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1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織

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1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織
【技術分類】1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(絹)
【技術名称】1−3−2−1−1 博多織
【技術内容】
博多織は、経糸・緯糸ともに練絹糸を用いた経の浮文織である。組織は平地が主で、地組織の経糸
とは別の経糸(絵経、えだて)を用いて、布の表面に経糸を浮かせて文様を作る。図 1 に平織に絵経
が入った組織を示す。
博多織では経糸は生糸の細いモロヨリ糸を密に配し、緯糸は生糸数本の甘い撚り糸を数本引き揃え
て打ち込む。緯糸が太く大きな畝ができる。緯糸の密度は経度糸の 1/5 ぐらい。そのため厚手で固く
弾力があるのが特徴で、絹織物としては重目である。
製織工程に「打ち返し、三つ打ち」という伝統技法がある。先染めで、仕上げは特に行わない。福
岡県のほか、群馬県桐生地方と京都府西陣地方でも織られている。桐生はすべて力織機で、組織は平
織、綾織、繻子織、風通織などを用い、漆糸やラメ糸などの飾り糸を織り込んだものなども作ってい
る。西陣は手織機で製織する。製造工程を図 2 に示す。
代表的な図柄は縞、格子、昼夜博多、独鈷など。博多織の帯を図 3 に示す。
【図】
図1
平織に絵経が入った組織
出典:「染と織の鑑賞基礎知識」、1998 年 6 月 20 日、小笠原小枝著、至文堂発行、111 頁
平織に絵経が入る
図 2 博多織の製造工程
― 140 ―
図 180
出典:「福絖織物ホームページ/製造工程」、博多織工業組合作成、2006 年 2 月 7 日検索、
http://www.fukkouorimono.co.jp/process/process.htm
図 2 博多織の帯
出典:「来んしゃい
福岡・博多/味覚・伝統工芸」、博多織工業組合作成、博多織、2006 年 2 月
24 日検索、http://www.welcome-fukuoka.or.jp/introduction/eat.html
【出典/参考資料】
「日本の染織
別巻 3 博多織と佐賀錦」、1979 年 3 月、泰流社発行
「やさしい織物の解説 第 3 版」、1988 年 10 月 10 日、寺田商太郎著、株式会社繊維研究者発行
「 福 絖 織 物 ホ ー ム ペ ー ジ / 製 造 工 程 」、 博 多 織 工 業 組 合 作 成 、 2006 年 2 月 7 日 検 索 、
http://www.fukkouorimono.co.jp/process/process.htm
「来んしゃい
福岡・博多/味覚・伝統工芸」、博多織工業組合作成、2006 年 2 月 24 日検索、
http://www.welcome-fukuoka.or.jp/introduction/eat.html
「日本の伝統的工芸品館/博多織」、財団法人伝統的工芸品産業振興協会作成、2005 年 11 月 16 日
検索、http://www.kougei.or.jp/crafts/0120/f0120.html
「染と織の鑑賞基礎知識」、1998 年 6 月 20 日、小笠原小枝著、至文堂発行
― 141 ―
【技術分類】1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(絹)
【技術名称】1−3−2−1−2 首里織(浮花織)
【技術内容】
首里花織には両面浮花織・緯浮花織・経浮花織・手花織の 4 種があり、前3者は浮文織である。技
法の特徴はいかにして紋柄を出すかにあり、そのために地綜絖の他に花綜絖(紋綜絖)を使って、そ
れに対応した踏み木・踏み糸で操作をする。
両面浮花織は、表面に経糸が浮き、裏面に緯糸が浮く織物である。遊び糸は浮かず、文様部分以外
の色糸は地に織り込まれている。緯浮花織は平織の地に緯方向に色糸が浮いて文様を表わし、裏面に
色糸の遊び糸が浮く織物であり、経浮花織は平織の地に経方向に色糸が浮いて文様を表わし、裏面に
色糸の遊び糸が浮く織物である。製造工程を図 1 に示す。
【図】
図 1 製造工程(首里花織の工程参照)
出典:「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行、74 頁
織(紋織)製造工程表
【出典/参考資料】
「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行
― 142 ―
首里
【技術分類】1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織
【技術名称】1−3−2−1−3 首里織(ロートン)
【技術内容】
首里ロートン織は道屯織または両緞織とも呼ばれ、材料には絹・木綿・苧麻など各種が用いられる。
地色には藍染を多用し、文様部分に多彩な色糸を使うことが多い。
ロートン織の技法の特徴は文様の出し方にあり、文様部分は込み差しに糸を入れる。表裏両面共に
経糸が浮き、布は表裏両面が使用できる。地色とは別の 2 色の経糸を 1 本ずつ交互に整経して込み差
しで織るので、多彩な文様が可能となる。地綜絖の他に花綜絖(紋綜絖)を使う。製造工程を図 1 に
示す。
【図】
図1
製造工程(首里道屯織の工程参照)
出典:「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行、74 頁
織(紋織)製造工程表
【出典/参考資料】
「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行
― 143 ―
首里
【技術分類】1−3−2−1
織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(絹)
【技術名称】1−3−2−1−4
首里織(花倉織)
【技術内容】
首里花倉織は、絽織と花織を併用した市松模様の織物である。地綜絖の他に花綜絖と絽綜絖を
用いる。平織の部分は地綜絖の踏み木を踏んで織り、絽織の部分は絽綜絖の踏み木と地綜絖の踏
み木を交互に踏む。花織の部分は、花綜絖の踏み木と地綜絖の踏み木を同時に踏んだあと地の踏
み木を踏む。花綜絖の枚数は図柄によって異なる。製造工程を図 1 に示す。
【図】
図1
製造工程(首里花倉織の工程参照)
出典:「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行、74 頁
里織(紋織)製造工程表
【出典/参考資料】
「首里織の歴史と技法」、1986 年 3 月、那覇伝統織物事業協同組合編集・発行
― 144 ―
首
【技術分類】1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(絹)
【技術名称】1−3−2−1−5 与那国花織
【技術内容】
地組織となる経糸・緯糸とは別に、文様を表すための色糸を織幅いっぱいの通し糸として加えた織物
を浮文織という。与那国花織は、格子縞の平織に浮文織で小さな花文様を表わした絹織物である。与那
国花織には緯浮花織と両面浮花織があり、緯浮花織は地の緯糸と別に加えた色糸を表面に浮かせて織る。
両面浮花織は、平織の地の緯糸が浮く織物で、表面と裏面の両方に文様が表れる。
製造工程を図1に示す。染色はフクギ、シャリンバイ、アカメガシワ、インド藍などの植物染料を用
いる。絣糸の染色は、染めない部分を木綿糸で括って行う。製織には、通常の地綜絖と別に花綜絖を用
いる。
― 145 ―
【図】
図1 与那国花織の製造工程
― 146 ―
出典:「工芸指導所20年のあゆみ−染織技術支援編」、1996年3月、沖縄県工芸指導所発行、110頁 与
那国花織の工程図
【出典/参考資料】
「工芸指導所20年のあゆみ−染織技術支援編」
、1996年3月、沖縄県工芸指導所発行
「産地別すぐわかる染め・織りの見分け方」、2002年7月25日、丸山伸彦監修、株式会社東京美術発
行
「日本の伝統的工芸品館/与那国織」、財団法人伝統的工芸品産業振興協会作成、2005年11月16日
検索、http://www.kougei.or.jp/crafts/0120/f0129.html
― 147 ―
【技術分類】1−3−2−1 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(絹)
【技術名称】1−3−2−1−6 かっぺた織
【技術内容】
かっぺた織は、伊豆諸島の八丈島で織られている織物である。日本に現存する織技法の中では、も
っとも祖型に近い織技法を用いて織られる。
経糸、緯糸ともに色糸を用いる。経糸を屋内の柱にくくりつけて、数枚の綜絖と一枚の筬に通す。
他端を腰につけた腰当に結び経糸を張る。右手に持った木製剣形のへら(これをかっぺと呼ぶ)を経
糸の間に差し込み上糸と下糸を分ける。その間に緯糸を交互に入れて文様を出していく。最初文様に
合わせて一段目の表を拾ったら、裏返し、今度は裏の2,3段目を拾う。次ぎにまた表に返し、表の
2、3段目を拾う。織は表裏交互に織り進めていく。織幅は 3∼15 センチの細幅。文様は幾何学的で、
そろばん・山道・鱗・市松・井桁と名付けられている種々のパターンがある。二重平織で、表模様、
裏模様がリバーシブルに織られている。
【図】
図 1 かっぺた織の織機
出典:「かっぺた織」、1986 年 10 月、沖山道文責、沖山道かっぺた織教室発行、10 頁
― 148 ―
図 2 かっぺた織の作品
出典:沖山道かっぺた織教室提供
【出典/参考資料】
「かっぺた織」、1986 年 10 月、沖山道文責、沖山道かっぺた織教室発行
― 149 ―
【技術分類】1−3−2−2 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(木綿)
【技術名称】1−3−2−2−1 読谷山花織(綜絖花織)
【技術内容】
読谷山花織の 2 つの織り方のうちの一つ綜絖花織は、文字通り綜絖を使って緯糸を浮かせて文様を
織り出した浮文織である。緯浮花織と軽浮花織がある。緯浮花織は、表で文様となる部分以外の緯糸
が裏側で全部浮いた状態になっているため、厚地で防寒衣としても重宝がられた。図柄によって花綜
絖(紋綜絖)を数枚使用する。図柄は銭花(○形)・風車(×形)・扇花(▽形)を基本3形にする。
製作工程は以下の通り。
(意匠設計から本筬通しまで、仕上げの洗い張りは手花織と同様)。
11)花綜絖掛け:本筬を通し終えたら、織機に上げて経糸を固定し、製織時に近く経糸を張る。次
に図案通りに紋部の羽数を数えてその経糸を掬い出して竹棒を通す。次いで竹棒で浮かした部分に割
り竹を用いて綜絖糸を掛ける。これが紋部で経糸を引き下げる花綜絖である。花綜絖は筬と本綜絖の
間に位置し、製織時には経糸より下方に吊り下がる状態になる。花綜絖棒に掛けた紐を足の親指です
くって引き下げて、緯糸の模様糸(色糸)を通して文様を織り出す。
12)織りつけ:経緯の糸を交織して、布の色合いを確認する。また、望ましい色合いが出るように
緯糸を染色する。
13)製織:平織地は地の綜絖を交互に開口させて地糸を織り込む。文様は、経糸を水平の状態にし
て、花綜絖を開口させて模様糸を織り込み、次に平織地の綜絖を開口させて地糸を織り込み、模様糸
を押さえて織り進む。
緯浮花織の織り方を図 1 に、軽浮花織の織り方を図 2 に示す。
― 150 ―
【図】
図 1 緯浮花織の織り方
出典:「読谷山花織の歴史と技法」、1985 年 3 月、読谷山花織事業協同組合発行、41 頁
花織の織り方
イ)図案
図-1、ロ)組織及び織り方図 図-2、ハ)製品見本
― 151 ―
1 緯浮の
写真-13 (表)(裏)
図 2 経浮花織の織り方
出典:「読谷山花織の歴史と技法」、1985 年 3 月、読谷山花織事業協同組合発行、44 頁
花織の織り方
イ)図案
図-7、ロ)組織及び織り方図
図-8、ハ)製品見本
4 経浮の
写真-16 (表)(裏)
【出典/参考資料】
「読谷山花織の歴史と技法」、1985 年 3 月、読谷山花織事業協同組合発行
「読谷山花織」、沖縄県無形文化財工芸技術保存伝承事業実行委員会(沖縄県教育委員会、読谷村教
育委員会、沖縄県無形文化財工芸技術保持団体協議会)編集・発行
― 152 ―
【技術分類】1−3−2−2 織物/色糸の付加/浮文織/日本の浮文織(木綿)
【技術名称】1−3−2−2−2 知花花織
【技術内容】
地の組織となる経糸・緯糸とは別に色糸を文様を表すために織幅いっぱいの通し糸として加えた織
物を浮文織という。知花花織には経浮花織、緯浮花織、縫取花織技術がある。特に、経糸が浮いて文
様を表すのが特徴で、布の裏側には縦方向に糸が遊んでいる。図 1 に経の浮文織の組織図を、図 2 に
知花花織(経浮花織)の表面と裏面を示す。
糸は、主として木綿糸を用い、芭蕉・絹・羊毛なども使用する。経糸は、地糸と浮糸を分けて二重
に仕掛ける。織機は、地の平織を織るための地綜絖と、文様を出すための花綜絖を備える。花綜絖は、
柄の複雑さによって枚数が違う。藍で染めた紺地に、絣や格子柄と浮模様を織りだすのが代表的な図
柄だが、沖縄の他の織物と違い、貢納布としてではなく自家用に織られたため、自由奔放なデザイン
が見られる。
沖縄県の美里地区で 18 世紀には技術として確立していたと考えられるが、戦争などで 100 年もの
間途絶えており、2000 年に復元・復興の試みが開始され、現存物が沖縄市の文化財に指定された。
【図】
図 1 経の浮文織の組織図
出典:
「旧美里村における経浮花織技法の調査・研究および復元」、1998 年、幸喜新著、琉球大学大
学院修士論文、34 頁
図5
― 153 ―
図 2 知花花織(経浮花織:表面と裏面)
経浮花織(表面)
経浮花織(裏面)
出典:幸喜新氏提供、幸喜新製作復元衣裳の部分拡大
【出典/参考資料】
「旧美里村における経浮花織技法の調査・研究および復元」、1998 年、幸喜新著、琉球大学大学院
修士論文
「沖縄市に甦る伝統の花織
知花花織その復興への道、月刊染織α
No.243」、2001 年 6 月 1 日、
幸喜新著、染織と生活社発行
「県博所蔵の染織資料Ⅲ−経浮花織−、沖縄県立博物館紀要
幸喜新著、沖縄県立博物館発行
― 154 ―
第 27 号」、2001 年、與那嶺一子、
【技術分類】1−3−2−3 織物/色糸の付加/浮文織/海外の浮文織(木綿)
【技術名称】1−3−2−3−1 ブータンの浮文織(ルンセラマ、メンチマタ)
【技術内容】
ブータンの浮文織は、地組織の経糸の他に文様を表すための経糸を加えて、緯糸の上に浮かせて文
様を織りだす。地の経糸と文様の経糸は、色の違ったものにする。黄色地に臙脂(赤)と緑の経糸で
浮文織を施したものを「ルンセラマ」
、臙脂(赤)地に黄色の経糸で浮文織を施したものを「メンチマ
タ」という。糸は木綿とブラ、現在は化学繊維や混紡の糸も用いる。製織はタシンと呼ばれる地機を
使って行う。地の組織は主として平織である。ルンセラマの布を図 1 に、メンチマタの布を図 2 に、
地機のタシンを図 3 に示す。
【図】
図 1 ルンセラマの布
出典:「神秘の王国・ブータン染織紀行 1 雷龍の国の伝統織物案内、月刊染織α No.165」
、1994
年 12 月1日、山本けいこ著、株式会社染織と生活社発行、21 頁 14 ルンセラマ/野蚕ブラの浮織
図2 メンチマタの布
出典:「神秘の王国・ブータン染織紀行 1 ブータン織物図鑑、月刊染織α No.165」
、1994 年 12
月1日、山本けいこ著、株式会社染織と生活社発行、21 頁 15 メンシイ・マタ/セレモニー用,浮
― 155 ―
織に片面縫取
図 3 地機のタシン
出典:「神秘の王国・ブータン染織紀行 2 伝統の織りと染めを担う人々、月刊染織α No.166」
、
1995 年 1 月1日、山本けいこ著、株式会社染織と生活社発行、61 頁 地機のタシン
【出典/参考資料】
「神秘の王国・ブータン染織紀行 1 ブータン織物図鑑、月刊染織α No.165」
、1994 年 12 月1
日、山本けいこ著、株式会社染織と生活社発行
「神秘の王国・ブータン染織紀行 2 伝統の織りと染めを担う人々、月刊染織α No.166」
、1995
年 1 月1日、山本けいこ著、株式会社染織と生活社発行
「国別 すぐわかる世界の染め・織りの見かた」
、2004 年 8 月 20 日、道明三保子監修、オフィス
Kai編集、株式会社東京美術発行
― 156 ―
【技術分類】1−3−2−3 織物/色糸の付加/浮文織/海外の浮文織(木綿)
【技術名称】1−3−2−3−2 タイの浮文織(ムック、キット)
【技術内容】
タイの浮文織には、経糸が浮いて文様を表わす経の浮文織「ムック」と、緯糸が浮いて文様を表わ
す緯の浮文織「キット」がある。どちらも平織の地糸とは別に、文様を表わす色糸(絵緯および絵経)
が織り幅いっぱいに織り込まれ、文様部分の糸が浮いている。図1にムックを、図 2 にキットを示す。
経の浮文織の場合、絵経は主として 1 色で、文様もごく小さい幾何学的構成の文様である。緯の浮
文織は、地組織を織るための綜絖の他に文様を織りだすための紋綜絖を使う。紋綜絖には、棒綜絖に
よるもの、糸綜絖によるもの、垂直紋綜絖によるものの 3 種類があり、地域によって用いる紋綜絖が
違う。棒綜絖による方法は、30∼50 本の竹の紋棒を使い、あらかじめ文様をすくっておくという技法
である。糸綜絖は、竹棒に取り付けた糸で経糸をつり上げる装置である。文様を繰り返し織りだすこ
とができるので、最も広く使われている。竹棒を足で踏み下げて経糸を開口するタイプもある。垂直
紋綜絖は、経糸を通し替えるだけで同じ文様を何回でも繰り返し使える方法である。
【図】
図 1 ムック
出典:「染と織の鑑賞基礎知識」、1998 年 6 月 20 日、小笠原小枝著、至文堂発行、128 頁
挿 58
緯絣・縞・緯浮織とムック(経浮織)を組み合わせた織物
図 2 キット
出典:
「染と織の鑑賞基礎知識」、1998 年 6 月 20 日、小笠原小枝著、至文堂発行、127 頁
ット浮紋織 スコータイ周辺、スィー・サッチャナライ
【出典/参考資料】
「染と織の鑑賞基礎知識」、1998 年 6 月 20 日、小笠原小枝著、至文堂発行
― 157 ―
挿 55 キ
【技術分類】1−3−2−4 織物/色糸の付加/浮文織/海外の浮文織(獣毛)
【技術名称】1−3−2−4−1 イランの浮文織(ジャジム織)
【技術内容】
ジャジム織は、地組織の経糸の他に文様を表すための経糸を加えて、緯糸の上に浮かせて文様を織
りだす経浮織の織物である。イランのアゼルバイジャン地方で織られる。糸は強い撚りをかけた毛糸
を用いる。ジャジム織の代表的な図柄を図 1 に示す。
【図】
図 1 ジャジム織の代表的な図柄(文化学園服飾博物館蔵)
出典:
「国別
すぐわかる世界の染め・織りの見かた」、2004 年 8 月 20 日、道明三保子監修、オフ
ィスKai編集、株式会社東京美術発行、61 頁
【出典/参考資料】
「国別
すぐわかる世界の染め・織りの見かた」、2004 年 8 月 20 日、道明三保子監修、オフィス
Kai編集、株式会社東京美術発行
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