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Ver.1 - 衛星測位利用推進センター (SPAC)
(公開資料) 整理番号 39-01 利 用 実 証 報 告 書 平成 23 年 テーマ 実証機関 11 月 1 日 Ver.1 準天頂衛星を活用した基盤地図情報の整備・更新に係る検証 株式会社パスコ (共同機関) (三菱電機株式会社、アイサンテクノロジー株式会社、アジア航測株式会社) 実証期日 実証場所 共同実験実施日:2011 年 2 月 7 日 独立行政法人 農村工学研究所 構内およびその周辺地域 (茨城県つくば市観音台:1km×1km) ①準天頂衛星のLEX信号による高精度測位情報配信を活用して、1/1000 地形図程度 実証目的 の精度を持つ基盤地図情報を整備・更新する手法を確立する。 ②都市計画区域外における基盤地図情報の位置精度を、現行の約 35 倍(都市計画域内 よりも大幅な精度向上)に向上させる。 検証の対象を細部測量(公共測量)と想定し、携帯電話の電波が届かない不感知地 区においても高度な基盤地図情報を整備・更新する手法を確立した。 取得情報の内容と検証ポイント ○真値(検証点)の計測 ○従来手法による計測(航測、実測、 移動体計測 ) ○LEX 補正信号を用いた計測(実測、 移動体計測 ) 実証内容 座標の差(精度) 検証 座標の差(精度) 作業時間の差(効率化) 実証では、従来方式と LEX 補正方式の精度や作業時間(コスト)の比較を行った。 精度検証として、①検証点とした真値・②従来の航測/実測方式による計測値・➂LEX 補正方式(リアルタイム処理と後処理)による計測値および①検証点とした真値・④ 従来の GPS 移動体計測方式による計測値・⑤LEX 補正方式(後処理)による計測値とを 比較した。 ※LEX 補正方式を用いた RTK-GPS 計測を PPP-RTK として以下記載 効率化検証として、②従来の航測/実測方式による計測時間・➂LEX 補正方式による 計測時間とを比較した。 本実証では、LEX 受信機そのものの開発は行わず、SPAC が開発した機器を利用する こととした。LEX 信号利用にあたっては、「リアルタイム定点観測」及び「後処理測位 観測」の 2 種類を行った。 1.リアルタイム定点観測 実証構成 共通検証点(4 点)上に三脚を設置し、LEX 信号受信機を用いた PPP-RTK リアルタ イム定点観測を行った。観測にあたっては、2 周波 GPS アンテナと低速移動体端末 (LEXR)とを接続して観測を行った。 2.後処理測位観測 GPS 二周波受信機で得られた観測データを用い、観測終了後に利用実証用センチメ ータ級測位補強システムが作成する LEX 信号と同じ補正情報を用いて、オフラインで 測位演算を行い、高精度情報を実現した。 受信信号 LEX 補正信号 ※本テーマは、文部科学省:「平成 22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 1 (公開資料) 整理番号 39-01 テーマ 準天頂衛星を活用した基盤地図情報の整備・更新に係る検証 1 精度検証結果(実測/航測) PPP-RTK 法(FIX 地点のみ)による測位精度は、標準偏差が水平方向 2.0cm、高さ 方向 3.4cm であり、1/1,000 地形図作成に必要な精度(標準偏差:水平位置 70cm、標 高点 33cm、等高線 50cm)を満足する結果を得た。 2.精度検証結果(移動体車両計測) PPP-RTK 法による測位精度は、標準偏差が水平方向 4.1cm、高さ方向 3.5cm であり、 実証結果 1/1,000 地形図作成に必要な精度(標準偏差:水平位置 70cm、標高点 33cm、等高線 50cm)を満足する結果を得た。 3.作業効率検証結果(実測) PPP-RTK 法による作業時間は、トータルステーション法よりも短く、NW 型 RTK—GPS 法とほぼ同等の作業効率結果が得られた。 FIX 率の向上や観測手法の確立等により PPP-RTK 法による作業時間を短縮すること が可能と判断できる。 考察 1.PPP-RTK 観測(LEX 補正方式)手法による効果 ・PPP-RTK 法により 1/1000 地形図の精度以内で地図情報の整備・更新が可能 ・携帯電話不感知地帯においても、PPP-RTK 法による高精度な測位が可能 ・災害時においても、準天頂衛星から LEX 信号を受信すること(PPP-RTK 法)によ る高精度な計測が可能 2.PPP-RTK 観測(LEX 補正方式)手法の実用化に向けた今後の取り組み 1)安定した受信環境の確立 ・準天頂衛星の複数機体制による 24 時間測位体制の構築 ・他の通信/電波による影響評価と干渉対策 2)作業の効率化 ・公共測量作業規定における PPP-RTK 法の認可/作業手法の確立 ・観測機器・機材の小型化/一般化 ・観測時間の短縮(システム開発、作業手法・手順の確立) 3)更なる高精度/安定的な観測のための検証 ・受信率(FIX 率)の向上、FIX 解が得られない原因や事象の解明 ・他地域(電子基準点網から外れた地域、異なる LEX 信号配信エリア等)での効果 検証 ・LEX 補強信号の高効率配信による高品質(非劣化)補強データ確保の検証 ※本テーマは、文部科学省:「平成 22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 2 (公開資料) 整理番号 39-01 以下に関連する図・表を整理する。 従来方式と LEX 補正方式の精度や作業時間(コスト)の比較を行う。 【精度検証】 :①・②・➂および①・④・⑤の比較 GCP(真値) 【効率化検証】:②・➂の比較 実証手法図 ①検証点 (真値) ②従来方式による計測 【航測/実測】 ③LEX補正方式(リアル タイム処理と後処理) による計測 【実測】 ④従来方式による 計測 【GPS移動 体計測】 ⑤LEX補正方式(後 処理)による計測 【GPS移動体計測】 実証内容図 従来手法(航測/実測) 航 測 数値図化点 :18点 ・ トータルステーション (TS)測量:2点 実 測 NW型RTK-GPS 測量:19点 従来手法とLEX補正方式の 作業効率を比較 LEX補正方式(実測) 効率化検証 PPP-RTK 測量:4点 ※数値図化点は対象外 <リアルタイム観測> <30分観測> PPP-RTK 測量:19点 <後処理LEX補正方式> <5分観測> <VRS方式> 精度検証① ※真値(検証点)に対する 精度検証② 精度検証結果①と②を比較 基盤地図情報 数値図化データ <1km×1km> オルソ画像 <1km×1km> 真値(検証点) GCP観測:5点 検証点:23点 ・1級基準点測量 <スタティック法> <4時間観測> ・3級基準点相当 <短縮スタティック> <30分観測> ※真値(検証点)に対する 精度検証③ 精度検証結果③と④を比較 精度検証④ 移 動 体 計 測 従来手法(移動体計測) LEX補正方式(移動体計測) NW型RTK-GPS測 量:8点 PPP-RTK 測量:8点 <後処理FKP方式> <40km/h走行> <後処理LEX補正方式> <40km/h走行> ※本テーマは、文部科学省:「平成 22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 3 (公開資料) 整理番号 39-01 1.精度検証結果(実測/航測) 測量手法 検証点数 空中写真による数値図化 18 標準偏差(mm) RMSE(mm) 最大誤差(mm) X Y H X Y H X Y H 52.55 60.03 58.95 52.69 71.32 61.00 133.00 147.00 152.00 NW型RTK-GPS法を用いる細部測量 19 9.34 7.54 15.00 11.80 17.83 44.85 32.00 28.00 66.00 PPP-RTK測位(FIX地点のみ) 23 15.92 11.74 34.41 15.96 12.44 38.01 31.21 25.01 117.20 PPP-RTK測位(検証点全点) 28 89.56 69.52 367.95 90.39 70.48 397.88 350.35 トータルステーションによる細部測量 2 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 8.00 284.35 1499.60 15.00 7.00 2.精度検証結果(移動体車両計測) 農工研周辺道路:真値との差より求めた統計量(GPS状況:一部不良) 方式 実証結果表 従来方式 (FKP) 新方式 (LEX) X(m) Y(m) H(m) 距離(m) 標準偏差 0.025 0.027 0.015 0.011 RMS誤差 種別 0.028 0.027 0.025 0.038 誤差の絶対値の -0.047 最大値 -0.042 -0.052 0.052 標準偏差 0.025 0.033 0.035 0.012 RMS誤差 0.025 0.036 0.052 0.044 誤差の絶対値の -0.052 最大値 0.059 -0.110 0.059 3.作業効率検証結果(実測) 表 PPP-RTKと従来手法との比較検証結果(効率化) 実証構成 太枠で囲んだ機器以外は SPAC より借用するものを示す。 (リアルタイ ム定点観測) ※本テーマは、文部科学省:「平成 22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 4 (公開資料) 整理番号 39-01 1. SPAC からの借用品 リアルタイ ム定点観測 使用機器 No. 名称 個数 備考 1 LEX 信号アンテナ 1 LEX 信号受信アンテナ 2 LEX アンテナケーブル 1 LEX アンテナと LEX 受信機を接続する 3 LEX 信号受信機 1 AC100V 電源が必要 4 電源ケーブル 1 LEX 信号受信機 5 シリアルケーブル 1 LEX 信号受信機と低速移動体端末を接続する 6 表示 PC 1 LEXR の操作を行う 7 専用 AC アダプタ 1 表示用 PC 8 LAN ケーブル 1 表示 PC 用カテゴリー5UTP ケーブル<クロス> 9 低速移動体端末(LEXR) 1 AC100V 電源が必要 10 電源ケーブル 1 低速移動体端末用 11 2 周波 GPS アンテナ 1 測位に用いる 2. その他準備品 No. 名称 個数 備考 1 AC100V 電源 最低 4 各装置に電力を供給する 2 シリアルケーブル 1 低速移動体端末とユーザ端末を接続する 3 2 周波 GPS アンテナケーブル 1 2 周波 GPS アンテナと低速移動体端末を接続する RS-232C クロスケーブル GPS 観測後の後処理測位観測実施手法は以下のとおりである。 後処理測位 観測実施フ ロー ※本テーマは、文部科学省:「平成 22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 5 ※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」の成果によるものです。 テーマ 準天頂衛星を活用した基盤地図情報の整備・更新に係る検証 ~SPACシンポジウム2011~ 2011年 12月 株 式 会 社 パ ス コ © 「準天頂衛星を活用した基盤地図情報の整備・更新に係る検証」基盤地図情報WG2010 1.LEX補正信号の活用実証概要 ■テーマ 準天頂衛星を活用した基盤地図情報の整備・更新に係る検証 ■実証期日 共同実験実施日:2011年2月7日 ■実証場所 茨城県つくば市:1km×1km ※独)農村工学研究所 構内およびその周辺地域 ■実証目的 ①準天頂衛星のLEX信号による高精度測位情報配信を活用して、 1/1000地形図程度の精度を持つ基盤地図情報を整備・更新する 手法を確立する。 ②都市計画区域外における基盤地図情報の位置精度を、現行の約 35倍(都市計画域内よりも大幅な精度向上)に向上させる。 © 基盤地図情報WG2010 - 1 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 2.実証成果利用イメージ 携帯電話の電波が届かない不感知地区においても高精度な基盤地図 情報を整備・更新する手法を確立する。 携帯電話不感エリア 準天頂衛星 (新手法計測) GPS衛星 (従来計測) GPS衛星 (従来計測) 高精度 均質 全国網羅 高頻度 定点観測 移動体計測 基盤地図情報の整備・更新 © 基盤地図情報WG2010 - 2 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 3.現状の課題と検証概要 ■現状の課題 従来方式では、空中写真から写真測量及び細部測量を行って地図を 作成 携帯電話が通じない地域での細部測量は、近隣基準点からTSや RTK-GPSで測定しなければならないため、整備費用と時間がかかる。 ■検証内容 検証の対象を『細部測量』と想定し、基盤地図情報を作成する一連の 流れを踏まえながら、従来方式とLEX補正方式の精度や作業時間(コス ト)の比較を行う。 ■取得情報の内容と検証ポイント ○真値(検証点)の計測 ○従来手法による計測(航測、実測、移動体計測) ○LEX補正信号を用いた計測(実測、移動体計測) © 基盤地図情報WG2010 座標の差(精度) 座標の差(精度) 作業時間の差(効率化) 検証 - 3 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 4.検証内容 従来方式とLEX補正方式の比較 GCP(真値) ・検証点として、明瞭な地物に マーカを設置し、精度検証のた めの基準座標値を求める。 点 数:23点 設置法:GCPを与点として、 検証点の座標を求める。 ①検証点 (真値) ・【精度検証】:①・②・③及び ①・④・⑤の比較 ・【効率化検証】:②・③の比較 ②従来方式による計測 【航測/実測】 ③LEX補正方式(リアル タイム処理と後処理) による計測 【実測】 © 基盤地図情報WG2010 ④従来方式による 計測 【GPS移動 体計測】 ⑤LEX補正方式(後 処理)による計測 【GPS移動体計測】 - 4 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 5.利用実証実施エリア 実証場所は、農業機器自動走行グループとの共同実証区間を含む 1km×1kmの範囲を選定。 実証実験フィールド 1km× 1km×1kmの範囲 1kmの範囲 エリア:農村工学研究所周辺 住所:茨城県つくば市観音台 農村工学研究所 農業機器自動走行 グループとの 共同実証区間 共同実証区間 © 基盤地図情報WG2010 - 5 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 6.LEX補正信号の利用実証観測手法 ■リアルタイム定点観測 共通検証点(4 点)上に三脚を設置し、LEX 信号受信機を用い たPPP-RTK リアルタイム定点観測を実施。 観測にあたっては、2 周波GPS アンテナと低速移動体端末 (LEXR)とを接続して観測を実施。 ■後処理測位観測 GPS 二周波受信機で得られた観測データを用い、観測終了後に 利用実証用センチメータ級測位補強システムが作成するLEX 信号 と同じ補正情報を用いて、オフラインで測位演算を行い、高精度 情報を実現。 ※本実証では、LEX 受信機そのものの開発は行わず、SPAC が開発した機器を利用。 ※ PPP-RTKとは、準天頂衛星から配信されるLEX補正信号を利用したRTK-GPS計測のこと。 © 基盤地図情報WG2010 - 6 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 7.実施状況/後処理解析フロー GPSアンテナ LEXR操作用PC LEXアンテナ GPS受信記録用PC 写真 リアルタイム定点観測実施状況 標識板 図 後処理解析実施フロー 写真 移動体計測実施状況 © 基盤地図情報WG2010 - 7 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 8.実証結果(実測/航測): 精度検証 PPP-RTK 法(FIX 地点のみ)に よる測位精度は、 標準偏差が水平方向2.0cm、高さ 方向3.4cm であり、1/1,000 地形図作成に必要な精度を満足 する結果を得た。 ※1/1,000地形図作成必要な精度(標準偏差: 水平位置70cm、標高点33cm、等高線50cm) 写真 GPS受信機による後処理検証点観測 表 各観測手法と真値との比較検証結果(精度) 測量手法 検証点数 標準偏差(mm) RMSE(mm) 最大誤差(mm) X Y H X Y H X Y H 空中写真による数値図化 18 52.55 60.03 58.95 52.69 71.32 61.00 133.00 147.00 152.00 NW型RTK-GPS法を用いる細部測量 19 9.34 7.54 15.00 11.80 17.83 44.85 32.00 28.00 66.00 PPP-RTK測位(FIX地点のみ) 23 15.92 11.74 34.41 15.96 12.44 38.01 31.21 25.01 117.20 トータルステーションによる細部測量 2 8.00 15.00 7.00 © 基盤地図情報WG2010 ‐ ‐ -8- ‐ ‐ ‐ ‐ 9.実証結果(GPS移動計測): 精度検証 PPP-RTK 法による測位精度は、 標準偏差が水平方向4.1cm、高さ 方向3.5cm であり、1/1,000 地形図作成に必要な精度を満足 する結果を得た。 ※1/1,000地形図作成必要な精度(標準偏差: 水平位置70cm、標高点33cm、等高線50cm) 写真 車両軌跡の差異検証 表 真値との差より求めた統計量 方式 種別 従来方式 (FKP) 標準偏差 0.025 0.027 0.015 0.011 RMS誤差 0.028 0.027 0.025 0.038 -0.047 -0.042 -0.052 0.052 標準偏差 0.025 0.033 0.035 0.012 RMS誤差 0.025 0.036 0.052 0.044 -0.052 0.059 -0.110 0.059 誤差の絶対 値の最大値 新方式 (LEX) 誤差の絶対 値の最大値 X(m) Y(m) H(m) 距離(m) 検証点 写真 検証点精度検証 © 基盤地図情報WG2010 - 9 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 10.実証結果(実測/航測): 作業効率化検証 PPP-RTK 法による作業時間は、 トータルステーション法よりも短く、 NW 型RTK—GPS法とほぼ同等の作業 効率結果を得た。 今後、FIX 率の向上や観測手法の確 立等によりPPP-RTK 法による作業 時間を短縮することが可能と判断。 写真 NW型RTK-GPSによる細部測量 表 PPP-RTKと従来手法との比較検証結果(効率化) ※観測時間:①・③は1点あたり、②は3方向の三脚設置時間を含む。 ※計算時間:①1点あたり(後処理測位演算は含ず)、③1点あたり、 ②3方向分の 計算整理を含む。 © 基盤地図情報WG2010 写真 トータルステーション(TS)による細部測量 - 10 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 11.考察: PPP-RTK観測手法の有効性 ■都市計画区域内外での高精度な基盤地図情報の整備が可能 ・LEX補正信号の活用(PPP-RTK法)により1/1000地形図の精度以内で 基盤地図情報の整備・更新が可能 ■携帯不感知地帯での基盤地図情報の整備が可能 ・携帯不感知地帯(山地や耕地等)においてもLEX補正信号の活用(PPPRTK法)により高精度な測位が可能 ・従来よりもGPS受信率が向上するため、山岳部における観測範囲が拡大。 ■災害時における迅速な対応が可能 ・災害時においても、 準天頂衛星からLEX補正信号を受信すること (PPP-RTK法)により高精度な計測が可能 © 基盤地図情報WG2010 - 11 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。 12.考察: PPP-RTK観測の実用化へ向けた取り組み ■安定した受信環境の確立 ・準天頂衛星の複数機体制による24時間測位体制の構築 ・他の通信/電波による影響評価と干渉対策 ■作業の効率化 ・公共測量作業規定におけるPPP-RTK法の認可/作業手法の確立 ・観測機器・機材の小型化/一般化 ・観測時間の短縮 (システム開発、作業手法・手順の確立) ■更なる高精度/安定的な観測のための検証 ・受信率(FIX率)の向上、FIX解が得られない原因や事象の解明 ・他地域(電子基準点網から外れた地域、異なるLEX信号配信エリア等)で の効果検証 ・LEX補強信号の高効率配信による高品質(非劣化)補強データ確保の検証 © 基盤地図情報WG2010 - 12 -※本テーマは、文部科学省:「平成22 年度 宇宙利用促進調整委託費」成果によるものです。