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スーパーカブ誕生50周年
うに」 と、 ステップスルーとレッグシールドを採用しました。 Hondaのモビリティ開発の原点 誰もが簡単に乗れる便利な新しい交通手段をつくりたい というその一心でHondaは「日本発の全く新しい二輪車」 第二次大戦直後、日本のモーターサイクル製造は、海外 スーパーカブを生み出したのです。 モデルを模したものから始まっていました。当時のモデル スーパーカブはその後、ほとんど変わらない定番フォル はとても高価で、一般の人々が買えるものではありません ムに先進技術を次々と盛り込み、時代とともに進化し続けま でした。誰でも使える便利な商品を多くの人に──そんな す。エンジンを継続的に改良しながら、1996年にはパンクに 本田宗一郎の想いから、1958年にスーパーカブは誕生し 強いタフアップチューブを開発・採用。2007年には一層の環 ました。 境性能と快適性の向上をめざして、走行状況に応じてコン ピュータが理想的な燃料供給の量とタイミングを判断し調 当時のビジネスバイク市場では2馬力程度の2ストロー 整する電子制御燃料噴射装置「PGM-FⅠ」 を搭載しました。 クエンジンが主流でしたが、 まだ舗装が進んでいない日本 また、人々の暮らしが豊かになっていくのに合わせて、 の道路でも低速で乗りやすくすることを考慮して50ccの4 ストロークエンジンの量産化に世界で初めて取り組みまし 「走る楽しさ」を重視したスポーツカブもラインアップする た。また、 タイヤについても当時、18インチという大きいサ など、マーケットニーズに対応し、機能やデザインを柔軟に イズが主流でしたが、低速でも取り回しがしやすいように 変化させてきました。 17インチというタイヤの開発にまで踏み切りました。 この新 人々の要請、時代の要請に応え続ける。スーパーカブの 型タイヤをつくってくれるメーカーを探し出し、試行錯誤の 基本思想は、Hondaのモビリティ開発の原点として、今なお 末に完成させました。また「出前持ちの人が片手でも楽に すべてのHonda製品に息づいています。 運転できるように」 と、簡単に変速できる自動遠心クラッチ を開発。さらにスタイリング面では「女性にも乗りやすいよ マレーシア イギリス 中国 スーパーカブ誕生50周年 全世界160ヵ国以上の人々に愛され続けて生産累計6,000万台を達成しました。 「人の役に立ち、生活を楽しくする」 というHondaの思想をそのままカタチにしたスーパーカブ。 それは1958年、当時の二輪車の常識を覆して誕生しました。 50ccの4ストロークエンジン、女性も乗りやすいデザイン、大衆的な価格が人々を魅了しました。 そして今、 スーパーカブは「50年間同じコンセプトでつくられている世界最多生産のエンジン付き乗り物」 という 他に類を見ない存在となったのです。 「環境性能」 「操作性能」 「耐久性能」の進化 1966 燃費・静粛性が向上 OHVを燃焼効率や静粛性 に優れたOHC(オーバー ヘッドカム)に変更。 C S R レ ポ ート 2 0 0 9 1971 操作性が向上 新設計フレームで操作性 を向 上させ た「デラック ス」を販売。 1983 超低燃費を実現 リッター180km。驚異的な 超低燃費「新エコノパワー エンジン」 を搭載。 Hondaのグローバル展開の原点 1962年には100%出資による初の海外工場としてベル ギー・ホンダを設立したのを皮切りに、1964年にはタイに 東南アジアの販売拠点となるアジア・ホンダ、翌年には二 Hondaがスーパーカブを初めて海外に輸出したのは、 日 輪車生産の合弁会社タイ・ホンダを設立しました。さらに 本での発売からわずか10カ月後のこと。1959年にアメリカ 1996年には二輪車工場としてホンダ・ベトナムを設立して ン・ホンダを設立し、販売を開始しました。初の海外市場を います。 アメリカにすることを決めたのは「一番厳しい市場で勝ち残 れなければ本物ではない」 と考えたからです。 今もなお生産・販売地域を拡大し続ける「日本発の独創 的モビリティ」スーパーカブ。 「人の役に立ち、生活を楽し しかし当時、アメリカのモーターサイクルのほとんどは くする」 というHondaの思想をそのままカタチにしたスー 500cc以上で、長く延びた舗装路を走るのに向いたスタイ パーカブは、時代の変化とともに、人々の暮らしの多様化と ル。 アメリカ人にとっては“スピードマニアのための乗り物” ともに、世界中でユーザーを増やし続けています。 だったのです。そんな中でアメリカン・ホンダは当初、苦戦 を強いられましたが、当時、 アメリカならではの狩猟などの 生産累計6,000万台を達成 2008(4月) 6,000万台 レジャー用途に狙いを定めたハンターカブをはじめ、現地 5,000万台 ニーズに合わせたモデルを投入することで販売台数を拡 3,500万台 大。1978年には現地での生産体制を確立しました。 2,000万台 またHondaは、 ヨーロッパ、アジアにも拠点を置き、スー パーカブの販路を拡大していきます。 「現地での生産・販売 体制の確立」 というHondaの思想は、スーパーカブが先駆 けとなって具現化されていったのです。 100万台 1958 1961 500万台 1967 1,000万台 1,500万台 1983 1974 1992 2002 2005 2008 (年) ブラジル メキシコ 1958 スーパーカブ誕生 50ccとしては世界最高出力、 4 . 5 馬 力 の 空 冷 4ストローク OHV(オーバーヘッドバルブ) 単気筒エンジンを搭載。 生産累計6,000万台を達成 1958 1960 1970 1980 1990 1961 100万台 1967 500万台 1974 1,000万台 2008(4月) 6,000万台 1983 1,500万台 1992 2,000万台 2002 1996 耐久性能が向上 パンクに強い「タフアップ チューブ」 を採用。 2007 2000 3,500万台 2005 5,000万台 2008 環境性能が向上 燃 費 向 上と排ガス のク リーン化を両立する電子 制御燃料噴射装置 「PGM-FI」を搭載。 C S R レ ポ ート 2 0 0 9