...

「平成 27 年度北海道青年農業者会議」発表審査講評

by user

on
Category: Documents
26

views

Report

Comments

Transcript

「平成 27 年度北海道青年農業者会議」発表審査講評
「平成 27 年度北海道青年農業者会議」発表審査講評
全道各地から青年農業者 240 名、関係者 103 名、合計 343 名が集い、北海道青年農業者
会議が開催されました。本会議では、青年農業者の皆さんが、日頃の営農活動や地域活動
を通じて取り組んだプロジェクト 26 課題の成果が、4部門に分かれて発表され、活発な
情報交換が行なわれました。また、アグリメッセージでは、農業にかける熱い思いを込め
た発表が参加者の心をとらえ、涙あり、笑いありの個性豊かな語り口に、会場はおおいに
盛り上がりました。
ここに、発表された皆様の健闘を讃え、助言者及び審査員を代表して、感想や気づいた
点を述べますので、今後のプロジェクト活動およびアグリメッセージの取り組みや発表の
参考としてください。
■プロジェクト発表(26 課題)
プロジェクトは、青年農業者組織の結束を高めるための重要な活動です。
発表する内容は、
「日常の営農や生活において興味があり、関心の高い問題点を発見し、
それを解決するための目標を定め、計画し、自己責任において合理的に実施し、これを通
じて農業改良等に関する知識と技術を身につける実践的学習活動」です。
各自がプロジェクト課題を持ち、それをクラブ活動の中で互いに助け合って解決し、成
果の交換を図ることを基本としています。
【各部門ごとの講評】
◇園芸・特産作物部門(6課題)
助言者:農政部生産振興局技術普及課
総括普及指導員
宮町
良治
①園芸・特産作物部門は、野菜の生産性向上、技術改善および新規作物導入を中心とした
内容でした。
②地域の主要野菜の栽培、技術的課題を見つけ、その改善に向け計画的に取組む内容や、
経営改善に向けて新たな作物に取組むなど、若者らしく積極的な姿が伝わってきました。
また改善した事項は、根拠に基づく科学的な数値を図表で分かりやすく整理し、導入し
た場合の経済性、労働時間を含めた経営的な視点からもまとめられ、その内容は地域に
大きく貢献できるものでした。
③最優秀賞は「STOP THE '低収' !! ~京極産ニンジンの夜明け~」京極町4Hクラ
ブの村上拓也さんの発表です。共同プロジェクトとして、羊蹄地域のニンジンの出芽率
向上により、生産性を安定させる取組でした。クラブ員自ら、は種機に改良を加えは種
深度と鎮圧の関係、自作改良凸型鎮圧輪の効果を検証しました。
このプロジェクト発表の良かった点は、課題設定の背景が明確で、地域課題の解決に
直接つながる内容であった点です。発表内容も分かりやすく、流れもスムーズで、発表
後の会場からの質問にも的確に応答していました。
今後改善してほしい点は、出芽率向上の課題解決と、後半説明があった品質、病害の
課題整理が不十分であった点です。調査した様々なデータを活用し、目的と結論の整合
性に説得力を持たせてください。また、気象条件、作型、土壌水分などの違いが示せる
とさらに完成された内容になると思われます。
-1-
④全体を通して良かった点は、発表態度はどの方も素晴らしく、パワーポイントを使った
発表技術の向上が見られました。写真が多く、活動するクラブ員の表情が良く伝ってき
ました。
⑤その他気がついた点は、声の大きさ、メリハリをつけ発声力を高めてほしい。最終的に
地域にしっかり定着できるところまでを目標として、より現実的な観点を含めて、デー
タに厚みを持たせても良かったのではないか。生産費のみならず、販売先、消費者を意
識した内容をもっと含めていってはどうか?などの意見が、助言者より出されました。
今後も皆様方の若者の視点と、地域を動かす行動力に大いに期待しております。
◇土地利用型作物部門(7課題)
助言者:農政部生産振興局技術普及課
主査(普及指導)
片山
正寿
①土地利用型作物部門は、作物生産の技術および経営改善を中心とした内容です。
②今年は水稲 1 課題、秋まき小麦3課題、大豆1課題、馬鈴しょ1課題、てんさい1課題、
の計7課題でした。水稲の課題は、育苗ハウスの有効活用、収量向上、省力化の模索で
した。小麦の3課題は、各地域での産地確立に向けた取り組みについてまとめられてお
り、内容は品質向上に着目した施肥改善の検討、独自ブランドの確立でした。大豆は、
施肥改善の検討、馬鈴しょは澱原用馬鈴しょの追肥方法の検討、てんさいは直播栽培を
導入した省力化の検討についてまとめられており、それぞれ発表がありました。
③内容を具体的に見ると、7課題ともに着眼点がすばらしく、我が家の問題点に留まらず、
地域の実態も十分把握しながら明確な課題設定がされていました。課題解決活動では、
家族や仲間、地域関係機関とも話し合いが持たれており、それぞれの役割分担を明確に
して進められていました。改善結果については、地域で共有化されており波及効果が高
い課題であったと思います。さらに、次年度に向けた課題もしっかり検討されており、
取組みが、2年、3年と継続的に行われ、単年度では解決できなかった課題についても
整理されてきていることは、より大きな成果だと感じます。
発表態度は、プロジェクト実践による達成感や自信に満ちた雰囲気が伝わってきまし
た。発表スライドも効果的に作られており、見やすく作成されていました。
④今後改善してほしい点や要望は、スライドの表や図をポインターで指しながらの説明等
の工夫があると解りやすいです。また、伝えたいことが多いのは理解できますがスライ
ドの送りが早く、理解するには時間が少ないと感じる場面も見られました。また、発表
時間や態度も評価の対象となるのでご留意願います。
発表されたプロジェクトについては、今後も継続していただき、地域の農家にも広く
伝わるような完成度の高いプロジェクト活動を展開していただきたいです。取組むにあ
たりきっかけやモチベーションが非常に重要になります。ともすると継続した課題は、
プロジェクト活動をやることが目的になってしまいがちです。きっかけは何だったのか
原点に立ち戻り、再確認することも重要と考えます。
⑤最優秀賞は「ゆめちからをつくりこなす」大雪さんろく倶楽部酒本新一さんの発表です。
発表内容では、大雪さんろく倶楽部の会員が、秋まき小麦「ゆめちから」の地域導入時
から、生産性の安定化を目指し、その栽培方法を確立したいという思いから始まった課
題でした。また本発表は、地域の目標でもある、実需者ニーズや経営の安定化を目指し
-2-
た栽培方法の課題に絞り込んだことが高い成果につながったと思われます。
発表方法では、聴衆に内容を的確に伝えることができていました。特に、スライドの
使い方が、話す内容を効果的に演出できていました。また、話すスピードや声の大きさ
も、聞きやすくなっていました。
取組み結果は、現在、地域で大きな課題となっている、タンパク質含量の適正化と収
量向上に向け、きめ細かい試験ほの設置により課題を検証し、適正追肥体系を確立した
ことが非常に高い評価を得ました。疑問から課題を設定し、検証する。結果を導き次年
度の計画に反映させていること、グループ員の情報・技術の共有ができていることも発
表を通して伝わってきました。また、この成果を地域全体に提案し、栽培技術の一助と
して反映されてきていることも評価されました。「今回の活動は、地道であるが実直に
課題解決に取り組んだ成果で地域に対する貢献度が極めて高い」と評価されました。今
後も地域を元気にする活動を期待します。
◇畜産経営部門(7課題)
助言者:農政部生産振興局技術普及課
総括普及指導員
西村
孝雄
①畜産経営部門は、共同プロジェクト6課題、個人プロジェクト1課題でした。発表内容
は草地植生改善、自給飼料の生産性向上、施肥改善、繁殖計画の見直し、ほ育・育成牛
の飼養管理改善、周産期病対策、サイレージ品質向上など幅広い内容でした。
②良かった点として、
・発表態度が良く、写真、図、表などを使い、効果的なプレゼンテーションを行っていま
した。いずれの発表も参加者の興味を引く内容であり、質問も数多く出されていました。
・発表時間はおおむね制限時間内で終了し、内容はコンパクトにまとめられていました。
・発表内容は今日的課題であり、各発表者が自ら農場で直面している問題点の抽出と絞り
込みを行い、解決に向けた取組姿勢が伝わってきました、
・発表された内容は地域の課題を把握し、解決策は具体的かつ最新の技術動向を踏まえた
ものであり、科学的知見に基づいた取組によって成果に結びついています。
③今後改善してほしい点として、
・一部の発表では、科学的調査や測定が不足しており、今後、課題の掘り下げが必要と感
じました。
・取組期間が短い課題もあり、技術の変化やそれによってもたらされる経営成果が十分に
まとまっていないことが残念でした。
・分析した成績など、数値をしっかり整理をして発表に活用すると聴衆に対するアピール
にもなると感じました
・継続して取組んでいるプロジェクトは単年度だけの評価ではなく、今までの取組みも含
めて評価して、整理し発表するとよいと感じました。
④最優秀賞は「ペレプロ~安心してください、生えてますよ!~」弟子屈4Hクラブの猪
狩大輔さんの発表です。
・我が家の課題を把握し、その課題可決に向けて計画的に取り組まれており、活動が明確
で理解しやすい内容となっていました。また、地域を巻き込んだ活動であることが理解
できました。
-3-
・提出資料、発表資料は、ビジュアル化されており、見やすくなっていました。
・発表態度、質疑応答態度が落ち着いており良かったと思います。
・発表資料で、改善された内容について数値化(グラフ)されたものがあると、説得力が
増すと感じます。
・配付資料の「収量調査」のグラフで「測定不可」とありましたが、その理由を記述する
と良いと思います。
・波及成果として、地域での研修会での発表などの事例があれば入れるとよいと感じます。
・発表内容が盛りだくさんであり、重点(ポイント)となる部分が見えにくくなっている
と感じるので強調したい点を絞るのもよいのはないでしょうか。
◇地域活動部門(6課題)
助言者:農政部生産振興局技術普及課
主査(普及指導)
李家
眞理
①地域活動部門は、青年学習グループがプロジェクト活動や学習活動のなかで地域へ働き
かけ、自らのグループの活性化を図る活動を発表する部門です。
②今年は、「食育や地産地消・消費拡大」の活動が3課題、「営農上の問題と対策」に関
する活動が2課題、「組織活動のあり方や人づくり」を意識した活動が1課題の合計6
課題でした。
③「食育や地産地消・消費拡大」の活動では、水稲、野菜、酪農と地域で振興されている
農畜産物にスポットを当て、多様な食育が展開されていました。それぞれの活動が教育
委員会、大学、保育所や小学校など、地域の関係機関と連携を密にして取組み、教育効
果の高いものとなっていました。
「NEVER-NEVER-FARM」では、ともすれば消化事業になりかねない食育活動を、
発表者の発案で「お米に特化した食育」に切り替えました。このように新たなことに挑
戦することが、クラブ活動の刺激になり、そこから大きな喜びが生まれると感じました。
「Nanae NaNa レシピ~新たな挑戦~」では、フラワーアレンジメントで花育が実施
されました。消費者が地元で生産されている花に直接触れることは少ないと考えます。
このような企画が定着することを望みます。
「魅惑のカウカウスクール~先生、この牛見て写生すればいいの?~」では、参加し
た子供たちが「酪農家になりたい」と、思うような食育を目指すと言う目標のもと、搾
乳やほ乳体験が行われました。発表に使われたたくさんの写真は、いきいきとした表情
で、様々な体験をする子供たちの笑顔がとらえられ非常に印象深く感じました。自分達
が手がける農畜産物を自らが説明することが求められる現在、これらの経験をぜひ活か
していただきたいと思います。
④「営農上の問題と対策」は最も取組みやすく、結果を地区内の農家や、自らの経営に速や
かに生かすことができる分野です。地域や家庭の重点課題を取り上げ、真摯に取組んで
いる様子をうかがうことができました。2課題とも問題の掘り起こし、実態の調査、改
善対策とその結果などが整理されており、わかりやすい発表となっていました。「もう
一狩り行こうぜ!」では、採草地の鹿による食害対策として、自ら狩猟免許を取得し、
くくり罠による駆除を実践するなど、積極的な取組みが見られました。これらは、鹿の
被害を受けている他地域の参考となる取組みでした。捕獲した鹿を資源として活用する
-4-
ため、「シカジャーキー作り」、「毛皮の加工」に挑戦され、非常にユニークな活動とし
て印象に残りました。また、次年度の取り組みも明確に整理されていました。継続した
活動に期待します。
⑤「組織活動のあり方や人づくり(ACとうやっていいね!)」では、たくさんの人々に
自分たちの活動を紹介しようと、SNS を利用した情報発信に取り組まれました。これ
は、自分たちが作る農作物の販路拡大につながるとともに、SNS に掲載された仲間の
作業内容が、自らの経営の参考になるなど、副次的な効果も見られました。
⑥最優秀賞は「おやじがうるさい」当別4Hクラブの秋吉誠貴さんの発表でした。落ち着
いた語り口で、聴衆に対し自分たちが取組んできたことがしっかりと伝わりました。ま
た、課題解決の流れが分かりやすく、聴衆がどんどん引き込まれていきました。
父と子の関係改善という、家族経営における永遠の課題をテーマにとらえる、
そのアイディアが素晴らしいと感じました。現状把握と課題の整理、それを議論さ
れ編み出された改善対応策が素晴らしく、試験場のデータを活用した点も良かった
と思います。最後に仕上がった「チェックシート」も、興味が持たれる成果である
と思いました。これから先も不変のテーマなので、例えば新規就農者等の研修会等
でこの発表を使用すれば、「若い人たちに親子関係の心構えを、ある程度伝えるこ
とができるのでは。」と考えました。この成果が広く波及し、親子関係が少しでも
良くなり、経営の改善、地域の活性化につながるよう期待します。
⑦その他全体的に気がついた点
・活動の背景や課題が明確で、その取り組み経過や活動結果をどう活かすか具体的に表現
されており、全体的に良くまとまった発表が多かったと感じました。また、個性を生か
し、聴衆を引きつける個性豊かな発表もありましたが、全体的にはもう少し大きな声で、
原稿を読まないで、自分たちの言葉でアピールできると良いと思います。
・発表時間は、ほとんどが制限時間内に収まっており、事前によく練習されている印象を
受けました。
◇プロジェクト発表の小括
プロジェクトは4Hクラブ活動の基本で、将来地域のリーダーとなる皆さんにとって最
も大切なことです。課題解決にあたっては、クラブ員はもとより、市町村やJA、普及セ
ンター等、地域の関係者の協力を得ながら進められていることが多くの課題でうかがわれ
ました。地域からの期待も大きいものがあると想像されます。
我が家の経営成果に直結するプロジェクトでは普及センターなど関係機関の支援を仰ぎ
ながら成果を確かめ、家族や地域の理解を得ることで、可能な限り経営全体、地域全体で
の取組みに発展するよう期待します。
■アグリメッセージ(12 課題)
助言者:農政部生産振興局技術普及課
総括普及指導員
西村
孝雄
①アグリメッセージは、日頃から取り組んでいる農業経営、地域活動、クラブ活動、ボラ
ンティア活動等の体験を通じて、感じていることや青年農業者として果たす役割などに
ついて、訴えたいことを、自分の言葉だけで7分間にまとめて表現する場です。
-5-
②本年は 12 振興局の代表から発表がありました。発表者は男性 11 名、女性1名で、年齢
は 23 歳から 36 歳、農業従事年数は1年目から 10 年目まででした。これまでの経験に
裏打ちされ、他人の借り物ではなく自分自身の意見を自信を持って発表しているメッセ
ージが多くありました。
③発表の良かった点として
・発表は、発表者の年齢・経験年数にふさわしい内容が多く、今おかれている現実を直視
し、自分たちがこの現実を変えていくんだという強い思いが伝わってきました。
・発表方法では、原稿を読まないで正面を向き、大きな声で、聴衆へのアイコンタクトに
配慮した発表が多くありました。
④今後改善してほしい点として
・発表方法では、効果的なボディランゲージを交えた発表が少ないと感じました。また、
ユーモアで聴衆の笑いを誘うには、話す間や抑揚も重要な要素となりますが、ユーモア
が聴衆には十分に届かなかった発表がありました。
・発表に際し、目線を聴衆に合わせなるべく下を向かないようにするとさらに良い発表に
なります。また、マイクを自分の位置に合わせてから発表することで姿勢がよくなりま
す。
・内容は良いのですが時間をオーバーする発表があり、決められた発表時間を守ることが
重要です。
⑤最優秀賞は「Answer」を発表した、由仁町4Hクラブの川端祐平さんです。
農業高校から海外での研修、その後の就農とストーリーが性が明確であり、聴衆が引き
込まれました。話すスピードもよく、はきはきしており聞きやすい発表ですした。
発表態度も聴衆に顔を向け、気持ちが伝わります。また、話し方も一本調子でなく、
強弱があって良かったと思います。
今後改善して欲しい点は、就農してからの気持ちや行動についてもう少し具体的な説
明があると、聴衆がその場面をイメージできて共感を得られやすいと感じました。また、
ボディランゲージを加える方が良いと思います。
◇アグリメッセージの小括
全道各地の意欲的な農業青年から、将来の夢や目標につながる素晴らしい発表がありま
した。発表方法も「ポイント提示型」、「問題解決型」、「ストーリー型」など工夫を凝ら
しており、簡潔にメッセージをまとめていました。
大勢の聴衆を前に意見発表することは大変勇気がいることですが、発表を終えた後の充
実感や達成感が各発表者から感じ取れました。
今回のアピール賞とドリーム賞の選考においては、総合評価による優秀者を選定するの
ではなく、アピール賞とドリーム賞としてふさわしい発表を選定しました。
全体としては、聴衆を引き込む発表が多かったのですが、時間をオーバーすることのな
いように練習する必要があります。伝えたいことを制限時間内で行うことも重要なことで
す。
今後も、青年農業者会議が多くの若者のメッセージ発信の場として、盛り上がることを
期待します。
-6-
■総括
日本の農業は、大きな転換期を迎えています。このなかで、北海道は主業農家が多いた
め、より大きな影響が生ずることが想定されます。しかし、発表者の皆さんからは、どん
な環境に置かれようとも、消費者が求める安全・安心な農産物の生産に向けた農業者とし
ての気構えや、農業および農村地域の維持発展のために活躍できる、たくましい姿を垣間
見ることができました。
皆さんは、時代や環境の変化に対し、柔軟に対応したテーマを掲げ、プロジェクトに取
組むことにより、農業者として着実に成長します。その経験が将来、多岐にわたり活かさ
れると確信しています。プロジェクト活動の成果を披露したり、アグリメッセージで自ら
の考えを広く知ってもらうことは、参加者はもとより、各地域の仲間との情報交換につな
がります。このような活動が、自らや地域の仲間の成長、そして北海道農業の発展へとつ
ながっていきます。
活動成果の内容を深く理解してもらうためには、課題設定の背景、活動経過、活動成果
について、わかりやすく整理して発表することが望ましいと思います。
取組みに当たっては、農業情勢の変化に応じて将来を予測し、今何をすべきかを考え行
動することが大切です。自己の経営や地域の課題を整理し、実態を踏まえた的確な対応策
が必要です。課題解決にあたっては、柔軟な発想、行動力により、地域の仲間と協力し合
って取組んでほしいと思います。
次年度に向け、すでに取組みがスタートしている課題もあると思います。北海道の
農業・農村の役割は、豊かな自然と広大な土地資源を活かし、消費者の求める良質・安
全な農畜産物をしっかり生産し、安定的に届けることです。さらに、それらの活動が経営
的・経済的に成り立つことが重要です。自分たちのやるべきことをしっかり見極め、地域
の仲間とともに、総合力を発揮した活動を期待しています。
本大会は、参加した農業青年、発表者や補助者、関係者の協力により、スケジュール通
りに運営されていました。運営にあたられた北海道4Hクラブ連絡協議会、大会役員、運
営委員、関係者の皆様の御尽力に敬意を表します。大変お疲れ様でした。
助言者・審査員代表:北海道農政部生産振興局技術普及課
首席普及指導員
-7-
友
成
公
士
Fly UP