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肱川水系河川整備計画 - 四国地方整備局
肱川水系河川整備計画 【 中 下 流 圏 域 】 平成16年5月 国土交通省四国地方整備局 愛 媛 県 − 目 次 − 1.肱 川の概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.1 流域 および 河川の 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.2 治水 の沿革 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1.2.1 江戸時代 の治水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1.2.2 明治時代以降現在までの治水事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 1.3 利水 の沿革 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 2.肱 川の現 状と課 題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 2.1 治水 の現状 と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 2.1.1 洪水対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 2.1.2 危機管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 2.2 河川 の利用 および 河川環境の 現状と 課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 2.2.1 河川水の 利用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 2.2.2 河川空間 の利用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 2.2.3 河川環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 3.河川整備 の目標 に関 する事 項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 3.1 河川整備の 目標に 関す る考え 方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 3.1.1 洪水 ・高 潮 等による災 害の発 生の 防止又 は軽減 ・・・・・・・・・・・・・31 3.1.2 河川 の適正 な利 用お よ び流水 の正 常な機 能の維 持 ・・・・・・・・・・・34 3.1.3 河川環境の整 備と 保全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 3.2 河川整備計画の対 象 圏 域 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36 3.3 河川整備計画の対 象 区 間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 3.4 河川整備計画の対 象 期 間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 3.5 洪水 ・高 潮 等に よ る災 害の発 生の防止又 は軽減 に関す る目 標 ・・・38 3.6 河川 の適正 な利用 お よ び流水 の正常 な機 能の維 持に関 する 目標 ・39 3.6.1 河川 の適正 な利 用に関 する目 標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 3.6.2 流水 の正常 な機 能の維 持に関 する 目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 3.7 河川環境の 整備と 保全 に関す る目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 4.河川整備 の実施 に関 する事 項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4.1 河川整備の 実施に 関す る考え 方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4.2 河川工事の 目的、種類および 施行の 場所並 びに 当該河川工事 の施 行 により 設置される河川管理施設等の機 能の 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4.2.1 洪 水、高潮対策 に関 する整 備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 4.2.2 流 水の正 常な機 能の 維持に 関する 整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 4.2.3 河川環境 、河川利用 の場としての 整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 4.2.4 河 川 整 備 計 画における 整 備 効 果と 発 現時期 ・・・・・・・・・・・・・・・・・65 4.3 河川 の維持 の目的 、種 類お よ び施行 の場 所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 4.3.1 平常時の 管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 4.3.2 洪水時の 管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77 4.3.3 渇水時の 管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80 4.3.4 水質事故時の対 応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80 4.3.5 河川情報 システムの 整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・81 4.4 その 他河川整備を 総 合 的に行 うために必 要な事 項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・82 4.4.1 河川環境 のモニ タリング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 4.4.2 河川情報 の公開 ・提 供の推 進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 4.4.3 河川の協働管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 4.4.4 防災意識 の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 4.4.5 他機関・ 他施策 との 連携等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 附 図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・85 ・堤防工事、 宅地嵩上げ 工事の 施行の 場所 (国土交通省 ) ・・・・・・・附図 ・横 断 図(国土交通省) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・附図 ・堤防工事の 施行の 場所 (愛 媛 県) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・附図 ・横 断 図(愛媛県) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・附図 1 9 13 19 1.肱川の概要 1.1 流域および河川の概要 とさか 肱川は、愛媛県の西南部に位置し、その源を愛媛県西予市の鳥坂 峠(標高 460m) お だ が わ ふな と に発し、途中、四国山地の 1,000m を越す標高部を源流とする小田川 、船戸川など数 い よ な だ 多くの支川を合わせながら大洲盆地を貫流して、伊予灘 に注いでいる愛媛県一の大 河川である。 肱川は、その名が示すように中流部において“ひじ”のように大きく曲がってお り、幹川流路延長 103km に対して、源流から河口までの直線距離はわずか 18km しか ない。 また、肱川流域の大部分は、約 200 万年間に隆起して形成された四国山地である が、肱川はこの四国山地が形成される以前より存在しており、山地の隆起とともに 下方浸食が進んだために、流域の大部分を山地が占める割には河床勾配が緩く(河 床勾配は下流感潮区間で 1/2,300、祇園大橋∼鹿野川ダムで 1/730∼930、鹿野川ダ ム∼野村ダムで 1/220∼390)、野村盆地∼大洲盆地、大洲盆地∼瀬戸内海には狭隘 なV字谷が形成されている全国的にも珍しい先行性河川である。また、大洲盆地に は御荷鉾構造線が走っており、その地溝帯に河川によって運搬された土砂が堆積し、 特に平坦な沖積地を形成している。また、流域面積の割には支川が多いこと(流域 面積 1,210km2 は全国 55 位に対して支川数 474 河川は全国5位)も特徴の1つであ る。 肱川流域の月平均気温は、最低の1月で5℃程度であり、最高の8月でも 27℃程 度で、温度差が年間を通じて 20℃前後しかなく瀬戸内型の温暖な気候である。 肱川流域の年降水量は約 1,800 ㎜であり、季節的には梅雨期及び台風期に降雨が 集中している。 標高:m 500 鳥坂峠( 460m) 450 400 350 下宇和橋 300 250 久米川 200 祇園大橋 150 大和橋 100 上須戒川 矢落川 天神橋 肱川橋 大和田橋 小田川 嵩冨川 成見橋 赤岩橋 河辺川 50 0 0 0 河川区分 周辺地形 河 道 勾配 状 況 構造物等 10 20 30 40 10 20 30 上須戒川下流 上須戒川 ∼嵩冨川・大洲 嵩富川・大洲 ∼小田川 ∼矢落川 ∼久米川 山地 平地 1/2300 1/930 山地 平地 1/730 50 40 小田川 ∼河辺川 ・鹿野川ダム ム 60 50 鹿野川ダム ∼ 野村ダム 70 60 80 70 90 80 野村ダム ∼ 肱川源流 山地 1/750 大洲床止 1/390 鹿野川ダム 図 1.1.1 1/220 1/130 野村ダム 肱川河川特性 1 100 90 1/1000 1/300 100 西予市 西 予 図 1.1.2 肱川流域図 降水量(mm) 気温(℃) 350 30 大洲 300 25 小田 野村 250 大洲(気温) 20 200 15 150 10 100 5 50 0 0 1月 2月 図 1.1.3 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 肱川流域における降水量および気温の月平均値 平 成 4 年 ∼ 平 成 13 年 (10 年間 )平均気温:松山気象台 2 12月 また、肱川における特筆すべき気象現象に“肱川あらし”がある。この肱川あらし は、伊予灘と大洲盆地との間の夜間の気温差によって生じる現象で、日没1∼2時 間後から翌日の正午へかけて寒冷多湿の強風が肱川に沿って伊予灘へ吹き出すもの である。特に、霧の発生の多い 10 月∼3月には巨大な雲海となって奔流し、時には 風速 20m/s にも達する風に乗って海へとながれる。 写真 1.1.1 肱川あらし(長浜町) 肱川流域の約 90%は山地であり、土地利用は大半が山林で、田畑や宅地の占める 割合は小さくなっている。流域全体として人為の影響を受けた里山的な環境と言わ れているが、複雑な地形等と相まって多種多様な動植物が生息・生育するなど、多 様で良好な自然環境が残された地域である。 肱川流域は、古くから人が住み着いた地域であり、縄文∼弥生時代の遺跡が多数 発掘されている。特に宇和盆地には弥生時代の遺跡が多く、一方、流域の東側の山 間部には縄文時代の遺跡が多く残っている。また、旧宇和町※ は愛媛県により、「文 化の里」のひとつに選定されている。 流域内自治体の人口は、近年、横這いもしくは減少傾向にある。平成 12 年の国勢 調査結果から見ると、最も多くの人口を有しているのは大洲市(約 3.9 万人)で、 流域全体(約 11.3 万人)の約 35%を占めている。この他、比較的人口が多いのは うちこ 旧宇和町※ (約 1.8 万人)、内子 町(約 1.1 万人)、旧野村町※ (約 1.1 万人)、長浜 町(約 0.9 万人)等で、中上流域に多い。 肱川中流域に位置する大洲市東大洲地区は、平成5年「八幡浜・大洲地方拠点都 市地域」の指定を受け、四国縦貫自動車道の延伸と相まって内陸型の産業拠点地域 として、多くの企業が進出し、新たな雇用が生まれている。 流域の産業は、第1次産業約 19.2%、第2次産業約 29.5%、第3次産業約 51.3% であり、第1次産業の比率が高いのは山間部の広田村、河辺村、旧城川町※ で、第 い か ざ き 2次産業で高い比率を示すのは五十崎 町であり、第3次産業の比率の高いのは大洲 市、旧宇和町※ となっている。 肱川における漁業権としては、鹿野川ダム下流の本川及び支川については肱川漁 業協同組合が、鹿野川ダム上流については肱川上流漁業協同組合が内水面漁業権を 有している。河口部においては、長浜町漁業協同組合が貝類の漁業権を河口から小 浦地先の区間で、アオノリの漁業権を河口から(旧)柿早橋の区間で有している。 ※愛媛県東宇和郡明浜町・宇和町・野村町・城川町、愛媛県西宇和郡三瓶町、は、平成 16 年 4月1日に合併し、西予市となっている。 3 写真 1.1.2 アオノリとりの様子 肱川漁業協同組合での捕獲魚種は、アユ、ウナギ、アマゴなどで、漁獲高は愛媛 県内でも非常に多く、県内の内水面漁業の約7∼8割のシェアを占めている。なか でもアユの漁獲高が圧倒的に多くを占めている。 愛媛農林水産統計年報:内水面漁業統計調査の結果より 漁獲高(アユ) 漁獲高(漁業全体) 600 500 愛媛県(肱川を除く ) 肱川 500 漁 400 獲 高 300 漁 400 獲 高 300 ︵ ︵ t ︶ ︶ t 愛媛県(肱川を除く) 肱川 600 200 100 200 100 0 0 (年度) H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10H11H12 図 1.1.4 漁獲高 (年度) H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10H11H12 出典:愛媛農林水産統計年報 かみうけなぐん これら魚種の捕獲範囲は鹿野川ダム下流の大洲市、喜多郡、上浮穴郡 小田町、伊 予郡中山町、広田村と広範囲にわたっている。 肱川本川での夏場のアユ漁は、ほぼ全域で行われており、瀬・淵を問わない。一方、 秋口になると産卵のために下流へ下るアユを捕獲する瀬張り漁などが行われている。 4 1.2 治水の沿革 1.2.1 江戸時代の治水 大洲盆地は、昔から水害の常襲地域として有名であった。洪水を防ぐような堤防 が無かった江戸時代の大洲藩主加藤家の年譜によると 1688 年から 1860 年までの 173 年間のうち 62 年間は出水が記録されており、約3年に1回の割合で洪水が発生 し大洲盆地や沿川低地は水害に見舞われている。 そのため盆地内の集落は、洪水被害を避けることを最も重点として立地場所が選 ばれ、大洲盆地の低平地に集落はほとんど見られず、その大部分は洪水から安全な 山すそや自然堤防上の微高地などの高い場所に成立していた。 わかみや 当時の人が、川と闘いの生活の知恵として肱川右岸の自然堤防上に開けた若宮 で は、洪水に備え、全ての家が2階建てであった。また、床を地面よりも1m近くも 高くし、壁には腰板を張って保護し、1階は板張りの間として造られた家が多かっ みずよけば た。また、大洪水にそなえて、6箇所の「水防場 」を設けて避難用の舟も用意して たかいしがき いた。水防場は、一般住宅より、さらに1.5mほど高く盛り土した家で「高石垣 」 の家ともいわれた。神社や寺院、床屋の家などは高石垣の家で、いずれも洪水の時 に避難場所となっていた。また、藩主は治水に力を注ぎ、水位の観測や「ナゲ」と いわれる石積みの水制で洪水の流れを制御したり、集落沿いの肱川には高さ2mほ どの長土手を設け灌木や真竹や孟宗竹を植え集落を守った。この土手や水防林、水 防場、高石垣の家は現在も各所に現存している。 さらに洪水氾濫後の田畑の境界争いを防ぐため、土地の境界を示すボケ、マサキ さかい ぎ などの 境 木が各所に植えられていた。今も五郎や若宮地区等に残っている。 写真 1.2.1 大洲付近洪水表(大洲市立博物館所蔵の加藤家譜より作成) 大洲は、藩政当時の家屋と肱川の洪水位の関係から、水害常襲地域であったことがうかがえる。 5 ← 矢落川 大洲盆地 ← 肱川 写真 1.2.2 大洲盆地 昭和 42 年航空写真(出典:国土地理院) 集落は、低平地 にはほとんど見られず、山すそ等の高い場所にある。 写真 1.2.3 洪水に備えた民家 写真 1.2.4 今も壁に腰板を張って洪水の備えが残る民家。 今も若宮地区 に残る洪水時に避難場所となって いた高石垣の家と言われた神社。 わたしば 写真 1.2.5 みずよけば 水防場 (須賀神社) さかいぎ 肱川のナゲ(渡場) 写真 1.2.6 五郎地区の境木 6 1.2.2 明治時代以降現在までの治水事業 肱川の治水は藩政時代以来、長年洪水被害に見舞われながら、明治、大正に至っ ても早期改修の実現に至らなかった。昭和 11 年内務省において調査に着手し、翌 12 年調査を終了した。本格的な治水事業は、大量の流木により橋や家屋が破壊され、 死傷者 131 人(大洲市誌より)が出た昭和 18 年7月の大洪水の翌年、戦時中の昭和 19 年に現在の大洲河川国道事務所(当時、肱川工事事務所)が直轄改修工事に着手 したのが始まりである。当初計画は旧大洲町の主要部および新谷市街地を輪中堤で 囲み、残りの平地部は遊水地として残す局所的なものであった。昭和 20 年9月には 死傷者 152 人(大洲市誌より)を出した大洪水を受けた。大洲市中村地区および矢 落川新谷地区左右岸の堤防は昭和 26 年に概成し、大洲市肱南地区の堤防は昭和 29 年に完成した。近年の主要洪水について表 1.2.1 及び写真 1.2.7 に示す。 表 1.2.1 年月日 昭和 18 昭和 20 昭和 38 昭和 40 昭和 45 昭和 51 昭和 55 昭和 57 年7月 24 日 年9月 18 日 年8月 10 日 年9月 17 日 年8月 21 日 年9月 11 日 年7月2日 年7月 24 日 流量 (m3 /s) 5,400※1 5,000※2 2,200 2,900 3,200 2,200 2,200 2,000 過去の主要洪水の一覧表(大洲地点) 降雨原因 低気圧 枕崎台風 台風9号 台風 24 号 台風 10 号 台風 17 号 梅雨前線 梅雨前線 ※1:氾濫計算による推計値 年月日 昭和 57 年8月 27 日 昭和 62 年7月 18 日 昭和 63 年6月 25 日 平成元年9月 19 日 平成5年7月 28 日 平成5年9月4日 平成7年7月4日 平成 10 年 10 月 18 日 流量 (m3 /s) 2,800 2,500 2,400 2,200 2,500 2,400 2,900 2,400 降雨原因 台風 13 号 梅雨前線 梅雨前線・台風4号 台風 22 号 台風5号 台風 13 号 梅雨前線 台風 10 号 ※2:実績水位からの推計値 その他は観測実績値(ダム調節後流量) 神南山 ↓ 十夜ヶ橋 ↓ 神南山 ↓ 昭和9年9月21日(室戸台風)現存する最も古い大洲盆地の浸水状況 (八多喜) (豊中) 矢落川 昭和10年8月29日 昭和10年9月25日 肱川の増水により矢落川の旧堤(約 1.7m)を 越流し、大洲盆地に氾濫している状況 白滝公園より上流(八多喜・豊中)の氾濫状況 写真 1.2.7(1) 洪水状況写真 7 昭和13年8月1日 大洲市街浸水状況 孤立する人々の安否を訪ね巡航する消防団の船 昭和13年8月1日 肱川橋より上流を望む 現 昭和18年7月24日 昭和18年7月 在 昭和18年7月24日 大洲市街浸水状況 昭和18年7月 家屋損壊状況 昭和20年9月 (枕崎台風 ) 昭和20年9月(枕崎台風 ) 高石垣の家も大きく浸水 長浜町白滝(左岸) 大洲市若宮地先の家屋 壁の落ちているところまで浸水したという 写真 1.2.7(2) 洪水状況写真 8 大洲市街浸水状況 家屋損壊状況 昭和20年9月(枕崎台風 ) 大洲市菅田村島 2階まで達した洪水痕跡 昭和25年9月(キジア 台風) 昭和25年9月(キジア台風) 長浜町河口の高潮被害 肱川橋 ↓ ↑ 肱 川 橋 昭和28年6月25日 昭和28年6月 肱川橋付近の増水 梅雨前線による洪水減水後の大洲胸壁附近(本町地先) 昭和29年9月14日(台風12号) 昭和29年6月30日(梅雨前線 ) 大洲町大字中村字若宮地内の浸水 東大洲地区浸水状況 若宮より新谷方面を見る ← 昭和57年8月 東大洲浸水状況 矢落川 の合 流 地 点である東大洲地区 の堤防から氾濫し、 大洲盆地が遊水地 の 役割を果たしている 状況が確認できる。 写真 1.2.7(3) 洪水状況写真 9 昭 和 35 年 に は 肱 川 総 合 開 発 の 一 環 と し て 鹿 野 川 ダ ム が 完 成 し 、洪 水 調 節機能 の整備 が図 られた 。 昭和 36 年に は肱 川 最 大の 懸案 で あ る大 洲 の平 地 部 を締 め切 る計 画に 変 更 す る と と も に 、計 画 高 水 流 量 を 改 定 し た 。そ の 計 画 は 、昭 和 43 年 2 月に工事実施基本計画として 踏襲された 。 さ ら に 昭 和 4 8 年 3 月 に は 計 画 規 模 を 1/100 と す る 工 事 実 施 基 本 計 画に 改 定 す る と と も に 、昭 和 50 年 代 前 半 ま で に 矢 落 川 左 岸 の 一 部 を 残 し て 肱 川 本 川 の 若 宮 地 区 の 築 堤 工 事 が 完 成 し た 。ま た 昭 和 46 年 に 実 施 計 画 調 査、 同 48 年 に 建 設 着 手 し た 野 村 ダ ム が 昭 和 57 年 に 完 成 し 、 洪 水 調 節 や 宇 和 島市他 の水 道 用 水 、八 幡 浜 市 他の か ん が い用水 の補 給を行 っ て い る 。 (野村 ダム) 写 真 1.2.8 (鹿野川ダ ム) 肱川上流 の既 設ダム 砂 防 事 業に つ い て は 昭 和 14 年 よ り 愛 媛 県 の 補 助 事 業 と し て 実 施 し 、昭 和 18 年 7 月 の 大 洪 水 を 契 機 に 昭 和 19 年 よ り 国 の 直 轄 事 業 と し て 実 施 、 さ が や 昭 和 42 年 の 嵯 峨 谷 堰 堤 の 竣 工 を 最 後 に 直 轄 事 業 は 終 了 し 、現 在 は 愛 媛 県 の補助事業と し て 実施し て い る。 昭 和 60 年 代 に 入 り 、大 洲 盆 地 の 平 地 部 を 締 切 る た め に 下 流 対 策 を 推 進 し た 。肱 川 の 下 流 部 は 沿 川 平 地 部 が 狭 く 、河 川 事 業 単 独で 実 施 し た 場 合 、 残 地 の 利 用 価 値、 生 活 環 境が 著 し く 悪 化 す る こ と か ら河 川 事 業 、 道 路 事 業 、 土 地 区 画 整 理 事 業 の 三 者 合 併 に よ る 事 業 を 実 施 し て お り、 平 成 2 年 度に完 成した 五郎駅前地区改修事業 (宅地嵩上 げ) は、そ の代表的な も しらたき とよなか は た き の で あ る。 さ ら に 下 流 地 区に お い て は 、 白 滝 地 区 、 豊 中 地 区 、 八 多 喜 地 い ず し は た な み 区、 伊州子 ・八多浪 地区の 築堤 に着手 した 。 写 真 1.2.9 五郎駅前地区改修事業 10 図 1.2.1 大洲 盆地 の堤 防 築 堤 の変 遷 図( 矢 印 の 間 の 数 字は 施 工 年 度 を 示す ) そ の 後 、 平 成 7 年 7 月 洪 水 に お い て 床 上 浸 水 768 戸 、 床 下 浸 水 429 戸 の 大 き な 被 害 を 受 け た こ と か ら、「 直 轄 河 川 激 甚 災 害 対 策 特 別 緊 急 事 業」 ( 以 下 、「 激 特 事 業 」 と い う ) が 採 択 さ れ 、 平 成 7 年 度 か ら 平 成 11 年 度 までの 5年間 で、 平成7 年7 月洪水規模 の再度災害 を防止 するための 事 業が行 われた 。 大洲道路浸水状況 東大洲地区 菅田地区浸水状況 久米川浸水状況 写 真 1.2.10 平成7 年7 月 11 肱 川 沿 川の洪 水 浸 水 状 況 写 真 田淵地区 白滝地区 田淵地区 白滝地区 八多喜地区 八多喜地区 春賀地区 柿早地区 東大洲地区 豊中地区 大和地区 岡地区 伊州子地区 国土交通省 大洲河川国道事務所 図 1.2.2 平成7年洪水激特事業箇( 1 0 地 豊中地区 東大洲地区 図 1.2.2 激特事業箇所(H7∼H12) 完成堤防(H7 時点) 平成7年洪水激特事業箇所(10地区) 平成 12 年には大洲市若宮地区に「肱川河川防災ステーション」が完成し、水防活 動の拠点として、水防資材の備蓄や排水ポンプ車の配備等により、洪水時の円滑な 対応を図るようにするとともに、平常時には河川の環境保全活動の拠点として機能 しているほか、地域の交流の場として活用されている。 現在、下流の大和(郷)地区では、土地区画整理事業と連携して、宅地嵩上げに よる治水対策を実施中である。 また、コンクリート護岸の上に覆土をして植生の繁茂力により堤防を緑にする工 法や、低水護岸に籠マットや石を使った工法など、潤いとやすらぎがあり、自然に やさしい川づくりを行っている。 (肱川 11.8k右岸) (矢落川 1.4∼1.6k右岸) 写真 1.2.11 自然にやさしい川づくりの例 12 これまで述べてきたとおり、肱川では古くから治水に対する努力が続けられてき た。記録に残っている江戸時代からの治水の変遷を整理すると下図のようになる。 肱川の治水の変遷 江戸時代 16031600年代初期 大洲藩加藤家による 肱川の治水工事が始まる みずよけ ば 明治 今でも残る水防場 1868 大正 破提場所 1912 昭和18年 肱川大洪水(破堤) ナゲ 昭和19年 内務省中国四国土木出張所肱川工事 事務所を開設し、肱川の直轄改修に着手 昭和 1926 水防林 昭和 18年 昭和 19年 昭和20年 洪水 若宮地区 昭和 20年 昭和 35年 鹿野川ダム 昭和35年3月 鹿野川ダム完成 昭和57年3月 野村ダム完成 昭和 57年 東大洲地区 野 村ダ ム 平成 1988 平成7年7月梅雨前線による洪水 平成 7年 平成12年 激甚災害対策 特別緊急事業完成 大和地区地上 げ 平成 12年 平成15年10月 肱川水系河川整備基本方針策定 平成 15年 平成16年 八多喜地区 白滝地区 図 1.2.3 現在 心な で安 安全 来 へ 未 肱川の治水の変遷 13 東大洲地区暫定堤防 1.3 利水の沿革 肱川では、藩政時代、肱川沿いの平地部や周辺の山間地域に分布する農地に、渓 流から直接取水するほか、溜池、小河川に堰を設けて取水し水田に導水するなどの 水利用が古くから行われてきた。しかし、肱川沿いの平坦地域は渓流水が少なく、 肱川本川も河床勾配がゆるやかで堰による取水が難しいことから、肱川からの水利 用は少なかった。 昭和に入ってポンプ揚水技術が発達したことや経済恐慌によって繭価が低落し養 蚕業が衰退したことなどを契機として、下流域の春賀・大洲・八多喜・新谷地区等 では肱川本川や矢落川等の支川から直接揚水し水田等に取水する本格的な水利用が 行われるようになった。昭和30年代に入るとブルドーザーなど土木機械の発達によ り大規模な土地改良が実施され、さらに水田等の水利用が進んだ。一方、生活様式 の向上や施設の整備とあいまって大洲市等の水道用水や工業用水などの都市用水の 利用も行われるようになった。 また、近隣流域の宇和海に面する南予地域は、リアス式海岸という急峻な地形で あり、大きな河川もなく、慢性的な水不足に悩まされてきた。とりわけ、昭和42年 に南予地方を襲った大かんばつは、90日間雨らしい雨はなく、南予一帯では生活用 水の時間給水が続き、農作物にも大きな被害を与えることとなった。そこで肱川流 域からの分水が計画され、昭和57年に野村ダムが建設された。これにより、宇和島 市や八幡浜市など流域外での水利用が行われるようになった。 現在、肱川から取水されている水は、農業用水として約11,000ha の耕地をかんがい するため約7m3 /sが利用されるとともに、水道用水及び工業用水として約0.8m3 /sが 利用されるなど、この地方の生活及び経済を支えている。 さらに発電用水として、明治末期から小規模ながら発電所が建設され利用されて いたが、昭和20年代頃より地方産業の発展に伴い電力需要が増加し、ダムによる発 電への期待も極めて強かったことから、鹿野川ダム建設にあわせて肱川発電所が建 設され発電が行われるようになった。 図 1.3.1 野村ダムの水利用 14 2.肱川の現状と課題 2.1 治水の現状と課題 2.1.1 洪水対策 肱川流域は、瀬戸内型気候と太平洋型気候の中間的な性質を示しており、梅雨期 と台風期に降雨が多いうえに、肱川流域は手のひらのような地形になっており、中 流部の大洲盆地に川が集まっていること(洪水が集中しやすい地形)、瀬戸内海に流 れている四国の一級河川の土器川や重信川に比べて、河床勾配が非常に緩いこと (洪 水が流れにくい地形)、大洲盆地から下流は山が両岸から迫り、河口に行くほど平野 の広がりがない(洪水が吐けにくい地形)という洪水を受けやすい地形特性を有し ている。 図 2.1.1 瀬戸内海に流れ込む一級河川の河床勾配の比較 また、江戸時代より堤防整備など様々な取り組みが行われてきたものの、現在の 治水安全度は東大洲下流において約 15 年に1度発生する程度の洪水に対応するも のであり、東大洲上流の久米川や肱川本川の菅田地区など無堤地区が多く残り、非 常に治水安全度の低い状況である。 大洲市東大洲地区は平成5年に「八幡浜・大洲地方拠点都市地域」に指定され、 大洲盆地の遊水地帯に多くの企業が進出し流域及び南予地方の拠点として発展して いるが、水害発生のリスクは高く人口資産の集積に伴う水害ポテンシャルが高くな っている。このため発展の進む遊水地帯の治水対策が不可欠となっている。 大洲盆地 肱 川 写真 2.1.1 肱川を河口上空から望む 15 堤防の整備にあたっては、上流の地区を先行した場合、当該地区の市街地(家屋) や田畑の洪水被害は少なくなるが、下流では従前より水量が増え洪水被害が増大す る。そのため、下流の流下能力を増加させる必要があるが、山脚が迫っている肱川 の河道特性と人家が連担している状況から河道拡幅は地域の方や河川環境に大きな 負担が生じる。このように河道整備が難しい肱川においては、特に上流と下流の河 川整備の進め具合を調整することが重要であるとともに、上流洪水調節施設が有効 である。 上流から整備すると、下流で 洪水がより多くあふれます。 大洪水では、上流も下 流も洪水があふれます。 図 2.1.2 上下流のバランス 大洲盆地より下流の山が迫った狭隘区間においては、築堤による地域の負担を軽 減するため、道路事業や土地区画整理事業などと連携して、街づくりと一体となっ た事業手法を活用している。例えば、五郎駅前地区では堤防方式の改修を行えば当 該地区のほとんどの土地が堤防になることから、全国で初めて宅地の嵩上げを行う 改修方式が採用された。平成 13 年度からは、長浜町大和(郷)地区でも同様の事業 に着手している。 大和川 肱川 現状 図 2.1.3 完成予想図 大和(郷)地区の宅地嵩上げ方式による整備状況 また、海まで洪水を安全に流す妨げになる河口砂州は、周辺の海岸地形の変化(長 浜港改築や沖浦漁港建設等)や肱川下流の砂利採取(昭和 39 年機械採取禁止、昭和 58 年人力採取も含め全面禁止)等により、その状況が変遷している。戦後まもない 昭和 20 年代は河口部から沖合まで砂州が見られた。その後減少し、昭和 40 年代前 16 半にはほとんど見られなくなったが、40 年代後半より砂州の拡大が見られはじめ、 現在は砂州の高さが標高 2.3m ほどに至っている。 平成7年7月の洪水では砂州がフラッシュされたため、砂州の影響による水位の せき上げの被害は確認されていないが、より高い安全性を確保するため、洪水時に 確実にかつ早い段階から砂州がフラッシュされるような砂州管理が重要である。 また、河口から 1.4 ㎞付近までは高潮区間であるが、昭和 25 年の災害以降は高潮 による大きな被害は確認されていない。 写真 2.1.2 河口砂州フラッシュ状況(平成7年7月洪水後) (点線はフラッシュ前の砂州汀線) 2.1.2 危機管理 洪水による被害を少なくする対策として、防災に関する情報拠点や水防活動の拠 点としての防災ステーションの整備や洪水時に貯まった市街地の水をすみやかに排 水するための排水ポンプ車の配備、テレビカメラによる洪水状況の監視、大洲市役 所、長浜町役場への洪水状況の配信などを行っている。 また大洲市においては、東大洲地区の二線堤構築や、住民が洪水時に安全な避難 を行うことができるように洪水ハザードマップの公表・配布を行っている。 写真 2.1.3(1) 防災ステーション 写真 2.1.3(2) (平成 12 年7月完成:大洲市若宮) 17 大洲市整備の東大洲 地区二線堤との連携 2.2 河川の利用および河川環境の現状と課題 2.2.1 河川水の利用 肱川の用途別の取水量としては、平成 14 年現在で水道用水は 26 件で 0.664m3 / s、工業用水は5件で 0.101m3/s、農業用水は 113 件で 6.691m3 /sの取水が行わ れ、同様に、発電は4件で最大 36.740m 3/sが使用されている。 発電に関しては、明治末期より小規模ながら発電所の建設がなされており、現在 稼働している発電所は、愛媛県所管の肱川発電所(最大出力 10,400KW)等の4施設 があり、そのうち鹿野川ダムの水力発電は、ピーク立て発電を行っているため、河 川流量の変動が大きい原因の1つになっている。 用水取水は、そのほとんどを農業用が占めており、かつては溜池や支川筋からの 取水が主で、肱川本川への依存は少なかったが、揚水機械の発達や農業技術の向上 とあいまって、その利用度は向上してきた。また、近年は、畑地かんがいも多くな った。 表 2.2.1 肱川の水利用(平成 14 年 4 月 30 日現在) (単位:m3/s) 実績 件数 用途別 発電 水道用水 工業用水 農業用水 水利権量 4件 26 件 5件 113 件 36.740 0.664 0.101 6.691 2.2.2 河川空間の利用 肱川流域の河川空間は、地域住民が身近に自然とふれあえる憩いの場として様々 に利用されている。なかでも夏から秋にかけての鵜飼いや河原を使ったいもたき、 がりゅう さんそう とみすやま 花火大会、高水敷の運動公園、肱川と冨士山 を借景にした 臥龍山荘 、高水敷を利用 した花畑、五十崎の凧揚げ、子供たちによる流しびな等、四季折々で利用が盛んで 2% 1% ある。 平成9年度 平成12年度 1% 8% 17% 12% 利用形態別 スポーツ 釣り 水遊び 散策等 スポーツ 釣り 水遊び 散策等 80% 79% 平成9年度 6% 利用場所別 10% 16% 9% 9% 水面 水際 高水敷 堤防 75% 図 2.2.1 4% 平成12年度 年間河川空間利用状況 18 水面 水際 高水敷 堤防 71% 図表出典:河川水辺の国勢調査 写真 2.2.1(1) リバーサイドスポーツパーク (河口から約 2k 附近) 写真 2.2.1(2) 写真 2.2.1(3) ジュニアトライアスロン (河口から約 19k 附近) 菜の花まつり (河口から約 14k 附近) 写真 2.2.1(4) 写真 2.2.1(5) 鵜飼い (河口から約 19k 附近) 写真 2.2.1(7) いもたき (河口から約 20k 附近) 19 寒中水泳 (河口から約 19k 附近) 写真 2.2.1(6) 花火大会 (河口から約 19k 附近) 写真 2.2.1(8) 流しびな(肱川町) 2.2.3 河川環境 (1)水環境 a)水量 流域内の都市化にともなう地表の舗装の増大等により、地中にしみこむ雨水が減 少してきたこと等から、雨が降ったあとでも土中から少しずつ川に流れ出していた 水が低減している。昭和 30 年代以降の平水時の流量(平水流量※ )についても減少 している。 現状では渇水時に 3.3m3 /s 程度しか流れていない時期もあり、動植物の生息・生 育や景観等に必要な水量の確保が必要である。 また、 肱川発電所のピーク立て発電のために鹿野川ダム下流では、一日の中で水 量が人為的に大幅に変動している。 毎秒 ㌧ 25 20 ※平水流量:年間 185 日はこれを下らない流量 15 10 S34∼S43 S44∼S 53 S54∼S63 H1∼H10 図 2.2.2 大洲地点の平水流量 非漁期(11月1日 から3月15日)に おいてピーク 立て発 電を行った場合の河 川流量の変動を示す イメージ図 図 2.2.3 鹿野川ダム肱川発電所によるピーク立て発電 20 b)水質 表 2.2.2 水質環境基準類型指定状況(昭和 50 年5月 23 日愛媛県知事告示) 水域名 肱川水域 (甲) 水 域 の 範 囲 該当類型 達成期間 5年以内で 可及的速や かに達成 肱川本川(白王橋から鹿野川ダムま での区間を除く。)、矢落川、小田川、 中山川及び黒瀬川のうち黒瀬川よ り上流の区間 A (河川) 肱川水域 (乙) 鹿野川湖 舟戸川 のうち舟戸川橋より上流の 区間 肱川本川のうち白王橋から鹿野川 ダムまでの区間、黒瀬川 のうち黒瀬 川から肱川本川との合流点までの 区間及 びより上流の区間舟戸川の うち舟戸川橋から黒瀬川との合流 点までの区間 AA (河川) 直ちに達成 直ちに達成 環境基準点 祇園大橋(本川) 肱川橋(本川) 成見橋(本川) 天神橋(本川) 下宇和橋(本川) 生々橋(矢落川) 坊屋敷(小田川) 小田川(小田川) 立川橋(中山橋) 魚成橋(黒瀬川) 小振橋(舟戸川) ダム堰堤(本川) ダム中央(本川) B (湖沼) 成見橋 湖 図 2.2.4 肱川流域の水質環境基準点と類型指定 21 ①BOD・COD 河川水の有機汚濁の指標であるBOD※ 1(75%値)について見ると、肱川本川で は上流域の下宇和橋や天神橋の一部を除き、2mg/l 以下の比較的清浄な水質を維持 せいせい しているが、支川矢落川の生々 橋では、家庭雑排水が流れ込んでいることから比較 的高い値を示している。ダム貯水池の指標であるCOD※ 2(75%値)についてみる と鹿野川ダム貯水池では 5mg/l 以下の基準値を満たしている。 本川(鹿野川ダム下流)の水質(BOD75%値) BOD(mg/l) 3.0 2.5 2.0 祇園大橋 肱川橋 成見橋 環境基準値 河川A類型 2.0mg/l 1.5 1.0 0.5 0.0 S.43 S.45 S.47 S.49 S.51 S.53 S.55 S.57 S.59 S.61 S.63 H.2 H.4 H.6 H.8 H.10 H.12 本川(鹿野川ダム上流)の水質(BOD75%値) 3.0 BOD(mg/l) 2.5 環境基準値 河川A類型 2.0mg/l 2.0 1.5 1.0 0.5 天神橋 下宇和橋 ※鹿野川 ダム上流本川の 水質(BOD75% 値)は年 度データである。 0.0 S.43 S.45 S.47 S.49 S.51 S.53 S.55 S.57 S.59 S.61 S.63 H.2 H.4 H.6 H.2 H.4 H.6 H.8 H.10 H.12 BOD(mg/l) 矢落川の水質(BOD75%値) 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 環境基準値 河川A類型 2.0mg/l 生々橋 S.43 S.45 S.47 S.49 S.51 S.53 S.55 S.57 S.59 S.61 S.63 H.10 H.12 鹿野川ダム貯水池の水質(COD75%値) 6.0 環境基準値 湖沼B類型 5.0mg/l 5.0 COD(mg/l) H.8 4.0 3.0 2.0 (鹿野川)ダム堰堤 1.0 (鹿野川)ダム中央 ※鹿野川 ダム貯水池の水 質(COD75%値 )は年度データである。 0.0 S.43 S.45 S.47 S.49 S.51 S.53 S.55 S.57 S.59 S.61 S.63 H.2 H.4 H.6 H.8 H.10 H.12 ※1:BODとは、生物化学的酸素要求量のことであり、溶存酸素(DO)が十分ある中で、水中の有機物が好気性微生物 により分解されるときに消費される量のことである。 ※2:CODとは、化学的酸素要求量のことであり、水中の有機物などを酸化剤で酸化するときに消費される酸化剤の 量に換算したものである。 図 2.2.5 BOD・CODの経年変化 22 ②窒素・リン 鹿野川ダム貯水池と野村ダム貯水池に流入する河川の窒素、リンは比較的高い値 を示している。窒素については、1年間のうちでも大きく変動しているが、その傾 向は不規則である。リンについては、経年変化は小さいものの季別変化は大きく、 夏場に高い値を示す傾向がある。 山鳥坂 ダム 河辺川 船戸川 鹿野川ダム 鹿野川ダム堰堤 小振橋 肱川 鮎返 魚成橋 天神橋 下宇和橋 黒瀬川 明間 野村ダム 図 2.2.6 鹿野川ダム貯水池及び野村ダム貯水池流入河川の水質調査地点 天神橋 魚成橋 小振橋 3.0 2.5 (mg/l) 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 H1.1 H2.1 H3.1 H4.1 H5.1 H6.1 H7.1 H8.1 H9.1 H10.1 H11.1 H12.1 H13.1 図2 .2 .7 鹿野川ダム流域の総窒素(季別)経年変化 天神橋 魚成橋 小振橋 3.0 2.5 (mg/l) 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 図2.2 .8 鹿野川ダム流域の総窒素(年平均)経年変化 23 H11 H12 天神橋 魚成橋 小振橋 0.20 (mg/l) 0.15 0.10 0.05 0.00 H1.1 H2.1 H3.1 H4.1 H5.1 H6.1 H7.1 H8.1 H9.1 H10.1 H11.1 H12.1 H13.1 図2.2.9 鹿野川ダム流域の総リン(季別)経年変化 天神橋 魚成橋 小振橋 0.20 (mg/l) 0.15 0.10 0.05 0.00 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 図2.2.10 鹿野川ダム流域の総リン(年平均)経年変化 下宇和 橋 明間 鮎返 3.0 2.5 (mg/l) 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 H1.1 H2.1 H3.1 H4.1 H5.1 H6.1 H7.1 H8.1 H9.1 H10.1 図2.2.11 野村ダム流域の総窒素(季別)経年変化 24 H11.1 H12.1 H13.1 下宇和 橋 明間 鮎返 3.0 2.5 (mg/l) 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 図2.2.12 野村ダム流域の総窒素(年平均)経年変化 下宇和 橋 明間 鮎返 0.20 (mg/l) 0.15 0.10 0.05 0.00 H1.1 H2.1 H3.1 H4.1 H5.1 H6.1 H7.1 H8.1 H9.1 H10.1 H11.1 H12.1 H13.1 図2.2.13 野村ダム流域の総リン(季別)経年変化 下宇和 橋 明間 鮎返 0.20 (mg/l) 0.15 0.10 0.05 0.00 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 図2.2.14 野村ダム流域の総リン(年平均)経年変化 25 H11 H12 ③PH 鹿野川ダム貯水池及び下流河川のPHをみると、下流河川においては概ね環境基 準値PH6.5から8.5の範囲にあるが、ダム貯水池では、ダム堰堤の表層及び 中層が夏場に高い値を示している。 鹿野川ダム貯水池の水質(PH 平均値) 10.0 PH 値 9.0 8.0 7.0 ダム堰堤(表層 0.5m) 6.0 ダム堰堤(中層 5m) ダム堰堤(下層 20m) ダム堰堤(中層 10m) 水質(PH 平均値) は年度データ である。 5.0 H.1 H.2 H.3 H.4 H.5 H.6 H.7 H.8 H.9 H.10 H.11 H.12 H.13 H.14 鹿野川ダム貯水池の水質(PH) 10.0 PH 値 9.0 8.0 7.0 ダム堰堤 表層 0.5m ダム堰堤 中層 10m 6.0 ダム堰堤 中層 5m ダム堰堤 下層 20m 5.0 H1.4 H2.4 H3.4 H4.4 H5.4 H6.4 H7.4 H8.4 H9.4 H10.4 H11.4 H12.4 H13.4 H14.4 鹿野川ダム貯水池下流の水質(PH 平均値) 10.0 PH 値 9.0 8.0 7.0 水質(PH 平均値)は年度データである。 成見橋 6.0 5.0 H.1 H.2 H.3 H.4 H.5 H.6 H.7 H.8 H.9 H.10 H.11 H.12 H.13 H.14 鹿野川ダム貯水池下流の水質(PH) 10.0 PH 値 9.0 8.0 7.0 成見橋 6.0 5.0 H1.4 H2.4 H3.4 H4.4 H5.4 H6.4 H7.4 H8.4 H9.4 H10.4 H11.4 H12.4 H13.4 H14.4 図 2.2.15 PHの経年変化 26 ④アオコの発生 鹿野川ダムと野村ダムの両ダム貯水池においては、特に近年夏場を中心にアオコ の発生が見られている。 写真 2.2.2 鹿野川ダムのアオコの発生状況 ⑤特定事業場数等 表 2.2.3 に、肱川流域の市町村別の特定事業場数を示す。特定事業場とは、人の 健康と生活環境に被害をもたらすおそれのある汚水または廃液を排水する施設を設 置している工場または事業場であり、肱川流域では、畜産農業、旅館業、食品製造 業等が多くを占めている。特定事業場のうち1日当たりの排水量が50m3 以上の ものには、排水基準規制が適用されており、事業場数では約7%、届出排水量では 約88%が排水規制されている。さらなる汚濁負荷量削減のためには、1日当たり の排水量が50m3 未満の特定事業場の理解を得ることも重要である。 表 2.2.3 肱川流域における特定事業場数の割合 (出典:H15 愛媛県環境白書) 平成15年3月31日現在 排出量による規制別内訳 全特定事業場数 1日当たりの排出量 50m3以上のもの 1日当たりの排出量 50m3未満のもの 900 63(7%) 837(93%) 五十崎町 50 5 45 内子町 67 3 64 旧宇和町※ 191 12 179 大洲市 239 27 212 小田町 25 0 25 河辺村 13 0 13 旧城川町※ 66 0 66 中山町 11 4 7 長浜町 62 2 60 肱川流域市町村 旧野村町※ 124 5 119 肱川町 46 4 42 広田村 6 1 5 ※)愛媛県西宇和郡三瓶町、愛媛県東宇和郡明浜町・宇和町・城川町・ 野村町は平成 16 年4月1日に合併し、西予市となっている。 27 ⑥汚水処理人口普及率 肱川流域の汚水処理人口普及率は図 2.2.16 のとおりであり、全国の1/3、愛媛 県の1/2程度と非常に低い状況にあり、早急な対応が望まれている。 汚 水 処 理 人 口 普 及 率( 平 成 14年 度 末 ) 100% 75.8% 80% 53.9% 60% 29.1% 40% 20% 0% 愛 媛 県 全 体 肱 川 流 域 全 国 図 2.2.16 肱川流域の汚水処理人口普及率(平成14年度末) 出典:国土交通省都市・地域整備局資料 愛媛県資料 ⑦清流保全に関する取り組み 肱川流域の旧12市町村(平成 16 年4月1日の合併により 10 市町村)では、肱 川の水をきれいにするために「肱川清流保全条例」を制定するとともに、様々な機 関が参加した「肱川流域清流保全推進協議会」を平成 14 年7月に設置し、流域全体 でも川の汚れを少なくするための取り組みを進めている。 (2)自然環境 肱川流域は、上流の宇和盆地や中流の大洲盆地を除いたほとんどの部分が山林で 覆われており、自然が多く残されていることから、多種多様な動植物が生息・生育 している。国土交通省では平成2年から全国の大きな川や国管理のダムで、河川水 辺の国勢調査を行っており、肱川の直轄管理区間(野村ダム含む)においては平成 3 年の陸上昆虫調査をかわきりに魚類調査や鳥類調査、両生類・爬虫類、哺乳類調 査、植物調査を5年サイクルで毎年実施している。また、指定区間においては魚類 調査を直轄管理区間調査と同年に実施している。これまでの調査で絶滅危惧種とし て表 2.2.4 に示す種類の生息・生育が確認されており、鳥類ではクマタカなどの猛 禽類も確認されている。 また、洪水に対する安全性を高める際には、これらのたくさんの動植物が生息・ 生育できる環境を守り、人も自然も共生できる河川整備を目指していくことが大切 である。 28 表 2.2.4 哺 乳 鳥 爬 両 魚 虫 生 肱川流域で確認された動植物の生息種類数と絶滅危惧種 類 生息種類数 27 種 類 200 種 類 類 類 16 種 12 種 91 種 陸上昆虫類 底生動物 約 2,500 種 454 種 植 約 1,300 種 物 付着藻類 哺 乳 鳥 爬 両 魚 虫 生 363 種 類 生息種類数 27 種 類 200 種 類 類 類 16 種 12 種 91 種 陸上昆虫類 約 2,500 種 底生動物 454 種 植 物 付着藻類 約 1,300 種 363 種 絶滅危惧種(環境省レッドデータブックによる) コテングコウモリ クマタカ*、ヤイロチョウ* トモエガモ、オオタカ、チュウヒ、ハヤブサ、マナヅル、ツバメチドリ、ブッ ポウソウ、 サンショウクイ、コジュリン − − イチモンジタナゴ*、イシドジョウ*、クボハゼ* スナヤツメ、アカザ、メダカ イトアメンボ、チャマダラセセリ*、 − シャジクモ*、アゼオトギリ*、ツルマサキ*、アキノハハコグサ*、ツクシタン ポポ*、 イトトリゲモ*、サガミトリゲモ*、キエビネ* マツバラン、ヒメウラジロ、タコノアシ、ミズマツバ、ハマサジ、スズサイコ、 ツルギキョウ、スブタ、マイヅルテンナンショウ、ユキモチソウ、ムギラン、 エビネ、キンラン、クマガイソウ、トサムラサキ、キキョウ、ナツエビネ − 絶滅危惧種(愛媛県レッドデータブックによる) モモンガ クマタカ*、オオジシギ*、コノハズク*、 ブッポウソウ*、ヤイロチョウ*、サンショウクイ* ヨシゴイ、トモエガモ、オオタカ、ハイイロチュウヒ、チュウヒ、ハヤブサ、マ ナヅル、 ツバメチドリ、ジュウイチ、ヨタカ、アカショウビン、ビンズイ、カヤクグリ、 コルリ、 エゾムシクイ イシガメ トノサマガエル スナヤツメ*、ヤリタナゴ*、イシドジョウ*、アカザ*、クボハゼ* メダカ ホソミイトトンボ*、オオイトトンボ*、ハネビロトンボ* イトアメンボ、チャマダラセセリ、コオナガミズスマシ アリアケモドキ*、セスジイトトンボ*、オオイトトンボ*、 アオサナエ、コオナガミズスマシ マツバラン*、エビガラシダ*、カミガモシダ*、ハンノキ*、アカザ*、セリバオ ウレン*、 アゼオトギリ*、ズイナ*、ラセンソウ*、コシロネ*、ハルノタムラソウ*、ゴマ ギ*、 ツルギキョウ*、アキノハハコグサ*、スブタ*、オヒルムシロ*、トウササクサ*、 ミチシバ*、 イヌアワ*、ヒロハノハネガヤ*、マイヅルテンナンショウ*、ウラシマソウ*、ウ マスゲ* キエビネ*、ササバギンラン*、ヤマトキソウ*、ナツエビネ*、 ヒメウラジロ、ヌカイタチシダ、コバノチョウセンエノキ、アカソ、ミヤマミズ、 ミズタガラシ、タコノアシ、ハマゼリ、スズサイコ、コカモメヅル、カワミドリ、 キキョウ、フクド、 オケラ、タウコギ、ノニガナ、ツクシタンポポ、ミズオオバコ、イトトリゲモ、 タツノヒゲ、 コバノウシノシッペイ、スズメノコビエ、ユキモチソウ、エビネ、ギンラン、キ ンラン、 クマガイソウ、セッコク、ニラバラン、トサムラサキ − 注)生息種類数等については、肱川河川水辺の国勢調査、指定区間調査(魚類)、野 村ダム河川水辺の国勢調査、山鳥坂ダム周辺現地調査により確認(聞きとり調 査を含む)されたものである。 * :絶滅危惧 IB 類以上の種 無印:絶滅危惧 II 類の種 :「環境省レッドデータブック」と「愛媛県レッドデータブック」の両方で絶滅危 惧種に指定されているもの 29 写真 2.2.3 肱川流域に生息・生育する貴重な動植物 肱川の沿川には、大洲藩の時代から水防林として整備されてきた竹林やエノキ・ ムクノキ林が良好な河畔林を形成しており、河道整備にあたってはこれらの河畔林 の保全に留意するとともに、景観や動植物の生息・生育環境の保全にも資する「多 自然型川づくり」を行っている。 写真 2.2.4 肱川沿川の河畔林 30 3.河川整備の目標に関する事項 3.1 河川整備の目標に関する考え方 3.1.1 洪水・高潮等による災害の発生の防止又は軽減 (1)現状・課題 ○開発の進む遊水地帯と河岸沿いの人家連担地区 (洪水被害を受けやすい宿命) 肱川は、大洲盆地から下流は勾配が緩く潮位の影響を受けやすく、また、山 脚が河川に迫り川幅が狭いため、洪水時には水位が高くなる。このため、大洲 盆地に集中した洪水がはけにくく、氾濫しやすく、大洲盆地内の集落は水害に 見舞われる宿命にある。逆に大洲盆地で氾濫することにより、その下流側では 洪水量が低減している。 写真 3.1.1 平成7年7月洪水東大洲地区の浸水状況 。 (治水が急務) 大洲市東大洲地区は平成5年に「八幡浜・大洲地方拠点都市地域」に指定さ れた。このため東大洲地区には多くの企業が進出し、新たな雇用が生まれ、肱 川流域及び南予地方の拠点として発展しつつあるが、水害を受けやすい宿命か らは脱却しておらず人口資産の集積に伴い水害のポテンシャルが高まってい る。このため、発展の進む遊水地帯の治水対策が不可欠である。しかし、遊水 地帯への氾濫を防止することで、下流への流量が増加し下流の洪水被害が増大 することも許されない。 市街化が 進む 平成7年当時 写真 平成15年10月現在 3.1.2 市街化が進む東大洲地区 31 (河道整備の困難性) これを、未然に防止するためには、下流の流下能力を増加させる必要がある が、山脚が肱川に迫り、河道拡幅が制約され、また人家が連担しているために、 河積を拡大しようとすると地域の方や河川環境に大きな負担が生じる。 伊予灘 長 浜 町 肱川 大 洲 市 矢落川 写真 3.1.3 大洲盆地から河口を望む 肱川は、大洲盆地から河口の長浜町に向けて下るにつれ山脚が河川に迫り、人家が 連担している。手前の平地部(東大洲地区)は地方拠点都市として近年急激な発展を 遂げているが、左から本川、右から支川矢落川が流れ、ここで合流、ひとたび大洪水 になれば、大洲盆地は甚大な浸水被害を被る。 32 (2)河川整備の理念 ○安全安心の確保: 治水が抑制されている東大洲地区等の治水安全度の早期向上 東大洲地区は上下流の治水バランスを保つために、現在、計画堤防高より 3.6 mも低い堤防高に抑えられており、遊水機能を課せられている。この状況下に おいて洪水が発生した場合、人口・資産が集中し、また地方拠点都市にも指定 されている当該地区は甚大な被害を被り、そのことは南予地方全体の経済にも 打撃を与えることとなる。 したがって、肱川流域が将来にわたって自立した地域として発展し、流域の 歴史・文化を子孫に引き継いでいくために、下流河道を改修するとともに、遊 水量を低減し全川に渡り水位低下を図ることのできる上流洪水調節施設によ り、早急に遊水氾濫の解消を行い、治水安全度の向上を図る。 肱川 ※ 東大洲地区(暫定堤防) ) 東大洲地区( 暫定堤防) 矢 落 川 堤防天端幅 7m 計画堤防高 TP+15.84m 不足高( 将来) 1.9m 整備計画堤防高 TP+13.94m 計画高水位 TP+14.34m 0.4m 小段 4m 整備計画嵩上げ高 1.7m 現堤防標高 TP+12.24m 写真 3.1.4 東大洲地区暫定堤防 ※ここに記載する「暫定堤防」とは堤防の高さが完成堤防より低い堤防を指す。 33 3.1.2 河川の適正な利用および流水の正常な機能の維持 (1)現状と課題 ○水量の減少と発電による流量の大幅な変化及び生活排水等による 水質悪化 (水量の減少と一日の中の大幅な水量変動) 都市化により地中にしみこむ雨水が減少していることなどから近年の平水 時の流量は減少し、特に渇水時には 3.3m3 /sしか流れていない時期もある。 また、肱川発電所のピーク立て発電のために下流では一日の中で水量が人為的 に大幅に変動している。 (水質の悪化) 宇和盆地、野村盆地、内子盆地や大洲盆地など、上・中流域に人口が集中し ており、全川にわたり生活排水や産業排水が流入し、併せて平水時の流量減少 により、河川水質は悪化している。また、鹿野川ダムと野村ダムの両ダム貯水 池においては富栄養化によるアオコの発生が見られる。 (2)河川整備の理念 ○清流の復活:かつてのような豊かで自然な流れの回復 流域全体における汚濁発生源での負荷量の削減を目指すとともに、ダム貯水 池の富栄養化に対して貯水池水質保全対策を実施する。 山鳥坂ダム、鹿野川ダムに河川環境容量を設け、この容量を利用し、渇水時 に補給することにより流水の正常な機能の維持のために必要な流量(正常流 量)を確保する。また、肱川発電所のピーク立て発電を廃止し、上流3ダム全 体では平水流量程度以下では貯留しないこととし、自然な流れを回復する。 肱川 肱川 鹿野川大橋下流(鹿野川ダム発電放流 0m3 /s 時) 写真 3.1.5 鹿野川大橋下流(鹿野川ダム発電放流後 16.6m3 /s 時) ピーク立て発電による流況変化 34 3.1.3 河川環境の整備と保全 (1)現状と課題 ○地域とともにはぐくまれた肱川流域の風土 (水環境) 河川の適正な利用および流水の正常な機能の維持で示したように、流域の都 市化や肱川発電所のピーク立て発電により水環境の悪化の懸念がある。 (自然環境) 肱川流域は上流の宇和盆地や中流の大洲盆地などを除いたほとんどの部分が 山林で覆われ、里山的自然環境が多く残されるとともに、河川内には藩政時代 からのエノキ、ムクノキ、竹林等による水防林が河畔林として残され、山あい にはクマタカなどの猛禽類も確認されており、多種多様な動植物が生育・生息 している。 (景観) 長浜の肱川あらしと赤橋、肱川を濠に見立てた大洲城趾、冨士山と肱川を借 景して明治時代に建てられた臥龍山荘など肱川には川と一体となった風光明媚 な場所が多い。 (河川空間利用) 肱川流域の河川空間は、地域住民が身近に自然とふれあえる憩いの場として 様々に利用されている。なかでも夏から秋にかけての全国三大鵜飼いの一つと いわれる大洲市の鵜飼い、河原でのいもたき、花火大会や、中下流域で行われ るカヌー、鹿野川湖でのボート(漕艇)、五十崎の凧揚げなど地域にとって欠 かせない利用が多い。また、利用に当たっての河川の美化についても、河川清 掃活動や啓発活動に積極的に取り組んでいる市民団体なども存在している。 (2)河川整備の理念 ○地域の風土と調和を図った河川整備 「洪水・高潮等による災害の発生の防止又は軽減」および「河川の適正な利 用および流水の正常な機能の維持」に関する河川整備の理念を踏まえつつ、河 川管理者のみならず地域の方々とともに、肱川流域の良好な自然環境、景観、 河川空間利用等肱川の自然・文化・歴史と調和を図った河川環境整備を実施す る。 35 3.2 河川整備計画の対象圏域 本計画の計画対象圏域は直轄管理区間及びこれと関連する地域とする。 せい えい がわ 清 永 川 西予市 図 3.2.1 河川整備計画の対象圏域 36 3.3 河川整備計画の対象区間 本計画において対象とする区間は、下表に示すとおりとする。 表 3.3.1(1) 計画対象区間(国土交通省) 上流端 肱 川 矢落川 大和川 肱 川 板ヶ谷川 稲生川 野村ダム 太平川 八丁川 倉谷川 河辺川 山鳥坂ダム 大成川 肱 川 黒瀬川 船戸川 鹿野川ダム* 左岸:大洲市柚木字尾坂 358 番の 1 地先 右岸:大洲市柚木字冨士 897 番の 1 地先 左岸:大洲市新谷字山口乙 1,598 番の 1 地先 右岸:大洲市新谷字定行丙 27 番の 1 地先 左岸:愛媛県喜多郡長浜町大字下須戒甲 668 番の 1 地先 右岸:愛媛県喜多郡長浜町大字下須戒甲 2,768 番の 1 地先 左岸:西予市宇和町明間字上口 12 番耕地 1,788 番の 5 地先 右岸:西予市宇和町明間字メン山 12 番耕地 1,725 番の 4 地先 左岸:西予市宇和町明間字文治ヶ谷 11 番耕地 504 番地先 右岸:西予市野村町野村字小屋ヶ谷 17 号 65 番地先 左岸:西予市野村町四郎谷 1 号 2,390 番地先 右岸:西予市野村町四郎谷 2 号 770 番地先 左岸:西予市宇和町明間字大平 10 番地先耕地 100 番地先 右岸:西予市宇和町明間字大平 10 番耕地 99 番地先 左岸:西予市宇和町明間字タチヤブ 12 番耕地 1,090 番の 3 地先 右岸:西予市宇和町明間字トメンコヤ 9 番耕 地 180 番の 2 地先 左岸:西予市宇和町明間字シウチ道 5 番耕地 14 番地先 右岸:西予市宇和町明間字シウチ 5 番耕地 6 番地先 愛媛県喜多郡肱川町山鳥坂 4,319 番地先の上 流端を示す標柱 愛媛県喜多郡河辺村山鳥坂 1,780 番地先の県 道橋下流端 西予市野村町下野地先 西予市城川町吉野沢地先 西予市野村町松尾地先 下流端 延長 (㎞) 河口まで 20.22 肱川への合流点 4.2 肱川への合流点 0.32 左岸:西予市野村町野村字ヂガノ 8 号 3 番地 先 右岸:西予市野村町野村字芒駄場 7 号 432 番 地先 7.86 肱川への合流点 0.5 肱川への合流点 2.2 肱川への合流点 0.2 肱川への合流点 0.1 肱川への合流点 0.18 愛媛県喜多郡肱川町大字山鳥坂 1,496 番地先 の下流端を示す標柱 6.5 河辺川への合流点 0.05 喜多郡肱川町大字宇和川地先 西予市野村町坂石地先 西予市野村町河成地先 11.0 3.5 2.3 *:鹿野川ダムは、愛媛県から国土交通省に移管する。 表 3.3.1(2) 計画対象区間(愛媛県) 上流端 肱 川 久米川 清永川 下流端 左岸:大洲市菅田町宇津字成見甲 646 番の 1地先 右岸:大洲市菅田町宇津字藤ノ川甲 591 番 の1地先 左岸:大洲市阿蔵甲 27 番地先 右岸:大洲市西大洲甲 186 地先 左岸:大洲市八多喜町甲 1132 地先 右岸:大洲市八多喜町甲 1122 の1地先 37 左岸:大洲市柚木字尾坂 358 番の 1 地先 延長 (㎞) 10.4 右岸:大洲市柚木字冨士 897 番の 1 地先 肱川への合流点 2.6 肱川への合流点 1.34 3.4 河川整備計画の対象期間 本河川整備計画は、肱川水系河川整備基本方針に基づいた河川整備の当面の目標 であり、その対象期間は概ね 30 年とする。 なお、本計画は現時点の流域における社会経済状況、自然環境の状況、河道状況 等を前提として策定したものであり、策定後のこれらの状況変化や新たな知見、技 術の進捗等により、必要に応じて適宜計画の見直しを行うものである。 3.5 洪水・高潮等による災害の発生の防止又は軽減に関する目標 安全安心の確保:戦後最大洪水と同程度の洪水を安全に流下 肱川の将来計画として平成 15 年 10 月に定めた肱川水系河川整備基本方針におけ る基本高水は昭和 55 年7月洪水、平成2年9月洪水、平成7年7月洪水等の既往洪 水について検討した結果、そのピーク流量を基準地点大洲において 6,300m3 /sと し、流域内の洪水調節施設により 1,600m3 /sを調節し、河道への配分流量を 4,700 m3 /sとしている。 肱川水系河川整備基本方針における計画規模の洪水を安全に流下させるためには 膨大な事業費と時間を要することから、整備計画の目標として、肱川本川においては、 戦後最大洪水である昭和 20 年9月洪水とピーク流量が同規模の洪水を安全に流下 させることとする。このため、目標流量は基準地点大洲において 5,000m3 /sとし、 流域内の洪水調節施設(ダム)により 1,100m3 /sを調節し、河道への配分流量を 3,900m3 /sとする。 支川の目標としては、平成7年7月洪水により被害の発生した支川において河道 整備を行うものとし、その規模は本川の背水の影響が大きいものについては本川と 同規模、本川との合流点処理が樋門となるような小さな支川においては県内指標に よる整備水準規模とする。 また、内水被害が発生する区域においては、浸水危険度、土地利用状況、内水被 害状況を踏まえ内水対策を実施する。ただし、肱川の河道特性から対策地区下流の 河川整備状況を十分勘案するものとし、内水対策の実施により下流の被害を増大さ せないようにする。 表 3.5.1 河川名 肱川本川 河川整備において目標とする流量と河道整備流量 目標流量 5,000m3 /s 河道整備流量 (河道の整備で対応) 3,900m3 /s 地点名 ( 5,000 m 3/ s の う ち 1,100m 3/ sをダ ムに よ り洪水調節 する) 大洲地点 矢 落 川 久 米 川 500m3 /s 330m3 /s 500m3 /s 330m3 /s 新谷地点 肱川合流点 清 永 川 170m3 /s 170m3 /s 肱川合流点 38 備 考 戦 後 最 大 洪 水のピーク 流量に相当する規模 〃 〃 県 内 指 標による整備水 準規模 清 永 川 矢 五 郎 落 170 500 新谷 小 大洲 川 田 川 伊 予 灘 4,300 4,200 4,000 3,900 上 久 須 米 戒 川 330 川 (単位:m3 /s) 図 3.5.1 河道整備流量図 3.6 河川の適正な利用および流水の正常な機能の維持に関する目標 清流の復活:正常流量の確保と自然な流れの回復 3.6.1 河川の適正な利用に関する目標 河川水の利用については、本整備計画対象区間において許可および慣行水利権に 基づいて取水が行われており、この状態を維持する。 3.6.2 流水の正常な機能の維持に関する目標 肱川水系河川整備基本方針に基づき、アユをはじめとする動植物の生息・生育や 良好な水質の確保等流水の正常な機能を維持するために必要な流量として、大洲地 点においては、冬期以外は概ね 6.5m3 /s、冬期は概ね 5.5m3 /sを確保する。 鹿野川ダム直下地点においては、鹿野川ダム直下地点から大洲地点までの区間に おける流水の正常な機能を維持するために必要な流量として、冬期以外は概ね 6.0 m3 /s、冬期は概ね 3.2m3 /sを確保する。ただし、流況に応じて鹿野川ダム直下地 点に代わって、河辺川合流点において必要な流量を確保することも可能とする。 生活環境の保全に関する環境基準を達成していない支川矢落川(環境基準点:生々 橋)において基準値(河川A類型BOD2.0mg/l)を達成する。 表 3.6.1 流水の正常な機能を維持するために必要な流量 地点名 期別 流量 大洲 冬期以外 冬期 概ね 6.5m 3/s 概ね 5.5m 3/s 鹿野川ダム直下 冬期以外 冬期 概ね 6.0m 3/s 概ね 3.2m 3/s 39 肱川 肱川 若宮地点 切畑地点 写真 3.6.1 アユの産卵場 3.7 河川環境の整備と保全に関する目標 流水の正常な機能の維持に関する目標を踏まえつつ、自然河岸や瀬・淵・河原の 保全、河道内樹木の適正な管理、ナゲなどの伝統工法の活用を行い、肱川における 動植物の保護、漁業、観光・景観、流水の清潔の保持といった河川環境の保全を目 指す。 河道内の樹木群や瀬、淵などの河道形態は、良好な動植物の生息・生育環境を提 供し、またそれ自体が、水と緑の織りなす豊かな自然環境を形成していることから、 流域住民と連携しながら良好で美しい河道形態の整備と保全を目指す。 河川空間の利用については、大洲市有数の観光行事である「鵜飼い」や中下流域 で行われているカヌー、鹿野川湖でのボート(漕艇)など多くの水面利用がなされ ていることから、河川環境と調和した整備を目指す。 40 4.河川整備の実施に関する事項 4.1 河川整備の実施に関する考え方 治水については築堤、宅地嵩上げ、ダム建設、内水対策施設等と合わせ日常の河 川管理、維持により目標流量を安全に流下させる。具体的には以下のとおりとする。 ・山鳥坂ダムの建設と鹿野川ダムの改造により洪水時の流量を低減(河道 を流れる水量を低減)させ、ダム下流の水位の低下を図り、東大洲地区 等の遊水量(氾濫被害)を大きく低減するとともに、狭隘で人家が連担 していることにより河道整備に時間を要する長浜町区間等、下流の洪水 被害を軽減する。 ・東大洲下流については目標とする治水安全度を確保するとともに、 大 洲盆地の締め切りにともなう流量増加に備えるため、流下能力の向上を 目指す。改修にあたっては築堤に加え、県道の整備や区画整理等街づく りと一体となった宅地の嵩上げなど地域の負担が出来るだけ少ない河 道改修を行う。また、東大洲上流についても下流流下能力とバランスを 図りつつ河道改修を行う。 ・河川の整備やダム建設等が地域に与える社会的影響の緩和や水源地域の 生活再建・地域振興について、関係住民等の意向を十分配慮・尊重し、 国・県、関係市町村等と連携して必要な措置を講じる。 河川環境の整備と保全については水質の改善及び水量の確保を目指して流域全体 の取り組みとともに実施する。また、河川空間の整備にあたっては風土や景観、動 植物の生息・生育環境を重視する。 なお、河川整備の実施にあたっては、計画設計・施工・維持管理に関してコスト 縮減を図る。 4.2 河川工事の目的、種類および施行の場所並びに当該河川工事の施行により設置 される河川管理施設等の機能の概要 4.2.1 洪水、高潮対策に関する整備 安全安心の確保:下流河道を改修するとともに、ダムに洪水を貯めて下流の洪水流 量を低減する。 (1)洪水を安全に流下させるための対策及び高潮対策 河道整備流量を安全に流下させるための対策として、河道内掘削を行わず、 「築堤」、 「宅地嵩上げ」、「流下阻害横断構造物の改築」などを行う。 実施にあたっては、伝統工法などを取り入れ、自然にやさしい川づくりを行うと ともに親水性向上に努める。 築堤工事や橋梁改築工事等を行う場合は、事前に動植物への影響調査を実施(河 川環境情報図の活用)し、動植物の生息・生育環境への影響を低減・回避・再生で きる方法にて実施する。 ①堤防工事 河道整備流量を安全に流下させるため、それ以下の流量により浸水が発生する地 41 区においては築堤や高さの不足する堤防の嵩上げ(嵩上げ後も一部暫定堤防※ 1 )を 実施する。なお、堤防工事の実施にあたってはその時点の下流の整備状況を勘案し、 下流の被害発生時の流量を増大させる場合には、まず、より低い暫定堤防を施工す る。その後、下流の整備が完了した時点で堤防高を所定の高さに上げる段階施工と する。 なお、高潮区間である河口より 1.4km の堤防工事については、昭和 25 年の災害以 降、近年、高潮による被害の記録がないことから洪水に対する堤防高(河川堤防と しては完成堤防、高潮堤防としては暫定堤防)とする。 ※1ここに記載する「暫定堤防」とは堤防の高さが完成堤防より低い堤防を指す。 河川名 肱 川 矢落川 表 4.2.1(1) 堤防工事の施行の場所(国土交通省) 施行の場所 延長(㎞) 備 考 築堤(特殊堤で河川堤防として完成、 河口から 1km は高潮堤防としては高さ 喜多郡長浜町長浜 1.0 不足)、肱川口漁港(江湖)は存置して 保全 築堤[県道と連携](特殊堤で河川堤防 喜多郡長浜町沖浦 0.7 として完成、高潮堤防としては高さ不 足) 築堤[県道と調整](特殊堤で河川堤防 喜多郡長浜町小浦 0.4 として完成、高潮堤防としては高さ不 足) 喜多郡長浜町大和(惣瀬) 0.7 築堤(完成堤防) 喜多郡長浜町小長浜 0.7 築堤[県道と調整](特殊堤で完成) 喜多郡長浜町加世 0.9 築堤[県道と調整](特殊堤で完成) 暫定堤防嵩上げ 喜多郡長浜町白滝 0.5 (施工後も一部暫定堤防) 暫定堤防嵩上げ 喜多郡長浜町豊中 0.1 (施工後も暫定堤防) 暫定堤防嵩上げ 大洲市八多喜 0.2 (施工後も暫定堤防) 暫定堤防嵩上げ 大洲市伊州子 0.1 (施工後も暫定堤防) 暫定堤防嵩上げ 大洲市春賀 0.2 (施工後も暫定堤防) 築堤[県道と連携](一部暫定堤防、他 大洲市多田 0.3 は完成堤防) 大洲市玉川 1.4 築堤[市道と調整](特殊堤で完成) ※2 大洲市阿蔵(指定区間 築堤(暫定堤防) 0.4 (久米川)の一部含む) 大洲市如法寺( 指定区間 築堤(特殊堤で暫定堤防) 0.6 (肱川)の一部含む) 暫定堤防嵩上げ 大洲市東大洲 0.5 (施工後も暫定堤防) ※2指定区間:一級水系において、国土交通大臣が指定する区間であり、通常の管理を都道府県知事に委任してい る区間をいう。 42 表 4.2.1(2) 河川名 肱 川 久米川 清永川 堤防工事の施行の場所(愛媛県) 延長 施行の場所 備考 (km) 大洲市菅田町大竹(小倉地区) 1.2 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 大洲市菅田町菅田(中尾地区) 大洲市菅田町大竹(父地区) 大洲市菅田町大竹(裾野地区) 大洲市菅田町大竹(追打下流地 区) 大洲市菅田町大竹(本郷地区) 大洲市菅田町大竹(追打上流地 区) 大洲市菅田町菅田(菅田地区) 大 洲 市 菅 田 町 大 竹 ∼菅田町菅 田(村島地区) 大洲市阿部∼菅田町宇津(阿部 板野地区) 大洲市菅田町宇津(池田成見地 区) 大洲市西大洲(国土交通省の施 行の場所を除く) 大洲市八多喜 0.3 0.6 0.5 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 築堤(完成堤防) 0.5 築堤(完成堤防) 0.7 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 0.4 築堤(完成堤防) 1.5 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 2.2 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 1.6 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 1.7 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 2.5 築堤(一部暫定堤防、他は完成堤防) 0.3 河川幅の拡幅 ②宅地嵩上げ 肱川の下流部には、両岸に山脚が迫っている狭隘地区があり、これらの地区にお いては、貴重な宅地等の消失を最小限にとどめ地域住民の生活環境を保全するため、 築堤に代わって宅地嵩上げを行い、浸水被害を防ぐものとする。 また、工事の実施にあたっては道路事業及び土地区画整理事業等を連携して実施 する。 表 4.2.2 宅地嵩上げの施行の場所(国土交通省) 河川名 施行の場所 延長(㎞) 備 考 喜多郡長浜町大和(上老松) 1.0 宅地嵩上げ 肱 川 宅地嵩上げ 喜多郡長浜町大和(郷) 0.4 (大和川の護岸工事を含む) ③流下阻害横断工作物の改築 長浜大橋、大和橋、JR 矢落川橋梁を改築する。ただし長浜大橋については、昭和 10 年に建設され、現在も稼働している国内最古の道路可動橋(バスキュール式:中 央の橋げたが天秤式に跳ね上がる)で、文化庁指定の登録有形文化財であり、地元 では赤橋と呼ばれ親しまれている。このため橋台を嵩上げして、現位置に再架設す る。 43 現在 国土交通省施行区間 肱川橋 堤防整備状況 堤防整備状況 堤防必要区間(整備計画) 堤防必要区間(整備計画) 完成堤防( H15時点) 完成堤防( H15時点) 国土交通省 施行区間 暫定堤防( H15 H15 時点) 時点) 暫定堤防( 愛媛県施行区間 肱川 橋 愛媛県 施行区間 堤防整備状況 堤防必要区間(整備計画) 完成堤防(H15時点) 図 4.2.1 現在の堤防整備状況 44 板野橋 ゲ橋 逆ナ 肱川 計画中期(鹿野川ダム改造・山鳥坂ダム完成時) 国土交通省施行区間 肱川橋 肱川橋 堤防整備状況 堤防整備状況 堤 防 必 要 区 間 (整 備 計 画) 堤 防 必 要 区 間 (整 備 計 画) 計画中期完成区間 計画中期完成区間 完 成 堤 防 (H15 時 点) 暫定堤防完了区間 時 点) 暫暫 定定 堤堤 防防 完( 了H15 区間 暫 定 堤 防 (H15 時 点) 完 成 堤 防 (H15 時 点) 国土交通省 施行区間 暫 定 堤 防 (H15 時 点) 愛媛県施行区間 堤防整備状況 整備計画) 堤防必要区間( 計画中期完成区間 暫定堤防( 暫々定堤防含む) 区間 完成堤防( H15時点) 図 4.2.2 計画中期の堤防整備状況 45 整備計画完了時(概ね30年後) 国土交通省施行区間 上老松地区 上老松地区 長浜地区 長浜地区 沖浦地区 沖浦地区 肱川橋 肱川橋 堤防整備状況 30 年 後 完 成 区 間 国土交通省 施行区間 暫定堤防完了区間 完 成 堤 防 (H15 時 点) 暫定 定堤 堤防 防( (嵩 嵩上 上完 完了 了区 区間) 間) 暫 愛媛県施行区間 肱川橋 菅田地区 愛媛県 施行区間 板野橋 ゲ橋 逆ナ 肱川 阿蔵地区 久米川沿川 村島地区 堤防整備状況 30年後完成区間 暫定堤防完了区間 完成堤防( H15時点) 図 4.2.3 整備計画完了時点の堤防整備状況 ※ は河道整備イメージ を次ページに示す 46 管理用通路 HWL 1.5m 1:0 .5 5. 73(高潮堤防高: 将来計画) 1:1 写真 4.2.1 長浜地区の河道整備イメージ (フォトモンタージュ ) 長浜地区は河口の低地に家屋が密集 しており、家屋移転す る場合の代替え地の確保 が難しいた め、用地が少なくてすむ特殊堤(天端幅 3.0m 、法勾配1割)を施行する。また、肱川口漁港(江湖) については存置して保全する。 上老松地区整備イメー 拡幅 現道幅 HWL 裾野地区、追打下流地区 1 1: .5 1:0 写真 4.2.2 5.73( 高潮堤防高: 将来計画) 1.5m 県道 如法寺地区 沖浦地区の河道整備イメージ (フォトモンタージュ ) 沖浦地区の堤防整備にあたっては、移転家屋を極力少なくするため、長浜中村線 の改築と連携し て実施する。文化財に指定されている長浜大橋 (バスキュール橋)については橋脚を嵩上げして 再 架設する。 47 0.6m 現道幅 写真 4.2.3 拡幅 土地区画整理事業 県道 HWL 1:2 上老松地区の河道整備イメージ 上老松地区は、川岸に山脚が迫っている狭隘な地区であり 、貴重な宅地等の消失を最小限にとどめ 、 地域住民の生活環境を保全するため、築堤に代わって宅地嵩上 げによる治水対策を行う。 整備計画対応水位 暫 定 堤 防 1.2m 5m 1: HWL 1:2 0.7m 暫定堤防区間の高さ 1:3 2 5m より低い暫定堤防 1:3 暫 定 堤 防 写真 4.2.4 阿蔵地区・久米川沿川の河道整備イメージ(フォトモンタージュ) 久米川沿川の低地は本川の背水により浸水する区域であり、当該地区を締め切ることにより下流の 負担(流量)が増大する。そのため、下流地区(東大洲等)の安全度の向上に合わせて、より低い暫 定堤防による 段階施工を行う。また、整備計画完了時点においても、合流点付近は、下流の安全度と バランスをとり、暫定堤防とする。 48 完成堤防 暫定堤防 完成堤防 暫定堤防 完成提の高 さ 1.2m HWL 1:2 写真 4.2.5 5m 暫定堤防区間の高さ より低い暫定堤防 暫定堤防の護岸 1:3 .6 菅田地区・村島地区の河道整備イメージ (フォトモンタージュ ) (類似箇所:小倉地区、 中尾地区、父地区 、本郷地区、阿部板野地区、池田成見地区) 菅田町付近には11箇所の築堤区間があり、その内8箇所は氾濫面積が大きく、締め切りによる影響で、 下流の負担増(流量の増大)が発生する。よって、東大洲等の下流地区の安全度 に合わせて、より低い暫定 堤防による段階施 工を行う。また、整備計画完了時点 においても 、下流の安全度とバランスをとり、一部を 暫定堤防とする。 玉川地区、小長浜地区、 加世地区 多田地区 HWL 現道幅 県道 裾野地区、追打下流地区 暫定堤防の高さ 5m 1.2 m HWL .6 1:2 1: 1 1:3 東大洲地区[矢落川] 暫定堤防区間 の高さ 1:2 1:2 図 4.2.4 堤防断面 イメージ図 49 7m 1.5m 0.7m HWL 1.5m 如法寺地区 HWL 1:2 1:2 4m 3m 暫定堤防区間の高さ HWL 1:2 1:2 0.4m 1: 1 1.5m 市道・ 県道 1 1: 拡幅 0.5m 現道幅 ④堤防の質的整備対策 堤防は歴史的に増水・洪水の都度、土を積み重ねてきたため、内部構造は不明確 な部分が多く、直轄管理区間においては旧河道跡など漏水による重要水防箇所も存 在しており、漏水等による破堤の危険性がある箇所の優先順位を決定し、漏水対策 等の堤防の質的整備を実施する。 (2)洪水時の流量を低減させるための対策 流水の正常な機能の維持のために必要な流量の確保と合わせ、洪水流量の低減を 図るために、既設野村ダムに加えて山鳥坂ダムを建設するとともに既設鹿野川ダム を改造する。これらダム群により、戦後最大洪水規模の洪水 5,000m 3 /sに対し 1,100m3 /sの調節を行い、河道整備流量を基準地点大洲において 3,900m3 /sとす る。 ① 山鳥坂ダムの建設 肱川町大字山鳥坂地先に重力式コンクリートダムを建設し、きめ細かな操作が 可能となるようゲート調節方式を採用し、効率のよい洪水調節を行う。 ② 鹿野川ダムの直轄化及び改造 鹿野川ダムは、愛媛県から国土交通省に移管する。 発電容量と死水容量を廃止しその一部を洪水調節容量の増加にあてる。これに ともない放流施設(トンネル洪水吐)を増設するなど改造を行う。 ③ 3ダムの統合管理 野村ダム、鹿野川ダム、山鳥坂ダムの3ダムは、より効果的な洪水調節が可能 となるよう統合管理を行う。 ④ 操作ルールの見直し 既設の鹿野川ダムと野村ダムは、平成8年6月に中小洪水に対応したダムの操 作ルールに見直されているが、野村ダム、鹿野川ダム、山鳥坂ダムの3ダムは下 流の河川改修の整備状況等に対応してダムの操作ルールを適宜見直す。 砥部町 西予市 図 4.2.5 山鳥坂ダム建設予定地位置図 50 船 戸 川 写真 4.2.1(1) 図 4.2.6 山鳥坂ダム建設予定地 湛水区域図 トンネル洪水吐 選択取水設備 写真 4.2.6(2) 場 所 ダム形式 ダム天端標高 ダムの高さ 総貯水容量 洪水調節容量 河川環境容量 堆砂容量 鹿野川ダム 写真 4.2.6(3)鹿野川ダム施設改造イメージ 表 4.2.3 整備計画で対策するダム施設の概要 鹿野川ダムの改造 山鳥坂ダムの建設 愛媛県喜多郡肱川町大字山鳥坂 愛媛県喜多郡肱川町大字山鳥坂 重力式コンクリートダム 重力式コンクリートダム EL.91m EL.161m 61.0m 約 103m※ 4,820 万m3 2,490 万m3 1,810 万m3 (洪水期) 1,400 万m3 1,810 万m3 (洪水期) 920 万m3 1,200 万m3 170 万m3 ※ 51 基礎地盤の 状 況 により変わることがある 。 ダム天端標高 総貯水容量 2,490 万 m3 EL.161m 洪水調節容量※ 2 1,400 万 m3 H=約 103m※ 1 河川環境容量※ 3 920 万 m3 堆砂容量※ 4 170 万 m3 基礎地盤 図 4.2.7 現 山鳥坂ダム容量配分図 行 整備計画 総貯水容量 4,820 万 m3 総貯水容量 4,820 万 m3 ダム天端標高 ダム天端標高 EL.91m 非洪水期 EL.91m (洪水時) (常時) (常時) 非洪水期 洪水期 650 万 m 3 1,810 万m3 650 万 m 3 1,070 万m3 1,650 万 m 3 2,330 万 m H=61m 3 2,390 万 m 3 (予 備 放 流 容 量 580 万 m 3 ) (予 備 放 流※ 5 容 量 580 万 m 3 ) ※6 (洪水時) 洪水調 節容量 洪水調節容量 洪水調節容量 洪水調 節容量 洪水調節容量洪水調節容量 発電容量 洪水期 河川環境 発電容量 H=61m 1,910 万m3 容 量 2,970 万m3 河川環境 容 量 1,810 万m 3 死水容量 ※7 640 万 m 3 堆砂容量 堆砂容量 1,200 万 m 3 1,200 万 m 3 基礎地盤 基礎地盤 図 4.2.8 ※1 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 ※7 鹿野川ダム容量配分図 基礎地盤の状況により変わることがある。 洪水調節容量:大雨による洪水を一時的にダムに貯め、下流に流れる水量を調節するために 使用する容量。 河川環境容量 :正常流量の補給と自然な流れの回復のために必要な水量を貯める容量。 堆砂容量 :100年間にダムに流れ込むと予想される土砂を貯める容量。 予備放流 :洪水が予想される場合に、必要な洪水調節容量を確保するために貯留水を事 前に放流することをいう。 発電容量 :発電を行うために確保する容量。 死水容量 :発電用のダムの場合、落差を大きくするために最低水位 を堆砂容量の上面よ りさらに上に設定する。この場合、堆砂容量最上面から最低水位までの容量 を死水容量 という 。 山鳥坂ダムの建設にあたっては、できるだけ環境に配慮し、必要に応じて対策を 実施する。なお、環境影響評価法に基づく環境影響評価を実施することとしており、 ダム建設中および完成後の大気・水環境や動植物・景観等の自然環境への影響など を評価し、必要に応じて適切な対策を講じ、環境の保全に努めていくこととする。 52 (3)洪水時の内水対策 内水により大きな浸水被害の発生が予測される東大洲地区(都谷川)と白滝地区 (滝川)等において内水対策を実施する。ただし、その規模については被害実績や 浸水頻度、土地利用状況等を十分勘案し、内水対策により下流の被害を増大させな いものとする。 4.2.2 流水の正常な機能の維持に関する整備 清流の復活:正常流量の確保とピーク立て発電の廃止及び貯留制限の実施 肱川の清流復活を目指し、河川水の利用の維持、動植物の保護、流水の清潔の保 持等に必要な流量を確保するため、山鳥坂ダムを建設するとともに既設鹿野川ダム を改造する。併せて関係機関等と調整のもと、流域全体での汚濁負荷の削減を図る。 (1)ダムによる水量確保 山鳥坂ダムの建設については、ダム直下において流水の正常な機能を維持するた めに必要な流量(正常流量)として通年概ね 0.5m3 /s を確保する。 既設鹿野川ダムについては、その改造により、発電容量と死水容量を廃止し、そ の一部を活用して新たに河川環境容量を設ける。また、自然な流れを回復するため 肱川発電所のピーク立て発電を廃止し、流水の正常な機能を維持するために下流へ 流す水量を利用した従属発電とする。 野村ダム、鹿野川ダム、山鳥坂ダムの3ダムは統合管理を行い、大洲地点及び鹿 野川ダム直下地点において、効率的に流水の正常な機能の維持に必要な流量を確保 する。また、大洲地点の自然流量(ダムがない場合の自然の流量)が平水流量程度 (過去 40 年間の平水流量は、概ね 20m3 /s)以下となった場合には3ダム全体で は貯留せず(貯留制限)に河川の自然な流れの回復を図る。 山鳥坂ダ ムの建 設、 鹿野川 ダムの 改造に 関する 施行の 場所 、施設 の概 要 等は 「4.2.1(2)洪水時の流量を低減させるための対策」に示すとおりである。 53 非漁期(11月1日から3月15日)において、ピーク立て発電を行った場合の河川流量 の変動とピーク立て発電を廃止した場合の河川流量を示すイメージ図 流量約 20m 3/s 大 洲 地 点 流 況イメージ図 流量 現状 ダ ム完 成 後 20.0 貯 留 制 限 流 量 約 20m3/s 貯留制限の効果 増加 正 常 流 量 6.5m3/s 6.5 ダム からの 正 常 流 量補 給 時間 大洲地点の自然流量が、概ね平水流量相当以下の場合は、3ダム全体では水を貯留しないよう な操作を行う。 図 4.2.9 ピーク立て発電の廃止および貯留制限による河川の自然な流れの回復 54 (2)貯水池水質保全対策 山鳥坂ダムの建設にあたり、貯水池水質保全対策の一環として選択取水設備を設 置する。 既設鹿野川ダムについては、貯水池水質保全対策として曝気による水質浄化のほ か、トンネル洪水吐完成後において貯水位を低下させて選択取水設備の設置やダム 流入部の底泥処理等を行う。なお、渇水により貯水位が低下したときにもダム流入 部の底泥処理を行う。また底泥については、有効活用すべく他ダムの事例等を参考 に調査・検討を実施する。 既設鹿野川ダム、野村ダムの両ダムにおいては貯水池に発生する赤潮やアオコの 抑制を目的に、ダム貯水池に流入したアシ等の処理を適切に実施する。ダム貯水池 においてアオコが発生した場合には、その状況に応じ迅速に除去する。また、より 効果的なダム貯水池の富栄養化対策を行うため、富栄養化のメカニズムの調査・解 析を引き続き実施する。 選択取水設備は、平常時 に ダム 下流 に冷た い水 や 濁 水を 長期間放流 す る こ とを防止するために、ダム 貯 水 池 水 深 方 向 の 水を 選 んで取水する施設である。 写真 4.2.7 選択取水設備の設置 (野村ダムの事例) 曝 気 装 置 と は 、 貯水池 に 送 気 管 を 設置 し 気 泡 を 発 生す る こ と で ダ ム貯 水 池 内 の 水 を循 環 さ せ 、 植 物プ ラ ン ク ト ン 発生 の 抑 制、溶存酸素の 増 大 により 、 水 質 の 保 全を 図 る 施設である 。 図 4.2.10 曝気による水質浄化の仕組み 55 水質改善フェンス 水質改善フェンス を設置す る こ と で、プランクトンの餌である栄養分 が、光が届きにくくプランクトンの 少ない層に流れ、これによって、プ ランクトン の光 合 成による 増殖 を 抑制する。 図 4.2.11 野村ダム水質保全対策実施例(水質改善フェンス) 黒瀬川 船戸川 肱川本川 鹿野川ダム 平成7年9月18日撮影 鹿 野 川ダ ム の 底 泥は 、ダ ム貯 水 池 流 入 部 への 堆 積が 多く 、こ の 堆 積 物が 貯水 位 の下 がったと き の悪 臭 発 生の 原 因に も な っ て い る た め適 切に 底泥処理 を行 う。 図 4.2.12 鹿野川ダム流入部の底泥堆積状況 水位低下により陸上掘削が可能 鹿野川ダム貯水池流入部に堆積している 底泥は、貯水位の低下時に陸上掘削 で処理する。 図 4.2.13 鹿野川ダム流入部の底泥処理イメージ 56 鹿野川ダムにおけるアオコ回収方法 ポンプによるアオコ回収 ( ダム堰堤付近) 凝集材を投入し 攪拌 鹿野川ダム 湖 沈澱処理 脱水したアオコ 処理水はダム湖へ還元 脱水処理 脱水したアオコを処理 凝集脱水処理設備 アオコ回収 凝集脱水処理設備 右:凝集材投入前 左:凝集材投入後 写真 4.2.8 アオコ処理の実施例 水面に浮かせたポンプで、ダム貯水池 のアオコを含んだ水を汲み上げ、凝集脱水処理設備まで 送る。次に凝集脱水処理設備で、汲み上げたダム貯水池 の水に凝集剤を投入し、攪拌すると、右 下の写真のようにアオコと水に分離する。これを脱水処理し、右上の写真のようにアオコを回収 し、処理後 の水はダム貯水池に戻す。 57 (3)直接浄化施設 矢落川の本川合流点付近に位置する生々橋地点は流域内で最も汚濁が進んだ状況 にあり、その原因は矢落川の支川都谷川の汚濁である。都谷川は市街地の中を流れ る川であり流域内の人口が多く生産活動も活発であるが、公共下水道整備が遅れて おり、整備完了まで相当の時間がかかる。また、一部公共下水道計画区域外の区域 もあり下水道整備が完了しても汚濁物質の流出は残ることとなる。そのため、都谷 川に有機汚濁負荷を削減する直接浄化施設を設置する。公共下水道が完成した後は 下水処理場と連携し公共下水道計画区域外や田畑から流出する負荷量削減と栄養塩 対策を行う。また、直接浄化施設については小・中学生等の学習の場として活用す る。 肱川 生々橋 矢落川水質浄化施設 図 4.2.14 矢落川水質浄化施設位置および完成予想図 矢落川水質浄化施設は、矢落川に流入する都谷川の水質汚濁を除去する施設である 。 浄化手法は接触酸化法(石、プラスチック、貝殻等 に付着した微生物により 汚れの成分 を分解させる)であり、本浄化施設ではプラスチック 濾材を使用している。 58 4.2.3 河川環境、河川利用の場としての整備 (1)河川環境 ①河道整備における河川環境の保全と整備 魚類等の生息環境の保全に関し河川の横断構造物(大洲床止め等)に魚道を設置・ 改善する他、稚魚が遡上する際の休息場となるワンド※ 1 を形成しているナゲなどの 保全を図り、魚ののぼりやすい川づくりを行う。 景観、生態系、利用形態等に応じて植栽(治水を勘案のうえ樹木を植える)を実 施することにより潤いのある空間を創出する。 良好な水辺空間の形成を図るため、側帯※ 2 への植樹や桜づつみ(市町村と連携) 等の整備により河川緑化の促進を図る。 ナゲ 肱川 肱川 若宮のナゲ 河畔林と捨石の状況 写真 4.2.9 若宮のナゲの保全(魚巣となる捨石の設置) ※1 ワンド:洪水時のみお筋が湾曲して残された箇所、ナゲ(水制)による砂州の形成により水際部において 河川の通常の流れと分離した箇所等で、常時でも水際部において河川の表流水、伏流水の流れ とつながっているが、流速が極めて小さい閉鎖的水域のこと。 ※2 側帯:堤防の安定を図る必要がある場合又は非常用の土砂等を備蓄し、若しくは環境を保全するために 特に必要がある場合においては、堤防の裏側の脚部に設けるもの。 59 写真4.2.10 整備された桜づつみ(大洲市中村) ②地域と一体となった河川環境の保全・向上 平成13年度に肱川流域の12市町村(平成16年4月1日の合併により10市 町村)が制定した清流保全条例を受けて、昭和 30 年代のようなきれいな流れ、自然 な流れの回復を目的とした肱川流域清流保全推進協議会が設立された。この推進協 議会の下で市町村と連携し学識経験者の助言を頂きながら、汚濁負荷量の削減目標 などを盛り込んだ水環境改善計画(水質保全・改善計画)を策定しており、継続し て川文化保全計画、施策行動計画、住民啓発・河川学習の推進計画の策定・推進に 取り組んでいる。また、ダム貯水池の富栄養化対策として窒素・リンの削減施策を 検討する。 水源地域の上流、下流が一体となって水源林を整備、保全する体制として、関係 市町村、森林所有者、受益者等で「肱川流域水源林整備推進連絡協議会」を組織し、 除間伐、広葉樹の植栽、保全施設の整備等を進めている。 市町村においては、汚水処理人口普及率が低いことから、河川の水質を改善する ため、家庭などから出る汚れた水が直接川に流れないようにするための下水道や合 併浄化槽等の整備を行っている。 畜産事業関係者においては、牛や豚のふん尿が飼育場から川に流れ出ないように するため、肥料として加工し、農地で利用することを進めている。 家庭排水への工夫については、各家庭での調理くずの処理や使用後の食用油の処 理、洗剤の適正な使用などの啓発を行っている。 60 写真 4.2.11 肱川流域清流保全推進協議会 水環境改善計画 図 4.2.15 肱川流域清流保全推進協議会の活動 図 4.2.15 肱川流域清流保全推進協議会の活動 汚濁排出負荷量 肱川流域外を一部含む 6000 4990 5000 4730 目標削減量 BOD排出負荷量(t/年) 削減量の確認 4000 1460 3530 3560 3000 2000 1000 0 昭和35年(あるべき姿) 平成10年(現状) 平成30年(対策なし) 図 4.2.16 肱川流域 10 市町村※ の汚濁排出負荷量と目標削減量 ※西予市については、旧宇和町・旧野村町・旧城川町 の区域を対象としている 。 61 さらに、小学生をはじめ子供達を対象とした水生生物の観察を通じての学習活動 などを支援し、流域住民とともに生きた自然の教材である肱川の水質保全・環境向 上に取り組む。図 4.2.17 は、現在肱川流域で実施している現地浄化実験施設であり、 小学校の総合学習にも利用されている。 取水 山瀬川 沈砂槽 西予市野村町山瀬川 植 生 水 路 ヨシ 植生水路、接触酸化水路 の作用により、水質浄化 を行う。 また、きれいになった水 アコヤ 貝殻 カキ殻 をせせらぎ水路により観 第1沈殿槽 察できる。 漁網リサイクル プラスティック 素材 素材 第2沈殿槽 接 触 酸 化 水 路 せせらぎ 水路 肱川 肱川町河辺川 整粒した軽石を用い た「通水層」と、黒ぼ く土とマサ土をベー 浄化後 スにした改良土壌を 浄化前 用いた「処理土壌層」 をレンガ状の多段構 造に配置した浄化槽 により水質浄化を行 多段土壌処理施設 う。 前処理施設 取水 放流 内子町清正川 円筒形焼成体 川底に設置した プラスチック材 れき+コンクリート 様々な材料を通過 清正川 させ、ろ過、吸着、 小 田 川 微生物の作用によ り、水質の浄化を行 カキ殻 軽石 れき う。 図 4.2.17 肱川流域で実施している現地浄化実験施設 62 (2)河川利用の場としての整備 肱川の河川空間は、長い歴史と独自の風土のなかで、人々の暮らしにとけこみ、 多様な形態で利用されている。そのため、利用者の多い場所においては、親水性を 高め、川にアクセスしやすいよう、関係住民の意見を聞きながら安全性に配慮し、 階段等の整備を行う。 河口周辺では、秋から冬にかけての「肱川あらし」に代表される四季折々の肱川 独自の水辺の自然景観を垣間見ることができ、汽水域ではスジアオノリも自生して おり、水産資源、稚魚の生育場としても重要であり、河川整備計画では、河道内の 掘削は行わないことより、自然環境に影響はない。 河口砂州は洪水時に疎通障害となるものの、長浜赤橋夏まつりの会場等で利用さ れており、洪水時にはフラッシュするが普段は利用できるよう管理を行う。 写真 4.2.12 長浜赤橋夏まつり (長浜町) ハマゴウ ハマボウフウ コウボウムギ ハマヒルガオ 写真 4.2.13 砂浜特有の植生 大洲市街地付近は、城下町として古くから栄え、人と川の結びつきを感じさせる が り ゅ う さ ん そ う 地域である。大洲城址や臥龍山荘 をはじめとして多くの史跡が残り、「伊予の小京 都」、「水郷」と呼ばれる情緒豊かな風景や、いもたきや鵜飼い、流しびな、寒中水 泳、大洲まつり、ジュニアトライアスロン、花火大会、菜の花やコスモス畑の散策 といった川に関係した行事等も盛んである。そこで、肱川を美しくしたい市民から なる「肱川を美しくするお花はん」と協働して、肱川を花や緑で美しく、町に潤い を与える活動を推進する。また、肱川水と緑のネットワーク※ 構想として、浄化用 水の導入による大洲城内壕跡水路の復活や河川敷、水辺の散策路等の整備により水 郷大洲にふさわしい河川環境、河川利用の場を創出する。 治水上の支障がない区間においては、自然環境や利用形態に応じて植栽(景観や 生態系に配慮のうえ、新たに樹木を植える)を実施することにより潤いのある空間 整備を実施する。 ※ 水と緑のネットワークは、都市化の進展などにより、水量の減少、水質の悪化、湧水の枯渇、 良好な緑の減少、生物の生育・生息環境の喪失など、都市環境の悪化してきた地域において、 「水」 と「緑」豊かな「ネットワーク」を形成するものである。 63 肱川水と緑のネットワーク 構想 おはなはん通 り 臥龍山荘 赤煉瓦館 時 の 流 れ に佇 む 景 観 構 想ゾーン 元禄五年大洲城絵図 P 平 成 15 年 8 月 水質事故 文化 と機 能 の 融合空間 ゾーン 鵜 飼い 取水口 P 水 がもたらす憩 い と 安 らぎ空 間 ゾーン 菖蒲園 大洲城 図 4.2.18 大洲城内壕水路の復活図 64 また、菅田地区は、川沿いの自然環境が多く残されており、多種多様な動植物が 生息・生育している。これらの生息環境の保全に配慮するとともに、エノキ・ムク ノキ・竹林などの緑と歴史資産を活かしながら整備を行うものとする。 (3)ダム貯水池及びダム周辺の整備 野村ダムではダム祭り、鹿野川ダム貯水池ではボート(漕艇)が行われており、 今後建設される山鳥坂ダムも含め、これらダム貯水池が地域における貴重な水辺空 間として利用されるよう関係機関と連携して水環境の保全、河川利用の場としての 整備を行う。 山鳥坂ダムについては、ダム本体が極力周辺環境と調和するよう景観に配慮する。 (野村ダム:ダム祭り) 写真 4.2.6 (鹿野川ダム:ドラゴンボート大会) 既設ダム利用状況 4.2.4 河川整備計画における整備効果と発現時期 整備目標に対する東大洲地区の整備効果と発現時期を基準地点で評価すると、 以下のとおりであり、整備計画完了時点では戦後最大洪水規模に対応可能となる。 表 4.2.4 整備効果発現時期 時 期 整 備 内 容 安全安心 の確保 (基準地点流量 ) 清流復活 現在 既設野村ダム 450 m3 /s 3,550 m3 /s 既設鹿野川ダム 現状河道 3,100 m3 /s※ 計画中期 山鳥坂ダム建設完了 水量の確保 ・ 3 鹿野川ダム改造完了 1,100 m /s 自然な流れ の 3 4,200 m /s 既設野村ダム 回復を達成 河道改修(下流河道の 3,100 m3 /s※ 一部完了) 整備計画 山鳥坂ダム建設完了 水量の確保 ・ 3 完了時 鹿野川ダム改造完了 1,100 m /s 自然な流れ の 5,000 m3 /s 既設野村ダム 回復を達成 3 ※ 河道改修(全区間完了) 3,900 m /s ※東大洲地区 の流下能力を基準地点に換算して表している 。河道の整備効果は計画中期まで 3,100 m 3/s で変わっていないが、河道整備 は図 4.1 に示すように着々と進める。 65 現在・計画中期・計画完了時の浸水氾濫シミュレーション 現在 浸水深 ∼0.5m 0.5∼1.0m 1.0m∼ 計画中期 八多喜 白滝 長浜 春賀 東大洲 阿部板野 池田成見 豊中 大和 菅田 伊州子 村島 浸水深 ∼0.5m 久米川 0.5∼1.0m 1.0m∼ 整備計画完了時 白滝 長浜 大和 八多喜 春賀 東大洲 阿部板野 豊中 菅田 伊州子 村島 浸水深 ∼0.5m 0.5∼1.0m 久米川 1.0m∼ 図 4.2.19 整備効果の発現図(目標流量 5,000m3 /s) 66 池田成見 4.3 河川の維持の目的、種類および施行の場所 肱川の維持管理については、「災害の発生の防止」、「河川の適正な利用」、「流 水の正常な機能の維持」、「河川環境の整備と保全」等の観点から、洪水時や渇水 時だけでなく、平常時から肱川の有する機能が十分発揮できるよう、関係機関や地 域住民等との連携を強化し、以下の維持管理を実施する。 ・ ・ ・ ・ ・ 平常時の管理 洪水時の管理 渇水時の管理 水質事故時の対応 河川情報システムの整備 4.3.1 平常時の管理 河川は、洪水や渇水などにより日々その状況が変化していることから、河川を適 正に管理するため、適切な頻度で河川巡視や堤防除草等の維持管理を行う。 (1)災害発生を防ぐための管理 ①河川管理施設等の維持管理 災害の発生の防止には堤防、ダム、護岸、樋門等の河川管理施設の機能を十分に 発揮させることが必要である。このため河川管理施設は、常にその機能を良好に保 つ必要があるため、河川巡視・点検等により施設状況を把握し、異常を発見した場 合は原因を究明し、速やかに適切な措置を講ずるとともに、計画的な機器の修繕・ 更新に努める。また、施設周辺および河道内に堆積した流木、塵芥、土砂の撤去等、 適正な維持管理を行う。 許可工作物についても、河川管理上の支障とならないように、定められた許可条 件に基づき適正に管理されるよう施設管理者を指導する。 写真 4.3.1(1)田淵樋門 (肱川 5.4k 右岸) 写真 4.3.1(2) 都谷川排水樋門 (矢落川 0.8k 左岸) 67 表 4.3.1(1) 肱 川 矢 落 川 番 号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 排水樋門・樋管等河川管理施設一覧(直轄管理区間) 施設名 要津寺谷樋門 仁久樋管 田淵樋門 柿早樋門 田淵陸閘 加屋樋門 除川樋門 滝川樋門 清永川樋門 出石川樋門 八多浪排水樋門 和田川樋門 峠樋門 阿寄川排水樋門 山高川排水樋門 オツゲ谷樋門 清水川樋門 土堀排水樋門 渡場樋門 坂路陸閘 土堀陸閘 本町陸閘 渡場陸閘 志保町陸閘 都川樋門 古川樋門 都谷川排水樋門 大河内排水樋門 山本排水樋門 大久保川樋門 住所 喜多郡長浜町長浜地先 喜多郡長浜町仁久地先 喜多郡長浜町田渕地先 喜多郡長浜町柿早地先 喜多郡長浜町田渕地先 喜多郡長浜町白滝地先 喜多郡長浜町豊中地先 喜多郡長浜町白滝地先 大洲市八多喜町地先 大洲市八多喜町地先 大洲市八多喜町地先 大洲市春賀地先 大洲市峠地先 大洲市春賀地先 大洲市春賀地先 大洲市五郎地先 大洲市五郎地先 大洲市桝形地先 大洲市渡場地先 大洲市五郎地先 大洲市桝形地先 大洲市本町地先 大洲市渡場地先 大洲市志保町地先 大洲市新谷地先 大洲市東大洲地先 大洲市新谷地先 大洲市新谷地先 大洲市新谷地先 大洲市新谷地先 表 4.3.1(2) 左右岸 右岸 右岸 右岸 左岸 右岸 右岸 左岸 右岸 右岸 左岸 左岸 右岸 左岸 右岸 右岸 右岸 左岸 左岸 右岸 右岸 左岸 左岸 右岸 左岸 右岸 左岸 左岸 右岸 右岸 右岸 位置 距離標 0k6+150 1k2+ 24 5k4+ 34 5k4+ 60 5k6 6k0- 20 6k4+170 6k8+ 18 7k8+ 58 8k6+ 10 9k4 10k2+ 40 11k4+ 15 12k0+150 12k4+130 13k4- 34 14k0+ 20 18k4+150 18k8 13k2- 49 18k4+180 18k8+ 35 18k8- 28 19k0+ 10 0k4+185 0k6+114 0k6+145 1k8+ 45 2k0+170 3k2+ 65 床止施設一覧(直轄管理区間) 施設名 位 置 肱 川 大洲床止 18k2 五郎第一床止 0k0+70 矢落川 丁永第二床止 0k6+145 68 備 考 上須戒川 ②河川管理の高度化・効率化 樋門等の操作は、安全・確実性の確保のため、光ファイバーネットワークを利用 したゲート設備の遠隔操作監視システム、遠方監視(CCTV)等、施設管理の高 度化、効率化を進める。 また、樋門等の操作を確実に行うために、操作人を対象とした操作講習会を出水 期前に定期的に実施する。 写真 4.3.2(1)遠隔操作監視システム 写真 4.3.2(2)操作講習会 ③河道内樹木の管理 河道内の樹木については、良好な動植物の生息・生育環境及び良好な景観を形成 しており、引き続き保全に努めるものとするが、河道の疎通能力を最大限に発揮さ せるため、治水上支障となっている樹木については、河川環境の保全に配慮しつつ、 災害防止の観点から必要に応じて、伐採(樹木群の拡大防止および景観や生態系の 保全において伐採しても問題のない樹木)、間伐(景観や生態系の保全において現 位置で残す必要がある樹木)、移植(景観や生態系の保全において必要であり移植 可能な樹木)、保全(景観や生態系の保全において一群として残す必要がある樹木) などミティゲーション手法を取り入れた樹木管理を行う。 竹等の根切り対策実施状況(豊中堤防高水敷) 写真 4.3.3 竹林の拡大防止対策 69 間伐前 間伐後 樹木間伐後の防災ステーション前の河岸 写真 4.3.4 景観に配慮した間伐 ④高水敷等の管理 河道の疎通能力をより高めるため、流水を阻害している高水敷上の旧堤防や盛土 等の撤去を計画的に行う。 また、肱川の高水敷の堤外耕作地は肥沃な土壌を活用した野菜等の栽培が盛んで ある。しかし栽培等に伴う工作物の設置等、治水上支障があるものは適正な指導を 行う。 (整備計画における盛土の撤去に伴い樹木伐採する場合の考え方) 肱川本川8km∼9km の間においては、堤防は概成しているものの、高水敷上の盛 土部分が河積を阻害していることから、河道整備流量を安全に流すことができない。 そのため、高水敷上の盛土部分を撤去するものとし、そこに生えている樹木も伐 採する。 ただし、連続して繁茂している樹木群については、河畔林としての治水機能を有 しているだけでなく、マイヅルテンナンショウなどの動植物の生息・生育地となっ ていることから、河道整備に伴い樹木群を伐採することによって樹木群の幅が 30m 以下になる場合には、可能な限り移植を行い、移植後も 30m 以上の幅を確保する。 なお、樹木群の確保幅を 30m とする理由は以下のとおりである。 ・ マイヅルテンナンショウの現状から、少なくとも約 30m 幅の樹木群があれば生息 可能であること ・ 若宮付近の連続した樹木群を見ると約 20∼30m の幅の樹木群があれば連続して 保全できること 樹木伐採に際しては、動植物の生息・生育環境に影響が予測される場合には、面 的な樹木の連続性に関する検討を行い、影響を回避・低減できるよう配慮する。 70 高水敷上盛土部分撤去 写真 4.3.5 高水敷上の盛土部分撤去区域 伐採樹木 残る樹木 盛土部分撤去 図 4.3.1 高水敷上の盛土部分撤去・樹木伐採区間 71 ⑤河口砂州管理 河口部に発達している砂州は、平成7年7月洪水におけるフラッシュ実績から、 目標流量規模の洪水においてピーク流量が発生するまでにフラッシュすることを考 慮して河道計画を定めており、砂州の表面の硬質化や植生による被覆を防ぐため、 適宜表面掘削等を行い洪水によるフラッシュが発生しやすいようにする。また、右 岸0.4km付近の砂州上流にある石詰の籠は撤去するなど出水の早い段階で砂州が流 出するような管理方法を検討・実施する。 中小洪水でのフラッシュ を促進する砂 州の掘削(水路の設置) 中小洪水でのフラッシュを促進する砂 州の掘削(硬質化防止) 洪水時 に機動的 かつ安全に掘削する ための無人バックホウの掘削訓練 写真 4.3.6 河口砂州管理対策工 ⑥伝統的河川施設の保全と活用 ナゲ及び河畔林等の伝統工法とその文化は、地域の特性、川の性格に応じて生ま れてきたものであり、肱川のシンボルとなり川の魅力を引き立てる要素になってい る。その有効性について治水面と河川環境面での検討を踏まえ個性ある川づくりの 観点から、それぞれの特性に応じて保全・撤去・機能改善などを行う。 肱川 往時、船の荷役をしたナゲ (出典:肱川 人と暮らし) 写真 4.3.7 72 須合田のナゲ 菅田 には、 2列に植 えら かはんりん 大 洲 藩が 慶雲寺で川 床 を掘 った り、 川を 広げたといわれる箇 所 れ た 河 畔 林 が あ る。 ほていちく まだけ 川 側に は 布 袋 竹 と 真 竹 もうそうちく が、山 側には孟 宗 竹が あ り 、 今 で も こ の河 畔 林 に よ って畑 が洪水か ら守られて かはんりん 五 郎 地 区の 河 畔 林は、 大洲藩第 いる。 かとうやすつね 三 代 藩 主 加 藤 泰 恒(1657∼ 1715 ) どいたけぞう 公が 、伊賀 の浪人土居武蔵に 命 じ、 植えたといわれており 、こ の まだけ 場所 は、 真竹 の竹 藪である 。 新冨士橋上流の河 畔 (「 大 洲 青 年の 家 」 の 艇庫前) に 大洲藩 が水の状況 を観測 していたという箇 所。 今でも 、国土交通省がこ の上流で水 位を観測してい る。 大 きな エ ノ キ の 林が あ り 、 これは 、 大 洲 藩 主に 命 ぜ ら はんだはちろうべえ れて 反田八郎兵衛が植 えたといわれている。 図 4.3.2 歴史的遺構 ⑦水防団等との連携 洪水による被害を軽減するための水防活動は不可欠であり、流域の人々の生命、 財産を守るためには水防団等の役割は非常に重要なものである。平常時においても 水防活動に万全を期すため、関係機関で組織する「肱川水防連絡会」を開催し、出 水期前の合同巡視により重要水防箇所の確認を行うほか、情報連絡体制の充実や水 防工法の訓練を行う。 また、水防資機材の充実や計画的な二種側帯等の整備を図る他、水防拠点である 河川防災ステーションの積極的な活用を図り、河川管理者と水防団が連携して、確 実・迅速な水防活動が行えるように備える。 肱川水防連絡会 水防工法訓練 写真 4.3.8 水防団との連携 73 ⑧危機管理体制の強化 洪水による被害の軽減を図るため、越水の可能性のある暫定堤防箇所・重要水防 箇所や浸水想定区域図の公表や沿川市町村によるハザードマップの作成支援などの ほか、関係機関や地域住民との情報伝達体制の整備や訓練等の危機管理体制の充実 を図る。 また、地震による二次被害の防止を図るために、関係機関と連携して地震時の情 報連絡体制、地震後点検の体制、点検方法等を定める。 写真 4.3.9 関係機関と連携した危機管理訓練 (2001 四国防災トップセミナー) (2)低水管理 河川環境の保全や既得用水の取水の安定化等、流水の正常な機能の維持を図るた め、水量・水質の監視を行うとともに、利水者との情報連絡体制を整備して河川流 量やダム貯留量等の情報収集及び提供に努めつつ、野村ダム、鹿野川ダム、山鳥坂 ダムの統合管理により水資源の有効活用を図る。 放流水質を適正に維持するため、ダムの貯水池やダム直下流の水質の観測を適切 に行い、水質保全施設の機能の維持を図る。貯水池水質保全のため、ダム貯水池に 流入した流木、塵芥の処理を適切に実施し、ダムにおいてアオコが発生した場合に はその状況に応じ、迅速に処理する。 また、日頃から河川管理者と利水者相互の情報交換を行って理解を深め、渇水時の 水利調整の円滑化を図る。 74 (3)河川空間の適正な保全と利用 ①河川空間の管理 肱川流域の河川空間は、地域住民が身近に自然とふれあえる憩いの場として様々 に利用されている。肱川の河川空間の保全と利用にあたっては、河川水辺の国勢調 査等の調査結果に基づき、河川の保全と利用が調和した肱川の河川空間環境を整備、 保全できるように適正に管理する。 また、河川空間の利用は地域住民の河川に対する愛着を育み、生活に潤いを与え ることから、その利用を促進させるため河川愛護モニターの活用など河川清掃及び 美化等の河川愛護活動の推進を図る。 なお、河川敷地の占用に当たっては、その目的と治水上、環境上及び他の占用施 設への影響を総合的に勘案するとともに、占用施設が適正に管理されるように施設 管理者を指導する。 写真 4.3.10 川や街を美しくするボランティア活動 ②不法投棄対策 肱川においては、市民団体や小、中学校による「肱川の清掃活動」が行われてお り、これらの活動を広め、河川愛護活動の啓発、普及に努めるとともに、関係機関 や、地域住民等と連携して、河川清掃の実施、河川巡視の強化を図る他、河川愛護 モニター等による情報収集や警告看板の設置、車止めの設置などの適正な対策を講 じる。 写真 4.3.11 不法投棄対策 75 (4)河川情報の収集及び提供 河川の維持管理のために必要な河川の水位、流量、水質や、流域内の雨量等の河 川情報の収集・整理を行う。特に、水位や雨量の河川情報は、洪水時のダム、樋門 等の施設操作、洪水予報、水防活動及び渇水対策などの基礎情報となることから、 テレメータ等によりリアルタイムで収集するとともに河川情報サービス等により速 やかに地域住民等に提供し、防災対策等に必要な河川情報や水害危険度に対する住 民の認識を高める。 電光表示板 写真 4.3.12 (1) 水質自動監視データ表示板 写真 4.3.12(2) 東大洲 テレメータ 雨量観測局舎 阿蔵 写真 4.3.13 内水センサー 無堤地区の溢水や暫定堤防 の越水による氾濫、内水による浸水などをセンサーにより一早 く察知し、迅速な避難誘導 や水防活動等 に関する情報の提供や警報の発令を行う。 76 4.3.2 洪水時の管理 河川がひとたび氾濫すると、流域の人々の生命、財産に多大な被害を生じること になるため、洪水被害の未然防止及び軽減を図るために適切な管理を行う。 (1)洪水予報及び水防警報等 肱川は、「洪水予報河川」に指定されていることから、洪水予報システムにより 出水の状況を予測し、松山地方気象台と共同して洪水予報の迅速な発令を行うとと もに、関係機関に迅速、確実な情報連絡を行い、洪水被害の未然防止及び軽減を図 る。 また、水防警報の迅速な発令により、円滑な水防活動の支援、災害の未然防止を 図る。さらに、洪水時の水位や雨量等の情報は河川情報サービス等を通じて速やか に地域住民等に提供する。 洪水予報はメディア 等 を通じて直接住民に知らせる情報であり、水防警報は 県、市町村を通じ水防団に知らせる情報 図 4.3.3 洪水予報と水防警報の流れ (2)出水時の巡視等 洪水時においては、出水時の河川巡視を行い、堤防等の河川管理施設や許可工作 物の異常を早期に発見し、迅速な水防活動等が行えるように努めるとともに、円滑 かつ効果的な河川管理施設の管理及び緊急復旧活動を行うために、水防拠点、側帯、 車両交換場所等の整備を行う。 写真 4.3.14 出水時の巡視 77 (3)河川管理施設の操作等 ダム、樋門等の河川管理施設の操作は、水位、流量、雨量等を的確に把握し、操 作規則等に従い適正な操作を行う。 野村ダム、鹿野川ダム、山鳥坂ダムの3ダムは、最も効果的な洪水調節が可能と なるよう統合管理を行う。統合管理に当たっては、流域全体の調和を図りながら、 下流の河川改修の整備状況等に対応してダムの操作ルールを適宜見直す。 また、内水被害が発生した河川については、地元自治体と協力しながら、若宮地 区の河川防災ステーションに配備している排水ポンプ車を有効活用するとともに、 大規模な内水氾濫においては、四国地方整備局管内に配備された排水ポンプ車を機 動的に活用し、迅速かつ円滑に内水被害を軽減するよう努める。 平成15年8月 写真4.3.15 都谷川樋門から内水排除をするポンプ車 78 (4)警戒避難の支援 流域の人々の生命、財産に被害が生じる恐れのある場合は、地元市町村長が避難 のための立ち退きを勧告又は指示することができる。このため市町村長が適切、迅 速に勧告又は指示判断ができるよう、その判断材料となる流域内の雨量及び河川の 状況等を市町村長に提供する。 特に堤防が完成していない大洲市東大洲地区等の暫定堤防の区間においては、洪 水時に越水しやすいことから、越水状況が速やかに把握できるようIT(CCTV、 光ファイバー)を活用した情報収集・提供体制の整備を行うとともに、河川防災ス テーションを基地とした警戒避難活動の支援を行う。 平成15年11月28日告示の水防法に基づく肱川浸水想定区域を基に市町村に よる分かりやすい洪水ハザードマップの作成・普及を支援する。 防災ステーション内の避難スペース 写真 4.3.16 災害時炊 き出しのための調理室 避難拠点となる防災ステーション 図 4.3.4 肱川浸水想定区域図(一部) (5)河川管理施設の災害復旧 洪水や地震の後など必要に応じ臨時点検を行い、河川管理施設の損壊が発見され た場合には速やかに復旧する。 79 4.3.3 渇水時の管理 渇水時における河川環境の保全と取水の安定化等のため、水量・水質の監視を行 うとともに、河川流水の総合的運用による補給の調整等を行う。 肱川では、既設野村ダムに加えて、既設鹿野川ダムの改造、山鳥坂ダムの建設に より、流水の正常な機能の維持のための補給が行われる。河川流量が減少し、渇水 対策が必要となった場合は、関係機関と連携して、被害の軽減に努める。 このため、関係機関で構成する肱川渇水情報連絡会を開催し、水利使用の調整が 円滑に行われるよう必要な情報の提供等に努める。 肱川渇水情報連絡会 平成7年9月18日 鹿野川ダム 貯水池 写真 4.3.18(1) 鹿野川ダム渇水の状況 写真 4.3.18(2) 渇水情報連絡会 4.3.4 水質事故時の対応 油類や有害物質が、河川へ流入する水質事故の被害を最小限にくい止めるために、 ダムや河川の主要地点において水質自動監視装置等により水質監視を行う。 水質事故発生時には、肱川水系水質汚濁防止連絡協議会を構成する関係機関と連 携し、被害の拡大防止に努める。 また、水質事故に円滑な対応が図れるよう水質事故処理の訓練等を実施する。 (1)資機材の準備 肱川の水質事故は油流出事故が多く、水質事故対策資機材はオイルフェンス、吸 着マットが主となる。また、有害物質の把握には簡易な水質試験で初期判断する必 要がある。このため、水質事故対応に必要な資機材を準備する。 オイルフェンス、吸着マット 水質試験パックテスト 写真 4.3.19 水質のパックテストの状況 水質事故対応資機材 (2)水質事故対策技術の取得 関係機関と連携し、水質事故を想定した訓練を今後継続実施し、水質事故対策技 術の向上を図る。 80 (3)水質事故発生時の対応 水質事故が発生した場合は、「水質事故対策マニュアル」に基づき事故状況、被 害状況及び原因把握を迅速に行い、肱川水質汚濁防止連絡協議会等の関係機関に通 報するとともに、被害の拡大防止のための適切な対応を行う。また、河川巡視を強 化し主要地点で水質試験を行うとともに、必要に応じてオイルフェンス、吸着マッ トを設置するなど下流への拡散防止を図る。 魚類へい死調査状況 写真 4.3.20 4.3.5 オイルフェンス、吸着マットを設置 水質事故対応 河川情報システムの整備 河川の水位や雨量等の河川情報は洪水等による被害を軽減するために重要である。 このため、光ファイバーネットワークの構築、IT関連施設の整備等を行い、防災 対策に必要な水位や雨量等の情報、河川管理施設の操作情報、CCTVの画像情報 などを迅速かつ正確に地域住民や、現在配信している大洲市役所、長浜町役場と同 様に沿川地方公共団体等の関係機関に提供する。 遠方監視カメラ 矢落川 平成7年7月洪水、矢落川堤防溢水状況 写真 4.3.21 大洲市役所 に設置されているモニター 河川情報システム 81 4.4 その他河川整備を総合的に行うために必要な事項 4.4.1 河川環境のモニタリング 肱川が現在有する良好な自然環境を保全するため、河川およびダムでの河川水辺 の国勢調査や河川管理者による巡視、水生生物調査等の地域住民等による活動等に よって動植物の生息・生育状況に関する科学的なデータ収集のためのモニタリング を行う。 また肱川流域の10市町村や国・県で結成されている「肱川流域清流保全推進協議 会」と連携を図りながら、河川およびダム湖の定期的な水質モニタリングを実施す る。 鹿野川ダムや野村ダムでしばしば発生しているアオコの発生機構及び防止対策に ついて調査・解析を行う。 アユの産卵状況 写真 4.4.1(1) アユの産卵調査状況 写真 4.4.1(2) 鳥類調査状況 4.4.2 河川情報の公開・提供の推進 河川の特性と地域の風土・文化を踏まえ、南予地域の母なる川として「肱川らし さ」を活かした河川整備を進めるため、ホームページや防災ステーションでの資料 展示等を活用して肱川の河川整備状況や肱川の自然環境の現状等肱川の現状や魅力 について広く情報提供し、住民との合意形成に向けた情報の共有化、意見交換の場 づくりを図るなど関係機関や地域住民等との双方向コミュニケーションを推進する。 パンフレット ホームページ 展示 パンフレット トップページ 写真 4.4.2 河川情報の公開・提供事例 82 イベント時 4.4.3 河川の協働管理 肱川は、地域住民が身近に自然とふれあえる憩いの場や地域の祭祀などの行事の 場として様々に利用されている。 河川の利用は地域住民に河川に対する愛着を育み、生活に潤いを与えることから 以下の取り組みを行う。 ・高校生による菜の花フェスタや肱川流域高校生サミットへの支援 ・地域住民などによる河川環境面のモニタリング活動の支援 ・大洲市との連携を図りつつ、「肱川を美しくするお花はん」による河川清掃活 動や河川区域における花木の植栽・育成等への地域住民参加の場の確保 ・流域ガイド、環境学習、河川愛護活動等の啓発 これらの取り組みを通じて日常的な河川管理や河川環境改善のための取り組みへ の住民参加を進め、地域の意見を反映し、地域と一体となった河川の協働管理を進 める。 大洲市民 大洲市民の ( 活動主体) 方々など 公募 ・プロジェクトへの参加 申し込み 肱川を美しくする ・活動場所に関する相 談等 お花はん ( 活動主体) ・ ゴミ処理の要請等 ・花の苗。清掃用具等 の支援 ・ ゴミの処理等 ・ゴミ袋の支援 ・ボランティア保険費用 負担 肱川 ・サインボードの設置 大洲河川国道事務所 (河川管理活動支援) 大洲市 ( 活動支援) ・情報交流 ・連絡調整 図 4.4.1 お花はんの公募 「肱川を美しくするお花はん」の活動模式図 写真4.4.3 平成16年3月13日お花はん第1回植栽会 83 写真 4.4.4 肱川流域高校生サミット 4.4.4 防災意識の向上 肱川では、河川改修を進めるにあたって、地形や土地利用の特性から通常の改修 方式である連続堤防だけでなく暫定堤防を段階的に嵩上げする段階施工により上下 流の治水安全度バランスを図りながら整備を進める必要がある。 さらに、整備途上における地域住民の安全を確保するためには、河川管理者及び 関係機関の防災体制の整備による被害の防止、軽減を図るとともに、関係機関の協 力が不可欠である。このため、地域住民の防災意識の向上を図るための防災ステー ションの見学会や防災訓練等を実施する。 写真 4.4.5 防災ステーション見学会 4.4.5 他機関・他施策との連携等 (1)他機関との連携による効率的な管理 河川管理者のみならず、流域で一体となった総合的な治水対策をより充実させる ため、関係機関との連絡調整体制を強化する。 また、国立大洲青年の家等との連携により、地域の憩いの場や交流の場として、 河川防災ステーションを活用する他、肱川水系水質汚濁防止連絡協議会、肱川渇水 情報連絡会などと連携して、流域の自治体や河川に係わる団体、地域住民等との積 極的な協力により、効率的な管理を行う。 84 附 図 85 堤防工事・宅地嵩上げ工事の施行の場所の見方 平面図に示す赤線は、計画における堤防川側の法 肩位置を指しています。 堤防川側の法肩位置 ※本附図記載の標高は、東京湾中等潮位による。 86 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 1 2.3 3.6 2.4 2.2 50 19.6 3.2 伊予長浜駅 72.5 2.3 3.5 2.2 ( ( 40 2.5 湾 岸 工 事 中 長浜港検潮所(県) 2.8 長 ( ( 六 脚 ブ ロ ッ ク 浜 港 2.8 フィシングセンター 2.4 60 12.7 長浜港可動橋 2.1 30 3.1 53.4 港湾センター 長 3.7 70 2.4 長浜青果農協 3.2 3.3 2.6 4.6 4.4 伊 予 鉄 バ ス 長 浜 乳 児 保 育 所 2 3.9 仁 予 2.5 久 施行の場所(長浜地区) L=約1000m 讃 仁 線 2.4 久 87.7 26.4 築堤(特殊堤で河川堤防として完成、河口から1kmは高潮堤防としては高さ不足) 肱川口漁港(江湖)は存置して保全 2.3 2.6 2.7 御 建 山 ト ン ネ ル 2.5 2.8 住吉神社 1 1 0 12 0 74.4 住 吉 公 園 20 2.5 8 共長 同浜 選青 果果 場農 協 60 合 田 製 材 所 3.7 長 浜 出 張 所 号 37 道 国 2.1 J R 喜多 石油 0 4.3 2.6 町 2.3 40 長 浜 漁 協 魚 市 場 浜 27.9 長浜警察官派出所 1 3.9 52.4 92.1 60.1 101.7 100 0 4 90 2.5 満珪山圓立寺 4.2 長 久 寺 3.4 2.6 2.8 2.5 3.8 ひ か り 幼 児 園 0.9 長 浜 地 仁 道 大 洲 3.8 ・ 14 116.4 長 浜 線 8 3.0 110 120 80 2.9 90 2.8 65.9 2.9 W W 69.8 45.3 線 0 4 六 5 ロ 脚 ブ 伊予長浜郵便局 ッ 80.5 3.2 町 2.6 26.9 長 浜 中 学 校 2.6 19.7 16.4 10.8 3.6 2 2.3 15.4 黒 川 木 材 工 業 0/800 ク) 3.0 32.5 2.6 4.8 4.7 6.5 1/600 4.3 3.9 4.8 1/200 (道路建設中) 4.5 2.3 (トリロッ 新 4.5 (岩) 3.2 1/000 4.5 長 60 (三方錐ブロッ 0/400 94.9 60.1 56.1 2.5 長 浜 自 記 雨 量 観 測 所 肱川口漁港 2.5 ブロック) 2.3 40 3.4 2.3 0/600 0/200 32.0 54.4 稲 荷 神 社 20 体勤 育労 セ者 ン タ ー 直轄管理区域 1/400 6.4 ク) 長 肱 浜 13.5 川 浜 大 大 橋 橋 1.5 脚 ブ 地 要 方 道 長 浜 ・ (トリロック) 中 0/600 ッ ク 2.1 2.1 1/600 2.1 2.6 ) 2.0 長浜自記水位観測所 1.8 9.5 0/200 2.5 2.5 2.0 10.9 0/400 2.8 2.8 (根固) 村 線 ロ 20 六 主 3.6 3.4 ( 37.5 2.9 1/400 昭 小和 浦サ 住ボ 宅ア 2.0 4.9 3.7 3.9 2.5 2.9 (トリロッ ク) 3.9 6.2 1/200 1.9 コ ミ ュ ニ テ ィ 6.8 0/000 2.9 23.4 長 浜 町 高 齢 者 43.8 小浦集会所 ( 5.5 4.3 46.3 4 70.6 25.8 0 44.6 4.2 30 46.1 0 7 4.3 ー 六 脚 ブ ロ ッ ク 4.8 町 営 小 浦 団 地 46.1 沖浦保育所 2.7 小 39.1 0 セ ン タ 2.9 3.7 1/000 4.2 30 2.7 2.0 0 港 4.3 5 漁 2.3 16.7 4.2 ー 沖 浦 20 0 4 2.2 3.3 4.7 4.6 3.3 0/800 住吉神社 沖浦公民館 4.6 2.9 2.9 6 59.1 浦 9.3 50 4.3 13.5 4 20 3.2 30.3 69.3 80 19.1 80.5 瑞龍寺 22.3 2.7 4 0 4 0 ( 70 40 0 9 61.0 107.2 0 3.7 10 0 8 2.7 89.3 97.0 88.6 23.1 5 0 国 130 45.5 7 90 ( 101.9 ロ ッ ク 90 10 ブ 40.1 69.3 号 基 80 128.6 8 三 120 108.0 3 ( 60 3.6 4.0 ( 六 脚 ブ ロ ッ ク 88.6 87.2 78.5 道 3.4 77.9 沖 浦 63.6 170 ) 99.7 110.1 ( 94.4 三 基 ブ ロ ッ ク 70 66.7 36.4 ( ( 108.3 0 11 3.8 中 空 三 角 ブ ロ ッ ク 沖 浦 1 0 0 70.8 74.0 ) ( 40.8 施行の場所(沖浦地区) L=約700m 施行の場所(小浦地区) L=約400m 築堤 [ 県 道と 連 携 ] 築堤[県道と調整] ( 特 殊 堤 で 河 川 堤 防 と し て 完 成 、 高 潮 堤 防 と し て は 高 さ 不 足 )( 特 殊 堤 で 河 川 堤 防 と し て 完 成 、 高 潮 堤 防 と し は 高 さ 不 足 ) 85.4 ( テ ト (テ ラ トラ ポッ ト )ポ ッ ト 6 0 40 ( 42.7 5.2 20 三 基 ブ ロ ッ ク ( 附図-1 2.5 0 30 1.8 2.8 3.8 ( ク 120.9 80.1 74.4 3.0 福 成 寺 ( (中空三角 0 7 0 41.8 3.0 50 阿 弥 陀 寺 1 2 7.3 道 本 2.5 130 82.3 伊 灘 153.7 0 W 2.5 予 0 2.7 長浜町体育館 長浜中央公民館 2.5 久 142.1 130.3 59.0 方 長 浜 小 学 校 2.5 1.2 要 3.5 3.9 長 浜 町 役 場 142.1 113.2 3.6 主 町 2.8 0/000 73.8 3.2 石村病院 2.7 長 浜 高 等 学 校 0.7 16 0 156.0 36.9 長 浜 ふ れ あ い 会 館 0 14 グラウンド 4.3 90 2.3 長 浜 保 育 所 120 四国電力長浜営業所 1.5 2.3 50 12.1 2.5 40 2.4 64.4 70 84.9 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 2 大 越 112.6 長 浜 施行の場所(上老松地区) L=約1000m 宅地嵩上げ [県道と連携] 町 151.8 越 60 13 0 大 200.3 60 90 73.7 135.2 0 4 1 180 12 0 49.7 110.6 164.8 0 10 小 長 浜 80 109.7 40 34.3 116.9 1 3 0 20 74.8 50 126.4 63.3 115.9 11 120 72.2 0 89.2 6 37.8 61.3 0 10 90 30.8 23.6 1 1 0 80 79.1 14.3 40 0 97.5 0 10 9.6 10 131.6 8.5 98.6 52.2 50 87.4 102.2 5.4 3/800 5.6 0 8 20 5.0 4/000 2.2 上 0 7 105.7 老 松 59.8 49.9 00 3/6 0 2 113.3 142.8 ( 三 中空 角ブ ロッ ク) ロック ) 小 浜 橋 5.6 6.1 7 0 70 90 96.0 54.1 3 90 0 4 74.5 2.7 0 0 10 ( 1 (トリ 37.7 小 浜 川 79.1 宅 2 地 造 成 0 0 32.3 108.7 87.5 15.0 上 61.3 50 60 25.6 3 0 17.8 川 17.2 成福寺 30 上 成 集 会 所 19.6 55.7 41.2 11.6 36.8 7 30 0 5.3 21.4 清 水 川 30 17.2 10 4.5 2/000 4.3 4.2 47.9 下 成 龍性寺 3 6.2 4 2 7.8 桧 田 製 材 工 業 (ト リロ ック 要 方 地 2.5 道 ・ 洲 大 長 8.0 角 ロ ッ ク ) 1 中 空 角 三 0 ブ ロ ッ ク 3.4 大 越 橋 4.0 W 2.7 2/400 2 6.6 7.5 3/600 2.3 林 業 研 修 セ ン タ 菊今製材 3/000 1.2 4.6 2/800 ) 10 6.3 6.5 8.7 12.2 4/200 29.1 17.3 17.2 32.8 11.8 61.7 50 17.4 6.4 惣 18.9 瀬 54.3 30 惣瀬集会所 3/400 3.4 94.4 15.7 3.4 46.1 4.1 50 大 和 普 通 水 位 観 測 所 (六脚ブロック) 2.2 4/000 15.4 ) 4.6 2/600 13.3 3/800 昭 和 サ ボ ア 長 浜 寮 6.5 7.2 36.4 22.6 60 54.3 0 12 59.8 4.5 昭和コンクリート 大 37.5 141.2 78.8 4.3 118.8 和 4.9 橋 肱 ブ 3.9 3.9 清 水 橋 三 6.6 8.1 伊予出石駅 線 浜 空 3.3 3.1 主 5.5 3.9 ( 7.7 6.4 4.1 2/200 2.1 0 7.7 2 4.7 0 2 / 6.5 11.0 下 成 集 会 所 中 23.8 2.0 4.8 1/800 ) 3/ 20 56.1 0 21.0 川 長浜林産 0 00 3/ 59.6 25.6 カ ル ビ ー 食 品 長 浜 工 場 工 業 用 水 第 2 井 戸 87.7 5.3 1 0 104.8 40 4.6 71.6 70 83.2 0 11 4.3 2.7 1 1 2 0 174.4 1 28.1 117.9 87.9 3.4 7 0 142.4 67.6 (トリロック) 長 村 33.8 15.4 38.0 平 60.9 8 0 50 3.0 88.4 19.3 臨江寺 87.8 59.3 3.8 61.1 68.7 3.8 10.7 49.3 67.7 38.0 0 8 38.6 中 央 橋 93.9 5.3 4.1 4 106.7 4.3 ( 50 12.9 92.4 敷 石 84.6 ) 66.3 4.7 48.2 10.5 6.1 70.5 25.8 瀬 0 21.7 敷 石 0 30.9 63.8 惣 2 4.5 4 20 33.6 25.2 3.5 5.1 敷 石 7 下 58.9 下 平 配 水 池 17.3 60 0 郷 11.9 ) 24.4 渡 辺 興 業 ) 6.2 昭 和 橋 2.9 5.8 4.4 32.9 線 ( 4.8 中 6.3 長 浜 幼 稚 園 20 2/400 5.4 2/200 ・ 浜 0 道 須 戒 4 方 地 下 21.2 6.1 ( 要 6.0 7 ) 5.2 5.2 主 6.2 2/800 0 (六脚ブロック 2/000 5.1 4.9 5.8 3 0 (シェークブロック) 2.2 2.8 3.2 2/600 0 (シェークブロック) 1/800 小浦リバーサイドスポーツパーク ) 5.1 (根固) 2.1 ロック 2.4 4 (トリ ( 0 8 102.0 敷 石 20.4 57.6 116.0 敷 石 1 123.9 敷 石 50 愛 生 橋 大 和 小 学 校 113.2 60 施行の場所(郷地区) L=約400m 宅地嵩上げ (大和川の護岸工事を含むL=300m) 0 72.1 25.2 下 大 W 須 戒 90 0 111.5 W 6.4 和 49.1 川 37.0 160 大和公民館 農 協 大 和 支 所 6.0 大和簡易郵便局 大和警察官駐在所 6.8 124.0 31.0 6.3 ) 7 0 98.3 90.9 1 0 W ( 97.1 0 10 40.1 50.6 大和保育所 ) 84.0 0 5 4.7 87.3 66.2 53.4 2 4.9 ( 33.6 75.5 一 号 橋 30.3 110 90 66.7 82.1 70 セ下 ン平 タコ ミ ュ ニ テ ィ 30 44.2 80 19.1 0 ー 3 55.2 4.0 50.3 7.1 県 道 7.3 87.2 40 0 0 7 33.1 0 0 5 0 ) 3 5 附図-2 JR 40 ( 18.8 8.9 13.2 線 6 0 14.8 6.8 11.2 讃 成 9.4 14.4 予 上 5.2 上 成 10.4 橋 24.4 99.2 0 川 26.7 0 0 0 4 越 4 5 45.3 松 37.7 3/ 59.7 20.8 49.8 老 63.0 88.1 94.9 大 48.2 7 0 1 25.4 27.8 2 0 110 34.7 104.0 59.8 30 49.0 46.4 102.3 104.3 ( 上 老 松 橋 ー 120 40.4 0 0 2 1 140.4 5.0 19.6 中 5 0 2 1 施行の場所(惣瀬地区) L=約700m 築堤(完成堤防) 長 浜 8.0 ( ・ 9 ) ( 敷 石 0 保 ) 20 敷 石 内 8.9 40.2 11.8 線 0 7 110 9.9 10.1 9.4 23.1 30 44.7 大和新橋 33.9 70 10.1 (敷 石) (敷 石) 13.0 45.2 2 25.5 0 10.6 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 3 ) w ジ ャ カ ゴ ( 33.7 W 51.4 9 0 60 25.1 16.4 施行の場所(加世地区) L=約900m 築 堤 [ 県 道 と 調 長整 ]浜( 特町殊 堤 で 完 成 ) 12.0 13.6 12.6 30 40 施行の場所(小長浜地区) L=約700m 築堤[県道と調整](特殊堤で完成) 14.1 20.2 84.4 13.0 12.0 29.9 70 33.7 9.4 47.3 70 プール プ ー 10.7 ル 田 9.2 65.3 11.3 60 グ 渕 大 越 33.6 0 6 白 23.6 ラ ウ 8.7 w w 39.0 滝 川 ン ド w 11.2 151.8 51.5 48.2 60 90 73.7 135.2 7 加 0 世 180 49.7 須合田集会所 9.6 0 0 1 0 7 99.4 30.0 田 渕 集 会 所 20 小 長 浜 40 25.5 34.3 8.4 19.8 0 5 69.9 20 50 37.8 30.8 23.6 1 1 0 126.4 加世橋 50 54.9 9.6 方 10 5.6 20 要 5.0 4/000 2.2 角ブ ロッ (トリ ク) ロック ) 小 浜 橋 5.6 7 3 主 6.6( 中 5.4 2.7 空 三 角 ブ ロ ッ ク 0 10 6.1 4/400 ロッ 6.6 4.1 ク) 5/ (六脚ブロ 5.8 8.5 6.2 5.6 5.1 25.8 0 40 5/ 7.5 6.7 4.2 4.3 3.7 ( ト リ ロ ッ ク 6.2 2 ト リ ロ ッ ク テ ト ラ ポ ッ ト ) 3 連 ブ ロ ッ ク 0.9 ) 1 2.0 5.7 4.3 ( 田渕川樋門 6.6 9.1 川 ック) 3.0 (工事中) 9.3 00 0 4.2 4.2 肱 0 60 5/ 6.3 田渕橋 4/200 小 浜 川 9.3 5.1 5.8 連ブ ) 6.1 0 空三 8.4 5.9 8.2 ( (中 0 9.4 31.8 52.7 2 0 ) 00 3/6 0 2 113.3 線 6.7 30 (3 地 5.4 3/800 6.1 6.2 讃 4/800 白滝普通水位観測所 4/600 8.5 98.6 淵 ( 131.6 87.4 予 6.9 4.4 白 滝 小 学 校 29.3 6.8 田 7.1 33.6 JR 線 浜 長 丸山神社 6.9 13.6 6.9 道 14.3 40 97.5 大 59.5 ・ 洲 61.3 0 10 120 40 74.8 72.2 7.3 6.9 56.4 110.6 80 116.9 6.3 7.2 164.8 0 10 須 30.7 32.9 54.3 0 4 1 7.8 13.7 60 13 0 200.3 7.9 6 0 4 0 越 39.1 50 112.6 大 20 50 43.1 5/200 5 ) 5.0 4.1 4.0 2.7 104.0 1 27.8 2 5.2 2 1.3 00 4 0 (ジ ャカ 11.8 4/800 5.2 10 4.6 空 ブ ロ ッ ク 中 ッ ( ト リ 1 (ジ ャカ ゴ) 13.3 4/000 40 10 15.4 昭 和 サ ボ ア 長 浜 寮 6.5 ) 2 6.6 7.5 3/600 2.3 3.3 ー 10.7 61.7 11.6 柿 0 2 12.5 5/ 20 0 13.0 6.5 9.8 (河川工事中) W 9.7 大 50.3 0 3 町 3 惣瀬集会所 18.5 20.3 60.0 72.2 50 7 0 0 52.6 63.4 80 27.8 43.1 61.7 4.5 8 0 2 0 37.5 84.1 141.2 78.8 0 90 100 56.1 105.7 25.6 87.7 5.3 1 1 70 83.2 0 4 0 0 60.8 0 164.1 142.4 87.1 峯 大 越 川 砂 防 ダ ム 34.9 60 8 75.9 90 0 7 60.9 7 0 0 瀬 97.2 8 174.4 1 惣 0 戒 150 85.4 2 0 1 下 須 100.9 0 76.5 1 67.6 56.4 40.6 0 11 117.9 87.9 90.6 130.6 5 71.6 大 越 61.5 0 104.8 40 28.1 3.4 21.2 峰 62.9 59.6 4.6 94.4 0 6 0 21.0 2 11.7 3 118.8 4.9 6.2 39.3 11.0 4.3 林産 口 川 30.8 73.8 0 12 59.8 カ ル ビ ー 食 品 長 浜 工 場 ノ 60.5 8.5 36.4 60 54.3 20 9.6 5.4 三 島 神 社 49.4 53.9 46.1 日 44.2 40 74.3 0 94.4 15.7 50 3/ 早 柿早集会所 5/000 6.3 4.1 22.6 6.3 9.5 4.7 56.8 ・ 50 7.2 昭和コンクリート 浜 11.1 54.3 3/400 3.4 長 瀬 30 3.4 要 主 道 方 11.4 17.4 惣 5/400 4 中 地 0 4.6 11.8 8.1 17.3 村 6.0 17.3 17.2 0 4/40 6.4 18.9 9.7 4/200 29.1 5/600 5 1.2 12.2 32.8 0 3 林 業 研 修 セ ン タ 菊今製材 8.7 17.0 線 4/600 6.3 6.5 10.8 9.2 5.8 3.4 3/800 ) 3.9 ) ク 2 0 0 ロ ク 0 中 角 三 ブ 6 附図-3 ( 0 2 / 角 ッ 2 3 三 30 ( 47.9 空 ロ 0 5.2 4.6 ゴ) 7 4 30 / 3 59.7 98.8 7 0 4.5 50 21.7 8 0 59.3 61.1 68.7 0 8 38.6 4 0 5.3 106.7 柴 48.2 90 75.5 116.0 70 50.6 0 7 44.7 25.5 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 4 23.2 6 0 82.0 60 70 米 津 川 81.0 河 36.3 4 70 59.2 施行の場所(白滝地区) L=約500m 暫定堤防嵩上げ 60 60 17.6 0 14.8 5 79.2 米津集会所 60 17.2 52.0 26.0 0 64.0 70 (岩) 川 58.6 88.7 52.2 7.4 砂 見 宮 11.1 白 滝 11.2 2 7.4 9.1 50.3 9.4 ク 12.3 ) 7.6 ロ 8.8 ト 2 0 4 6.6 長浜上水道水源地 6.8 6.0 5.5 6.3 5.2 9.8 7.8 護 岸 工 事 中 ) ) ト ゴ ラ テ ト カ 0 6 / 8 0 橋 ( ( 6.6 7/200 12.1 0 00 7/ 5.5 5.1 12.5 7/ 40 8.6 3 連 ブ ロ ッ ク 0 4.0 6/000 12.6 10.0 6 / 0 0 6 5.1 豊中樋門 14.0 要 6.0 4.7 早 20 10.0 5.1 4.6 1 11.9 5/800 5.9 0 8 / 6 ジ ャ テ 6.2 カ 洲 ・ 8.4 ジ 養 護 さ 老 く 人 ら ホ 苑 ゴ 6 (ジ 1.4 ( 2 ャ カ ゴ ) 白 除川樋門 4.7 ( 8.7 6/200 3 連 ( 2 0 39.3 11.0 25.3 工 事 ブ ジ ロ ャ ッ カ ク ゴ ) ・ 11.5 40 0 8.1 中 7.7 23.6 0 10 0 47.1 柴 公 民 館 8.3 59.8 6 0 方 6.4 6.1 28.8 一ノ宮神社 八多喜地区 農業集落排水処理場 14.6 瑞林寺 52.9 豊 中 橋 33.3 5.5 5.6 8.8 20 0 3 0 12.9 8 59.1 0 5.6 58.7 60 8 57.6 0 7 7.1 / 4 0 6.3 0 13.2 柴 7 0 9.7 11.3 6.0 82.3 3.2 7.1 18.7 6.7 0 3 柴 中 央 集 会 所 51.0 8 5.7 / 6.4 6 0 0 70.0 13.2 0 6 9.9 6 11.8 9.9 70.9 77.3 4 8/ 3.6 11.7 岡 800 13.1 9/000 8.7 14.3 2.6 7.2 40 23.1 7.6 67.4 55.6 2 0 3.8 0 40 8/ 79.3 85.9 50 6.3 7.0 11.7 8.3 9 43.5 7.7 0 ( 1.7 2 29.5 6.9 7.8 21.2 (六脚 1 柴 ブロッ ク) 1.1 60.5 2 0 0 94.8 80 0 2 (六脚ブロック) 11.9 5.3 中 6.5 6.5 6.8 中区集会所 6.6 出石川樋門 7.1 9.9 3 12.9 0 8/800 8/600 13.1 43.6 9/000 13.2 13.7 6.6 町 5.8 6.0 出 48.6 51.4 石 施行の場所(伊州子地区) L=約100m 暫定堤防嵩上げ (施工後も暫定堤防) 4 0 川 6 6.3 5.8 長浜上水道水源地 5.4 6.5 主 浜 要 長 地 7 6.6 5.6 12.8 8/ 白 W 3 連 ブ ロ ッ ク 0 38.0 津 6.0 川 W 13.0 川 7.7 40 98.8 肱 7.9 除 0 2 / 32.6 5.6 米 ) 58.2 6.0 12.8 1.1 8 60 白方橋 7.7 64.3 6.2 5.8 5.7 豊 7.7 7.5 60 79.7 市 6.3 8.5 ( 20 28.0 0 30.1 34.9 洲 7.0 7.8 柴 小 学 校 3 60.8 峯 大 越 川 砂 防 ダ ム 大 6 ) 区 地 中 m 豊 ) ( 00 所 1 上げ 防 場 約 の = 嵩 定堤 行 L 防 施 堤 も暫 定 暫 工後 施 ( 6.1 5.6 6.2 0 00 8/ 50 12.5 屋 内柴 運小 動学 場校 6.7 12.7 27.0 5.4 12.9 6.2 除 川 橋 6.2 27.5 16.9 22.1 6.8 坂本橋 40 56.4 5.7 W 6.9 6.5 12.2 8.5 6.3 6.9 線 4.7 6.3 6.9 8.8 5.8 6.6 6.3 柴 ) 小谷 集会所 22.2 6.5 ) 6/ 中 道上集会所 19.5 27.4 滝 6.0 11.5 6.5 長 浜 上 水 道 柴 浄 水 場 7.6 6.0 0 00 8/ 30 ジ 14.2 川 13.8 道 7.8 ム 11.7 町 0 0 6 / 5.4 ) ャカゴ ( 11.0 5.5 6.1 ) 口 10.6 1.0 6.5 5.8 カ 橋 23.8 5.9 11.6 ャ 大 16.1 16.5 0 ( 滝 14.1 8.2 5 0 5.3 方 谷 8.2 12.7 白 00 0 0 80 7/ 小 ノ / 9.3 6.6 清 永 川 樋 門 6.2 1.1 5 6 ー 附図-4 日 9.6 5.4 介 長護 浜老 ひ人 ま保 わ健 り施 設 線 道 14.0 7.1 (河川工事中) 浜 5.3 6 早 8.1 ) 7.5 柿 長 8.4 長浜上水道水源地 5.3 ゴ 大 7.4 5.9 6.3 道 4.7 橋 ( 9.7 線 方 6.4 6.4 6.4 11.7 4.4 0 8.9 12.5 7.7 5.1 5.8 3 0 讃 5.0 0 ( 公 園 子 清 流 園 予 8.1 地 0 80 7/ 4.7 大 4.7 9.2 4.7 1.3 0 滝 4 5.6 10.8 5/600 6/ ポ 白 ) 6/400 3.6 ) 5.4 トラ ト リ ロ ッ ク 5.2 4.6 ット ( 柿 2 0 60 7/ 白滝警報局 5.3 0 1 39.8 湯 ノ 12.9 35.8 主 6.1 橋 4.7 48.1 JR 6.3 5.1 30.5 31.0 1.2 長浜上水道水源地 4.5 9.3 8.1 7.3 6.0 7.6 加 屋 樋 門 95.5 6.0 5.9 6.3 ) ッ 5.4 ポ 滝 4.9 4.5 11.5 4.5 0.4 6.4 5.8 白 4.3 5.4 7.9 ) ( 1 4.3 5.0 ( ) 0.9 長 浜 青 果 農 協 営 農 指 導 セ ン タ ー 7.5 6.9 2 白 滝 警 察 官 駐 在 所 町 道 柿 早 線 4.8 2.0 滝 川 樋 門 10.0 ( テ ト ラ ポ ッ ト 6.6 5.2 7.1 ャ 7.1 11.3 ジ 7.4 7.0 ック) 0 5/800 4.2 (六脚ブロ 0 6 0 60 5/ 内 川 5.5 リ 滝 川 橋 (造成中) 8.6 10.2 河 7.8 1.7 / 7 6.1 ッ 長浜上水道水源地 ) 6.5 ( 白 滝 診 療 所 109.6 5.9 5.0 7.4 9.4 13.2 5.8 ロ 10.5 白滝保育所 8.9 7.8 学 校 ブ 4 伊 予 白 滝 駅 連 三 島 神 社 50 24.1 26.4 老 人 ホ ー ム 白 山 園 3 0 30 23.6 須合田集会所 ( 0 0 0 6 / 7 23.7 30.7 8.2 ク 須 合 田 7.8 12.6 ッ 50 西滝禅寺 40 53.8 米 津 樋 門 (3連ブロック) 区) 喜地 八多 所( 2 0 0 m の場 約 ) 上げ 施行 L = 防嵩 定堤防 暫 定堤 暫 工後も (施 39.1 W 7.9 10.5 屋 41.7 44.1 3 0 ク) 3.2 白滝公民館 8.7 小 野 集 会 所 0 7/400 (クリンガー) ブロッ 7 4.7 (3連 30 41.7 0 5.4 48.1 10.3 白滝郵便局 13.9 40 12.4 5 12.3 49.5 加 0 11.5 (ジャカゴ) 70 90 40 10.5 0 7/20 3 0 70 施工後も暫定堤防 L=約100m 50 12.3 貴 船 客 河内集会所 10.4 3 滝 47.3 上 河 内 集 会 所 0 88.7 18.6 池 50 66.7 錦 橋 下 14.2 50 18.8 51.4 内 25.3 55.6 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 5 119.5 0 2 14.7 17.0 25.0 40 1 2 火葬場 17.9 90 11.5 90 60 60.8 0 69.2 22 80 50 21.5 6 15.4 60 83.9 40 0 0 1 12.6 0 57.4 65.8 132.5 7 0 14.0 70 15.0 0 40 6 4 0 20 高 14.0 87.1 80 20 0 4 10.7 川 91.2 80 40.5 6 0 本 0 20 0 6 105.5 坂 15.5 川 61.8 2 田辺集会所 60.1 30 部 40 50 80.3 11.7 70 111.2 4 0 市営麻生谷団地 山 深 90.2 20 79.4 20 町 60 四 電 大 洲 変 電 所 40 W 40 40.3 和田集会所 15.0 50 63.2 西念寺 新 21.0 101.6 17.9 0 15.3 125.3 16.7 グ ラ ウ ン ド 80 77.0 5 6 30 川 90 88.3 W 65.2 87.7 0 1 辺 60 田 70 大 洲 東 中 学 校 田 7 50 50 110 40 98.4 和 51.8 69.6 40 12.1 0 88.3 50 15.0 11.5 30 天神宮神社 9 0 10.5 62.1 55.0 60.3 50 70 春 賀 駅 60 深 部 12.1 10 0 11 0 60 春 賀 の 一 本 杉 7.0 78.2 7.4 9.7 8.3 8.1 78.7 40 阿 三J 善A 公大 民洲 館三 善 支 所 7.4 11.7 60 12.2 7.6 9.0 83.5 15.7 47.1 37.6 三善保育所 11.2 10.6 寄 山 高 集 会 所 47.2 10 W 6 0 0 8 50 119.3 19.3 W 三 善 小 学 校 7.2 40 線 讃 13.7 11.4 40 施行の場所(春賀地区) L=約200m 暫定堤防嵩上げ (施工後も暫定堤防) 予 JR 10.4 113.4 0 28.8 0 0 101.0 0 20 4 10.0 多 喜 46.5 2 0 4 0 7 30 9.6 43.4 1 八 12.5 東 門 寺 13.5 10.8 48.7 山 8.7 高 7.8 132.4 川 田 和 30 7.6 2 7.4 60.1 8.0 90 8.4 15.0 00 /4 12 14.0 7.4 9.7 30 橋 7.5 9.4 8.4 7.5 大 洲 市 11.7 7.6 8.4 9.0 7 15.4 52.0 春 8.5 賀 7.6 8.5 9 84.8 阿寄川排水樋門 8 和 田 川 橋 8.7 8.2 8.2 8.7 1 7.2 7.5 14.3 8.1 0 /0 12 9.6 長 浜 線 3 0 角ブ ロ ッ ク 4 / 0 0 大洲化成 工業 ) 10 ) 8 00 /8 11 ( 10.7 15.3 2 1 6 く み あ い 食 品 工 業 14.5 8.7 11.4 日 泉 化 学 工 業 8.6 15.1 8.7 コ ー ケ ン ブ ロ ッ ク ) 2 / 0 0 11.5 11.9 2.7 11.2 44.0 8.7 8.7 1.7 9.3 10.4 14.5 ) 10 /6 2.0 8.3 8.0 00 14.6 /6 11 14.7 2.5 11/000 14.6 14.9 16.2 14.7 8 11/400 中 9.1 空 8.3 三 9.2 ブ 0 12.1 5.7 国 営 岩 黒 団 地 8.6 8.7 角 5 10.9 4.8 4 11/200 ( 55.5 2 6 00 20 11.8 10.9 3.7 9.3 9.8 8.4 2.0 /2 2.2 11.8 4 10 00 0 7.3 14.7 6.1 0 0 0 / 2 1 14.7 10/8 00 8.6 9.1 9.2 W 8.3 000 10/ 4 9 15.0 8.8 3 6.3 3 3.7 1.7 2.2 11.9 15.0 愛媛クミアイ食肉センター 3.3 8.4 4 4.5 9 20 ロ 4.3 ッ ク 8.1 2.7 ) 10.8 9.7 00 /8 9 0 5.5 10 /4 8.0 7.1 3.5 00 5.8 6 ( 24.6 4 2.1 2.5 1.8 3.2 橋 61.0 60 連 2.9 ブ 1 0 / 6 0 0 80 ロ ッ ク ブ ロ ッ ク ) 10.1 68.2 10.3 2 0 8.9 1.2 1.6 (3 1.1 川 (テト 11/000 9.4 0 10.9 24.1 (3連 9.3 10.6 ブロッ ト) ク) ラポッ (テト 要 主 8.4 40 8.4 ラポッ 方 地 ック ) (テ ト) 8.6 浜 長 道 ポ トラ ) 101.6 85.6 7.4 9.5 村 中 ・ ット 112.7 線 10.1 00 /6 11 60 10/800 肱 9.0 ロ 連ブ 50 6 8.5 90 1.9 2 82.0 0 連 2 101.6 1 3 2.5 ) 4 0 90 ( 2.5 0 3 25.4 0 ッ 2 ( 6 ロ 0 15.1 50 16.0 ブ 11.8 W W 峠 池 70 連 0 8 30 17.2 王 竜 0 /8 11 ) 8 3 7.9 3 ク 8 2.9 1.8 8.5 7.6 1 ブ 30 附図-5 10/000 (捨石 空三 連 15.2 本郷揚水機場 (中 3 10.1 00 8.0 ク ロッ ( 15.3 9.5 10 11.1 /4 13.4 14.9 0 9.2 7.8 7.9 57.0 祇 園 ト ン ネ ル 2 15.3 主 要 地 方 道 大 洲 ・ 和田川樋門 13.3 2.4 9.8 9.0 20 40 9.3 0 5 0 40 10/200 13.4 14.4 15.4 10.0 12.9 88.0 2.9 3 00 /2 12 9.6 天満宮 15.3 11.5 三 善 揚 水 機 場 8.2 11.3 3.9 2 石 59.5 山 高 川 排 水 樋 門 9.8 金光教粟津教会 123.6 15.1 11.6 0 11.5 8.9 7.8 峠樋門 50 7 8.7 9.0 0 0 7 11/400 11.2 14.9 8.4 0 11/200 0 4 6 15.8 20.6 8 0 80.6 5 八 多 浪 田 0 93.7 9.2 49.8 7 0 多 8.6 42.8 6 0 8.6 6 5 91.7 0 9.4 30 6.1 91.5 6 0 50 多 田 90.5 十二社大明神 8.7 祇 園 橋 峠 40 90 50.8 5 一淵宮神社 0 8.5 10.9 6 0 70 50 86.8 22.4 60 10.4 20.8 75.8 42.1 80.8 30 0 111.3 40 施行の場所(多田地区) L=約300m 築堤[県道と連携] (一部暫定堤防、他は完成堤防) 66.2 88.4 0 7 59.7 1 0 五 郎 四 区 20 80 50 施工後も暫定堤防 L=約100m 14.2 7.2 市 営 多 田 下 団 地 30 12.3 30 多 田 下 集 会 所 70 11.4 60 30 67.5 78.7 81.4 70 車 川 停 60 喜 戒 多 8 0 5.0 八 40 須 10.9 上 県 道 瀬 田・ 11.0 場 0 2 線 75.0 6 0 20 9.4 70.4 11.1 9 90 48.5 70 70 0 36.0 63.6 10.8 6.0 64.3 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 6 8.8 17.9 古 9.1 都集会所 0 0 8 / 0 11.5 県 森 連 大 洲 木 材 市 場 妙覚寺 丁 14.8 ( 橋 国土交通省肱川出張所 11.3 11.7 ( 永 13.0 14.6 ャ ャ カ カ ゴ ゴ 8.6 14.7 / 13.4 8 0 0 都 谷 川 17.9 都 13.1 35.5 8.8 30 川 都 17.6 42.0 ( 根 固 )排 丁 永 第 二 床 止 11.8 10.3 ) 11.1 12.1 11.6 ) 10.7 16.0 0 19.5 川 11.6 ジ ジ 16.0 12.1 11.6 11.6 11.8 14.9 (根固) 12.2 9.4 9.7 水 樋 門 10.6 (宅地造成中) 9.8 11.9 9.8 9.2 12.6 11.4 63.8 東 大 12.7 洲 12.7 12.6 111.7 新 谷 10 0 70 40 八 幡 神 社 30 124.0 都川排水樋門 10.6 12.0 10.7 27.2 9.2 20 9.7 10.3 25.4 0 10.8 11.6 0 72.6 12.1 10.5 10.2 4 101.3 36.6 0 17.0 24.3 落 70 1 0 0/400 矢 9.7 10.9 0 川 15.9 139.9 12.2 100.0 10.6 0 1 61.3 10.7 5 ライスセンター 20 70 予 JR 45.2 線 讃 ) 号 設 建 12.7 大 洲 工大 業洲 揚揚 水水 機機 場場 11.1 11.2 11.1 15.8 11.6 J R 0/2 00 20 16.9 線 12.3 若宮排水樋管 00 (3 11.9 17.1 ス肱 テ川 河 シ川 ョ防 ン災 00 /8 14 13.2 14.4 (建 設中 (3 連ブ ロッ 5.4 11.0 11.0 10.7 /4 14 11.1 00 11.7 5.2 10.9 10 11.1 11.1 16.5 00 /2 14 11.5 畑 の 前 樋 門 川 梁 10.5 ) 14/00 17.7 16.1 10.9 ( 11.1 17.6 13/80 10.3 10.9 10.6 9.6 要 主 橋 道 方 地 連 ブ ロ ク ッ 10.1 11.3 11.1 00 /8 14 5.5 浜 9.9 10 10.4 50 0 11 54.6 畑 4.6 11.0 の 10.0 (3 0 1 3 7 / 4 0 0 11.1 16.4 ロッ ク) ー ハ 浜 イ 線 ブ ) 連ブ 5.7 ( 大 方 ) 地 13 寺 10.2 雲 10.5 14.2 地 14/000 ・ 慶 平 10.2 0 道 10.9 40 40 市 34.0 11.2 グ 10.4 43.7 ロ 0 50 リ / 2 主 0 6 / 10.8 60.6 ト 3 10.5 11.1 線 11.0 10.3 7.4 ( 1 10.3 15.5 6.3 ッ 0 要 14.3 16.6 15.0 15.8 6.5 道 13.0 五 郎 警 報 局 9.7 13/ 800 洲 ・ 40 30 20 10.3 00 /2 14 清 水 川 排 水 樋 門 ビ 長 0 6 11.4 11.0 4.2 (3 80 0 00 /4 14 4.5 4.5 4.1 116.5 0 4 / 3 1 15.4 大谷橋 0 4 2 0 10.3 0 44.9 3 9.5 0 10.1 10.4 五 郎 二 区 70 20 6 11.8 11.0 ク) 4.7 五 郎 五 区 13.7 ロッ 5.2 4.6 18.3 10.4 14.4 オツゲ谷樋門 大 谷 川 連ブ 川 肱 0 0 0 7 1 1 10.8 10.7 橋 58.5 00 /6 14 16.5 16.6 前 98.3 要 9.7 3 0 1 方 地 10.2 主 00 13/6 0 / 0 0 0 14.6 11.0 道 5.6 11.6 市 9.6 10 13.6 17.8 洲 10.7 長 10.3 15.7 0 / 0 0 0 30 大 11 ・ 中 11 附図-6 36.3 9.8 10.6 五郎 第一床止 17.1 線 村 9.3 (根固) 16.6 15/400 00 ) 線 浜 長 洲 ・ 大 3 11.1 0 17.9 18.2 /0 17.3 0 16.3 ( 90 40 々 設中 15/200 16.9 12.0 16.4 (建 13.7 10.9 五 郎 駅 ク) 11.6 60 0 10.4 ロッ 5.3 5.7 16.9 0 1 8 0 落 橋 ( 矢 生 2 連ブ ク) 5.9 00 /6 14 ) ロッ 11.3 (3 17.0 連ブ ク) 11.5 11.5 11.4 ビ | ハ イ ブ 40 15/400 17.0 /0 15 15 70 16.8 15/200 11.4 10.9 9.8 138.6 11.5 讃 ITV 10.6 大 谷 警 報 40 局 72.1 11.5 11.9 予 53.5 84.6 13.0 12.9 11.1 13.1 60.6 105.3 12.7 9.4 0/2 00 30 129.8 大洲農協農機具 センター 6 中 10.9 11.3 10.8 60 11.9 国 道 10.2 2 0 0 11 11.2 0 ー 8 0 10.4 0/ 40 0 大 洲 自 動 車 教 習 所 小 貝 集 会 所 0 5 5 7.1 11.4 13.2 30 0/40 0 9 1 9.6 ( ゴ) 8.9 15.9 (宅地造成中) 施行の場所(東大洲地区) L=約500m 暫定堤防嵩上げ(施工後も暫定堤防) 48.7 貝 56.7 8.5 10 小 110 五 郎 停 車 11.1 場 線 ャカ 0/6 00 90 36.5 13.6 (ジ 0/ 60 0 50 60 県 道 菅 田 ・ 0/60 0 11.8 28.8 64.3 78.7 14.3 五郎地区他目的 研修センター 9.6 15.6 50 ) 13 /2 00 0 79.1 公 園 59.7 5 清 10.9 水 川 20 0 11.1 70 10.7 13.5 1 99.9 10 0 0 0 3.7 14.8 40 109.1 市営慶雲寺団地 0 国営五郎団地 59.7 20 0 2 11.3 0 40 80 12.9 3 40 40.6 50 南海放送 120.0 13.8 3 0 5 15.8 40 五 郎 第 三 区 集 会 所 30 五 郎 四 区 80 76.7 74.1 0 12.3 30 70 54.1 2 39.4 23.6 20 13/000 70 120 90 0 14.9 11.3 天 満 宮 70 雇 多用 田推 宿進 舎住 宅 10.1 2 0 5 0 4 00 13/0 6.9 12.6 13.7 13.1 29.1 30 39.2 3.0 36.2 10.7 13.9 10.3 20.9 慶 雲 寺 集 会 所 10 15.1 3.6 148.1 郎 45.8 14.4 130.5 10.3 85.5 30 90.8 10 五 11.5 60 ッグ (ト 5.0 9.2 43.4 慶 雲 寺 リロ 0 10 60 14.2 4 50.7 110 20.3 115.5 3.9 16.7 0 11 100 5.4 129.6 90 14.7 30 15.7 16.4 6 0 12.7 4 109.8 0 54.9 40 79.3 13.1 62.3 30 8 0 58.1 50 60 50 60 78.9 81.7 82.2 0 68.3 ( 80 14.7 111.7 72.7 40 61.3 97.5 30 0 7 中 100 0 50 8 30 0 /6 河 川 工 6.5事 60 73.1 23.0 70 12 50 ( 12.4 80 0 60 80 5.6 84.1 90 17.2 7 83.2 80 50 94.9 90 50 40 114.0 16.6 荒田集会所 70 12/800 0 0 1 0 31.2 50 60 田 67.2 1 0 0 小 119.1 15.6 65.5 70.5 40 5.1 6 五郎自記水位観測所 50 00 12 /8 0 1 1 14.5 93.7 0 70 90 106.2 2 109. 5 128.6 63.8 30 40 0 4 4.4 14.1 40 五 郎 三 区 52.3 15.6 39.6 20 50 0 70 4 100 50 6 0 23.5 47.6 100 61.6 40 15.2 68.8 1 0 83.9 0 0 30.5 9 0 0 0 6 / 国営岩黒団地 60 2 10.6 0 9 12 1 0 40 39.5 0 50 6 7 0 40 大洲化成工業 0 1 1 6 W 50 60 70 50 山 高 川 94.6 126.1 30 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 7 18.5 12.4 W 36.8 大洲聖公会 11.7 44.0 36.4 大 洲 中 央 病 院 11.6 龍 光 院 30 30.9 中央公民館 比 地 神 社 43.9 30 ) 16.3 方 12.0 15.0 15.4 安 養 寺 口 12.3 15.6 12.7 12.7 12.0 12.4 号 宇和島自動車 12.6 村上工業 12.8 13.0 11.4 11.8 12.3 12.1 13.5 道 大 地 方 主 要 12.3 11.9 線 長 浜 洲・ 大洲市文化 研修センター (工事中) 12.5 12.0 0 13.8 肱北公民館 若宮分館 若 9.9 12.63 17.5 6.2 17.5 県 道 伊 予 大 洲 停 車 場 線 アクトピア大洲 10.7 西大洲樋門 14.0 13.4 大洲自記 雨量観測所 0 0 8 / 7 1 15.3 職大 業洲 安 定 所 10.6 13.5 14.7 19.4 (中空三角 ブロック) 15.0 町 伊予大洲駅 13.8 1 7 0 6 / 0 / 2 0 市 営 堀 の 内 団 地 18.1 中 村 16 /4 5.8 00 14.3 18.4 16 /0 00 10.2 16 /600 18.6 19.1 グ ラ ウ ン ド 16/800 五郎排水樋管(市) 17/000 11.8 11.8 12.2 大 43.1 29.3 40 根固 30 20 20 74.1 9.6 ( 六 ブ ロ ッ ク 3 0 16.7 ) 40 18.8 15.6 三角 ) 中空 ック 角 ( 空三 ク) ブロ (中 ッ 00 ブロ /4 17 5 16.5 0 50.3 54.3 88.0 ブ ロ 78.2 ッ ク ) /2 17 6.9 7.7 15.2 20 6 72.1 肱 線 川 大 49.8 0 川 20.0 只 越 一 区 14.6 わかば集会所 54.0 2 0 12.4 生 ・ 5 0 6 27.5 30 16/800 15.3 田 線 雲 慶 わ か ば 台 団 地 御大師堂 洲 40 70 12.5 櫛 15.8 25.9 0 2 80.5 77.4 ・ 地 平 道 市 15.2 17/000 23.6 18.3 30 18.0 00 寺 0 22.5 38.9 道 20 14.7 0 10 39.6 県 40 39.8 16.0 60 30 / 6 0 60 72.7 武 7.6 脚 1 17.5 脚 14.5 1 0 51.1 12.4 六 17.2 ) 40 五 郎 一 区 60 0 0 6 / 7 1 18.3 7.1 9.2 ( 14.6 40 10.4 市 8.6 橋 ( 宇 都 宮 神 社 洲 八幡神社 60 9.9 大 16 /4 00 65.2 50 13.8 8.9 10 18.1 五 郎 保 育 園 30 13.9 7.3 12.8 郎 18.2 城 願 寺 13.3 19.4 70.5 9.4 五 0 5 9.5 12.1 12.2 10.9 12.9 24.3 12.1 0 グ ラ ウ ン ド 12.4 0 0 4 7.4 00 0 7.4 9.7 12.3 /2 8 / 17.6 18.2 12.9 堀 の 内 排 水 桶 門 6.9 6 7 1 18.8 17.8 1 19.2 17/200 堀 の 内 雨 水 ポ ン プ 場 予 JR 21.4 13.7 10.7 4 河原警報局 W 線 讃 12.4 13.5 14.7 12.9 8.3 00 /4 17 13.5 10.2 浜 線 15.0 13.6 13.8 13.7 諏訪神社 6.7 長 ・ 14.1 梁 14.4 14.9 0 102.7 古 久 米 武 田 30.0 30 5 0 90 9.9 3 20 谷 0 77.4 0 16.1 国 営 只 越 団 地 7 0 5 36.9 玉 川 団 地 50 30 只越一区集会所 17.4 30 39.8 11.5 阿 77.7 19.2 60 43.1 50.3 80 22.8 玉 川 区 76.9 蔵 40.0 40.5 国営五郎団地 60 川 0 20 31.4 玉 川 集 会 所 4 90 95.6 19.3 15.3 0 48.2 30 60 40 40 21.1 6 只 越 二 区 0 5 90.1 98.3 59.8 0 郎 90 2 80 4 0 五 102.6 50 15.0 27.2 川 9.4 グ ラ ウ ン ド 40 道 13.5 11.9 深 井 14.1 13.9 17.6 方 川 30 6.7 地 久 米 13.4 川 19.5 12.5 6 ) 30 要 ブ 70 附図-7 主 イ 50 1 大洲市上水道五郎水源池 ハ 12.4 (ジャカゴ) 12.8 00 喜行橋 19.2 ー 13.5 肱 13.0 喜 多 小 学 校 /8 ビ 橋 10.0 5 ( 22.0 11.5 1 大洲市中島 雨水ポンプ場 12.7 18.7 四国地方整備局 大洲工事事務所 13.8 14.1 宮 新 神 明 神 社 12.1 11.8 14.4 0 13.2 築 1 6 / 0 0 12.3 14.3 80 7.6 13.7 70 0 ブロック) 3 連 ブ ロ ッ ク 60 1 00 大洲床止ゲート ) (根固) 10.2 13.3 13.2 12.7 /6 (ガーデン 3 連 ブ ロ ッ ク 公 14.0 総 社 大 明 神 社 13 W 15 地 13.4 老人 福祉センター 保健センター 12.5 (根固 13.0 12.7 長 浜 ・ 中 村 線 14.2 ) ク) 園 12.8 内堀菖蒲園 大 洲 床 止 (根固) ンブロッ ク) 12.1 大 体洲 育市 館総 合 (ガーデ 緑 1 8 主 要 地 方 道 11.4 ユースホステル ロック) 川 0 1 5 / 8 0 0 村 ( 12.3 17.3 11.8 喜 多 保 育 所 13.1 中 13.7 17.2 JR四国 大洲営業所 11.8 堀 の 内 11.1 若 宮 郵 便 局 12.8 14.8 町 / 0 0 0 56 (3連ブ 13.5 常 磐 11.3 1 2 12.1 12.3 肱 12.9 ( 11.4 山神神社 道 12.3 大愛 洲媛 庁県 舎 愛媛銀行 大洲支店 13.0 国 12.2 11.1 ロッ 12.0 毛利記念館 脚ブ 11.9 根 固 13.7 ( Aコープおおず 10.9 12.4 30.5 15.1 12.7 12.0 (六 西 光 寺 00 四 電 大 洲 営 業 所 ( 12.1 /6 17.3 ) 13.5 子守観音堂 (ジャカゴ 肱 喜 多 警 察 官 派 出 所 13.3 大 洲 児 童 会 館 15.4 13.9 13.5 12.8 若 宮 変 電 所 JA大洲喜多支所 42.8 14.7 13.9 ( 11.8 11.2 15 大香 洲川 支銀 店行 13.0 12 大 洲 農 協 青 果 市 場 11.9 大洲博物館 社会教育センター /0 喜多建設会館 11.8 大 洲 城 跡 18.2 13.4 愛媛労働金庫 大洲支店 18/2 00 喜多幼稚園 県 立 大 洲 農 業 高 校 17.3 水防倉庫 13.8 8 JA大洲本所 11.9 11.7 30 13.8 12.9 22.7 1 W 12.0 若 宮 警 報 局 大洲市民会館 11.4 13.4 11.9 10.5 12.8 12.3 15.2 ) 12.1 田 16.5 15.2 14.1 13.2 中 12.7 肱北保育所 東 襌 寺 大 洲 乳 児 保 育 所 洲 W 30.5 安西寺 12.1 大 芋綿櫓 事 W 大洲郵便局 土堀排水樋門 工 12.3 大洲市総合 福祉センター 15.9 30 10.3 10.7 ( 大 洲 日 工高本 事松道 事建路 務設公 所局団 12.2 11.2 24.8 41.6 老人保健施設 フレンド 12.3 10.8 殿 町 集 会 所 施 行の 場 堤 L 所 ( = (阿 暫 約 定 4 0 蔵地 堤 0m 区 ) 防 ) 白 12.5 神力寺 国 土 交 通 省 12.3 東大洲宿舎第3号 11.3 南ら 予く 営れ 業ん 所 12.3 ディック 17.9 36.5 18/400 11.8 県 立 大 洲 農 高 第 三 農 場 11.3 11.9 大県 洲営 東住 団宅 地 17.6 18/ 400 日本放送協会 松山中央放送局 大洲ラジオ中継局 11.5 毛 利 木 材 工 業 大 洲 工 場 国 土 交 通 省 大 洲 寮 12.4 (建 11.0 30 設中 11.6 JA大洲 大洲支所 土掘陸閘 38.4 24.5 10.7 15.6 10.6 20 JA愛媛たいき野菜総合集出荷場 15.71 大 弁 財 天 18.9 40 15.4 12.0 18/200 3 0 W 11.5 18/600 大洲家畜診療所 10.8 10.0 16.8 農 42.6 19.1 41.3 82.7 50 46.7 川 13.5 20 50 60 大洲市上水場 五郎配水池 28.2 67.2 持 0 4 18.4 0 7 51.3 扶 40 70 40 54.2 40 26.3 70 46.6 0 6 50 50.2 48.1 67.4 65.0 5 4 0 0 71.8 71.5 6 33.4 0 0 55.2 3 53.8 18.7 30 60 60 15.4 50 54.1 3 0 60 3 0 施行の場所(玉川・只越地区) L=約1400m 築堤[市道と調整](特殊堤で完成) 17.2 55.6 0 25.9 6 70 70 50 0 20 5 5 21.3 50 79.9 60 3 0 4 40 0 16.7 4 0 事 90 83.3 84.6 67.4 31.2 45.0 64.7 82.6 0 7 80 40 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 20.7 W 5 50 0 64.1 40 8 0 90 60 84.1 ) 73.7 中 生 5 0 工 6 0 0 道 5 県 60 60.9 56.9 65.1 路 4 0 70 櫛 道 80.9 洲 線 94.9 ( 76.4 大 ・ 22.1 39.5 16.0 0 19.2 60 33.4 111.3 70 堤防工事、宅地嵩上げ工事の施行の場所(国土交通省) 縮尺 1:10,000 8 60 20.5 主 4 1 23.3 117.0 要 75.6 114.2 6 21 /2 00 0 地 18.7 方 道 11.4 24.9 93.8 大 特 別 養 護 希老 望人 ヶホ 丘 荘 ム 25.9 76.8 60.1 洲 40 ― 35.3 要 0 30.1 21 /0 地 方 00 道 30.9 20.7 84.9 肱 80 0 川 橋 12.9 2 90.8 89.7 76.4 88.5 92.9 24.3 0 大洲家族旅行村 オートキャンプ場 0 8 / 0 119.0 新 23.7 79.7 66.1 800 20/ 6 4 0 線 28.1 91.2 48.9 野 村 6 80 70 . 主 90 104.6 44.5 70 10 0 31.4 8 0 80 27.8 1 0 0 W 21.4 大 洲 第 一 自 記 水 位 観 測 所 130 93.6 2 0 / 6 0 0 90.9 29.7 40 70 平 成 病 院 90 0 25.5 79.3 72.2 5 0 6 132.5 137.3 97.2 70 70 国 道 60 20.7 19.6 5 12.0 2 号 0 0 0 11 国 亀 50 0 6 / 0 2 122.9 6 山 ( 道 1 90 2 9 117.2 0 / 4 7 19.4 8 0 21.2 大 0 0 大洲青年の家 カヌー研修センター 洲 号 25.6 21.2 道 18.6 路 24.7 ) 81.4 18.6 4 0 21.2 102.4 13.7 17.0 0 13 20.2 1 2 0 4 / 2 0 0 20.2 0 7 2 0 / 4 0 0 26.4 22.7 60.2 91.6 11.8 29.0 0 12 16.0 29.3 老 人 ホ ー ム 清 和 園 20.6 2 0 管理 区 6 / 9 13.3 0 0 士 橋 18.0 14.8 15.6 ロッ 50.2 観音堂 柚 連ブ 80.1 木 17.8 70 10.8 100 10.9 4 0 106.7 22.0 11.8 ( 3 連 ブ ロ ッ ク ) 115.2 30 30 域 ク) 1 90 30 40.6 亀山公園 (3 市 17.2 40 洲 16.9 冨士学舎自啓寮 0 8 60 大 18.3 49.4 20 13.2 冨 100.6 石 田 口 17.0 64.8 川 直轄 76.1 0 0 120.4 19.8 肱 9 / 4 29.6 0 木 1 80 56.0 肱 南 保 育 園 18.1 柚 木 十 九 区 19.1 名勝臥龍公園 97.8 神 宮 70.0 興禅寺 80 19/600 18.2 60 15.2 62.3 4 0 4 如 法 寺 集 会 所 冨 帝 士 京 校 第 5 高 等 学 校 90 0 坂 亀 山 配 水 池 0 6 平 如法寺 0 37.4 12.4 0 0 5 22.8 22.5 西 東 京 学 園 80.1 6 10.9 4 w 線 / 8 0 0 62.2 村 野 ・ 7 冨 士 中 学 校 要 洲 0 42.0 52.2 橋 士 大 道 方 地 24.1 23.5 0 柚 主 42.1 2 40.2 冨 新 1 52.5 19.9 40 清冨 玄士 寮校 富 嵩 梁 瀬 橋 0 /0 20 71.6 25.9 116.7 0 40 0 7 柚木警報局 105.8 114.5 9.8 臥龍山荘 80 9 0 16.2 10 10.2 93.6 大洲神社 0 12.7 0 0 1 34.4 94.1 80 90 18.0 50 5 清源寺 16.3 16.4 4 1 40 24.1 11.5 満 26.9 33.1 54.3 71.7 60 志保町陸閘 4 0 19.4 大洲商社会議所 大洲まちの駅 0 10.9 31.8 9.7 60 天満区集会所 17.8 3 0 0 / 59.1 田 口 24.7 大 10.1 中ヶ市集会所 石 鎚 神 社 50 37.6 41.8 12.0 19.4 ( 根 大 法 寺 4 岡 19.7 19.6 4 0 0 8 / 8 大洲市上水道 15.6 渡場樋門 1 橋 0 大洲隣保館 11.8 15.7 w 16.8 24.5 3 0 47.9 33.3 46.7 渡 30 22.5 場 16.8 弁 財 天 12.6 10.7 肱 16.1 16.9 大 洲 警 察 署 0 0 方 川 18.7 10.4 6 / 8 白 市 営 多 賀 団 地 大 洲 第 二 自 記 水 位 観 測 所 1 12.4 12.0 大洲第二自記水位観測所 30 4 0 47.8 愛 媛 食農 大 糧林 洲 事水 支 務産 所 所省 大 洲 税 務 署 17.9 ) 0 40 立 16.6 12 16.3 国 固 (根固) 40 15.7 20 国土交通省 東大洲宿舎 11.8 10.0 10.9 5 10.2 45.4 62.1 大洲 市役所 6 道 52.5 9.8 10.0 15.9 号 10.2 39.3 10.9 大 洲 消 防 署 17.6 配水池 56.8 (耕地整理中) 10.9 南豫被服 10.8 0 0 13.1 3 0 40 11.4 10.5 18.5 17.1 洲 本町陸閘 8 大 洲 北 中 学 校 9.8 40 1 立 岡 集 会 所 14.0 8 / 住 吉 神 社 0 0 30 21.2 ) 10.0 NTT 大洲営業所 9 中 15.9 17.4 43.3 56.4 25.1 11.1 設 2 0 16.3 天 満 神 社 10.6 建 16.0 1 10.6 10.9 14.1 17.2 大 洲 赤 煉 瓦 館 22.7 40 肱 田北 中公 分民 館館 1 0 10.0 17.8 40 32.1 15.9 16.5 0 /0 19 34.6 号 天 0 3 4 ク 45.5 法華寺 道 0 号 4 26.2 62.0 13.2 7 0 0 9 55.1 49.6 29.8 0 (土) 17.1 国 光明寺 1 2 / 9 1 0 ー 0 0 6 14.8 中四国農政局 愛媛統計情報事務局 松山地方法務局 大洲支局 ( 40 17.7 肱 川 ト リ ム パ 道 50 田口県職員住宅 根 9.6 国 中 ヶ 市 6 10.4 18.2 22.5 70 見性禅庵 10.2 山 87.0 0 83.4 83.9 山根集会所 10.4 81.2 70 60 市営田口 第2団地 65.0 2 77.7 85.7 60 13.8 50 30 多聞天 00 19/2 10.0 20.8 70 19.1 10.8 40 76.2 40 50 60 41.9 21.5 東大洲集会所 4 0 13.9 19 /4 00 10.6 6 附図-8 58.4 川 23.2 11.7 11.7 0 57.1 根固 19.3 1 50 20/000 19.8 10.9 柚 木 二 十 一 東 区 71.8 1 9 4 0 73.7 / 2 0 0 0 6 木 0 0 71.1 市 / 8 0 1 9 6 施行の場所(如法寺地区) L=約600m 築堤(特殊堤で暫定堤防) 指定区間一部含む 40.5 26.9 大洲中一集会所 中央公民館 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-13 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-14 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-15 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-16 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-17 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-18 ※施行の場所の起終点及び法線位置については、地形の変化等に伴い微細な変更が生じる場合があります。 ※赤線については、堤防川側の法肩位置を示しています。 附図-19 附図-20 附図-21 附図-22 附図-23 暫定堤防の施行の場所 附図-24 暫定堤防の施行の場所 附図-25