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ケタミンの麻薬指定について

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ケタミンの麻薬指定について
ケタミンの麻薬指定について
幻覚剤 PCP(フェンサイクリジン)と化学構造が酷似しており、世界各国で乱用が問題
となっている。
日本においては、青少年を中心に脱法ドラックとして乱用されており、昨年11月に開催
された国連主催アジア太平洋地区麻薬取締機関長会議で、麻薬として規制すべきとの勧告
がされたのをきっかけに、厚生労働省は2007年1月よりケタミンを「麻薬および向精
神薬取締法」の規制対象物質に指定することを、2006年3月23日に告示しました。
動物用のケタラールにおいても同様の規制対象となります。
★ メーカーの対応
現在のところ、三共ライフテック(株)の動物用ケタラールについては、下記のような対
応になりますので、各先生方はご留意下さいます様お願い致します。
1.包装名:
動物用ケタラール50 (筋肉用)
動物用ケタラール50 (筋肉用)
動物用ケタラール100(筋肉用)
2.弊社(富田薬品)への販売中止日:
10ml
50ml
10ml
2006年9月15日(金)
3.返品期限及び方法:未開封の返品をご希望なされる場合は弊社(富田薬品)に
2006年9月15日までにご返品下さい。
4.販売中止及び返品期限の理由:ケタラールを産業廃棄物として処分を完了するの
に3ヶ月を要するため。
※
動物用のケタミンは、フジタ製薬が引き続いての製造を予定しております。
★
麻薬取扱について
・ 法施行前に購入したケタミンでも、2007年1月以降麻薬免許無しでの所持・
使用した場合は、麻薬不正所持・譲渡で違法行為になりますので、ご注意下さい。
2006年度内に免許を取得して頂ければ「麻薬及び向精神薬取締法」
に従って所持することが可能です。
・ 麻薬免許を取得しない場合は、法施行(2006年12月31日)までに持って
いるケタミン全て処分(廃棄)をして下さい。施行後は麻薬を所持している
だけでも法違反になります。
★ 麻薬免許と事務手続き
1.
診療施設で必要な麻薬取扱者免許(麻薬及び向精神薬取締法第3条)
(1)麻薬施用者免許
医師、歯科医師又は獣医師(以下「医師等」という。
)が、疾病治療の目的で業務上
麻薬を施用若しくは施用のため交付又は麻薬を記載した処方箋(以下「麻薬処方箋」と
いう。)を交付するためには麻薬施用者免許が必要です。
麻薬施用者免許の特徴
ア) 個人に与えられる免許であること(免許を受けた者以外は麻薬を取り扱えません。
又他人に貸与できません。)
イ) 免許証に記載された診療施設以外では麻薬の施用が出来ないこと(免許証に記載され
ていれば複数の診療施設で麻薬の施用ができます。免許証に麻薬を施用できる診療
施設を追加するには届出を行う必要があります。この場合、従たる診療施設には麻薬
管理者が置かれていなければならない。
)
ウ) 都道府県知事ごとの免許であるので、都道府県を異にする2ヶ所以上の診療施設で
麻薬施用者になるためには、それぞれの都道府県知事から免許を受けなければならな
いこと。
(2)麻薬管理者免許
麻薬管理者が2名以上いる診療施設では、常勤の医師等又は薬剤師の中から、その診療
施設の麻薬を業務上管理する「麻薬管理者」を置かなければなりません。
この場合麻薬の実質管理を考えると、麻薬管理者には薬剤師を充てることが望まれます。
麻薬管理者は都道府県ごとの免許を受けなければなりません。なお、麻薬施用者が1名
だけの診療施設では麻薬管理者を置く必要はありませんが、麻薬施用者自ら麻薬の
管理を行わなければなりません。
2.
麻薬取扱者免許の申請・諸届
(1) 麻薬取扱者免許申請
麻薬施用者・麻薬管理者(以下「麻薬施用者(管理者)
」という。
)免許の申請は、
以下のように行います。
申請書類:麻薬施用者(管理者)免許申請書・・・・・1通
診断書(精神機能の障害がない旨、及び麻薬中毒者又は覚せい剤の中毒
者ではない旨)
・・・・・1通
医師等又は薬剤師の免許証の原本又は写し・・・・・1通
飼育動物診療施設の開設届の写し・・・・・1通
申請者の印(朱肉を使ったもの)
手数料・・・・・3,900円
※
●
申請先:各県の薬務課にお問合せ下さい。
免許の有効期間は、免許をうけた日から翌年の12月31日までです。
継続をして麻薬の取扱をする場合には隔年ごとに新しく免許を受けなければなりま
せん。新しく免許を受けなければ有効期間の満了後は、麻薬の取扱ができなくなり、
無免許施用・不法所持になることもありますので十分注意して下さい。
獣医師法の規定による診療簿にあっては、次の事項を記載して下さい。
・
・
・
・
・
★
患畜の種類
患畜の所有者又は管理者の氏名又は名称及び住所
病名及主要症状
麻薬の品名及び数量
施用又は交付年月日
記載に当たっての注意事項
(1) 注射剤については、実際に施用した数量をml単位で記載してください。
例:1A ではなく、0.5ml とか 0.7ml などと記載する。
(2) 保険点数のみの記載では、麻薬の品名及び数量を記載したことにはなりません。
(3) 同一麻薬の処方を継続する際は、2回目以降についても略式記号等(例えば、do、
前同、〃)で記載せず品名及び数量を明確に記載しなければなりません。
(4) 麻薬の品名の記載は、局方名、一般名、商品名又は簡略名(リンコデ、塩モヒ程
度)のいずれでもよく、英文による記載でも差し支えはありません。
ただし、麻薬の品名及び数量の記載のない約束処方等では記載しないで下さい。
例:
「鎮咳1号(リン酸コデイン 60mg)
」程度の記載であれば差し支えありません
が「鎮咳1号」のみの名称記載は不適当です。
(5) 診療録の記載については、施用した麻薬の品目および数量を記載した書面(施用
票の写し等)を添付しても差し支えはありません。
(6) 塩酸モルヒネ坐薬、硫酸モルヒネ錠等の複数の規格がある製剤を施用した場合に
は、何 mg のものを何個施用したかが分かるように記載して下さい。
(7) 診療録の保存期間は、医師法等により5年間と決められています。
★
患畜にあっての麻薬処方箋の記載(法第27条)
(1) 患畜の種類
(2) 患畜の所有者又は管理者の氏名又は名称及び住所(法人にあっては、主たる事務
所所在地)
(3) 麻薬の品名、分量、用法用量
(4) 麻薬施用者の記名押印又は署名
(5) 処方箋の使用期間
(6) 処方箋の発行年月日
(7) 麻薬施用者免許番号(隔年ごとの免許取得時に変更になります。
)
(8) 麻薬診療施設の名称、所在地
●
譲受(麻薬の購入)と譲渡(患者への交付)
麻薬の譲受・譲渡については、法律で厳しく規制されています。麻薬診療施設においては、
原則として次に掲げる場合以外は、譲受・譲渡はできません。
なお、麻薬診療施設間の貸借は絶対にしてはいけません。(同一開設者が開設する麻薬診
療施設間においても同様です。)
(1)麻薬卸売業者からの譲受
麻薬の譲受は、原則として県内の麻薬卸売業者からに限られています。
ア
麻薬卸売業者へ「麻薬譲受証」を交付し、麻薬卸売業者からは「麻薬譲渡証」の交付
を受けること(麻薬譲受証の提出が、麻薬を譲り受ける前提条件です。
)
イ
麻薬譲受証は譲受人が作成し押印すること。なお、譲受証に押印する印は原則として
開設者の印ですが、法人(一人法人を除く。
)で代表者印が常置されていない場合は、
代表者印に代わる麻薬専用の印又は代表者が認めた施設の長の印でも構いません。
ウ
麻薬卸売業者から交付をうけた麻薬譲渡証は2年間保存すること。
エ
麻薬譲渡証の品名、数量、製品番号と現品が相違しないか、また、麻薬の容器に政府
発行の証紙による封かんがなされているか確認すること。
オ
譲り受ける麻薬について、麻薬卸売業者立会いの下で破損等を発見した場合は麻薬
卸売業者が「麻薬事故届」を提出すること。また、麻薬を譲り受けた後に破損を発見
した場合は、麻薬管理者が「麻薬事故届」を提出すること。
(2)譲渡
患者の施用のため交付する場合を除き、原則として麻薬を譲り渡すことはできません。
また、麻薬卸売業者へ返品することも出来ません。
(3)患者等からの施用する必要がなくなった麻薬の譲受
麻薬の交付を受けた患者又は患者の家族から、施用の中止又は死亡等の理由により
施用する必要のなくなった麻薬を譲り受けることができます。
(他の麻薬診療施設・
麻薬小売業者から交付された麻薬を含む。
)
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