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中国ビジネスニュース第41号

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中国ビジネスニュース第41号
2015 年 11 月(第 41 号)
中国ビジネスニュース
編集:香川県上海ビジネスサポーター
川田真理子
今月の注目トピックス
■ 日本そして世界での普及を目指す「銀聯カード」
すでに日本でもよく目にするようになった「銀聯カード」。中国で最も多く利用されているデビットカードで、中国の
銀行が発行しているキャッシュカードのほぼ全てに銀聯マークが付いています。中国人海外旅行者と海外におけ
る消費額の増加につれて、海外での銀聯カード加盟店と取引額は増加の一途をたどっています。中国銀聯による
と、現在の利用可能エリアは世界 150 ヵ国・地域に拡大しており、2015 年の第 1 四半期の取扱高は約1兆 9000 億
ドル(約 228 兆円)に達し、初めて VISA カードの1兆 7500 億ドル(約 210 兆円)を超えたそうです。
今年は銀聯カードが日本に進出して 10 周年を迎えます。銀聯国際(海外における決済や越境決済などの業務
を担当する中国銀聯の子会社)によると、今年6月時点の日本国内における加盟店は約 40 万店舗で、外国のカ
ードブランドとしては最多の決済額シェアを占めるまでに成長しているようです。これは、今日の中国での訪日旅
行ブームや日本での「爆買い」をみれば納得の結果です。また、銀聯国際の発表によれば、上述のようなデビット
カード機能だけでなく、キャッシュカードとしての利用が拡大しているそうです。日本国内の約半数の ATM で銀聯カ
ードを使って日本円の引出しが可能とのことです。対応する ATM 数の多さには驚きました。セブン銀行・イオン銀
行・ゆうちょ銀行・各メガバンクの ATM が対応しているそうです。とかく外貨の持ち出しに厳しい中国ですので、海
外現地で銀聯カードから現地通貨を現金で引き出せることは便利な上、引出し手数料が日中の銀行から徴収され
るものの、その際のレートがよいため利用者が急増しました。そのようなこともあって、今年の国慶節を目前にした
9 月 30 日、海外 ATM からの現金引出しは年間 10 万元(約 190 万円)までという制限が設けられました。(P8の【中
国ビジネスワンポイントアドバイス】参照)
2014 年 10 月、中国政府はカード決済業務を外資にも解放し、それまで銀聯カードの独壇場だった中国国内のカ
ード決済市場に外資カード会社が参入してきました。今後、一段と競争が激化することは必至とみられており、海
外での利用エリア拡充と中国人以外に対する銀聯カード普及が課題となっています。そんなわけで、中国銀聯は
日本での普及を重要視しているのです。そこで、訪日中国人旅行客需要の取り込みのために、そして日本人の利
用率向上のために、進出エリアを都市から地方に拡大しています。例えば、地方都市での加盟店増加や銀聯カー
ド決済対応可能なコンビニ店舗の増加に向けて取り組んでいます。
銀聯カードに競合するのは、外資だけではありません。電子決済の台頭も競争激化の要因です。2015 年 7 月、
中国スマートフォン決済アプリ「Wechat Payment(以下、「WP」と略記)」※が訪日中国人旅行客の消費取り込みを
狙って日本に進出しました。すでに WP は中国国内において、若い世代を中心に利用者数を拡大している上、顧客
情報と決済情報の一元管理とコミュニケーションツールが一体になっているので企業としても便利なツールです。
また、最近ブームの越境 EC ビジネスの決済手段としても利用額を伸ばしています。今後、日本と中国いずれにお
いても、WP の成長と銀聯カードの攻防には注目です。
※ 「Wechat Payment」に関する説明は、本誌第 38 号(2015 年8月発行)参照。
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2015 年 11 月(第 41 号)
政策・経済トピックス
【新政策動向】
■一人っ子政策撤廃
中国共産党は、一人っ子政策を撤廃し、全ての夫婦に2人目の子供を持つことを認める。中央委員会第5回全
体会議(5中全会)が 29 日に採択した次期5カ年計画の草案に盛り込まれた。
■北京市 合弁旅行社設立を許可
国務院は「北京市における行政審査及び特別管理措置参入関連の暫時調整に関する決定」を公布した。2018
年5月5日より、北京市において中外合弁企業の中国国内及び香港・マカオ特別行政区の旅行業務の取り扱い
等を許可する。
■激安ツアーなど 罰則基準
国家旅游局は、激安ツアーや強引なショッピングの斡旋行為を取り締まる通知を発表した。旅行会社の旅行商
品の価格設定は、当該地の旅行部門及び旅行業協会による指導価格の 30%を下回ってはいけない。ツアー客
の書面での同意なしに、ショッピング斡旋をしてはいけない、など明示された。
■温暖化ガス排出量取引制度 全国規模で導入
習近平国家主席はオバマ米大統領との首脳会談で、2017 年から温暖化ガスの排出量取引制度を全国規模で
実施する方針を表明した。現在は都市・省単位で実験しているが全国規模に拡大する。
■耐火材料 申請等に管理規定
工業情報化部は、「耐火材料業界規範公告管理弁法」を公布した。11 月1日より施行される。耐火材料業の公
告の申請条件・審査・監督管理などを明らかにした。申請は製造ライン所在地の省レベルの工業主管部門に資
料を提出する。
■市場参入のネガティブリスト 全国規模に
国務院は 10 月 19 日、「市場参入のネガティブリスト制度実施に関する意見」を公布した。2015 年 12 月1日~
2017 年 12 月 31 日、一部地域で市場参入規制について「ネガティブリスト」方式の採用を開始し、2018 年から全
国的に同方式の採用を開始する。ネガティブリストとは市場参入を禁じた業種を列挙した表。掲載されていない
業種は自由に参入できる。今後、リストに載せる業種などの詳細を決める。
■国家工商総局 企業名称認可を電子化
国家工商総局は「国家工商総局の企業名認可全行程の電子化実施に関する通知」を公布した。2015 年 11 月1
日より、工商総局における企業名認可の全行程を電子化する。企業名の認可を申請する企業はネットで申請を
行い、当該地の企業登記機関で「認可通知」を受け取る。
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2015 年 11 月(第 41 号)
【経済・産業】
■利下げ 1年以内に6度目
中国人民銀行(中央銀行)は、人民元預金(定期)と貸出金利を 0.25%、預金準備率を 0.5%引下げた。利下げ
は1年以内に6度目。また、全期間の定期預金の上限金利を撤廃した。
人民元預金金利 (2015 年 10 月 24 日より)
項
目
金利(%)
普通預金
0.35
定期預金 満期 型3カ月
1.10
半年
1.30
1年
1.50
2年
2.10
3年
2.75
人民元貸出金利 (2015 年 10 月 24 日より)
期
間
金利(%)
1年以内(1年含む)
4.35
1-5年(5年含む)
4.75
5年以上
4.90
■9月PMI 50 割れ
国家統計局によると、9月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は 49.8 で、8月比 0.1 ポイント上昇したが、2カ
月連続で景気判断の節目となる 50 を下回った。一方、英調査会社マークイットによる9月のPMIは、8月比 0.1
ポイント低い 47.2 で6年半ぶりの低水準となった。
■外貨準備 5カ月連続マイナス
中央銀行の中国人民銀行によると、9月末の外貨準備高が3兆 5141 億ドル(約 421 兆円)、前月末比 432 億ド
ル減になった。外貨準備高の減少は5カ月連続。
■国慶節 国内では伸び鈍化
商務部によると、国慶節(建国記念日)に伴う大型連休(1~7日)期間の小売・飲食業の売上高(速報値)は前
年同期比 11%増の1兆 820 億元(約 20 兆4千億円)だった。2014 年は 12.1%増だった。景気減速と海外旅行
者が急増したため。
■アリババとテンセント まとめ買いサイト事業統合
中国の二大インターネット企業でネット通販最大手のアリババ集団と交流サイト最大手の騰訊控股(テンセン
ト)、「共同購買」と呼ばれる割引クーポンサイト事業を統合する。
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2015 年 11 月(第 41 号)
■9月 輸入 20%減
中国税関総署によると、9月の中国の貿易統計は、輸入が前年同月比 20.4 減の 1452 億ドル(約 17 兆円)で 11
カ月連続前年比マイナスとなった。減少幅は8月の同 13.8%減より 6.6 ポイント悪化している。輸出は同 3.7%減
の 2055 億ドル(約 25 兆円)と、3カ月連続で前年割れだが、8月の同 5.5%減より 1.8 ポイント改善した。
■国卸売物価 9月 5.9%下落
国家統計局によると、9月の卸売物価指数は前年同月比 5.9%下落した。下落は 43 カ月連続。製造業を中心に
企業活動が鈍い。
■CPI 1.6%上昇
国家統計局によると、9月の消費者物価指数(CPI)は 1.6%上昇し、上昇幅は前月比 0.4 ポイント縮小した。食
品価格が 2.7%上昇、食品以外は 1.0%の上昇となった。
■新車販売 半年ぶりのプラス
中国汽車工業協会によると、9月の新車販売台数は、前年同月比 2.1%増の 202 万 4800 台だった。6カ月ぶり
のプラス。メーカーや販売各社が一斉に大幅値引きに動いたため。その影響で経営が悪化、閉店する販売店も
増えている。
■7―9月期GDP 7%割れ
国家統計局によると、2015 年7~9月期の実質国内総生産(GDP)成長率は 6.9%と、7%を割り込んだ。リーマ
ン・ショック後の 2009 年1~3月期の 6.2%以来、6年半ぶりの低水準。GDPで大きな割合を占める投資の伸び
が鈍化したことが影響した。投資(固定資産)の伸び率は1~9月の名目で 10.3%。
■日本の対中投資 25%減
商務部によると、1~9月の日本からの対中直接投資(実行ベース、金融除く)は前年同期比 25.2%減の 25 億4
千万ドル(約3千億円)だった。減少幅は 28.8%減だった1~8月に比べると縮小した。一方、世界全体からの対
中投資は9%増の 949 億ドルとなった。
■日中社保協定 交渉再開
日中両政府は、年金などの社会保険料の二重払いと掛け捨てを防ぐ社会保障協定の交渉を再開する。2012 年
3月以降、日中関係の悪化により止まっていた政府間交渉が両国の関係が改善したため再開される。
■ドイツに元建て取引所開設
ドイツに人民元建て金融商品を扱う国際取引所を開設する。北京を訪問中のメルケル独首相と李克強首相が
会談し正式合意した。海外では初めて。欧州の投資家には元建ての上場投資信託(ETF)や債券の売買が容
易になる。
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2015 年 11 月(第 41 号)
【日系・外資企業動向】
■安川電機 ロボ増産
安川電機は 2017 年度をめどに江蘇省常州市のロボット工場を拡張し、生産能力を月 1000 台に引き上げる。18
年度には中国でのロボット販売1万台を目指す。
■損保ジャパン 旅行サイト最大手と訪日客向け保険で提携
損害保険ジャパン日本興亜は、中国のインターネット旅行サイト最大手「携程旅行網(シートリップ)」と訪日観光
客向けの保険サービスで提携した。損保ジャパン日本興亜が医療分野などの保険を提供したり、旅行商品開
発について助言する。
■ユニクロ 上海でディズニー商品専用フロア
ファーストリテイリング傘下のユニクロは、ディズニーキャラクターの専用売り場を上海市の旗艦店に設ける。上
海グローバル旗艦店5階の約 350 坪(約 1100 平方メートル)を改装した。Tシャツやフリース、ヒートテックなど主
力商品にキャラクターなどを採用した。また、ユニクロは中国で年 100 店ペースの新規出店を続ける。中国の経
済成長は減速しているが販売は好調。
■ルノー EV生産
フランスの自動車大手ルノーは東風汽車と共同で電気自動車(EV)を生産する。東風汽車ブランドで中国市場
向けに販売する。
■米フォード・モーター 研究開発 2100 億円
米自動車大手のフォード・モーターは、中国における研究開発に対して、今後5年間で 114 億元(約 2100 億円)
を投じる。プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)の開発を加速させ。中国市場に適した新車を開
発する。
■ホンダ 第3工場とエンジン工場をオープン
本田技研工業(ホンダ)の中国合弁会社である「広汽本田汽車」の増城工場内にある第三工場とエンジン工場で
オープンセレモニーが行われた。中国における自動車メーカーで最大規模の 17MW 太陽光発電システムを導入
した環境に配慮した省エネルギー型の工場。これにより、中国でのホンダの年間生産能力は、東風本田汽車と
合わせて 100 万台を超えた。
一方、「東風ホンダ」で検討していた完成車工場の新設計画は見送った。2015 年にも着工する方向で検討して
いたが、市場低迷を受けて白紙にした。
■クボタ 中国の販売店 2.5 倍に
クボタは山東省、河北省、安徽省など、畑作が盛んな地域でトウモロコシやサトウキビなど畑作用農機の販売
店を増やす。2018 年をめどに 2.5 倍の 500 店に拡大する。
■JCU 飲料水販売
JCUは上海市に新会社を設立し、水販売事業を本格的に展開する。1箱 146 元(約 2700 円)を予定しており、
安全・安心な日本の水資源を提供する。中国市場で年間5万箱を販売し、年間売上高1億 4000 万円を目指す。
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2015 年 11 月(第 41 号)
■丸運 天津に子会社開業
丸運は天津市に 100%子会社の「丸運物流(天津)」を開業した。資本金は 400 万米ドル。華北地方をカバーし、
事業の拡大を図っていく。
■日産 9月の新車販売 2.9%増
日産自動車は中国での9月の新車販売台数(小売台数)が前年同月比 2.9%増の9万 7900 台だった。3カ月ぶ
りに前年実績を上回った。
■ジーユー 通販参入
ファーストリテイリング傘下のジーユーは、中国のネット通販大手、アリババのサイト「天猫(Tモール)」に出店し
た。主な商品はシャツやパンツなどで、ネット通販専用の倉庫を確保し、注文を受けるとすぐに中国全土へ配送
する。
■京王電鉄 カレー店展開
京王電鉄は中国でカレー店を展開する。小田急電鉄子会社で設計デザインを手掛けるUDS、台湾の飲食大手
の雅茗天地の子会社と設立した合弁会社が運営する。年内に上海で1号店を出店し、2020 年までに 100 店規
模に広げる。
■全日空 羽田―上海線を増便
全日本空輸は、羽田―上海線を 2016 年2月1日から1日3往復に増便する。旺盛な訪日客需要に応える。日本
での滞在時間がより長くなるように、羽田空港に早朝到着、深夜出発する運航ダイヤとする。
■サントリー 青島ビールと合弁解消
サントリーホールディングスは青島ビールとの合弁を解消する。合弁会社「三得利ビール(上海)有限公司」は
サントリーホールディングスの 100%出資の子会社「サントリー(中国)ホールディングス有限公司」と青島ビール
の折半出資。サントリー側の株式を青島側に売却し、青島からブランドのライセンス料を受け取る形に特化す
る。中国のビール市場は世界最大だが、伸び悩みが顕著で競争が激しい。成長するワインの方に力を注ぐ。
■中国の不当課税確定 日本産鋼材巡るWTO提訴
日本産の一部鋼材に対する中国の関税を、世界貿易機関(WTO)に日本が提訴していたが、これについて中
国のWTO協定違反を認めた一審判断が上級審で確定した。火力発電所のボイラーに使う高性能ステンレス鋼
管に対して約 10%の高関税を課している。中国は近く関税を撤廃する。同様に中国を訴えていた欧州連合(E
U)の勝訴も確定した。
■CJ第一製糖 中国にショッピングサイト
韓国の総合食品メーカーのCJ第一製糖は、中国にオンラインショッピングサイト「CJオンマート チャイナ」を開
設した。韓国製の化粧品や食品を販売する。
■三菱電機 上海の新工場を 11 月に稼働
三菱電機の昇降機製造拠点「三菱電機上海機電電梯」(MESE 社)内の第4工場が 11 月1日より稼働する。エレ
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2015 年 11 月(第 41 号)
ベーターの年間生産能力を2万台と現在の2倍にする。また、中国向けエレベーターの開発力をさらに強化す
る。
■ツガミ 生産調整
ツガミの中国工場は生産調整が続いている。中国での自動旋盤の受注減少を受け、月産能力 1500 台に対し、
月産 300~400 台にとどまる。10 月以降はスマートフォン向けの受注などが見込まれるが不確定。
■関西ペイント 塗料原料を生産
関西ペイントは湖南省長沙市で自動車塗料の原料となる樹脂の生産を始める。中国の持ち分法適用会社「湖
南関西汽車塗料」が、2016 年度をめどに工場を新設する。日本や欧米系の自動車メーカー向けに塗料の需要
が増えているため原料から一貫生産し、顧客の細かな要望に素早く対応する。
■クロスカンパニー ネット販売
カジュアル衣料品大手のクロスカンパニーは、中国でネット通販専用商品の販売を始めた。中国消費者の需要
に合わせた製品を店頭販売より平均3割安くした。中国EC最大手のアリババ集団の「天猫(Tモール)」で販売
する。
■コマツ 中国で 1000 人削減
コマツは中国で6~9月に約 1000 人の人員を削減した。また、油圧ショベルの部品生産拠点の統合、バケット
生産を車体生産工場に集約、上海での補給部品の生産、北京の鉱山機械用の補給倉庫を別の工場に集約す
るなど、構造改革も行った。
■セントラル硝子 LIB電解液の生産増強
セントラル硝子は、中国子会社「浙江中硝康鵬化学」でリチウムイオン二次電池(LIB)用電解液の生産能力を
増強する。2016 年以降に建設予定だった 6000 トンの増設計画を前倒しする。
■島津製作所 質量分析センターを開設
島津製作所は北京に「島津中国質量分析センター(中国MSセンター)」を設立した。北京大学、清華大学などと
連携する予定で、質量分析関連の共同研究を行う。
■パナソニック 三洋の液晶テレビ売却で合意
パナソニックは子会社の三洋電機の液晶テレビ事業、「国美電器」向けに販売している液晶テレビの販売権や
品質管理などを、中国家電大手「四川長虹電器」に売却することで合意した。中国では三洋ブランド以外の液晶
テレビ販売は継続する。
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2015 年 11 月(第 41 号)
【人民元情報】
人民元市場レート(2015 年 10 月 30 日)
外貨名 100 日本円
中間値 5.2493 人民元
【中国ビジネスワンポイントアドバイス】
 銀聯カードの海外 ATM における現金引出しに制限規定「上限年間 10 万元まで」
中国には、外貨管理局という外貨の出入りを管理する政府機関があるほどで、とりわけ外貨の持ち出しについ
ては法律上、厳しく制限されています。例えば、中国では中国人か外国人かを問わず、個人が人民元を外貨に両
替する場合の上限は、1日あたり 500 米ドル相当までとされており、年間で5万米ドル(約 600 万円)相当までと規
定されています。ところが、従来、銀聯カードで海外の ATM から現地通貨を引出す場合は、1日1万元(約 19 万
円)という上限だけで、年間の上限は設定されていませんでした。つまり、カードの利用規則上、カードに現金さえ
あれば、海外の ATM から年間最大 365 万元(約 7000 万円)相当の外貨引出しができることになっていました。
しかし、2015 年 10 月1日から、海外における ATM での外貨引出し上限額が以下の通り引き下げられました。
1日の引出し上限額
~2015 年 10 月 1 日
2015 年 10 月 1 日~
1万元相当(約 19 万円)
年間の引出し上限額
規定なし
10 万元(約 190 万円)
報道によれば、国家外貨管理局は「一部で頻繁な現金引き出しなど異常な状況が見られており、マネーロンダ
リング防止への対応」とコメントしています。上述のとおり、外貨だけでなく資金の海外持ち出しに厳しい中国にお
いて、むしろ今まで規制されていなかったことのほうが不思議ですが、中国人の海外旅行者数と海外での消費額
増加によって、資金流出が政府の「許容範囲」を超える状況が多発・増加していることから、今回の改正に至ったと
考えられます。
中国に駐在されている方(いた方)や中国ビジネスをされている方には、中国の銀行に人民元口座をお持ちの方
が多いかと思いますが、ご注意ください。
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香川県上海ビジネスサポーター 川田真理子
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