荷データ
産業廃棄物
95t
注2
廃棄物(紙くず、古紙、厨芥物など)
• 産業廃棄物:事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、「廃棄物の処理及び
清掃に関する法律」で定める廃棄物(汚泥、廃油、廃酸、
359t
廃アルカリ、廃プラスチック、金属、ガラス・陶磁器
など)
注2: NECのみ 85 t
活動目標・実績・計画
NECでは社内で管理している中期環境目標を
「NECエコ・アクションプラン」として、公表してい
ます。
相模原事業場では「NECエコ・アクションプラ
2012年度主な目標及び活動結果/2013年度目標
指標
地球温暖化防止
ン」と事業に係る環境負荷、それらの環境影響評
価結果、法及びその他要求事項を踏まえ、年度
生物多様性保全
2012年度
目標項目
エネルギー使用量※1
前年度実績比:1%以上改善
2013年度
目標値
実績
29,146KL
全社イベント情報の提供
設定なし
環境教育受講率95%以上
95%以上
評価
27,089KL
○
26,818KL
11回
○
全社イベント
情報の提供
100%受講
○
環境教育受講率
95%以上
毎に目的・目標の制定及び実行計画を策定し、
計画に基づいた活動を展開しています。
人材育成
目標値
2012年度は3項目において年度目標を達成し
ました。2013年度は3項目において目標を設定し、
※1:熱・電気合算の算定に基づく原油換算エネルギー使用量
活動を推進していきます。
環境負荷低減活動
【地球温暖化防止】
NECグループでは、「チャレンジ25キャンペーン」の趣旨に賛同してCO2(二酸化炭素)排出量削
減を軸に、「COOLBIZ」やライトダウンキャンペーンを行い、地球温暖化防止活動を全国的に展開し
ています。
相模原事業場では、省エネ法で定められた「エネルギー原単位の前年度比:1%以上改善」を目標
に掲げ、2012年度については、節電活動の一環として省エネパトロールを強化しました。
省エネパトロールにてチェックした結果、連休中のクリーンルーム空調維持運転停止や不要な空調
CO2総排出量(t)
140000
120000
100000
80000
60000
40000
20000
停止、給気ファン設定温度変更などの施策を行い、前年度に比べCO2排出量は、8.7%改善し、
0
1990 2008 2009 2010 2011 2012
42,675t-CO2/年となりました。
CO2排出量削減推移
【廃棄物削減・再資源化】
NECグループでは再資源化率99.5%以上を『ゼロエミッション』と定義し、2001年に達成いたしまし
た。
『ゼロエミッション』を維持するために、従業員の廃棄物発生抑制や廃棄品の分別徹底や不要PCの売
2500
(t)
一般廃棄物
産業廃棄物
却促進などリユースも積極的に進めています。
また、事業場から排出する廃棄物の処理を委託している処理場に対し、現地確認を行い、法律に基
づいた保管状況、処理状況、再資源化状況を定期的に確認しています。
相模原事業場ではゼロエミッションを維持するために、廃棄物を20種類に分類しています。再資源化
2000
1500
1000
は排出者がきちんと分別しないと円滑にまわらないため、新入社員・転入者への廃棄物教育を行って
います。 またテナント法人には各社の廃棄物管理責任者を通して廃棄物教育を行い、当事業場で勤
務する全ての人の意識啓発を図っています。
2012年度は、NECグループ事業再編の撤去・新設工事が完了したため、産業廃棄物は1,696t
(▲82.5%)の削減となりました。今後も適正管理に努めてまいります。
500
0
2008
2009
2010
2011
廃棄物排出量推移
2012
【化学物質管理】
(t)
12000
NECでは購入量と使用量の管理を毎月実施すると共に、法規制化学物質の厳密な管理を徹底し、
法規制物質
その他化学物質
10000
適切な化学物質の使用を推進しています。
8000
さらに、新規に事業場に導入する全ての化学物質について、導入前に環境への影響や安全性、防
6000
災面などを評価し、廃棄方法や法遵守についても使用前に把握しています。
4000
2012年度は総使用量5,690t、法規制物5,680t、PRTRの対象は15種類、合計1,289tでした。
2000
0
2008
2009
【環境配慮型製品の開発】
2010
2011
2012
化学物質使用実績推移
NECでは業界トップレベルの環境配慮基準を満たした製品を『エコシンボル』として認証しています。
2008年からは従来の活動を強化し、NECならびに業界のトップランナーとなりうる基準を満たした製
エコシンボルスター
品に『エコシンボルスター』マークを付与する制度をスタートさせています。
NECならびに業界のトップランナーと
なり得る基準を満足した製品に対して
エコシンボルスターマークを付与
法遵守・リスク管理
2012年度届出・報告及び環境規制値の遵守状況一覧
相模原事業場では2012年度は、法定に基づく公
届出内容
実施
結果
法定に基づく届出や報告書について、公害防止関係、
廃棄物関係等の提出 等
34件
100%
実施
1,613件
100%
クリア
害防止関係、廃棄物関係などの届出や報告書に
ついて、全て滞りなく提出しました。また、有害大
届出・報告
気、水質、騒音、振動、排ガスの測定については
法定基準より厳しい自主基準値を設定し、全てク
環境規制値の遵守
リアしました。
また、薬品漏洩等の万一の事故や地震等災害
2012年度訓練実施結果
の発生に備えるため、環境負荷施設の緊急事態
対応訓練などの各種訓練を実施しました。
なお、近隣からの苦情やお問い合わせはありま
せんでした。
有害大気、水質、騒音、振動、臭気指数、排ガス等
環境規制値を遵守するための測定 等
訓練名
灯油漏洩対応訓練
光化学オキシダント発令時対応処置訓練
灯油漏洩対応訓練
排水処理施設薬品漏洩対応訓練
純水装置薬品漏洩対応訓練
実施月
参加者数
5月
6月
9月
10月
11月
15名
12名
16名
18名
16名
灯油漏洩対応訓練の様子
環境教育・意識啓発
従業員一人ひとりが高い環境知識を持ち、自発
6月の環境月間では、生物多様性保全活動(N
2月の省エネルギー月間では、賢い節電術やス
的な環境配慮行動ができる人材の育成を目的と
EC田んぼ作りPJ、いきもの調査など)を実施しま
マートエネルギーについての講演会を開催しまし
して、全従業員環境教育や自然体験型イベントな
した。
た。
どを行っています。
また、毎年6月、11月を『環境月間』、2月を『省エ
ネルギー月間』と位置づけ、環境見学会や環境映
画上映会、エコグッズの販売などを開催していま
す。
NEC田んぼ作りPJ 田植えの様子
省エネルギー講演会の様子
地域社会貢献
2012年度地域貢献への参加結果
相模原事業場では、企業市民として地域社会
イベント名
への貢献と調和を図るべく、行政との環境情報
交流を行うとともに、地域イベントへの積極的参
加しています。
実施月
実績
通勤路清掃
6,11月
* 88名
相模川クリーン作戦
6,10月
39名
10月
1回
少年サッカー大会開催
2012年度は『通勤路清掃』、『相模川クリーン
*テナント法人 13社参加
作戦』や、『NECカップ相模原少年サッカー大
会』などを行っています。
相模川クリーン作戦
NECカップ相模原少年サッカー大会開催
NECグループビジョン/環境方針
NECグループ 企業理念
NEC Way
1990年制定
人と地球にやさしい情報社会
ンという意味をこめました。
を実現していきます。
中期経営計画
NECグループビジョン2017
また、NECグループビジョン2017を環境面から
実現すべく、2010年6月に「NECグループ環境
経営行動計画2017/2030」を策定し、環境経営
のさらなる高度化に向けて取り組んでいます。
NECグループ環境経営行動計画2017/2030
組みを「NEC Way」として体系化しました。私た
の社会に貢献し、人と地球にやさしい情報社会
年度方針
NECグループ企業理念
NECグループ企業行動憲章
NECグループビジョン2017
ちはNEC Wayの実践を通してお客さまやその先
日常業務
(企業倫理・
コンプライアンス)
C&C宣言40周年にあたる2017年に向けたビジョ
行動規範を含むNECグループの経営活動の仕
NECは環境と調和するテクノロジーと環境にやさしい
•
•
•
•
世界の人々が人間性を十分に発揮できる
NECグループ行動規範
(価値観・
行動原理)
ビジョン2017」としてまとめました。「2017」には、
NECグループバリュー
に実現したい社会像・企業像を「NECグループ
企業理念、ビジョン、バリュー、企業行動憲章、
1991年11月制定
生産の追及をとおして自然のいとなみを尊重し
企業理念に基づいて、NECグループが10年後
人と地球にやさしい情報社会を
イノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー
環境憲章
環境理念
NECはC&Cをとおして、
世界の人々が相互に理解を深め、
人間性を十分に発揮する
豊かな社会の実現に貢献します。
低炭素:社会全体のCO2削減にITソリューションで貢献
低炭素:製品のエネルギー効率の改善
生態系・生物多様性保全に向けた活動の強化
資源循環、省資源の推進
豊かな社会と環境の実現に貢献します。
行動指針
NECは環境との調和を経営の最高課題の
ひとつとして企業活動の全域で一人ひとりが
環境へのやさしさを優先して行動します。
1. 開発・設計の段階で環境・安全を考慮した評価を行い、環
境保全に適合した省資源、省エネルギーの製品を提供す
る。
2. 生産、販売・物流、使用、廃棄などの段階で環境技術の開
発・向上につとめ、環境保全に貢献できる資材・工法、再利
用の積極的な導入をはかる。
3. 国・地方自治体などの環境規制を遵守することはもとより、
自主管理基準を設定し、環境管理レベルの向上につとめる。
4. 全員への環境教育を徹底し、環境への意識向上をはかると
共に、地球的規模の視点に立った環境保全活動により社
会に貢献する。
5. 分担役員を頂点とした環境管理の組織・運営制度を整備し、
責任所在の明確化をはかると共に、常に最新の環境規範
にしておく。
6. 環境監査により活動を確認して改善施策を実行し、自主管
理の維持向上につとめる。
7. 開発した環境の技術・管理手法を積極的に公開し、環境保
全に貢献する。
環境管理体制
相模原事業場では、環境管理活動を積極的にまた、確実に行うために、事業場の責任者である
相模原総務部長の下で各事業ラインの代表を管理体環境管理責任者として組織化し活動を展開
しています。
また、地区内のテナント法人へは、地区環境管理/省エネ連絡会を通じて情報展開を行い、事
業場全体で一丸となった活動を徹底しています。
特に環境負荷の大きいテナント法人とは、「環境覚書」を締結し、NECに準じた環境活動を依頼
しています。
相模原事業場環境推進体制
環境経営監査・ISO14001審査
NECでは1997年にISO14001を認証取得しています。
環境監査は、地区(事業場)で自主的に計画・実施する「セルフチェック」と、
NEC全社で実施する「環境経営監査」を行っています。
セルフチェックで、自地区(事業場)の活動状況を確認し、環境経営監査に
てインタビューとパトロールを行い、環境負荷の低減状況や改善状況、環境
≪NECの監査制度と
外部審査の位置づけ≫
ISO14001審査
第三者の外部機関による審査
マネジメントシステムへの適合性の確認を行っています。
これらの結果は、ISO14001審査によって第三者審査機関により確認され
ます。
環境経営監査
NEC全社の環境監査
2012年度相模原地区は、環境経営監査と環境法遵守監査を受審しました。
改善を要する点は無く、軽微な指摘がありましたが、関係部門と連携し是正
セルフチェック
を完了しています。
事業場のセルフチェック
発 行:2013年6月
NEC CSR・環境推進本部 環境推進部
E-mail: [email protected]
TEL :03-3798-6617
本誌の情報はインターネットでもご覧いただけます。
http://jpn.nec.com/eco/ja/
環管資13-006
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