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産婦人科 - 自治医科大学
さいたま産婦人科専門医コース http://www.jichi.ac.jp/center/g_sanhu/index.html セールスポイント 自治医大さいたま医療センター産婦人科は、センターを中核とした高度な産婦人科医療を提供する とともに地域の中核病院として他の一次、二次医療施設との連携のもとに当地域における産婦人科医 療を支えています。 当科のモットーは、「地域に根ざしつつ、世界トップレベルの産婦人科医療を提供する」を掲げて、 手術技術のみならずアカデミックマインドを兼ね備えた人材の育成を進めております。当科では 1999 年の開設当初より、産科を扱わず婦人科のみ診療を行っていましたが、2008 年 10 月より産科診療を 開始しました。基本的な治療方針は、先進的で高度な医療技術を駆使し、患者様へ安心で安全な身体 に負担の少ない医療を展開すること、プロフェッショナルであり続けるために技術を育み真価を発揮 することとし、また病棟カンファレンス、術前カンファレンス、抄読会、病理検討会、外科系講座共 同のカンファレンスおよび関連学会での発表などで学問的、技術的、人間的研鑽を深めていくように しています。 指導体制としては、スタッフのうち 4 人が日本産科婦人科学会専門医であり、当センタ ーは専門医研修認定施設です。その他、日本臨床腫瘍学会、日本臨床細胞学会の認定施設でもありま す。また、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本臨床腫瘍学 会(暫定)指導医、日本臨床細胞学会専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本がん治療認定医機構 (暫定)教育医が在籍しており、婦人科領域での専門医療ならびに研修の提供を行っています。 また、産科に関しても、今後は日本周産期新生児医学会母体胎児専門医研修施設としての体制も整え、 産科・周産期領域に関しても専門医療、研修の提供ができるようになります。 Ⅰ.スタッフ ◆今野 良 Ryo Konno (教授・産婦人科科長) 【自己紹介】 得意分野 悪性腫瘍、内視鏡手術、病理・細胞診断、子宮内膜症 医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本臨床腫瘍学会暫定指導医、 日本臨床細胞学会細胞診専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、審査委員、日本内視鏡外科 学会技術認定医、日本がん治療認定医機構(暫定)教育医、乳癌検診マンモグラフィー読影認定 【略歴】 1984 年自治医科大学卒業 2002 年自治医科大学大宮医療センター助教授、産婦人科科長 2008 年より現職 【研修医へのメッセージ】 当科の得意分野は 1.悪性腫瘍に対する手術、化学療法、放射線療法の併用による集学的治療。 2.患者の生活の質(QOL)向上を考慮した外来または短期入院での化学療法。 3.進行癌症例には積極的な拡大根治手術を行う一方、初期癌や妊孕性温存希望の患者には可能な限り 縮小手術を施行。 4.内視鏡手術の積極的な導入、特に子宮内膜症や良性卵巣腫瘍のほとんどを内視鏡下に治療。 5.子宮頸癌ならびに前癌病変の診断に対して、ヒトパピローマウイルス(HPV)DNA 診断テストを導入、 より高感度で効率的な診断、治療を推進。 6.子宮内膜症の新しい免疫学的治療。 7.悪性腫瘍に対する新しい化学療法の臨床試験の推進。 当科での研究は、婦人科悪性腫瘍、子宮内膜症、内視鏡下手術など婦人科分野について行なっていま す。 A.子宮頸癌の有効な検診方法や新しいアプローチの研究 B.婦人科癌化学療法についての研究 1 C.遺伝子発現プロファイルからみた婦人科悪性腫瘍、良性腫瘍(子宮筋腫、子宮内膜症など)の研究 D.子宮内膜症におけるロイコトリエンの関与と新しい治療法の開発についての研究 特筆すべき業績を以下にお示しします。 藤原寛之:第 25 回(2004 年)日本エンドメトリオーシス研究会学会賞 根津幸穂:第 28 回(2007 年)日本エンドメトリオーシス研究会学会賞 根津幸穂:7th Congress of the ISSFAL (International Society for the Study of Fatty Acids & Lipids) Young investigator award & best oral presentation 今野 良:第 59 回(2007 年)日本産科婦人科学会学術講演会高得点演題およびグッドプレゼンター 今野 良:第 60 回(2008 年)日本産科婦人科学会学術講演会高得点演題およびグッドプレゼンター 山川洋光:第 60 回(2008 年)日本産科婦人科学会学術講演会高得点演題 ◆研修責任者 伊藤 雄二 専門医資格 学 位 Yuji Ito(准教授、産婦人科副科長)1985 年自治医科大学卒業 日本産科婦人科学会専門医 医学博士 臨床研修指導者養成課程講習会修了 【得意分野】 周産期医学、医療情報学 【経歴】 長崎県出身 2007 年より現職 【自己紹介及び研修医へメッセージ】 当センター婦人科での研修を行うコースとしては、平成16年度からスタートした初 期研修義務化に伴うスーパーローテーションシステムのなかで、これまでは外科系ジ ュニアレジデントとして婦人科を研修し、産科に関してはさいたま市内研修病院また は自治医大本学にて研修を行ってきました。しかしながら、今後は産科に関しても初 期臨床研修が可能となります。シニアレジデントおよびそれ以上の医員、スタッフに 関しては、1)当センター総合医学第2講座(外科系臨床医学)産婦人科の職員になる場 合と、2)自治医科大学産婦人科学教室に入局し派遣される場合があります。どちらの 場合も臨床をしながら(論文博士) 、あるいは、総合医学第2講座または産婦人科学講 座に所属して、大学院に入学し学位取得することが可能です。 婦人科は外科系を中心に他科との連携をはかり、頻繁に診療内容でのコンサルテー ションを行っています。また週2回の病棟カンファレンス、毎週の術前カンファレンス、 抄読会、病理検討会、外科系講座共同のMMカンファレンスなどで積極的に研鑽を深め るとともに、数多くの手術経験を与えることにより若手医師の技術向上を図っていま す。また、医療人としての人間的な育成も重要なことと考えています。 産科病棟は新生児病棟と同じ新館(南館)4階に設置され、継続的な周産期医療の提供 が可能となっています。当初の分娩数はそれほど多くは期待できませんが、今後は周 産期においても婦人科同様、総合的かつ高度で先進的な診療を目指し、十分な研修が 提供できるようになります。 産婦人科としての後期臨床研修(シニアレジデント)プログラムは原則として日本産 科婦人科学会専門医制度卒後研修プログラムに準拠した内容となり、きちんと研修を 行い卒後5年以上経過したものは専門医の受験資格が与えられ、間違いなく合格するも のと思います。原則は3年間の研修ですが、いつからでも研修可能で、研修期間、内容 についてもできるだけ希望に副えるようにしたいと考えており、きめ細やかな指導と ともに、当科や当センターで提供できない研修については積極的にセンター内外施設 での研修も提供したいと考えています。したがって後期研修の目標は産婦人科として の総合的な診療能力を身に着けることと専門医取得を目標としていますが、後期研修 中から産婦人科としてのsubspecialityを目指すための研修にステップアップするこ とも可能ですし、また、総合診療科や他科志望の医師でも女性の診療について必要な 知識や技術を身に付けたり、産婦人科診療におけるprimary careのできる総合診療医 になるための研修も可能です。当センターでの後期研修終了後は希望があればスタッ フ(病院助教)として残り、さらに産婦人科における専門性を研鑽することも可能で す。一方で専門医取得後も産婦人科のgeneralist(総合産婦人科医)としての研鑽を 積むこともできます。シニアレジデントには充実した研修環境を与えることができる 2 と自負しています。 ◆指導医(准教授、講師、助教) 山川 洋光 専門医資格 専門分野等 Yamakawa Hiromitsu (講 師) 東北大学医学部卒 日本産科婦人科学会専門医 医学博士専門分野悪性腫瘍、内視鏡手術、病理・細胞診断 根津 Netsu Sachiho (病院助教) 幸穂 専門医資格 専門分野等 富山医科薬科大学医学部卒 日本産科婦人科学会専門医 子宮内膜症、内視鏡手術、婦人科一般 Ⅱ.研修プログラム ◆研修目標 ①婦人科の臨床、②産科の臨床、③産婦人科の内分泌学、④産婦人科の感染症学、⑤産婦人科病理学、 ⑥母性衛生、⑦専門医としての一般的要件、のそれぞれの項目について、細目を掲げ到達目標として いる。(当科後期研修プログラムを参照) ◆プログラム例 後期研修 1 年目:基本的に当科において産婦人科の臨床研修を行う。救急部 2 カ月、ICU・麻酔科 2 カ月の研修 も含まれる。指導医、上級レジデントとチームで入院患者を受け持つ。産婦人科手術の基本的手技を 学び、良性疾患や円錐切除術、産科手術などの術者も経験する。また。周術期の管理や保存的治療、 化学療法、放射線療法、救急診療などについても学んでいく。新患以外の妊婦健診や婦人科定期フォ ローアップ患者の外来を担当し、学会発表や症例報告論文も積極的に取り組んでいく。 2・3 年目:さらに専門医として必要な症例をまんべんなく経験する。必要に応じて 2-3 か月の院外研 修を行うことも可能である。外来においても指導医の助言のもと新患の診察も行う。3 年目になれば 指導医とともにチームの下級レジデントの指導も行う。さらに婦人科悪性疾患の手術において第 1 助 手を経験し、高度な手術に関してのトレーニングを行い、専門医試験に備える。症例報告や臨床研究 論文についても積極的に取り組んでいく。 初期研修プログラムにおいても、産婦人科志望の場合、外科系プログラムの一環としてオプション の中で産婦人科に関連した研修を選択できるようになる。さらに今後、後期研修まで含めた 5 年間で のプログラムに沿った研修が可能なれば、後期研修の中で NICU や産科麻酔等の研修を組み入れ、産婦 人科としてより充実した総合的な研修が可能となる。 ◆取得できる資格(認定医等) 原則として卒後 6 年目に日本産科婦人科学会専門医試験を受験する。 日本臨床細胞学会細胞診専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医など関連学会の専門医につい ても積極的に取得することをめざす。 ◆経験できる疾患 婦人科悪性疾患(子宮頸癌、子宮体癌、子宮肉腫、卵巣癌、外陰癌、絨毛性疾患など) 、良性疾患(子 宮筋腫、腺筋症、卵巣腫瘍、子宮内膜症、性器脱)、正常妊娠・分娩、合併症(特に内科合併症)妊娠、 流産、切迫流早産、前期破水、子宮内胎児発育遅延、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候 群およびその関連疾患などの妊娠合併症、多胎妊娠、子宮外妊娠など ◆経験できる手技・検査 内診、腟鏡診など基本的産婦人科診察、子宮頸部・内膜細胞診、生検、コルポスコープ、経腹・経腟 超音波など基本的な産婦人科検査、胎児スクリーニングのための超音波検査、超音波ドプラー法によ る母体・胎児血流計測や 4D 超音波検査、羊水穿刺などの侵襲的検査、腹水・胸水穿刺、薬剤注入によ 3 る治療、ポート設置を含めた中心静脈穿刺などの処置 ◆経験できる手術(術者) 産科手術、婦人科良性疾患の開腹手術、腟式手術、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術、子宮頸部円錐切除 術などの婦人科手術 ◆経験できる手術(助手) 婦人科悪性腫瘍手術 Ⅲ.診療実績 ◆外来患者 775 名/月 ◆新入院患者 47 名/月 ◆手術件数 2007 年データ 手術総数 392:悪性疾患 133(子宮頸部 68;高度異形成 30、上皮内癌 16、子宮頸癌Ⅰ期以上 21、PSTT 1/円錐切除術 41、腹式・腟式単純子宮全摘術(放射線化学療法後含む)20、広汎・準広汎子宮全摘 出術 6、試験開腹術 1:子宮体部 44;子宮内膜増殖症 12、子宮体癌 28、子宮(癌)肉腫 4/子宮鏡・内 膜全面掻爬 12、腹式単純子宮全摘術・付属器切除術 11、+骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節郭清 17、 その他 4:卵巣・卵管;19;卵巣癌 16、卵管癌 2、卵巣境界悪性腫瘍 1/子宮全摘術・付属器切除術・ 大網切除術 7、+骨盤リンパ節・傍大動脈リンパ節郭清 8、その他 4:外陰疾患 1/外陰切除術:原発不 明癌 1)良性疾患 259(子宮疾患 131;子宮筋腫・腺筋症 106、性器脱 19、内膜ポリープ 6:付属器疾 患 123;卵巣腫瘍 121、その他 2:その他の子宮内膜症等 5/開腹手術 163;子宮全摘術 83、筋腫・腺筋 症核出術 29、付属器切除術 31、卵巣腫瘍核出術 19、その他 1:腟式手術 18;子宮全摘術 5、マンチェ スター手術 7、その他 6:子宮鏡下手術 9;粘膜下筋腫摘出術 4、内膜ポリープ摘出術 5:腹腔鏡下手 術 68;腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術 6、付属器切除術 12、卵巣腫瘍核出術 47、その他 3:外陰異所性 内膜症切除術 1) 2008 年より産科手術(帝王切開術、子宮頸管縫縮術、流産手術、妊娠中の開腹手 術等)が加わりました。 ◆検査件数 CT、MRI、PET-CT、超音波検査など Ⅳ.関連研修施設情報 医療機関 自治医科大学附属病院 ホームページ http://www.jichi.ac.jp/hospital/top/index.html Ⅴ.研修実績 Ⅵ.メッセージ (コース長) 当科は、1999 年 4 月に開設され、これまでは産科を併設しない婦人科のみの診療体制をとってきま した。したがって診療の中心は悪性腫瘍に対する手術、化学療法、放射線療法、良性腫瘍や子宮内膜 症に対する手術などであり、女性骨盤外科と呼ぶべき内容となっており、また手術は悪性腫瘍に対す る拡大手術から低侵襲的な内視鏡手術、あるいは性器脱に対する根治手術など多岐にわたっています。 2008 年当センターの新館(南館)が完成し、産科、小児科(NICU)が開設され、標榜診療科も産婦人 科となり、10 月より産科診療を開始しました。地域連携とスタッフの勤務環境を考慮した新たな周産 期・産婦人科医療体制を作っていきたいと考えており、周産期を含めた総合的かつ高度で先進的な産 婦人科診療を目指しています。当科の診療・研究に興味のある方、やる気のある若い人材を広く応募 しておりますので、関心をもたれ方は問い合わせ・見学を随時受けております。 4 (研修責任者) 当センター産婦人科にはいくつかの特徴があります。まず、日本あるいは海外と比較してもトップ レベルの診療を提供しています.そして症例数が多いということです。したがって研修医のスキルア ップにはまたとない環境です。次に質の高い医療とそれを裏打ちする臨床研究が盛んなことです。現 在は婦人科の悪性腫瘍に対する集学的治療、子宮内膜症等の良性疾患に対する手術、特に内視鏡手術 や、それらの対する臨床研究が主体ですが、2008 年より産科が開設され、産婦人科としてさらに質の 高い研修が可能となりました。したがって向学心に燃える若い医師にとっては高度な知識の習得が可 能であり、また希望があれば研究の道も開かれています。また当科は全国様々な大学の出身者が集ま っており、いわゆる派閥がなく、出身に関係なく診療、研究に取り組んでいます。大宮(さいたま市) は交通の要所でどこへ行くにも非常に便利です。電車で東京、新宿から 35 分、上野から 30 分ですが、 物価は東京より安く暮らしやすいところです。また、職員には一般の賃貸アパート・マンションよりは るかに安い費用で職員住宅が貸与されます。 産婦人科領域での広く深い診療を身につけられると思います。また、当センター産婦人科の診療レ ベルをさらに高め、一緒に研究するスタッフに応募される方、ならびに婦人科悪性腫瘍ならびに子宮 内膜症の研究に興味のある方、ご連絡をお待ちしています。また、産科は 2008 年 10 月より診療を開 始しました。地域連携とスタッフの勤務環境を考慮した新たな周産期・産婦人科体制を作っていきた いと考えています。また複数のテーマで研究も計画しています。興味のある方、いつでもご連絡くだ さい。 【他大学関連コース】 婦人・周産期コース(筑波大学) http://www.5renkei-tsukuba.jp/program/course/pdf/course18.pdf 産婦人科学会専門医養成コース(東京大学) http://www.h.u-tokyo.ac.jp/soken/5uni/etc/obstetrics-gynecology.html 産婦人科・周産期母性科コース(千葉大学) http://www.chibauniv-resident.jp/5univ/pdf/program_pdf/senior_pro_pdf30.pdf 産婦人科コース(東京女子医科大学) http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/iryorenshi/iryorensi_pdf/sanfujinka.pdf 産婦人科コース(自治医科大学) http://www.jichi.ac.jp/5daigaku_renkei/pdf/other/sanfujinka.pdf 5