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幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展
Press Release 企画展の御案内 幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展 2010年6月5日(土)より開催 写真① 一畳敷内部 撮影/中里和人 巡回展会期 ■大阪展 INAXギャラリー大阪 会期:2010 年 6 月 5 日(土)∼8 月 17 日(火) 休館日:水曜日、8/11−15 ■名古屋展 INAXギャラリー名古屋 会期:2010 年 9 月 3 日(金)∼年 11 月 18 日(木)予定 休館日:水曜日 ■東京展 INAXギャラリー1 会期:2010 年 12 月 2 日(木)∼2011 年 2 月 19 日(土)予定 休館日:日祝日、年末年始 http://www.inax.co.jp/culture/ 2010 年 5 月 開催概要 タイトル:幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 英語タイトル:The One-mat Study of Takeshiro Matsuura, 19th Century Explorer 企画:INAXギャラリー企画委員会 制作:株式会社INAX 協力:国際基督教大学、松浦武四郎記念館 入場料:無料 開場時間:10 :00∼ 17:00(大阪展、名古屋展) 、10 :00∼ 18:00(東京展) WEB サイト: http://www.inax.co.jp/culture/ ■ 各会場の住所および問合せ先 INAXギャラリー大阪 TEL:06-6733-1790 FAX:06-6733-1791 〒541-0056 大阪市中央区久太郎町 4-1-3 伊藤忠ビル 1F INAXギャラリー名古屋 TEL:052-201-1716 FAX:052-201-1730 〒460-0003 名古屋市中区錦 1-16-20 INAX名古屋ショールーム 2 階 INAXギャラリー1(東京) TEL:03-5250-6530 FAX:052-201-1730 〒104-0031 東京都中央区京橋 3-6-18 INAX:GINZA 2F 幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展 明治の評論家・内田魯庵が「好事の絶頂」と評した畳一畳の書斎「一畳敷」。それは幕末に蝦夷地探検に 命をかけた松浦武四郎(1818-1888)が、晩年に全国各地の有名な社寺仏閣から古材を寄付してもらい建 てたものです。松浦武四郎とは型破りな才人で、生涯をかけて日本全国を旅し、それを 240 点以上のす ぐれた画と文章で著作に表した著述家です。また、和歌や篆刻にも優れ、多くの人々との交流とともに、 各地の文物を蒐集した趣味人でもありました。幕末に偉業を成し遂げ様々に活躍しながら、表舞台で語 られることの少なかった武四郎。今展では、終の棲家として建てた「一畳敷」を起点に、人生の足跡を たどりながら、武四郎の八面六臂の人物像に迫ります。 松浦武四郎は、現在の松阪市・伊勢街道に面した郷士の家に出生しました。小さい頃よりお伊勢参りの 旅人たちを多く目にしていたことが旅への憧れと好奇心を育み、後の旅人生の原点になったと言われて います。17 歳より諸国遍歴を開始し、27 歳までには東北−九州間を制覇、その後、日本の国防を憂い領 土を正確に把握するため一人で蝦夷地調査へと向かいました。今までの経験を生かし歩幅による距離の 把握と簡単なコンパスによる方角の測定、さらに文字を持たなかったアイヌ民族の生活や風習、土地で 出合った珍しい動植物なども野帳と呼ばれる小さなフィールドノートに記録しました。6度の探検の成 果は、自らの手で紀行本や蝦夷地図に纏め広く世間に紹介することにも努めたのです。特に地図に関し ては、伊能忠敬と間宮林蔵によって輪郭線は測量されていましたが、その内部はまったく未開拓だった ため、彼はアイヌ民族と協力して、入り組んだ川の流れや地形の詳細を明らかにしたのです。明治に入 って蝦夷地に変わる地名を提案し、 「北海道」と名付けたのも武四郎でした。そんな彼は古希を前に、自 宅の一角に書斎「一畳敷」を建てます。それは京都嵐山・渡月橋の橋げたや、伊勢神宮の遷宮で取り替 えられた材木など、縁のある土地や場所 91 箇所の古材を駆使してつくった身の丈の閑居でした。旅をも とに奇想天外な発想でつくられた背景に注目すると、かつて旅した地を思い出すインデックスのような 役割の空間であることが分かります。 とうざい え ぞ さんせん ち り とりしらべず 会場では、超大作「東西蝦夷山川地理取調図」の貴重な実物が登場、経緯度1度で1枚という大判で、 26 枚組みの中から十勝平野周辺と稚内・利尻島・礼文島周辺など、7点を紹介します。9600 字にも上る アイヌ語で地名を書き入れた緻密さと、山地をケバと呼ばれる手法で描いた独特の表現にご注目くださ くすり き た え ぞ よ し い。また、武四郎が残した莫大な記録の中から、 「久摺日誌」や「北蝦夷余誌」など、木版摺りが美しい 動植物の画、暮らしや道具類など民俗学的視点で描かれたページを実際にご覧いただきます。さらに武 四郎が8年の歳月をかけ構想しつくり上げた一畳敷を、写真パネルで再現します。一畳の視覚的狭さと 同時に、人間がちょうど収まる空間の心地よさを中に入って体感いただけます。木材の使用場所や出所 もなるべく詳しく紹介し、照らし合わせながらご覧いただく仕掛けです。 激動の時代に生きながら、ダイナミックな行動で様々なものを残した武四郎。真摯な中にもユーモア溢 れる彼のまなざしをじっくり鑑賞できる機会です。どうぞご期待ください。 ■関連企画の御案内 講演会「裏幕末伝 探検家、松浦武四郎が残したもの」 講師:山本命(松浦武四郎記念館学芸員) 日時:2010年7月16日(金)18:30∼20:00 会場:INAX大阪ショールーム イベントスペース 要申込(TEL:06-6733-1790、もしくは、e-mail: [email protected]) 武四郎が旅の経験で得た知識や見聞は、幕末の志士たちにも大きな影響を与えたと言われています。彼 の家はサロンのように、多くの画家や文人、学者や武士が集い情報交換をしていました。藩の圧力に屈 しない強さとしなやかさを持つ自由人であり、好奇心旺盛でフットワークの軽さも併せ持つ武四郎。 彼の人と広く交流するコミュニケーション術は、今でも多くのことを気づかせてくれるのではないでし ょうか?彼の残した沢山の資料の数々から、人間らしい武四郎の素顔に迫ります。 ■新刊 INAXブックレットの御案内 INAX BOOKLET『幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷』 (78 ページ中カラー60 ページ、定価 1575 円、天地 205mm×左右 210mm) 撮影/中里和人 【図版構成1】地図/ 東西蝦夷山川地理取調図 【解説】 松浦武四郎の蝦夷地図/高木崇世芝(古地図研究家) 記録/野帖、日誌、摺物、すごろく、涅槃図ほか 挟み込み小冊子/社寺雑記、北海道野帳ほか 付録/蝦夷土産道中寿五六 交流/一日百印百詩、渋団扇、宝箱ほか 【解説】 奇想の仏画・北海道人樹下午睡/安村敏信(板橋区立美術館館長) 【解説】 松浦武四郎は山中共古の名付け親/坪内祐三(評論家) 【図版構成2】一畳の書斎、室内・室外細部 【ロングインタビュー】 「インデックスとしての一畳敷」・・・ヘンリー・スミス(元コロンビア大学教授) 【論考】 「松浦武四郎考」山本命(松浦武四郎記念館学芸員) ■リリース写真 http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001590.html * 本プレスリリースの掲載写真は選択ツール等で画像をダウンロードしてご使用いただけます。 * 本展告知以外での使用、転載を禁じます。ご使用に際しては撮影者名をお入れください。 * ご使用にあたっては上記担当者までご連絡くださいますようお願いいたします。 * 容量が足りない場合および、その他の写真については、担当者までお問合せください。 写真③ 写真② 写真④ 写真⑤ ②『東西蝦夷山川地理取調図』安政6年刊。十勝平野周辺図 ③『木片勧進』 明治20年刊。 「一畳敷」の書斎を図とともに古材の由来をまとめ出版したもの。 ④『久摺日誌』 文久元年刊。現在の釧路周辺の紀行本。北海道を各地域ごとに纏めたシリーズの1冊。この シリーズは動物や植物などがふんだんに盛り込まれている。画は魚「イトウ」の図 ⑤『北蝦夷余誌』 安政7年刊。現在のサハリン(樺太)についての紹介本。アイヌの人たちだけでなく、様々 な北方民族の姿を紹介しているのが特長。この画は武四郎一行の様子。 撮影/すべて中里和人 −本件に関するお問合わせ− INAX ギャラリー大阪 担当:高橋 TEL:06-6733-1790 FAX:06-6733-1791 〒541-0056 大阪市中央区久太郎町 4-1-3 伊藤忠ビル 1F INAX ギャラリー名古屋 担当:大原 TEL:052-201-1716 FAX:052-201-1730 〒460-0003 名古屋市中区錦 1-16-20 INAX名古屋ショールーム 2 階 INAX ギャラリー1(東京) 担当:筧 TEL:03-5250-6530 FAX:052-201-1730 〒104-0031 東京都中央区京橋 3-6-18 INAX:GINZA 3F <共通>E-mail : [email protected] ※ 取材希望および本展覧会の作品写真借用などは上記へお問合せください。