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l-D-3
第1
1間 医 療 情 報 学 連 合 大 会
1
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9
9
1
)
宮崎医科大学総合医療情報システム(PHOENIX)における
手術予約システムと手術術式マスターの作成
吉原博幸, O佐渡芳光,高崎浩一朗
宮崎医大第二外科,宮崎医大医学情報室
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1
. はじめに
が起こり、データベースとして、はなはだ不完全な
ものとなってしまった。このような不都合をなくす
宮崎監科大学総合霞療情報システム(PHOENIX)
では主にオーダーエントリーシステムを中心に順次
ためには、どうしても共通の術式マスターが必要と
なってくる。当初、厚生省版『塁療行為の国際分類J
システムを拡張してきたが、今回、予約系オーダー
を使用することも考えたが、細かい表現の問題や、
の一環として手術予約システムを稼働させた。これ
指式に対する表現法の鷲慣の相違などがあり、その
は、手術申込の際の煩雑な伝票処理(転記が多い)
ままの使用は不可能ということになった。種々検討
を省略するためと、今後の重要な涯学靖報となる手
指名を正確に残すことが目的である。栴式マスター
の作製には、医療行為の国際分類に記載されている
コードをもとに、亜分類として、宮崎法科大学で過
去使用された手術名をマスターに収録している。こ
れら手術予約システムと手術術式マスター作製の経
験について報告する。
2
. システム
2
.
1 手術絹式マスター
統一された分類の完に術式を整理し、少なくとも
大学病院レベルではいつでも統計情報を引き出せる
ようにすることは、将来に向けて大きな意味がある。
宮崎医科大学におけるこの種の情報は、関学以来、
医師の手書きによる病名や街式が医事課に伝達され、
医事システムを使って文字列として登録されてきた。
その結果、同一概念を異なった表現で記録すること
図1 術式マスター(一部)
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543100 胃ー造設術(一時的)
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543400 恕箆切除術(腎)
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543500 験門担!?雪切除術
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543600 腎十二指腸吻合術
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543800 胃曽吻合術
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1 分節的腎切除術
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543902
543910
2
.
2 手栴予約申込システム
の結果、他施設との互換性を考麗して、 『医撰行為
の国際分類iを大分鎖とし採用し、これまで宮時医
大で使用してきた街式を中、小分類として組み込ん
だマスターを作製することになった。編集方針は以
下の通り。
1
)宮崎直大で過去5
年間に手術申込に使用された術式
名を収集、整理し、表現を統一する。
2)修飾語(右、左など)のついた術式名を作らない。
r
3
) 医療行為の罰際分類j の手街術式は一切変更し
ない(分類コードは4桁
、 5000番台)
4
)宮崎医大のローカル術式名は5
桁から 6
桁のコード
を振り、 4桁の国際分類の下位構造として挿入、分
類する。
5
)イ彦飾語のマスターを f
乍る。
その結果、思際分類 1500、ローカル分類 1500。
計3000レコードの構式マスターが完成した。ローカ
ル構式名のコーデイングは各科に分担してもらい、
最後に重接、欠落などのチェックを行なった。修飾
語も向様の作業を行ない、約 200語のマスターが作製
された。なお、通常は術式名は宮崎医大ローカル版
を使用する事とした。
国1に術式マスターの一部を示した。国際分類の下位
構造にローカル術式名が分類されているのがわかる。
他施設との情報互換性は、上位4
告を使うことによっ
て達成される。
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出ザ
、
生内病手
仁コ仁コ
臨群
︶査
外︶︶︶杉
21肘 系 査
品川]︶
i︵ 査 荷 ︵ 何 回 査 検
査査験検負査査査凝検疫
検検試糖︵検検検・液査査免
僻悼師団概⋮情騨騨鮮制鰍蹴一剛
生生糖一肝生血血血尿機細細
欠
金
噌一術ミ処
陥ダ
動・一
時倣一地付加
仁コ
手術予約申し込みシステムは、検査や処方などと
同レベルの扱いをしており、患、者を確定した後に表
示される指示選択画面の中の一項目として扱われて
いる(図 2)。ユーザーは検査、処方などと共に手備
予約申し込みを選択しj
o
bを実行することになる。
図3に示したように、画面イメージは一枚の手街申
込書の形態をとり、必要な項自に入力した後ホスト
に転送する。原則として、待機手術では手術2日前ま
でに申込をする取り決めになっている。入力項自は、
1
)手術自、 2
)身長、体重、 3)血液型、 4)手術所要時
間
、 5)麻酔の麓類、 6)手術台、 7)体位、 8)感染、 9
)
術者、 10)助手、 11)術式、 1
2
)病名、である。この
うち、身長、体重、血液型、感染、病名は、すでに
入力された情報があれば自動的に反映されるように
なっている。その他の項目は、個別のウインドウが
。
開いて、その中から選択するようになっている(図4)
術者はー名、助手は4名(複数の科にまたがってもよ
体位までl
J
貢番を含めて選択できる。病
い)、体位は5
名は、登録病名から 3病名まで選択出来る。
中央手続室では、各科から送られてきた申込情報
を部門専用の編集システムで整理し、次週の手術計
画を立て、目別の手街予定表、科別の週間手術予定
表を印崩し、各科に配付する。病棟/外来からは手
僻申し込みシステムを使って、予約状況を確認する
ことが可能である。
仁コ仁二コ亡二コ仁コ匪趣
思2指示選択画面
-140-
仁コ仁ゴ仁コ仁コにコ仁コ仁コ仁コ甚園
図3手術申込基本画面
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g 血話題百羽
1 1 {顕微鏡) 順番 l
コ
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図4手術申込基本画面十ウインドウ
3
. 運用状況
本論文執筆時点で、システムがスタートして4週間
が過ぎたばかりであるが、大きなトラブルは発生し
ていない。最も心配した術式名検索に関しでも、病
名ほど大規摸なマスターファイルではないことや、
各科に編集を分担してもらい、日頃慣れ親しんだ術
式名が登録されているためか、大体意関する術式名
を捜し当てることが出来ているようである。どうし
ても希望の術式名が捜し当てられない場合、コード
9999に未登録という術式名を設定しており、修飾語
の捕に車接術式名を入力してもらうことになってい
る。月一回、定期的に術式委員会を開き、このよう
にして入力された術式名を新たにマスターに収録す
るかどうかを検討することにしている。術式マスタ
ーが一応の落ち着きを見せるには、今後数年を要す
るものと思われる。
4
. 考察
手街に関する情報を、きちんとした形で残すという
点に関しては、これまで各科単位では行われてきて
いたが、全学規模となると中央手術部の記録だけが
唯一のものであった。しかし、それらはあくまでも
申込時点での記録(しかも紙上の記録)であり、頻
繁に変わることの多い術式名等の正確な記録が残さ
れていたとは思えない。本システムでは、術式、術
者、助手などの当日の変更にも柔軟に対応可能なよ
うに設計されており、しっかりした運用がなされれ
ば、将来に向けて正確なデータベースを残すことが
可能である。このような、医学情報の規格化とデー
タベース化をまず学内で、やがて全思規模で推進し
たいと考えている。
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