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論文審査の結果の要旨

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論文審査の結果の要旨
論文審査の結果の要旨
学位申請者
NGUYEN THI NGOC TRUC
本論文は、「A F r a m e w o r k f o r I n t e r - P r o j e c t C r i t i c a l C h a i n M a n a g e m e n t B a s e d on
Max-Plus Li n e a r R e p r e s e n t a t i o n ( Max-Plus 線 形 表 現 に 基 づ く ク リ テ ィ カ ル チ ェ
イ ン 複 数 プ ロ ジ ェ ク ト 管 理 手 法 )」と題しプロジェクト進捗管理を代数的に行う手法を論
じたものであり、6章から構成されている。
第1章「Introduction」では、プロジェクト管理手法であるクリティカルチェインプロジェ
クト管理法および Max-Plus 線形表現によるその実現の研究の歴史について述べるとともに、本
論文で解決する課題を概説している。
第2章「Technical Background」では、「時間バッファ」の適切な挿入によってプロジェク
トの遅延を予防するクリティカルチェインプロジェクト管理法、通常の最大値関数・加法演算を
それぞれ加法・乗法演算の立場として用いる Max-Plus 線形代数についての技術的解説に続き、
単一プロジェクトに対してクリティカルチェインプロジェクト管理法を Max-Plus 線形表現によ
り実現した従来研究の紹介を具体的に行っている。
第3章「Determining Time Buffers in Single-Project Systems」では、前章で紹介した従
来手法が、「input time」と呼ばれるパラメータが零である場合にのみ適用可能という制約を持
つこと、ある条件下では「時間バッファ」の置かれる位置が不正確となるという問題をもつこと
を述べた後、クリティカルチェインプロジェクト管理法を Max-Plus 線形代数により再定式化し
てこれらの問題を取り除いた手法を提案している。
第4章「Determining Time Buffers in Multi-Project Systems」では、単一プロジェクトに
対する前章の結果を互いに資源を共有する複数プロジェクトの管理へ拡張した、Max-Plus 線形
表現によるクリティカルチェインプロジェクト管理法を提案している。具体的には、 「キー資
源」と呼ばれるプロジェクト群にとり重要な資源とそのプロジェクト間の遷移を Max-Plus 線形
代数を用いて表現し、それによって 「capacity buffer」と呼ばれる「時間バッファ」の挿入位
置とサイズを算出する手法を提案し、実行例とともに示している。
第5章「Managing Time Buffers」では、プロジェクト開始後の進捗管理に用いられる「fever
chart」と呼ばれる経過時間対時間バッファ消費率の図表のプロットを、前章で開発した「時間
バッファ」の Max-Plus 線形表現に基づき容易に行う手法を提案している。
第6章「Conclusions and Future Perspectives」では、本論文の結論と将来の研究の指針を
示している。
以上のように、本論文は Max-Plus 線形表現に基づくクリティカルチェインプロジェクト管理
法の適用範囲を従来より拡張し、複数プロジェクトの進捗管理とその代数的解析に新しい手法を
提供している。よって、本論文は工学上及び工業上貢献するところが大きく、博士(工学)の学
位論文として十分な価値を有するものと認める。
審査委員主査
武井
由智
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