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遺伝と環境の相互作用について、3通りに整理し、具体的な例を挙げ

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遺伝と環境の相互作用について、3通りに整理し、具体的な例を挙げ
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問1.遺伝と環境の相互作用について、3通りに整理し、具体的な例を挙げて説明しなさい。
遺伝因子と環境因子が作用して表現型や疾病が現れる:遺伝的要因と環境要因の両方が組み合わ
されて表現型や病気(がん、動脈硬化、感染症、日焼け)の発症につながる。例えば、一卵性双
生児では遺伝的因子は完全に等しいが、性格や病気の成りやすさなどは異なっている。また、が
んについては、がん遺伝子やがん抑制遺伝子の遺伝的変異と環境の発がん因子やがん抑制の生活
習慣(食物やストレス)の両方が発症に関与する。
遺伝子発現と環境条件が相互作用する:遺伝子発現は環境要因によって影響を受け、逆に、遺伝
子発現は酵素などのタンパク質を生産し、タンパク質は物質を生産したり変化させたりし、それ
を細胞外に放出することにより環境を変化させる。環境の変化を感知して遺伝子発現に反映させ
る方法をフィードバック制御という。大腸菌では環境中にラクトースが存在するとラクトースを
利用するために必要なガラクトシダーゼの遺伝子が活性化され、ガラクトシダーゼによりラクト
ースが分解されて濃度が下がると抑制される(負のフィードバック制御)。赤血球では、分化に
関与する GATA1 遺伝子が自身の発現も活性化するので正のサイクルが加速する(正のフィードバ
ック制御)
。
遺伝子発現制御により多様性がつくられ、環境により選択される:
選択的スプライシング:転写の際に異なるエキソンの組み合わせを行うことによりバリエーショ
ンが生じる。筋肉タンパク質などで見られる。
DNA 組換え:抗体の並はずれたバリエーションを作る仕組みの一つに、B 細胞の成熟過程などで
行われる DNA 組換えがある。抗体は可変領域と不変領域からできているが、それぞれ数種類から
数十種類の DNA を用意しており、その組合わせでバリエーションをつくっている。
問2.ヒトゲノム解析により、ヒトの全遺伝子数は約2万2千個であることが分かった。一方、
ヒトのタンパク質を調べてみると、約10万種類が存在すると予測されている。この違いが生じ
るしくみについて、箇条書きにして説明しなさい。
1.選択的スプライシング(説明は上記参照)
2.タンパク質のプロセッシング:インスリンなどのように、翻訳後に一部分が切断されて活性
を持ったり、分泌後に分泌に必要な部分(シグナル配列)が切り取られたりする場合がある。
3.翻訳後にタンパク質の修飾がおこってバリエーションができる。セリン、スレオニンまたは
チロシンのリン酸化、リシンのアセチル化、アスパラギン、セリンまたはスレオニンへの糖鎖の
付加、などが代表的なものである。
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