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シムズ2のための服
地 質 学 雑 誌 第 1 0 9 巻 第 1 1 号 6 4 8 6 6 0 ペ ー ジ, 2 0 0 3 年 1 1 月 jomIG四Z.加c・.j町)圃乙vo1.109,N0.11,p.648660,November2003 群 馬 県 太 田 地 域 , 金 山 丘 陵 に 分 布 す る 海 成 中 新 統 の 層 序 と 年 代 StratigraphyandgeochronologyoftheMiocenemarinese甲ム1ence柚几heOtaarea,GunmaPrefecture, centra1Japan Abstnlct 高 橋 雅 紀 柳 沢 幸 夫 StratigraphyoftheMiocenemarinesequenceintheotaarea,Gunma Prefecture,centraIJapanisestablished.Basedonthelithologicaldef ference,aswellasonthestratigraphicrelationship,thevolcanosedi 訂asa/a7aんa/msノ百*a7zd mentarysequenceintheO柚areaisdividedintolowernonmarinevol 几占/c加}乞7旧が砲a切ひ* caniclasticsoftheYabuzukaFormationandoverlyingmarinesediments oftheMidorimachiFormation(newlydenned).Pumicenowdeposit ニ2()圓年5月19日受付. unc()1111)rmablycoverstheMidorimachiFornlationissuggestedtobe 12003年川月3日受理. * 産 業 技 術 総 合 研 究 所 地 球 科 学 情 報 研 ミ ? 4 i 部 門 複 合 correlatedwiththelowestMiddleMiocene柘1sicproductssuchasthe 年 代 層 序 研 究 グ ル ー プ oyaFormation,widelydistributedalongtheeasternmarginoftheAshio Mountains.Stratigraphiccorrelationofthevolcanosedimentalysuc lnte141atj吠I1310andChmllostr£1tiSμヽaphy(:hヽoul), IIlstlitmeorGeos(jience,Cle()logicalS3tlrveyor J叩川/jx固T,C(?nLra17,F{igashil11,Tsnlkulm, cessionsaroundtheAshioandYamizoMountainssuggeststhatthe EarlytoMiddleMiocenefelsicproductsaredividedintotwostages,that isbe柘realldaftertheNiwayaunconlonnityataboutl5Ma.Twelve 11}11mki:3()585(57。Japan samplesof也eMidorimachiFormationyieldagediagnostic(liatomlos sils,whichindicatethatthesequencefallsbetweenthediatombiohori zonsofD33(16.7Ma)andD35(16.4Ma)oftheupperCnjc辺e刀びc❹a jfzlnayaeZone(NPD3A). Keyworcls:M畑cene,YabLlzukaFormaLion,MidorimachiF()mlation,(?elltLra1 Japan,diatom,biostl・atii;raphyよhmma,0ta は じ め 合・山田,1960;須藤ほzyけ976;高橋ほか,1991). に しかし最近,太田地域において北関東横断道建設に伴う丘 関東地域は東北日本弧と西南日本弧,および伊豆一小笠原 陵地開発工事が進められ,海成中新統とそれを傾斜不整合に 弧 が 会 合 す る 場 所 に 位 置 して い る . し た が って , 中 新 世 に 生 覆う軽石流堆積物の関係を示すきわめて良好な連続露頭が出 じた日本海の拡大と引き続く伊豆一小笠原弧の衝突の歴史 現した.これらの貴重な露頭は,工事の進展に伴いすでに消 が,関束地域の中新統に記録されているはずである.しかし 滅しつつあるので,本論では将来の研究に生かすため,中新 ながら,それらの地層は関東平野を埋積した厚い第四系によ 統 の 岩 相 層 序 を ル ー トマ ップ と 柱 状 図 に 露 頭 写 真 を 添 えて 詳 って分布が分断されているため,それらの地質学的記録を解 し く 記 載 し た . そ して , 従 来 藪 塚 層 と して 一 括 さ れて い た 太 読 して , 関 東 地 域 の 地 質 構 造 発 達 史 を 明 ら か に す る た め に は , 田地域の中新統は,陸成の火砕岩・淡水成層からなる飯塚層 まず各地域の地層の年代を正確に決定し,それらを対比する と , そ れ を 覆 う と 考 え ら れ る 海 成 の 地 層 に 二 分 すべ き と 判 断 必要がある.このような目的で,関東地域の各地に分布する し , 後 者 を 緑 町 層 と して 定 義 し た . さ ら に , 緑 町 について 中新統について,とくに時間分解能と確度が向上した複合年 珪藻化石分析を行い,これまで曖昧であった本地域の中新統 代層序の手法を駆使し,年代層序学的研究を進めてきた(須 の年代を確定し,それをもとに周辺地域の中新統との層序 藤ほか,2002,2003;高橋ほか,2003など). 対比を試みた. 関東北部の足尾山地と関東平野との境界部には,火山岩類 地 を 主 と す る 中 新 統 が, 北 は 栃 木 県 宇 都 宮 市 か ( 五 , 鹿 沼 市 , 岩 舟 地 域 を 経 て , 足 尾 山 地 南 西 部 の 群 馬 県 太 田 地 域 ま で 点 在 して 質 概 説 足尾山地を構成する先中新統を取り巻くように,足尾山地 分布する(Fぼ1).本論で報告する太田地域の火山岩類は, の東縁から南縁にかけて,中新世の安山岩類とそれを覆う流 中新世当時の東北日本火山弧の最南端に位置し,その地質お 紋岩質火砕岩,ぐ7i断片的に分布する(Fig.1).関東山地,房総 よび年代を明らかにすることは,東北日本弧の火山活動の変 半島および棚倉地域の中新統は,非火L川`生砕 遷 を 知 る 上 で も 非 常 に 重 要 で あ る . し か し な が ら , こう し た のに対し,足尾山地周縁の中新統は火山岩が卓越し,これら 地 質 学 的 重 X 副 生 に も 関 わ ら ず, 太 田 地 域 の 中 新 統 に 関 す る 研 の地域は,島弧においては当時の火山フロント近傍に相当す 究は少なく,その詳細については不明な点が多かった(河 ると考えられる.これらの火山岩類は.東北日本の脊梁地域 ⑤TheG(?ologicE11SocietyofJapan2003 648 岩を主とする 地質雑109(11) i洋馬県太田地域,ズi之【.|_「丘陵に分布する?な」が|=噺統の層序と年代 LEGEND II羅羅珊Ouaternaryvolcanicrocks 6 4 9 Neogene r ̄¬sedimentaryrock 「Tm!ITTTmlPalE・o9ene(includeaccretionarycomplex) 四vol(;anicrocks 【7y7:FF77F】9ΓElniticrocks 177T〒FFylPreTertiarybasementrocks I?4.1.1ndexn!apofthestudyareaonthelleologicalmapoft,heno此hempartofKantoDistri(lt,(2entraLJapan (Geolo£ i(la1Surveyooapan,1990). に発達する強度に変質した火山岩類とは異なり,ほとんど変 は,ハ王子丘陵および金山丘陵に分布する中新統を,藪塚凝 質作用を免れているため,古地磁気測定(HoshiandTaka hashiノ997)や放射年代測定(石塚・星,1997;吉川ほか, 灰角睦岩・凝灰質岩層と一括し,石英粗面岩類が貫入ないし 一部不整合に覆うと考えたmig.3).また,彼らは,模式地 2001など)が可能である. で あ る ハ エ 子 丘 陵 に お いて , 藪 塚 凝 灰 角 傑 岩 ・ 凝 灰 質 岩 層 を , 足尾山地南縁の群馬県新田郡笠懸村の鹿田山から太田市 下位より滝ノ入凝灰角傑岩部層,湯ノ入凝灰質岩部層および 金山町にかけては,渡丿岨頼川によって足尾山地と隔てられた 大鷲凝灰角傑岩部層に細分した.ハ王子丘陵には,これら3 比 高 1 0 0 ∼ 2 0 0 m の 山 並 み が, 北 西 一 南 東 方 向 に つ ら な っ 部層のうち,中部の湯ノ入凝灰質岩部層にのみ水底に堆積し ている(Fig凪以下,太田地域).これらのj玉陵は,北西側 た砕 のハ王子丘陵と南東側の金山丘陵に二分され,足尾帯の中・ や ぶ づか 古 生 界 と 古 第 三 系 金 山 流 紋 岩 類 を 基 盤 と して , 中 新 統 の 藪 塚 ごうど 層 と 時 代 未 詳 の 強 戸 傑 層 が 分 布 して い る ( 須 藤 ぽ か つ 9 7 6 ) . 堆積物である.一方,金山丘陵には海棲貝類化石を含む海成 岩が挟在し,上・下位の部層はいずれも陸成の火砕流 層が分布する.河合・山田(1960)は,この海成層はハ王子 丘陵の湯ノ入凝灰質岩部層と同時異相であると考えた.その このうち藪塚層は,流紋岩質火砕岩を主とするが,中部に水 後,須藤ほか(1976)は,河合・山田(1960)が中新世の 底堆積物がわずかに挟在する.金山流紋岩類から上位の地層 火山岩とした石英粗面岩類は古第三紀の溶結凝灰岩であると は 概 ね 南 , す な わ ち 関 東 平 野 側 に 傾 斜 して い る が, 断 層 に よ して,金山流紋岩類と命名し,中新統の基盤と位置づけた る繰り返しが認められる. 太m地域の地質をはじめて報告した河合・山田(1960) (171g.3).この金山流紋岩類については,高橋ほか(1991) により)う8.5 3.2Maおよび56.8 3.4MaのKAr年代が 6 5 0 高橋雅紀・柳沢幸夫 139 200311 251 E 伊 ・kiryuSI. N i i s a l o uSt. S t , i N 1 6 . / / / / l w a j u k u / / A i Q i 1 1 l o X I I I // / ,ぶぺhin,kiryu 187` Kasakake Fm Fヨ 目頭 S t 、 ノノ / / Azami GodoCon910merate NiisatoTuff AzamiSI. MamiokaTUff 四MidorimachiFm, 4LL LLL LLL LLt YabuzukaFm. Hirosawa □` 八 ごx :拠・ござ願 「 ¬ resedimentatedvolcElniclastics 降 明 hcustrinesediments 畷で1 pumiceflowdeposits ?ii weJded↑Uff 闇1111111andesitelavaandvolcanicbreccja ブ ` ・X 〃X [ΣFΣF71KanayamaweldedTUff E祐semenl(AshioBelt) Formations Column ゝ50m 2 a . . 0 1 1 2 2 a 一 YabuzukaSI. Thick nesS N i i s a t o T u f f 次 1 仁 、 T u f f MidorimachiFm. Laholo9y p o o r l y , s c r t e d cQgnlomerale 器 江 留 ご ndconglomerale 70m Yalsuo,Kadono5awa coqulnaceou5 typemolluscs3. sandstonejelslcluff、 1argerforaminifera, /\/i/X 拙 diatom`4 M i d o r i m a c h i Godo resedinlentaledlelSjc volcaniclasticrocks 4Q J rhyorilicweldedtufl 100m YabuzukaFm 」 つ い に { こ こ に い こ l 15、o 1.6Ma5 tuUbrecc咄lapjlritull lacuslrinesodlmentS resed順erltatedlelsic volcaniclaslicrocks lacustrinesedimenls andesilelavaand SanmalbaShiSt、 pu❹ceflowdeposils Kanayama WeldedTuff m Basement (AshioBelt) 250m rhyolilicweldedtulf 58.3 3.2Ma5 56、8 3.4Ma5 ・ 4 ● + 十 中 十 ● 令● 争 ● ● sandslone lime510ne, rockS,granile IKawai&Yamada(1960) ゛20morietal.(1976) 3Ktjrihara(2003) 4Thjswork ゛5T21kahashielal,(1991) 1 1 f l j f .1 l .w i w /:p 9 1 th o ごt19htp/:www. v01canicbreccia j £ 36 20 N も pumicetuU ) Q 言 』 U ル`λミ] ゲ L 1 planUossils|,2 sandysillstone、 SCOna L個 L t L L L L L個 molluscsand Ota kt tl LL tt I L LltLk L LLtLL Lしt L LLtLL tLL へ LLI ju l y 、 LL j j l Ll l 1 y l o Lo 1 o o 2 1 f L1 0 o 1 !1 LL 獣 エoj句 Fig.2.G(2()1ogicalmapandstlrltigraphyoftheotaarea,mod汀iedrromSu(lo(,t,al.(1976) 報告され,須藤ほか(1976)の推定を追認した.また,須藤 おいて岩相の類似性から明らかに金山流紋岩類に帰属すると ほか(1976)は,河合・山田(1960)の定義した藪塚凝灰 判断した.ただし,これらの岩石は,須藤ほか(1976)で明 角傑岩・凝灰質岩層を飯塚層としたほかは,各部層について らかにされたように古第三紀の溶結凝灰岩であることから, は 概 ね 河 合 ・ 山 田 ( 1 9 6 0 ) の 定 義 を 踏 襲 して い る . し か し , 本論では金山溶結凝灰岩とした. 藪塚層最下部の北長岡溶結凝灰岩部層については,層序的位 強戸町中強戸の露頭の岩相記載 置 付 け に 不 確 定 を 示 唆 しつ つ, 中 新 統 と 解 釈 して い る . このように従来は八王子jとjl陵に分布する陸成火砕岩・淡 開発工事によって新たに露頭が出現したのは,金山丘陵北 水成層からなる地層と,金山丘陵に露出する海成層を藪塚層 西端の太田市強JE叩「丁中強戸地域である印igs.2,4」.ここで と して 一 括 して い た . 本 論 で は , 後 者 は 吸 友 塚 層 と は 独 立 し た は,標高80∼100mの丘陵部が大規模に|川削された.2002 地 質 単 元 と 見 な すべ き c ! ニ 判 断 し , 太 田 地 域 の 中 新 統 を 飯 塚 層 年 夏 び : ) 時 点 で は , 3 ヵ 所 の 大 露 頭 が 現 れて お り , そ の う ち の とそれを覆う緑町層(新称)に二分した(171g.3).また,緑 2ヵ所(ルートAおよびB)について露頭スケッチ(Fig.4) 町層より産出した珪藻化石により,太田地域の中新統の年代 と1/100地質柱状図(Fig.5)を作成し,微化石用試料の採 が前期中新世後川であることを明らかにした.なお,須藤ほ 取等を行った.ルートBの東方山頂部にも大露出が見られた か ( 1 9 7 6 ) の 北 長 岡 溶 結 凝 灰 岩 部 層 に つ いて は . 野 外 調 査 に が, 露 出 して い る 」 万 t ! リ 副 ま ル ー ト B の 部 分 と 同 一 で あ っ た た 地質雑109(川 lぽ馬県二郎]地域,イiylll庄陵に分布す疋)海成中新統(フ)削除と年代 河井・山田(1960) 須藤ほか(1976) 本 研 究 Kawai&Yamada(1960) Sudoetal.(1976) thisstudy 言 石 英 粗 面 岩 類 \ Liparite X\ に 到 | 涯告ミ跨( 湯ノ入凝灰質岩部層 Q Q O ● ㎜ Σ YunoiriTuffM. E 湯ノ入凝灰岩部眉 j l YunoiriTuffM. j タ 立后竺lニ?堅蔵 囃 才 呂 S . 2 瓦 ] U 喘丿滝ノ入凝灰角磯岩部層 / ( D C Q Q O ● ㎜ 薮塚層 Y a b u z u k a F m . 皿 と Σ > ゝ こ , 吻 L 」 』 滝 ノ 入 軽 石 凝 灰 岩 部 層 閤 混ITakinoiriTuffBreccjaM. / 悩笑談が 大鷲軽石凝灰岩部層 OwashiPumiceTuffM. 大賢凝灰角磯岩部層 J owashiTuffBreccjaM. s匝ヽF Q 6 5 1 TilkinoiriPumiceTuffM. / 7 . / 北 長 岡 溶 結 凝 灰 岩 部 層 ● f か φ へ q ) Kitanagaoka Kanこ昌繁昌宍uff Q・ 呂 司 Q _ 金 山 流 紋 岩 類 S I 尺 Paleozここations ( 1 ) Q O ( D 司 WeldedTu斤M. KanayamaRhyolites / べ φ ● ● f が φ S . ● か 生 , 。 , こJj;,゛言Jごj,二こ Paleozojcformations 胡 匹 毎 a r j n e s e d i m e n t s ) &浮遊性微化石(pl21nktonicrlaけofossils) 噫り毎棲軟体動物化石(molluscsfossils) 指交(interringer) Fig.3.ComparisonofMiocellelit110strEIUgrrlpllicsしIL)djvisjollsjnUleoliaa,r(laproposedbypreviousworkers め,調査は行っていない.海成中新統はEWないしENE ト ブ ロ ッ ク は 全 く 円 摩 さ れ て お ら ず, ま た ブ ロ ッ ク の 周 囲 は WSW走向で南に20∼30 で傾斜する.ルートAでは,海 μ j 欧 化 し つ つ, 基 質 で あ る 凝 灰 岩 が 角 傑 の 成層を不整合に覆う陸成軽石流堆積物が東西方向の谷を埋め 白色凝灰岩の上位には安山岩質jノく[L頒凝灰岩が厚さ7mほど 間を埋めている. る よ う に 露 出 して い る . ま た , ル ー ト B で は , こ れ ら の 中 新 重 な り , 巨 大 な 安 山 岩 ブロ ッ ク を 取 り 込 んで い る . 安 山 岩 ブ 統に固結度の低い樫岩(強戸使層)が不整合に重なっている. ロックは斜長石の斑品が顕著な塊状溶岩で,周丿回ミ部が自破砕 海成中新統は,ルートAに下部が,ルートBに上部が 続 状 に 角 理 化 して い る た め , 一 見 溶 岩 流 と 見 間 違 える . た だ し , 的に露出し,一部重複する.ただし,ルートBでは,下部の 上・下位とも海成シルト岩に挟まれていることから,上記チ 厚さ10nバまどの部分が強戸傑層Cこl訓っれ露出していない. ャ ー トブロ ッ ク 同 様 に 火 砕 流 堆 積 物 に 取 り 込 ま れ た ブロ ッ ク ルートAおよびBルートを合わせて,厚さ70mほどの地層 であると考えられる.火山傑凝灰岩は変質し,赤紫色ないし が観察された(Fig.5). 深緑色を呈する.また,同質の粗粒凝灰岩と細かく互層する I.ルートA 部分もあり,まれに珪長質凝灰岩の薄層を挟む. ルートAでは,厚さ40mほどの海成中新統と,それを傾 こ こ ま で の 層 準 は 火 山 噴 出 物 z y 卓 越 す る が, よ 1 つ 上 位 は 火 斜不整合に覆う軽石流堆積物が観察される(F句非P工P 【|_鼎 岩 は 少 な く , 明 灰 色 砂 質 シル ト 岩 を 主 と し , コ キ ナ 質 2 ) . 海 成 層 に は 小 断 層 が 発 達 して い る が. 傾 斜 不 整 合 に 覆 う 中粒砂岩としばしば互層する(Fig.6,P3).明灰色砂質シル 軽 石 流 堆 積 物 に は 断 層 に よ る 変 位 は 全 く 認 め ら れ ず, こ れ ら ト岩は塊状であり,砂岩や珪長質凝灰岩の薄層により層理が の小断層;(7)形成は火砕流堆積物の堆積以前であったことがわ 確認されるごー・方,コキナ質中粒砂岩は帯水層であり,露頭 か る . ま た , 海 成 層 が 南 方 に 2 0 ∼ 3 0 で 傾 斜 して い る の に では水分を含むため暗色を呈する.また,大型有孔虫等の石 比べ,火砕流堆積物は東西に伸びた谷地形を埋めるように重 灰質微化石や小さい二枚貝・巻き貝等の破片を多量に含む なり,両者の地質構造の差は顕著である. が,いずれも保存は悪い.コキナ質砂岩は厚さ数cm∼1m 海成層の最下部はルートの北端に露出する明灰色砂質シル 程度であるが,側方に急激に薄くなる砂岩層も観察される. ト岩で,上位に厚さ7mほどの白色凝灰岩が重なる.白色凝 また,砂質シルト岩の偽欧や安山岩理,チャート陛を取り込 灰岩にはチャートの角傑が散在するが,上位に向かってチャ ート角理の量および大きさが増し,最上部では径数m以上 んだ海底地滑rっ堆積物も観察される.コキナ質砂岩は上方に の チ ャ ー トブロ ッ ク が 取 り 込 ま れて い る . こ の 巨 大 な チ ャ ー くなる.ルートAの上部10数njま成層した砂質シルト岩 向かって挟在する頻度が減少し,また,それぞれの厚さは薄 6 5 2 高橋雅紀・柳沢幸夫 200311 1 j o 2 o l W j O W j J g y 5 J g り り φ お む ヨ り 三 丿 φ で c Q ・ y 応 Q 、 W 衣 5 j 、 一 ` ヨ の Q 一 E コ a ; 1 ; h tp :/w w . 1 4 l o o l l o 』 Q y ロ ー φ に o ぢ で C Q の 亡 一 三 h l O n ケ ズ R J l 1 i 1 l 1 y E 1 y i o 1 j l l 1 l 1 J 3 1 9 1 1 o l 1 1 1 l 1 l 1 1 1 1 1 9 2 1 . w /p h tw :j t.1 濯 子 イ 肪ヅ H ぜ 詣 I ト{ ぶ り 0 一 山 { } Q / / / J = | | ・ ‰ … … | ノ 兄 X 1 / / / / プ .゛/ Q I IJ //// ヾ///I 引 ジ / ブ ] ノ / 澗 / / / y べ y / 寸 。 / 。 。 / 二 一 / ダ土 ズ T H / /́ ̄` m i l l ゛ ゛ ゛ s d ゛ ! i Jダ丁言□`ヽ, こ >ブ<レヘ/ I I I I I I I j ! ゛ / / 心 こ 二 x 回 1 く ツ ド ブ | /́ S 一 Q I j G j 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 l l 1 1 l l 1 1 o i 1 l 1 3 1 Φ c o 亘 一 1 1 1 1 1 1 19 7 l l 4i 1 U W j l 1j 0 i l ご 二 こ p g 5 n m z / .、・・ ・、 // y 篆 X 卜 子 も H v ? 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[再定義の理由] 属を全くを含ま 同地域に露出する海成層は,従来薮塚層の中部をなす湯ノ ず,かつその連続多産出がNPD3A帯(O万(ッ耀oバフlo,旨 産出した珪藻化石群集は,£)e斑址❹叩s 入凝灰岩部層に属するとされてきた.しかしながら,薮塚層 んの7αが皿帯)の基底から始まるλdi77cjc;叩匝sy77,叩尚f. が典型的に分布する八王子丘陵において定義された湯ノ入凝 7っZの7心とj・1う7z£/四sf丿7リ四sを多く含むので,NPD3A 灰岩部層の岩相は,陸成ないし湖沼成の凝灰質細粒砕 帯に属すると判断できる.さらにC.んcnmZ/Eは全く含ま りなり,金【_1_1丘陵に露出する海成層とは著しく岩相を異にす れて い な い の で, N P D 3 A 帯 上 部 の 生 層 準 D 3 3 よ り 上 位 の る . と く に , 地 理 的 近 隣 に 分 布 す る に も 関 わ ら ず, ハ 王 子 丘 岩よ ものと考えられる.以上から,今回産出した珪藻化石群集は, 陵の陸成∼淡水成層である湯ノ入凝灰岩部層と,金山丘陵の NPD3A帯上部の生層準D33(16.7Ma)とD35(16.4Ma) 軟体動物化石を産する海成層が,同時異相であると解釈する の 間 に 位 置 づ け ら れ る. ことは極めて難しい.さらに,地質構造を考慮すると,金山 丘陵の海成層は,その北方に露出する薮塚層上部の大鷲凝灰 6 5 6 高橋雅紀・柳沢幸夫 20叫II Tablel.0ccurrenceofdiatonフlfossils.Numbersrepresentvalvenumbers(luringroutine100countブーFln(hcates valvesencounteredaftertheroutinecount. Iニ)jatomzones (:/・,,rj心/,/面面Art7/,の・EZone(NPD3A) Routcs 5 ; RoutcA a n l p l c l l u m b c r o t a RouteB 414262829 A A A A 23242829303436 I:)1・()scl・vation P P P P M P P P P P P P Abundancc R R R R R R R R R R R R 1 7z1(ヽ/治ど7c)c/心c?11/・w7μ///15Janisch Ay F心tl//・F・・y(RattrayハvhitingetSchrader 1 /4.//りy/MF.バど7//心WhitingctSchradcr 1 0 2 3 4 7 H 2 0 3 ㎜ 2 1 5 1 皿 ㎜ 6 ㎜ 4 3 1 7 ㎜ 1 W 4 2 8 8 9 /4.θc`/cj/M/j心Ehrcnberg 3 3 1 1 1 3 3 ル`/治θ/7/.yc/1.心5・ど/lr7μ心(Ehrcnberg)Ehrenberg 十 1 1 十 十 2 十 1 1 ,zt❹,7ど.・びM御77sPp・ 4 j゛牡/7j面回//・M/,❼/回(Pant()csek)Sims 6 8 1 7 ご 1 1 9 6 2 3 1 一 十 + + + + + 一 ㎜ ㎜ 四 ㎜ 皿 CθM7//1θ涛ざc心かw政治/μ/5GI cviHc ! 1 1 2 C./7/αΓ,Sy/M///ぶEhrcnbcrg 1 1 1 2 3 2 + + C./y/・自治侈11cs11Llkova)AkibactYJlnllgisawa ㎜ C./厨θ(フ碍盾7心(Schradcr)AkibaetYanalgisawa + Cc7(.・(jθ/1どな再/7?ど7Brun A)cφ/面dy/・7治回/・盾7(S(;11radcr)Andrcws 一 A)./?ど/1ど//φ冶ごど7A面rcws 1 一 一 一 一 一 川 皿 四 皿 皿 /!/1(77////がびsP・A(=ノを/z7/t7/1//IA・/7θ/y/μθ/?/1皿Grunow) ㎜ ㎜ Gm/////M/θ/フ//θ/77spp・ μ}・ど7/θΓ//.y(・/1ぷθZ75・θ/d/1ぶjE;heshukova 2 /Ar・・ゐむ77/凹/心(Brun)Akiba ㎜ 八万貨/ど17/ど//ど7四万/MSheshukova f./r❹吊m/卵必7出|._.ohman 一 Mr・,y/c/刄/必・5?/f・❹池・(GI゛c・villc)Cleve Mt・/θ万rびM・θ/しのMann + 一 9 2 ノ)α/α/沁,y・・/a7た7(E111`(mbcrg)Clcve 4 1 訂・・印/(Ehrcnbe印)Kutzinμ 1 一 1 7 1 2 1 一 1 1 + 一 + 1 + + + + 1 1 1 2 ! 1 ㎜ ㎜ ㎜ 皿 2 3 1 4 フ 1 8 6 十 1 8 9 4 2 /ぞ//.たぞフ3・θ/ど?/1治/1で/7どだ7陪F./1.yf?/斑7/活Gran 一 一 一 ・S❹/r面ぴ/・・吋乙7/治7ぶ(Ehr(・11berg)HaslcctSims 一 一 1 2 2 1 5 6 3 3 7 7 一 一 一 一 1 1 一 + 一 p ・ 7//r//心・りθ//1/・a/c7/1, jyM//琲zClevectGrunow 一 + 一 5 71用心1//1印可ど/15唇YanalJisawa 一 1 5 1 1 ‥ 一 1 十 1 一 9 一 4 2 2 3 2 5 一 9 一 一 4 2 1 1 4 一 6 5 2 1 2 2 十 2 1 2 一 7 77・7//心5沁51俵7/む/7/叩心(G111now)HasleetFryxe11 s . + . 皿 7 一 1 | 6 一 1 一 7 1 /必77/7jど/θど/μc心/77乙i防/ど7/❹記心Christian 十 1 + 一 2 一 71/・//m居所r/d(Grunow)H.etM.Iニ)(21`agaHO 1 一 771.乙//心肩θ/1ど//μ7d`./1./z・θM7Ar/ど/1、妬・(K皿aya)Schrader 1 1 3 1 9 十 2 1 /ニ)/ど7/μか/治/r//μΥ1//c/1/αだ7Emisscc j・/俘,/Mμc7/乃ぼμspP・ 1 + 2 4 十 1 + 2 一 1 〃 + 6 4 ㎜ + 1 9 C出・//び/尚 /θ//5・どど7/1心(Sh(2shukova)Xvilliams 9 8 一 + + Tot❹numberotV❹vescounted 8410050100100 10010054391006018 RcstingsPoreoFC/1ど7ど/c7(フヴθ 1410820H 2 2 4 7 9 9 1 1 1 2 5 |)rcs(1・valion;M:m〔〕derate,P:poor.Abu】l(lallc(;;R:rare 岩部層(陸成火砕流堆積物)より上位に位置すると推定され 分布する.地層は南に20∼28 の傾斜で緩く傾斜し,厚さ る,以上の理由により,金山丘陵の海成層は,陸成の珪長質 70mほどが露出する. 火砕流JイE積物および淡水成層からなる薮塚層とは別個の地質 [岩相・化石・年代] 単元と見なすべきと判断される. [模式地・分布および層厚] 海成の砂質シルト岩を主とし,下部ではコキナ質砂岩が頻 繁に挟在するが,上部ではスコリア凝灰岩の薄朋が挟まる. 群馬県太田市金山丘陵の北西部の緑町から強戸町中強戸に また,土石流堆積物と思われる角傑岩が数層認められる.本 かけてび)丘陵麓部を模式地とする.本層は複式地付近にのみ 層より門の沢動物群に含まれる軟体動物化石が産出する 地質雑109(11) 群馬県太川地域,イiylj.1丘陵に分布する海成中新統の 除と年代 6 5 7 (Ku咄ara,2003).また,下部のコキナ質砂岩には大型有孔虫 代よりやや古いとされた(大石・高橋,1990).また,埼玉県 化石が多量に含まれている.砂質シルト岩より珪藻化石帯の 比 企 丘 陵 地 域 の 地 質 を ま と め た 栗 原 ほ か ( 2 0 0 3 ) に よる と , NPD3A帯上部の珪藻化石生層準D33(16.7Ma)とD35(16.4 庭谷不整合の形成時期は珪藻化石生層準のD43(15.4Ma)よ Ma)の間を示す珪藻化石が産出する.したがって,緑町層の り新しく,浮遊性有孔虫化石帯のN.8/N.9境界(15.1Ma; 年代は前期中丿折世後期である.底生有孔虫化石から推定され Belmreneta1い995)の年代よりも古いことが示されている. る緑町層の堆積環境は,外洋水が循環する温暖な海域で,陸 したがって,緑町層ならびに藪塚層は,その年代からみて明 棚外縁程度の水深である(石川・金子,2001) らかに庭谷不整合より下位に位置する. 庭谷不整合より下位の地層は,関東山地周辺では,富岡地 [層位関係] 上位は強戸傑層に傾斜不整合で覆われる.また,年代未詳 域の牛伏層∼原田篠層(大石・高橋,1990),秩父盆地の白沙 の軽石流堆積物が緑町層を傾斜不整合に覆う.緑町層の下限 層∼秩父町層(牧本・竹内バ992)および五日市盆地の幸神 については,第四系により露出が妨げられるため不明である 層∼横沢層(入月ほか,1990),比企丘陵の小園層および荒川 が,地質構造的下位(分布地の北方)には,薮塚層上部の大 層など(間嶋,1989),岩殿丘陵の上唐子層(栗原ほか,2003) 鷲 凝 灰 岩 部 層 が 広 く 分 布 して い る こ と か ら , 薮 塚 層 の 上 位 に で あ る . こ れ ら の う ち , 上 唐 子 層 の シル ト 岩 か ら N P D 3 A 帯 重なると推定される. のD33(16.7Ma)∼D35(16.4Ma)を示す珪藻化石が報告さ 3.太田地域の中新統の年代 れている.緑町層に特徴的な大型有孔虫を多産するコキナ質 従来,太田地域の中新統は,軟体動物化石により中部中新 砂岩dニ同様の砂岩は,秩父盆地(KannoJ960)や比企丘陵 統 で あ る と さ れて い た ( 河 合 ・ 山 田 , 1 9 6 0 ) が, 最 近 , 金 山 (松丸・林,198C)丿付IUj985)の中新統にも挟在するが,いず 丘陵の緑町層より下部中新統最上部∼中部中新統最下部のハ れ の 層 準 か ら も 珪 藻 化 石 は 産 出 して い な い . 年 代 的 | ミ ニ は 緑 町 尾一門ノ沢型動物群に属する軟体動物化石群集が報告された 層に対比される地層は,上記地域の中新統のうち下部に相当 (Kultara,2003).今回,珪藻化石によりこれら軟体動物化石 すると予想される.ただし,関東山地周辺の中新統は非火山 を産出する地層の年代が16.7∼16.4Maの問に限定され,金 性砕 山丘陵の緑町層は下部中新統最上部であることが確定した. 金山地域の緑町層は,ハ王子丘陵に分布する 塚層に重なる 海成層であると推察されることから,少なくとも珪長質火砕 流堆積物とその再堆積物からなる飯塚層の年代は,16.7∼ 16.4Maか,あるいはそれより古いと判断される. ハ王2千丘陵の大鷲軽石凝灰岩部層下部に挟在する溶結凝灰 岩を主とし,珪長質凝灰岩は挟在するものの,火山砕 物はきわめて少ない.したがって,太田地域の中新統は関 束山地の北部∼束縁にかけて発達する非火[LI性砕 岩類と は,明らかに異なる堆積場にあったと考えられる. 一方,足尾山地からハ溝山地西部にかけては,太田地域の 中新統と年代および岩相が酷似する地層が発達している. F 皿 7 で は こ れ ら の 火 山 岩 類 が 典 型 的 に 分 布 して い る 岩 舟 ・ 岩については,15.0 1.6MaのKAr年代が報告されている 鹿沼・宇都宮地域と,ハ溝山地に位置する茂木地域の火山岩 ( 高 橋 ほ か バ 9 9 1 ) . し か し , 藪 塚 層 か ら 唯 一 報 告 さ れて い る 層序を,岩相および年代層序に基づいて対比した.ただし, この年イ・堅直は測定誤差が大きく,緑町層の珪藻化石年代とは 茂木地域の火山岩層序のうち,山内層に確認された逆→正→ 誤差範囲で重なるため,年代に基づいて両層の層イ立関係を明 逆の古地磁気層序は,放射年代および山内層の同峙異相であ 確にすることはできない.藪塚層の火山岩類については,よ る御前山地域の北多気層の年代層序学的位置(国府田ほか, り詳細な放射年代測定が望まれる. 2003)に基づいて,ChronC5Cn中の逆→正→逆の層序のう なお,金山丘陵の海成層を傾斜不整合に覆う火砕流堆積物 ちのいずれかに対比されると解釈した. の 年 代 層 序 学 的 位 置 は 不 明 で あ り , 今 後 の 課 題 と して 残 さ れ 太田地域の束方の岩舟地域には安山岩溶岩および同質火山 るが,足尾山地東縁には中部中新統の軽石流堆積物(いわゆ 角陸岩・凝灰角傑岩からなる岩舟層が足尾帯の中・古生層の る 大 谷 石 ) が 広 く 分 布 して い る こ と か ら , そ れ ら に 相 当 す る 上にほぼ水平に重なっている.岩舟層は安山岩質火山角佐岩 地層である可能性が示唆される. および凝灰角傑岩を主とし,溶岩流および岩脈も認められる. 4.周辺地域の中新統との対比 軽石流堆積物は認められないが,後述する鹿沼地域の火山岩 最近,関東地域の中新統の年代層序学的研究が進展し,各 層序を考慮すると,岩舟層は下部中新統の日向層に対比され 地域の中新統の精密対比が可能となりつつある(高橘ほか, る安山岩類であり,藪塚層に挟在する安山岩質火山陸凝灰 2003など).Fig.7では,足尾山地およびハ溝・阿IEII限山地周 岩・凝灰角陸岩等の噴出と[?7j時期の産物であると考えられ 辺の中新統を,年代層序を基準に岩相層序を考慮しつつ対比 る . した.また,関束山地周縁地域の中新統と比較するため,群 馬県富岡地域の中新統の層序もあわせて示した. 栃木市北部から鹿沼市にかけての足尾山地束縁部(鹿沼地 域)には,安山岩溶岩流および同質火山角傑岩からなる国司 関東地域の中新統は,中期中新世初Jリ]に形成された庭谷不 層 が 広 く 分 布 して お り , そ れ ら を 覆 う 軽 石 流 堆 積 物 を 主 と す 整 合 を 挟 んで 大 き く 二 分 さ れ る こ と が す で に 明 ら か に さ れて る深岩層がわずかに分布している(酒井,1987,1993).日向 いる(高橋,2003).庭谷不整合は構造差を伴うことからテク 層の安山岩溶岩については15.3∼17.3MaのKAI・年代が報 トニクスに起因する傾斜不整合である(高橋,1989;大石・高 告 さ れて い る が , 測 定 誤 差 が 大 き い ( 吉 川 ほ か , 2 0 0 1 ) . ま 橋 バ 9 9 0 ) . こ の 不 整 合 は 群 馬 県 富 岡 地 域 の 中 新 統 に お いて 確 た,日向層と深岩層に挟まれて,細粒砂岩および陸岩からな 認され,その年代は浮遊性有孔虫化石帯のN.8/N.9境界の年 る 樅 山 層 が わず か に 分 布 して い る . 日 向 層 お よ び 樅 山 層 は 大 6 5 8 高砺雅紀・柳沢幸夫 l 1 j j l 1 1 o N m y 1 j 1 o l 1 1 j E W 1 1 1 1 1 l l 1 l 一 心 □ N m w E 5 Q ` く 1 1 1 ` Q 山 Q l 1 l 1 1 1 G 1 1 1 y 1 1 1 □ l W N I I I E m l S Q 一 功 一 一 Q Q 」 i a Q 一 の 一 Q ` m m ] 9 司 愕 七 ン E o 愕 一 一 U W J U 1 1 1 l 1 1 l 1 1 9 1 o l 1i 1 l 1 1 4 1 1 1 1 1 1 1 1 I l l o l l l l l l 1 l 1 l 1 1 i l l l 1 1 R l 1 1 l 1 m 1 0 1 l o l l o i lw o l 11 ll 1 R I j g i 1 9 1 1 j j j f 1 1 J E 2 j 1 1 1 1 1 1 l l 1 o 」 」 コ り Q O l E 1 1 l o 1 1 1 j l 1 1 l 1 M 1 W y l 1 1 1 』 1 l j 1 j 1 1 j l l l 1 1 1 E 1 9 n O R U 2003H ゛ ` 1J 1、 l i l i l i 1 1l 5 2k 1i ゛ 1 1 s i l 1 1 3 i 1 5 1 、 1 1 l iy l l 1 il 1 1 ぶ 1 0 I S 1S li l i゛ M ・ 、 一 ● ● ● G 9 1 l 1 j n 7 M f 1 1 1 l l 1 1 l 1 l 1 o 1 l 1 1 1 1 l 司 Σ sぴ(アzμ○り g UjQJ即(7 ぶ 、 s ぺ ζ I 、 l k a x 一 一 n Q 1 j l 1 i l i l 1 i 1 l 2 o H 9 W J 1 1 1 1 o i 5 1 . 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Q T Z H 3 { | Z C J t ・ S . Q 呂 呂 S ]ヌ E I 1 1 J I I 1 1 1 1 1 1 1 s I | ト ー U 』 旨 011 ND 四 e 内 一 HOOdヨ e旧1 Å「Jeヨ eueoo!四 t l 行 W N W W I 0 1 1 1 0 1 1 1 i l l 1 o l 1也質雑1圓(日) 6 5 9 群馬県太川地域,ズi丿.|日王陵に分布する海成中新統(7:)川座と年代 太田地域の蚊塚層があり,茂木層の活動と同時期の噴出物で あると考えられる. このように,関東地方北部の中新統火山岩類は,下部に発 達する安山岩類と,上位に重なる珪長質火砕流堆積物に大別 されるが,これらの火山岩類中に挟在する,あるいは上位に 重なる海成堆積物の微化石年代を考慮すると,軽石流堆積物 (いわゆる大谷石)を噴出した珪長質火山活動は庭谷不整合 を 挟 んで 上 下 に 区 別 さ れ る こ と が 示 唆 さ れ た . こ れ ら の 火 山 岩類は,比較的長い逆磁極期である(:nlronC5Br前後に噴出 して い る こ と か ら , よ り 詳 細 な 火 山 活 動 の 変 遷 を 把 握 す る た 心 ぐ 風 心 ぐ 見山田安山岩・半蔵山安山岩)と,上部の軽石流堆植物 大 谷層・長岡層等)が分布し,海成層である大曽層Cこ覆われる・ さらに北方の宇都宮地域においては,下部の安山岩類 めには,火山岩類の古地磁気極|生の決定が有効であろう. ま と め 風見LI」田安山岩および半蔵山安山岩については,14.916.6Ma 1仔馬県太ITI市強戸町中強戸付近は.)丘陵地開発工事に伴って のKyxr年代が得られている(吉JII,1998;吉川ほか,2001). 露 出 し た ? f 励 戊 中 新 統 に つ い て 詳 細 な ル ー トマ ップ お よ び 地 質 一方,風見山田安山岩の下位にも流紋岩質溶結凝灰岩からな 柱状図を作成し,露頭写真等と併せて報告した.さらに,模 るナガド坂層が挟在し,安山岩質火山活動|こ先行した珪長質 式地における 火成活動がうかがえる.これら安山岩類を不抱合に覆う横山 地質構造から推察される層位関係に基づいて,上記海成層を 塚層との岩相ならびに堆積場の相違,さらに 層は基底傑岩からはじまり凝灰質砂岩・シルト岩からなる 藪 塚 層 に 重 な る 緑 町 層 と して 定 義 し た . 緑 町 層 よ り 採 収 し た 50mほどの地層で,上位の軽石凝灰岩からなる長岡層に漸移 68個の泥質岩試料のうち,12試料よ叫司定可能な珪藻化石 す る ( 阿 久 津 , 1 9 5 3 ) . さ ら に 凝 灰 質 砂 岩 ・ シル ト 岩 お よ び が産出した.得られた珪藻化石群集は,(:: 7Jdd677巾cJ敞 含化石陛質砂岩からなる山本層を経て,貝化石・有孔虫化石 /mノ回,Zノ皿帯(NPD3A)上部の生層準D33(16.7Ma)とD35 を 産 出 す る 凝 灰 質 細 粒 砂 岩 ・ シル ト 岩 か ら な る 大 曽 層 が 整 合 (D1(5.4Ma)の問に位置づけられることが判明した.これらの に重なる.大曽層はこれら火山岩類を覆う海成 で,その年 年代層序!14ざ:| I刎青報をもとに,足尾山地およびハ溝山地周辺に 代(浮遊性有孔虫化石帯のN.9下部;青島j986)は,上記火 分布する中新世火山岩類との対比を行った結果,いわゆる大 山 岩 類 の 年 代 に 上 限 を 与 えて い る . 塊 状 な 軽 石 凝 灰 岩 か ら な 谷石で代表される中4t斤IJt軽石流堆積物び)噴出は,15.4∼15.1 る長岡層と下位の安山岩類は明らかに不整合関係にある(阿 M a の 庭 谷 不 整 合 を 挟 んで 二 分 さ れ る こ と が 示 唆 さ れ た . 久津バ953)とされることから,上記珪長質火呼流堆積物は 謝 辞 鹿沼地域の深岩佐さらに本研究で確認されたljullj眉を傾斜 不整合に覆う軽石流堆積物に対比されると考えられるよ一一方, 群馬県立太田女子高校の金子稔氏には,開発工事に伴っ その下位に発達する風見山田安山岩等は,鹿沼地域の日向層 て中新世海成層が露出したことを知らせていただくととも や岩舟層に対比されよう.これらの安山岩類は,太旧地域に に本セクションより多産する大型有孔虫化石に関する未公 おいては藪塚層に挟まれる安山岩質火山佳凝灰岩や安山岩巨 表 情 報 を 教 えて い た だ い た . 国 立 科 学 博 物 館 の 栗 原 行 人 氏 に 傑 と して , そ の 活 動 が 示 唆 さ れ る . は,lj剤H]゛削よりD産出した軟体動物化石群集に関し,有益なコ さらに東方のハ溝山地周辺においても同様の火山岩が分 メントをいただいた. 城大学の天野一男氏ならびに高知大 布 して い る . 栃 木 県 の 茂 木 地 域 に は , 安 山 岩 質 火 山 岩 類 か ら 学の岩井雅夫氏には,査読を通じて建設的なコメントをいた なる山内層と,軽石流堆積物とその再堆積物からなる茂木層 だいた.編集幹事である金沢大学の長谷川卓氏には,適切な が分布し,海成中部中新統である荒JI旧辞に不整合に覆われ ア ド バ イ ス を い た だ い た . 上 記 の 諸 氏 に 感 謝 し ま す. な お , ている(高橋・星,1996など).岩相層序はJjLニJブ白」」地周縁の中 本研究は国際地質科学連合(IUGS)の地質年代学小委員会 新統とよく対応するが,茂木層の対比については注意が必要 (SOG)のワーキンググループlntejg1・atedStmtiJ4raphyofthe である.茂木層の軽石流堆積物は,烏山地域において中部中 ?ヾlioceneSe(1tl叫ce:Mi()cenen゛01111Japanの活動の一部として 新統である荒川層群に傾斜不整合に覆われる.荒JII層群基底 行った. の不整合は,年代層序学的に庭谷不整合に対比されることは 文 確実であり,不整合に覆われる茂木層は庭谷不整合より下位 に位置する.また,茂木層は茂木地域の東方の棚倉破f伜帯に 沿って発達する中新統中に大沢口凝灰41白!部 等として追跡さ 阿久津1吼1!)f53,宇都宮付近の層序.宇 献 宮大学芸研究論集,n0.3,41 49 青,I;詞jを?台,1986,樅山層の有孔虫化石.栃木県|専紀要,n0.3,j39一部. れるが,その層準はJFI常に厚いN.8期の堆積物の最下部(浅 川 層 ) に 位 置 して い る . さ ら に 茂 木 層 よ り 報 告 さ れて い る 放 射年代や古地磁気極性を考慮すると,茂木jぐ回の軽石f充堆積物 B(2屯gl・(11,W.A.,Kent,D.V.,Svvisher,C.C.IIlandAubry,M.P,j叩5,A r四isedC(ヽli(jz()icgeochronolo・卜碗び冊dchl・(110stLmtigraphy.ざ召月Wjかc ぐ:・?Fどj/ニ)7j/貳,54,129212. Blow,W.H.,m69,Lal:eMiddleEocenet,oRecentplanktonicforaminirer は庭谷不整合より上位と考えられる大谷層等には対比されな ❹b函stじr証iy4raphy.7れBIヽ6lmilnaHn,P.andRenz,H.H.eds.,?旧c. い . 庭 谷 不 整 合 よ り 明 ら か に 下 位 の 軽 石 i 充 丿 碓 積 物 と して は , 丿7/八・け?バりw❹?Foμ❹C剛びとり゛を?μCleC川7J/印沃/0功C訂?Fぐ?司/6SS・j/.s心印岬 卵0 y.ii橋雅紀・柳沢幸夫 肌4j郎刀,EJ.B図汪eiden,L199421. 200311 92,117. 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(要旨) 高橋雅紀・柳沢幸夫,2003,群馬県太田地域,金山丘陵に分布する海成中新統の珪藻化石層 序.地質雑,109,648660(Takahashi,M.andYanagisawa,Y。2003,53tratigraphyand g(?ochl7onologyoftheMiocenemarinesequenceintheOtaarea,GunmaPrefectu託,centra1 Japan.Jom゛.Ge❼.タoc.Ja抑ち109,(5・18660) 群馬県太田市強戸町中強戸付近の丘陵地開発工事に伴って露出した海成中新統について 詳細なルートマップおよび地質柱状図を作成し,露頭写真等と併せて報告した.さらに, 模式地における藪塚層との岩相ならびに堆積場の相違,さらに地質構造から推察される層 位関係に基づいて,上記海成層を藪塚層に重なる緑町層として定義した.珪藻化石により, 緑町層の年代は(:77・ヽud心77ぴ弘旨加7z仰叱帯(NPD3A)上部の生層準D33(16.7Ma)と D35(D16.4Ma)の間に位置づけられることが判明した.これらの年代層序学的情報をもと に,足尾山地およびハ溝山地周辺に分布する中新世火山岩類との対比を行った結果,いわ ゆる大谷石で代表される中新世軽石流堆積物の噴出はバ5.4∼15.1Maの庭谷不整合を挟ん で二分されることが示唆された.