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形成外科

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形成外科
形成外科
特 色
一般に外科系診療科では①病巣を切除する。②痛みを除去する。③機能を回復させる。④形態を回復さ
せるなどを目的に治療を行います。形成外科ではこのうち特に機能回復と形態回復を主眼に置いた外科
的治療を行うことで社会生活の質(QOL:quality of life)の向上を図ります。
初期研修 (医師免許取得後1年目〜 2年目)
指導方法
初期研修医ができること
形成外科基本手技、創傷管理を学びます。切開、麻酔、
まずは救急患者の創傷処理です。局所麻酔、洗浄、ブラッ
縫合を学び皮膚小腫瘍切除、創傷処理の習得を目指しま
シング、外科的デブリードマン、トリミング、真皮縫合、
す。顕微鏡を用いたマイクロサージャリーの訓練を開始
結節縫合を一人でこなせるように指導します。形態的、
します。これらにより他科の診療あるいは救急当直業務
機能的に有利な皮切のデザインなど、形成外科的な考え
においても応用が可能となり、有利に研修が進みます。
方のエッセンスを伝授します。1 ヶ月の研修期間では他
到達目標
に顔面以外の粉瘤や母斑の切除と縫合を行います。2 ヶ
月以降は植皮や皮弁形成を指導医の指導のもとに行いま
1.形成外科的診療法・記載法。2.手術前・後の管理。3.
す。3 ヶ月時にマイクロサージャリーの訓練がすすんで
簡単な創処理。 4.簡単なスプリント及びギプス固定法。
いれば実際に血管吻合の一部を行います。
5.形成外科的外傷の応急処置。 6.形成外科諸手術の
助手。 7.形成外科的縫合法(全層植皮恵皮部・単純な
目標達成に必要な研修期間
外傷)。8.分層植皮 の採皮法を修練します。
3か月程度
また1.簡単な良性皮膚および皮下腫瘍摘出術。2.分層
および全層植皮。3.簡単な瘢痕拘縮形成術。4.簡単な
指導医からのメッセージ
皮弁形成術など の部分的な執刀者となります。
当科では顕微鏡を用いたマイクロサージャリーによる再
建を積極的に行っています。時間が空いたときに一緒に
顕微鏡を覗いて手技の手ほどきをします。微小血管吻合
の手技は形成外科のみならず、移植外科、泌尿器科、耳
鼻咽喉科、整形外科、産婦人科、心臓血管外科などでも
必要な手技です。
後期研修 (医師免許取得後3年目以降)
指導方法
後期研修医ができること
卒後研修修了後から最低4年間で専門医試験の受験資格
外来診療、手術一般
が与えられます。専門医取得までのプログラムの一部を
当科が受け持ちます。大学病院もしくは地域の総合病院
<形成外科医コース>
で研修を行います。形成外科学の内容は多岐にわたりま
研修期間
すので大学病院を始め、各関連病院研修先をより多く廻
2年間
ることにより基本的手技を修得していきます。専門医取
得には形成外科学会の定めた形成外科疾患分類に応じた
到達目標
幅広い症例経験(10症例+60症例)、学術論文を最低一編
専門医コースに準じます
掲載されることが必要条件です。書類審査に合格したら、
筆記試験、面接を経て合否が判定されます。学会発表や
後期研修医ができること
研究会、勉強会など交流の場を持ってスキルアップ、キャ
外来診療、手術一般
リアアップを目指します。
<専門医コース>
研修期間
4年間
到達目標
指導医からのメッセージ
日本形成外科学会への入会は必須です。形成外科専門医
取得は、美容外科にすすむ場合にも基本手技に対する信
用性の観点から必要です。長崎大学医学部形成外科教室
への入局が専門医取得の早道です。専門医取得は将来考
えるとして、当院でじっくりと形成外科を学んでみたい
上記修練に加え
と考える方の受け入れもしています。当院で2年間研修
1.マイクロサージャリーの手術手技
してから入局しても専門医資格取得が遅れることはあり
2.外来にて科長の指導下で週2回新患患者の診断法
ません。
3.形成外科的外傷の形成外科的処置法
4.簡単な顔面および手の先天異常の治療法
を修練します。
1.皮膚および皮下腫瘍の手術
2.瘢痕拘縮形成術
3.切断指再接着術
4.筋皮弁・穿通枝皮弁
などの部分的な執刀者となります。
全国規模の学会で演者として発表し、学術論文を投稿
します。
4年(レジデント最終学年):上記修練に加え
1.外来患者の診察
2.入院患者の受け持ち
を修練します。
1.唇顎口蓋裂をはじめとした先天異常の手術
2.顔面や手の機能再建手術
3.血管柄付き複合組織移植術
4.その他、科長の指導のもと形成外科諸手術の執刀者
となります。
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