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第1回 日戦勉強会【法務】 平成 25 年 3 月 11 日(月)
第1回 平成 25 年 3 月 11 日(月) 日戦勉強会【法務】 最新の判例事情 MEMO 弁護士 片山智裕 判例タイムズ 11 月 1 日号 〇記事:株主平等の原則 新たな類型:形式的には平等であるが,実質的 に不公平であること いわゆるスクイーズ・アウトが株主平等原則に 違反しない(東京地裁 H22.9.6) 〇判例:最高裁 H24.4.24 株主総会決議を欠く募集株式の発行 ①非公開会社が ②第三者割当の方式により募集株式を発行した が, ③株主総会の特別決議を経ないときは,無効に なる。 判例タイムズ 11 月 15 日号 〇記事:不執行の合意をめぐる裁判例と問題点 給付訴訟で不執行合意を主張すること ⇒OK ⇒判決主文に明示する(最高裁 H5.11.11) 執行段階で不執行合意を主張する場合に採る手 続 ⇒請求異議の訴え(最高裁 H18.9.11) 〇記事:優越的地位の濫用の禁止 平成 21 年改正の影響 一般指定 14 項→2 条 9 項 5 号法定化,課徴金対 象に。 判例タイムズ 2 月号 ○判例:東京高裁 H24.10.10 決定 いわゆる預金額最大店舗方式 →差押債権の特定性を欠く。 債権特定の識別基準 ⇒最高裁 H23.9.20 決定 判例時報 11 月 1 日号 〇判例:最高裁 H24.4.24 (→判例タイムズ 11 月 1 日号) 1/3 第1回 平成 25 年 3 月 11 日(月) 日戦勉強会【法務】 2 月 1 日号 判例時報 MEMO 〇判例:最高裁 H24.10.19 債務整理に関する弁護士の受任通知が「支払停 止」に当たるとされた例 「債務者が支払能力を欠くために一般的かつ継 続的に債務の支払をすることができないと考え て,その旨を明示的又は黙示的に外部に表示す る行為」 判例時報 2 月 11 日号 〇判例:最高裁 H24.7.24 普通預金債権のうち差押命令送達時後の入金に よって生じる部分の債権差押差押命令が差押債 権の特定を欠き不適法とされた例 ⇒特定の預金口座への入出金を自動的に監視し, 常に預金残高を一定の金額と比較して,これを 上回る部分についてのみ払戻請求に応ずること を可能にするシステムが構築されていない。 判例時報 2 月 21 日号 ○賃料債権の差押えの効力発生後に賃貸借契約が その目的物の賃借人への譲渡により終了した場 合において,その後に支払期の到来する賃料債 権を取り立てることの可否 ⇒否定(継続的債権の基礎となる基本的法律関 係の変更消滅を禁止する効果はない。 ) 但し,最高裁 H10.3.24 判決との比較 建物の賃料債権の差押えの効力が発生した後に, 建物の譲渡により賃貸人の地位が建物譲受人に 移転したとしても,建物譲受人は,賃料債権の 取得を差押債権者に対抗することができない。 NBL 11 月 15 日号 〇記事:濫用的会社分割と詐害行為取消権をめぐ る諸問題 (最高裁 H24.10.12 を手掛かりとして) NBL 12 月 1 日号 〇記事:優越的地位の濫用に関する実務上の問題 点 優越的地位の濫用ガイドラインの概説(弁護士 からみた疑問点) 2/3 第1回 NBL 平成 25 年 3 月 11 日(月) 日戦勉強会【法務】 12 月 15 日号 MEMO 〇判例:最高裁 H24.9.13 定期賃貸借契約-説明書は契約書と別個独立の 書面であることを要する(積極説) NBL 1 月 1 日号 〇記事:2013 年ビジネスローの展望 債権法改正の動向 3 月中旬ころ中間試案の公 表? NBL 2 月 15 日号 〇記事:中小企業等の再建に向けたDDSの活用 -金融円滑化法の出口戦略として 金融検査マニュアル DDS実行後の劣後ロー ンを「資本」とみなす。 ⇒債務者区分のランクアップ 資本的劣後ローン(早期経営改善特例型) 資本的劣後ローン(准資本型) 商事法務 11 月 15 日号 〇キャッシュ・アウトの新手法 株式等売渡請求の概説・スクイーズ・アウトの 問題点 商事法務 11 月 25 日号 〇詐害的な会社分割における債権者の保護 H24.9.7「会社法制の見直しに関する要綱」 残存債権者を害することを知って,会社分割を した場合 ⇒残存債権者は,承継会社等に対しても,債務 の履行を請求することができる。 商事法務 2 月 15 日号-25 日号 〇濫用的な会社分割と詐害行為取消権 ⇒詐害行為取消権の行使を肯定する 【講師紹介】 本間合同法律事務所 弁護士 片山 智裕氏 <略歴> 1995 年 東京大学法学部卒業 〇商事法判例研究-取締役会決議を欠く重要な業 1997 年 司法修習修了(第 49 期) 務執行の効力と無効を主張できる者の範囲 東京地方裁判所判事補任官 ⇒原則として会社のみが主張できる 2003 年 退官・弁護士登録 本間合同法律事務 所入所(旧)中央青山監査法人入所 2007 年 公認会計士登録・監査法人退所 3/3