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北海道の食虫植物
北方山草 8 (1989) 北海道の食虫植物 D J J r j市 外 山 雅 寛 1.食虫植物とはどんな植物 H 三を有し、炭素同化作用を常むが、根の発 A . 食虫植物という言葉・定義 育が不完全でi 也' 1 'から十分な養分が取れな 進化論で著名なチャーノレズ・ダーウィン いので虫を捕えて養分を補う」と舎かれて C h a r l e sDarwin氏が最初の詳細な食虫柄物 います。少し古い師範科の教科書ですが、 の書物Jを作り上げたことは、食虫槌物を研 食虫植物の定義としては卜分と思います。 : J外には知らない方がおられ 究している人 ) るかも知れません。 I I 北海道の食虫植物の分類 l l : ダーウィンが「食虫植物」という本を j 〈食虫植物の分類〉 に出したのは 1 8 7 5年(明治 8年)で、主主名 北海道は食虫植物の分布上で極めて興味 は 、 、I n s e c t i v o r o u sP l a n t s伊(食虫械物)と 深い地です。そこでは常識では考えられな なっています。そして、これが食虫梢物 いような熱,貯性の食虫植物が分布し、 しか I n s e c t i v o r o u sP l a n t という言葉が使用さ も偶産種(一過性の分布)としてではなく、 れたはじまりというのがこれまでの定説と 完全に士着種としてその分布が認められる なっております。この本の複製版(インド のです。 北海道に産する食虫植物は大きく 2つに で刊行のもの)を小宮定本先生からいただ r o s e r ar o t u きましたカヘモウセンゴケ d 大別することができます。その一つはタヌ n d i f o l i aについて 2 2 3P にもわたって記~!k し e n t i b u l a r i a c e a eで、他の一つ キモ科植物 L ているのは驚きであります。 r o s e r a c e a eです。 はモウセンコケ科植物 D 食虫植物のほかに、同年(18 7 5 ) モーレ L e n t i b u l a r i a c e a e (タヌキモ科h 直物)は 由化吸収するこ ン Morren氏は肉片までも i i n g u i c u l a( ム 北海道に産するものとして、 P a r n i v o r o u sP l a n t)と とから肉食植物(C t r i c u l a r i a(タヌキモ シトリスミレ属)と U いう青葉を使いました。(原典は Morren, 属)の 2属を含んでいます。 ED.,Lat h e o r i ed e sp l a n t e sc a r n i v o r e se t i r r i t a b l e s )。 L e n t i b u l a r i a c e a e (タヌキモ科) さて、「食虫植物J の定義ですが、 r l ! i 範教 A .P i n g u i c u l a (ムシ卜リスミレ属) I 植物 J (大日本同書株式会社昭和 科「新品J 北海道に於ける分布ではーー属一精 6年版)には「葉または葉の変形してでき P i n g u i c u l av u l g a r i s .V a r . macroceras た捕虫器官によって虫類を捕えて養分とす ( L i n k )l Ie r d e rムシトリスミレのみの分布が るものを食1 1¥植物という」と記されていま 確認されているだけです。 す。さらに誌が加えられ、「食虫植物は葉線 9 9 北方山草 8 (1989) B .Utricularia (タヌキモ属) 1 9 8 DROBERA ROTUND l l 'O LI A . [伽比 z aI 町 g .obj 帥旬 p l 醐 dont h . i rg l a n d ., o rwh 阻 阻 i n 剛りg c a u g h tbyt h e 皿. I nt h i .l a t 旬 r叩 .sewe曲 n t h a tt h . i n f l e c t i o no f色h.. h o r tc e ntml旬 n t a o l e .wouldb au s e l 岨 B, a 8 t h e i rg l a n d .a r .f U r e I ゐdyi n∞ n t 剖色 w iぬ t h e i rp r . y . ' I ' her e s u l ti sv e r yd i f f e r e n twhenas i n g l e -g l . a ndono n e s i d eo f色h ed i s oi se x c i 相d ,orafewinagroup. TheseBond HD i r u p u l s 8t o~he 8urround~~g ~entacles, w h i _ o hd on o tnow t r .o ft h ol e a f ,butt ot h .p o i n to fe x Lenut o w a r d st h .曲 n c i t e m e n t . Weowet h i sc a p i t a lo b s e r v a t i o nt oN i t s c h k e . , ands i n c er e a d iJ lgh i sp a p e ra . CO, 1h . o ver e p e . o t fewy e a r s ι; c d l yv e r i f i e ui t I faminute L i tofmeatb ep l a e e ubyt h e tl~d ~f an e e d l o _o nl . Ls i n g l e o ro nt h r e eo rf u u r g l a n d, t o g e t h ol ' , h a l f w a y betweon t h ec e n もr 6 und t h ec Ir c l l m 品 e r e n c eo ft h ed i 6 C ,the d i r e c t e dmovemento ft h e8 u r r o u n d i n gt e n t a c l c si sw c l l e x h i b i t e u . Ana c c u r n t ed1'8Wi n go fa l e a fw i t h meati n t h 四 p叩 i t i o nI sh e r er o p r o (g .1 0 ), andwe問。 d u c e u邑 t h et e u ta . c l e s, i u c l u d i n g8 0 1 1 1 0 o ft h ee x t o r i o ro n e 8, -nccu . . m旬 l vd i r e c t e dt ot h en o i n t F ' l : o . 1 0 . whe 問 t h em朗色 l a y . l Iu ta (Droluarolundi ゾdω.) muchb e t t c rp l a ni st op l a c e h J J n 1 t r : 1 L 1 ? ; f 品官民1123apart1010of thephosphate t b ed l s c . o fl i m er n o i s t e n e d¥ " v i t hB f l . l i v a ona . _s I n g l og l a n dono n es i d e o~ t b . edis~ o fal a r o . ? d_anothe~ -p~r~icl~ o nas i n g l o tol~~f, . g l a n uo nth~ o p 抑制出 s i d e .I nf o u rB u c ht r i a l st h ee x c i t e m e nも waan o t叫 缶c i e n t1 0a f f e c tt h .o u t e rt e n t a c l e s,b u ta l lt b 0 8 0 n e a rt h eもWQp o i l l t swered i r e o t e d旬 t h e 皿, 5 0t h a ttwowh e e l s ~crc f o r m e dont h edi~o o ft h e8ame~eaf; _ t h ep e d i c e l so f t h et e nt a c l e sformin宮 th~ s p o k e s, sndt h eg l a n d s -u l l i t e di n a .m ass o v e . r .t h o .'p~osph_ate l ' o p l : e s e n t i n gt h ea x l c R . ' l ' h e s i o nw i t hwhiohe a c h白 n t a c l .p o i n t e d旬 t h ep Ul 't i d e F問。i 酷 . 目 • B o t .Z e . i t u n g ' ,1 8 6 0, p .2 4 0 . I 《解説〉 ダーウィン著、 I n s e c t i v o r o u sPlants"の I部分〈インド複製版、東京都、小宮定志先 3 3ちページを必要とした驚くべき著書です。 生より)モウセンゴケのみでも 2 1 0 0~- 北方山草 8 (1989) タヌキモ属にはミミカキグサ類とタヌキ Droseraceae (モウセンゴケ科) 北海道に産するモウセンゴケ科植物とし モ類が含まれています。 をするミミカキグサ類はムラサ 北海道に 1 ては Droserar o t u n d i f o l i a(モウセンゴケ) t r i c u l a i au l i g i n o s aVah . l) キミミカキグサ(U Droseraa n g l i c a (ナガパノモウセンゴケ) t r i c u l a r旧 ・ シ ロ パ ナ ミ ミ カ キ グ サ (U の 2種を認めることができます。そして、 u l i g i n o s aL .f o r m .a l b i d a (ムラサキミミカ サジパモウセンゴケ (Droserax obovata キグサの自花品) ・ホザキノミミカキグサ Mert.e tKoch)は、モウセンコケとナカノ〈 (U t r i c u l a r i acaeruleaし)が認められまし ノモウセンゴケとの自然交配種であります。 Droseraceae (モウセンゴケ科植物)に た。そのうち北海道から絶種したものは、 m品としては ホザキミノノカキグサで、道 1 ついてはその形態のちがいによってただち 外山の培養品が残っているだけです。 に同定可能なものばかりです。 i 大に道産として確実に分衡が認められる タヌキモ委員は、 ヒメタヌキモ(U t r i c u l a r i a 1lI.道産食虫植物の解説 minorL.)・コタヌキモ(U t r i c u l a r i ai n t e r - A .L e n t i b u l a r i a c e a e (タヌキモ科植物) media Hayne) ・タヌキモ(U t r i c u l a r旧 i n g u i c u l av u l g a r i sL .v a r @ムシトリスミレ P macroceras( L in k )Herder a u s t r a l i sR . B r .)の三種のみであります。 .i n t e r コタヌキモにはヤチコタヌキモ(U 北海道産 1属 l種の食虫械物で北方系の mediaf . o c h r o l e u c a( R .H a r t m . )Komiya) が 、 ものです。北方系のものでカラフトムシト ヒメタヌキモには、ナガレヒメタヌキモ i n g u i c u l av i l l o s aしの名が知られ リスミレ P (U.minorf . n a t a n sKomiya)・フトヒメタ ていますが、その分布地として北海道は除 ヌキモ(U.minorf . s t r i c t aKomiya)を合ん 外され、これまてい分布が確証されたことが でいます。 ありません。 以上あげたものは、いずれも標本によっ mの葉を地I 伺に桜してのばし、そ 長さ数 c て北海道に分布することが実証されている には腺毛 の葉は肉質・黄緑色をなし、表面i ものです。 が也、生していますロ腺毛から粘液を,~H して これらのタヌキモ類は、いずれも水生植 小昆虫をとらえ、消化して養分を吸収して 物 (Aqu a t i cPlants) で、道内の湿原や i 也 しまいます。中心部から花柄をのばし、紫 i 鹿に生息しています。 色の花をつけます。花期が終わるとやがて 池消には富栄養湖と貧栄養湖とがありま 冬芽をつくります。 すが、タヌキモ類の生息する所は後者の食 悶内では北海道のほか中部山岳地帯に自 胡で善通水質は弱酸性を示すような環 栄養i 生するものです。国外では広〈北半球に分 境に自生するものです。 布 ヨーロッパ及ひ台北アメリカに自生が知l られています。 1 0 1 北方山草 8 (1989) @ムラサキミミカキグサ U t r i c u l a r i au l i gト るのに対して、本種ではそれよりもまばら に白生しているのが普通のようです。 nosav o h l 湿原に自宅する一年草。北海道では稔子 本種の自花品は北海道に採集の記録が全 で越冬します。元来は熱帯悼の食虫植物で くなく過去にも分布しなかったようです。 mほどのへら状の葉をつけ、 7月に す 。 6m t r i c u l a r i aa u s t r a l i sR .Br @タヌキモ U mの花茎を上げ、 8月に人ると紫 なると数 c 水生の食虫植物で、 j 芋i 梓烈のみが認めら 色の小さな花を数例咲かせます。花Ji月は 8 れ、根もない植物です。水中茎は途中で分 月 ~9 月。道内で刊行の閃鑑には多年草と I 本では、 岐することがあります。大形の佑J なっていますが、その記述内容は明らかに 数本の呼吸校の存夜を見ることがあります。 誤リです(熱帯減や暖地に限って~if.草と 水中葉の先端部に殖芽(Trion)が形成 され、嫡芽で越冬、苫小牧市柏原 i 星原では しての存在が認められています)。 {~~花冠 F 唇がちり上がり、 上唇は下特 4月に航芽の発芽が認められました。 より小さい。~p.は 11)錐形で普通はド向きで 水中菜の長さは数 10cm~ す。花茎に数{聞の鱗片葉があります。 1m以仁のもの もあり十勝管内笠頃阿]では 2m60cmの似体 地下部本体は糸状で、捕虫のうが比較的 が記録されました。北方に大きな個体が多 たくさんついています。 捕虫のう内の吸収 いようで、アラスカでも戸ー大なものが見ら 毛は 2又です。口辺部には単ー棒状毛があ れるそうです。葉につく十iIi虫のうの数は産 ります。 地の環境によって違いが見られ、十勝管内 . u l i g i n o s a f . シロパナミミカキグサ U には無捕虫のう typeの Lのも認められます。 a l b i d aMakinoち同一で花色は白色である 自然状態では水面近くに i ' f .i 持するのが普通 だけのちがいです。 です。 .caeruleaL @ホザキノミミカキグサ U 前種と同じく熱帯性の食虫植物で、 令 年 草。種子で越冬するのですが、熱帯域・暖 葉は互生し、基古15 で 2 而に分かれ、 4回羽状に分裂。 J 市虫のう内を検鏡すると、多数の X字状 吸収毛を観察することができます。 m o 7月に数回1の花茎 す。葉はへら状で数 m を上げ 8 月に開花。花期は 8 月 ~9 月。 鱗片葉が花茶にありますが、前穏ていは沿 t 市虫のうは卯状扇球形を なし、日部両 { J 聞に突起があります。 地では多年草。地下部本体は糸状で、捕虫 のうの数は前積よりはるかに少ないようで 2~ ま糸状で、裂片の先端部に小刺毛 葉裂片 l があります。裂片の!対辺部には歯状突起が 1毛が生えています。 あって、それぞれ小東) 1 1 t : J J I I: J8~ 9月です。 着、本積では楯状に者くのが特徴です。花 昌号色。 N eはj j i j方 は数花を咲かせ、花色は車l @コタヌキモ U t r i c u l a r i ai n ! e r m e d i aHayne を向いています。姉虫のう内の!吸収毛は前 前穂と異なり本穏は水中茎から地中茎を 種が 2又であるに対して、本種では 4又と のばして判剖着生活をするタヌキモ類の I i 種が群生す なっています。白4:状況では首j 種です。水中菜は白色で、多数の揃虫のう 1 0 2 . 北方山草 8 (1989) をつけています。評通は水深の比較的浅い 尼土に園者します。比較 ら地中茎を出して j 所に植生しています。 < i 架の浅い所で見られますが、北海道で 的 ノ! はごく限られた産地が知られているもので 葉は水中茎に立牛ーし、無柄です。タヌキ モの葉が 2而であるに対して、本種は 1陸i す 。 霊阪では開花状 花期は 6-7月。新篠津i であるのが特徴です。北海道では嫡芽で越 冬するのは本州と同じでありますが、 1 E f 去 は積 fもみのる多年草です。 況が認められました。コタヌキモより花冠 [ j は 円 ! i f t 形で下向きとなるのが は小型で、 R 葉片は円形一臣、卵形に広がりを見せます。 特徴です。水中卒に葉が互生し、葉に 1- 2 1 1 1 1の1 f l i虫のうをつけます。(捕虫のうは水 水中茎が分岐するものも見られます。 葉片は 3-5回 2又状に分岐、最終葉裂 中茎の近くに着いているのが書通です)。コ 片はテープ状で、先端はまるい形をしてい タヌキモの最終葉裂片の先端はまるいので ます。先端部には普通 1木の小刺毛をもち、 すが、ヤチコタヌキモの最終葉裂片の先端 周辺には歯状突起があり、それぞれの突起 はとがっています。葉裂片の歯状突起はコ から上向きの小刺毛が会 I本生えています。 タヌキモよりもはるかにfI¥[会っているのも 捕虫のうは広卯扇球状をなし、日部の両 特徴です。捕虫のう内の吸収毛はコタヌキ 4Xで平行ですがヤチコタヌキモで 端に I対の羽状に分岐したとげがあります。 モでは !苅種タヌキモの吸収毛が X字状であるに対 は 4又で X字状をなしています。 して、本種の吸収毛は 4又、ド行します。北 国内分布では、本州(尾瀬ヶ原、霧ヶ案、 海道における花期は 6月初旬 - 7月までで、 八甲出 1 1 1)、北海道の分布が知られ、国外で まれにそれ以降でも花が見られる年もあり は、ヨーロソパ北部、イギリス、グリーン ます。 らt Lています。 ランドカ£知I 、 花茎は数 cm-20cm位 @ヒメタヌキモ U t r i c u l a r i am i n o rL . 1- 3倒の小さな 寒地性の水生の食虫植物て' 7 1 く中茎から地 鱗片が見られます。 花茎の上方には沓1f国が認められます。 中茎をだして泥十一に固着しています。 m位い)、花冠は、 1.5cm がくはI下 2片(3m 内外で、 地中茎は白色で多数の捕虫のうをつけて 上唇は崩[阿形で、下昏は上唇より います。コタヌキモは地中茎にほとんど葉 大きくなっています。下唇の中央部はふく をつけませんが、本種は地中茎にも小さな れ上がり仮面状をなしています。距はf!!錐 葉をつけるのが特徴です。 形に似てド唇にほぼ平行しています。朔来 ì)~ 土におろした地中茎がきれて水中に浮 はほぼ球形となります。 i 砕するものも見られ垂直分布にはかなりの t r i c u l a r i ai n t e r m e d i af @ヤチコタヌキモ U はばが見られます。 では開花することは珍しく、北海道 本外l o c h r o l e u c a( R .H a r t m . )K o m i y a fì~fi主コタヌキモの 1 品種で、寒地性のも では非常によく開花します。一般的に浅水 のです。コタヌキモと同じように水中菜か 菜水中ではほとんど開花 中でよく開花し、 i 1 0 3ー 北方山草 8 (1989) がのぞめません。浮併するものも開花は困 B .Droseraceae (モウセンゴケ科植物) 難です。北海道での花期は 6 月 ~7 月でま @モウセンゴケ Droserar o l u n d i f o l i aL れに 8 ・9月にも花が見られることもあり ます。先に述べたコタヌキモと花期の 禁は根生する多年草で、全体が赤褐色を 都びています。長柄をもった薬は円形で、 致 を見ます。葉裂片の周辺に歯状突起も刺毛 表面に赤色の線毛がたくさん生えています。 も認められず、その先端に l刺があるのが 夜を出して、小重脱却をとら この腺毛から粘I 特徴で種同定の重要なきめ子となるもので えることはよく知られているところです。 す。ホ中葉はコタヌキモよりもまばらで X 開花期は 7 月 ~8 月で、数本の花茎をあげ 1 1虫のう内の吸 I 良端には偏 I flJJ'性の総状花序をつけます。花 状に 2~ 6因分裂します。 収毛は π烈または X字烈をなしています。 は白色、がくは 5つに浅裂、長柄fIj形で鋭 花茎は水中茎より綱〈、高さ 4~20cmÙL 、 頭をなしています。花弁は 5枚で、さじ状 花茶には数個の卯状三角形の小鱗片をつけ I 形をなし、朔果 (i; 長楕 ' lj形。〈補i 宣 〉 の倒。J ます。花茎の k方には数個の花をつけ総状 花茎は平滑で、まれに 1 0数本の花茎を上げ 花序となります。官の形態は鱗片葉とほと 1.ど、作I らかの防( 木 [l による ることカずあるけ i !k黄色です。がく片 んど同形岡大、花冠は i 異常奇形と推定されます。この場合花茎は r .唇は小さく、 2裂、花元L 異常に帯化し、分岐します。 下界は角ばった この花茎の帯化、異常$花はユリの仲間 広卯形、 E巨[ま鋭い円 ~U~ で下向きとなりま す。朔果は球形となり種子がみのります。 やセイヨウタンポポにもまれに見ることが @フトヒメタヌキモ U l r i c u l a r i a minor L あります。ユリの場合は、ウイルスが原因 f r o m .s l r i c l aKomiya のようですが、モウセンゴケの場合は原因 ヒメタヌキモの富栄養型!とされているも 不明です。花はつはみの時ピンクのものが のでい水中茎が太く、葉を密につけた地中茎 あります。 がある。小葉は主軸が通っていて、 7向ほ @ナガパノモウセンゴケ Drosera a n g l i c a ど分裂するもの。 Huds @ナガレヒメタヌキモ U l r i c u l a r i aminorし J J l j名チシマモウセンゴケの名のあるこの f r o m .nalansKomiya 柄物は氷河時代の遺存柄物で、寒地性食虫 ヒメタヌキモの貧栄養烈で、地中茶の発 柄物の代表的なものです。モウセンコケと 芋i t iすることが普通のもの。葉 達が貧弱で1 は、さじ状長線形の葉によって明らかに区 1 ' 茎はややジグ は微細で 2~ 4[,可分岐、水 ' 打樺太、北樺太、 別されるものです。分布は i ザクを呈しますがそうでない場合もありま 北海道、本州(尾瀬)カムチャソカ、シベ す。これまで、道南部の分布のみが知られて ')ア、ヨーロッパ、北アメリカと北半球に いましたが、北海道に広く分布するものの 広〈自生するものですが、同内に於いては、 ようです。花をつけることはないようです。 低地帯の自生地は限られ、ほとんど高山に 見られます。北海道におけるかつての低地 1 0 4 北方山草 8 (1989) での白生地 江) ) 1 )市、美 l 唄市の自生地も i 問 学紀姿、第 7号 、 1 9 7 8 ) ・ 「日本歯科大学 えてからもう相当な時代の流れがありまし 坐物学教室食虫植物}貼葉標本目標 J(日本歯 た。恐らく低地の確実な自生地は現夜では 4号 、 1 9 8 5年)に基づき、 科大学紀要、第 1 名 サロベツ湿原にとどまるのでしょう。取l それらに外山探集の標本を加えて、最新の j ,竜禰氏(18 9 8年)によるものです。 は川 f 分布を明らかにしておくことにしました。 r o s e r aX o b o v a t a @サジパモウセンゴケ D なお、外山採集標本については I部分に Mer. t ついて原典も不すように配慮しました。 .r o t u n d i f o l i aと D . a n g l i c a モウセンゴケ D * * * @ムシトリスミレ P i n g u i c u l av u l g a r i sL .va . r との自然交雑種がサジパモウセンゴケです。 1 9 0 3 1 9 0 9年にかけて Rosenbergはその雑 macroceras( L ik e )H e r d e r 9 ' 1 1'1三島村環氏によって Fサ 種↑生をとなえ、 1 Kamuimetokl 1n u p r i,I s h i k a r i,I g a r a s h i ジパモウセンゴケの細胞学的研究、特にそ TAI( 1 9 1 5 ); M t .Ash i b e t s u d a k e,Koizumi の雑荷性に就いて j が発表され、本種が中 TI( 1 9 5 1 ); Mt .Y ubari,S .I toSAP( 19 1 3 ) ., 間雑種であることが実証されました。 OhwiKYO-5058( 1 9 3 4 ),Toyokl 1n iTNS1 1 0 6 0 7 ( 1 9 5 4 ) . Kawano M A I ( 1 3 1 5 5 1( 19 ま綬出し、長い葉柄をもち、葉は名の 葉l ごとく「さじ状 J で、モウセンゴケとナガ 5 8 );Mt .P o r o s h i r i d a k e,Koyamae ta l パノモウセンゴケとの中聞の形態を示して TNS-303224( 1 9 7 1 ), Mt .Y ubari,1570ma lt . 昆 います。北海道サロベツ湿原では 3種の j Michikawa'1 9 7 4 8,NDC-3409( 19 8 3 .8 . 2 ) ; 体分布が認められます。 T o t t a b e t s u d a k e,I 1i d a k a Tokl 1n aga e t oD.rotundifolia-染色体の基本数10、n= SakamotoSAP( 19 2 9 .9 . 3 );Mt .Yl 1b a r i dake, H.Yanagisawa&A I 1amana( 1 9 1 9 . 1 0、 2n=20 。 oD.anglica-染色体の基本数 10、n=20、 8 . 6 ) Mt .T o t t a b e t sl 1d a l 日 , M. Kikl 1c h i T N S 1 4 8 7 6 9 ( 1 9 5 8 .7 . ) ;Mt.Yubaridake, S . 2n=40" oD.obovata-染色{本の基本数10、n=(10+ N i s h i d aSAP( 1 9 1 3 .8 . 7-9 , ) , H.Yanagト 2 0 )/ 2、 2n=30 。 sawaTA I ( 1 9 1 4 .8 . 8 ) .H.KiharaTAI( 1 9 1 6 . 8 . 7 ) .S .KawanoM A I ( 1 3 1 5 5 1( 1 9 5 8 .7 . 2 7 ), W 北海道産食虫植物の分布 Mt .P o r o s h i r i . d a l 日 ,1 5 0 0-1700ma l , . tH KoyamaTNS-303322( 1 97 1 .7 . 2 5 ) .1600m この項では道産として標本てー実証された l [ i t i : 丈なものを百己主ましておくことにしました。 a l , . t H.KoyamaT NS-303275( 1 97 1 .7 . 2 5 ) ; 資料の多くは小出定志・柴間千品共著にな C h i r o r o d a k e,I 1i d a k a,S .WatanabeM 玉 l 主要標本w:を網革産された叩Dis t r i b u t i o n る全i A I ( 1 3 1 5 5 0( 19 5 9 .8 . 1 2 ) o ft h eL e n t i b u l a r i a c e a ei nJ apan" (日本 ※前掲文献の他、小宮定,t i先生より御教示 、1 9 8 0 )• "D i s t r i b u t i o n 歯科入学紀要、第 9号 を受けていたものも含めて示しておきま o ft h eD r o s e r a c e a ei nJ apanか(日本歯科大 した。 1 0 5 北方山草 8 (1989) I s h i k a r i g u n, ToyamaNDC-3408 -ムラサキミミカキグサ U t r i c u l a r i au l i g i l 10 saV o h l ・ヒメタヌキモ U t r i c u l a r i am il 10 rL Sunagawac . , KawakamiSAP Urausu, 1moor, Toyotomi1 ' . ,T e s h i o S a r o b e t sl . , TashiroSAP( 1 8 9 , ) 11 '1 ( 1 9 8 0 ); Ebetsuc 1n ,Yo s h i d a SAP ( 1 9 5 3 ) ; 劫a s h i r ic . , gl . , F a u r i e KYO3 0 6 3 Sapporo c F a u r i eKYO-8625( 18 9 2 );Nosappl 1 , N e- ' . , T a t e ( 1 8 8 8 );S h i z u k a r i,Oshamanbe1 1r oc . , Sl 1 gaya and Toda ' 1 'US-5921 ml waki SAP-42241 ( 1 9 5 1 ),Komiya NDC . , MiyabeSAP( 1 8 9 5 ); ( 1 9 5 7 ) ;Ebetsuc 3 4 7 4 3 4 7 5 ) ;E b e t s uC .( ' 1 's u i s h i k a r i ), Kudo 1i , Iwamizawac . , Tokl 1b l 1c h iSAP Horoml l 'A l4 3 6 6( 1 9 1 8 . 9 . 2 2 );' 1 ' suldgaumi-moor, 1d ol 'A l4 7 5 0( 1 9 1 8 );S h i z u k a r i, ( 1 9 8 2 ) .Kl Tsul 口g a t a1 ' . , ToyamaNDC-3452( 19 8 5 _ Oshamanbe' 1 ' . , TatewakiSAP-4 2 2 4 4L 16 ) -Jour .I n s e c t i v .P. 1S o c i .Vo. 13 6, NO 6. Ural 1 s u, Kabato-gun, Fal 1r i eKYO( 1 9 5 1 ), Onnenai, Komiya 4 1 9 8 5 -; Kushiro-moor, 18 9 1 ),KYO-8090( 1 8 9 2 .6 . 2 8 );Baba 7 5 5 1( 19 8 5 .8 . 13 );S h i n s h i n o t s u引 10NDC-3481( 1n a, Mori1 ' . , MikiOSA l (( 1 9 2 5 ) ;K a s h i ml o r, I s h i k a r i g u n, KomiyaNDC-3493( 1 9 8 5 HakodateC ., I .YamamotoTAl4 2 wano, 1m imoor,TSl 1k i g a t a1 ' . , 8 . 1 4 ) Tsukigal ( 19 2 2 . 9. 4 ) S h i n s h i n o t s u m o o r,I s h i k a r i - KomiyaNDC-3502( 1 9 8 5 . 8 . 1 4 );K u s h i r o - 1 doandY o s h i il 'A l8 0 2 7( 1 9 1 9 ); gun,Kl lt .5m, Onnenai,K .' 1 'a k i t aKUSI moor,a ' . , Komiya Shizukari-moor,Oshamanbe1 . Takita KUSI-1475 1 3 6 0( 1 9 8 2 .8 . 1 2 ),K 4 7 6 3 4 7 7( 1 9 8 5 .8 . 1 1 ) ;Yokosl 1t o NDC3 18 );Kashiwabara-moor,Toma( 1 9 8 2 .9. h i a o i1 ' . , KomiyaNDC-3479-3480 moor,S . , ToyamaNDC-3576( 1 9 8 6 . 9 . 6 )ー komaic 1s h i r o m o o r,Onnenai,Ko( 1 9 8 5 . 8 . 1 1 );Kl Jour .I n s e c t i v _P. 1S o c i .Vo . 13 8 .NO.1 . miyaNDC-3482-3484( 1 9 8 5 . 8 . 1 3 ),K .Taki @シロパナミミカキグサ U t r i c u l a r i au l i g i - .8 . 17 ) ;S h i z u k a r i, c u l t t aKUSI-827( 1 9 81 ( 1 8 9 1 ) 田 但 匂 l 10 saVoh . lf o r m .a l b i d aKomiya byToyamaNDC-3458( 1 9 8 5 . 7 . 8 );K a s h i - . , Kashiwabara-moor,Tomakomai c . , Toyama wabara-moor,Tomakomaic ' 1 'oyamaNDC-3577-3578( 19 8 6 .9 . 6 ) J OUl o u r .I n s e c t i v . P. 1 NDC-3569 ( 1 9 8 6 . 9 . 6 )ー J I n s e c t i v . P. 1S o c i . Vo. 13 8 .NO. 1 ;Ben- S o c i .Vo. 138.N0 , 1 .' 1 'oyama NDC-3692 . , Toyama ND ten-moor,Tomakomaic 19 8 7 .6 .2 2 );Benten-numa.2 0cm 3 6 9 5( 5 7 9 Jo u r .I n s e c r i v . P. 1S o c i . Vo. 13 8 . C・3 7 0 2 3 7 0 3( 19 8 7 d e p t h,Toyama NDC・3 . NO.1 . 12 ) ;N W1Kmfrom E .I n t e r O h a s h i, 7 ・ホザキノミミカキグサ U t r i c u l a r i a c a e - Tomakomai, c . , ToyamaDNC-3724-3726 r u l e aL ( 19 8 7 .7 . 2 9 );Uryu-numa,ToyamaNDC d a g i r i SAP ( 1 8 9 3 I s h i k a r i T o b e t s u,O 19 8 7 . 8. 19 ) ;Benten-Moor,Toma3 7 4 1( 1 i .T .WataseSAP( 1 8 8 1 ), Miki 9 . ); Horoml komaic . , ToyamaDNC3 5 7 3 3 5 7 5( 1 9 8 6 l (( 1 9 2 5 .8 . 1 6 ) S h i n s h i n o t sl 1moor, OSA A t sl 1ma' 1 ' . ,( 1 9 8 6 .5 . 2 3 ) ; 9 . 2 1 ) ;Okui-numa, ョ 1 0 6 北方山草 8 (1989) Naganl 1m a-bashi, A t sl 1ma T _, Toyama OSAIι1386( 1 9 3 2 );Kl 1c c h a r oLake,Mi . 15 ) NDC-3827-3837 ( 1 9 8 8 . 5 yabeS A I )( 1 9 1 5 );Tomochi,NemuroC ., Kaigan 1m a, A Toyama NDC-3850-3853 ( 1 9 8 8 nl Hoshi SAP ( 1 9 1 2 ) ;Nokke-zaki,K .I to 1 ma,A t sl 1maT .,Toyama 5 . 2 9 ); Kami-Atsl 1ma ,T okachi-kawaSAP( 1 9 6 3 );Kayanl 8 6 4 3 8 6 9( 19 8 8 .5 . 2 9 ) NDC・3 1n ,Tatewaki SAP ( 1 9 5 1 ) On kami-gl Matsl 1n o - 1ma ,A t sl 1ma T ., Toyama NDC-3890 nl 1 , S h i r a n 1 1 1 日一 g l 1n ,N akamura SAP b e t sl .6 . 6 );M o r i t a nl 1ma ,Tomako3 8 9 4( 1 9 88 ( 18 9 0 ) Kimon-nl 1ma ,Ikeda T_,K a s a i - . , ToyamaN DC-3895( 1 9 8 8 .6. 12 ); maic 1n ,Ohki TNS-269417 ( 19 5 8 ) Shoya, gl 1ma ,O bbopl 1 , T omakomai C ., S h i s y o nl Horoizl 1mトg l 1n ,H ara TI ( 1 9 3 3 ) Ura- ToyamaNDC ・3 9 0 8 3 9 1 5( 19 8 8 . 6 . 1 2 )H i r a - 1r i e KYO-I0577 ( 1 8 9 3 ) kawa T ., Fal 1 ma,Tomakomai c . , Toyama ND k i nl 1 , S h i n t o t sl 1kawaT .,Kabato-gl 1n , E b e o t sl C・3 5 4 5 5( 1 9 8 6 ) Miki OSAI( ( 19 3 0 ) @ナガレヒメタヌキモ U t r i c u l a r i am i n o rL . I s h i l 日 r i gl 1n ,M atsl 1m ura KYO ( 1 9 5 9 ) S h i n s h i n o t sl 1 V ., f o r mn a t a n sKomiya 1k awa,Yl 1h l 1t sl 1gl 1n ,T akahashiSAP Ml 1ma , M ori T ., Kayabe-gl 1n , Baba-nl 1f l 1t s, 1 l Tok l 1b l 1c h iSAP( 1 8 9 2 ); ( 1 9 6 4 );Yl MikiOSAK( 1 9 2 5 );S h i n s h i n o t sl 1 -Moor , 1i ,I wamizawa c . , M iyabe SAP Horoml I s h i k a r i gl 1n , c 1 1 1t .byToyamaNDC-3419 1d oTA I 4 7 8 8( 19 1 9 ) ;SapporoC ., ( 1 8 8 5 ) ;Kl l 1l t .byToyamaNDC-3420 ( 1 9 8 4 .1 2 . 1 1 ),c Takenobl 1SAP( 1 8 8 0 ),Fal 1r i eKYO-3059 1 9 8 5 ( 1 9 8 4 .1 2 . 1 1 . ),Toyama NDC-3439 ( KawakamiSAP( 1 8 9 2 ) ; ( 1 8 8 8 ); Y o i c h iT ., ToyamaNDC-3451( 1 9 8 5 _ 8 ι ) ;S h i zl 1 ・ 6 . 1 5 ), 1ma ,C h i t o s e gl 1n , Tok l 1 bl 1c h i Na g a t o nl kari-moor,OshamanbeT .,ToyamaND 1T .,Abl1t a gl 1n ,M iyabe SAP( 1 8 9 3 );USl 19 8 6 .8 .1 5 ); Kashiwabara-Moor . C 3 5 6 8( 1ma ,MoriT.,KayaSAP( 1 8 9 0 );Baba-nl . , ToyamaN DC-3570-3572 Tomakomaic 1n ,G r e a t r e xSAP( 1 9 1 7 );Hakodate b e gl ( 19 8 6 . 9 . 6 ) c . , Uryl 1nl 1ma , Toyama NDC- Tokl 1b l 1c h iSAP( 1 8 8 8 ); M a t sl 1maeT ., 19 ) 3 7 4 2 3 7 4 5( 1 9 8 7 .8. Kawakami S A I )( 1 8 9 2 ) S a r o b e t sl 1 @フ卜ヒメデヌキモ U t r i c u l a r i am i n o rL moor,Hamayuchi, 南 雲 NDC-3396( 1 9 8 4 Beniya-Genseikaen, Hamaton- f o r m .s i r i c t aKomiya 8 . 2 4 ) 1Moor, I s h i k a r i gl 1n ,T oS h i n s h i n o t sl 1T .,南雲 NDC-3397( 1 9 8 4 . 8 . 2 6 ); S h i n b e t sl 5 0 9( 19 8 5 . 9 . 2 9 ) yamaNDC-3570・3 1Moor, I s h i k a r i gl 1n ,K omiya N s i n o t sl @タヌキモ U t r i c u l a r i aa u s t r a l i sR . B r 4 2 4( 1 9 8 5 . 6 . 8 );Nakano-nl 1ma ,K i t a DC・3 1 8 8 6 .7 _ 2 4 ); SapproC .,M.HoriMAK( 1 9 8 5 . 6 . 1 6 ) mura, Komiya NDC-3437 ( 1e ,M onbetsl 1gl 1n ,O kamotoKYO Takinol b e t sl 1C ., KomiyaND Higashinopporo,E 1C .,MiyabeSAP( 1 8 8 4 ); ( 1 9 5 2 );S h i b e t sl 19 8 5 .6 .9 ) ;O-nl 1ma ,Kita C 3 4 3 1 3 4 3 3( K i t a m i k o t o r o gl 1n , Iwamoto TokoroT ., ToyamaNDC-3440-3441( 19 8 5 . 8. 4 ) ; mura, 1 0 7 北方山草 8 (1989) Numanouchi-cho,B i b a iC .,NDC-3442 @コタヌキモ U l r i c u l a r i ai n l e r m e d i aHayne S a r o b e t s u,T o y o t o r n iT .,Teshio-gun, i b a iC ., 3 4 4 3( 1 9 8 5 . 8 . 6 ); Miyajima-numa,B ToyamaNDC-3444-3446( 19 8 5 . 8 . 6 )' 1 'o r a . YoshidaSAP( 1 9 5 3 ),KomiyaNDC-2174 i b a iC .,Toyama NDCsshipu.numa,B ( 19 7 1 ) ;HoronobeT .,Hara T1( 19 3 4 ); 4 4 8( 1 9 8 5 . 6 . 1 6 ) ;Nakagoya, ' 1 'o b e t s u 3 4 4 73 日 n b e t s u,HaraT1( 1 9 5 6 ); Nosappu, T o i l 1 9 8 5 . 6 . 3 0 ); T .,ToyamaNDC-3454-3457( NemuroC ., SugayaandTodaTUS-5929 OsyamanbeT.,Komiya Shizukari.Moor, . , Hoshino SAP ( 1 9 3 7 ); ( 1 9 5 7 ); B i b a ic NDC-3472-3473 ( 1 9 8 5 . 8 . 1 1 ) . , Miyabe SAP H o r o r n u i,1wamizawa c 匂 Yokosuto h i r a o iT .,Komiya NDC-3478 Moor, S 1 8 8 7 ),KudoTA I ( 1 8 8 5 ),TokubuchiT1( Onnenai, Ko ( 1 9 8 5 . 8 . 1 1 );Kushiro.Moor, . , 4 3 6 4( 1 9 1 8 ); O t a r n o s h i k e,Kushiro c 3 ) , Kushiro miyaNDC.3485-3491( 1 9 8 5 . 8 .l Hara T1( 1 9 3 6 );Muroranc . , 1wamoto Onnenai, a lt .5m, ι 1' 1 'a k i t aKUS1Moor, ., SAP ( 1 9 3 2 ) ;S h i z u k a r i,OshamanbeT 19 8 2 . 8 . 1 7 );Okui-numa, AtsumaT ., 1 3 5 9( Makino MAK2 4 8 4( 19 0 3 ), Kudo and ToyamaNDC.3546-3547( 1 9 8 6 . 5 . 2 3 );H i - Y o s h i iT A I 8 2 2 7( 1 9 2 1 ), Koizumi and .,NDC-3552-3553 raki.numa,Atsuma T o i z u r n i and Y o s h i iT A I . 8 2 2 7( 1 9 2 1 ), K ( 1 9 8 6 .5 . 2 3 );Kashiwabara.Moor,Toma- Tatewaki TA I 8 3 9 3 ( 1 9 2 2 ),Tatewaki . , ToyamaNDC-3558( 1 9 8 6 . 9 . 6 ); komaic SAP-42244R ( 1 9 5 1 ) Tornakornaic . , To. Kashiwabara-Moor, Kameda-gun,Tatewal 口 SAP ( 19 2 6 ) y a r n aNDC-3696.3700( 1 9 8 7 .7 .5 );1km s h i k a r i, S .Yarnada SAP Horomui, 1 ., from E .1 n t e r O h a s h i,Tornakomai C ( 19 0 0 . 7 . 3 0 ),T s u i s h i k a r i,S.YamadaSAP Toyarna NDC-3704-3708 ( 19 8 7 .7 .2 9 . ); ( 19 0 0 . 7 . 3 0 ) .T s u i s h i k a r i,E b e t s uc . ,S .I to .,K i t a m i E s a s h i Ko-numa,SaruhutsuV . , S A I '( 1 9 0 7 ) H o r o r n u i,1wamizawa c 19 8 8 . 7 . 2 9 ); gun,ToyamaNDC-3993-3994( Miki OSAI( ( 1 9 2 5 . 8 . 1 7 ) Asajino-Moor,Saruhutsu V.,Toyama H. IwamotoOSAI 心1 2 3 6( 1 9 3 4 . 7 . 2 7 );C h i NDC-3995-3999( 1 9 8 8 . 7 . 2 9 );PondNO.25, . , HaraT1( 1 8 7 8 );H o r o r n i i w a m i t o s ec l Iorooka,ToyokoroT .,Toyarna NDC. MakinoMAI(-02484( 19 0 3 . 8 ), Kudo zawa, 4 0 0 0( 1 9 8 8 . 8 . 1 0 ),PondNO.26,NDC-4001 19 1 8 . 6 ),KudoT A I 2 1 6 5( 19 1 6 T A I 4 7 5 1( ( 1 9 8 8 . 8 . 1 0 ),PondNO.31,NDC-4002-4008, 7 . 2 5 ) PondN O . 3 2 .NDC-4009( 1 9 8 8 . 8 . 1 0 ),Pond TA I 4 3 6 5( 1 9 1 2 .9 . 2 2 ) ;H o r o r n u i1 w a r n i - 19 8 8 . 8 . 1 0 ),Pond NO.38,NDC-4012-4014 ( 1 9 1 2 ) S h i z l l k a r i, zawa,1wasaki TAI ( 43,( O n u r n a ),NDC-4015-4020 ( 1 9 8 8 . N0. OsyamanbeT .,Kudoe tTatewakiTA I 10 ),PondN0. 45 ,NDC・4 0 2 1 4 0 2 8( 1 9 8 8 8. 8 3 9 3( 1 9 2 2 .6 . 2 2 ) ;H o r o r n u iK l l d oe tY o s h i i 8 . 1 0 ) TUS-5935 ( 1 9 1 2 .6 . 3 0 ) ョ 日 Todohokl V ., C h i r i b e t s u, . , K l l d o T s u i s h i k a r i,Ebetsu c Nernuro C ., Sugaya e t Toda TUS-5930,5 9 3 6( 1 9 5 7 108 北方山草 8 (1989) 7 . 1 0 );Sarobetsu-Moor,c u lt .byKomiya ToyotomiT., T e s h i ogun, 3 4 ) ;S a r o b e t s u, NDC-2174 ( 1 97 1 .6 .1 3 ) S h i n s h i n o t s u Komiya NDC-2228 ( 19 6 9 ) Moor,c u lt .byToyamaNDC-3417( 1 9 8 4 . Iwamizawa C .,Miki OSAK ( 1 9 2 5 ) 1 2 . 1 1 ) .NDC-3418( 1 9 8 4 . 1 2 . 1 1 );S h i z u k a r i Sanwa,RankoshiT .,I s o y a g u n .Kuwa- Moor,OsyamanbeT .,c u lt .byToyama b a r a TNS-I08736 ( 19 5 3 ) NDC-3421 ( 1 9 8 4 .1 2. 11 );Nakano-numa, MuroranC ., IwamotoOSA K -1 2 3 6( 1 9 3 4 ) ; Kitamura,S o r a c h i g u n,Komiya NDC- S h i n s h i n o t s u M o o r,I s h i k a r i g u n .c u lt .by 3 4 3 0( 1 9 8 5 . 6 . 8 );S h i n s h i n o t s u M o o r,I s h i - ToyamaNDC-3417( 1 9 8 4 .1 2 . 1 1 );B i b a i - k a r i g u n,ToyamaN D C 3 4 3 5 3 4 3 6( 1 9 8 5 t t a p u,kitamura,S o r a c h i g u n,c u lt .by 6 . 1 5 ), KomiyaN D C 3 4 9 4 3 5 0 1( 1 9 8 5 .8. 14 ) ; Toyama,NDC-3423 ( 1 9 8 4 ) S h i n s h i n o - S h i z u k a r i M o o r,OsyamanbeT .,Komiya t s u M o o r,I s h i k a r i g u n,Komiya NDC- NDC・3 4 7 0 3 4 7 1( 1 9 8 5 .8 . 1 1 ) Onnenai, 3 4 2 5( 19 8 5 . 6 . 8 . );H i g a s h i n o p p o r o,E b e t s u Kusiro-Moor, a l t5m, K .Tal 口t aKUSI-649 ( 19 81 .7 . 3 1 ); Okui-numa, AtsumaT ., I ch i , . c KomiyaNDC-3434( 19 8 5 . 6 . 9 . );Nakano・numa, ToyamaNDC-3438( 1 9 8 5 .6 . 1 6 ); kawa NDC-3559( 1 9 8 6 .8 . 2 8 );Kashiwa- O k u i n l l m a,Atsuma T .,Toyama NDC- bara-Moor,N D C 3 5 6 0 3 5 6 1( 19 8 6 .9 . 6 ) 3 5 3 4 3 5 3 9( 1 9 8 6 .5 . 2 3 ) Benten-Moor, Tomakomai, . c formi n t e r - @モウセンゴケ D r o s e r ar o t u n d i f o l i aL 田 Horomui, C h i r i b e t s u , Baba-numa,MoriT .,MikiOSAK( 1 9 2 5 m e d i a -Toyama NDC-3562-3566 ( 1 9 8 6 . 9 2 1 )deepwaterform,Toyama-NDC-3567 8 . 3 ) ( 1 9 8 6 . 9 . 2 1 ) ;S h i z u k a r i M o o r,60cmd e p t h . t o m iKAN-26134( 1 9 51 .8 . 3 ) ;S h i r a o iT ., S . Toyama-NDC-3690-3691( 1 9 8 6 . 8 . 1 5 ) ;N W TAMAKI URO9 8 6 8( 19 6 7 . 6 . 1 9 ) 1kmfromE .I n t e r O h a s h i,Tomakomai pporo,E b e t s u, . c N.NaruhashiOSAK C .,ToyamaNDC・3 7 0 9 3 7 2 3( 1 9 8 7 .7 . 2 9 ); 1 2 5 0 6( 19 6 9 .8 . 5 ); M t .T a i s e t s u, Y .S u z u k i c u l t,by Toyama ( o r i g . Benten-Moor) U e n o 1 6 2 9( 1 9 6 7 .8 ) NDC-3727( 1 9 8 7 .8 . 9 ) ;Sarobetsu-Moor, Uryu-gun N i l . 口 , T NS-152793( 1 9 6 2 .9 . ); KomiyaNDC-2228・2 2 4 9( 19 6 9 . 9. 4 ) ;K a i - Asahikawa C .,S a i d a TNS-6313 ( 19 0 6 . gan-numa, A Tomakomai c . , Toyama 8 . 3 ) N D C 3 8 5 4 3 8 5 5( 1 9 8 8 .5 . 2 9 ) J o u r,I n s e c t i v ( 1 9 41 .7 . 2 6 );M t .A p o i,OkuyamaTNS P. lS oci .Vo . 14 0,NO.l 6 9 1 3 1( 19 41 .7 . 2 6 ) ;Mt .C h i s e n u p p u r i6 0 0- @ヤチコタヌキモ U t r i c u l a r i ai n t e r m e d i af 1000m H . Koyama & Fukuoka TNS Horomui,Orochingahara,Toyo- 守 No- Horokanai T ., Mt . Apo i,Okllyama TNS-69131 ョ o c h r o l e u c a( R .H a r t u m )Komiya 2 7 1 9 0 2( 1 9 7 0 .7 . 2 2 );M. tP o r o s h i r i1600m Kuromatsunai T .,Kuwabara TNS H. Koyama TNS-30322 ( 1 97 1 .7 . 2 6 ) 1 0 8 7 3 6( 19 5 3 .7 .4 ),Hamatonbetsu T ., N i s h i k i n u m a( A k a n ), T .WatanabeT、 NS Kitamie s a s h i g u n,OhwiKYO-4546( 1 9 2 6 9 2 4 2( 1 97 1 .8 . 1 ); Nopporo, E b e t s uC ., N 1 0 9 北方山草 8 (1989) Naruhashi1 'N S 3 0 7 9 0 6( 1 9 6 9 .8 . 5 ) ;E s a s h i 1o ,E b e t s uc . , N .N a r u h a s h i 2 5 1 1 Noppo' 1 ' . ,K i t a m i e s a s h i g u n .1 ' .YamanoiTNS- OSA K -1 2 5 0 6( 1 9 6 9 . 8 . 5 ); S a r o b e t s u -Moor, 3 1 9 4 6 9( 1 97 2 .8 . 5 ); Shinzen-numa,Niseko Komiya NDC-5277 ( 1 9 6 9 . 9. 4 ) , S h i z u - Mounts, WatanabeM.TNS-3 0 9 1 8 8 ( 1 9 6 4 . !日口 Moor, Oshyamanbe 7 . 2 8 ) NDC-5292-5300( 1 9 7 4 .9 . 6 );Uryu-numa- Numanohata, Tomakomai c . , Yamada & Akiyama TI ( 19 3 0 ) Mt, T .,Komiya Moor,Michikawa-19552NDC5 8 1 0( 1 9 8 8 . 匂 S h i n s h i n o t s u M o o r, c u l t by Yl 1b a r i d a k e,M. Honda 1 '1( 19 3 8 .8 ) 7 . 2 8 ) ] o z a n k e i,Yezo,] .Matsumura1 '1( 1 8 9 9 1 'oyamaN DC-5817( 1 9 8 4 . 1 2. 11 ), Komiya 8 . 8 );TomakomaiC .,] . Matsumoto1 '1 NDC-5818( 19 8 5 .6 . 8 );Higashi-Nopporo, ( 1 8 9 9 . 8 . 1 3 ) ;Mt .1 'a i s e t s u z a n, T .Na k a i1 '1 E b e t s uc . , KomiyaNDC ・5 8 1 9( 19 8 5 .6 . 9 ); ( 1 9 2 8 . 8 ) ;K i k o n a i S h i ' 1i u c h i, K .Miyabe& Nakagoya,Tobetsu1 ' . , N DC-5821( 1 9 8 5 . TokubuchiTI( 1 8 9 0 .7 . 1 4 );HakodateC ., 6 . 3 0 ) Shizukari-Moor,OsyamanbeT ., K . Miyabe&Tokubuchi1 '1 ( 1 8 7 8 .8 . 1 0 ) ; Komiya NDC-5822-5824 ( 19 8 5 .8 . 1 1 ) Mt . Apoidake,T . Nakai 1 '1( 19 2 8 .8 ) Onnenai,Kushiro-Moor,NDC-5825( 1 9 8 5 . H0 ' 1 omui, M. H0 ' 1 i MAK-7 2 5 0 5( 1 8 8 6 8 . 1 3 );Tsukigaumi-Moor,Tsul 口g a t a1 ' . , 7 . 1 6 ),T .M.MAK-72506( 19 0 3 . 8 . 6 ), T .M Komiya NDC-5826 ( 19 8 5 . 8 . 1 4 ) K a s h i - MAK-72509 ( 1 9 0 9 .8 . 6 ) E b e t s uC .,N wabara-Moor,TomakomaiC .,Toyama Naruhashi MAK-115526 ( 1 9 6 9 .8 .5 ) NDC-5857 ( 19 8 6 .9 .6 ) Shimonaganuma-numa, S a r o b e t s u M o - 1 'omakomaic . , ToyamaN DC-5858( 1 9 8 6 0 , ' 1 H oronobe T ., Matsuki MAK-131219 9 . 2 1 ) ( 19 7 3 . 8 . 1 2 ) ;Horonobe1 ' . ,M atsukiMAK- NDC-5908 ( 19 8 8 .7 . 1 0 ) ;Yo k o s t oMoo , ' 1 1 3 1 2 1 9( 19 7 3 .8. 12 );H u t a t s u i k e, loyama, S h i r a o i1 ' . , Toyama N DC-5909 ( 1 9 8 8 Kobayashi MAK-128134 ( 1 9 6 7 .7 . 2 2 ) 7 . 2 9 ) S h i r o g a n e o n s e n, Mt .1 'o kachidake S Toyama NDC-5915-5916 ( 1 9 8 8 .7 . 2 9 ) Kobayashi (MA K -1 2 8 1 3 4 ) KYO ( 19 6 7 Mokeuni-numa,S a r u h u t s uV .,Toyama 7 . 2 2 );S h i r i u c h i1 ' , M Miyabea nd1 '0 1 叩 NDC-5914( 1 9 8 8 .9 . 2 9 ); Pon-numa,Hama b u c h i1 '1( 18 9 0 );Mt .C h i s e n u p p u r i6 0 0- t o n b e t s u 1 ' . , 1 'oyama N D C 5 9 1 7 5 9 1 8 1000m,I s o y a g u nKYO( 1 9 7 0 .7 . 2 2 );Mt . ( 1 9 8 8 .7 . 2 9 );Mt .Orohure-yama,Toyama Yuo-yama,Niseko 1000m G . Mu ' 1 a t a NDC ( 1 9 8 7 ) KYO( 1 9 5 5 .7 . 2 4 ) ;Asa j i n o M o o r, T、羽T a t a - Toyama1 9 8 8 ;NakayamaMoor,Kimo- nabeKYO( 19 5 4 .8 . 5 );Mt .T a i s e t s u z a n, b e t s u1 ' . , 1 9 8 8;NakayamaMoor,Kimo Tenninkyo-Tomuraushi1400mMurata b e t s uT .,Toyama1 9 8 8 Benten-Moor, Toasa, Hayakita 1 ' . , Toyama ョ e tMomotani-297KYO( 19 5 5 .7 . 2 8 )S h i r a・ o i1 ' . , S .TamakiURO9 8 .8( 1 9 6 7 .6 . 1 9 ); 1 1 0ー Asa j i n o M o o r, S a r u h u t s u V ., Ueno-Moo , ' 1 O t a k iV ., 北方山草 8 (1989) @ナガパノモウセンゴケ D r o s e r aa n g l i c a Huds が蓄積されますと、ほほ完全な形で北海道 分布が明らかになるものと忠われます。 S a r o b e t s u,ToyotmiT .,YoshidaSAP しかし、これまであげた標本の産地です ( 1 9 5 3 ),KomiyaNDC.5075( 1 9 6 9 );Maru. でに自生地が失われているのもたくさんあ yama.Moor, HornobeT ., HaraTI( 1 9 3 4 ) ; ります。特に最近は自然破壊が急迷に進ん H a m a t o n b e t s l l T ., K i t a m i . E s a s h i . g u n, でおり、実態がほとんどわからぬままに、 Ohwi KYO4 5 4 4( 1 9 3 4 ) ;Mt . Numano. 自然が姿を消しつつあり、緊急な調査も待 h a r a,T a i s e t s u z a n,T o y o k l l n i SAP.2761 たれている現状にあります。 ョ , , . c Nishida ( 19 5 1 );T S l l i s h i k a r iE b e t s l l SAP ( 19 1 0 ) Numanohara.yana, T 、 0・ k a c h i,Okamoto KYO ( 1 9 5 9 . 8 . 1 9 ) Kamト S a r o b e t s u . g e n y a, Toyotomi T., V 北海道産食虫植物の同定方法 特にタヌキモ類を中心として ムシトリスミレやモウセンゴケ科の植物 Rで見分けがつきますが、 Hotta KYO・1 6 7 2 8 ( 19 6 6 . 8 . 1 0 ), M については、ひと H o t t a 1 6 7 2 8 MAK-63149 ( 1 9 6 6 . 8 . 1 0 ), タヌキモの類については、これまで詳細な Sarobetsu.Moor, KomiyaN D C . 5 0 7 4 . 5 0 7 7 折l 定書がないために、ずい分誤伺定なども ( 1 9 6 9 .9 . 4 ) Sl kl11 f r ol11 P a n k e . n l ll11a, 多かったようです。それぞれのなかまの植 Sarobetsu.Moor,HoronobeT .,Toyal11a 物に同定のポイントがあるといわれますが、 NDC.5910( 1 9 8 8 ) 司定にもポイントとなること タヌキモ類の i @サジパモウセンゴケ D r o s e r aX o b o v a t a 均すらがあり、そ hらをしっ古、りつカ、まえて Mer . te tKoch しまうと容易に、しかも!日在に同定するこ Sarobetsu.Moor, Toyotol11i ' 1 ' . , T e. とができるものです。 s h i o . g u n,YosidaS A P . 4 2 2 8 5( 19 5 3 ),Ko タヌキモ類は環境によって忍、名のように miyaNDC.5197( 1 9 6 9 ) ;Maruyama.1 1 1 0 0 r, 姿を変えますが、なれてくると同定はむず HoronobeT .,Hara' 1 '1( 1 9 3 4 ) ;Mt .NUl11a かしいものではありません。 nohora, T a i s e t s u z a n, T o y o k l l n iSAP.3614 ( 19 5 1 );Slkl11 fromPanke.nul11a,Saro A 同定の基本 b e t s l l . M o o r,HoronobeT .,ToyamaND @たくさんの個体にふれ、タヌキモ類の変 異のはばを知!っておくと i ! l i 利です。 C . 5 91 l( 1 9 8 8 ) * * * 以上のように道内に於ける食虫柄物の分 @肉眼だけにたよると同定上で,思わぬ失敗 をすることがあります。 1 0 倍ー 1 5倍のフ 布の詳細を示しておきましたが、そのほと ォーカスルーペを常に携行すべきです。 んどが小宵定志・柴同千品両先生による主 @特別な場合を除いて顕微鏡は必要ーありま 要標本庫調査の業績の上にまとめられたも のです。これによって今後採集された標本 一 111 せん 0 ・それぞれの積を見分けるポイント(後述) 北方山草 8 (1989) B.やさしい完壁な同定方法 をしっかりと心得ておくことは重要です。 @品種までを同定する場合はよく生長した タヌキモ類を中心として 個体によって同定するのが無難です。 同定をする前にタヌキモ類の各部の名称、 をおぼえておかなくてはなりません。そこ で代表的な種 デヌキモ・コタヌキモ・ヒ メタヌキモをとりあげて各部の名称を示し ておくことにします。 タヌキモ類白各部白名称 地中i 乞ある部牙 ご 合5 1 2 2 2 7詰弔問哨号 Ja v Mltteleuro叫 )) 口 タヌキモ(道産:守l 山保集品) 1 1 2 北方山草 8 (1989) コタヌキモの小羽片の部分名称、(外山原図) 以上タヌキモ類の各部の名称を凶解して 〈地中茎〉 おきましたが、これらは最小限度に必要と 地中茎の有無やその状態も種を同定する 思われることを図示したものです。 ための重要な手がかり(ホ。イント)になり r n ]定の本論ではさらに必要なものを追加 ます。 することにしたいと思います。(殖芽〉 タヌキモ類(特に道産のもの)は水中茎 ( 1 ) タヌキモ類同定のポイント に殖芽をつけます。これもまた種によって ちがいがありますから同定の時には役に立 〈葉〉 葉の形態はタヌキモ類を同定する時には ちます。 重要なポイントになり、それぞれ種によっ * ただし、例体変興(環境による)の多い 植物であることは先に述べた通りです。 〈捕虫のう〉 * * r n )定の重要事項について記しましたが、 て葉のつき方や形態が異なっています。 実際に種を i 司定する場合には植物全体を見 て同定するのが最も完壁な結果が得られま す 。 捕虫のうのつき方、その内部の構造など 典型的なものについては肉眼でも正確に 車虫のうの も大切な日のつけどころです。 J 同定することができますが、個体変異が多 数も環境によって同一種でも非常なちがい く、肉眼では判定不可能な場合があり、そ が見られます。 のような時にはルーペ(フォーカスルーペ) を必ず使別します。 qd 北方山草 8 (1989) 〈占z) 図説ヲヌキモ類同定の実際 O 葉によるタヌキモ類の同定 てよってのみタヌキモ類を同定するととは,十介とはいえ在いかもしれ主せん 葉の形態V が,タヌキモ類の葉I'L I 組の特徴がよ〈現われているととは事実であって,同定上の有 力左手がかりと在るものです。 道産タヌキモ類 3種の葉の形態の特徴を示す 上図はすべてコタヌキモ Utricularia intermedia の葉を示したものです。 A-D:タ WJ 原図( I 食虫植牧研究会会誌JVo1.36 '. ; f o /より) 日一一:GlukJ)j翻( Biologische Untersuchungen Uber Vasser und Sumpfgewachse.Bd,I I I ./906より引用〕 1 1 4ー 北方山草 8 (1989) H G -・歯伏突起では左い F-Jヒメタヌキモ(F:外山原図 G-J 三オ探函より外山安湾) K-Mタヌキモ (M 夏葉・ L一秋葉・ K 葉端) 戸 1 G-J:深泥池産 Nーサルフツ産タヌキモー同一場 所から葉が二面ずつ出るとと を示した(出葉様式のご面性〕 ー道産のタヌキモ類で他訴重K二 面性を現わすもの在し 1 1 5 北方山草 8 (1989) O 道産:$1)(キモ類三種の葉裂片ー特徴 コヲヌキモ型 ヒメヲヌキモ型 ヲヌキモ型 -業製片のはばがほぼ同一で -葉裂片白はばが先端部~ -葉裂片白はばが先端部V 亡 テーフ状を左 l .先端部の 近〈在る Kつれて除々 K 近〈在る t てつれてせばま 近〈で急V て古る〈在る。 せばまり,先端は釘顕在 り,先端部は鈍頭を在す -歯状突起は,あまりめだた 在い。 -演端と歯状突起から/一。2 ヰの小事局が生えている。 在す。 -禽状突起はよ〈発達し, -歯状突起が認められ在い -偽分枝が認められる -葉は全線で周辺K荊隠が 認められ在い やや斜め外側 K突出する -葉の頂端と齢伏突起から /ー数本りノH i ! 屈 l が生え ている。 -小車!屈は偽分校の先端と 葉の現点のみに認められ る し 一 O 道産ヲヌキモ類三種の完盛正確な同定資料 コタヌキモ・ヒメタヌキモ・タヌキモの同定は,とれ全で記した棄の形態のみでほ正んど 正確在同定ができますが,左晶、正確V ては下記白同定表を参考U てきれるとよいで L工う。 水中』て浮瀞するか,地中茎(泥ヰ殺)を ナベて水中 K浮激する 骨ろして一部介を固着する -葉裂片 D形態はコタヌキモ 型 -葉裂片の形態はヒメタヌキ モ型 -花茎は黄緑色,花冠は鮮黄 色.まれ K花4':上部紫かっ 型 •f 主E は上部紫かっ色,花は 小形で黄白色 虫のうをつけ左い -花茎は黄緑色,花冠は鮮 黄色で仮面部陀赤色のす 色のものあり -水中茎の葉Kはほとんど捕 -葉裂片の形態はタヌキモ じり和財輩がある -水中窪田葉K捕虫のうをつ ける -水中茎の葉K捕虫白うを つけるのが普通 甫 -地中茎は無色で,水中棄の -地中茎は無色で,事数回f -水中葉から呼吸枝(白色 虫のうを房状U てつけ,棄は 小菅在ものをまばら Kつけ の糸状体〉をのばすとと ほとんど欠〈 f 甫虫をつけている -水中葉は一面准 -水中葉は一面性 あり -すべて地中茎を欠〈 -水中棄は普通二面性 コタヌキモ ヒメタヌキモ タヌキモ 総 合 矢印以下は「種」以下Kランクする FQRMAの同定を示したものです 1 1 6 北方山草 8 (1989) 前ベージから FORMAの同定へと続〈 ヒメタヌキモ コタヌキモ i コタヌキモ白うち,水中葉i'L1一 。2 個 ヒメタヌキモ白うち地中茎が極めて細 ほどの捕虫のうをつけるものをヤチコ <.葉裂片が徴細で .1ータ回文状十て タRキモとして区別するととがあり, 分岐するも白をナガレヒメタヌキモと 葉裂片の形態 V てもコタヌキモ(基本と して区別古れます。 在る種← form.intermedia ) 地中茎の発達が在〈浮世毒性といわれ とのちがいを認めるととができ古す。 ますが.~l頒道では地中茎をつける場 後K示す標本図版 E/-2は典型的左 合が事いようです。後K示す樗泳図版 ヤチコタヌキモで,北漉道ではコタヌ D(雨竜沼曹渡-NDO)はその典型 キモとの混生介布が見られます。 的在もので,ヒメタヌキモの貧栄養型 ..・栄養体白 -ljヨ態型 ~cotype) ヤチコタヌキモは,基本種コタヌキ モの下Kランクづけされる一つのフオ ルマ と見在古れるもりです。 (FORMA 品種)で,栄養体の 同定する時は,十分 K生長した個体 生態型 (ecotype)と考えられるも i'Ll:るのが無難です。 きらi'L.水中茎が太< . 葉K主軸が のですが,とれを独立<D~I胞とみ在す 学説がヨ あり .7 回ほど分岐する富栄議型のも ロッパ V 亡事いようです。 きらi'L.ヨーロッパ産のヤチコタヌ のを 7 トヒメヲヌキモ Utricula- キモが日本産のものと同じものか,ち ria minor L .form.stri ← がうものかという論議がありますが, cta KOMIYAとして区別すると ξ 結論は得られてい宮せλ心 があり告す。 三木茂侍士が「深泥池産」として「山 城水草誌Ji'L描かれたヒメタヌキモ (U フトヒメヲヌキモの 葉の分樹賦図 multispinosa MIKI n.sp.) はフトヒメタヌキモと思A つれます。 主軸をもったとの主 う在分岐様式はフト ヒメタヌキモ『てのみ 認められるものです. 水中茎 1 1 7 北方山草 8 (1989) ヤチコヲヌキモの葉の形態 A: : $ ' I 山原図ー空無期間けす 中の沼産の生体よりス クッチしたもの ・コタヌキモよりも樹伏 突起が目立ちます B 外山原図一江J I 巾!日東 野路星原産の生体より スクヅチしたもの 〆イ LH-aFU , puρUHMφt 1 1 8 e一a ノ 、 (ドイツ産) ・ sbeo lrib -teo avvrn mhe eec'n thoc s c s干 ysatリ sltLi か り h r・ e p ・ a dvla la-drur﹂ gceo rold? eer ら / bgtra e 仁 ex udBX -nr( 'kue-cedn-n uαsac -ngms 日 untl -kur-oltae genHs utue HBtRG C:Gluck 原図 北方山草 8 (1989) 3場 員 詰 G 8 タヌキモ Utricularia australis R.Br. 1 1 9 北方山草 8 (1989) B I: t . 1 」一、「一一ノ 前年の殖芽 ヒメ Fヌキモ Utricularia minor L -120 北方山草 8 (1989) G コタヌキモ Utricularia . •,~.・ 1 2 1 intermedia Hayne 。 北方山草 8 (1989) ナガレヒメタヌキモ Utricularia minor L . forma natans KOMIYA 1 2 2 北方山草 8 (1989) 監 ヤチコタヌキモ Utricularia intermedia Hayne forma ochroleuca(RHart m .) 目 KOMIYA 勾 e 理 - F o 1 2 3ー 2 北方山草 8 (1989) 標 本 図 版 デ " y A一世ヌキモ Utricularia australis R.Br. A← 1; 十勝管内中) 1I 期 間 前 外 山 NDO(/9cfcf.cf.IO) 〈付記〉全長。2m6タ cm の巨体の一部を奴断して樗泳を作製 A-02:北見江差君開封ム村浅茅野湿原舛凶 NDO(/9cfcf.7.; l,9) A←3-6:勇払郡厚真町育皆申沼外山 NDO(/9cfcf.o .目 。2 0 2) A←7-d " :十勝管内中)1I陪s:J!数期工外山 NDO(/9cfcf.cf.IO) A-9:北見江差剥猿払村浅茅野湿原外山 NDO(/9cfcf.7.029) A-Iθ:十勝管内中川陪怪裟買町外山 NDO(/9cfcf.cf.1θ) Bーヒメ"yヌキモ Utricularia minor L . 2 :新 調 苫 小 牧 市 柏 原 湿 原 刷J NDO(/9cf7.6.0202) Bー /- 0 B-3-~; 勇払郡岳j、牧市字樽前森田沼外山 NDO(l9 c f c f .6./02) B-5:勇 糊E 厚真町無名の沼外山 NDO(/9cfcf目.0. 029) 鹿 沼 外 山 NDO(l9 c f c f .. o .1.0) B-6←ア:勇払君目厚静T B-cf:勇払郡苫小牧市字齢官森田沼外山 NDO(/9cfcf.6./02) Cーコヲヌキモ Utricularia intermedia Hayne 0-/:勇払郡厚真町奥井沼外山 NDO(/9cf6.o ..023) く付記〉水深 1mの深所f'L地中茎を晶、ろしていた 0-02-6;劇 団s ; ' 5 ,J 牧市俗称「海岸沼j 外山 N DO(/9cfcf.o ..029) く付記〉上記標本のうち, 0-6は水中葉V ても捕虫のうをつけているととは注目 すべきととである。 Dーナガレヒメタヌキモ Utricularia minor L.form.natans KOMIYA D-/:雨竜芳百雨竜沼 タ~ NDO(/9cf7.cf./9) く付記〉新分布一 f0r m .mi n0r f0r m .natansが混生介布しているのが確認 I された. Eーヤチコタヌキモ日 tricularia intermedia f.ochroleuca ( R .Haltm)KOMIYA E-/: サロベッ湿原豊富町小宮 NDO-020233(/969.9.~) E-02:サロベツ湿原豊富町小宮 NDO← 。2 0233(1969.9.4 ど) く 付 記 )E-I.o 2 とも K典型的在ヤチコタヌキモ 1 2 4 北方山草 8 (1989) 今岡は山草誌ではほとんどとりあげられ 筆者は、過去 6年間、土曜、 H曜、祝祭 ることのなかった北海道の食且寸直物につい 日のすべてを北海道各地のタヌキモ類の鋭 て詳細l をまとめることができました。 祭に当ててきたー入、同じ i J l . l ! i (新篠i 章湿 このテー 7 を選んだ理由はいくつかあり 原)に年間百度以上も現地観察したことは ますが、その主在環由は三つです。その一 今は忘れ得ぬ思いIilとなっています。 つは、最近特に水中に住む食虫刷物の自生 その地は長い間手っかずの状態が続いて 地である沼地や湿原が急速に失われつつあ いたためにムシトリスミレを除く道産のタ り、少しでもそれらの槌物に関心をもって ヌキモ宇件前物(L e n t i b u l a r i a c e a e )の全てを もらいたいこと。二つめは、水中にすむ食 産する所であり、かつての石狩泥炭湿原の 虫植物Jを初心者でも容易に、しかも正確に 縮図がそこに横たわっておりました。 I n J定できる文献が身近になかったこと。三 当時は伊l 定書も一般に流布したものがな つめは、道産の食虫梢物の分布に米知の部 く、ずい分苦労したものですが、ミミカキ 分が多く、文献を無批判に引きうつしたた グサ妻J iを道内から再確認したことから食虫 めの誤りが散見されることをあげることが 納物分類学を専門とされている小広定志先 できます。 生と知り合い、標本の作製法から同定、そ タヌキモ類の大宝旅は苫小牧・厚真町に の他について教わることができました。こ 見られますが、開発によってそれらの自生 れからもハイスピードで失われつつある水 地は将米失われようとしております。 中の食虫植物達と開発との追いかけつこと サロベツ i 毘原・釧路湿原などの国立公園 その記録化が続きそうです。 文で綴る だけでなく、 i 映像としての記録化も!! でさえその保存には様々な問題をかかえて いるのが現状で自然環境は悪化の傾向にあ 気の速くなるような計画ですが、筆者の 踏査は全道を i 召単位まで落として、分布の ります。 北海道のある湖沼が鳥たちの聖域として 有無を明らかにしようとしています。そし ラムサー lレ条約が結ばれようとしているこ て、分イhしないことを証明することに多大 とは明ましいことでありますが、北海道で な労 } Jを必要とすることを知らされます。 は水中にすむ食虫植物j 圭に Rを向ける人が 世紀前の人々は馬に乗って調査旅行を ほとんどいないことは、どういうことなの しましたが、交通機関・道路網の発達がi l l でしょうか。 単位の調査を可能にしました。 水中の食虫植物は水環境に非常に敏感で 〈後記〉 す。水環境が悪化すれば、それらはすめな 重ねて申しますが、本編は小宵定志・柴 くなります。それらがすめなくなるという ことと人聞の生活とは密桜な関係があり、 田千品両先よ十一(日本歯科大学)による調査 水環境の悪化は人聞の生活に危機をもたら の士台の上に成り立ったものです。両先生 すでしょう。 にはi 架く感謝の意を表します。 1 2 5 北方山草 8 (1989) これを機会にして、水中の食虫I 仇物に関 それによってさらに記録の精細を図るこ とが可能になるからであります。 心を深められ、会員の方々や会員外の方々 北海道の多くの方々からの情報をJl J I待し より情報等が得られますなら、本編をまと めた意義は果たされるものと考えています。 て、ベンを置くことにします。 庭で咲かせたい花 3種 千葉市木暮 翠 '/11¥宅の庭にある植物は、主に蝶の幼虫た リれ雲岳石室へ行ってくる途中だが、大雪 ちの餅になるものである。多年にわたって 山はそれ以来賛っていないものだからこま r 媒」のことに興味をもちつワけてきたも かい場所は思いIlうせない。その初めての大 のだから、いつかはいろいろの種類の蝶を 雪1 1 1は、往路が yゲスっているなかを、!国主主 飼育できるように、との思い入れでそうな 峡の加藤さんというアイヌ人のおじさんに ってしまった。おそらく植物愛好会のよう 案内してもらってひたすら歩いた な方たちから見たらあきれられてしまうこ ら{可もわからなかった。 とだろう。 Lのだか 州日主はうって変わって上天気に恵まれ、「あ しかし、蝶の採集に行った山野に咲く花 れが北鎮岳J、「こちら 1 Mが黒岳」などと友 を兄れば、やはりその美しき・可憐さに見 人と少しのんびり加減に歩いた。そうした とれてしまうのは白然のなりゆきであって、 なかでかなり大きなコ 7 クサ 1 下落を見かけ 「もし自宅の庭でこれらの花を咲かせられ たわけで、これは大感激せざるを得ない。 たらどんなにすてきなことか」と思ったり するとその友人は「群落の中に寝そべるか もする。山野草を千葉のようなところで栽 ら写真を f 最ってくれJ と弓う o 大胆という 培することは簡単ではないので、それらの かロマンチックというか、こういう発想は 咲いている場所を白分の庭にみたてて会い ちょっとないことだと思うが、彼はその頃 に行くのが賢明かもしれない。 婚約中か新絡まもないときで、多分口 7 ン そんな矛盾を気持ちの中にかかえながら チソクな気分に浸っていたのだろう。ちな の出会いを書きつづってみた。街l 笑覧いた みに彼の名誉のためにつけ加えておくが、 だければ幸いでhある。 コ7 クサの l株もふみくだくことなく実に うまく寝そべったので、これまた感心させ (1)コマクサ られたことであった。 コ7 クサの 1 下落を見たのは 3 0年くらい前、 その後、自生のコ 7 クサを見た経験は余 大雪 1 1 1がはじめてであった。層雲峡から入 り多くないが、しかもそのいずれでも大雪 1 2 6