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「Cap On Nail」Therapy

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「Cap On Nail」Therapy
「Cap On Nail」Therapy
アプリケーターを使った新しい爪白癬外用療法
従来の内服治療の問題点
• 内服の抗真菌剤は副作用の問題がありますが、それに加え他の薬剤との相互作用があり、他
の薬剤を内服している患者さんは治療適応外の事が多いのは周知の事実です。
• さらに効果に関しても、服用した薬剤は腸から吸収されて全身に分配されますが、その極一
部しか爪に入らないため有効率が低く、場合によっては全く効果が認められない症例も存在
します。
• テルビナフィンの場合、文献に爪中濃度のピークが 0.78ng/mg1)と記載されていますが、
真菌に対する MIC は 1~10ng/mg2)との報告があり、ピークでさえその濃度に達していな
いのです。
•
今回ご紹介する「Cap On Nail」Therapy は、第 108 回日本皮膚科学会学術大会・総会、及
び第 61 回西日本皮膚科学会西部支部学術大会で発表されましたが、後述する簡単な方法で
爪中の抗真菌剤(テルビナフィン)濃度が内服治療のピークの約 100 倍にも達します。表1)
表1.治療別爪中テルビナフィン濃度の比較(ng/mg)
80
CapOnNailの平均値
78.8
内服治療の平均値
60
内服治療の最高濃度
40
0.2
20
0.78
0
CapOnNailの平均値
内服治療の平均値
内服治療の最高濃度
(第 108 回日本皮膚科学会学術大会・総会発表資料、熊本大学大学院医学薬学研究部にて測定)
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爪の中にこれだけの量の抗真菌剤が入れば、白癬菌に対して殺菌的に働き確実に菌を殺す事
が出来るはずです。
前述しました様に、内服治療では抗真菌剤は爪の中に極少量しか入らないので、清菌的作用
が主体であり、そのため完全に爪が生え替わるまでは内服を続けなければ再発する恐れがあ
ります。
これに対して「Cap On Nail」Therapy は、規定の治療を終了すれば爪中の白癬菌は完全に
死滅しているはずですし、治療終了後も抗真菌剤は長期間 MIC 以上の濃度で爪中に残存し
ていますので、爪に病変部が残っている様に見えても治療を追加する必要はありません。
勿論外用薬であり、体に吸収される量も殆ど無視できるので当然副作用の心配もなく、基礎
疾患がある患者さんや他の薬剤を内服している患者さん、さらには妊婦さんにも安心して治
療出来ます。
つまり「Cap On Nail」Therapy は①効果、②安全性、③汎用性、④コンプライアンスなど、
すべての点において内服治療に勝っています。
「Cap On Nail」Therapy の具体的手技
参考文献
1)松本忠彦ほか:爪白癬に対する経口投与テルビナフィンの臨床的、薬物動態学的検討. 西日皮膚 56:374-381, 1994.
2)Schuster,I.et al.”
Preclinical characteristics of allylamines.”;
in Berg,
D.et al.eds,
Sterol Biosynthesis Inhibitors :
Pharmaceutical and Agrochemical Aspects.: Pbl.: Ellis Horwood Ltd,.Chichester(UK) pp.449-470,1988.
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