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概要はコチラ(PDF:165KB)
と き:平成 21年 11 月 17日(火) 13:30~15:30
ところ:奈良県橿原文化会館 小ホール
平成21
平成 21年度
21 年度
講演
女 (ひと)
ひと )と 男 (ひと)
ひと )が 築 く 人権フォーラム
人権 フォーラム
「DVが及ぼす子どもへの影響」
講 師 : エンパワメント・
エンパワメント ・ センター主宰
センター 主宰
森田 ゆり さん
皆さんが、DVに対して専門的な立場で活動をするために知識、理解を増やそうということ
なら、最初に「フレームワーク」(DV対応の三本柱)を持って下さい。あなたが一つの部屋だ
としたら、何もないその部屋にまずタンスを置くということです。そのタンスが、フレームワ
ークになります。タンスにいろいろな経験、知識を収めて使って下さい。フレームワークを持
っていれば、対応がぶれるということがありません。
タンスの一番下の大きな引き出しは「人権」です。人権は生きるちからの源です。そして、
人権は、誰もが生まれながらに等しく持っているもの、それがないと健康に生きることができ
ないものです。人権とは「安心」、「自信」、「自由」ということだと、CAPのプログラムでは
誰にでも分かりやすく教えています。人権を心のレベルで考えて下さい。
「人権」の上に三つの柱になるような引き出しがあると考えて下さい。その一つが「公衆衛
生」です。DVは公衆衛生の最重要課題です。内閣府が実施している調査によると、日本では
4人に1人の女性が配偶者から身体的な暴力を受けています。また、20人に1人が命の危険
を感じるほどの暴力を受けています。DVを公衆衛生の課題としたのは、健康な人へ身体的に
深刻な影響をもたらすもので、そのベストの解決策が地域レベルで予防啓発を徹底していくこ
とにあるからです。
二つめの柱は、DVの発生の背後にあるのは、「男とはこうあるべき、女ならこうあるべき」
という意識、あるいは社会の中にある男女の格差、すなわち「ジェンダー」です。ジェンダー
については、ロールプレイ(役割劇)で考えると分かりやすいです。
三つめの柱は、「エンパワメント」です。エンパワメントは人権と深く結びついています。ひ
とりずつ生まれながらに持っている力(パワー)で、その力をどんどん発揮していくことがエン
パワメントです。DV被害者を支援、援助するときに不可欠です。問題点を指摘して助言や指
導する方法ではなく、相手の持っている大きな意味での「ストレンス(長所、強み、積極性)」
に働きかけることです。
「 フレームワーク」
フレームワーク 」 を 持 ちましょう
「不安」と「怒り」はDVや児童虐待を引き起こす重要な感情です。怒りには二種類ありま
す。私たちは人権が脅かされた時は怒らなくてはいけません。それは、健康な感情で、何らか
の形で表現しなくては人を傷つけてしまうものですので、言葉による気持ちの表現は重要です。
もう一つの怒りは、複雑な怒りで、攻撃性に関与しています。
DVの加害者が暴力をふるうのは、傷つき体験による恐れや不安が何か刺激があったときに
爆発するからです。加害者の傷つき体験による感情は、身近な人がなるべく早く「心の応急手
当」をしておくことが必要です。それは、「傾聴」です。痛いといっている人のお腹に手を当て
るような行為です。そうすると内なる回復力が活性化されます。その応急手当をしなかったが
ために、怒りの裏側の恐れや不安などのいろいろな感情が攻撃性に転化し、DV となるのです。
傷つき体験を繰り返していく中で、その上の「怒りの仮面」が攻撃性を発揮するのです。
DVは怒りをコントロールできなかった結果としての暴力ではないのです。相手に対し、優
越性と所有関係を維持するための手段となってしまっています。
DVの
DV の 本質は
本質 は
DVのある家庭に暮らす子どもたちは、DVから身体的、心理的に影響を受けています。子
どもたちが受けている影響は目に見えないものです。それは家族ダイナミックス、つまり、家
族の中で起きる心理的な力関係です。DVは家族関係のゆがみを作り出しています。DV加害
者と子どもとで同盟関係を作ったり、家庭の問題の責任をすべて負う役割となるスケープゴー
トの存在を作り出しています。その結果、子どもたちは成長するにつれ、自分を攻撃したり、
他の子をいじめたり、母親へ暴力をふるったりしてしまいます。その家族関係のパターンは無
数にあります。援助をしている人は、その家族の関係を図に描いてください。子どもが大きく
なったらその図がどうなっていくのか、イメージして、描いてみてください。気が付くことが
たくさんあります。
子 どもたちに及
どもたちに 及 ぼす影響
ぼす 影響
先ほど「傾聴」する、ということを言いました。忘れてはならないのは、子どもには、内な
る回復力があるということです。わたしたち大人が、子どもに心の応急手当をする、それは、
たずねるではなく、聞くでもなく、聴くこと。理解し、共感することです。誰もが簡単にでき
ることです。
子 どもたちにわたしたちができることは
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