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まんまる~なないろの地球(PDF:951KB)
1 平成26年度低炭素地域づくり活動計画 認定団体 団体名 〈写真添付①〉 まんまる~なないろの地球 地域における低炭素社会づくりに関する活動の内容 ① 「豆から見える地球環境」と題 して、豆の魅力、環境、農業に ついて考えました。栄養価の高 い豆は、肉に代わり、また栽培 すると荒れた土地を休ませ豊か にしてくれる。そんな豆の魅力 と豆料理を紹介して頂きながら 循 環 型 の 生 活 に つ い て 考えました。 ② 地域づくり総務大臣賞を受賞さ れた 菜の花プロジェクトネッ トワーク代表藤井絢子さんに講 演を依頼して、転作田に菜の花 を植え、収穫したナタネからし ぼったナタネ油を学校給食に使 い、油かすは肥料や飼料に、廃 食油はせっけんや軽油代替燃料 (BDF)にリサイクルする菜 の花プロジェクトのお話をして いただきました。参加頂いた 方々と共に、菜の花を活かした 地域循環型システムの可能性に ついて考えました。 ③ ヴァンダナ・シヴァ「いのちの種を抱 きしめて」DVD上映会を通じて、TP Pのこと 遺伝子組み換え食品のことを 知ってもらい、遠い地域で生産された ものではなく、地域循環型の食生活の 重要性について考えていただき意見を 交換し合いました。 2 活動実績 ①高島千晶(楽天堂)さん講演会『豆から見える世界』 【開催日時】2014年7月3日 10時30分~14時 【開催場所】カフェ・クゥフラン(東籬庵) 大津市北比良1014- 2 【参加者】一般27名 スタッフ6名 合計34名(講師:高島千晶さん、キャンセル1名) 【内容】 初めに高島さんがいろいろな豆を持ってきてくださり、世界地図を見ながら各国の豆を学びました。同時に先進国と 途上国の貧富の差についてお話されました。 化学肥料の開発により農産物が飛躍的に向上しましたが、その影響で環境は汚染され、土壌は痩せてしまう現状が起 こっています。豆は痩せた土地でも栽培可能であり、土壌を肥やすため昔から世界中で栽培され食べられてきた歴史 があります。世界中の人々がお肉を食べる回数を少しでも減らし、豆を食べる回数が増えていけば、土壌も豊かにな り循環し、エネルギーの持続が可能になる。そして世界中の人々と食料を分かち合えば、貧富の差の問題が改善され る。未来につながる豆の魅力についてのお話でした。 後半は1人1人の食生活を見直すこと、身の回りの小さなことを改善することで低炭素社会につながるということを 考えながら、意見交換を行いました。 ②藤井絢子さん講演会『私たちに出来るちょっと素敵な暮らしのヒント』 【開催日時】2014年11月18日 10時~12時 【開催場所】カフェテリア結(成安造形大学内) 大津市仰木の里東4-3-1 【参加者】一般44名 スタッフ7名 合計52名(講師:藤井絢子さん) 【内容】 1970年代の石けん運動から廃食油を回収し、石けんのリサイクル活動へと展開し、その後食の安全性を求めて、琵琶 湖で環境専門の生協を立ち上げた藤井絢子氏。現在NPO法人菜の花プロジェクトネットワーク代表として、日本国内 そして、海外でも環境問題全般で活躍しています。講演会ではスライドで多数の写真を見せていただきながら、海外 (主にアジア)の環境問題の現状についてのお話を聞きました。現在も石けんの良さを広めておられ、「日本人とし て、環境汚染に関わる加害者にも被害者にもなってはいけない」と印象深いお話でした。また、2011年の東日本大震 災と福島原発事故後、新たに取り組む「菜の花プロジェクトin福島」の活動を紹介。脱石油エネルギーとしての菜種 は循環型社会・持続可能な社会への転換を可能にするであろうと、エネルギーと食の地域自立を目標に、現在各地で 地域モデルづくりに取り組まれています。 ★講演後、質疑応答(抜粋)★ Q(30代女性):「洗濯機で粉石けんを使っていますが、泡立ちが悪く困っています。何かコツはありますか?」 A(藤井さん):「お住まいの地域にもよると思いますが、硬水は泡立ちにくいです。日本の水道水は大抵が軟水です ので、問題なく石けんが使えるはずですが、まれに硬度の高い地域もあります。そのような時には、雨水を使用をお 勧めします。雨水は天然の軟水ですから、石けんとの相性も良く、泡立ち・泡切れともに抜群です。」 Q(40代女性):「藤井さんは若い頃から活躍されていますが、家庭との両立はどのようにされてきましたか?」 A(藤井さん):「娘たちにはいろいろと迷惑をかけてきましたが、このままではいけないという一心であちこち飛び 回ってきました。これからも体力の続く限り、取り組みを続けていきたいと思います。」 ③映画 ヴァンダナ・シヴァの『いのちの種を抱きしめて』上映会 (アースキッチンたまやのお弁当) 【開催日時】2014年12月4日 10時~14時 【開催場所】カフェ・クゥフラン(東籬庵) 大津市北比良1041-2 【参加者】一般18名 スタッフ5名 合計23名 【内容】 世界的に有名なインドの環境活動家であり科学者であるヴァンダナ・シヴァ氏。「タネの自由がなければ私達の自由 もない」と断言する彼女は、人間の命の源である作物の種を守ることにより、自分たちの自由と社会を守ろうと日々 活動を続ける。映画は、辻信一氏が彼女を訪れインタビューするドキュメンタリー作品。 【上映会参加者の感想(抜粋)】 ●自分で小さな家庭菜園を作りいろいろと野菜を育てているが、2年目の種はなかなか良い作物にならない。日本でも 大手の種メーカーがF1といわれる種を作り、利益をあげていることは知っていたが、自分で実際に畑をやってみて、 それがよくわかった。毎年種を新たに買って植えないと良い作物にならない。 ●生産性や効率性が良いからといって、種の遺伝子を組み換えてしまうというのは、自然の摂理に反することだとい うのがよくわかった。ましてや、その作物を口にするのはとても心配で怖いことだと思う。 ●種にとって大切なのは、地域性と多様性。これは私たちの暮らしにも言えることだと思った。 ●私達も地球の一部だから、地球が健康でないと私達も健康でいられない、という「アースデモクラシー(地球民主 主義)の考え方に深く共感した。日本に古くから伝わる「おかげさま」の思想と同じだと思う。 ●「毒性遺伝子や農薬漬けの食品を拒否し、暮らしやコミュニティを守りましょう。」という言葉に同感。 ●コミュニティや友人を持つ歓びこそが、生きがいにつながるということ、生きる歓びに満ちた人生を送りたい、本 当にその通りだと思う。自分もそんなふうに暮らしていけたらいいなと思う。 ●エネルギーも自前で供給したいと思い、只今自然エネルギー発電所の立ち上げに奔走中。何でも与えられたものを、 疑問も持たずに受け入れるのではなく、自分で考えて使っていくことが大事だと思う。 3 活動の工夫・課題 ●高島千晶さん講演会では、講師である高島千晶さんそして参加者同士も、近くゆったりと話合いが できるような会場を選びました。 ●藤井絢子さんの講演会では、たくさんの方に聞いていただけるよう大きな会場を設定し、お子さん 連れの方のために、子供スペースを設けました。 ●映画会では、アースキッチンたまやを主催する高玉ひよさんにお弁当を依頼しました。医療に頼ら ず、自分の身体は自分で整えるという食療料理を実践されておられます。食事の後高玉ひよさんに日 頃大切にされている食生活のお話を伺い、映画のテーマである「種」から植物、そして食事へ つながっていることを実感できるような企画を工夫しました。 ●今回の活動はどれも私たちの身近な出来事を知り、限りある資源を大事に使い未来へつなげていこ うと取り組みました。私たちの活動を理解していただき、地域がつながる仲間作りへと発展させる ことが課題です。今後も引き続き活動していきたいと思っています。 メンバーからの一言 ●この活動に参加するまでは、「低炭素社会づくりの推進」といえば、「温室効果ガス排出削減」や 「環境製品・省エネ製品の積極的取り入れ」という一般的なイメージしかありませんでした。東日本 大震災をきっかけに、メンバーと話し合いをしていく中で、「市民ができることはごく小さなことだ けれども、多くの人々がそれを実践していくことで、地域が、日本が、世界が、地球が変わるのでは ないか」、ということを確かめ合いました。今回の企画を通し、参加者の皆様とも貴重な意見交換会 ができたことを含め、低炭素社会を目指し、少しずつですが、市民の意識改革に貢献することができ たように思います。今後の活動目標としましては、地球環境改善のため、市民が無理なく継続的に 取り組める活動事例などを模索し、提案していくことが大事だと思っています。 ●家庭という、小さな単位で意識が変わること。それは小さい様で、実はものすごく影響のあること だと思います。東日本大震災以降、企業は別として、個人の考え方やとらえ方は大きく変わったよう に思います。ただ、どうしたらいいかわからないで、悶々とされている方も多くいるのではないで しょうか。今回の様々な企画は、そんな方たちへのキッカケ作りとして、お役にたてたのではないか と思います。「私たちが地球の為にできることをしていくこと」、これが次の未来を創っていくこと に繋がると信じています。 ●日常生活の中で自分ができる範囲での取り組みをしておりましたが、東日本大震災をきっかけによ りこの活動を通してより多くのみなさんに知ってもらい、考え、自分にできることを実践してもらえ たのではないかと思います。小さな力がやがて大きな力になって動いていけるように今後も私なりに 取り組んでいきたいと思います。 ●身近な生活の知恵や改善点について学び、自分の生活を見直すことで、地球環境を次の世代へ引き 継いでいきたいと活動に参加しています。今年度、地域の学び合う仲間と一緒に考え、向上していけ る機会を持て、子供たちにも未来の環境について伝えることができ、ありがたいです。 ●年配の方から赤ちゃん連れの方まで様々な世代の方々に関心を持っていただけた企画となり、大変 嬉しく思います。今後も活動を続けることで、低炭素社会づくりにおいて私たちそれぞれが自主的に 考え続けることに努めていきたいです。