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日立冷凍ショーケースについて

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日立冷凍ショーケースについて
る59.157:る21.5る5.7
U・D・C-
日立冷凍シ
ョ
ーケースについて
HitachiRefrigerated
Show
Case
松
林
Isao
内
容
梗
功*
Matsubayasbi
概
アイスクリ ̄ム,冷凍食品の普及に伴い,これを販売する冷凍ショーケースの需要が増加してきた。日立製
作所でほこの需要に対し従来よりNC-180B形低温ショーケースを市場に送り好評を得たが,さらにこの機種
への充実を図るた捌こNC-180B形を改良するとともに新たに3機種を追加した。今後さらにこの機種への需
要の増加が期待されるおりから,ここに日立冷凍ショーケースについて紹介する。
ト
緒
2・仕
口
最近,アイスクリーム,冷凍食ふ】】の普及がめざましく大企業にお
様
日立冷凍ショーケースにほ,RC-852L形,RC-1102L形,RC-
いて多量に製造し,これを各地に散冶三する販売業老を通じて消費者
1802L形,RC-4702L形の4機種があり,その仕様ほ第l表およ
に販売するようになってきたっ
び弟2表に記すとおりである。また第1図から弟3囲まではその外
従来この目的のためにアイスクリームストッカーや魔法瓶が使用さ
第2表トト立冷視ショーケ】ス化様(2)
Jtてきたが,アイスクリーム,冷凍食占7-が急増するにしたがい販売
形
実績をより向上するた捌こほ,脚こ貯蔵するだけでなく積極的に消
RC--4702L
確"
ここでほこれら4機種の冷凍ショーケースについて,その特長,
「
構造,性能を述べることにする。
冷
J
キャビネッ
RC-1102L
RC-1802L
凍
群
内
抜
箱
内
断
容
熱
照l羽
横
高級仕上鋼板,白色合成樹脂塗料焼付塗装
しゅう酸アルマイト処理アルミニウムロールポソドシート
√
85J〔3・Oft8)1110J(3.9ftB)l180J(6.4ft8)
発
照明リノバー
機
冷
凍
凝
蒸
締
発
泡
ポ
リ
チ
ス
レ
粒
ソ
スラrドそう人式照明カノミー
撥
解閉形電動機直結式(1.1kW)
栢
器
多通路クロスフィン形裁制通風式
プロペラフアン,電動枚(20W)
器
多通路クロスフィン形強制循環式
御 装
シロッコフアン,電動機(65W)
置
温度式自動膨張弁
岳 冷
媒
R--22(CHCIF2ノ
電
源
200V
器
「 ̄l動温渡作動形
温
ス
ラ
ドそ
イ
う 入式照明
弓†声式二重痩層 ̄占う
特殊取付構造二奄複層ガラス(化粧枠付)■
7、
全密閉形電動機直結
全密閉形電動鍵直結式(125W)
器
除
バ】
力
式(′125Wx2)
自然通風式フィン付パイプ形(橙械室内蔵)
器
フ
7 ̄
ド
形
動
形
性一そ一・製
縮
旺
35Wス1トームライン蛍光灯,スイッチ什
度
調
節
過負荷保護装置
峠
窓
グラスウール,発泡ポリステレソ粒
3¢
50/60c/s
軍撃_キ三そこ1・押!繋ぎ雪空言;叫芋号警苦言ご言㌘告
打
ニ透 視
470=16.7ft8)
蒸発器用送風槻
+.7 ̄
材
高級仕上鋼板,硬質白色合成樹脂塗料焼付塗装
締
発
冷媒制
打
高級仕上鋼板,白色合成樹脂塗料焼付塗装
凝縮器用送風機
日立冷凍ショーケース仕様(1)
ご、ご‡
項
明
i疑
RC-852L
二卜一箱一積一打一灯二
にこの機種への充実を図るためにNC-180B形に大幅な改良を加
うヰ執二明丁
蔵
え,これに新い、3機粍を追加して4機種とした。
一
「ト・・・「
この要求にこたえるために日立製作所でほ従来よりNC-180B形
低猟ショーケースを生産し,市場に送って好評を博してきたがさら
‖一キー内一内一断一竺照一尻
要求されるようになってきた。
項一貯
費者の注意をひいて購買意欲を起こさせるショーケース形の容器が
第1麦
式
霜
襲
日動復帰形過負荷保護装置
F
毘
全自動熱吼循環式
二▼三二二票l
樺内温度
仕
ナイト
晶
重
畳】
-20℃±2℃
切
カバ
300kg
+ナ
イ
ク
ノレ
冷
媒
電
源
R-12(CC12F2)
100V
i温度調節宕
自
弓要農荷保護
性
動
50/60c/s
温
度
自 動役場形熱線
能
車
内
温
/ミ
度
庫内取付式大形さじ入れ
(取りほずし可能)…
切
仕
板‥・・
自
ド
在
つ
亭
り 具=・
=1個
輪…
*
品
重
量
r
70kg
タ
ル式
-20℃士2℃
=・一式
一式
電源コード4m付
製
メ
…2枚
他
ー
イ
…1個
蒸発器排水パイプおよぴせん
コ
作
高紋テーブル
カウンタ…‥・一式
凍結防止ヒ一夕
(スイッチ付)一式
蒸発器排水パイプ
およぴせん・‥一式
霜
落
し……1個
自在車輪……一式
電源コード4m什
80kg
130kg
日立製作所栃木工場
第1囲
叩56≠
RC-1102L形冷凍ショーケース
凍
冷
立
に
シ
つ
い
331
て
観を示す写真であり,弟4図から弟7固まではその構造寸法図であ
る。
造
3.構
日立冷凍ショーケース4椀種のうちRC-852L形,RC-1102L形,
RC-1802L形の3機種は食品を貯蔵するl勺箱がそのまま蒸発器とな
っている構造をとっているが,RC-4702L形ほ内箱下部に取り付け
た蒸発器を通して席内の空気を強制的に循環させるエアカーテン式
のオープソショーケースである。
3.1RC-852L形,RC-1102L形,RC-1802L形の構造
RC-852L形とRC-1102L形の2機種ほ同一の構造をとってお
り,その断面構造は弟4図に示すとおりである。弟4図において上
部ほ貯蔵室,下部は機械室に二分され,両者の間は完全に遮断さjt
第2図
RC-1802L形冷凍ショーケース
ている。機械室にほ圧縮機,凝縮器,電気部品などが内蔵され,食
品を貯蔵する内箱(蒸発器)は貯蔵宅内に設置され,周囲にほ断熱
材を充てんしている。冷凍装置ほ第8図の冷凍サイクル略図に示す
ように圧縮機,凝縮器,キャピラリーチュープ,ドライヤおよび蒸
発器が配管によって結合され貯蔵躇とは別個に組み立てられてい
る。蒸発器は非常な低温となるため断熱材の呼吸作用による吸湿に
ょり性能の劣化を起こす恐れがあり,これを防ぐために貯蔵宅上面
はとくに防湿構造を施している。
貯蔵室上部にほ透視窓およぴドアが取り付けらjlているがRC-
852L形およぴRC-1102L形は前方に傾斜した固定式の透視窓を取
州竹,後方に蝶番式の上下開閉式のドアを採用したまったく新し
第3囲
いタイプの冷凍ショーケースである。
RC-4702L形冷凍ショーケース
従来この種の小形の冷凍ショーケースにおいてほ透視窓を取り付
けたドアを前方に傾斜させた構造のものが大部分であっ
たが,この満造を小形の冷凍ショーケースに採用するこ
-エア∫
(ぶ
1
げ■・しか
(軒
1
l
l
とには性能上取り扱い上程々の問題があり,改良すべ
\
l
l
座う
l
;、耳
き点が多々あった。
感 ̄占
RC-852形およびRC-1102L形のもっとも大きな特
〆
l
l
長はこれらの問題点をすべて解決するために透視窓とド
l
アとを分離し,透視窓ほ固定式としドアほ従来日立アイ
l
甜♂一寛一一十
√ヽつ
l店卜
Q
l
箋
l
__+L__.J+β→j≡
巳「
く)
担
】
b
(b
により性能上,取り扱い上きわめてすぐれたものとした
点である。すなわち第4図に示すように透視窓の位置ほ
ド7に関係なくもっとも貯蔵品を透視しやすい位置に選
l
:Lr苛:
L
診
蜘
(酌 蒸
(耳 遠
採用し,透視窓とドアのそれぞれの役割を分離すること
q
!芸
什….濾
ー巨三;三三三言言子言㌫ヲ出;
圧
垣)凝
11】
「L■
l
Q
スクリームストッカに使用して好評であったドア構造を
汀
縮
縮
発
視
擁
⑤
化
器
㊥
ド
器
(う 蝶
ラ
㊥
窓
第4図
+金
粧
わ
定でき,固定式であるため内部の冷気を乱すことがな
峻〉
く
㊥
ス
ア
㊥
日
ラ
イ
ド
在
中
輪
い。ドアは後方上部の内箱より離れた所に取り付けられ
ているので開閉を行なっても内部の冷気が逃げることは
番
ソ
プ
ケ
ー
ほとんどない。
ス
RC-852L形冷凍ショーケース構造寸法図
またこのような透視窓,ドア構造を採用したことによ
りランプケースを透視窓上部に設置し,ランプケース前
/αげ
∫∫J
面のスライド照明とともに透視窓を通して貯蔵庫内の照
明も行なうことができるようになり,性能,取り扱い,
l
/櫛好
力感
透視,展示のあらゆる点においてすぐれた冷凍ショーケ
メ顔〆
l
l
l
-β
く3
1
っn
l
Qヽq
l
l
d
てはRC-852L形,RC-1102L形と同一である。2冷凍
サイクル方式はそれぞれの冷凍サイクルを別々に運転す
ロ
ロ第5図
_▼__▼「■_i_+
ル方式を採用している点と上部透視窓,ドア部分を除い
笥
q:〉
も屯h
し__【_■_一___
サ
ースにすることができた。
次にRC-1802L形は内箱を2個持った2冷凍サイク
▲+L
叫.
l
t
h
ることができるため,除霜を行なう際ほ片方ずつ行なう
ことができ便利である。冷凍ショーケースの上部は全面
ステンレス梨の化粧わくが取り付けられ透視引戸式のド
RC-1102L形冷凍ショーケース「ナ法図
アが軽く左右に動いて,消費者のセルフサービスを優に
-57-
332
昭和38年2月
日
立
評
論
第45巻第2号
Lている。さらにランプケースの上部には合成樹脂化粧
/ガ♂
7〝
板のカウンタテーブルが取り付けられており冷凍ショー
/1終
瑠診
シ炒
ケ「スとしてほ最高級のものである。
留汲
縮
3・1・1圧
機
弟9図ほ目立冷凍ショーケース ̄に使用されている圧
縮機の断面を示す。図のように圧縮機と電動機ほ直結
宅
き
Lてチャンバ内に密封され,冷媒ガスと冷凍機抽の中
で運転しており,圧縮機本体は3本のバネで支持さ
れ,運転に伴って生ずる振動が外部に伝わるのを防い
日冒目目
でいる。また圧縮棟から生ずる音響については発生音
の周波数分析により検討を加え,きわめて静粛な運転
郎∫
第6国
をするようにできている。
RC-1802L形冷凍ショーケース寸法図
3.】.2
蒸
発
器
RC-852L形,RC-1102L形,RC-1802L形の冷凍
シ ̄ヨーケースにおいてほ内箱がそのま
/♂〟
.J稚J
/βク♂
ま蒸発器として内部を冷却するように
できている。蒸発器ほ2枚のアルミ板
の間にあらかじめ分離剤を塗布してロ
ールで圧着し,冷媒通路を膨管したい
琶
「▲■ ̄ ̄ ̄▲ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄▼▼ ̄
9〉
わゆるロールボンドシートといわれる
ものを四角に折り底をつけた構造をと
l
1
っている。このような蒸発器は下記の
ようなすぐれた特長を持っている。
l
l
l
(1)熱伝導率が大きく,冷媒と蒸
第7図
発器表面の熱交換がきわめてよいの
RC-4702L形冷凍ショーケース寸法図
で,蒸発器表面が均一に冷却し,冷
蒸
発
凍ショーケースの蒸発器としては理想的である。
量
(2)製造方法が簡単で量産に適しているばかりでなく冷媒の
「≠≦
通路を任意にできるため,理想的な冷媒通路の設計が可能であ
る。
チュ⊥ノ
幸ナビラリ
ドライヤ
(3)高純度の材質を使用し表面にしゅう酸アルマイト処理を
施しているので耐食性がきわめてよい。
吸
日立冷凍ショーケースにおいてほ上記特長を有効に利用した次
込
のような蒸発器設計を行なっている。
管
凝
一般に箱形の蒸発器構造のものでは,蒸発器の下端に冷媒の入
縮
口を,上部に出口を設けてこの間に液状の冷媒を充満させる満液
畳
形蒸発器とするのが普通である。しかしこのような冷媒通路ほ蒸
吐
発器の下部においてのみ熱吸収が行なわれ,庫内の対流が効果的
出
に行なわれないために博内上下の温度が不均一になることが多
管
い。こ■の欠点をなくすために日立冷凍ショーケースでほ第10図
圧
第8図
碗 農
の冷媒通路展開図に示す蒸発器設計を行なっている。すなわち冷
冷凍サイク
媒は上からはいってまず蒸発器上部を冷却し,それから下部に導
ル略図
矢印一は冷媒の流動方向を示す
モータ
フアン
上
ロロロロロ=口□
吸気
ロ
レノン
□□=口【】
tコロロロ⊂l【⊃口
0【】ロDロロロ=ロ
ロロロロロロロ
ロ【】⊂】
ロ⊂l□⊂】tコ【コ【⊃
□白日口
口□=コIDロロロ
ヽ、
チャノハ直
※
l
支持バネ
ヘッドカバー
鮮
う1、
排気弁バ不
桝軍
シリンクへ
コネク テンクロッド
ッド,。ン弟子[±ム,\クラ,クシ打卜
第9図
圧
縮
機
断
面
図
下
第10図
-58-
蒸発器冷媒通路展開図
+コD⊂l
立
凍
冷
ケ
シ
に
ス
ー
333
て
い
つ
○
〃
「L
/♂
RC-4702L形冷凍ショーケース断面図(1)
、∵、
V
/ノ
ト板ドススプ
管
l/
椀器ソ器皿ソパ
第11図
O
”ラ
O
ァ
7ソ
0(I
紺卵
縮縮肘発受肘ダク面イ雷ソ
8
圧凝凝議結蒸除ダ背ガ三仕ラ
①㊥何④⑤@⑦叫㊥㊥@㊥㊥
D
紺
J
第12図
RC-4702L形冷凍ショーケース断面図(2)
かれて下部からふたたび上部に向かい,上部から出るようにして,
圧縮機に液状のまま戻ることのないようにしている。また上部を
効果的に冷却するために冷媒通路のピッチを上方ほど密にしてい
る。この蒸発器の構造は,このほかの日立冷凍ショーケース各部
・.に採用されている特許,実用新案(1)とともに日立冷凍ショーケー
スの大きな特長である。
3.2
RC-4702L形の構造
RC-4702L形はエアカーテン式オープノショーケース方式をとっ
ているので,その構造ほ小形のドアを有する冷妹ショーケースとほ
まったく異なり,販売中ほ常時開放状態で使用し夜ローりまたは販売を
RC-4702L形用蒸発器
第13図
行なわない時のみ外気の侵入を防ぐ意味で簡単なナイトカバーを使
用するようになっている。策11図はRC-4702L形の正面より見て
右側部分の断面を示すものであり,第】2図ほ左側部分の断面を示し
ランプスイッチ
aフJけ
J¢
たもの.である。すなわち右側部分は上方が内箱,下方が機械室にな
スイッチ他J
ド叩
使用される。この下方には蒸発器,空気循環用送風機などがl勺蔵さ
タイマ
れて冷凍室となっている。睡l勺の?た気ほj仁面の三重複層ガラスとそ
サーモ
スクッ
アクネット
スイッチ瓜/
スリームライン
マクネット
安定蓋
メインスイッチ
l:】
マクネソト
っており上方ほ貯蔵部として右側部分の内箱に続いて商品の貯蔵に
T心化m叶岬てキ
っていて軍縮機,凝縮器,その他の依器を内蔵しており,内箱との間
は断熱材によって断熱されている。また左側部分は全体が内箱とな
最常呂ファニ
用モータ
の背後のガラス板との間を通して冷凍榊こ吸い込まjl,蒸発器④を
ヒ一夕
通って送風機④によりダクト㊥,背面板⑨,ガイド⑯を経て庫内に吹
サーモ フレシ1フ
スタット スイッチ
き出される。すなわち庫内の空気ほ蒸発器を通して冷却され,たえ
ず循環して庫内を低温に保っている。この構造においては蒸発器が
第14図
RC-4702L形冷凍ショーケース電気配線図
下方の冷凍室にはいっているので,上部開口部から湿気を含んだ外
気が侵入しても内箱貯蔵部またほ貯蔵品には霜がまったくつかず,
気の入口においてもっとも疎で出口に行くにしたがって順次如こ
空気中の水分はすべて蒸発器に霜として付着するので貯蔵品を美し
く低温に保つことができる。しかしこの反面上部開口部よりの外気
なるように組み立てられている。そのため蒸発器への着霜は入口
の侵入が自由であるた捌こ蒸発器に付着する霜の量が多く,したが
だけに密着することなく山口にまで一様に付着するので,循環空
気に対する影響も少なく,したがって比較的長時間除霜しないで
ってこの霜の付着による性能の低下をいかにして少なくするかとい
う点と,どのようにしてすみやかに除霜するかの2点がオープソシ
運転することができる。
3.2.2
ョーケースの問題点となっている。以下この問題に対しRC-4702L
形が採用した蒸発器の構造と除霜方式について述べることにする。
3.2.1蒸
発
器
除
霜
方
式
上述したようにオープンショーケースにおいてはその蒸発器へ
の着霜が多いために除霜はできるだけすみやかに,しかも除霜中
の犀内温度が上昇しないように行なわれなければならない。RC-
一般に空気を低温に冷却する蒸発器においては,空気の入口側
においてその着霜がもっとも多く出口に行くにしたがって急激に
4702L形ではこの除霜に熱風循環式を採用している。これほ弟
少なくなる傾向がある。これは入口付近において空気中の湿気が
12図に示すように空気循環用送風機の出口のダクト中にダンパ
取り除かれるために起こる現象であるが,このため蒸発器の入口
を設け,除霜を行なう際にはこのダンパを開いて送風機と蒸発器
において空気の流れが極端に阻止され,空気と蒸発器との熱交換
部分のみで空気が循環し上方の貯蔵部へは空気が行かないように
が低下するとともに循環空気量が減少し冷却性能の低下をきたす
なっている。また蒸発器の一部に除霜用電気ヒータが取り付けら
結果となる。RC-4702L形ではこの点をとくに考慮し弟13図に
れているので,空気が循環中に蒸発器の温度が一様に上げられ完
示す構造の蒸発器を採用した。この蒸発器はフィンのピッチが坐
全に除指することができる。
-59一
334
昭和38年2月
⊥L
評
論
第45巻
第2号
J♂
J∂
∼♂
2β
/♂
b
/♂
q
β
β
鴫
庫内温度
喝
せ)-(∂温度測定臭
野ヨー/♂
発畳温度
巴弓イβ
・ブ♂
-2♂
/
づβし
♂
/
∼
イ
J
室温J♂Ⅴノ玖ク/〟(姶日毒間(乃)
イ
J
∼
室温J♂℃/卿〆ガ始脂問(カ)
第16図
第15図
冷凍ショーケース冷却性能曲線
冷凍ショーケース冷却性能曲線
(RC-4702L形)
(RC【S52L形,RC-1102L形,RC-1802L形)
RC-4702L形ではこの点を特に考慮し,ダクト上部に特殊な分配
またエアカーテソ式オープンショーケースにおいては一般に蒸
装置を取り付けて空気の分布を一様にし,またガイドの角度決定に
発器が内蔵されているた捌こ蒸発器の着霜の状況を見て除砧を行
ほ掛こ検討を加えて冷却空気が外部に逃げるのを防いだ。第柑図
なうことは不可能で,したがって一定時間ごとに自動的に除茄を
はRC-4702L形を外気温虔30℃において運転した場合の庫内各部
行なうことが望ましい。
の温度を示したものである。図より明らかなように平均庫内温度は
弟14図はこの自動除霜を説明するためのRC-4702L形が採用
最も高い所で-19.5℃であり,全体の平均ほ【21℃できわめて良
している電気配線図である。一定時間が経過するとタイマにより
好な庫内温度分布をしていることがわかる。
デフロストサーモスタットが作動し,圧縮機が停止し,ヒ一夕,
言
5.緒
ダンパに通電される。蒸発器の温度が上がり除霜が終了するとデ
フロストサーモスタットの接点が切り替わり,元の冷凍運転に戻
以上日立冷凍ショーケースについてその構造および性能を説明し
る。
た。
構造上の特長としてはRC-852L形,RC-1102L形においては,
4.性
能
従来この種の小形冷凍ショーケースで問題になっていた種々の点を
冷凍ショーケースとして必要なもっとも大切な性能は実用中貯蔵
解決するために透視窓とドアとを分離し,前方に傾斜した固定式の
品の品質をそこなわないよう十分な低温を維持できることである。
透視窓と後部の上下開閉式のドアを採用した点で,さらに蒸発器そ
ことに最近のアイスクリーム,冷凍食■和まその品質が向__としそのた
の他の部分においては従来のアイスクリームストッカのすぐれた部
めこれを保持する容器の庫1勺粘度は-18℃以下が必要である。
分をとり入れ,今までに見られないタイプで性能,取り扱い,展示
日立冷凍ショーケースほこの理由から全機種庫内温度-20℃以
などの面ですぐれた冷凍ショーケースとしたことである。
下で運転するようにできているが,以下その概略を述べることにす
またRC-1802L形はステンレスの化粧わくとテーブルカウソタ
る。
を有する小形冷凍ショーケースの内では最高級のもので,しかも2
弟15図ほRC-852L形,RC-1102L形,RC-1802L形を外気温
冷凍サイクル方式を採用しているので,取り扱いが便利で顧客のセ
度30℃のところで運転した場合の庫内温度と蒸発器温度を示した
ルフサービスを可能にしたものである。
ものである。庫内温度ほ継続運転にほいった場合-20℃よりやや
RC-4702L形ほ除霜方式に熱風循環式を用い,全白動除霜を可能
低い温度を中心に約4℃の幅で上下している。しかしこの中に貯蔵
にしたエアカーテン式オープソショーケースで,貯蔵■守一の温度を上
品を入れた場合には貯蔵品の温度ほその熱容量により,ほぼこの平
げることなくすみやかに除霜が可能である。
均の温度に維持され安定した貯蔵が可能である。なお外気温度が変
これらの冷凍ショーケースは庫内温度を-20℃以下に保つこと
わった場合にも庫内温度ほほとんど変化せず,ただ断続運転中の運
ができ,高品質のアイスクリームおよび冷凍食品を安全に保存でき
転時間が長くなるだけである。
る。
次にRC-4702L形ほエアカーテン式オープソショーケースであ
参
るために,性能上の問題点も変わってくる。この場合特に注意しな
茸
(1)実用新案登録番号495192
ければならないことほ蒸発器を通って席内に吹き出される冷却空気
実用新案登録番号195592
が貯蔵品の有如こかかわらず庫内に一様に行きわたり,しかも開口
実用新案登録番号497950
実用新案登録番号・501188
実用新案登録番号509488
部から外部に吹き出さないことである。このためには吹出口の冷却
空気がどの部分においても同一の速度であることが必要であり,ま
実用新案登録番一号393985
たその吹出角度が適当でなければならない。
父用新案洋銀番号405057
ー60-
文
献
Fly UP