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12月22日No.115「サンタの友だち バージニア」
上小トピックス 平成28年12月22日 No.115 サンタの友だち、バージニア ~夢見る気持ち~ 2 学期が今日で終わります。この 2 学期を振り返ってみると、さまざまなことがあった のではないかと思います。それらは、楽しいことばかりではなく、思うようにいかなかっ たり、落ち込んだりしたこともあったのではないでしょうか。そんな時、家族や先生そし て友だちとの関わりの中で、折り合いをつけたり、前向きに取り組もうとしたりしてきた のだと思います。それこそが、目には見えない『心』の成長です。 さて、次の記事は、「教えて下さい。サンタクロースはいるのでしょうか?」と新聞社 に問い合わせた 8 歳の少女バージニアの質問に答えた社説を紹介する ものです。「目に見えぬ輝かしい世界への幕を開けられるのは『信じる 心』『想像力』『詩』『愛』『夢みる気持ち』だけです」という文章が心 に響きます。心にゆとりを持ち、改めて目には見えないものの大切さ を忘れないようにしたいものです。 百年近い昔の話である。ニューヨークに住む米国人の少女が新聞社に手紙を書いた。 「私は8歳 です。友達の中に、サンタクロースはいない、というものがいます。・・・・・・・どうぞ本当のこ とを教えて下さい。サンタクロースはいるのでしょうか」▼短い手紙だった。署名は、バージ ニア・オハンロン。何日か後に、サン紙は「サンタクロースは、いるか」という長文の社説を 掲げた。1897年9月21日付けである。社説はまず手紙を紹介し、次いで「バージニア、あなた の友達は間違っています」と語りかけた▼このごろ何でも疑ってかかる人が多い、目に見える ものしか信じようとせず、自分の小さな頭で考えて理解できないものは存在しないと思ってし まう。だが、限りなく広い宇宙と比べたら、人間の知識など小さな虫程度のもの・・・・・・▼そう、 バージニア、サンタクロースはいる、それは、この世の中に愛や人への思いやりや真心がある のと同じように確かなことです。サンタクロースがいなかったら、素直に信じる心も、詩も、 ロマンスもなく、人生はちっとも楽しくない・・・・・・・・▼サンタクロースを見た人がいないから といって、サンタクロースはいないといえるでしょうか。この世でいちばん確かで本当のもの は、大人の目にも子どもの目にも見えないのです・・・・・・・・。この社説はサン紙がその 後毎年掲げ、米国ではほかの新聞や雑誌にも引用されるようになった▼村上ゆに子著・東逸子 絵『サンタの友だち バージニア』は、少女がどういう人生を歩んだかを、親族にも会い、調 べて書いた本である。有名になった社説をだれが書いたのかも記されていて、興味深い▼目に 見えぬ、輝かしい世界への幕を開けられるのは「信じる心、想像力、詩、愛、夢みる気持ちだ けです」日常生活の繁忙の中で忘れがちな、大切なことを、改めて思い出させてくれる。 (朝日新聞1977年12月24日『天声人語』より) 今年も保護者の皆様には、本校の教育にご理解ご協力をいただき、本当に ありがとうございました。まとめの3学期が、一人一人の子どもたちにとっ て、さらに充実した学期になるように、この冬休みにしっかり対策を練り、 備えをしたいと思います。どうぞよいお年をお迎えください。