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道徳指導略案【友の肖像画】⑨
道徳指導略案【友の肖像画】⑨ 貝塚市立木島小学校 川崎雅也 1.学 年: 小学校高学年 2.主題名:『友情』 2-(3) 互いに信頼し、学び合って友情を深め、男女仲よく協力し助け合う。 3.主題設定の理由: 今回は、指導項目2-(3)をうけ、相手の人間的成長を願い、互いに励まし合い、高めあう心を育てることをねらい とする。真の友情は、変わらない信頼があってなりたち、相手に対する敬愛の念がその根底にある。しかし、5年生のこ の時期、感情の起伏が激しく、些細なことから感情の行き違いが生じ、せっかくの友達関係が台無しになってしまうこと がよくある。真の友情や友情の尊さについて理解を深め、友情がいっそう確かなものになるよう指導をしていきたい。 4.ねらい:正一の版画を見て変化したぼくの心を通して、互いに信頼し学び合って友情を深めあう道徳的実践意欲を養う。 5.出典:友の肖像画(文部省) 6.指導の展開例 授業内容・発問など 生徒の反応 留意点 導入 ・「生きる」と黒板に書く。 2分 展開 ・資料を範読。おさらいをする: ・範読は教師がする。 ① ・おさらいは簡単にする。 発問1:「正一の家族も引っ越して…」 ・調子悪いのかなあ。どうしたのかなあ(不安) 12分 どんな理由で、正一から手紙が来ないと ・何かあったのかなあ。心配だなあ(不安) 場合・(正一を友として疑う)場合 ーンを考える)⇒結局手紙を書かない ぼくの心の揺れを見つめる。 展開 発問2: ② 25分 発問1:(正一の病気を心配する) ぼくは考えましたか?(いろいろなパタ ・ぼくのことを忘れてしまったのかなあ(疑問) ・他に仲のよい友だちができたのかなあ(疑問) 【中心発問】 (1)正一: 「前の学校のとき…」 正一の解説を読みながら、ぼくはどん ・版画をよくがんばったな。(努力) 発問2: 版画を見たときの衝撃、そこか ・正一はほんとうに努力をしたのだな(努力) ら変化した主人公の思いを、児童 なことを考えていましたか? ・1年間すごいな。なんてすごい版画だ(尊敬) としっかり考えたい。その中でぼ ■補助発問1: ・やっぱり正一はすごい(尊敬) くが正一を信頼しきれずにいたこ 主人公が流した涙は、どんな涙? ・いくらか物が持てるようになってよかった(安堵) とを後悔し、そして正一のすばら ・うれし涙、喜びの涙、感謝の涙、 ・自分を忘れていなかったのだ(安堵) しさに気づいた喜びを児童と共有 ・後悔の涙、申し訳ない涙、 ・これからも頑張ってほしいな(希望) したい。 ・希望の涙、未来への涙、 ・病気がよくなればいいのに(希望) “本当の友だちとは何か”しっか ・正一の顔が見たいな(希望) りと児童と見つめたい。 ■補助発問2: 正一は、どんなことを思いながら、版 (2)自分 画を1年間彫り続けていましたか? →元気になってぼくに会いたい。 ・自分は1年間何をしていたのだろうか(後悔) ・手紙を書かなかった。ごめんなさい(後悔) また野球がしたい。絶対やる。 ・正一を疑ってごめんなさい(後悔)。 病気なんかに負けたくない。 ・他に友だちができたなんて思ってごめん(後悔) しんどくてもやり続けたい。 ・手紙を書けばよかった。これから書くぞ(希望) ■補助発問3: どうして正一はぼくの肖像画を彫る (3)友情 ・正一の僕を思う気持ちがほんとうにうれしい。 ことにしたの?家族・風景じゃないの? ・すごい。ありがたい。うれしい。感動した。 →ぼくのことが一番好きだから。 ・病気が治って一緒にボール投げたい。絶対に。 しんどいけれどぼくのことを思うと ・正一は心から本当に信頼できる友だちだ。 がんばれそうだから。 ・自分はもっと正一を信頼すべきだった。 ぼくを版画で彫ると、 何か自分を応援 ・正一はやっぱり信頼できるぼくの友だちだ。 してくれているみたいに思うから。 (4)生きる ■真の友情は: 相互に変わらない信頼があ って成り立つもの。相手に対 する敬愛の念が、その根底に ある。 ■信頼:相手を丸ごと信じる 信用が、 「悪いようにはしな いだろう」程度の消極的な人 間関係であるのに対し、 「自 分の味方になってくれる」と の、積極的な意味合いがある 補助発問を使い、正一の心を考 苦しいことでも、ぼくと一緒なら乗り ・心から信頼することがやっぱり一番大切だ。 えることで、友情についての思い 越えることができると思ったから。 ・正一とはこれからもいい友だちでいたいな。 を深めたい。最後の補助発問には ぼくを信頼しているから。 ・心から信頼できる友だちがいることは幸せだな。 必ず時間を残しておき、じっくり 僕ともう一度野球がしたいから。 ・正一と共に素晴らしい人生を生きるぞ。 問い“友情”について深めたい。 終末 ・生きる⇒共に生きる 6分 ・感想を書く。 7.評価:互いに信頼し、学び合って友情を深める道徳的実践力が育まれたか? ・学級通信で感想を振り返る。