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甲山勤労者山岳会 - Biglobe
甲山勤労者山岳会 2015.12 No.472 目 ◆ 巻頭言 ◆ 例会案内 ◆ 行事報告 ☆ ☆ ☆ ☆ 次 寛容・寛大な心 ドテカボチャ 1 2 秋の山の辺の道 蒜山高原・大山・幻の滝・氷ノ山荘 那岐山 オリーブアイランド「小豆島」 S.S あまけん しんいち 友蔵 10 12 13 14 槍穂高大好き 友蔵 八岸 正勝 しんいち さわうち 15 16 17 18 19 安留紘一さん追悼集 ◆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 天国でも山岳会を! 雪山に消えたあいつ 安留さん、ありがとうございました 安留さんへ すかっ屁 休暇の思い出 発行 甲山勤労者山岳会 〒662-0865西宮市神垣町8-12 ℡・FAX 0798-63-3197(木下宅) HP:http://www7b.biglobe.ne.jp/^kabutoyama39/ 発行責任者 渕上 勝之 編集責任者 井口 健 発 行 日 2014年4月28日 行 日 2015年11月25日 巻頭言 寛容・寛大な心 ドテカボチャ 最近、新聞の読者欄やインターネットニュース等で気になる共通の話題が ありました。 一つは 電車におけるベビーカーでの乗車に対する苦情です。車内がより 窮屈になるという状況は分かりますが、お母さん達も迷惑を掛けるのが分か っているのに乗らざるを得ない事情も配慮してあげることはできないもの でしょうか。厳しい声は年輩の女性からで、自分達の時は抱っこしていたの でベビーカーは折り畳むのだという意見です。 混んでいる電車に乗りたくない気持ちは分りますが、お母さん達も肩身の 狭い思いをして大変だとは思わないのでしょうか。まして子供は何にも分ら ないのです。ザックやバック等を背中や肩に掛け場所を取る人もいますよ。 二つ目は、祭りに欠かすことのできないお囃子(はやし)の練習への苦情。 お囃子の練習が、新しく住み始めた住民から騒音として苦情が寄せられて 練習場所の確保や時間に苦慮しながら行っているとのこと。 お囃子の練習は本番を成功に導く為に必要で、一時の期間限定であるにも 関わらず自分に関心・興味がなければ、ただうるさいから反対!日本の伝統 文化の継承はどうでも良いのですか?人と人・地域との結びつきつながりを 避け自分だけの世界に浸りたいのでしょうか。 最後は、幼児の声による騒音等を心配した住民の反対で保育園設置を断念。 子供の声や送迎時の混雑等の問題を心配し、昼寝もできなくなり静かな住環 境が壊されるという、高齢者が多く住んでいる地域からの声です。 子供は国の礎と云いながら自分達の現在の環境を優先し、働く母親の支援 の場となり、これからの自分達を支えてくれるのだとは考えないのでしょう か。子供の声は騒音ですか、活力とは捉えられないのでしょうか? 私は聖人君子でも正義感が強い訳でもありませんが、これらは少しおかし いのではと思います。様々な事情があるのを承知で云わせて頂ければ、個々 の意見が強すぎ、声高に云った人の意見が通ってしまう難しい時代だと思い ます。いずれも「寛容・寛大な心」が欠けているのではと思わざるを得ませ ん。 個人の声が反映される社会は、自由主義社会の良い点だとは思いますが行 き過ぎると自分勝手な冷たい社会となり、自分と合わないものは排除するこ とに繫がるのではないでしょうか。 現状が半永久的に続くことはないのに・・・ 1 例 会 案 内 例会日 日 月 6 7 13 14 20 21 27 28 12月 火 水 木 1 2 3 8 9 10 15 16 17 22 23 24 29 30 31 金 4 11 18 25 土 5 12 19 26 1月 日 月 火 水 木 金 1 3 4 5 6 7 8 10 11 12 13 14 15 17 18 19 20 21 22 24 25 26 27 28 29 31 土 2 9 16 23 30 日 月 1 7 8 14 15 21 22 28 29 2月 火 水 2 3 9 10 16 17 23 24 木 4 11 18 25 金 5 12 19 26 土 6 13 20 27 注 参加者は必ずリーダーに申込みを。特に車を利用する場合は早めに申込み を。変更や中止になる例会もありますので、必ず最新号で確認してください。 注 持ち物は特記事項が無い限り、弁当、水筒、雨具、帽子、手袋、ライト、 地図、健康保険証です。 12月クライミング予定表 日 3 10 17 24 曜日 木 木 木 木 初級 岩登り教室 月 12 持ち物 地 図 問合せ [email protected] 集合場所 JR 道場駅 10:00 〃 〃 〃 問い合わせ アタック( 携帯 090-3263-0725 ) C L T.H 日 曜日 集合場所 23 水・祝 阪急芦屋川駅9:00 芦屋ロックガーデンで岩登り 登攀用具(無くても参加できます) 山と高原の地図「48 六甲・摩耶」 2 12/6(日)クリーンハイク 集 合 阪急甲陽園駅 10:00 問合せ [email protected] 持ち物 ごみバサミ、ビニール袋 地 図 山と高原地図「48 六甲・摩耶」 ※ 注意 日時変更 (320m) 12/9(水)和泉山脈ミニ縦走 お菊山 集 合 JR 天王寺駅 和歌山行きホーム C L 清少納言 地 図 1/25,000 「樽井」 先頭車両 8:00 ※ 天王寺8:13発⇒紀州路快速和歌山行き⇒「長滝」で下車 帰りは「新家」で乗車 ※ コースタイムは4時間 55 分 640 円 12/12(土)西穂高・冬山トレーニング 集 合 阪急バス宝塚駅 9:00 C L 友蔵 持ち物 アイゼン ロープ ※ 蓬莱峡でアイゼン・ロープワークのトレーニングを行います。 ※ 参加要件 3,000m 前後の雪山経験者で男性 20 ㎏、女性 15 ㎏以上の荷物を 背負って行動できる人 西穂高《1月8日(金・夜)~11日(月)》トレーニングの日程 12 月 20 日(日)集合:阪急 芦屋川9:00 場所:芦屋川~宝塚 ボッカ 12 月 26 日(土)集合:阪急バス宝塚9:00 場所:蓬莱峡 アイゼン・ ロープワーク *トレには最低2回は参加して下さい。ボッカは個人トレでも結構です 日程も含め詳しい内容については参加者で協議します 3 12/13(日)忘年会 講演会集合 10:00 講 演 会 「14 年間にわたった氷ノ山の自然を守る運動」 講 師 兵庫県勤労者山岳連盟 会長 喜多 伸介(きた のぶゆき) 申 込 み ノーヤン ※ 準備の都合上なるべく早く申し込みをお願いします 忘年会集合 懇 親 会 持 ち 物 ※ 13:00 西宮市民会館 筆記用具 費用3,000円 502会議室 即売会を西宮市民会館403小会議室で12:00より行います。 忘年会会場 西宮市民会館 阪神西宮駅 西宮市民会館(忘年会会場) (589m) 12/19(土)千丈寺山~千丈寺湖~ 風のミュージアム 集 合 阪急西宮北口駅 南駅前広場 C L ふじた 地 図 1/25,000 「藍本」 9:00 4 12/23(水・祝)納山行・妙見山 集 合 阪急川西能勢口 能勢電のプラットフォーム9:15 C L ドテカボチャ 地 図 山と高原の地図 「47 北摂・京都西山」 320 円 川西能勢口9:24⇒9:51妙見口 12/26(土)T 農園援農感謝餅つき大会 集 合 阪急西宮北口駅南 駅前広場、9:00 持ち物 軍手、マスク、帽子 申込み ふじた ※ 昼食会費 500 円 1/9(土)初詣山行 枚岡神社~生駒山 集 C 地 合 近鉄奈良線 区間準急大和西大寺行先頭車両 大阪難波駅 9:14 発-近鉄鶴橋駅 9:21 発-枚岡駅 9:36 下車 L 吉川 武蔵 図 1/25,000「生駒山・信貴山」 ※ 帰りは 近鉄生駒線 元山上口駅発⇒ 生駒で乗換⇒ 鶴橋駅着 ※ 希望者は帰り近鉄・鶴橋駅で下車、新年会を行います。 1/8(金・夜)~11(月)厳冬の西穂高 集 合 未定 C L 友蔵 持ち物 装備は参加者のミーティングで決めます。 地 図 山と高原の地図「37 槍ヶ岳・穂高岳 上高地」 ※ ※ 西穂高ロープウエイ~西穂山荘~西穂高岳ピストン 冬山経験者で男性 20 ㎏・女性 15 ㎏程度の荷物で8時間以上 5 行動可能者 1/16(土)~17(日)氷ノ山スキー 氷ノ山荘(泊) 集 合 阪急西宮北口駅 南駅前広場 8:00 C L さわうち 持ち物 スキー靴及びスキー(レンタルも可)スキー用パンツ、皮手袋 地 図 山と高原の地図「52 氷ノ山 鉢伏・神鍋」 ※ わかさ氷ノ山スキー場を利用する予定です。 1/17(日)淡路・諭鶴羽山~水仙郷 集 合 阪急西宮北口駅 南駅前広場 8:30 C L ふじた 地 図 1/25,000「諭鶴羽山」 ※ キャンピングカーで行きます。定員は 10 名です。 1/23(土)~24(日)カニカニツアー 行 き 先 集 合 見学コース 連 絡 先 費 ※ 香住 老舗の今子荘「櫂の詩」 カニ・フルコース 阪急西宮北口駅 南駅前広場 8:30 ふじた 用 27,000 円(交通費と宿泊)、酒代は個人負担になります。 参加申込みは10名となり、申し込みは締め切りました。 1/25(月)湖南アルプス・堂山~笹間ヶ岳 集 C 地 JR 尼崎駅7:52発⇒新快速米原行き 先頭車両⇒大阪8:00発 ⇒石山 8:44着 帝産湖南バス8:55に乗車 L 清少納言 図 1/25,000「瀬田」 合 ※ 切符は石山駅まで往復購入してください 6 帰りは昼得切符が使える予定 1/31(日)神鉄六甲駅~仙人窟~ ガーデンテラス 集 合 神鉄六甲駅 改札口9:30 問合せ [email protected] 持ち物 軽アイゼン 地 図 山と高原地図「48 六甲・摩耶」 2/6(土)クリーンハイク 集 合 問合せ 持ち物 地 図 阪急甲陽園駅 10:00 [email protected] ごみバサミ、ビニール袋 山と高原地図「48 六甲・摩耶」 2/7(日)飛鳥路ウオーク 集 合 問合せ 地 図 近鉄大阪阿部野橋駅 9:20発 [email protected] 1/25,000 「畝傍山」 南大阪線急行吉野行き先頭車両 ※ JR 大阪駅8:38発⇒環状線内回り⇒9:00着 天王寺⇒徒歩⇒ 近鉄大阪阿部野橋駅9:20発⇒近鉄南大阪線急行吉野行き先頭車両乗車 ⇒10:02着 飛鳥駅 ※ 飛鳥駅⇒高松塚古墳⇒石舞台⇒岡寺駅 歩行 10 ㎞のやさしいコースです。 2/13(土)霧氷の三峰山 集 合 近鉄 鶴橋駅 近鉄大阪線急行「名張行き」8:33発先頭車両乗車 ⇒ 9:23着 榛原駅 C L 吉川 武蔵 持ち物 スパッツ、アイゼン、合羽 地 図 1/25,000 「菅野」 ※ 奈良交通臨時便「霧氷号」に乗車し、登山口の「みつえ青少年旅行村」へ 7 2/14(日)中山連山 集 合 阪急山本駅 10:00 問合せ [email protected] 持ち物 希望者は「宝の湯」へ行きます。入浴セットを用意してください。 地 図 山と高原の地図「47 北摂・京都西山」 2/20(土)全山縦走 西トレーニング 集 合 問合せ 地 図 山陽電鉄 須磨浦公園駅 8:00 [email protected] 山と高原地図「48 六甲・摩耶」 ※ 過去には出発の須磨浦公園駅から大雪の時もありました。天気予報に注意 2/21(日)~22(月)スノーシュー 美方高原~鉢伏山 集 合 阪急西宮北口駅 南駅前広場 9:00(予定) C L あまけん 山 域 美方高原(美方郡香美町小代区新屋)~鉢伏山 宿泊先 尼崎市立美方高原自然の家(とちのき村)☎0796-97-3600 持ち物 ・費用は 15、000 円程度 ・スノーシュー、ストックはレンタルします。(持参も可能) 地 図 山と高原地図「52 氷ノ山・鉢伏・神鍋」 2/27(土)柿谷コース~ガベノ城 集 合 問合せ 地 図 阪急芦屋川駅 北広場 9:00 [email protected] 山と高原地図「48 六甲・摩耶 8 2/28(日)全山縦走(東)コース トレーニング 集 合 新神戸駅 一階バス停・東側 8:00 問合せ [email protected] 持ち物 アイゼン 地 図 山と高原地図「48 六甲・摩耶」 例会企画案 (3月) 月 3 3 3 3 3 3 3 3 3 日 5~6 5 12 13 14 19 21 26 27 曜日 土~日 土 土 日 月 土 月 土 日 山行場所 冬山テント・大山 箕面・六個山 田中農園でぜんざいの準備 全山縦走・本番・ぜんざい配布 田中農園でのぜんざい片付け 皆子山 虚空蔵山 天橋立・知恵の湯 竜王山~長谷寺 CL 登山時報・購読のご案内 全国連盟が発行している機関誌です。 日本の聞いたことのない山の案内や、ア ジア、世界の登山界の情報が掲載されています。 2016 年1月号から、1年間購読料 3,600 円 現在、12 人の方が、購読されていますが新規購読ご希望の方は、廣本まで、ご 連絡ください( 携帯 080-6130-7514 ) 購読料は1年間分まとめて、忘年会の時に頂きます。 担当 八岸 正勝 9 秋の山の辺の道 2015 年 10 月 25 日(日) 参加者 女性8名 男性6名 S.S 計 14 名 雲ひとつない秋晴れの日曜日、甲山勤労山岳会入会後初めての例会に参加 させていただきました。 出発点 JR 天理駅から近鉄桜井駅までの約 16 キロ、山裾のコースなので アップダウンも少なく、いろいろなスポットに立ち寄りながらの多彩な面を もつ楽しいコースでした。 まず、山の辺の道、それは宗教いっぱいの道・・・天理駅に降り立つとそこ は天理教のお膝元だけあって、天理教の黒い法被を着た方がそこここに、商 店街には天理教のグッズのお店がそこここに。教会本部の建物はとても立派 で見惚れました。あちこちに天理教の建物があり、なぜか高い煙突がたくさ んそびえていたのですが、何の煙突なのでしょうか? そして、山のほう へ入っていくと、神 社が次々とありまし た。神の御使いであ る鶏が闊歩している 石上神社、夜都伎神 社、元伊勢第一番目 の桧原神社、古代か ら最も聖なる山とさ れる三輪山を御神体 とするわが国最古の 神社大神神社など、 由緒ある神社ばかり です。 終点桜井駅近くには、仏教伝来の地がありました。今では日本全国津々 浦々まで仏教が広まっていますが、ここから始まったのですね。その近くに は大きな石に釈迦如来と彌勒如来像が彫られた金屋の石仏もありました。平 安時代の造立だそうです。弘法大師が開いたというお寺もありました。 10 そして、山の辺の道、それは古代ロマンの道・・・この辺りは初期ヤマト王 権があったとも考えられている地であり、古墳がたくさんありました。あの 卑弥呼の墓ではないかと近年言われるようになった黒塚古墳もありました。 一番立派だったのは、崇神天皇陵。日本最古の天皇陵と言われ、宮内庁管 轄のもとしっかり柵が張り巡らせられていました。鬱蒼と木が茂り、野鳥の 楽園なっているようで、様々な鳥の鳴き声が喧しく賑やかでした。対照的に 小さくて可愛らしい古墳もあちこちににあり、それらは地域に溶け込みまた は侵食され、裾がミカンの段々畑になっているところもあってびっくり! また、周りを堀で回らされた環濠集落という集落もありました。戦国乱世 に自衛のためだったそうです。今は静かでのんびりしたところですが、かつ てはおっかない時代もあったのですね。 そしてそして、山の 辺の道、それは美味し いものショッピングの 道・・・道に沿って柿畑 や蜜柑畑キーウイ畑が 広がって、歩けばそこ に販売所・・・また少し 歩けば販売所・・・産地 だけあって、とっても 美味しそう!でとって もお安いのです。素通 りなどできるでしょう か?!でも始めのほうで買ってしまったら荷物になるし、でも販売所がこの 後あるかわからないし・・・などと考えつつ、販売所があるとのぞかずにはお れず、果物以外にも野菜やら三輪素麺などに目がキラキラしてしまいました。 と言ってもキラキラしていたのは主に女子で・・・男性陣からは、「え〜ま た止まるの〜進まへんがな〜」とため息が聞こえたような・・・殿を務めてく ださったドテカボチャさん、最後尾でもあるにかかわらず買い物の誘惑に引 き込まれても、黙って辛抱強く待って下さってありがとうございました!お かげさまで、柿やお野菜、秋の味覚を美味しくいただきました。 と、山の辺の道は歴史や史跡を楽しみながら、買い物を楽しみながらのの んびり楽しい一日コースでした。ありがとうございました! 今度山の辺の道に行くときは、大きなリュックにしようっと! 11 蒜山高原・大山・幻の滝・氷ノ山荘 あまけん 参加者:男性5名 女性3名 計8名 西宮北口のいつもの場所に集合し、T 農園でキャンピングカーに乗りかえ、 蒜山へ向かいました。途中のレストハウスで昼 食にしましたが、一面のコスモスの咲き乱れる 後方に紅葉が始まった大山につながる山々が見 事でした。途中の道路からの大山の展望です。 もう少し季節が進めば全山の紅葉が素敵だろう と想像しました。 途中、鳥取の海岸線の道路から風力発電の風 車を見ました。当然のことですが、原発や火力 に頼らない電力供給の方法が試みられている努力 が、日本の各地で広まっていることを実感します。 同時にこの事実はあまりマスコミが書かないた めに、多くの市民の共通認識にはまだ距離がある のかなと感じました。 氷ノ山荘が今日の宿泊場所ですが、途中の鳥取 賀露港にある日本海料理店の海陽亭で夕食でした。活いかの泳ぐ天然いけす のカウンターで食事でしたが、写真ストロボの光で泳いでいるいかの色が一 瞬で変わることを偶然発見しました。思わず何度もシャッターを切りました。 二日目はあの“幻の滝”をめざします。六郎衛 さん、さわうちさん、ザイルさんとふじたさん の友人の K さんは滝を見たことがないので、 少々不安はありましたが、滝まではあまけんが 先導することになりました。 「土地の人でも、ごく一部しか、その存在を知 らないという滝は、地図にもなく、奥深い山の 中で、みごとな風格を漂わせて、五十㍍の高さ を勢いよく落ちていた…」―と 1987 年 8 月 7 日号で初めて朝日グラフの掲載で世に出て、そ の後国土地理院の地図に記入されるという経 過を知ると、一層この滝に興味を持ちます。 やっと全員が滝に到達できて、ほっとしまし た。連日の晴天で水量が少なかったのが残念で したがこの景観に全員が大満足でした。 全行程をキャンピングカーの運転 をしていただいた T さんに参加者一同は感謝感激です。 12 那岐山 2015 年 11 月7日 参加者 : 男性5名 記) しんいち 女性 2 名 コースタイム : 阪急西宮北口 7:30―蛇淵の滝駐車場⇒休憩 10:00⇒ 黒滝 10:30⇒昼食 11:25~12:30⇒大神岩 13:10⇒蛇淵の滝駐車場 14: 40 今日は奈義町の那岐山という山へ登ります。車でまず着いたのが那岐山麓 山の駅(道の駅ではない、登山・トレッキングの拠点施設)です。ここでト イレ休憩をして、車でさらに約 1 キロ、一番上の駐車場まで行き駐車。コ ースは蛇淵 B コースから大神岩コースを選んだ。 出発してすぐ小さい桃色のリボンのような花をつけた木があり、この木は マユミだそうです。全体に紅葉は宝塚、六甲よりも少し進んでいるようでし た。踏み進む登山道の落ち葉も色とりどりできれいでした。時間もあるから ということで中腹あたりにある三叉路から黒滝へ立ち寄りました。ここから の登りは高度をかせぎました。A コースとの合流点である稜線に出ると、歩 きも楽になって景色もよく見えました。 この稜線が縦走コースにつながり、鳥取県と岡山県の境になっています。 頂上での昼食はゆっくり時間をとりました。石碑には「岡山県奈義町観光 協会」とあり、そのすぐ下に「鳥 取県智頭町観光協会」またすぐ 下に「平成 14 年 3 月吉日」と仲 良く彫り込んであります。この 碑にちなんで K・岡山県、Y・鳥取 県が仲良く握手して、石碑の上 で記念写真を撮りました。 昼食後は大神岩コースを下り 大神岩 980m に立ち寄った。こ こは山岳修行の場であった名残 りか「大日如来」 「不動明王」と 刻んだ文字がある。ここでは山好きの夫婦に出会い、話が弾んで六甲山縦走 の話とか紹介などしていました。 時間は余裕たっぷりあるので「名木ノ城跡」も通りました。中世・南北朝 時代の山城跡で争乱期の緊張が伝わってきました。切掘りをつくって守りを 固めていました。案内板には史実の多くは不明としていました。 後は朝着いた「山の駅」で買い物をして、大した渋滞もなく帰りました。 13 2015 秋クライミングツアー オリーブアイランド「小豆島」 友蔵 11 月 10 日(火)夜から 13 日(金)までオリーブや「二十四の瞳」で有 名な小豆島へ行ってきました。メンバーは当会から K.K さん、N.Y さん、ジ ャスミンさん、Y.M さんと他会から H 本さん、O さん、M さんの計8名で 平日クライミングのメンバーです。 11 日、神戸フェリー乗場を深夜 1 時すぎに乗船し高松経由で朝7時 30 分 過ぎに坂手港に到着しました。そのまま今回お世話になる吉田キャンプ場へ 向かいます。このキャンプ場は芝生で車横付け、おまけに温泉付です。 最高の天気で水平線の向こうには四国や姫路方面が望まれました。真っ青 な空と海はホンマ気持いい!テント設営もそこそこに拇岳パーティー3人と 別れ、我々5人は吉田の岩場へ。ここは最近終了点が打ちかえられていて安 心です。 この日は「キューブロック」と「海鳴りロック」でスラブを十分楽しみ帰 りました。拇パーティーも無事登り終え買い物までして帰ってきました。今 夜は「しゃぶしゃぶ」で豪華な夕食とたくさんのお酒で時のたつのも忘れお お盛り上がりでした。 12 日、前日と入れ替わり私は O さん、M さんと拇岳へ行きました。この 岩場は非常に見栄えがよくド~ンとそびえ立っ ていて国道からもよく見えます。以前は人工で登 られていましたが今は難度の高いフリールート になっています。 私たちが登ったのは一番人気の「赤いクラッ ク」というルートです。グレードは 5.9 となって いますが実際に取り付いて見ると非常に厳しく ほとんどが人工になってしまい、力不足を痛感しました。 まだ私にはトライするのが早かったようです。しかし岩場からの眺めは本 当にすばらしい!の一言に尽きる。天気も最高でクライミング内容はさてお き来てよかった。 下山は岩の裏側の急斜面をどんどん下っていきます。30 分ほどで駐車場に 着きホッとしました。キャンプ場に戻るとしばらくして他のメンバーも帰り、 今夜は魚中心のメニューでまたまた飲みすぎました。反省・・・。 13 日、朝からどんよりした天気で雨もポツリポツリ、早々にテントを撤収 し今日は観光することに。まずは「オリーブ温泉」でゆっくり湯につかり、 醤油屋さん、造り酒屋で試飲をし、15 時過ぎのフェリーで帰途に着きました。 最後に船から見た神戸の夜景もきれいでした。 14 追悼 天国でも山岳会を! 槍穂高大好き 安留さんが天国へ旅立っていかれました。安留さんとは年が近くてお互い 若かったので、分割前の旧西宮労山時代から数多くの山行を積み重ねました。 山登りの感動、仲間と一緒 に登る楽しさを共有し、心に 残る思い出をいっぱい残して くれた私にとってはかけがえ のない大切な山仲間でした。 若くて感受性の強かった時 代を共に過ごしただけに、想 う事も感じる事も深く強くて 大きなショックを受けていま す。 45 年前の安留さん 御嶽山頂上(1970 年) 安留さんは山への情熱だ けで無く、労山発展への思いが強くて次々と活動の輪を広げていかれました。 労山の発展にとっては無くてはならない大切な方だっただけに、早過ぎた旅 立ちは残念でなりません。 何事にも全力で取り組まれ、手を抜けない性格が徐々に体に負担を蓄積さ せていったのかも知れません。 そんな事を思うと今は力を抜いて安らかにお休み下さいと言いたいので すが、安留さんのことですので、きっと天国に行っても新しい山岳会作りを 目指して活動されると思っています。天国には、お花畑が広がる美しい山が 沢山あるのでしょうね。そのうち私も入会させてもらいたいと考えています が、おっと、これは天国に行けた時の話なので、これから善行を積んで安留 さんのおられる天国に行けるように頑張りたいと思っています。 安留さん、山岳会は是非作って欲しいですが、まずは一度ゆっくりとお休 みになってからにして下さいね。そして、もしそちらに行けた時はお花畑が 広がる美しい山に案内して下さいね。 沢山の思い出、本当にありがとうございました。 15 追悼 雪山に消えた あいつ 友蔵 私と安留さんとの出会いは 1975 年の登山バスでした。 20 才で入会しその年の冬山が涸沢岳西尾根から奥穂高でした。快晴に恵 まれジャンダルムまで足を延ばしたことを覚えています。私にとって初めて の冬山でした。トレーニングを通して新人の私を一から指導していただきま した。 そして3月、「県連リーダー学校」の穂高縦走で悪天候につかまり、1人 が死亡、残りのメンバーの多くが重い凍傷にあい手足の指を切断するという 重大事故が発生しました。 安留さんも足の指全てを失いました。しかし、懸命のリハビリでフルマラ ソンを完走されるほどになりました。 いつも山に行くと小柄な体で前に行ったり後ろに回ったりしてみんなの 写真を撮ってくれました。本当におどろくほどの体力でした。 いつも「F ちゃん、F ちゃん」と声をかけていただきました。会運営が困 難なとき親身になって相談にのっていただきました。 山行では多かったのが雪山のバリエーションルートでした。特に 2000 年 前後に行った剱岳周辺の尾根が今では強く印象に残っています。歳は 10 才 以上離れているのにガンガンと進んで、ついて行くのがやっとでした。 又、自然保護活動も熱心で古くは「ロックガーデン階段化反対」や最近で は「武庫川ダム建設反対」の先頭に立って頑張っておられました。山も一生 懸命やるし、社会活動にも取り組むという人でした。 “ささやま山の会”を立ち上げ甲山から移籍された後は、山に一緒に行く 機会もなくなりましたが、県連の会議などで一緒になると帰る方向が同じな ので飲みに行くこともありました。 私は飲むのは大好きですがすぐに酔ってしまいます。安留さんは普段めっ たに飲みませんが酒はすごく強く全然変わりません。 後日、あの話は?といわれても私は全然おぼえていなくて安留さんには迷 惑ばかりかけていました。でも見放されることも無くじっと見守っていただ きました。本当にありがとうございました。 心からご冥福をお祈りします。 16 追悼 安留さん、ありがとうございました 八岸 正勝 初めて安留さんと出会ったのは昭和 47 年、用海町にあった当時の会事務 所での事。私 19 才で安留さんは 10 才上、独特のハスキーな声で、山に行 くのに何の装備も持たない私に厚手の靴下を貸してくれた事を覚えていま す。 今津で安アパート暮らしだった私は、その後頻繁に安留家に出入りして いました。安留さんは事務局長として夜遅くまで会の活動をしていました。 安留さんは自分の信念を貫き実直に行動する人です。運営委員会が長引 いて夜遅くなって、僕なんかはもう帰ろうよとソワソワしている時でも、 きちんと論議する人でした。 ある時、二人で岩登りに行きました。お昼時、安留さんのザックからは マッシュポテトの袋が出て来ましたが、 「コッヘル忘れたねん」と言います。 そして平然と、自分が被っていたドカチンヘルメットの紐を外して、マ ッシュポテト入れて水入れてキュウリ刻んでマヨネーズかけて、 「さあ、食 べようか。」真面目そうな安留さんには、こんなおおらかな一面もありまし た。 そして、甲山労山で冬の槍穂高縦走が出来たのも、安留さんが中心にな って山行レベルアップの為の長期計画を実行していったからこそでした。 安留さんが脳梗塞で倒れ闘病中は、足が遠のいてお会いする機会が少な くてすみません。でも、一度病院で「肩もましてもらうわ」と背中に回っ て肩もみをすると、嬉しそうなお顔を見せてくださいました。 「K ちゃん、K ちゃん」とよんでいただきました。 ほかにことばがでてきません。 安留さん、ありがとうございました。 17 安留さんへ 2015 年 11 月3日 記)しんいち 安留紘一さんは満州国で生まれて、日本の篠山で逝きましたね。紘一の絋 は侵略戦争中の「八紘一宇」の絋をとったと聞いていました。 甲山労山に入会させていただいてありがとう。たしか、吉野川第十堰の場 所にダムをつくる計画ができて、それに疑問を感じて反対運動があり、その 内容が知りたくて見学に参加したことがきっかけで、安留さんに入会を申し 込んだのを覚えています。おかげさまで、定年後は良い人生をやらせてもら っています。 山行で一番印象に残ったのは、確保なしでは日本で一番危険なコースと言 われる奥穂高岳から西穂高岳への縦走でした。夏山でも寒くて怖くて、戸惑 っている私を「足はここ、手はここ」と教えてくださって、やっとの思いで 通過したのを思い出します。 安留さんが労山発足当時の若いころ、3月にここで遭難して仲間を亡くし て、自分もロープに吊り下がったが、凍傷に遭いながら助かったという場所 も通過した。そのとき安留さんは、亡くなった仲間にそっとオミキをお供え したと聞きました。その仲間とお会いできるのは楽しみですね。 篠山の山の会を立ち上げたのも、安留さんがいるから出来たことです。今 は安定した会に育っています。 私がネパールのカラパタールへトレッキングに参加したときに、安留さん は市役所で定年退職を目前にして休暇が取りにくかったのか、お世話だけし てくださって、ご自分は参加しなかったことがあります。一緒に行きたかっ たです。 自然保護や平和に対する見識も相当なものでした。新規武庫川ダム建設を 中止させるための署名活動、勉強会も一緒にすることが多かったです。 山の会では事務局を長く続いて担当してくださって、会報の編集の時は終 電車に間に合わすのが大変だったと聞いています。 思い出を振り返ると、安留さんは人にも自然にもやさしかったです。永達 や名利求めない、つくして、つくして、つくし損を楽しんでいるような見事 な一生でした。安留さんのご意思は私たちが引き継ぎます。お世話になりま した。どうか安らかにおねむり下ださい。 18 へ 追悼 すかっ屁 休暇の思い出 さわうち 安留さんとは同じ西宮市役所に勤めていましたが、同じ職場になったこと は最後まで無く、初めは顔も知りませんでした。しかし、安留さんが真冬の 西穂高縦走で遭難して凍傷で足の指をすべて失った不幸な事件により、一躍 有名人となって顔を知りました。 定年を迎える4年前から2年続けて甲山労山の登山バスに安留さんから 誘われ雨飾山と戸隠山に参加して、その後、甲山労山に入会を誘われました。 職場では不良部員でしたが、30 年近く山岳部に所属しており、新しい組 織に所属してなじめるか迷っていました。しかし、2年後に定年を控え何時 までも職場の山岳部にいるわけにいかないと、安留さんの誘いに乗りました。 入会して良かったのは、多種多様な会員の人達と知り合うことが出来たこ とです。井の中の蛙が広い世界に飛び出したような気分になりました。 また、日本の山だけで無く、甲山の人達はヨーロッパアルプスのハイキン グやニュージランドのミルホードトレッキングに行っていました。しかし、 定年前の職場事情では長い休みが取れず、指をくわえて眺めるだけでした。 定年後の 2004 年の秋に安留さんが、次の年の3月末の定年直前に 20 日 間の有給休暇を取り、ネパールのエレベスト街道のトレッキングに行くと言 い出しました。《イタチの最後屁(ぺ)休暇》 嘱託職員になっていた私は欠勤してでも参加したいと計画に乗りました。 8人が参加することとなり、打ち合わせを進めていると年が明けて安留さん が仕事の都合で 20 日間の休暇が取れないと言いだし「最後屁が、すかっ屁」 になりましたが、きっかけを作っていただいたおかげで、参加した6人全員 が無事 5,545m のカラパタール丘に登頂できました。 当時、機関誌 YAMAGOYA の編集責任者であった安留さんは、ワープロ の東芝ルポを使って原稿を清書し、打ち出して印刷日にページ番号を手書き で書いていました。 安留さんは 2007 年頃から居住地である篠山に新しい労山を立ち上げる準 備をすすめだし、私に YAMAGOYA の編集を引き継いで欲しいと言い出し ました。 全く編集など未経験で「とんでもない!」と断り続けましたが、労山組織 の空白地帯である篠山で新しく組織を作りたいとの安留さんの熱意に押し 切られて 2008 年6月号より編集を引き継ぎました。 安留さんは苦労の末 2009 年に見事“山の会ささやま”を設立させ、順調 に組織を拡大させていき、このままでは、甲山労山より大きくなるなる勢い を感じさせるなど、奮闘されて惜しくも病に倒れましたが、思い残すこと無 く旅立たれたのではないかと思います。 甲山労山設立以来 38 年間在籍し、労山運動や自然保護に地道に努力され た安留さんの意思を引き継ぎ、私も甲山労山の発展に尽くしたいと思います。 19