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公立大学法人 横浜市立大学

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公立大学法人 横浜市立大学
公立大学法人
横浜市立大学
国際都市・横浜の知的創造拠点へ
横浜市立大学は、国際都市横浜における知識基盤社会の都市社会インフラとして、特に教育
研究・医療の拠点機能を担うことをその使命とし、社会の発展に寄与する市民の誇りとなる大
学を目指します。
<具体的な方向性>
○ 横浜市を始めとした「都市」が抱える課題の解決に取り組んでいける人材を育成します。
○ グローバルな視野をもって活躍できる人材を育成します。
○ 地域医療を支える病院等において活躍できる医師・看護師等を育成します。
○ 県内唯一の公立大学附属病院として市域県域への高度な医療を提供します。
○ 生命医科学の分野における世界的レベルの研究拠点となることを目指します。
■ 横浜市立大学の経営
■ 横浜市立大学の運営
公立大学法人横浜市立大学は、授業料等の自己収入と
市からの運営交付金により運営しています。限られた財
源の中で、自主 ・ 自律的な大学経営を行っています。
公立大学法人横浜市立大学は、経営組織と教育研究組
織の役割を区分し、それぞれの権限と責任の所在の明確
化を図っています。
経営審議会は、法人の経営に関する重要事項等につい
て審議を行う機関であり、法人の代表者である理事長を
トップとして、副理事長、理事等で構成されています。
図1 組織体制
271
■ 学部
教育研究審議会は、大学の教育研究に関する重要事項
について審議する機関であり、教育研究組織の最高責任
者である学長をトップとして補佐役の副学長や、学部長
をはじめとした部局長など、教育研究関係者を中心に構
成することにより、教育研究組織としての自主性、自律
性が確保されています。なお、経営審議会は、副理事長
となる学長をはじめ、副学長等も参加する構成となって
おり、教育研究の意向についても経営側へ直接反映させ
ています。
平成 17 年4月の公立大学法人化に合わせ、商学部・
国際文化学部・理学部を統合再編した国際総合科学部と、
医学科及び、看護短期大学部を4年制化した看護学科か
らなる医学部との2学部体制へと移行しました。学部の
統合は、専門分野間の垣根を低くし、多様な学習機会を
提供することで幅広い視野のもと、専門性を駆使できる
人材育成を目的としています。
また、横浜市立大学の共通教養は、国際総合科学部、
医学部の枠を越えて、全学生が高い専門的能力を駆使す
るベースとなる教養を身につける場であり、個々の学生
が自分の固有のテーマを発見し、「自己の発見、自己の
確立」につながる能動的な知を獲得することを目的とし
ます。この共通教養と専門分野の知識を有機的に連鎖さ
せることにより本学の理念である「21 世紀のリベラル
アーツ教育(実践的な教養教育)」を実現します。
国際総合科学部
平成 24 年度にコース再編を行い、従来の 3 学系(国
際教養学系、経営科学系、理学系)に国際都市学系を加
えた 4 学系とし、各学系の下にそれぞれ 3 コースを設け
ました。共通教養を基礎に、それぞれの学系の専門性を
深め、主体的に学ぶことができる、創造性と倫理観を備
えた人材の育成を目指します。
医学部
近年、医学・医療の進歩はめざましく、先端医療に対
応できる専門知識はもとより、生命倫理や尊厳に関わる
問題への配慮など多様な能力が強く求められています。
横浜市立大学医学部では、課題解決能力を導く教養と
豊かな人間性、生命と個人の尊厳を尊ぶ倫理観を備え、
全人的な人間理解と人権尊重の態度を育んでいます。
医学部医学科では、患者の立場に立った医療を行い、
地域医療の向上に貢献できるような医師を養成すること
を第一の目的として教育を行っています。また、平成 24
年度には医学教育センターを設置し、これまで様々な改
革を行い、教育の質向上に向けた取組を進めています。
看護学科では、専門的知識や技術とともに、豊かな人
間性、高い倫理観、管理・調整能力、さらに問題解決能
力を備えた高い資質の看護職の育成を目指しています。
■ 基本方針
○教育重視
自らの課題を見つけ探究する姿勢と様々な問題に
対して解決する能力が備わった人材の育成に努めま
す。
○学生中心
常に学生のキャリア開発に主眼を置き、学生のニ
ーズに応える様々な支援プログラムの提供に努めま
す。
○地域貢献
横浜市が有する意義ある大学として、地域への貢
献をさらに推し進めます。
図2 基本方針
大学案内
1 2016(平成 28)年度大学案内
アドミッションズセンターで配布
2 大学 web サイト
アドレス http://www.yokohama-cu.ac.jp/
3 大学総合案内 広報担当で配布
■ 大学院
横浜市立大学では、学部の学びと深く結びつき、より
高度な研究や専門性を追求できる大学院を設置していま
す。
平成 25 年度に生命ナノシステム科学研究科生体超分
子システム科学専攻と医学研究科との医理連携により新
たに設置した「生命医科学研究科」が加わり、従来の 4
研究科(人文科学系の都市社会文化研究科(都市社会文
化専攻)
、経営科学系の国際マネジメント研究科(国際
マネジメント専攻)
、理学系の生命ナノシステム科学研
究科(物質システム科学専攻・生命環境システム科学専
攻)、医学系の医学研究科(医科学専攻・看護学専攻))
と合わせた 5 研究科で構成されています。
本学大学院は、各分野における次世代を担う人材育成
と研究成果や知的財産の社会還元などを通じて、積極的
な地域貢献を果たします。
市立大学金沢八景キャンパス
272
公 立 大 学 法 人 横 浜 市 立 大 学
都市社会文化研究科
都市社会文化研究科では、国際化・多文化共生などの
現代社会の課題を解決するために、これまでの研究科で
蓄積した成果を活用・発展させ、人文科学の深い知見を
基盤とし、その応用として多文化共生社会の形成、環境
先進都市の創出といった現実の都市問題等に実践的に取
り組んでいける人材を育成します。
教育課程の特色として、多分野融合型の授業科目を提
供し、市内の国際機関、自治体関連団体をはじめとする
地域社会と実践的な連携を行っています。また、社会人
を積極的に受け入れるため、基本的に昼夜開講制の時間
割編成を行っており、博士前期課程では、研究報告書に
よって学位を取得できる制度を導入しています。
博士前期課程の履修科目は総合研究科目、特講科目、
演習科目(特別研究科目)の3種類とし、さらに特講科
目は、人文学の基礎を学ぶ基礎科目と応用的、実践的分
野を学ぶ展開科目から構成され、基礎から応用まで多角
的に学べるカリキュラムとしています。
博士後期課程では、多分野交流演習、攻究科目、演習
科目の3種類の科目群を用意し、研究者及び高度専門職
業人の要請を目指します。
国際マネジメント研究科
国際マネジメント研究科では、国際的な経済環境の変
化を素早く総合的に分析し、的確な戦略を実行できる人
材、また、企業の海外進出、特にアジアへの進出に重点
を置き、本格的な海外展開を検討する企業及びこれらの
企業を支援する組織で活躍できる、国際的なマネジメン
トの知識、戦略及びセンスを備えた人材を育成します。
この教育目標を達成するため、博士前期課程では、履
修科目群を基礎、専門中心及び専門応用の3層で構成し、
専門知識を段階的に身につける体制を整えます。また、
2年間の研究指導を通じて、問題発見能力、資料収集能
力、外国語能力、問題解決能力及びプレゼンテーション
能力の向上を図ります。博士後期課程では、多様な分析
手法に関する科目群、グローバルな視点から効率的企業
経営を達成するために必要な知識を扱う科目群、実践的
テーマや喫緊の経営課題を扱う科目群及び学内外の研究
者が集って最先端の議論を交わす総合演習などが用意さ
れ、多角的な分析能力を養います。
生命ナノシステム科学研究科
生命ナノシステム科学研究科では、複雑な生命システ
ムを物質科学の立場から解明し、創薬・医療や食料・生
物環境など人類社会の永続的発展のために必要な諸問題
の解決策を見出すべく、これまでの物理・化学・生物の
融合をさらに進め、高度な科学技術を担う人材、また産
業の活性化に関わる諸問題に積極的に取り組む人材を育
成します。
研究科の 2 つの専攻は、計測・情報科学に基づき、電
子・原子・分子レベルからナノスケールシステム構築の
解明を目指す物質システム科学専攻、ゲノム科学に基づ
き遺伝子・タンパク質レベルから細胞システム構築の理
解を目指す生命環境システム科学専攻から構成されてい
ます。
これら 2 つの専攻は、研究科の共通理念のもと固有の
階層的研究対象を持ちながら、お互いに補完協力する関
市立大学鶴見キャンパス
木原生物学研究所
市立大学福浦キャンパス
係にあることを特長とします。
また、グローバルな研究者育成のために、連携大学院
協定を結ぶ理化学研究所、海洋研究開発機構、物質・材
料研究機構、農業生物資源研究所、NTT物性科学基礎
研究所との連携を強化するとともに、国外の研究教育機
関との間に新たな世界的交流のネットワーク構築を推進
し、統合科学を目指します。
生命医科学研究科
生命医科学研究科では、ポストゲノム時代に対応でき
る研究開発能力を持った人材を育成するために、革新的
な計測技術を駆使した生物学の新分野として原子レベル
や分子レベルでの生命医科学の確立を目指します。
生命原理を物質に基づき原子レベルで解明する構造生
物学を基盤として、生体分子→生体超分子複合体→細胞
内オルガネラ→細胞→器官→個体からなる生命の階層性
を理解する教育を行うとともに、細胞極性や細胞ネット
ワークにおける細胞間コミュニケーション、分化や細胞
初期化に関連するエピゲノム、再生医療につながる生殖
273
福浦キャンパス
細胞の独自性、あるいはさらに高次生命現象としての神
経科学などを分子レベルや原子レベルで理解し、様々な
疾病に対する合理的な創薬などの教育も行います。
また、国内の独立行政法人(理化学研究所、産業技術
総合研究所など)との連携や国外の教育機関とのネット
ワークにより、グローバルな視点からも教育を行い、本
研究科で得られた知識、経験を基に人類の抱える健康、
環境、衛生、医療などの課題に国内外で活躍出来る人材
を育成します。
医学研究科
医学研究科では、医学・医療の創造的研究を行い、生
命科学、医学、医療の発展に寄与するとともに、新しい
時代の医学・医療を指導的に実践する研究者及び専門的
職業人を養成することを目的に、修士課程及び博士課程
が設置されています。
修士課程医科学専攻は平成 10 年度に開設され、医学
部以外の大学出身者を対象に医科学教育を行い、新たな
医療技術や医療機器の開発に貢献できる人材を育成して
きました。
平成 22 年度より大学院医学研究科の修士課程に看護
学専攻が開設されました。本専攻では、実務経験者を対
象とした特別選抜を実施するとともに、看護職者ができ
るだけ離職しないで修学できるように、講義・演習科目
の夜間・土曜日開講、長期履修学生制度を実施していま
す。先端医療に対応できる高度な専門性と都市住民の生
活支援のあり方を変革できる実践能力の育成を目指し、
平成 26 年度からは 10 分野の教育課程により実践現場を
改革できる人材を育成しています。
博士課程においては、平成 19 年度から後期研修中の
医師の入学を可能とするとともに、通常の修業年限を超
えて計画的に履修することができる長期履修学生制度を
採用しています。
文部科学省の「がんプロフェッショナル養成プラン」
に続き、
「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」
プログラムも東京大学、東邦大学、自治医科大学と連携
し実施しています。このプログラムは、手術療法、放射
線療法、化学療法その他のがん医療に携わるがん専門医
療人を養成することを目的としています。
特に、がんのプロフェッショナルとして「根治」を目
指す高い意識で、新規薬物治療、先端放射線治療、臨床・
基礎研究に精通し、最先端のがん治療技術を提供できる
と共に、チーム医療を推進し、後輩を指導して、グロー
バルに活躍できる医師を養成していきます。
さらに、連携大学院では、平成 27 年度より豊富な症
例を持つ横浜市立市民病院や国立成育医療研究センター
と連携協定を締結しています。大学院生が現場に即した
高度な研究環境で研究を行い、両施設の医師、研究者を
医学研究科の客員教員として迎えることで、活発な人的
交流、人材育成、情報交流等を図っています。
所在地 金沢区福浦3−9
(金沢シーサイドライン「市大医学部」駅下車徒歩3分)
TEL 787-2511(代)、FAX 787-2767
鶴見キャンパス
所在地 鶴見区末広町1−7− 29
(
JR「鶴見」駅、京浜急行「京急鶴見」駅からふれーゆ行
バス乗車約 10 〜 15 分)
TEL 508-7201、FAX 505-3531
舞岡キャンパス
所在地 戸塚区舞岡町 641 − 12
(市営地下鉄「舞岡」駅下車徒歩 10 分)
TEL 820-1900、FAX 820-1901
■ 木原生物学研究所
所在地 戸塚区舞岡 641—12
(市営地下鉄「舞岡」駅下車徒歩 10 分)
TEL 820-1900(代)、FAX 820-1901
コムギの遺伝学で世界的に著名な故木原均博士の研究
業績を引き継いだ施設として、木原生物学研究所が舞岡
キャンパス内に設けられています。
約六千系統のコムギ、約八百系統のトウガラシの世界
にも歴史的にも貴重な遺伝資源を保有しており、地球規
模の環境変動下で増え続ける人類の食料を持続的に生産
していくために、本研究所でなければできない最先端の
植物ゲノム科学に関する研究に取り組んでいます。
また、
生命ナノシステム科学研究科に所属する大学院生に対す
る教育をとおして研究者・専門技術者などの人材の育成
に努めています。
こ れ ら の 研 究 成 果 を 生 か し、 平 成 22 年 度 か ら は、
JST・JICA 共同実施の「SATREPS 地球規模課題対応
国際科学技術協力事業」において、アフガニスタンの持
続的食料生産の基盤となるコムギ育種素材・育種技の開
発やコムギ品種改良を支える若手研究者を育成する 5 か
年プロジェクトに取り組むなど、国際的な貢献を行って
います。
また、故木原均博士の足跡を示す資料や記念品を展示
した木原記念室を公開するとともに、横浜の次世代を担
う人材育成に向けて、戸塚区内の小学校の総合学習への
支援に取り組んでいます。
■ 学術情報センター
学術情報センターは、大学図書館、情報教育実習室、
LL(語学)テープライブラリー・LL 実習室等で構成す
る学内共同利用施設です。
大学図書館では、本学の教育・研究・診療及び学習に
必要な情報拠点として、図書や電子ジャーナル、データ
べースなどの学術情報を総合的に収集し、提供していま
す。
各キャンパスの図書館として、人文・社会・自然科学
各分野にわたる資料を備えた学術情報センター(金沢八
景キャンパス)
、医学・看護に関する資料を備えた医学
情報センター(福浦キャンパス)、鶴見キャンパス図書室、
木原生物学研究所図書室(舞岡キャンパス)
、附属市民
総合医療センター図書室が設置されています。
また、学術情報センターと医学情報センターでは、市
金沢八景キャンパス
所在地 金沢区瀬戸 22 −2
(京浜急行「金沢八景」駅下車徒歩5分、
金沢シーサイドライン「金沢八景」駅下車徒歩7分)
TEL 787-2311(代)、FAX 787-2316
274
公 立 大 学 法 人 横 浜 市 立 大 学
表1 学生数(平成27 年5月1日現在)
学科・研究科<入学定員・収容定員>
国際総合科学部
国際総合科学科< 650・2600 >
医学科< 90・540 >
(単位:人)
1年
2年
3年
4年
750
842
705
889
96
97
89
88
101
100
113
108
947
1,039
907
1,085
122
124
22
20
5年
6年
計
3,186
89
88
547
医学部
看護学科< 100・400 >
学部 計
422
89
88
4,155
都市社会文化研究科 < 20・40 >
国際マネジメント研究科 < 20・40 >
生命ナノシステム科学研究科
ナノシステム科学専攻 < 30・60 >
博士前期
生命ナノシステム科学研究科
ゲノムシステム科学専攻 < 30・60 >
生命ナノシステム科学研究科
生体超分子システム科学専攻 < 40・80 >
246
生命ナノシステム科学研究科
物質システム科学専攻 < 30・60 >
生命ナノシステム科学研究科
生命環境システム科学専攻 < 30・60 >
生命医科学研究科 生命医科学専攻 < 40・80 >
都市社会文化研究科 < 3・9 >
国際マネジメント研究科 < 3・9 >
生命ナノシステム科学研究科
ナノシステム科学専攻 < 10・30 >
博士後期
大学院
生命ナノシステム科学研究科
ゲノムシステム科学専攻 < 10・30 >
生命ナノシステム科学研究科
生体超分子システム科学専攻 < 20・60 >
49
91
3
3
生命ナノシステム科学研究科
物質システム科学専攻 < 5・15 >
生命ナノシステム科学研究科
生命環境システム科学専攻 < 5・15 >
生命医科学研究科 生命医科学専攻 < 20・60 >
国際文化研究専攻
国際総合科学研究科
(博士後期)
経営科学専攻
ナノ科学専攻
バイオ科学専攻
生体超分子科学専攻
医学研究科
(修士)
〈 ・ 〉
32
64
医科学専攻
21
16
37
看護学専攻
11
24
35
77
82
58
105
322
253
266
110
105
734
1,200
1,305
1,017
1,190
医学研究科(博士)< 60・240 >
大学院 計
総合計
275
89
88
4,889
表2 教員数(平成27 年5月1日現在)
所属・配置
(単位:人)
教授
准教授
講師
助教
学術院(国際総合科学群)
77
61
2
12
0
152
人文社会科学系列
39
38
1
0
0
78
自然科学系列
38
23
1
12
0
74
学術院(医学群)
68
113
59
315
4
559
医学部担当(医学科)
42
38
26
99
0
205
2
1
0
0
0
3
医学部担当兼生命医科学研究科
医学部担当(看護学科)
附属病院担当
市民総合医療センター担当
助手
計
10
8
5
13
0
36
3
17
11
87
1
119
10
45
17
116
3
191
生命医科学研究科
0
1
0
0
0
1
先端医科学研究センター
0
3
0
0
0
3
保健管理センター
1
0
0
0
0
1
145
174
61
327
4
711
計
民利用も行っています。
員の人的資源についても学術院が調整・管理を行ってい
ます。毎月、全教員が参加する会議を開催し大学の方針
について情報共有する場を設け、情報教育、戦略的研究、
学生支援等の多岐にわたる課題については、分野横断的
な「ユニット」を形成して全学的視点で検討を行ってい
ます。
■ 先端医科学研究センター
がんや生活習慣病などの疾患の早期発見・予防・治療
に繋がる開発型医療を指向し、基礎医学研究の成果を実
際の医療へ橋渡しする「トランスレーショナルリサーチ
(※1)
」を推進して、その成果を市民の皆さんに還元す
るため、平成 18 年 10 月、福浦キャンパス内に開設され
ました。国等の大型プロジェクトへの新規採択やメディ
ア掲載など、着実に成果を上げています。 平成 26 年 10 月にトランスレーショナルリサーチ、バ
イオインフォマティクス、プロテオミクスの各分野を専
門とする 3 名の准教授を新たに採用し、各分野の研究を
推進しています。
平成 27 年 4 月より臨床研究の支援体制の強化を図る
ため、次世代臨床研究センターを開設するとともに、27
年 8 月には研究棟の増築部分が完成します。
先端医科学研究センターの拡充と次世代臨床研究セン
ターとの連携により、より早期の研究成果の市民への皆
さんへの還元が期待されます。
また、平成 26 年 10 月施行の横浜市がん撲滅対策推進
条例への対応を図るため、27 年 4 月に「市立大学にお
けるがん研究への支援事業対応本部」を設置し、附属病
院先進医療推進センターの取組や URA(※2)推進室
によるがん研究への支援を推進しています。
※1基礎研究の成果を臨床の場に応用すること。
※2研究開発内容について一定の理解を有しつつ、研究
資金の調達・管理、知財の管理・活用等をマネージ
する人材のこと。
(URA: ユニバーシティ・リサーチ・
アドミニストレーター)
■ 生涯学習事業
地域貢献センターにおいて、大学の持つ教育研究機能
を拡充し、地域社会のニーズに応える継続学習に関する
取組を行っています。市民の皆さんの学習意欲に応える
ため、大学の知的資源を活用し、多様な生涯学習講座を
開催するとともに、社会人が体系的に学習できる機会を
提供しています。
■ 国際交流事業
学生の海外派遣を積極推進しており、短期から長期ま
で様々な海外留学・研修機会を提供しています。特に交
換留学(長期)プログラムでは、既存の派遣先(ウィー
ン大学(オーストリア)
、上海師範大学(中国)
、仁川大
学校(韓国)
、ベネチア大学(イタリア)
、タマサート大
学(タイ)
)に加え、姉妹都市に所在するリヨン第3大
学(フランス)や、マレーシア科学大学(マレーシア)
とも交換留学を開始することになりました。
交換留学以外では、学生に人気のあるアメリカ・イギ
リスを主な派遣先とするセメスター留学プログラム、ブ
リッジプログラムといった長期プログラムがあり、交換
留学同様、留学の成果については、所属の学部・研究科
で単位として認定しています。
短期プログラムにおいても、カリフォルニア大学サン
ディエゴ校等の英語圏にある大学のみならず、フランス
語、中国語を学ぶ機会も提供しています。
■ 学術院
本学の教員は学部や研究科ではなく、学術院(国際総
合科学群および医学群)に属しています。そこでは学部・
研究科という組織の枠にとらわれない教育、専門分野間
の壁を越えた研究等を推進しています。また、サバティ
カル(研究休暇)制度や教員採用に関する事項など、教
■ 産学連携の推進
本学教員の研究成果を市民生活の向上や経済の活性
化、産業の振興に役立てるため、産学連携による地域貢
献を推進しています。
276
公 立 大 学 法 人 横 浜 市 立 大 学
産学連携に当たっては、国内外の研究機関や企業、大
学などの幅広い機関と「包括的基本協定」を締結、協力
を得て、共同研究や人材交流等の研究活動の推進に取り
組んでいます。平成 26 年度には、新たに木原財団や横
浜企業経営支援財団と協定を締結しました。
また、研究成果の具体的な活用に向けて、展示会での
情報発信や技術移転活動も推進しています。
■ インターンシップ
インターンシップでは、仕事を実際に体験することで
働くために必要なスキルを知り、働く人との交流を通じ
て、仕事への理解を深めることを目的としています。本
学では民間企業をはじめ、国や地方自治体へ学生を派遣
しており、単位認定を行っています。
平成 16 年度からは横浜商工会議所と協定を結び、市
内企業へのインターンシップを実施しており、平成 24
年度から横浜企業経営支援財団(IDEC)と連携し、市
内企業へ本学留学生を派遣するプログラムを開始しまし
た。
また、平成 17 年度から海外への派遣も行っており、
平成 26 年度はアメリカ、中国、インド、ベトナムなど
へ 25 名(前年度:15 名)の学生を派遣しました。
平成 27 年度は新たにアメリカアリゾナ州のプログラ
ムをスタートしました。
さらに、アメリカフロリダ州バレンシア大学の授業を
受講しながら、同州ウォルト・ディズニー・ワールド・
リゾートでの就業体験(実習)を行う、
「ディズニー・
バレンシア国際カレッジプログラム」がスタートするな
ど、長期プログラムの充実にも取り組んでいます。
附属病院
Development Program: 都市課題共通教育プログラム )
をマレーシア科学大学でも開講し、今後はフィリピン大
学、ベトナム国家大学でも順次開講を予定する等、この
取組を発展させ活発な交流を進めます。
■ 附属病院
横浜市立大学の附属 2 病院は、「市民が心から頼れる
病院」として、高度で安全な医療を市民の皆さんに提供
するとともに、病院経営の健全化に努めています。
附属病院
所在地 金沢区福浦3−9
(金沢シーサイドライン「市大医学部」駅下車徒歩1分)
TEL 787-2800(代)、FAX 787-2931
ホームページアドレス
http://www.yokohama-cu.ac.jp/fukuhp/
附属病院は、平成 3 年 7 月に横浜市南区浦舟町(現 :
市民総合医療センター)から移転し、新たに金沢区福浦
に医学部附属病院として開院しました。現在は、29 診
療科・654 床を擁する横浜市内で唯一の特定機能病院と
して、先進的な高度医療を含め、安心・安全な医療を市
民の皆様に提供しています。
また、
「地域がん診療連携拠点病院」(厚生労働省)
「エ
、
イズ治療中核病院」「災害拠点病院」(神奈川県)、「赤
ちゃんにやさしい病院」(WHO、ユニセフ)をはじめ多
くの指定病院としての役割を担うとともに、研修医、医
学生及び看護学生など将来の医療を支える医療人の教
育・育成にも努めています。
さらに、平成 27 年 4 月には附属 2 病院の治験・臨床
研究を推進する「次世代臨床研究センター(Y−NEX
T)」を設立し、病気に苦しむ市民等の皆様に「次の一手」
となる治療法等の開発を推進することによって高度で安
全な医療の提供を目指してまいります。
(診療科)
■ 国際ボランティア
国際教育交換協議会(CIEE / TOEFL 主催団体)が
提供するプログラムへ学生を派遣しています。
世界 30 か国、約 800 にわたる公共性の高いプロジェ
クトから選ぶことができ、海外からの参加者と協力して
英語を用いて自発的に活動する体験学習型プログラムと
なっており、本学では単位認定を行っています。 平成 21 年度からは CIEE のメンバー校に登録され、
平 成 26 年 度 は 43 名 の 学 生 を 派 遣 し ま し た。 こ れ は
CIEE が提供するプログラムとしては、全国 4 位の参加
人数となっています。
■ アカデミックコンソーシアム事業
アカデミックコンソーシアム(都市の課題解決を目的
とした大学間ネットワーク、横浜市立大学が事務局)で
は、アジアトップレベルの大学が参加し、世界銀行を始
めとする国際機関とネットワークを構築しています。平
成 26 年度はベトナム国家大学で「持続可能な都市の発
展のための機会と課題」をテーマに第 5 回国際シンポジ
ウム及び総会を開催し、都市の課題解決に向けた議論を
行うとともに、学生が参加し、現地調査結果を発表する
等国際的な研究発表や交流の場となりました。平成 27
年 9 月には第 6 回を横浜で開催します。また、市大と世
界 銀 行 が 共 同 で 開 講 し た SUDP(Sustainable Urban
リウマチ・血液・感染症内科、呼吸器内科、循環器内科、腎臓・
高血圧内科、消化器内科、内分泌・糖尿病内科、神経内科、脳卒
中科、精神科、小児科、一般外科、心臓血管外科・小児循環器科、
消化器・肝移植外科、臨床腫瘍科・乳腺外科、整形外科、皮膚科、
泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、放射線科、歯科・
口腔外科・矯正歯科、麻酔科、脳神経外科、リハビリテーション科、
形成外科、児童精神科、病理診断科、救急科(29 診療科)
(病床数)654 床
277
附属市民総合医療センター(通称 市大センター病院)
所在地 南区浦舟町4− 57
(市営地下鉄「阪東橋」駅下車徒歩5分、
京浜急行「黄金町」駅下車徒歩 10 分)
TEL 261-5656(代)、FAX 231-1846
ホームページアドレス
http://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/
附属市民総合医療センター
(通称 市大センター病院)
は、明治初期から市民の皆さんに親しまれてきた「十全
病院」をその前身としています。
旧附属浦舟病院を再整備し、平成 12 年1月に名称を
新たに開院しました。市民医療に徹した地域医療の基幹
病院として、第3次救急医療や高度・専門医療などを
10 の疾患別センターと 19 の専門診療科が一体となり、
市民の皆さんが必要とする医療を総合的に提供する大学
病院として機能しています。
平成 15 年4月には「高度救命救急センター」の承認、
同年8月にユニセフとWHOから「赤ちゃんにやさしい
病院」の認定を受けました。
平成 19 年6月には、神奈川県から「総合周産期母子
医療センター」の認定、
同年 9 月に「地域医療支援病院」
の承認を受けました。
また、平成 26 年 8 月には厚生労働省から地域がん診
療連携拠点病院に指定されました。
当院の理念である『市民の皆様に信頼され愛される病
院の創造』を目指し、日々努力しています。
(10 疾患別センター)
高度救命救急センター、総合周産期母子医療センター、リウマ
チ膠原病センター、炎症性腸疾患(IBD)センター、精神医療セン
ター、心臓血管センター、消化器病センター、呼吸器病センター、
小児総合医療センター、生殖医療センター
(19 専門診療科)
総合診療科、血液内科、腎臓・高血圧内科、内分泌・糖尿病内科、
神経内科、乳腺・甲状腺外科、整形外科、皮膚科、婦人科、眼科、
耳鼻咽喉科、放射線科、歯科・口腔外科・矯正歯科、麻酔科、脳
神経外科、リハビリテーション科、形成外科、泌尿器・腎移植科、
病理診断科
(病床数)726 床
附属市民総合医療センター(市大センター病院)
278
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