Comments
Description
Transcript
資料1:講演資料(PDF:2509KB)
新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等対策 インフルエンザ等対策 特別措置法について 特別措置法について 2009年 年インフルエンザA/H1N1の の経験 インフルエンザ を踏まえて 砂川富正 [email protected] 国立感染症研究所感染症情報センター 国立感染症研究所感染症情報 センター 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ出現 インフルエンザ出現の 出現のメカニズム (1) ブタの体内で遺伝 子の再集合が起こ る 鳥インフルエンザウイルスにおける インフルエンザウイルスにおける病原性 における病原性 低病原性(LPAI) 高病原性(HPAI) 低病原性(LPAI) 高病原性(HPAI) 強毒型 弱毒型 H5,H7 H1~H16 ~H16 ,H7 不顕性局所感染 (呼吸器・腸管) 致死的全身感染 (家禽ペスト) 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ出現 インフルエンザ出現の 出現のメカニズム (2) (2) ヒトからヒトに容易に感 染する新型インフルエン ザの出現 ヒトからヒトに容易に 感染する新型インフ ルエンザの出現 ブタが鳥インフルエン ザとヒトインフルエンザ に同時に感染 鳥もしくはヒトの間でウイルスが変異を蓄 積し、ヒトからヒトに感染するようなウイルス が出現 なぜブタなのか?:ブタは鳥インフルエンザと ヒトインフルエンザのレセプターを持っている 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 動物の 動物のインフルエンザ 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ ヒトインフルエンザ (季節性インフルエンザ 季節性インフルエンザ) インフルエンザ) 季節性となった 季節性となったインフルエンザウイルス となったインフルエンザウイルスは インフルエンザウイルスは なぜ毎年流行 なぜ毎年流行を 毎年流行を起こすのか H H N N 突然変異による 突然変異による マイナーチェンジ Antigenic Drift 鳥や動物の間で感染サイクルが 成立 1-2年で大流行は終息し そのウイルスはヒトインフル エンザとしてヒトの間で 周期的な流行を起こす 数十年に一度、動物のインフ ルエンザウイルスがヒトからヒ トへの感染性を獲得しヒトでの 大流行を引き起こす 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) H3N2 H3N2 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) インフルエンザの インフルエンザのパンデミック 新型インフルエンザ 新型インフルエンザに インフルエンザに対する個人 する個人の 個人の予防策 記録が残るヒトのインフルエンザパンデミック (初期のサブタイプは推定) H2N2 H2N2 H1N1 H1N1 H3N8 1895 1905 1889 Russian influenza H2N2 1915 Pandemic H3N2 1925 1900 Old Hong Kong influenza H3N8 1955 1918 Spanish influenza H1N1 1965 1957 Asian influenza H2N2 1975 1985 1965 2005 2010 2015 2009 Pandemic influenza H1N1 H9* 1999 H5 1997 2003 H7 1980 1955 1995 1968 Hong Kong influenza H3N2 記録のある新しい鳥インフルエンザ Reproduced and adapted (2009) with permission of Dr Masato Tashiro, Director, Center for Influenza Virus Research, National Institute of Infectious Diseases (NIID), Japan. H1N1 1975 1985 1996 1995 2002 • 病気の特徴が季節性インフルエンザとどの程度 一緒であり、異なるかは不明 • 感染予防策:接触感染対策、飛沫感染対策が必 要であることは共通。特に咳エチケットなどで「う つさない」対策は重要。 →空気感染対策が追加で必要になる場(例:医 療機関など)が有るかは現段階では不明 • ワクチン:新型インフルエンザのワクチン製造まで に約半年が必要。さらに国民へ接種が行き渡るま でにはさらなる時間が必要。 →季節性インフルエンザ同様効果には限界があ る(接種しても感染する等)であろう。 2005 Animated slide: Press space bar 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) パンデミックの パンデミックの際に観察された 観察された 異なる超過死亡 なる超過死亡の 超過死亡の年齢分布 新型インフルエンザ 新型インフルエンザの インフルエンザの被害を 被害を決める 2つの要因 つの要因 4000 Excess deaths 3500 3000 2500 1918年 年の第2波 波 (英国) 英国) 2000 1500 1000 500 0 <1 16000 1-2 2-5 5-10 10-15 15-20 20-25 25-35 35-45 45-55 55-65 65-75 75+ Age group Excess deaths 14000 12000 10000 1969年 年の第2波 波 (イングランド・ イングランド・ウェールズ) ウェールズ) 8000 6000 患者数の急激な 増加に加え、死亡 (重症)者が若年 例~若者で増加 すると、社会へ与 えるインパクトが 著しく大きくなる 4000 感染性 感染者数を 感染者数 を決める 重症者数・ 重症者数・死亡者数を 死亡者数を決める 感染性: 感染性:感染者から 感染者から他 から他の免疫 のない人 のない人に感染させる 感染させる能力 させる能力 病原性: 病原性:感染者に 感染者に 発病させる 発病させる性質 させる性質 毒性: 毒性:病原性の 病原性の量的な 量的な表現。 表現。 2000 0 0-4 5-9 10-14 15-19 9 20-24 25-34 35-44 45-54 55-64 65-74 病原性 (毒性) 75+ Age group Source: Department of Health, UK 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 被害軽減のための 被害軽減のための基本戦略 のための基本戦略 新型インフルエンザ 新型インフルエンザの インフルエンザの被害軽減の 被害軽減の基本的な 基本的な考え方 重症者・ 重症者・死亡者をできるだけ 死亡者をできるだけ抑 をできるだけ抑える 病原性 (致死率) 感染性 重症者・ 重症者・死亡者の 死亡者の発生をできるだけ 発生をできるだけ抑 をできるだけ抑える 【対策】 対策】 ワクチン 早期の 早期の抗インフルエンザ薬 インフルエンザ薬による治療 による治療 重症者への 重症者への医療体制整備 への医療体制整備 感染拡大の 感染拡大のスピードをできるだけ スピードをできるだけ抑 をできるだけ抑える 【対策】 対策】 学校閉鎖等の 学校閉鎖等の公衆衛生上の 公衆衛生上の対策 個人レベル 個人レベルの レベルの感染拡大防止策 ワクチン 医療体制 (抗インフルエ ンザウイルス 薬治療を 薬治療を含 む) 公衆衛生 対応 個人防御 感染拡大の 感染拡大のスピードをできるだけ スピードをできるだけ抑 をできるだけ抑える 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 感染症に 感染症に対する主 する主な措置 感染症法 (感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律) ・目的・基本理念 ①感染症の発生の予防、まん延の防止 ②感染症への迅速な対応 ③感染患者等の人権尊重 ④国際的動向を踏まえた対応 ・可能な措置:それぞれの感染症が社会に与える影響に 基づいて分類され、それらに基づいて可能となる措置が 異なる(措置の例:隔離、入院措置、医師の届け出など) 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 公布: 公布:平成24 平成24年 24年5月11日 11日 1年以内施行 緊急事態宣言後の 緊急事態宣言後の必要な 必要な措置 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等対策特別措置法 インフルエンザ等対策特別措置法( 等対策特別措置法(特措法) 特措法) (目的) 病原性の高い新型インフルエンザや同様な危険性のある新感染症に対して、 国民の生命・健康を保護し、国民生活・国民経済に及ぼす影響を最小となるようにする ●事前準備 ・国、都道府県、市町村 「行動計画」の作成 ・指定公共機関の指定 ●新型インフルエンザ等が発生したら ・国、都道府県による対策本部設置 (緊急事態宣言後市町村対策本部設置) ・対処方針の策定 ・登録事業者(医療提供業務など)の従業員に対する特定接種 (先行的ワクチン接種) ・海外発生時の水際対策 ●新型インフルエンザ等緊急事態宣言 緊急事態宣言がされる 緊急事態宣言がされる時 がされる時 ○病原性の 病原性の高い新型インフルエンザ 新型インフルエンザが 国内で発生 インフルエンザが国内で ○全国的かつ 全国的かつ急速 かつ急速なまん 急速なまん延 なまん延 ○国民の 国民の生命・ 生命・健康の 健康の保護、 保護、国民生活・ 国民生活・国民経済 に甚大な 甚大な影響を 影響を及ぼしそうな場合 ぼしそうな場合 緊急事態宣言後の 緊急事態宣言後の必要な 必要な措置 ○感染拡大防止 ○医療等の 医療等の提供体制を 提供体制を確保 ○国民生活・ 国民生活・国民経済の 国民経済の安定のた 安定のた めの対策 めの対策 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) ○感染拡大防止 ・外出自粛要請、学校、催し物等開催の制限等 の要請、指示 ・住民に対する予防接種の実施 ○医療等の 医療等の提供体制を 提供体制を確保 ・臨時医療施設の設置特例等 ○国民生活・ 国民生活・国民経済の 国民経済の安定のため 安定のため ・医薬品等の緊急物資の運送の要請・指示 ・特定物資の売渡しの要請・収用 ・行政申請期間延長等 ・政府関係機関等による融資 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 特措法の 特措法の対象疾病 新感染症とは 新感染症とは • ヒトからヒトに感染すると認められる疾病で、 既知の感染症と症状などが明らかに異なり、 その感染力及び罹患した場合の重篤度から 判断した危険性が極めて高い感染症 (感染法第6条の9) • 認定前:厚生労働大臣が都道府県知事に 対応を個別に指導 • 認定後:1類感染症に準じた入院対応 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等対策 インフルエンザ等対策の 等対策の基本方針 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等対策特別措置法制定 インフルエンザ等対策特別措置法制定の 等対策特別措置法制定の背景 ⇒迅速な 迅速な対策のための 対策のための明確 のための明確な 明確な体制を 体制を構築 1.感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめる。 2.社会・経済を破綻に至らせない。 ◆ 東南アジアなどを中心に、家禽類の間でH5N1亜型の高病原性鳥インフルエ ンザが発生しており、このウイルスが家禽類からヒトに感染し、死亡する例が報 告されている ◆ このような高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)のウイルスがヒトからヒトへの 感染が広がり、病原性の高い新型インフルエンザが発生することが懸念される ◆ 2009年に発生した新型インフルエンザ(A/H1N1)の経験を踏まえ、対策が 必要 ⇒迅速な対策のための明確な体制を構 築する。 (砂川解釈) ・平成23年9月20日 政府「新型インフルエンザ対策行動計画」改定 「新型インフルエンザ対策行動計画」 ・新型インフルエンザ対策の実効性確保のため、 を否定するものではなく、むしろ 各種対策の法的根拠の明確化、法的整備の必要性 根拠の明確化。災害対策としての ・ 政府行動計画の実効性を高め、新型インフルエンザの脅威から 要請、(受け入れられない場合) 国民の生命と健康を守り、国民の生活や経済に及ぼす影響が最小としなけれ 行政指示・・・・命令に近い。 ばならない 「新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等対策特別措置法 インフルエンザ等対策特別措置法」 等対策特別措置法」 制定 2012.5.11 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 出典:和田耕治先生(北里大学医学部公衆衛生学)作成プレゼン(一部微修正) 国における発生段階 における発生段階 国内の患者数 (砂川解釈) 現実は予測がつかない。最初から病原性は分からない、 あるいは変わっていく。エビデンスとしての各論を 規定するのは難しい。 体制整備 国内発生遅延 未発生期 海外発生期 海外での新型 インフルエンザ の発生 (砂川解釈) 柔軟性を持たせることが 時間 被害の軽減 見直し・準備 どのように出来るのか、 スピード感を持って政策を 変更出来るのか不明。 国内感染期 小康期 再燃期 (現場での適切な判断が重要) 感染拡大抑制 国内発生早期 国内での 初の患者 の発生 国内のいずれかの都道府県において初 めて患者の接触歴が疫学調査で追えな くなった時点が目安 患者の発生が 低い水準でとど まる 地域( 地域(都道府県) 都道府県)における発生段階 における発生段階 (砂川解釈) このようなテクニカルなことに 対して、専門家とは何か、専門家 グループとどのように連携をする のかは課題。 A県 B県 C県 D県 各都道府県での 初の患者の発生 各都道府県において患者の接触歴が疫 学調査で追えなくなった時点が目安 地域での発生状況は 様々であり、 ・地域未発生期から地 域発生早期 ・地域発生早期から地 域感染期 の移行は、都道府県を 単位として判断 地域感染期 地域未発生期 地域発生早期 (感染拡大~まん延~患者の減少) 出典/厚生労働省健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室(平成24年10月) 厚生労働大臣の新型インフルエンザ 等の発生の公表によって (砂川解釈) 新型インフルエンザ インフルエンザ等発生時 新型 インフルエンザ等発生時の 等発生時の流れと主 れと主な措置について 措置について 行動計画について国も改めて 厚生労働大臣の 厚生労働大臣の新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等 インフルエンザ等の発生の 発生の公表 来年春までに対処方針を作っていく。 ※ WHOがフェーズ4を宣言 合わせて地方公共機関においても 政府対策本部の の設置 都道府県対策本部の <市町村> 政府対策本部 都道府県対策本部の設置 作ってもらう ○特定接種の実施への協力 ○基本的対処方針の作成 ○医師等への医療従事の要請・指示等 ○特定接種(登録事業者(医療関係者、社会 機能維持事業者)の従業員等に対する 先行的予防接種)の実施 (砂川解釈)必ず海外で発生? ○海外発生時の水際対策の的確な実施 ○現地対策本部の設置(必要に応じて) 国内で初検出される場合もある (砂川解釈) 新型インフルエンザ の実施に 新型インフルエンザ等対策 インフルエンザ等対策の 等対策特別措置法(都道府県が主体) 実施に係る体制(3) 体制(3) 【任意に対策本部設置可】 ※法律に基づく対策本部ではない ○特定接種の実施への協力 新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等緊急事態宣言 インフルエンザ等緊急事態宣言( 等緊急事態宣言(国) 新型インフルエンザ等緊急事態措置 <国> <都道府県> 市町村対策本部の 市町村対策本部の設置 ○まん延の防止に関する措置 ○まん延の防止に関する措置 ○予防接種の実施 ・学校等の施設や興行場、催物の制限等の ・住民に対する予防接種の実施指示 ・住民に対する予防接種 要請・指示 ○国民生活及び国民経済の安定に関 (砂川解釈) ○予防接種の実施への協力 する措置 責務等について ○医療等の提供体制の確保に関する措置 (砂川解釈) ・ワクチンや抗インフルエンザウイル ス薬等の緊急物資の運送要請・指示 「新型インフルエンザ」 ・病院や、医薬品販売業者等である指定(地 予防接種・・・ 方)公共機関における診療、薬品等の販売 ・特定物資の売渡しの要請・収用 について法的根拠が ・臨時の医療施設の開設、土地等の使用 予防接種法に 初めて与えられた。 ○国民生活及び国民経済の安定に関する措置 基づかない場合がある。 ・ワクチンや抗インフルエンザウイルス薬等の 緊急物資の運送要請・指示 ・特定物資の売渡しの要請・収用 ○緊急時の埋葬・火葬 国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得したこと等により当該疾病が新型イン フルエンザ等感染症と認められなくなった旨が公表された場合、本部廃止 本部廃止 設置後は、海外発生期(国内未発生)でも47都道府県で設置】 ○ 市町村は 市町村は緊急事態宣言以降に 緊急事態宣言以降に設置 指定公共機関、 【それ以前の時点での任意設置可(法律に基づく対策本部ではない)。宣言以降は、緊急事態措置を実施 指定地方公共機関 すべき区域に入っていない市町村も、事前準備・対策推進のために設置】 医療機関、 政府対策本部(閣議決定) 都道府県対策本部 市町村対策本部 電気ガス、 ライフラインなど 指定行政機関、地方公共団体、指定公 都道府県、市町村、指定(地方)公 (砂川解釈) 市町村が実施する新型インフル 共機関が、基本的対処方針に基づき実 共機関が実施する新型インフルエ エンザ等対策を総合的に推進 市町村も行動計画を作る必要がある。 施する新型インフルエンザ等対策を総 ンザ等対策を総合的に推進 ○市町村内の新型インフルエン 合的に推進 ○都道府県内の新型インフルエン ザ等対策に関する総合調整等 しかし、普通の市町村でワクチン接種 ○基本的対処方針の策定、公表 ザ等対策に関する総合調整等 以外の感染症対策をしているところは ○新型インフルエンザ等対策に関する ○国又は指定公共機関に対する職 総合調整等 員派遣要請 ない。出来ない、との声。具体的に 説明が必要 緊急事態宣言が解除された場 合、本部廃止 本部廃止 5 出典/厚生労働省健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室(平成24年10月):一部加筆 ⇔ 感染症法(保健所設置市 まで降りて対応) ○ 国として整合性 国及び として整合性ある 整合性ある対策 ある対策を 対策を効果的に 効果的に実施するため 実施するため、 するため、*特別措置法には政令指定都市等 国及び地方公共団体に 地方公共団体に対策本部を 対策本部を設置 ○ 国及び に設置 国及び都道府県は 都道府県は新型インフルエンザ 新型インフルエンザ等 インフルエンザ等の発生時に 発生時の大都市の意見が反映されていない 【都道府県は、政府対策本部設置以前の任意設置可(法律に基づく対策本部ではない)。政府対策本部 、という意見もある。 特定接種及び 特定接種及び住民に 住民に対する予防接種 する予防接種の 予防接種の実施の 実施の判断について 判断について 予防接種については、政府対策本部長が、その実施の可否を検討することとし、以下のようになるこ とが想定される。 〔登録事業者の 登録事業者の従業員等に 従業員等に対する特定接種 する特定接種〕 特定接種〕 (砂川解釈) 柔軟性を持たせることがどのように 出来るのか、スピード感を持って 政策を変更出来るのか。不明。 やはり現場での対応が重要 感染症予防法に基づく厚生労働大臣の新型インフルエンザ発生の公表 → 政府対策本部の設置 → 政府対策本部において、 ウイルスの亜型や病原性等の情報を踏まえ、速やかに実施の可否を検討 → 政府対策本部長が厚生労働大臣に実施の指示 → 厚生労働大臣が、都道府県知事・市町村長に実施の指示(地方公務員)、登録事業者等に対する接種 ※緊急事態宣言前 緊急事態宣言前から 緊急事態宣言前から実施 から実施されることが想定される。 実施 〔住民に 住民に対する予防接種 する予防接種〕 予防接種〕 政府対策本部長による 政府対策本部長による緊急事態宣言 による緊急事態宣言 →政府対策本部が、基本的対処方針を変更し、住民に対する予防接種の対象者及び期間を決定 →都道府県知事が、市町村長に実施の指示 緊急事態宣言が行われている場合 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第46条に基づく接種 緊急事態宣言が行われていない場合 予防接種法第6条第3項に基づく接種 (新臨時接種) 出典/厚生労働省健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室(平成24年10月) 21 休業補償までは 入って いないかも では、 では、どんなインフルエンザ どんなインフルエンザ に対してパンデミック してパンデミックの パンデミックの可能 性のあるものとして警戒 のあるものとして警戒す 警戒す べきでしょうか? べきでしょうか? 鳥インフルエンザ( )発生国及び 年11月以降 月以降) インフルエンザ(H5N1) 発生国及び人での発症事例 での発症事例( 発症事例(2003年 月以降) WHOに に報告された )確定症例数 報告されたヒト されたヒトの ヒトの鳥インフルエンザ( インフルエンザ(H5N1) (WHO・ ・OIEの の正式な 正式な公表に 公表に基づく) づく) H5N1 H5N1 (2012年5月2日現在) 2003年 2004年 2005年 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 アゼ アゼルバ ルバイジ イジャン 0 2006年 死亡数 症例数 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 合計 2012年 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 症例数 死亡数 0 0 0 0 0 8 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8 5 1 0 0 0 0 0 2 0 3 0 6 0 1 8 8 2 2 20 18 1 1 1 1 1 42 28 0 0 1 0 バング ングラデ ラデシュ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 カンボジア 0 0 0 0 4 4 2 2 1 1 中国 1 1 0 0 8 5 13 8 5 ジブチ 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 エジプト 0 0 0 0 0 0 18 10 25 9 8 4 39 4 29 13 39 15 9 5 167 60 189 157 エジプト 1 0 1 0 1 致命率(CFR): 3 4 4 7 4 2 35.9% 《アジア 》 《 中東 》 《 アフリカ 》 ジブチ 人の発症者1人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者0人 死亡者 人) ナイジェリア 人の発症者1人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者1人 死亡者 人) アゼ アゼルバ ルバイジ イジャン 人の発症者8人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者5人 死亡者 人) イラク 人の発症者3人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者2人 死亡者 人) エジプト 人の発症者167人 人 発症者 (うち死亡者 うち死亡者60人 死亡者 人) トルコ 人の発症者12人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者4人 死亡者 人) 注) 上図の 上図の他、人への感染事例 への感染事例として 感染事例として、 として、 1997年香港 年香港( 名感染、 人死亡) 年香港(H5N1 18名感染 名感染、6人死亡 人死亡) 1999年香港 年香港( 名感染、 年香港(H9N2 2名感染 名感染、死亡なし 死亡なし) なし) 2003年香港 年香港( 名感染、 人死亡) 年香港( H5N1 2名感染 名感染、1人死亡 人死亡) 2003年 年オランダ( 名感染、 人死亡) オランダ( H7N7 89名感染 名感染、1人死亡 人死亡) 2004年 年カナダ( 名感染、 カナダ( H7N3 2名感染 名感染、死亡なし 死亡なし) なし) 2007年英国 年英国( 名感染、 死亡なし) がある。 年英国(H7N2 4名感染 名感染、死亡なし なし)等 がある。 インドネシア 人の発症者189人 人 発症者 (うち死亡者 人) うち死亡者157人 死亡者 カンボジア 人の発症者20人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者18人 死亡者 人) タイ 人の発症者25人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者17人 死亡者 人) 中国 人の発症者42人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者28人 死亡者 人) パキスタン 人の発症者3人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者1人 死亡者 人) バング ングラデ ラデシュ 人の発症者6人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者0人 死亡者 人) ベトナム 人の発症者123人 人 発症者 (うち死亡者 うち死亡者61人 死亡者 人) ミャンマー 人の発症者1人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者0人 死亡者 人) ラオス 人の発症者2人 発症者 人 (うち死亡者 うち死亡者2人 死亡者 人) :家きん等 が認められた国 きん等でのH5N1が での められた国 インドネシア 0 0 0 0 20 13 55 45 42 37 24 20 21 19 9 7 12 10 6 6 イラク 0 0 0 0 0 0 3 2 0 0 0 0 0 0 0 0 3 2 ラオス 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 0 0 0 0 0 2 2 ミャンマー 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 ナイジェリア 0 0 0 0 0 0 0 0 1 インドネシア 0 0 0 0 0 致命率(CFR): 0 0 0 0 0 0 83.1% 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 パキスタン 0 0 0 0 0 0 0 0 3 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 1 タイ 0 0 17 12 5 2 3 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 25 17 0 4 0 0 0 0 トルコ 0 0 0 0 12 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 12 ベトナム 3 3 29 20 61 19 0 0 8 5 6 5 5 5 7 2 0 0 4 2 123 61 合計 4 4 46 32 98 43 115 79 88 59 44 33 73 32 48 24 62 34 25 16 603 356 0 参考:WHOの確認している発症者数 は計603人(うち死亡356人) :人でのH5N1発症 発症が での 発症が認められた国 められた国 2012年 年5月 月2日現在 日現在 注:確定症例数は死亡例数を含む。 WHOは検査で確定された症例のみ報告する。 厚生労働省健康局結核感染症課作成 H5N1 H5N1 鳥インフルエンザとしての 感 インフルエンザとしてのH5N1感 としての 染症の )とは? とは? 染症の真の致死率( 致死率(CFR) • F.Li et al. J Epidemiol Community Health 2008; 62:555-559(下記2事例が最も詳細な調 査を実施していると評価) – 香港(1997年) • 18人中6人が死亡(CFR:33%) • 上記に、15人の患者接触者+9人の養鶏場職員を加えた 血清検査陽性者中の死亡(CFR:14%) – トルコ(2006年) • 12人の確定例中4人が死亡(CFR:33%) – CFR:14-33%が現時点では妥当?と推定 (途中経過) 途中経過)インドネシア基幹病院 インドネシア基幹病院A小児科共同調査例 基幹病院 小児科共同調査例 • 2011年に重症急性呼吸器感染症の可能性有として報告された 入院例(154例)⇒ うち、症例定義を満たすもの(129例:83.8%) • 病原体診断に関する情報:退院時サマリーより得られず -同院では全身状態に応じて血液培養のみ実施 • 病鶏・死亡鶏との接触に基づく鳥インフルエンザ疑い例(6例): -全て否定と推定(通常、ジャカルタ中央ラボにて検査診断が実施) -いずれも胸部レントゲン上の浸潤陰影ありとされる(肺炎の診断は無し) 総計 重症( 重症(市中) 市中)肺炎例 129( 129(人) % 鳥インフルエンザ疑 インフルエンザ疑い例 6(人) 年齢中央値3 年齢中央値3歳(1-7歳) % 年齢中央値1 年齢中央値1歳(0-12歳 12歳) 死亡 12 9.3% 1 16.7% 転帰 軽快 転送等 89 4 69.0% 3.1% 4 0 66.7% 0.0% 逃亡 24 18.6% 1 16.7% 全体に 全体に占める 低栄養者 42 32.6% 3 50.0% テロなどへの懸念 H5N1については については、 については、過剰反応する 過剰反応する こと無 こと無く、しかし、 しかし、情報収集と 情報収集と評価 を注意深く 注意深く継続する 継続する必要 する必要あり 必要あり (他に鳥関係では H7など など) 鳥関係ではH9, では など) ただし、家禽での発生時に殺処分を実施 していない国での状況には注意が必要 国立感染症研究所感染症情報センター:加納一彦先生抄訳 テロなどへの懸念 H3N2v 米国における 米国における H3N2v • 2012年7月12日から8月9日だけで153例の報告 – – – – Indiana (120 cases) Ohio (31) Hawaii (one) Illinois (one) • うち、138例については詳細な情報あり – – – – – 18歳未満:128例 (93%) 成人: 10例 (7%) 中間年齢: 7歳 入院: 2例 死亡: なし • 全ての症例が直接・間接に豚との接触あり 国立感染症研究所感染症情報センター:加納一彦先生抄訳 H3N2v H3N2v 季節性ワクチン前 後 小児(6‐3 歳未満) 成人18‐49 歳) 高齢者(65 歳以上) • 季節性H3N2ワクチン接種後に、小児では有意な抗体上昇はなく、 成人・高齢者では2倍未満の上昇あり(季節性では4.5倍以上) • 少ないサンプル数ではあるが、HIで(1:40以上陽性)として先行免 疫が小児では0%、成人では33%、高齢者では17% • HI抗体価上昇は小児では0%、成人では50%、高齢者では40% OFFLU HP: OFFLU Swine Influenza Virus group meeting, 27-28 March 2012, OIE Headquarters, Paris http://www.offlu.net/fileadmin/home/en/meeting-reports/pdf/ OFFLU HP: OFFLU Swine Influenza Virus group meeting, 27-28 March 2012, OIE Headquarters, Paris http://www.offlu.net/fileadmin/home/en/meeting-reports/pdf/ 初期の 初期の実地疫学調査で 実地疫学調査で分かったこと 今一度、 年のA/H1N1を を振 今一度、2009年 り返ってみましょう まず、封じ込めに関して私が関わっ たことを中心に • • • • • • • • 学校を中心とする患者発生パターン 初期の臨床像・臨床経過 迅速診断キットの陽性率推移 潜伏期間、R0の推定 家族内二次感染の状況 学校における感染場所の推定 患者間のリンク 学校閉鎖の効果 • 地域流行の推移(沖縄) • 外来患者・重症例多発の状況における課題(沖縄) 2009年 2009年7月23日 23日までのわが国 までのわが国の新型イン 新型イン フルエンザの フルエンザの状況( 状況(n=4,985*) n=4,985*) 各学校において 各学校において推定 において推定された 推定された感染 された感染の 感染の 主な場所 (*発症日 (*発症日の 発症日の情報がある 情報がある者 がある者のみ) のみ) 沖縄事例は 沖縄事例は8月中旬につき 月中旬につき下記 につき下記の 下記の地図には 地図には含 には含まれず A高等学校 高等学校 B高等学校 高等学校 C高等学校 高等学校 学年 主に3年生 3年生中心 2年生 クラス 3年某組中心 - 3年生中心 1年生・2年生 3年某組中心 クラブ活動 - 国際空港・港湾における強化検疫の実施 福岡 船橋 大阪 神戸 成田 担当した実地疫学調査事例 男子バレー 女子バレー 男子バスケット 女子バスケット ギター 男子バレー 兵庫県・大阪府における積極的学校休業期間 対抗試合 学習塾 進学塾Y バレーボール バレーボール - - 発症日 出典:国立感染症研究所感染症情報センター/FETPより 兵庫県内の 兵庫県内の学校の 学校の休業状況 学校休業の 学校休業の影響 大学 高等専門学校 専修学校 各種学校 県立 高等学校 市立 私立 国立 県立 中学校 市町立 私立 国立 小学校 市町立 私立 中等教育学校 国立 特別支援 県立 学校 市町立 国立 幼稚園 市町立 私立 休業数 5月18日 5月25日 時点 時点 62 2 1 79 45 143 7 24 52 4 3 1 353 35 2 3 806 10 1 1 23 18 3 455 233 積極的学校休業の期間 School A to J: 複数の孤発例 School A School B が学校休業時 School C School D 点でみとめら School E れていた School F School G School H School I School J School K School K to P: School L 家族からの二 School M School N 次感染が疑わ School O れた School P 15 10 5 合計:2352施設 (兵庫県の調査による) 出典:国立感染症研究所感染症情報センター/FETPより 0 5-May 6-May 7-May 8-May 9-May 10-May 11-May 12-May 13-May 14-May 15-May 16-May 17-May 18-May 19-May 20-May 21-May 22-May 23-May 24-May 25-May 26-May 27-May 28-May 29-May 30-May 31-May 1-Jun 2-Jun 3-Jun 4-J un 5-Jun 対象施設 X軸: 確定例のILI発症日 School D: 学校休業期間 にも運動を継 続していた School G: 学校への複数 の感染源が疑 われた 学校休業の 学校休業の種類 積極的学校休業 (Proactive School Closure) 目的 地域への感染拡大を抑える 実施時期の基本的考え 地域での感染拡大の初期段階 方 消極的学校休業 (Reactive School Closure) 欠席者が増えることに対する学校(学級) 運営上の対応 関西地域における 関西地域における新型 における新型インフルエンザ 新型インフルエンザ (H1N1) H1N1)初期の 初期の封じ込め成功の 成功の要因 • 感染伝播のスピードが積極的 学校休業によってコントロール された 地域である程度感染が拡大して以降 実施の基準 疫学情報から学校のある地域が流行の 初期段階にあると判断された場合(注1) 欠席者がある一定の割合に達した場合 (地域あるいは学校毎に決定) 実施期間 5 日から7 日間が必要 状況に応じて5 日間よりも短い場合もあ り得る(注2) 実施にあたって考慮すべ き事項 1)学校休業を行なった場合の地域への社 会的・経済的影響 2)地域への感染拡大を抑えるためには他 の対策も同時に行なう必要がある 3)学校休業中に生徒が接触する機会 (スポーツ大会・塾など)も制限する必要 がある 1)重症化するリスクのある生徒の多い場 合(特別支援学級や基礎疾患を有する 生徒など)では、より厳しい基準を考慮す べき (注1) 地域が流行の初期段階にあると判断する基準としては、1)インフルエンザサーベイランスでの定点当たりの インフルエンザ患者数、2)近隣の学校での発生状況、3)当該の学校でのこれまでの発生状況などが考えられる (注2)短期間で学校を再開した場合、再流行も起こり得ることに留意する必要がある 引用文献(厚生労働省新型インフルエンザ対策本部.学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する基本的考え方について(事務連絡・平成21年9月24日): http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/09/dl/info0924-01.pdf ) 関西地域の 関西地域のウイルス伝播遮断 ウイルス伝播遮断( 伝播遮断(封じ込め成功) 成功)がウイルス学的 ウイルス学的に 学的に観察された 観察された Situation of spreading of virus strain of H1N1 2009 influenza in Japan (micromicroclade) clade) • 家庭内二次感染はそれほど高 くなかった(きょうだい間で高く 、親子間で低い結果→外国と 異なる結果(Odaira et al, 2009) • コミュニティーでの伝播抑制: – 集会などの抑制 図:押谷仁教授(東北大学) – 自主的な外出自粛 – 個人の感染防護の強化(咳エチ (考察) 封じ込めの可能性 考察)離島における 離島における“逆 における 逆”封 めの可能性 以下はあくまで砂川私見(2008年当時) 人口の少ない、本土から離れた離島においては、 新型インフルエンザ発生時、“逆”封じ込めの可能 性および準備の必要性があるのではないか ただ、人員・物流の移動の頻繁さを考えると、新 型インフルエンザがいずれ島に入ってくる可能性 は十分高い “逆”封じ込めを実施するために考えられる条件: – 新型インフルエンザの重症度が高い場合? – 2週間~2ヶ月程度の食料や医薬品の備蓄実施時? Shiino T et al: PLoS ONE 5(6): e11057. doi:10.1371/journal.pone.0011057 沖縄県衛生環境研究所 宮古島市の 宮古島市のインフルエンザ様症状発症者 インフルエンザ様症状発症者*数 様症状発症者 数と受診率 宮古島市調査 対象: 対象:宮古島市職員 およびその同居家族 およびその同居家族 入院 n=2 迅速診断または 検査陽性 迅速診断または RT-PCR検査陽性 n=268 医師による 医師による診断 による 診断 n=303 推計: 推計:宮古島市全体 宮古島市全体 宮古島市の 宮古島市の人口に 人口に 当てはめる 沖縄県衛生環境研究所 宮古島市調査 (血清疫学調査より 血清疫学調査より) より)ワクチン接種歴 ワクチン接種歴のない 接種歴のない *回答者 回答者の 抗体価の分布(n=277)) 回答者の抗体価の n=50 n=4,881 n=4,956 77.1% X 1.61 医療機関を 医療機関を 受診 n=377 n=6,152 ILI 発症者‡ n=489 n=7,979 (95%CI: 7429-8529) 不顕性感染 N=? N=? ‡ ILI発症者; 咳、鼻水、咽頭痛のうち一つ以上の 症状を呈しかつ37度以上の発熱を伴う者 自記式質問紙調査結果(n=2,114) ILIの ILIの自覚症状が 自覚症状が 無かった者 かった者 =65人 65人(72.2%) 72.2%) 推計ILI発症者数 ILI発症者の入院率: 0.6% (95%CI: 0.8-1.2%) * 症例定義:咳 症例定義 咳、鼻水、 鼻水、咽頭痛の 咽頭痛の うち一 うち一つ以上の 以上の症状を 症状を呈し、かつ 37℃ 37℃以上の 以上の発熱を 発熱を伴う者 人口当たり受診率: 11.1%(95%CI: 10.8-11.4%) 人口当たり罹患率: 14.5% (95%CI: 13.5-15.5%) • 年齢調整入院率 = 標準化入院比 × 全国の入院率(1万人あたり) = 50 / 9.0473 × 1.382 = 7.638 国立感染症研究所/島田、豊川、砂川らによる(未発表データ) * 2009年以降、A(H1N1)pdm09含有ワクチン(2010/11シーズン季節性インフ ルエンザワクチン含)の接種歴が全くない者 国立感染症研究所/島田、豊川、砂川らによる(未発表データ) 沖縄県衛生環境研究所 (血清疫学調査より 血清疫学調査より) より)患者分類 我々はかつてのSARSより何を学んだか 宮古島市調査 情報共有徹底の必要性 医療機関より報 告される症例 入院 全数把握調査の20-50代で単純計算すると・・・ 迅速診断陽性 宮古島市の20-50代の人 口の12.0% 関係機関(内)⇔住民・国民の有効なリスクコミュニ ケーション 噂や「疑い例」以前の患者情報の取り扱い 患者検出・追跡方法向上の必要性 診断 精度の高い疫学調査、検査能力 検疫の精度や外来におけるトリアージ能力 受診 顕性感染( 顕性感染(25例 25例) (症例定義を 症例定義を満たす者 たす者) 顕性感染( 顕性感染(1275例 1275例) (症例定義を 症例定義を満たす者 たす者) 2.6倍 不顕性感染および 不顕性感染および症例定義 および症例定義を 症例定義を満たさない A(H1N1)pdm09感染者 感染者( 感染者(65例 65例) 不顕性感染および 不顕性感染および症例 および症例 定義を 定義を満たさない A(H1N1)pdm09感染者 感染者 (3315例 3315例) 国立感染症研究所/島田、豊川、砂川らによる(未発表データ) (院内)感染対策徹底の必要性 システムを柔軟に保つことの重要性 状況に応じた対応策の変更など 国際機関を含む関係機関との協力の必要性 次のパンデミックに パンデミックに向けて • ヒトの活動を規定するのであれば、法律を制定すれば よいと考えがちである • パンデミックは自然の一部であり法律で解決できない • 画一的な方法が非常に難しいことは2009年に経験済 みのはずである • インフルエンザとSARSでは考え方は異なる • パンデミックを謙虚に評価して対策に結びつける柔軟 性と意志決定機構 • 科学的なリスク評価に基づいて、技術的に最も正しい と考えられる方法を用いる Knowledge dispels fear (知識は恐れを追い散らす) ご清聴ありがとうございました! 砂川([email protected]) 54 国立感染症研究所感染症情報センター客員研究員:谷口清州先生プレゼンより(一部改変)