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立ち読み - 東方書店

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立ち読み - 東方書店
本サンプルでは
「単 文 論 」の「陳 述
文 」の項 のみ御 覧
いただけます。
中国語教学(教育・学習)文法辞典
鳥井 克之
編著
まえがき
構語論
構 語 法 ・ 語 構 成 語 素 語 根 接 辞 ( 接 頭 辞 、 接 尾 辞 、 接 中 辞 ) 単 語 単 純 語 (連 綿 語 、 外 来 語 )
合成語 複合語=「複合式」合成語 略語・略称
品詞論
品詞 名詞 方位詞 動詞 能願動詞 方向動詞 判断動詞 体言性目的語動詞・用言性目的語動詞
形容詞 状態詞 区別詞 数詞 量詞 数量詞 代詞 人称代詞 指示代詞 疑問代詞 副詞 前置詞
接 続 詞 助 詞 構 造 助 詞 動 態 助 詞 ・ 時 態 助 詞 語 気 助詞 ・ 語 助 詞 感 嘆 詞 擬 声 詞 ・ 擬 音 詞 兼 類 詞
統 語 (文 ・ 句 )成 分 論
統語成分・文成分 主語・主語部分=主部 述語・述語部分=述部 述語動詞・述語形容詞 目的語
補語 連体修飾語 連用修飾語 中心語・被修飾語 同格語 挿入語・独立語
句型論
句 連合句 主従句 述補句 述目句 主述句 名詞句 “的”字句 動詞句 形容詞句 前置詞句
連述句 兼語句 同格句 固定句
単文論
単文 省略文 非主述文 無主語文 一語文 陳述文 疑問文 諾否疑問文 特定疑問文 反復疑問文
選択疑問文 一語疑問文 反語文 命令文 感嘆文 “把”字文 “被”字文 “是”字文・判断文
“有”字文・存在文 存現文 名詞述語文 主述述語文 比較文
複文論その他
複 文 並 列 複 文 時 系 列 複 文 累 進 複 文 選 択 複 文 因 果 複 文 逆 接 複 文 (譲 歩 複 文 を 含 む ) 仮 定 複 文
条件複文 連鎖複文 緊縮文 多重複文 多義構造 標点符号
東方書店
陳述文
〈 陈 述 句 chénshùjù〉 declarative sentence
名称:
日 本 語 で は「 陳 述 文 」と 呼 ば れ て い る が 、中 国 語 で は〈 直 陳 句 〉
〈叙事
句 〉〈 叙 述 句 〉〈 陳 述 句 〉 と 称 さ れ て い た 。 現 在 で は 〈 陳 述 句 〉 と 呼 ば れ
ている。
定義:
1920 年 代 に 金 兆 梓 (1922) は 〈 直 陳 句 〉 と 称 し て 、
〈直陳句〉はまた二種類に分けることができる。すなわち〔子〕
肯 定 文 [affirmative sente nce]、〔 丑 〕 否 定 文 [negative sentence]で
ある。
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と定義した。
1940 年 代 に 呂 叔 湘 (1942) は
文は、それらの構造に基づいて、数種類に分けることができる。
いまは事柄を叙述する文を選んで述べることにする。例えば「猫捉
老 鼠( 猫 が 鼠 を 捕 ま え る )」で あ る 。… … こ れ が〈 叙 事 句 〉で あ る 。
と述べた。
ま た 王 力 (1943)は
〈叙述句〉とは動詞を述語とするものであり……〈叙述句〉はあ
る 事 柄 を 叙 述 す る の に 用 い ら れ る も の で あ る 。… … 普 通 の〈 叙 述 句 〉
は、すべて経常的に存在しない事柄を叙述するものである。
と定義した。
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ま た 高 名 凱 ( 1949) は
動詞的機能を備えた単語を述語あるいは述語の主要成分とする文
が す な わ ち〈 動 句( 動 詞 文 )〉で あ り 、
「いかなる事柄が発生したか」
という質問に回答する。……〈動句〉はまた〈叙述句〉と称するこ
とができる。
と説明しており、文の用途と述語部分による文の種類が混同されている
状態であった。
し か し 1960 年 前 後 に 張 志 公 等 (1959) は
他の人にある事柄を伝える役割を果たすことができる文は〈陳述
句 〉 と 呼 ば れ る 。〈 陳 述 句 〉 の 文 イ ン ト ネ ー シ ョ ン は 一 般 的 に 平 坦
な も の で あ り 、 文 末 に は 〈 句 号 ( ピ リ オ ド )( 。)〉 を 用 い る 。
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と説明していた。
ま た 丁 声 樹 等 (1961) は
もしも文の用途を基準にすれば、文は陳述、命令、疑問などの種
類 に 分 け る こ と が で き る 。 例 え て い え ば 、「 今 天 下 午 两 钟 开 会 ( 今
日 午 後 二 時 に 会 議 を 開 く )」 は 〈 陳 述 句 〉 で あ る 。
とし、文の用途による種類と述部による文の種類が峻別された定義がな
された。
1980 年 前 後 に 胡 裕 樹 等 ( 1979) は
〈陳述句〉の基本的用途は事実を説明することにある。
と簡潔に説明した。
ま た 黄 伯 栄 等 (1980) は
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ある事柄を説明し、陳述の語気を表す一つの文イントネーション
がある。このような文は〈陳述句〉という。
と 説 明 し 、 ま た 張 静 等 (1980)は
〈陳述句〉とはある事柄を叙述する文である。
と定義した。
さ ら に 朱 徳 熙 (1982) は
〈陳述句〉は形式論理学における命題であると翻訳できる文であ
る。真であるか偽であるかを判断できる文である。
とし、論理学的な定義が下されるようになった。
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こ れ ら の 定 義 に 見 ら れ る よ う に 1960 年 前 後 ま で は 陳 述 文 イ コ ー ル 動
詞文と考えられていたが、現在では名詞文、形容詞文、さらには主述句
文 を 含 む 、本 来 あ る べ き 範 疇 を 包 括 す る 概 念 を 表 す 名 称 と し て「 陳 述 文 」
が用いられるようになったのである。
種類:
陳述文は肯定文、否定文、強調文の三種類に分けられる。
1.陳述された事柄に対して肯定を行う文
例 : 那 位 人 是 我 的 老 师 。( あ の お 方 が 私 の 恩 師 で す )
他北京人,她上海人。
(彼は北京の生まれで、彼女は上海の生まれです)
我 满 腔 的 愤 怒 。( 私 は 胸 が 憤 怒 で 張 り 裂 け そ う だ )
今 天 国 庆 节 。( 今 日 は 国 慶 節 で す )
我 赞 美 白 杨 树 。( 私 は ポ プ ラ の 木 を 賛 美 す る )
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他 忽 然 坐 起 身 。( 彼 は 突 然 身 を 起 こ し て 座 っ た )
他 坐 飞 机 到 北 京 来 。( 彼 は 飛 行 機 で 北 京 に や っ て 来 た )
马 跑 得 快 , 牛 走 得 慢 。( 馬 は 速 く 走 り 、 牛 は ゆ っ く り 歩 く )
这 个 大 , 那 个 小 。( こ れ は 大 き い が 、 あ れ は 小 さ い )
南 京 长 江 大 桥 宏 伟 壮 丽 。( 南 京 長 江 大 橋 は 雄 大 で 壮 麗 だ )
他 越 说 越 说 得 快 。( 彼 は 話 せ ば 話 す ほ ど ま す ま す 速 く 話 す )
他身体好,学习好,工作好。
( 彼 は 体 が 丈 夫 で 、 勉 強 が で き 、 [課 外 ] 活 動 も よ く す る )
自 行 车 他 很 会 骑 。( 自 転 車 な ら 彼 は と て も 上 手 に 乗 る )
2.陳述された事柄に対して否定を行う文
例:他不是北京人,她也不是北京人。
(彼は北京の者でなく、彼女も北京の者でない)
今 天 不 是 国 庆 节 。( 今 日 は 国 慶 節 で は な い )
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这 不 是 老 老 实 实 的 态 度 。( こ れ は 真 面 目 な 態 度 で は な い )
这 里 没 有 你 的 课 本 。( こ こ に 君 の 教 科 書 は あ り ま せ ん )
他 不 在 学 校 里 。( 彼 は 学 校 に い ま せ ん )
他 没 去 过 中 国 。( 彼 は 中 国 に 行 っ た こ と が あ り ま せ ん )
他 不 去 美 国 。( 彼 は ア メ リ カ に 行 き ま せ ん )
他 的 作 法 不 对 。( 彼 の や り 方 は 間 違 っ て い る )
这个不大,那个不小。
(これは大きくないが、あれは小さくない)
他 的 病 还 没 有 好 。( 彼 の 病 気 は ま だ 好 く な っ て い ま せ ん )
自 行 车 他 不 会 骑 。( 自 転 車 は 彼 が 乗 れ ま せ ん )
3 .陳 述 さ れ た 事 柄 に 対 し 手「 … 是 … … 的 」
「 … 是 … … 」を 加 え て 強 調
を行う文(二種類の翻訳の、後のものが強調文のものである)
例:我是义不杀人的!
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(私は道義上人を殺さない―私は道義心を持っており、人
殺しをするものではないのだ)
倒退是没有出路的!
(後退するのは活路がない―後退することは活路が無いと
いうことだ)
我正是在这一夜经过我的故乡鲁镇的。
(私はこの夜、私の故郷魯鎮で過ごした―私は正にこの夜
私の故郷魯鎮で過ごしたのである)
是他们委屈了你。
( 彼 等 は 君 [の 不 当 な 行 為 ]に 不 満 を 抱 い て い る ― 君 に 不 満
を抱いているのは彼等なのだ=他の人ではない)
是我搞错了。
(私がやり間違えました―やり間違えたのは私です=他の
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人ではない)
是你没有吸取教训。
(君は教訓を吸収しなかった―教訓を吸収しなかったのは
君だ=他の人ではない)
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