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1 - 医時通信
WIC-1 WIC-2 1.医科 新たな保険適用 区分A2(特定包括)(特定の診療報酬項目において包括的に評価されているもの) 保険適用開始年月日:平成27年12月1日 承認番号又は認証番号 販売名 222AGBZX00219A01 デジタル眼底カメラ CR-2 AF キヤノン株式会社 保険適用希望者 眼底カメラ(Ⅰ) 22700BZI00027000 スリープメイト10 レスメド株式会社 在宅人工呼吸器(Ⅲ) 22700BZX00118000 プレシジョン スペクトラ SCS システム ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 脳深部刺激・脊髄刺激・迷走神経刺激装置送信器 22700BZX00254000 JMSシリンジポンプ SP-120 株式会社ジェイ・エム・エス 精密持続点滴装置 22700BZX00254000 注入ポンプ(Ⅲ) 22700BZX00254000 22700BZX00308000 麻酔用精密持続注入器 半自動除細動器 TEC-2603 カルジオライフ S 日本光電工業株式会社 22700BZX00308000 22700BZX00309000 除細動器 モニタ 自動体外式除細動器 TEC-2601 カルジオライフ S 日本光電工業株式会社 22700BZX00311000 LSO1470 レーザー 株式会社メディコスヒラタ レーザー手術装置(Ⅳ) 227AABZX00095000 オートレフケラト/トノ/パキメータ TONOREFⅢ 株式会社ニデック 角膜曲率半径計測装置 22700BZX00309000 除細動器 モニタ 227AABZX00095000 眼圧計 227AABZX00095000 調節検査装置 227ABBZX00108000 超音波診断装置 ARIETTA Precision 日立アロカメディカル株式会社 超音波検査装置(Ⅱ) 227ADBZX00164000 バイオグラフ ホライズン シーメンス・ジャパン株式会社 ポジトロンCT装置(Ⅱ) 227ADBZX00164000 ポジトロンCT装置(Ⅰ) 227ADBZX00164000 CT撮影装置 227ADBZX00165000 Ziehm Vision FD Vario 3D X線透視診断装置 東洋メディック株式会社 診断用X線装置 227ADBZX00177000 クリーンサンソ FH-710 フクダ電子株式会社 酸素供給装置(Ⅰ) 227ADBZX00178000 東芝スキャナ Aquilion ONE TSX-305A 東芝メディカルシステムズ株式会社 CT撮影装置 227AFBZX00028000 オーエムジーS6 株式会社テクノリンク 低周波治療器 227AGBZX00089000 生体信号測定器 HMC-10 株式会社パラマ・テック モニタ 1 WIC-3 特定診療報酬算定医療機器の区分 新たな保険適用 区分B(個別評価)(材料価格が個別に設定され評価されているもの) 保険適用開始年月日:平成27年12月1日 販売名 承認番号又は認証番号 保険適用希望者 決定機能区分 21500BZZ00093000 人工心肺回路 川澄化学工業株式会社 127 人工心肺回路 (6) 個別機能品 ⑨ 安全弁 219AABZX00275000 JMS親水性フォーリーカテーテル 株式会社ジェイ・エム・エス 010 在宅寝たきり患者処置用膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (2) 2管一般 (Ⅱ) 219AABZX00275000 226AIBZX00063000 010 在宅寝たきり患者処置用膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (5) 特定 (Ⅱ) RUSCH フォーリーカテーテル テレフレックスメディカルジャパン株式会社 ¥5,480 ¥664 ¥2,130 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (1) 2管一般 (Ⅰ) ¥229 226AIBZX00063000 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (2) 2管一般 (Ⅱ) ¥664 226AIBZX00063000 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (4) 特定 (Ⅰ) ¥772 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (5) 特定 (Ⅱ) ¥2,130 226AIBZX00063000 226AIBZX00064000 RUSCH シリコーンフォーリーカテーテル テレフレックスメディカルジャパン株式会社 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (2) 2管一般 (Ⅱ) 226AIBZX00064000 039 膀胱留置用ディスポーザブルカテーテル (5) 特定 (Ⅱ) ¥664 ¥2,130 22700BZI00031000 Soloステントレス生体弁 日本ライフライン株式会社 120 生体弁 (3) 異種心膜弁 (Ⅱ) ¥953,000 22700BZI00037000 メドエルオーディオプロセッサSONNET メドエルジャパン株式会社 090 人工内耳用材料 (2) 人工内耳用音声信号処理装置 ① 標準型 ¥923,000 22700BZI00037000 090 人工内耳用材料 (3) 人工内耳用ヘッドセット ① マイクロホン ¥39,400 22700BZI00037000 090 人工内耳用材料 (3) 人工内耳用ヘッドセット ② 送信コイル ¥11,000 22700BZI00037000 090 人工内耳用材料 (3) 人工内耳用ヘッドセット ③ 送信ケーブル ¥2,750 22700BZI00037000 090 人工内耳用材料 (3) 人工内耳用ヘッドセット ④ マグネット ¥7,930 22700BZI00037000 090 人工内耳用材料 (3) 人工内耳用ヘッドセット ⑤ 接続ケーブル ¥4,690 22700BZX00009000 ニプロ模型人工肺PP ニプロ株式会社 22700BZX00009000 124 ディスポーザブル人工肺 (膜型肺) (1) 体外循環型 (リザーバー機能あり) ① 一般用 ¥134,000 124 ディスポーザブル人工肺 (膜型肺) (2) 体外循環型 (リザーバー機能なし) ① 一般用 ¥105,000 ¥150,000 22700BZX00101000 弁拡張カテーテル Z-MEDⅡ 株式会社トライテック 130 心臓手術用カテーテル (5) 弁拡張用カテーテル 22700BZX00212000 アキュフューザー クリエートメディック株式会社 007 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ (2) 化学療法用 ¥3,610 019 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ (1) 一般型 ② 化学療法用 ¥3,610 22700BZX00212000 22700BZX00212000 008 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ ¥3,550 22700BZX00227000 パリンドローム プレシジョン コヴィディエンジャパン株式会社 042 緊急時ブラッドアクセス用留置カテーテル (2) ダブルルーメン以上 ③ カフ型 22700BZX00232000 コンプリヘンシブ リバース ショルダー システム バイオメット・ジャパン合同会社 065 人工肩関節用材料 (3) リバース型 ① 上腕骨ステム ア 標準型 ¥293,000 22700BZX00232000 ¥45,400 コンプリヘンシブ リバース ショルダー システム バイオメット・ジャパン合同会社 065 人工肩関節用材料 (3) リバース型 ④ 関節窩ヘッド ア 標準型 ¥155,000 22700BZX00232000 065 人工肩関節用材料 (3) リバース型 ④ 関節窩ヘッド イ 外側補正型 ¥164,000 22700BZX00232000 065 人工肩関節用材料 (3) リバース型 ④ 関節窩ヘッド ウ 下方補正型 ¥164,000 22700BZX00232000 065 人工肩関節用材料 (3) リバース型 ⑤ ベースプレート ア 標準型 ¥164,000 22700BZX00265000 TMP IAB カテーテル Lightning 株式会社東海メディカルプロダクツ 128 バルーンパンピング用バルーンカテーテル (3) 一般用センサー内蔵型 ¥206,000 22700BZX00280000 ユニコーンネイル(滅菌済) HOYA Technosurgical株式会社 073 髄内釘 (1) 髄内釘 ③ 大腿骨頸部型 ¥159,000 073 髄内釘 (2) 横止めスクリュー ① 標準型 ¥16,200 22700BZX00280000 22700BZX00280000 073 髄内釘 (2) 横止めスクリュー ② 大腿骨頸部型 ¥40,200 22700BZX00285000 SHURFIT PEEK Cage システム ミズホ株式会社 078 人工骨 (2) 専用型 ⑤ 椎体固定用 ア 1椎体用 ¥164,000 22700BZX00286000 Shurfit Peek Oblique Cage システム ミズホ株式会社 078 人工骨 (2) 専用型 ⑤ 椎体固定用 ア 1椎体用 ¥164,000 22700BZX00288000 Shurfit Peek Cervical Cage システム ミズホ株式会社 078 人工骨 (2) 専用型 ⑤ 椎体固定用 ア 1椎体用 ¥164,000 22700BZX00293000 Tri-Adリング 日本メドトロニック株式会社 122 人工弁輪 (2) 三尖弁用 ¥274,000 ¥119,000 2 22700BZX00295000 BIo -delta セラミックヘッド 株式会社エム・エム・ティー 057 人工股関節用材料 (2) 大腿骨側材料 ③ 大腿骨ステムヘッド イ 大腿骨ステムヘッド (Ⅱ) 22700BZX00299000 フクダ造影カテーテル トレールⅢ フクダ電子株式会社 009 血管造影用カテーテル (1) 一般用 22700BZX00300000 SEEKER サポートカテーテル 株式会社メディコン 133 血管内手術用カテーテル (16) 狭窄部貫通用カテーテル 22700BZX00313000 チャリオット ガイディングシース ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 002 ダイレーター 22700BZX00315000 JSキルシュナーピン ジェイシード株式会社 22700BZX00316000 Tiユニバーサルロッキングシステム チタンプレート ジンマー株式会社 (滅菌) 22700BZX00313000 ¥2,540 ¥48,000 ¥2,520 132 ガイディングカテーテル (2) 腹部四肢末梢用 ¥22,600 076 固定用金属ピン (2) 一般用 ① 標準型 ¥496 061 固定用内副子 (プレート) (9) その他のプレート ① 標準 イ 下顎骨・骨盤再建用 ⅰ 標準型 2 WIC-4 償還価格 (円) ¥65,600 新たな保険適用 区分B(個別評価)(材料価格が個別に設定され評価されているもの) 保険適用開始年月日:平成27年12月1日 販売名 承認番号又は認証番号 22700BZX00317000 保険適用希望者 決定機能区分 WSI MX/PX-Titan キャニュレイテッドエクスパタ 株式会社ピーター・ブレーム・ジャパン イズシステム 064 脊椎固定用材料 (1) 脊椎ロッド ¥44,300 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (4) 椎体フック ¥70,900 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (4) 椎体フック ¥70,900 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (5) 脊椎スクリュー (固定型) ¥71,500 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (6) 脊椎スクリュー (可動型) ¥104,000 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (7) 脊椎コネクター ¥44,900 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (8) トランスバース固定器 ¥68,400 22700BZX00317000 064 脊椎固定用材料 (9) 椎体ステープル ¥40,900 22700BZX00319000 コルセア アルメット 朝日インテック株式会社 133 血管内手術用カテーテル (16) 狭窄部貫通用カテーテル ¥48,000 22700BZX00321000 サポートカテーテルSP 株式会社ジェイ・エム・エス 133 血管内手術用カテーテル (16) 狭窄部貫通用カテーテル ¥48,000 22700BZX00322000 トレスルホン NV 東レ株式会社 040 人工腎臓用特定保険医療材料 (回路を含む。) (5) ヘモダイアフィルター 22700BZX00323000 トリニティ デルタ ヘッド コリン・ジャパン株式会社 057 人工股関節用材料 (2) 大腿骨側材料 ③ 大腿骨ステムヘッド イ 大腿骨ステムヘッド (Ⅱ) ¥119,000 22700BZX00324000 エルーナ 8-T ProMRI バイオトロニックジャパン株式会社 112 ペースメーカー (1) シングルチャンバ ② MRI対応型 ¥803,000 22700BZX00330000 JOURNEY Ⅱ コンストレインドインサート スミス・アンド・ネフューオーソペディックス株式会社 058 人工膝関節用材料 (4) インサート (Ⅰ) 22700BZX00331000 MectaCer BIOLOX delta セミラックヘッド メダクタジャパン株式会社 057 人工股関節用材料 (2) 大腿骨側材料 ③ 大腿骨ステムヘッド イ 大腿骨ステムヘッド (Ⅱ) 22700BZX00332000 PTCAバルーンカテーテルIV フクダ電子株式会社 130 心臓手術用カテーテル (1) 経皮的冠動脈形成術用カテーテル ① 一般型 ¥67,300 22700BZX00333000 PEEK Knotless SutureTakアンカー Arthrex Japan合同会社 060 固定用内副子 (スクリュー) (8) その他のスクリュー ② 特殊型 ア 軟骨及び軟部組織用 ⅱ スー チャーアンカー型 (その他) ¥35,200 22700BZX00334000 アコレードMRI ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 112 ペースメーカー (1) シングルチャンバ ② MRI対応型 インジェヴィティ AFx ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 22700BZX00324000 112 ペースメーカー (6) デュアルチャンバ (Ⅳ型) ② MRI対応型 22700BZX00334000 22700BZX00335000 112 ペースメーカー (6) デュアルチャンバ (Ⅳ型) ② MRI対応型 113 植込式心臓ペースメーカー用リード (1) リード ① 経静脈リード ア 標準型 22700BZX00335000 113 植込式心臓ペースメーカー用リード (3) アクセサリー 22700BZX00336000 インジェヴィティ ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 113 植込式心臓ペースメーカー用リード (1) リード ① 経静脈リード ア 標準型 22700BZX00337000 コクレアインプラント5 株式会社日本コクレア 090 人工内耳用材料 (1) 人工内耳用インプラント (電極及び受信-刺激器) 22700BZX00344000 MectaLIF-TiPEEK Oblique ケージ メダクタジャパン株式会社 078 人工骨 (2) 専用型 ⑤ 椎体固定用 ア 1椎体用 227AFBZX00112000 FOTラージタイプ 秋田住友ベーク株式会社 098 内視鏡的食道静脈瘤結紮セット (1) 内視鏡的食道静脈瘤結紮セット (単発式) 3 WIC-5 償還価格 (円) ¥2,860 ¥1,040,000 ¥56,900 ¥119,000 ¥803,000 ¥1,040,000 ¥122,000 ¥5,260 ¥122,000 ¥1,620,000 ¥164,000 ¥15,100 2.歯科 新たな保険適用 区分B(個別評価)(材料価格が個別に設定され評価されているもの) 保険適用開始年月日:平成27年12月1日 販売名 承認番号又は認証番号 保険適用希望者 決定機能区分 226AIBZX00019000 オックスフォード フローコア ZR ペントロンジャパン株式会社 052 複合レジン 築造用 (硬化後フィラー60%以上) 1g\275 227AABZX00091000 ジーシー MIコアLC 株式会社ジーシーデンタルプロダクツ 052 複合レジン 築造用 (硬化後フィラー60%以上) 1g\275 227ADBZX00138000 ソニックフィル レジン2 カボデンタルシステムズジャパン株式会社 049 歯科充填用材料 Ⅰ (1) 複合レジン系 227AKBZX00089000 ヴェリコム MAZIC Duro ペントロンジャパン株式会社 058 CAD/CAM冠用材料 4 WIC-6 償還価格 (円) 1g\724 1個\4,840 中医協 総 -2 27. 12. 9 入院医療(その7) 平成27年12月9日 1 WIC-7 1.急性期入院医療について 2.入院基本料の病棟単位での届出について 2 WIC-8 1.急性期入院医療について イ 平均在院日数について ロ 急性期入院医療における患者像の評価について ハ 在宅復帰率について 3 WIC-9 平成26年度診療報酬改定:7対1入院基本料等の見直し 7対1入院基本料について以下のような見直しを行う ① 特定除外制度について、平成24年度診療報酬改定で見直しを行った 13対1、15対1一般病棟入院基本料と同様の見直しを行う。(※1) ② 「一般病棟用の重症度・看護必要度」について、名称と項目内容等の 見直しを行う。 ③ 自宅や在宅復帰機能を持つ病棟、介護施設へ退院した患者の割合 について基準を新設。 ④ 短期滞在手術基本料3について、対象の手術を拡大し、検査も一部 対象とする。また、本点数のみを算定する患者について、平均在院日 数の計算対象から除外する。(※2) ⑤ データ提出加算の届出を要件化。 ※1 10対1入院基本料等についても同様の取扱い。 ※2 7対1入院基本料以外の入院料(診療所等を除く)についても同様の取扱い。 WIC-10 4 診療報酬における機能に応じた病床の分類(イメージ) 病床数 894,269床 病床利用率 73.3% 平均在院日数 15.8日 1,580施設 484,081床※2 (▲8,125床) DPC ※2 H27.4.1現在 (H27.6末医療施設動態・病院報告) 一般病棟入院基本料 特定機能病院 専門病院 22施設 7,458床 87施設 61,036床※1 666,730床(▲10,763床) ※経過措置、 特別入院基本料を含む (▲87床) (+64床) 47床(▲3床) 特定集中治療室 脳卒中ケアユニット 113施設 762床(+21床) 亜急性期 ※H26.9末まで経過措置 小児入院医療管理料 入院料1 62施設 4,569床 入院料2 184施設 5,511床 入院料3 102施設 2,447床 (+297床) (▲231床) (▲ 667床) 入院料4 389施設 8,757床 入院料5 132施設 0床 (▲20床) ハイケアユニット 計 369施設 3,572床(+691床) 有床診療所一般 WIC-11 緩和ケア病棟 18施設 882床 (+545床) (▲53床) 316施設 6,303床(+508床) 1,078施設 14,835床 (▲2,467床) 382床 (+3床) 853施設 65,853床 介 護 療 養 病 床 62,028床 (H27.6末病院報告) (+2,282床) 特殊疾患 入院料1 113施設 5,846床 入院料2 管理料 88施設 36施設 6,215床 505床 (▲167床) (+440床) (▲39床) 有床診療所療養 精神病棟 児童・ 思春期精神 (基本料+特定機能精神) 29施設 1,326施設 1,049床(+53床) 165,382床(▲3,694床) 結核病棟 療養病棟入院基本料 213,501床(+5,143床) 障害者施設等 6,157施設 81,490床(▲5,110床) 精神科急性期治療病棟 精神科救急・ 入院料1 入院料2 合併症 10施設 305施設 15,195床 計 入院料2 23施設 305施設 684床 8,915床 入院料1 282施設 8,231床 685施設 5,709床(+207床) 216施設 1,537床(+25床) 新生児 168施設 治療回復室 2,105床(+117床) 小児特定集中治療室 5施設 40床(+28床) 総合周産期特定集中治療室 115施設 母体・胎児 733床(+54床) 新生児 1,458床(+81床) (+892床) 入院料3 計 153施設 1,336施設 6,570床 71,890床 (+776床) (+5,012床) 入院料1 入院料2 438施設 745施設 28,883床 36,437床 (+3,452床) (+784床) 地域包括ケア病棟(入院医療管理料) 新生児特定 集中治療室 120施設 7,859床 (H27.6末医療施設動態・病院報告) 回復期リハビリテーション 384施設 6,276床(▲46床) 救命救急 精神科救急 療養病床 一般病床 病床数 328,424床 病床利用率 88.5% 平均在院日数 156.2日 一類感染症 24施設 ※1 一般病床に限る 管理料1 管理料2 179施設 190施設 1,705床 1,867床 医療法上の位置づけ 207施設 5,073病床(▲312床) 精神療養 836施設 100,314床(+299床) 817施設 7,512床(▲1,489床) 認知症治療病棟 入院料1 入院料2 477施設 19施設 33,293床 1,398床 (+354床) (▲111床) 施設基準届出 平成26年7月1日現在 (かっこ内は前年比較) 5 一般病棟入院基本料7対1の届出病床数の推移 ○ 7対1入院基本料の届出病床数は平成18年に創設されて以降増加した。 ○ 平成20年以降、7対1入院基本料の増加は緩やかになり、平成26年度には減少したが、直近 の6か月では増加がみられた。 届出病床数(千床) 400.0 350.0 300.0 250.0 200.0 150.0 243.9 100.0 287.9 328.5 352.8 357.6 H23.7 H24.7 379.4 380.4 366.2 363.9 H25.7 H26.3 H26.10 H27.4 H27.10* 369.7 162.7 50.0 0.0 44.8 H18.5 出典:保険局医療課調べ WIC-12 H19.7 H20.7 H21.7 H22.7 *平成27年10月の増加分には、特定機能病院入院基本料(7対1)から一般病棟入院基本料(7対1)に 変更した2医療機関(病床数計約1.8千床)を含む。 ※平成26年10月以降は速報値であり、集計方法が異なることと、病床数の増減が微小なため届出を要しない場合等、誤差がありうることに留意が必要。 6 一般病棟入院基本料7対1の届出病床数の増減 ○ 平成26年度以降の一般病棟入院基本料7対1の届出病床数は、半年毎の増減を合計すると1 年半の間に、約3万床が増加した一方、4.1万床が減少し、全体として減少している。 平成26年3月 平成26年10月 平成27年4月 平成27年10月 380.4千床 366.2千床 363.9千床 369.7千床 増加 13.4千床 減少 27.6千床 増加分の合計は 約3.0万床 増加 5.3千床 減少 7.7千床 増加* 11.1千床 減少 5.3千床 減少分の合計は 約4.1万床 *平成27年10月の増加分には、特定機能病院入院基本料(7対1)から一般病棟入院基本料(7対1)に 変更した2医療機関(病床数計約1.8千床)を含む。 WIC-13 ※医療機関からの届出をもとにした速報値であり、病床数の増減が微小なため届出を要しない場合等、誤差がありうることに留意が必要。 7 DPC病院(7対1)における平均患者数 ○ 平成26年度診療報酬改定の前後で、7対1入院基本料を届け出ているDPC算定病院における7 対1入院基本料の算定患者数はやや減少していた。 <7対1入院基本料の算定患者数> (1日当たり平均) (患者数) 380,000 370,000 360,000 平成25年度 350,000 平成26年度 340,000 330,000 320,000 4月 WIC-14 出典:DPCデータ 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 8 第306回中央社会保険医療協議会(H27.10.14)における主な意見 ○ 一般病床の平均在院日数や病床利用率、7対1病棟の届出病床数や平均患者数は経年的に減 少する傾向にあり、この傾向が続けば徐々にあるべき姿に収斂していくのではないか。また、急な 制度の変更は現場に混乱をもたらすのではないか。 ○ 7対1病棟の一部に、病状の安定した、むしろ回復期や慢性期の方がふさわしいのではないかと いう患者がかなりの割合を占める医療機関があると考えられ、平均在院日数・「重症度、医療・看 護必要度」・在宅復帰率については、見直しの方向で議論すべきではないか。 ○ 平均在院日数は、短期滞在手術等基本料や特定除外制度の見直しにより一時的に長くなって いるものの、経年的には短縮する傾向にあり、取扱いについて一定の検討が必要ではないか。 ○ 「重症度、医療・看護必要度」は、入院している患者の病状・病態をより的確に反映し、その様な 患者に対する医療提供内容を十分に評価する方向で検討すべきではないか。なお、該当患者に ついて何割が適当かについては、別途議論が必要だと考えられる。 ○ 在宅復帰率については、在宅復帰のみならず他の医療機関に転院した場合等も評価した計算 式になっており、非常に高い算出値となっているが、計算式の見直しを含め、どの様な評価のあり 方が適切か議論が必要ではないか。 WIC-15 9 急性期入院医療における機能分化に関する論点 ○ 急性期入院医療がより効率的・効果的に行われるよう、どの様に機能分化を進めて いくべきか。 急性期入院医療の機能分化を図るため、以下の評価指標のあり方についてどのように考 えるか。 1.急性期入院医療における平均在院日数について 2.急性期入院医療における患者像の評価について 3.急性期入院医療における在宅復帰率について WIC-16 10 1.急性期入院医療について イ 平均在院日数について ロ 急性期入院医療における患者像の評価について ハ 在宅復帰率について WIC-17 11 平成24年度診療報酬改定 算定要件の見直し 患者像に即した適切な評価や病床の機能分化を一層推進する観点から、一般病棟 における7対1入院基本料の算定要件の見直しを行う。 7対1入院基本料 【改定前】 平均在院日数 【改定後】 一般病棟入院基本料 19日以内 一般病棟入院基本料 18日以内 特定機能病院入院基本料 28日以内 特定機能病院入院基本料 26日以内 専門病院入院基本料 30日以内 専門病院入院基本料 28日以内 【改定前】 看護必要度要件 【改定後】 一般病棟入院基本料 1割以上 一般病棟入院基本料※2 1割5分以上 特定機能病院入院基本料※1 評価のみ 特定機能病院入院基本料※3 1割5分以上 専門病院入院基本料 1割以上 専門病院入院基本料※4 1割5分以上 ※1 一般病棟及び結核病棟に限る ※2 結核病棟は従前と同様の1割以上 ※3 一般病棟に限る(結核病棟は測定・評価のみ) ※4 悪性腫瘍患者を当該病院の一般病棟に7割以上入院 させている場合は従前と同様の1割以上 [経過措置] 平成24年3月31日において7対1入院基本料を算定している病棟であって、平成24年4月1日以降において改定後の7対1入 院料の算定基準は満たさないが、改定後の10対1入院基本料の基準を満たしている病棟に限り、平成26年3月31日までの 間、改定後の7対1入院基本料を算定できる。(ただし、25対1急性期看護補助体制加算は算定できない) WIC-18 12 平成26年度診療報酬改定(平均在院日数に関連した項目) 一般病棟における長期療養の適正化 7対1、10対1の病棟についても特定除外制度の見直しを行う。 ① 90日を超えて入院する患者について、出来高算定とするが、平均在院日数の計算対象とする。 ② 90日を超えて入院する患者について、療養病棟と同等の報酬体系とする。(平成26年3月31日に入院して いる患者は医療区分3と見なす) ①、②の取扱いについて、病棟単位で、医療機関が選択することとする。 ※ 本取扱いは平成26年10月1日から実施することとする。また、②を選択する病棟のうち1病棟は、平成27年9月30日まで、2 室4床までに限り、出来高算定を行う病床を設定できる。当該病床の患者は平均在院日数の計算対象から除外する。 <上記の②を選択した場合の対応> 90日を超えて入院している患者については療養病棟入院基本料1と同様に医療区分、ADL区分 を用いて算定するが、以下の2点の対応を行う 1.平成26年3月31日に入院している患者については、当分の間医療区分を3と見なす。 2.平成27年9月30日までの間は、当該病棟の2室4床を指定し、出来高算定が可能。 入院90日以内の 患者は通常通り 出来高で算定。 WIC-19 90日を超えて入院している場合、 療養入院基本料1と同様の算定を 行うが、平成26年3月31日に入院 している患者について医療区分3 とみなす。 90日を超えて入院している場合であっ ても、平成27年9月30日までの間、2 室4床まで、出来高算定が可能(平均 在院日数の計算対象から除外)。 13 平成26年度診療報酬改定(平均在院日数に関連した項目) 短期滞在手術基本料の見直し 一定程度治療法が標準化し、短期間で退院可能な検査・手術が存在していることを 踏まえて、21種類の手術・検査を短期滞在手術等基本料3の対象とした上で、包括範 囲を全診療報酬点数とする。 [留意事項] ① 診療所については短期滞在手術等基本料3は算定せず、出来高で算定する(入院料等が病院 と異なること、診療所に関するデータが存在しないことが理由。)。 ② 入院5日目までに該当手術・検査を実施した患者については、原則として本点数を算定する。 また、本点数のみを算定した患者は平均在院日数の計算対象から除く。 ③ 特別入院基本料及び月平均夜勤時間超過減算を算定する場合は短期滞在手術等基本料3 を算定せず、出来高で算定する。 ④ それぞれの点数に対応する手術又は検査について、手術においては入院5日以内に当該手 術とは別の手術又は短期滞在手術等基本料3に係る検査を行った場合、検査においては入院5 日以内に手術又は短期滞在手術等基本料3に係る他の検査を行った場合については、短期滞 在手術等基本料3を算定しない。 ⑤ 入院5日以内に当該手術と同じ手術を複数回実施したのみの場合については、短期滞在手術 等基本料3を算定する。(例えば、眼科において、両眼の手術を行った場合等) ⑥ 入院5日以内に他の保険医療機関に転院した場合については、当該医療機関と転院先の医 療機関はどちらも短期滞在手術等基本料3を算定しない。 14 WIC-20 一般病棟入院基本料(7対1)届出医療機関 平均在院日数の比較(平成23年~26年) ○ 平成24年度改定において、平均在院日数の施設基準が19日から18日に短縮したことを受け、平成24年度は平成23年度と比 べて平均在院日数が18日を超える医療機関が減少し、全体の平均在院日数も短縮した。 ○ 平成26年度改定において、特定除外制度・短期滞在手術等基本料を見直したことに伴い、平成26年度は平成25年度と比べ て全体に計算上の平均在院日数が延長した。 累積(%) 医療機関数(件) 300 100.0% 90.0% 250 80.0% 70.0% 200 60.0% 150 50.0% 40.0% 100 30.0% 20.0% 50 10.0% 0 0.0% 1 2 3 4 5 6 7 8 H23 医療機関数 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 H24 医療機関数 H25 医療機関数 H26 医療機関数 H23 累積度数分布 ※平均在院日数は各年の診療報酬上の定義に則り 医療機関が届け出たもの WIC-21 出典:保険局医療課調べ H24 累積度数分布 H25 累積度数分布 H26 累積度数分布 平均在院 日数(日) 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 医療機関数 1,489 1,456 1,550 1,617 平均値±SD 14.3±2.9 13.9±2.7 13.8±2.8 14.1±2.8 15 一般病棟入院基本料(7対1)届出医療機関の平均在院日数 ~平成26年~ ○ 平均在院日数が10~15日の医療機関が全体の過半数を占めた。 ○ 他方、平均在院日数が17日を超える医療機関が8%程度みられた。 <平均在院日数ごとの医療機関分布> 10日以下 9% 57% 13% 12% 8% 10~15日 15~16日 16~17日 17日超 0% WIC-22 出典:保険局医療課調べ 20% 40% 60% 80% 100% 16 平均在院日数が長い医療機関の状況① ○ 平均在院日数が長い7対1病院では、その他の7対1病院よりも手術・全身麻酔手術の実施件 数が少ない傾向がみられた。 <過去1年間の手術の実施件数※> (件数) <過去1年間の全身麻酔手術の実施件数※> (件数) 3322 1500 1360 3000 2104 968 1000 2000 500 1000 0 0 その他 (n=257) WIC-23 出典:平成26年度入院医療等の調査(施設票) 平均在院日数 上位10%(n=28) その他 (n=257) 平均在院日数 上位10%(n=28) ※平均在院日数が長い病院;平均在院日数上位10%の病院を抽出 ※※平均病床数当たりの実施件数を計上 17 平均在院日数が長い医療機関の状況② ○ 平均在院日数が長い7対1病院では、その他の7対1病院よりも放射線治療・化学療法の実施 件数が少ない傾向がみられた。 <過去1年間の放射線治療件数※> <過去1年間の化学療法実施件数※> (件数) (件数) 1500 1500 1386 1248 1000 1000 575 568 500 500 0 0 その他 (n=257) WIC-24 出典:平成26年度入院医療等の調査(施設票) 平均在院日数 上位10%(n=28) その他 (n=257) 平均在院日数 上位10%(n=28) ※平均在院日数が長い病院;平均在院日数上位10%の病院を抽出 ※※平均病床数当たりの実施件数を計上 18 平均在院日数が長い医療機関の状況➂ ○ 平均在院日数が長い7対1病院では、その他の7対1病院と比べて重症度、医療・看護必要度 A項目の該当患者割合が小さく、1日当たりレセプト請求点数も小さい傾向がみられた。 <重症度、医療・看護必要度の A項目該当患者割合> <1日当たりレセプト請求点数> (割合) (点数) 35% 6000 30% 5168 28% 25% 5000 22% 4101 4000 20% 3000 15% 2000 10% 5% 1000 0% 0 その他 (n=112) WIC-25 出典:平成26年度入院医療等の調査(施設票) 平均在院日数 上位10%(n=13) その他 (n=78) 平均在院日数 上位10%(n=7) ※平均在院日数が長い病院;平均在院日数上位10%の病院を抽出 ※※平均病床数当たりの実施件数を計上 19 1.急性期入院医療について イ 平均在院日数について ロ 急性期入院医療における患者像の評価について ハ 在宅復帰率について WIC-26 20 7対1入院基本料の経緯(「重症度、医療・看護必要度」・平均在院日数) 平成17年 医療制度改革大綱 「急性期医療の実態に即した看護配置について適切に評価した改定を行う」 平成18年 7対1入院基本料創設 平成19年 中央社会保険医療協議会から厚生労働大臣への建議 「手厚い看護を必要とする患者の判定法等に関する基準の研究に着手し、平成20 年度診療報酬改定で対応すること」 平成20年 7対1入院基本料の基準の見直し 一般病棟用の重症度・看護必要度基準の導入 「A得点2点以上、B得点3点以上の患者が10%以上」 平成24年 7対1入院基本料の基準の再見直し 一般病棟用の重症度・看護必要度基準の見直し 「A得点2点以上、B得点3点以上の患者が10→15%以上」 平均在院日数要件の見直し 「平均在院日数が19日→18日以下」 21 WIC-27 平成26年度診療報酬改定 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の見直し 急性期病床における患者像ごとの評価の適正化を図るため、モニタリング及び処置等の項目(A項目)につい て、急性期患者の特性を評価する項目とし、「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度」に名称を変更する。 改定後(A項目) 改定前(A項目) 1 創傷処置 2 血圧測定 3 時間尿測定 4 呼吸ケア 5 点滴ライン同時3本以上 6 心電図モニター 7 シリンジポンプの使用 8 輸血や血液製剤の使用 9 専門的な治療・処置 ① 抗悪性腫瘍剤の使用、② 麻薬注射薬の使用 ③ 放射線治療、④ 免疫抑制剤の使用、⑤ 昇圧剤の使用、 ⑥ 抗不整脈剤の使用、⑦ ドレナージの管理 ※ B項目については変更なし。 [経過措置] ・上記の取り扱いについては、平成26年10月1日から施行する。 1 創傷処置 (①創傷の処置(褥瘡の処置を除く)、②褥瘡の処置) (削除) (削除) 2 呼吸ケア(喀痰吸引のみの場合を除く) 3 点滴ライン同時3本以上の管理 4 心電図モニターの管理 5 シリンジポンプの管理 6 輸血や血液製剤の管理 ・1~6は各1点 ・7は①~⑩のいずれかに該 当した場合2点 7 専門的な治療・処置 ① 抗悪性腫瘍剤の使用(注射剤のみ) ② 抗悪性腫瘍剤の内服の管理 ③ 麻薬の使用(注射剤のみ) ④ 麻薬の内服・貼付、坐剤の管理 ⑤ 放射線治療、 ⑥ 免疫抑制剤の管理、⑦ 昇圧剤の使用(注射剤のみ) ⑧抗不整脈剤の使用(注射剤のみ) ⑨ 抗血栓塞栓薬の持続点滴の使用 ⑩ ドレナージの管理 ※A項目2点以上かつB項目3点以上の該当患者割合 1割5分以上 については変更なし。 ※救命救急入院料を算定する治療室を有する保険医療機関の病棟、及び、 専門病院入院基本料(悪性腫瘍7割以上)についても、1割5分以上の基準を適用。 WIC-28 22 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票(現行) Aモニタリング及び処置等 0点 1点 1 創傷処置 (①創傷の処置(褥瘡の処置を除く)、②褥瘡の 処置) なし あり 2 呼吸ケア(喀痰吸引の場合を除く) なし あり 3 点滴ライン同時3本以上の管理 なし あり 4 心電図モニターの管理 なし あり 5 シリンジポンプの管理 なし あり 6 輸血や血液製剤の管理 なし あり 7 専門的な治療・処置 ① 抗悪性腫瘍剤の使用(注射剤のみ)、 ② 抗悪性腫瘍剤の内服の管理 ③ 麻薬の使用(注射剤のみ)、 ④ 麻薬の内服・貼付、坐剤の管理 ⑤ 放射線治療、 ⑥ 免疫抑制剤の管理、 ⑦ 昇圧剤の使用(注射剤のみ)、 ⑧ 抗不整脈剤の使用 (注射剤のみ)、 ⑨ 抗血栓塞栓薬の持続点滴の使用 ⑩ ドレナージの管理 なし B 患者の状況等 2点 測定・評価が 要件となるもの 重症者※の割合 7対1入院基本料 15%以上 10対1入院基本料 測定・評価のみ (要件なし) あり 看護必要度加算 一般病棟10対1入院基本料、 専門病院10対1入院基本料 急性期看護補助体制加算 一般病棟7対1及び10対1 入院基本料 0点 1点 2点 1 寝返り できる 何かにつまればできる できない 2 起き上がり できる できない 3 座位保持 できる 支えがあればできる できない 4 移乗 できる 見守り・一部介助が必要 できない 5 口腔清潔 できる できない 6 食事摂取 介助なし 一部介助 全介助 7 衣服の着脱 介助なし 一部介助 全介助 一般病棟看護必要度 評価加算 10%又は15%以上 7対1の場合 15%以上 10対1の場合 5%以上 測定・評価のみ (要件なし) 一般病棟13対1入院基本料、 専門病院13対1入院基本料 ※A得点が2点以上、かつB得点が3点以上の 患者 23 現行の「重症度、医療・看護必要度」の評価の基準に含まれないが、急性期入院医療の 必要性や看護の提供頻度の高い状態(A項目・B項目) 入院医療等の調査・評価分科会 とりまとめより 【A項目】 手術直後の患者 救急搬送後の患者 無菌治療室での管理が必要な患者 手術直後の患者や救急搬送後の患者は、急性期の入院医療を受けているが、処置やADLの状況等により、現行の「重症 度、医療・看護必要度」の基準を満たさないことも多い。このほか、現行の基準には含まれないが、医師の指示の見 直しが頻回で、急性期の医療の必要性が高い状態として、無菌治療室での管理等が挙げられた。 A項目が3点以上の患者 A項目のみに着目した評価と、現行の基準による評価を比較したところ、「A項目3点以上の患者」では「A項目2点 以上かつB項目3点以上の患者」と比べ、医師による指示の見直しや看護師による観察等が頻回に必要な患者の割合は 概ね同等又はやや多かった。 【B項目】 認知症の患者 せん妄の患者 認知症患者は増加する傾向にあり、急性期医療機関における受け入れが課題となっている。認知症患者には様々な行 動・心理症状がみられ、看護提供頻度は高い傾向にある。また、せん妄は急性期の入院治療中にしばしばみられ、看 護提供頻度は高い傾向にある。現行の一般病棟用のB項目にはない「他者への意思の伝達」「診療・療養上の指示が 通じる」「危険行動」の3項目は、認知症及びせん妄と特に関係が強かった。なお、このうち、「他者への意思の伝 達」「診療・療養上の指示が通じる」は類似の状態を評価していた。 24 WIC-30 急性期医療における患者像の評価に関する議論の経緯 中医協総会 入院医療(その4)で提示した論点 ○ 「重症度、医療・看護必要度」については、現行の基準を満たす患者以外にも、医療の必要性が高い患 者も多くみられることから、手術直後の患者、認知症・せん妄の患者等を含め、急性期に密度の高い医療 を必要とする状態が「重症度、医療・看護必要度」等において適切に評価されるよう、見直してはどうか。 ○ 併せて、項目間の相関の高いB項目の集約などによりできるだけ評価の簡素化を図るとともに、術後の 早期離床等の促進や、看護職員以外とのチーム医療の推進にも資するよう、評価方法等を見直してはど うか。 委員から頂いたご意見 ○ 「重症度、医療・看護必要度」において、現行の基準を満たす患者以外にも、手術直後の患者、認知症・ せん妄の患者等の急性期に密度の高い医療を必要とする状態を評価に加えることについて、その影響に 関するシミュレーションを示して欲しい。 25 WIC-31 一般病棟における重症度、医療・看護必要度の見直しの考え方 ○ 入院医療等の調査・評価分科会のとりまとめを基に、これまでの中医協において資料として提示し た考え方を、以下のとおり整理した。 Aモニタリング及び処置等 1 創傷処置 (①創傷の処置(褥瘡の処置を除く)、②褥瘡の処 置) 2 呼吸ケア(喀痰吸引の場合を除く) 3 点滴ライン同時3本以上の管理 4 心電図モニターの管理 5 シリンジポンプの管理 6 輸血や血液製剤の管理 7 専門的な治療・処置 0点 1点 なし あり なし なし なし なし なし あり あり あり あり あり 2点 ⑪無菌治療室での治療 8 救急搬送(搬送日より1~2日間程度) WIC-32 0点 1 寝返り できる 2 危険行動 ない 3 診療・療養上の指示が 通じる はい 1点 何かにつまれ ばできる 2点 できない ある いいえ 4 移乗 できる 5 口腔清潔 できる 見守り・一部介 助が必要 できない 介助なし 介助なし 一部介助 一部介助 6 食事摂取 7 衣服の着脱 ① 抗悪性腫瘍剤の使用(注射剤のみ) ② 抗悪性腫瘍剤の内服の管理 ③ 麻薬の使用(注射剤のみ) ④ 麻薬の内服・貼付、坐剤の管理 ⑤ 放射線治療 ⑥ 免疫抑制剤の管理、 ⑦ 昇圧剤の使用(注射剤のみ) ⑧ 抗不整脈剤の使用 (注射剤のみ) ⑨ 抗血栓塞栓薬の持続点滴の使用 ⑩ ドレナージの管理 B 患者の状況等 M 手術等の医学的状況 できない 全介助 全介助 0点 1点 なし あり ① 開胸・開頭の手術(術当日より5~7日間程度) なし あり ② 開腹・骨の観血的手術(術当日より3~5日間程度) ③ 胸腔鏡・腹腔鏡手術(術当日より2~3日間程度) ④ その他の全身麻酔の手術(術当日より1~3日間程度) 重症者の定義 なし あり なし あり A得点が2点 以上かつ B得点が3点 以上の患者 又は A得点が 3点以上の 患者 又は M得点が 1点 以上の患者 26 手術ごとの患者の入院日数 ○ 開頭術・開胸術・骨の観血的手術を実施した患者は入院日数が長く、術後10日を経ても80%程度の患者が入院し ていた。 ○ 一方、開腹術を実施した患者では、術後10日まで入院していた患者は50%程度であった。その他、胸腔鏡・腹腔鏡 を用いた手術やその他の手術を実施した患者では、術後10日まで入院していた患者は30%程度に留まった。 <手術ありの退院患者:手術種類別の退院率推移グラフ> (日) 1 10 11 2021 3031 4041 5051 6061 7071 8081 0 10 20 30 退 40 開頭術 50 開胸術 院 率 開腹術 60 骨の観血的手術 70 80 胸腔鏡・腹腔鏡を用いた手術 その他の手術 90 WIC-33 (%) 100 出典:平成26年度入院医療等の調査(補助票) 27 一般病棟における重症度、医療・看護必要度の見直しに関するシミュレーション ○ 一般病棟における重症度、医療・看護必要度について、平成26年度入院医療等の調査を用いて、見直し 案に近い形でのシミュレーションを行った。 <シミュレーションを実施した際の条件> ○評価項目 ➣現行のA項目に以下の項目を追加 (※1) • 救急搬送後の患者 入院翌日まで 2点 ➣現行のB項目を以下のとおり変更 • 起き上がり、座位保持の項目を削除 • 危険行動 「ある」 • 診療・療養上の指示が通じる 「いいえ」 2点 1点 ➣新たにM項目を以下の通り設定 • 開胸・開頭の手術後の患者 術当日より7日間 • 開腹・骨の観血的手術後の患者 術当日より5日間 • 胸腔鏡・腹腔鏡手術後の患者 術当日より3日間 • その他の手術 術当日より2日間 (※2) 1点 1点 1点 1点 ○該当要件 「A得点2点以上かつB得点3点以上の患者」又は「A得点3点以上の患者」、又は「M得点1点以上の患者」 ※1 「無菌治療室での治療」については、入院医療等の調査における患者票への記載項目でなかったためシミュレーションに含めていない。 ※2 「その他の手術」については、入院中の手術の実施の有無及び実施日を病棟等において記載したものであり、診療報酬上の項目を網羅するものではな い。 <使用したデータ> 「平成26年度入院医療等の調査」の患者票の有効回答 7対1病棟(※特定機能病院、専門病院を含む) 対象医療機関数:86医療機関 28888床 患者数:43382人 ※調査において、現行基準で基準該当者が15%以上であった医療機関について集計 WIC-34 28 重症度、医療・看護必要度見直し案における基準該当患者 ○ 重症度、医療・看護必要度見直し案における基準該当患者数は、7対1病棟でおよそ3割増加した。 7対1病棟 基準該当者数 (n=43,382) (人) 12000 11242 132% 10000 8514 8000 6000 4000 2000 0 現行の基準 該当患者数 WIC-35 見直し案での 基準該当患者数 (出典)平成26年度入院医療等の調査 29 重症度、医療・看護必要度見直し案における医療機関毎の基準該当患者割合 ○ 現行の基準と見直し後の基準における、7対1病棟の医療機関毎の基準該当患者割合の分布は以下の通りで あった。 ○ 新しい基準での該当患者割合が 20%を下回る医療機関は9.3%、 25%を下回る医療機関は43.0%、30%を下回る医療機関は75.6% であった。 7対1病棟 医療機関毎の基準該当患者割合の分布(医療機関数ベース) (医療機関) (n=86) 70% 60% 全 医 療 機 関 に 占 め る 割 合 59% 平均値 50% 現行 21.0% 見直し案 26.5% 40% 34% 現行 33% 見直し案 30% 21% 17% 20% 10% 10% 9% 5% 2% 3% 2% 3% 0% 15%~20% 20%~25% 25%~30% 30%~35% 各医療機関における基準該当者割合 WIC-36 35%~40% 40%~ (出典)平成26年度入院医療等の調査 30 重症度、医療・看護必要度見直し案における病床数 ○ 病床数ベースでみた場合、新しい基準で該当患者割合が 20%を下回る医療機関の病床数は8.1% 、25%を下回る医療機関の病床数は45.4%、 30%を下回る医療機関の病床数は79.2% であった。 7対1病棟 医療機関毎の基準該当患者割合の分布(病床数ベース) (病床数) (n=28,888) 80% 70% 全 病 床 数 に 占 め る 割 合 67% 60% 50% 現行 37% 40% 34% 見直し案 30% 20% 20% 10% 16% 8% 7% 2% 3% 2% 2% 3% 0% 15%~20% 20%~25% 25%~30% 30%~35% 各医療機関における基準該当者割合 WIC-37 35%~40% 40%~ (出典)平成26年度入院医療等の調査 31 重症度、医療・看護必要度見直し案における病床数の推移 ○ 見直し後に起こりうる病床数の推移をシミュレーションした。 ○ 該当患者割合の基準を25%に設定した場合、該当患者割合が25%に満たない医療機関において、基準に該 当しない患者が一部の病棟に集約されていると仮定すると、実際に影響を受けると予想される病床数は全体 のおよそ10%と推測される。 7対1病棟 医療機関毎の基準該当患者割合の分布(病床数ベース) (n=28,888) (病床数) 40% 35% 全 病 床 に 占 め る 割 合 影響が予想されない病床 9.9% 影響が予想される病床 【影響が予想される病床数の推計方法】 新基準で該当患者割合が25%に満たない医療機関 について、該当しない患者が一部の病棟に集約され ていると仮定し、25%を満たすために転換が必要な 病床数を推計した。 (例) 転換が必要な病床数 推計値 1~ 50床 → 50床(1病棟) 51~100床 → 100床(2病棟) 101~150床 → 150床(3病棟) 30% 25% 30% 20% 34% 15% 10% 16% 5% 5% 7% 0% 3% 15%~20% 20%~25% 25%~30% 30%~35% 2% 3% 35%~40% 40%~ 各医療機関における基準該当者割合 WIC-38 (出典)平成26年度入院医療等の調査 32 7対1一般病棟入院基本料の届出病床数の動向 ○ 平成26年度診療報酬改定後、他病棟から7対1一般病棟におよそ2.8万床が転棟した。 【平成26年3月】 【平成27年10月】 その他入院料 7対1一般病棟 +約2.8万床 (7対1病棟(特定機能病院含む) およそ43万床の約6.5%) 出典:平成26年3月末及び平成27年10月末時点の病床数を、各地方厚生局の有する情報をとりまとめて集計したもの(病床数の増減が微小なため届出を要しない場合 等、誤差がありうることに留意が必要)。 WIC-39 33 見直し案におけるシミュレーションのまとめ① ○ 見直し案で基準を25%とした場合における影響をシミュレーションした。 7対1病棟で新基準により影響が予想される病床数 他病棟から新たに7対1病棟に転棟が予想される病床数 ▲9.9% +5~7% 【見直し後】 7対1病棟 ▲4.9%~▲2.9% WIC-40 34 見直し案におけるシミュレーションのまとめ② ○ 見直し案で基準を22%から28%とした場合における影響をシミュレーションした。 7対1病棟で新基準により影響が予想される病床数 基準22% ▲4.2% 基準23% ▲5.7% 基準24% ▲7.8% 基準25% ▲9.9% 基準26% ▲12.5% 基準27% ▲14.7% 他病棟から新たに7対1病棟に転棟が予想される病床数 WIC-41 基準28% ▲16.1% +5~7% 基準22% 基準23% 基準24% 基準25% 基準26% 基準27% 基準28% +0.8%~ +2.8% ▲0.7%~ +1.3% ▲2.8%~ ▲0.8% ▲4.9%~ ▲2.9% ▲7.5%~ ▲5.5% ▲9.7%~ ▲7.7% ▲11.1%~ ▲9.1% 35 1.急性期入院医療について イ 平均在院日数について ロ 急性期入院医療における患者像の評価について ハ 在宅復帰率について WIC-42 36 「在宅復帰率」の設定により想定される在宅復帰の流れ 中医協 総-3 2 7 . 3 . 4 7対1入院基本料における「自宅等退院患者割合」や、地域包括ケア病棟・療養病棟における「在宅復帰率」の基準において、自宅だけでなく、在 宅復帰率等の基準の設定された病棟への転院等を、分子として算入できることとしている。 これにより、各地域における、在宅復帰に向けた流れに沿った連携等の取り組みを促している。 各病棟ごとの在宅復帰率の算出にあたって、在宅復帰に含まれる退院・転院を、太い矢印で示す。 に在 つ宅 い復 て帰 はに 、向 「 在け 宅た と復右 な帰の っ率太 い て」 い等矢 るの印 。分の 子流 のれ 計以 算外 のの 対転 象院 外等 WIC-43 7:1入院基本料 そ の 他 の 転 院 等 介護老人 保健施設 自宅等退院患者割合 75%以上 地域包括ケア病棟 在宅復帰率 70%以上 (在宅強化型施設又は 在宅復帰・在宅療養支 援機能加算の届出施 設のみ) 自宅 居住系 介護施設 回復期リハ病棟 在宅復帰率 入院料1: 70%以上 入院料2: 60%以上 ※自院を含む 療養病棟 在宅復帰率 50%以上 (在宅復帰機能強化加算を算定する病棟) 37 在宅復帰率の定義 ○ 在宅復帰率の算出に含まれない退棟先は各病棟により異なっており、転棟患者を含まない場合や1か月 未満の入院患者を含まない場合等それぞれに複雑な計算式となっている。 ○ 在宅復帰率が要件となっている病棟であっても、必ずしも全員が自宅へ退院している訳ではないが、現在 の定義では自宅への退院と同様の評価となっている。 分子に含まれ る退棟先 分母に含まれ る退棟先 計算式に含ま れない退棟先 7対1病棟 地域包括ケア病棟 ・自宅 ・居住系介護施設等 ・地域包括ケア病棟 ・回リハ病棟 ・療養病棟(加算+) ・介護老人保健施設(加 算+) ・自宅 ・居住系介護施設等 ・療養病棟(加算+)(退 院・転棟含む) ・介護老人保健施設(加 算+) ・自宅 ・居住系介護施設等 ・7対1病棟から退棟した 患者 ・地域包括ケア病棟から 退棟した患者 ・回リハ病棟から退棟し た患者 ・1か月以上入院して退 棟した患者 ※死亡退院・転棟患者・再入 院患者除く ※死亡退院・再入院患者を除く ※死亡退院・再入院患者・急 性増悪患者除く ※死亡退院・再入院患者・急 性増悪患者除く ・転棟患者 ・死亡退院 ・再入院患者 ・死亡退院 ・再入院患者 ・死亡退院 ・再入院患者 ・急性増悪患者 ・死亡退院 ・再入院患者 ・急性増悪患者 ・1か月未満の入院患者 WIC-44 出典:平成26年度入院医療等の調査(施設票) 回リハ病棟 療養病棟 ・自宅 ・居住系介護施設等 ※退院後の生活が1か月以上 継続する見込みのある者 38 7対1病棟における在宅復帰率の状況(医療機関別) ○ 7対1一般病棟における在宅復帰率は平均92%であり、ほとんどの医療機関が施設基準の要件となってい る75%よりも高い値を示している。 平均:92% <在宅復帰率の医療機関分布> n=301 80% 70% 医 60% 療 機 関 50% 基準:75% 40% 割 30% 合 20% 10% 0% 50%以下 WIC-45 50~60% 在 60~70% 宅 70~80% 復 帰 出典:平成26年度入院医療等の調査 (施設票:H26年8月~10月の3月間の在宅復帰率を計上) 80~90% 90%超 率 39 7対1病棟における在宅復帰率(患者別) ○ 7対1病棟からの退院患者全体の在宅復帰率は約94%であるが、直接、自宅及び高齢者向け集合住宅等に 退院した患者の割合は78%であった。 退 院 先 在宅復帰率:約94% ( 患 者 割 合 ) 78% 自宅 + 高齢者向け集合住宅等 回復期リハ病棟入院料 + 地域包括ケア病棟(病室) 7 対 1 病 棟 4% 分 子 療養病棟(加算あり) + 介護老人保健施設(在宅強化型等) 自宅 + 高齢者向け集合住宅等 回復期リハ病棟入院料 + 地域包括ケア病棟(病室) 5% 療養病棟(加算あり) + 介護老人保健施設(在宅強化型等) 分 母 他病院 + 有床診療所 + 介護保険施設 (上記を除く) 10% 自院の他病床 在宅復帰率 の対象外 2% WIC-46 出典:平成26年度入院医療等の調査(患者票) 死亡退院 40 7対1病棟における在宅復帰率の評価について ○ 現在の在宅復帰率の計算では退棟先の評価が3段階に分かれており、自宅等への退棟と在宅 復帰率が要件化されている病棟への退棟が同等に最も評価されている。 ○ また、自院の他病床への退棟等が2番目に評価されている。 最も評価されている退棟先 2番目に評価されている退棟先 (分子に含まれる退棟先) (計算に含まれない退棟先) 自宅 + 高齢者向け集合住宅等 自院の他病床 最も低く評価されている退棟先 (分母にのみ含まれる退棟先) 他医療機関 (在宅復帰率が要件化されている病棟を除く) 回復期リハ病棟入院料 地域包括ケア病棟(病室) 療養病棟(加算あり) 死亡退院 介護保険施設 (在宅復帰率が要件化されている病棟を除く) 在宅復帰支援型の老健等 ・この退棟先が増加すると在宅復帰率 が上がる。 ・自宅へ直接退院した場合と在宅復帰 率が要件化された病棟へ退院した場 合が同等に評価されている。 WIC-47 ・計算から除外されているため、この退 棟先が増加しても在宅復帰率は変化し ない。 ・この退棟先が増加すると在宅復帰率 が下がる。 41 在宅復帰を推進するための評価のあり方 ○ 自宅等への退院を更に促すための在宅復帰率のあり方として、例えば、以下の様な見直しの方 法が考えられる。 (例1):在宅復帰率の計算方法の見直し 見直し案:在宅復帰率(78÷83=94.0%) 現行:在宅復帰率 (82÷87=94.3%) ○ 自宅へ直接退 院した場合と在宅 復帰率が要件化 された病棟へ退院 した場合が同等に 評価されているこ とから、在宅復帰 率を、自宅等への 退院をより評価で きる計算方法に変 更する。 最も評価されている退棟先 (分子に含まれる退棟先) 2番目に評価されている退棟先 (計算に含まれない退棟先) 自院の他病床 自宅 高齢者向け集合住宅等 死亡退院 最も評価されている退棟先 (分子に含まれる退棟先) 2番目に評価されている退棟先 (計算に含まれない退棟先) 自宅 高齢者向け集合住宅等 回復期リハ病棟入院料 地域包括ケア病棟(病室) 療養病棟(加算あり) 在宅復帰支援型の老健等 回復期リハ病棟入院料 地域包括ケア病棟(病室) 療養病棟(加算あり) 在宅復帰支援型の老健等 自院の他病床 死亡退院 (例2):在宅復帰率の基準の見直し 50% ○ 医療機関における在宅復帰率の 平均が施設基準の要件となっている 40% 基準を大幅に上回ることから、自宅 30% 等への退院を更に推進していくた 20% め、在宅復帰率の基準を引き上げ る。 43% 現行の基準 75% 30% 19% 6% 10% 0% 基準の 引き上げ 0% 0% 0% 0% 1% 50%以下 50~60% 60~70% 70~75% 75~80% 80~85% 85~90% 90~95% 95%以上 WIC-48 出典:平成26年度入院医療等の調査(患者票・施設票) 42 急性期入院医療における課題と論点 【課題】 • • • • • 平成26年度診療報酬改定を受けて、7対1入院基本料を算定する病床は減少したが、依然として全て の種別の中で最も病床数が多い状態にある。 平均在院日数が長い医療機関では手術等の外科系の診療実績や化学療法等の内科系の診療実績が少 ないほか、「重症度、医療・看護必要度」A項目の該当患者割合や1日当たりレセプト請求点数も小 さい傾向がみられた。 一般病棟における重症度、医療・看護必要度の評価項目等について、これまでの議論を踏まえ、手術直後 患者、救急搬送後の患者、無菌治療室での患者、認知症・せん妄の患者等を新たに評価する見直し案を整 理した。 7対1病棟において見直し案に沿ったシミュレーションを行い、仮に基準を25%に設定し、一定の仮定を置 いた場合には、見直し後の病棟数は見直し前のおよそ95~97%程度になるとの結果となった。 平成26年度改定で在宅復帰率が導入されたが、7対1病棟において、実際には基準を大きく上回る医 療機関が多い。 【論点】 ○ 平均在院日数が長い医療機関では診療密度が低い傾向がみられるが、こうした医療機関についてどう考 えるか。 ○ 急性期医療の必要な患者像を適切に評価し、急性期医療の機能分化を進めるための、7対1入院基本料 の病棟における「重症度、医療・看護必要度」の該当割合の水準についてどう考えるか。 ○ 7対1病棟等における在宅復帰率について、在宅復帰を一層促すための評価の見直しについてどう考え るか。 43 WIC-49 1.急性期入院医療について 2.入院基本料の病棟単位での届出について 44 WIC-50 現行の算定・届出の考え方 ○ 現在、一つの保険医療機関において複数の一般病棟がある場合には、同じ区分の一般病棟入院基本料 を算定することとされている。 <病棟種別毎の届出イメージ> 例:300床の病院(50床×6病棟) 一般病棟 7対1入院基本料が5病棟(入院患者250人) 精神病棟10対1入院基本料が1病棟(入院患者50人) A、B、C、 D、Eの5病 棟をまとめて 250床を一 般病棟7対1 入院基本料 を届出 WIC-51 一 般 病 棟 A病棟 50床 D病棟 50床 B病棟 50床 E病棟 50床 病棟の種別(一般病棟と精 神病棟)ごとに届出を行う C病棟 50床 F病棟 50床 精 神 病 棟 F病棟の50床 を精神病棟10 対1入院基本 料を届出 45 傾斜配置の考え方 ○ 看護職員の配置については、同一の入院基本料を算定する病棟全体で要件を満たしていればよいことと されており、病棟(看護単位)ごとに異なる密度で看護職員の配置を行うことができる。 ○ また、1つの病棟の中でも、24時間の各勤務帯において、異なる密度で看護職員の配置を行うことがで きる。 <看護職員の傾斜配置のイメージ> 例:300床の病院(50床×6病棟) 一般病棟7対1入院基本料が5病棟(入院患者250人) 精神病棟10対1入院基本料が1病棟(入院患者50人) ※図に記載した看護職 員数は、1日に勤務 する職員数(3勤務帯 の合計)。 【病棟間での傾斜配置】 <例> A病棟:25名/日 B病棟:19名/日 A病棟の患者の重症 度割合が高く、B病棟 の患者の重症度割合 が低いため、一時的 にB病棟の看護師をA 病棟で勤務させ、A病 棟の看護配置を手厚 くする。 WIC-52 B病棟から3名の看護師が A病棟へ 【病棟内での傾斜配置】 7対1 A病棟 50床 看護職員 22名→25名 D病棟 50床 看護職員22名 B病棟 50床 看護職員 22名→19名 E病棟 50床 看護職員22名 <例> 日勤:7名 準夜勤:5名 夜勤:3名 C病棟 50床 看護職員22名 患者の処置・検査等 が多い日中に看護 師を多く配置 F病棟 50名 看護職員15名 10対1 仮に病棟単位と病棟群単位で計算する場合のイメージ ○ 仮に病棟単位で届け出るとすれば、それぞれの病棟ごとに看護職員数が基準を満たす必要がある。 ○ また、病棟群単位で届け出るとすれば、複数の病棟を単位として看護職員数が基準を満たす必要があ る。 (仮想例) 7対1 25人 (+3人) 一般病棟7対1入院基本料 病 イ棟 メ単 ー ジ位 の A,B,C病棟それぞれで届出 10対1 一般病棟10対1入院基本料 D、E病棟それぞれで届出 (仮想例) 病 イ棟 メ群 ー単 ジ位 の WIC-53 A病棟 50床 D病棟 50床 25人 (+3人) B病棟 50床 10対1 19人 (+4人) E病棟 50床 7対1 22人 C病棟 50床 実際には看護師が加配されており、A~E の平均では7対1の基準を満たすが、D、E 病棟は7対1の基準を満たさない。 7対1 25人 (+3人) 一般病棟7対1入院基本料 A、B、C病棟をあわせて届出 A病棟 50床 10対1 一般病棟10対1入院基本料 D、E病棟をあわせて届出 19人 (+4人) 7対1 合計110人が配置さ れており、平均では 7対1(必要数108 人)を超えている が、全ての病棟では 7対1の算定はでき ない。 17人 (+2人) D病棟 50床 19人 (-3人) B病棟 50床 13人 (-2人) E病棟 50床 22人 C病棟 50床 合計の看護職員数が7 対1の基準を満たす 合計96人が配置さ れており、平均では 7対1(必要数108 合計の看護職員数が10対 人)を下回るが、一 1の基準を満たす 部の病棟では7対1 の算定が可能。 ※図に記載した看護職員数は、1日に勤務する職員数(3勤務帯の合計)。 カッコ内は必要数と比べた増減。 47 【参考】 病棟別評価、病棟群別評価とした場合の主な特徴 病棟群別区分、病棟別区分とした場合には、病棟ごとの看護配置と報酬区分が一致する一方で、看護配置の弾力 的な運用が困難になったり、分かりにくい・煩雑になるなどのデメリットがある。 病棟群別区分は、現行と比べ、医療機関にとっては自由度が高いが、より高い看護配置をとることが容易になるた め、財政中立的に実施するためには、診療報酬の評価を調整する必要が生じる。 現行:1つの区分 病棟群別区分 (傾斜配置する場合を含む) 病棟の看護職員 弾力的な運用(傾斜配置)が可能 の配置 患者からみたサー どの病棟に入っても診療 ビスと報酬の関係 報酬が共通であり簡便・分 かりやすい。 傾斜配置を行うと、実際の 看護配置と診療報酬が必 ずしも対応しない。 弾力的な運用ができない 両者の中間 入院する病棟により、又、病 棟を移動するたびに診療報 酬が変わる。 看護配置と報酬区分が一致 し、病棟のサービスに対応し た診療報酬となる。 報酬算定の基準を満たす目的での転棟が生じるおそれ。 病棟の移動 届出の手続き 病棟別区分 最も簡便 診 療 報 酬 上 の 評 現行どおり 価 両者の中間 届出が煩雑 より高い基本料の算定が容 実態により、基準を満たすの 易になる場合がある。 がより困難になる場合と、より 高い区分を満たしやすくなる 場合がある。 (財政中立的に実施するために は、診療報酬の評価を調整 することが必要) 48 WIC-54 7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ ○ 7対1から10対1入院基本料に変更する場合に、一時的に病棟群単位で複数の入院基本料の届出を認 めた場合には、病棟ごとの重症度が異なる場合に重症度、医療・看護必要度の基準を満たしやすくなる、 看護職員数の急激な変動が緩和される、といった影響が考えられる。 ○ 一部の病棟に重症者がいる場合、重症度、医療・看護必要度の基準を満たしやすい (例) 7対1入院基本料 50人×5病棟 該当患者割合 の高い病棟 7対1入院基本料 50人×2病棟 該当患者割合 の低い病棟 該当患者割合を 満たす病棟 10対1入院基本料 50人×3病棟 該当患者割合を 満たさない病棟 ○ 届出を変更する際の看護職員数の変動が緩和される (例) 約30%の減少 7対1入院基本料 50人×5病棟 10対1入院基本料 50人×5病棟 看護職員の雇用数 125人 看護職員の雇用数 180人 7対1入院基本料 50人×2病棟 10対1入院基本料 50人×3病棟 看護職員の雇用数 147人 WIC-55 49 入院基本料の病棟単位での届出に関する課題と論点 【課題】 一般病棟入院基本料の届出については、一つの保険医療機関に複数の一般病棟がある場合は、同じ区分の 入院基本料で算定することとされている。 病棟群別区分、病棟別区分とした場合には、病棟ごとの看護配置と報酬区分が一致する一方で、看護配置の 弾力的な運用が困難になったり、分かりにくい・煩雑になるなどのデメリットがある。なお、病棟群別区分は、現 行と比べ、医療機関にとっては自由度が高く、より高い看護配置をとることが容易になる。 7対1から10対1入院基本料に変更する場合に、一時的に病棟群単位で複数の入院基本料の届出を認めた 場合には、病棟ごとの重症度が異なる場合に重症度、医療・看護必要度の基準を満たしやすくなる、看護職員 数の急激な変動が緩和される、といった影響が考えられる。 【論点】 ○ 急性期医療の機能分化に伴い、これまで7対1入院基本料を届け出ていた病棟が、他の入院基本料に届出 を変更する際に、一時的な仕組みとして、一部の病棟に限り、病棟群単位で7対1入院基本料の届出を併せ て認めることについてどう考えるか。 WIC-56 50 中医協 27. 総 - 3 12. 9 平成 28 年度診療報酬改定の基本方針 平 成 2 7 年 1 2 月 7 日 社会保障審議会医療保険部会 社会保障審議会医療部会 1.改定に当たっての基本認識 (超高齢社会における医療政策の基本方向) ○ いわゆる「団塊の世代」が全て 75 歳以上となる平成 37 年(2025 年)に向 けて、制度の持続可能性を確保しつつ国民皆保険を堅持しながら、あらゆ る世代の国民一人一人が状態に応じた安全・安心で質が高く効率的な医療を 受けられるようにすることが重要である。 ○ 同時に、高齢化の進展に伴い疾病構造が変化していく中で、「治す医療」 から「治し、支える医療」への転換が求められるとともに、健康寿命の延伸の 観点から予防・健康づくりの取組が重要となってくる。医療や介護が必要な 状態になっても、できる限り住み慣れた地域で安心して生活を継続し、尊厳 をもって人生の最期を迎えることができるようにしていくことが重要である。 ○ また、この「超高齢社会」という問題に加えて、我が国の医療制度は、 人口減少の中での地域医療の確保、少子化への対応、医療保険制度の 持続可能性の確保といった様々な課題に直面しており、さらには、災害時の 対応や 自 殺 対 策 な ど 、 個 々 の 政 策 課 題 へ の 対 応 も 求 め ら れ て い る 。 こ う し た 多 面 的 な 問 題 に対応するためには、地域の実情も考慮しつつ、平成 26 年度に 設 置 さ れ た 地 域 医 療 介 護 総 合 確 保 基 金 を は じ め 、 診 療 報 酬 、 予 防 ・ 健 康づ くり 、更には介護 保険制度 も含め、それぞ れの 政策ツール の 特 性・限 界等を踏まえた総合的な政策の構築が不可欠である。 ○ さらに、2035 年に向けて保健医療の価値を高めるため の目標を掲げた 「保健医療 2035」も踏まえ、「患者にとっての価値」を考慮した報酬体系を 目指していくことが必要である。 (地域包括ケアシステムと効果的・効率的で質の高い医療提供体制の構築) ○ 「医療介護総合確保推進法」等の下で進められている医療機能の分化・強化、 連携や医療・介護の一体的な基盤整備、平成 30 年度(2018 年度)に予定 されている診療報酬と介護報酬の同時改定など、2025 年を見据えた中長期 の政策の流れの一環としての位置づけを踏まえた改定を進めていく。 ○ 特に、地域包括ケアシステムや効果的・効率的で質の高い医療提供体制の 整備には、質の高い人材を継続的に確保していくことが不可欠である。人口の 1 WIC-57 減少傾向や現下の人材不足の状況に鑑み、医療従事者の確保・定着に向けて、 地域医療介護総合確保基金による対応との役割分担を踏まえつつ、医療従事者 の負担軽減など診療報酬上の措置を検討していくことが必要である。 (経済成長や財政健全化との調和) ○ 医療政策においても、経済・財政との調和を図っていくことが重要。「経済 財政運営と改革の基本方針 2015」や「日本再興戦略 2015」等も踏まえつつ、 無駄の排除や医療資源の効率的な配分、医療分野におけるイノベーション の評価等を通じた経済成長への貢献にも留意することが必要である。 2.改定の基本的視点と具体的方向性 (1)地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点 【重点課題】 (基本的視点) ○ 医療を受ける患者にとってみれば、急性期、回復期、慢性期などの状態 に 応 じて質 の高い 医 療が適切に 受けら れ るとともに 、必要 に 応じて 介護 サービスと連携・協働するなど、切れ目ない提供体制が確保されることが 重要である。 ○ このためには、医療機能の分化・強化、連携を進め、在宅医療・訪問看護 などの整備を含め、効果的・効率的で質の高い医療提供体制を構築すると ともに、地域包括ケアシステムを構築していくことが必要である。 (具体的方向性の例) ア 医療機能に応じた入院医療の評価 ・ 効果的・効 率 的 で 質 の 高 い入 院医 療 の 提 供 の ため 、 医 療 機 能 や 患 者 の状態に応じた評価を行い、急性期、回復期、慢性期など、医療機能の分化・ 強化、連携を促進。 イ チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務効率化の取組等を通じた医療 従事者の負担軽減・人材確保 ・ 地域医療介護総合確保基金を活用した医療従事者の確保・養成等と併せて、 多職種の活用によるチーム医療の評価、勤務環境の改善、業務効率化の 取組等を進め、医療従事者の負担を軽減。 2 WIC-58 ウ 地域包括ケアシステム推進のための取組の強化 ・ 複数の慢性疾患を有する患者に対し、療養上の指導、服薬管理、健康管理 等の対応を継続的に実施するなど、個別の疾患だけではなく、患者に応じた 診療が行われるよう、かかりつけ医やかかりつけ歯科医の機能を評価。 ・ 患者の薬物療法の有効性・安全性確保のため、服薬情報の一元的な把握 とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・ 薬局の機能を評価。 ・ 医療機関間の連携、医療介護連携、栄養指導等、地域包括ケアシステム の推進のための医師、歯科医師、薬剤師、看護師等による多職種連携の 取組等を強化。 ・ 患者が安心・納得して退院し、早期に住み慣れた地域で療養や生活 を 継 続 できるための取組を推進。 エ 質の高い在宅医療・訪問看護の確保 ・ 患者の状態や、医療の内容、住まいの状況等を考慮し、効果的・効率的 で質の高い在宅医療・訪問看護の提供体制を確保。 オ 医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化 ・ 本年5月に成立した医療保険制度改革法も踏まえ、大病院と中小病院・ 診療所の機能分化を進めることについて検討。 ・ 外来医療の機能分化・連携の推進の観点から、診療所等における複数の 慢性疾患を有する患者に療養上の指導、服薬管理、健康管理等の対応を 継続的に実施する機能を評価。 (2)患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を 実現する視点 (基本的視点) ○ 患者にとって、医療の安心・安全が確保されていることは当然のことで あるが、今後の医療技術の進展や疾病構造の変化等を踏まえれば、第三者に よる評価やアウトカム評価など客観的な評価を進めながら、適切な情報に 基づき、患者自身が納得して主体的に医療を選択できるようにすることや、 病気を治すだけでなく、 「生活の質」を高める「治し、支える医療」を実現 することが重要である。 (具体的方向性の例) ア かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局 の評価 ・ 複数の慢性疾患を有する患者に対し、療養上の指導、服薬管理、健康 3 WIC-59 管理等の対応を継続的に実施するなど、個別の疾患だけではなく、患者 に応じた診療が行われるよう、かかりつけ医やかかりつけ歯科医の機能 を評価。(再掲) ・ 患者の薬物療法の有効性・安全性確保のため、服薬情報の一元的な把握 とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・ 薬局の機能を評価。(再掲) イ 情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や医療に関するデータの収集 ・ 利活用の推進 ・ 情報通信技術(ICT)が一層進歩する中で、 患者や医療関係者の視点 に 立 って 、ICT を活用した医療連携による医療サービスの向上の評価を進 めるとともに、医療に関するデータの収集・利活用を推進することで、実 態やエビデンスに基づく評価を推進。 ウ 質の高いリハビリテーションの評価等、患者の早期の機能回復の推進 ・ 質の高 いリ ハビリテー ション の 評価など、 アウト カ ムに も 着目 した 評価を進め、患者の早期の機能回復を推進。 (3)重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点 (基本的視点) ○ 国民の疾病による死亡の最大の原因となっているがんや心疾患、肺炎、 脳卒中に加え、高齢化の進展に伴い今後増加が見込まれる認知症や救急医 療など、我が国の医療の中で重点的な対応が求められる分野については、国 民の安心・安全を確保する観点から、時々の診療報酬改定においても適切 に評価していくことが重要である。 (具体的方向性の例) ○ 上記の基本的視点から、以下の事項について検討を行う必要。 ア 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価 イ 「認知症施策推進総合戦略」を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価 ウ 地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価 エ 難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価 オ 小児医療、周産期医療の充実、高齢者の増加を踏まえた救急医療の充実 カ 口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した 歯科医療の推進 キ かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による 評価・適正化 ク 医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションや医療技術の適切 な評価 等 4 WIC-60 (4)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点 (基本的視点) ○ 今後、医療費が増大していくことが見込まれる中で、国民皆保険を維持 するためには、制度の持続可能性を高める不断の取組が必要である。医療 関係者が共同して、医療サービスの維持・向上と同時に、医療費の効率化・ 適正化を図ることが求められる。 (具体的方向性の例) ア 後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討 ・ 後発品の使用促進について、「経済財政運営と改革の基本方針 2015」 で掲げられた新たな目標の実現に向けた診療報酬上の取組について見直し。 ・ 後発医薬品の価格適正化に向け、価格算定ルールを見直し。 ・ 前回改定の影響を踏まえつつ、現行の長期収載品の価格引下げルール の要件の見直し。 イ 退院支援等の取組による在宅復帰の推進 ・ 患者が安 心・納 得して退院 し、早期 に 住み慣れ た地域で 療養や生活 を 継 続 できるための取組を推進。(再掲) ウ 残 薬 や 重 複投 薬 、 不 適切 な 多剤 投薬 ・ 長 期投 薬 を減 らす ため の取 組な ど医薬品の 適正使用 の推進 ・ 医 師 ・ 薬 剤師 の 協力 に よ る取 組 を 進 め、 残 薬 や 重 複 投 薬 、 不 適 切な 多 剤投薬 ・ 長期投薬 の削 減を推進。 エ 患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し ・ 服薬情報の一元的把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、 かかりつけ 薬剤師・薬局の機能 を評価す るとともに 、かかり つけ機能 を 発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の適正化等を推進。 オ 重症化予防の取組の推進 ・ 重症化予防に向けて、疾患の進展の阻止や合併症の予防、早期治療の 取組を推進。 カ 医薬品、医療機器、検査等の適正な評価 ・ 医薬品、医療機器、検査等について、市場実勢価格を踏まえた適正な 評価を行うとともに、相対的に治療効果が低くなった技術については置 き換えが進むよう、適正な評価について検討。 ・ また、医薬品や医療機器等の費用対効果評価の試行的導入について検討。 5 WIC-61 3.将来を見据えた課題 ○ 地域医療構想を踏まえた第 7 次医療計画が開始される平成 30 年度に向け、 実情に応じて必要な医療機能が地域全体としてバランスよく提供されるよう、 今後、診療報酬と地域医療介護総合確保基金の役割を踏まえながら、診療報 酬においても必要な対応を検討すべきである。 ○ 平成 30 年度の同時改定を見据え、地域包括ケアシステムの構築に向けて、 在宅医療・介護の基盤整備の状況を踏 まえつつ、質の高い在宅医療の普及 や情報通信技術(ICT)の活用による医療連携や医薬連携等について、引 き続き検討を行う必要がある。 ○ 患者にとって安心・納得できる医療を提供していくためには、受けた医 療や診療報酬制度を分かりやすくしていくための取組を継続していくこと が求められる。また、それと同時に、国民全体の医療制度に対する理解を 促していくことも重要であり、普及啓発も含め、国民に対する丁寧な説明 が求められる。 ○ 国民が主体的にサービスを選択し、活動することが可能となるような環境 整備を進めるため、予防・健康づくりやセルフケア・セルフメディケーシ ョンの推進、保険外併用療養の活用等について広く議論が求められる。 6 WIC-62