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授 業 科 目 B24民法4(債権総論・契約2) 2単位 担 当 教 員 角田 光隆
授 業 科 目 B24民法4(債権総論・契約2) 2単位 担 当 教 員 角田 光隆 科 目 分 類 法律基本科目 必修科目 対 象 学 年 1年次 講 義 の 目 的 契約法領域は不法行為法領域と並ぶ重要な領域である。第1に,債権総論と契約法との関 連性を十分に理解することをめざす。その際に、判例を読み,判例相互の異同点を認識しな がら,判例の分析力をつけることを努力目標とするとともに,判例法理と学説との関係や論 点にかかる諸学説が理解できるように努める。第2に,各種契約類型の知識を正確に修得し, 契約法にかかる契約内容の解釈方法を身につけることをめざす。 講義の位置づけ 前期開講の民法1、民法3、民法5の発展形として履修するとともに,後期開講になる民 法6(担保物権・人的担保) ,商法3(手形・商法総則)及び商法4(商取引法)の履修への 架橋の位置を占める。また,2年次以降履修の展開・先端科目のなかの,消費者契約法,労 働法1,2,社会保障法の基礎をなす。 履 修 上 の 注 意 ①民法1、民法3、民法5の履修をしているか、自習により同等の知識を有しているという 前提で講義を進める。 ②予め指定された教科書の指定部分,関係参考書・文献,判例を十分に予習するとともに, 論点部分に対する自分の見解を予め立てることができるようして,受講すること。 ③ケース・メソッド・プロブレム・メソッドに慣熟し自己の発言に自信をもつことができる ように努めること。 成績評価の方法 ①基礎的概念・基本原則・基礎的な法的推論能力の判定を目的として4回の小テストを行い 4回の課題を課する。 ②学期末試験を行う。 ③授業での課題(20%)・小テスト(20%)・質疑応答等(10%)の成績を50%,学期末試験の 成績を50%と配分する。 教 科 書 内田貴「民法Ⅱ債権各論(第2版) 」 (東大出版会) 参 考 書 等 星野英一ほか編「民法判例百選Ⅱ(第5版) 」 (有斐閣) 瀬川信久・内田貴「民法判例集債権各論(第2版) 」 (有斐閣) 鈴木禄弥「債権法講義(第3版) 」 (創文社) 広中俊雄「債権各論講義(第6版) 」 (有斐閣) 来栖三郎「契約法」 (有斐閣) 我妻 栄「民法講義・債権各論,中一,中二」 (岩波書店) 星野英一編集代表「民法講座5契約」 (有斐閣) 遠藤浩ほか監修「現代契約法体系第1巻∼第5巻,第6巻」 (有斐閣) 講 義 の 内 容 第1回 財産権移転型契約(1) :売買契約を考える(1) 各 回 の 主 題 ① 売買契約の成立 ② 売買の予約 ③ 手附 ④ 売買の基本的効力 第2回 財産権移転型契約(2) :売買契約を考える(2) ① 担保責任の種類と法的性質 ② 瑕疵担保責任 ③ 瑕疵担保責任と危険負担 ④ 瑕疵担保責任と錯誤 ⑤ 瑕疵担保責任と製造物責任 第3回 財産権移転型契約(3) :売買契約を考える(3) ① 他人の権利の売買 ② 権利の一部が他人に属する場合 ③ 数量不足・一部滅失 ④ 目的物の利用制限 ⑤ 担保権による制限 ⑥ 競売の特則 ⑦ 債権売買の特則 第4回 財産権移転型契約(4) :贈与・交換・買戻契約を考える ① 贈与契約 ② 交換契約 ③ 買戻契約 第5回 財産権利用型契約(1) :賃貸借を考える(1) ① 賃貸借の意義,他の不動産利用権との関係 ② 賃貸借の法構造 ③ 不動産賃貸借契約の成立 ④ 不動産賃貸借の存続期間,定期借地権 ⑤ 賃借人・賃貸人の権利義務 授 業 科 目 B24民法4(債権総論・契約2) 2単位 担 当 教 員 角田 光隆 第6回 財産権利用型契約(2) ;賃貸借を考える(2) ① 賃借権の譲渡・目的物の転貸 ② 第3者に対する賃借権の対抗力 第7回 財産権利用型契約(3) ;賃貸借を考える(3) ① 賃貸借の終了原因 ② リース契約 ③ 使用貸借 第8回 財産権利用型契約(4) :消費貸借を考える ① 消費貸借(消費貸借契約成立との要物性の要否,効力,終了) ② 金銭消費貸借(無償金銭消費貸借,利息付金銭消費貸借) ③ 準消費貸借 ④ 利息制限法、貸金業規制法 第9回 労務供給型契約(1) :雇用契約を考える ① 雇用契約(民法)と労働契約(労働契約法、労働基準法) ② 雇用契約の内容(法令・労働協約・就業規則・労使協定・個別的合意) ③ 雇用契約の期間・終了と解雇 第10回 労務供給型契約(2) :請負契約を考える(1) ① 請負契約と雇用契約・売買契約 ② 請負契約の成立 ③ 請負契約の効力 ④ 目的物の所有権の帰属 ⑤ 危険負担 第11回 労務供給型契約(3) :請負契約を考える(2) ① 瑕疵担保責任 ② 請負契約の終了・解除 第12回 労務供給型契約(4) :委任契約と寄託契約を考える ① 委任・準委任契約の意義:有償委任と無償委任 ② 委任・準委任契約の成立 ③ 委任・準委任契約の内容 ④ 委任・準委任契約の終了・解除 ⑤ 寄託契約 第13回 その他の典型契約:組合契約・終身定期金契約・和解契約を考える ① 組合契約の成立・組合員の権利義務 ② 組合契約の財産関係 ③ 組合契約と業務執行 ④ 組合員の変動 ⑤ 組合の解散・清算 ⑥ 終身定期金契約(成立と要件・効果) ⑧ 和解契約の意義と機能 ⑩ 和解契約の要件・効果 ⑪ 和解契約上の錯誤・不法 ⑫ 示談(交通事故の示談) 第14回 特殊の売買契約・消費者信用 ① 特定商取引法(訪問販売・通信販売・電話勧誘販売,連鎖販売取引,特定継続的役務 提供,業務提供誘引販売取引) ② 消費者契約法 ③ 割賦販売法 第15回 現代の特別契約:現代社会の日常的な特別契約を考える ① 旅客運送契約 ② 旅館・ホテル宿泊契約 ③ 旅行契約 ④ 電気・ガス・水道供給契約 ⑤ ゴルフ場会員契約 ⑥ フランチャイズ契約 ⑦ 学校教育契約