QRコード化した債権データをFAXで送信。 既存環境を活用して、信頼性

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QRコード化した債権データをFAXで送信。
既存環境を活用して、信頼性の高いデータ送信を可能に。
ファイナンシャルブリッジ株式会社殿
システム構築上の課題
当社への要求と解決策
システム導入による効果と展望
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金融機関の一括ファクタリング業務のアウトソーシングを行っているファイナンシ
ャルブリッジ株式会社殿（以下ファイナンシャルブリッジ殿）では、新たにファクタ
リングに参入する企業がコストや作業の負担を増やさずに採用できる債権デー
タ送信方法を模索していました。この要望に応えて、FAXなどの従来環境を活用
しながら、情報漏洩の防止や誤FAX対策などの課題をクリアする送信方式とし
て開発されたのが、債権データをQRコード化する「FAX-QR」です。
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システム構築上の課題
ファクタリングとは、企業間商取引で生じた売掛債権を金融機関などが買取り、回収
を代行するもの。このファクタリング業務の事務代行サービスを主要業務とするファイ
ナンシャルブリッジ殿では、当初支払企業（買い手企業）からの債権データを、主に
EB（エレクトリック･バンキング）環境を使って受け取っていました。しかし、EB環境を
持たない中小規模の支払企業の参加が増えるにつれて、コスト面でも操作面でもよ
り負荷の少ないデータ送信方式の必要性が高まり、検討を重ねていました。その経
緯について主任技師の黒瀬氏は、次のように語っています。
「例えばメールも利用してみましたが、セキュリティのために暗号化のコストと操作が
必要でした。また、メールでデータを送っても送付書はFAXで送信していたので、どう
せFAXを使うならデータもまとめて送れないものかと思い…。それが、QRコード利用
を考えるきっかけになりました」
ファイナンシャルブリッジ
株式会社
主任技師
黒瀬雅博 氏
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当社への要求と解決策
FAXを使ってデータを送信するシステム。これは、FAXを使った紙ベースの情報送信
が浸透している、金融業界の業態にも適応したシステムといえます。この条件に対し
て当社では、スタックドバーコード方式による2次元コードを利用するシステム案をご
提案しました。しかし、新たにソフト購入やシステム構築などのコストがかかるため
に、これを断念。より負担の少ないシステムとして、債権データ作成ツールでも使用し
ていたEXCELをベースに、QRコードを自動作成するシステムをご提案し、その開発を
進めることになりました。
すでにほとんどの企業で利用されているEXCELならば、支払企業が新たにソフトを購
入する必要がありません。加えて、使い慣れた操作性、帳票の増加に柔軟に対応で
きる拡張性なども、採用の決め手になりました。
日立ソフトウェアエンジニアリング
株式会社
金融システム事業部
第3金融システム部
井上貴司
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システム導入による効果と展望
FAXとパソコン（Excel）があれば成立するデータ送信システム「FAX-QR」は、2008年10月に稼働を開始しました。新た
にファクタリングに参加した支払企業への導入に加えて、従来使っていたEB環境を「FAX-QR」に切り替えた企業もあ
るといいます。
その導入効果を、整理してみました。
・データ入力時、EXCELによる入力チェックができるため、データ作成ミスを削減できる。
・データ作成ツールと一体化しているため、データ作成時の簡単なボタン操作だけでQRコード化ができる。
・大量の債権データも圧縮してQRコード化することで、効率よく送信することができる。
・EB環境などの本格的なシステムを構築しなくても、新たにファクタリングに参入できる。
「FAX-QR」の一番の特長は、導入に際する初期費用がほとんどかからないこと。FAXとパソコン（Excel）さえあれば、
ネット環境がなくてもデータを送信することができます。そのシンプルさは、今回の事例であるファクタリング業務以外
にもさまざまな適用例が考えられます。その将来性について
「ファクタリング業務の場合、現在はデータ送付書も同時に送っていますが、将来はQRコードだけをFAX送信すればす
むようにしたいと思っています。それが実現すれば、データは圧縮してQRコード化してあるため、携帯などで読み取っ
ても何のデータかを判別することはできない。たとえ誤FAXしても情報を保護できるので、振込み依頼書やセミナーの
申込書など、個人情報を扱う業務にも適用範囲が広がるはずです。」
と黒瀬氏。「FAX-QR」のさらなる進化と、広がる可能性への期待を語ってくれました。
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USER PROFILE
ファイナンシャルブリッジ株式会社
所在地：東京都品川区南大井六丁目26番2号
設立：平成14年
代表者：正田 繁
事業内容：ファクタリング事務代行サービス
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