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長崎発 オーダーメード型 観光地域づくり人材育成プロジェクト 成果報告

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長崎発 オーダーメード型 観光地域づくり人材育成プロジェクト 成果報告
文 部 科 学 省 平 成 26 年 度
成 長 分 野 等 における中 核 的 専 門 人 材 養 成 の戦 略 的 推 進 事 業
長崎発 オーダーメード型
観光地域づくり人材育成プロジェクト
成果報告書 Vol.1
学校法人 鎮西学院
長 崎 ウエスレヤン大 学
2015 年 2 月
目
次
はじめに ............................................................................................................................ 1
Ⅰ 事 業 概 要 .................................................................................................................... 2
1.
目 的 ........................................................................................................................ 2
2.
事 業 概 要 ............................................................................................................... 2
(1)
当 該 分 野 における人 材 需 要 等 の状 況 、それを踏 まえた事 業 の実 施 意 義 2
(2)
取 組 が求 められている状 況 、本 事 業 により推 進 する必 要 性 .................... 4
(3)
これまでに実 施 された職 域 プロジェクト等 の成 果 の活 用 方 針 、方 法 等 ....... 4
(4)
前 年 度 までの取 組 概 要 ・成 果 と本 事 業 との継 続 性 .................................. 5
(5)
期 待 される活 動 指 標 (アウトプット)・成 果 目 標 及 び成 果 実 績 (アウトカム) .... 5
(6)
実 施 体 制 ..................................................................................................... 7
(7)
職 域 プロジェクトの構 成 員 ・構 成 機 関 等 .................................................... 8
(8)
事 業 の取 組 みスケジュール ...................................................................... 11
(9)
2014年 度 事 業 の実 施 内 容 .................................................................... 12
Ⅱ 「島 原 半 島 観 光 地 域 づくり人 材 育 成 」実 証 講 座 の概 要 ........................................ 16
1.
2.
3.
4.
5.
実 証 講 座 の基 本 的 な考 え方 .............................................................................. 16
(1)
実 証 講 座 の位 置 づけ ................................................................................... 16
(2)
実 証 講 座 の組 み立 て ................................................................................... 17
実 証 講 座 の概 要 ................................................................................................. 18
(1)
第 1 回 実 証 講 座 .......................................................................................... 18
(2)
第 2 回 実 証 講 座 の概 要 ............................................................................ 20
(3)
ワークシート ................................................................................................... 22
実 証 講 座 の結 果 ................................................................................................. 24
(1)
第 1 回 実 証 講 座 ........................................................................................ 24
(2)
第 2 回 実 証 講 座 ........................................................................................ 66
実 証 講 座 のまとめ................................................................................................ 81
(1)
各 講 座 のまとめ ............................................................................................. 81
(2)
まとめにかえて~実 証 講 座 からの示 唆 ~ .................................................... 82
次 年 度 への課 題 -eポートフォリオの活 用 に向 けて ........................................... 83
(1)
e ポートフォリオによる講 座 の成 果 物 蓄 積 と内 省 による事 業 内 容 の改 善 . 83
(2)
SNS + e ポートフォリオを活 用 した観 光 情 報 のマッシュアップ ..................... 83
資 料 編 ....................................................................................................................... 86
1.
第 1回 実 証 講 座 講 師 配 布 資 料 ① .............................................................. 87
2.
第 1回 実 証 講 座 講 師 配 布 資 料 ② .............................................................. 92
3.
第 1回 実 証 講 座 講 座 の模 様 (写 真 ) .......................................................... 114
4.
第 2回 実 証 講 座 講 師 配 布 資 料 ................................................................ 121
(1)
事 業 内 容 説 明 資 料 ................................................................................. 121
(2)
第 1回 実 証 講 座 の振 り返 り資 料 .......................................................... 124
(3)
『長 崎 県 の観 光 振 興 について』 ............................................................... 131
(4)
『Web マーケティング&インバウンド』 ....................................................... 137
(5)
第 2回 実 証 講 座 講 座 の模 様 (写 真 ) ................................................... 149
はじめに
社 会 全 体 の グ ロ ー バ ル 化 の 進 展 に と も な い 、学 校 教 育 の 各 段 階 に お い て も 、
グ ロ ー バ ル な 社 会 的・職 業 的 レ リ バ ン ス が 求 め ら れ つ つ あ る 。教 育 と 仕 事・
職 業 、教 育 と 経 済・社 会 を 捉 え な お す 新 た な パ ー ス ペ ク テ ィ ブ が 求 め ら れ て
いる。
本 事 業 が テ ー マ と す る「 社 会 人 の 学 び 直 し 」は 、グ ロ ー バ ル 化 に 翻 弄 さ れ
る 地 方 経 済・労 働 市 場 に あ っ て は 、地 域 社 会 の 持 続 可 能 性 の 命 脈 を 握 る 喫 緊
の 課 題 と し て 実 感 さ れ つ つ あ る 。と 同 時 に 、地 方 の 高 等 教 育 機 関 が 担 う べ き
役割が、これまで以上に問われているといっていいのではないだろうか。
本 事 業 は 、九 州 大 学「 中 核 的 専 門 人 材 育 成 の た め の グ ロ ー バ ル コ ン ソ ー シ
ア ム 」傘 下 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト と し て 、新 た に 選 定 さ れ た 。同 コ ン ソ ー シ ア
ム の な か で 唯 一 「『 地 域 版 学 び 直 し プ ロ グ ラ ム 』 の 開 発 ・ 実 証 」 に 取 り 組 む
プ ロ ジ ェ ク ト で あ る 。地 域 に お け る 産 学 官 民 の 連 携 に よ る オ ー ダ ー メ ー ド 型
の モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム 開 発 と 、そ れ を 継 続 発 展 さ せ る 仕 組 み づ く り を 目 的 と
している。
こ こ で い う「 仕 組 み づ く り 」と は 、高 等 教 育 機 関 が 地 元 地 域 に「 な く て は
な ら な い 」存 在 と し て 、地 域 の 社 会 シ ス テ ム に 位 置 づ く こ と を 意 味 し て い る
の で あ り 、本 プ ロ ジ ェ ク ト は ま た 、産 学 官 連 携・協 働 の 取 組 み を 通 し て 、大
学が担うべき社会的役割を改めて問う契機となった。
今 回 の 事 業 実 施 に あ た っ て は 、多 く の 関 係 団 体 等 の 御 協 力 を 賜 っ た 。こ の
場 を 借 り て 、多 く の 関 係 者 や 機 関 の 方 々 に 御 礼 申 し 上 げ た い 。特 に 、共 同 研
究者として参加して頂いた長崎国際大学の人間社会学部
国際観光学科の
城 前 奈 美 講 師 、三 浦 知 子 講 師 に 感 謝 の 意 を 表 す る と と も に 、快 く 共 同 研 究 を
承諾して頂いた安部直樹学長に感謝申し上げる。
本 報 告 書 が 、今 後 観 光 分 野 に お け る 長 崎 発 の グ ロ ー バ ル 化 と 中 核 的 専 門 人
材 育 成 モ デ ル 開 発 に 活 用 さ れ る こ と を 期 待 し て い る 。の み な ら ず 、観 光 地 域
づくりの新たなモデルが受講生との学びあいの中から創出されることを願
っている。
平 成 27 年 2 月
学校法人
鎮西学院
「長崎発
長崎ウエスレヤン大学
オーダーメード型観光地域づくり人材育成プロジェクト 」
代表
1
佐
藤
快
信
Ⅰ 事業概要
1. 目 的
地 域 の 持 続 的 、自 立 的 な 発 展 と と も に 、地 域 全 体 の 活 性 化 に 繋 が る よ う な
観 光 地 域 づ く り を 進 め る た め の 中 核 人 材 と し て「 観 光 地 域 づ く り 人 材 」の 育
成 が 求 め ら れ て い る 。本 事 業 は 、地 域 に お け る 産 学 官 連 携 に よ る 人 材 育 成 プ
ラ ッ ト フ ォ ー ム を 形 成 し 、職 業 統 合 型 学 習 プ ロ グ ラ ム 構 築 の 仕 組 み づ く り を
目 指 す と と も に 、地 域 ニ ー ズ や 学 習 者 の 生 涯 に 亘 る キ ャ リ ア 形 成 に 即 し た オ
ーダーメード型人材育成プログラムを開発することを目的とする。
2. 事 業 概 要
( 1) 当 該 分 野 に お け る 人 材 需 要 等 の 状 況 、 そ れ を 踏 ま え た 事 業 の 実
施意義
本 事 業 は 、 平 成 25 年 度 に 採 択 さ れ た 「 中 核 的 専 門 人 材 育 成 の た め の グ ロ
ー バ ル コ ン ソ ー シ ア ム 」傘 下 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト「 グ ロ ー バ ル 人 材 養 成 に 向
け て の リ カ レ ン ト な モ ジ ュ ー ル 学 習 プ ロ ジ ェ ク ト 」の う ち 、特 に 観 光 分 野 の
中 核 的 専 門 人 材 育 成 プ ロ グ ラ ム に つ い て 、地 域 に お け る 産 学 官 民 の 連 携 に よ
る オ ー ダ ー メ ー ド 型 の モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム 開 発 と 、そ れ を 継 続 発 展 さ せ る 仕
組 み づ く り を 目 的 と し て 、 平 成 26 年 度 よ り 、 新 た に 取 り 組 む 職 域 プ ロ ジ ェ
クトである。
【企業の人材ニーズと教育プログラムのミスマッチ】
文 部 科 学 省 の デ ー タ に よ る と 、観 光 関 係 学 部・学 科 等 の 設 置 状 況 は 、全 国
で 定 員 4、 772 名 (H24 年 4 月 )と な っ て い る が 、 卒 業 生 の 観 光 関 連 産 業 へ の
就 職 率 は 、平 成 24 年 度 の 観 光 庁 調 査 で は 16。1% と い う 状 況 と な っ て い る 。
ま た 、別 の ア ン ケ ー ト 結 果 に よ れ ば 、全 国 の 旅 行 業 企 業 の 新 卒 採 用 で 重 視 し
ている点は、
「 人 物 本 位 」が 85% と 圧 倒 的 に 多 く 、学 生 が 大 学 で 学 ん だ 内 容
の「 能 力 」や「 学 部・学 科 」は わ ず か で あ る 。ま た 、採 用 時 に 観 光 系 の 学 部・
学 科 を 意 識 す る の は 39% に と ど ま っ て い る 。 現 行 の イ ン タ ー ン シ ッ プ に つ
い て は 、 大 学 側 の 評 価 が 「 大 変 有 益 」 46% 、「 有 益 」 50% と 高 評 価 な の に 対
し 、 企 業 側 は 「 有 益 」 51% 、「 ど ち ら か と い う と 有 益 で は な い 」 40% と 、 大
きな差があることが分かっている。
2
日 本 の 大 学 に お け る 観 光 教 育 の 特 徴 を 見 る と 、諸 外 国 で は 中 心 と な る 教 育
内 容 が 「 ホ ス ピ タ リ テ ィ 系 」 と 「 経 営 系 」 で あ る の に 対 し 、「 人 文 ・ 社 会 学
系 」「 地 域 づ く り 系 」 の 教 育 内 容 が 多 い が 、 企 業 等 に お い て は 、 大 学 の 専 攻
に 関 わ ら ず ポ テ ン シ ャ ル 重 視 の 採 用 傾 向 に あ り( 観 光 立 国 推 進 ラ ウ ン ド テ ー
ブ ル 2012)、人 材 育 成 の ミ ス マ ッ チ は 構 造 的 な 問 題 に よ り 、解 消 さ れ て い な
いのが現状である。
観 光 立 国 を 目 指 す 政 府 の ア ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム が 進 行 す る 中 、観 光 産 業 に
お け る マ ネ ジ メ ン ト 層 か ら 実 務 者 層 ま で 、優 秀 な 人 材 の 確 保 が 大 き な 課 題 と
な っ て は い る が 、産 業 界 と 教 育 界 と の 人 材 養 成 を め ぐ る ミ ス マ ッ チ が 顕 在 化
し て い る 。こ の ミ ス マ ッ チ を 解 消 す る に は 、産 業 界 と 教 育 界 が 協 働 し て 、観
光産業の将来ビジョンと必要となる観光人材像に関するビジョンの共有を
はじめ、継続的な対話が必要となっている。
【人材育成と需要のミスマッチ解消方策としての地域オーダーメード型プ
ログラム】
ま た 、 一 方 で 地 方 に お い て は 、「 観 光 地 域 づ く り 」 へ の 戦 略 的 な 取 組 が 求
め ら れ お り 、旅 行・宿 泊・運 輸 等 の 観 光 産 業・行 政 の み な ら ず 、農 林 水 産 業 、
商工業の事業者や住民グループなど地域が一体となったこれら多様なステ
ー ク ホ ル ダ ー を マ ネ ジ メ ン ト す る 人 材 と し て「 観 光 地 域 づ く り 人 材 」の 育 成
が 求 め ら れ て い る 。加 え て 海 外 イ ン バ ウ ン ド へ の 積 極 的 な 対 応 と い っ た 課 題
に も 直 面 し て い る 。こ う し た 人 材 の 育 成 に は 、従 来 の 観 光 業 界 の 専 門 的 知 識・
技能や業務経験の蓄積といった単線的なプログラムでは立ち行かなくなっ
て お り 、よ り 中 長 期 的 な 視 点 に よ る 積 み 上 げ 型 の 学 習 プ ロ グ ラ ム の 設 計・構
築が必要となってきている。
本 事 業 を 展 開 す る 長 崎 県 は 、文 化 観 光 立 県 と し て「 お も て な し 日 本 一 づ く
り 」 運 動 を 推 進 し て お り 、「 住 ん で よ し 、 訪 れ て よ し 」 の 観 光 地 域 づ く り を
戦 略 的 方 向 性 と し て 掲 げ て お り 、観 光 振 興 の 人 材 育 成 の 方 向 性 と し て は 、観
光 産 業 の 経 営 者 や 従 業 員 の お も て な し 力 の 向 上 、観 光 協 会 等 の 観 光 団 体 に お
け る 関 連 多 業 種 と の 連 携 や 新 た な 観 光 魅 力 づ く り・観 光 開 発・情 報 発 信・海
外インバウンドへの対応等の企画立案及び実践など事業を直接推進する職
員 の 能 力 向 上 、ニ ュ ー ツ ー リ ズ ム の 担 い 手 と な る 人 材 育 成 等 を 重 点 項 目 と し
て 掲 げ て お り 、国 の ア ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム に 即 し た も の に な っ て い る も の の 、
地 域 固 有 の 課 題 解 決 の た め に は 、産 学 官 の 連 携 に よ る 人 材 育 成 の ビ ジ ョ ン の
共有が急務となっている。
3
本事業は、観光分野における人材育成と需要のミスマッチ を解消すべく、
地 域 の 産・官・学・民 の 対 話 の 場 を 創 出 し 、地 域 に お け る 観 光 ビ ジ ョ ン と 必
要 な 人 材 像 の 共 有 を 図 り 、観 光 振 興 に お け る 継 続 的 な イ ノ ベ ー シ ョ ン を 可 能
に す る 人 材 育 成 プ ロ グ ラ ム を 開 発 し 、維 持 発 展 す る 仕 組 み づ く り を 構 築 す る
ことを目的としている。
( 2)
取組が求められている状況、本事業により推進する必要性
観 光 分 野 の 人 材 育 成 に つ い て は 、 イ ン バ ウ ン ド 対 応 や MICE 関 連 、 観 光 地
域 づ く り や 経 営 マ ネ ジ メ ン ト 層 の 人 材 育 成 等 を 目 的 と し て 、こ れ ま で 、観 光
庁の取り組みをはじめとする産学官連携によるインターンシップを含むモ
デルカリキュラムや教材の開発とその実践がなされてきている。
本 事 業 は 、地 域 の 観 光 戦 略 に 即 し オ ー ダ ー メ ー ド 型 モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム を
開 発 す る と と も に 、観 光 人 材 育 成 の た め の 産 学 官 連 携 に よ る プ ラ ッ ト フ ォ ー
ム を 形 成 す る こ と を 目 指 し て い る が 、豪 州 の 高 等 教 育 で 導 入 さ れ て い る 産 学
連 携 に よ る 職 業 統 合 型 学 習 ( Work Integrated Learning
以 下 WIL) に 着 目
し 、観 光 分 野 の 人 材 育 成 に お け る 高 等 教 育 段 階 、就 業 後 の キ ャ リ ア ア ッ プ の
各 段 階 を と お し て 、日 本 版 WIL の 構 築 可 能 性 を 検 討 す る こ と と し た い 。日 本
的 観 光 教 育 の 強 み を さ ら に 伸 ば し 、イ ン タ ー ン シ ッ プ や 実 習 の み な ら ず 、産
学 連 携 の も と 、地 域 の 戦 略 的 課 題 の 解 決 に 向 け た 学 習 プ ロ グ ラ ム を 授 業 科 目
に 埋 め 込 む こ と で 、地 域 の 人 材 ニ ー ズ に 対 応 し た オ ー ダ ー メ ー ド 型 の 学 習 プ
ログラムが学習者の生涯にわたり利用することができる体制を整えたい。
(3) これまでに実 施 された職 域 プロジェクト等 の成 果 の活 用 方 針 、方 法 等
本 事 業 は 、平 成 25 年 度 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト「「 グ ロ ー バ ル 人 材 養 成 に 向 け
て の リ カ レ ン ト な モ ジ ュ ー ル 学 習 プ ロ ジ ェ ク ト 」に お け る 長 崎 県 雲 仙 市 に お
ける観光分野のモデルプログラム試行とそのための人材ニーズ調査の結果
を 基 盤 と し て 展 開 さ れ る も の で あ る 。 平 成 25 年 度 の 取 り 組 み で は 、 観 光 分
野 の 人 材 養 成 の 方 向 性 と し て 、観 光 形 態 の 変 化 を 考 慮 す る と 、従 来 の 観 光 分
野 だ け に 特 化 し た 人 材 育 成 は 適 切 で は な く 、む し ろ 地 域 振 興 を 推 進 す る 一 要
素 と し て 観 光 を 捉 え る べ き で あ り 、他( 多 )業 種 と の 連 携 を 図 り な が ら 観 光
振 興 を 達 成 す る「 観 光 地 域 づ く り 」を 担 う 人 材 養 成 を 目 標 と す る べ き で あ る
との結論を得た。
ま た 、中 核 的 専 門 人 材 の 位 置 づ け と し て は 、組 織 体 制 に お け る 中 間 管 理 職
ではなく、地域振興と連結したニューツーリズムやインバウンド対応など、
4
新たなニーズへの対応をプロジェクトとしてマネジメントするエリアマネ
ー ジ ャ ー や コ ー デ ィ ネ ー タ ー と い っ た 職 務 が 想 定 さ れ 、こ う し た 中 核 的 専 門
人 材 育 成 の た め に は 、産 学 官 民 に よ る 多 様 な ス テ ー ク ホ ル ダ ー に よ る 研 究 会
のプラットフォーム化が必要であるとの結論に至った。
本 事 業 は 、 以 上 の よ う に 平 成 25 年 度 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト に よ り 得 ら れ た
知 見 を も と に 、特 に 観 光 分 野 に お け る 地 域 オ ー ダ ー メ ー ド 型 中 核 的 専 門 人 材
育成のためのモデルカリキュラムの開発とそれを継続発展させる仕組みづ
くりを行うことを目標としている。
( 4) 前 年 度 ま で の 取 組 概 要 ・ 成 果 と 本 事 業 と の 継 続 性
(平 成 25年 度 事 業 )
コ ン ソ ー シ ア ム「 中 核 的 専 門 人 材 育 成 の た め の グ ロ ー バ ル コ ン ソ ー シ ア ム 」
傘 下 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト「 グ ロ ー バ ル 人 材 養 成 に 向 け て の リ カ レ ン ト な モ ジ
ュ ー ル 学 習 プ ロ ジ ェ ク ト 」に お け る 観 光 分 野 の モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム 試 行 と 人
材ニーズ調査を長崎県雲仙市にて実施した。

事業成果
モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム 試 行 に お い て は 、大 学 生・地 元 観 光 団 体・宿 泊 業 経
営者等を対象に海外インバウンドを中心とした観光戦略上の課題につい
ての講義と、トランゼクトウォークによるワークショップを実施。
人 材 ニ ー ズ 調 査 と し て 、受 講 者 へ の ア ン ケ ー ト 、地 元 観 光 業 界 関 係 者 へ
の フ ォ ー カ ス グ ル ー プ イ ン タ ビ ュ ー を 実 施 。特 に 雲 仙 温 泉 は 、国 内 外 の 大
学 生 の 長 期 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 継 続 的 に 受 け 入 れ て い る 経 験 か ら 、観 光 戦
略上の重要課題として、産学連携による観光資源開発、人材確保・育成、
海外インバウンドへの対応が明らかとなった。

本年度事業との継続性(成果の活用含む)
本 事 業 は 、 以 上 の よ う に 平 成 25 年 度 の 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト に よ り 得 ら れ
た 知 見 を も と に 、特 に 観 光 分 野 に お け る 地 域 オ ー ダ ー メ ー ド 型 中 核 的 専 門
人材育成のためのモデルカリキュラムの開発とそれを継続発展させる仕
組みづくりを行うことを目標としている。
(5) 期 待 される活 動 指 標 (アウトプット)・成 果 目 標 及 び成 果 実 績 (アウトカム)

観光分野人材育成のための産官学民の多様なステークホルダーの参
加を活動指標とし地域の観光ビジョンの共有のためのワークショッ
5
プ を 開 催 し 、人 材 育 成 に 向 け た プ ラ ッ ト フ ォ ー ム の 形 成 を 成 果 目 標 と
す る ( 活 動 指 標 : ワ ー ク シ ョ ッ プ 開 催 回 数 ・ 参 加 者 ・ 機 関 数 )。

長崎県内における観光分野を構成する多様なステークホルダーを対
象 と し た 人 材 ニ ー ズ 調 査 、観 光 分 野 の 従 事 者 へ の キ ャ リ ア ・ パ ス お よ
び 学 習 ニ ー ズ 調 査 を 実 施 し 、標 準 的 な モ デ ル カ リ キ ュ ラ ム の 地 域 ニ ー
ズ に 対 応 し た カ ス タ マ イ ズ 、産 学 連 携 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 形 成 に 向 け た
議 論 の 材 料 と す る ( 活 動 指 標 : 調 査 実 績 )。

豪 州 に お け る 職 業 統 合 型 学 習 の 実 態 と 日 本 へ の 導 入 可 能 性・課 題 を 明
らかにする。

韓 国 の 高 等 教 育 機 関 に お け る 観 光 人 材 育 成 プ ロ グ ラ ム 、特 に NCS 及 び
海 外 長 期 イ ン タ ー ン シ ッ プ プ ロ グ ラ ム に つ い て 調 査 し 、海 外 イ ン バ ウ
ンド対応人材育成の有効性を検証する。

長崎県内の高等教育各学校種の観光教育における産学連携の実態を
把握し、職業統合型学習の導入可能性について検討する。

日 本 版 WIL に よ る 観 光 分 野 に お け る オ ー ダ ー メ ー ド 型 モ デ ル カ リ キ ュ
ラ ム 、キ ャ リ ア 全 般 に わ た る 学 習 ユ ニ ッ ト 積 み 上 げ 型 モ ジ ュ ー ル プ ロ
グ ラ ム の 開 発 ・ 実 証 を 行 う と と も に 、開 発 ガ イ ド ラ イ ン を 取 り ま と め
る。

観光学習eポートフォリオ・システム及びeラーニング教材の開発・
実証を行うとともに開発ガイドラインを取りまとめる。
6
( 6) 実 施 体 制
評価
検証
職域プロジェクト 全体委員会 委員長 佐藤快信
・構成機関・協力者等より編成
・教育機関・研究者と産業界等の観光分野の多様なステークホルダーの対話
の場を創出
・人材育成プラットフォーム形成に向けたワークショップによるビジョンの共有
・プロジェクト全体の進捗管理・とりまとめ
企画運営委員会
調査
分析
比較
開発・実証
観光人材ニーズ
検討分科会
モジュール型
プログラム開発分科会
・全国的な標準モデルカリ
キュラム(先行する職域プロ
ジェクトの取組実績・既存公
的資格・検定プログラム等)調
査
・地域オーダーメード型教育プ
ログラム開発・試行
・教育プログラムの評価・改善
の仕組みの開発・実施
・長崎県内「観光地域づくり
人材」ニーズ調査
①長崎県内 観光地づくり重
点支援地域における観光ま
ちづくり人材ニーズ調査
②多業種にひろがる観光産
業人材資源(キャリアパス・
学習ニーズ)調査
7
( 7) 職 域 プ ロ ジ ェ ク ト の 構 成 員 ・ 構 成 機 関 等
① 構成機関
構 成 機 関 (学 校 ・団 体 ・機 関 等 )の名 称
1
長崎ウエスレヤン大学
2
九州大学・人間環境学研究院
3
長崎国際大学
4
長崎短期大学
6
西鉄国際ビジネスカレッジ
7
学校法人浦山学園・富山情報ビジネス専門学校
5
9
学校法人
岩永学園
こころ医療福祉専門学校こころプロフェ
ッショナルカレッジ
一般社団法人
長崎県観光連盟
10 一 般 社 団 法 人
島原半島観光連盟
11 公 益 財 団 法 人
佐世保観光コンベンション協会
12 雲 仙 温 泉 観 光 協 会
13 小 浜 温 泉 観 光 協 会
22 特 定 非 営 利 活 動 法 人
おぢかアイランドツーリズム協会
32 長 崎 県 観 光 振 興 課
33 雲 仙 市
34 長 崎 県 市 町 村 行 政 振 興 協 議 会
35 長 崎 県 中 小 企 業 家 同 友 会
36 雲 仙 ホ テ ル 旅 館 組 合
39 JR 九 州 長 崎
② 協力者等
氏名
所 属 ・職 名
稲永由紀
筑 波 大 学 ・専 任 講 師
杉本和弘
東 北 大 学 ・准 教 授
飯塚正成
ライスマウント社 長
江藤 智佐子
久 留 米 大 学 ・文 学 部 ・准 教 授
酒井 佳世
久 留 米 大 学 ・学 長 直 属 講 師
8
井川 博行
長崎県企画監
古賀 秀策
九 州 運 輸 局 ・国 際 観 光 課 専 門 官
石田 直正
ホテル東 洋 館 ・専 務
豊田 康裕
ゆやど雲 仙 新 湯 ・会 長
福田 努
雲 仙 福 田 屋 ・社 長
加藤 宗俊
湯 元 ホテル・社 長
松村 直樹
株 式 会 社 リアセック代 表 取 締 役 CEO
小村 道昭
株 式 会 社 エミットジャパン代 表 取 締 役 CEO
西村 文男
Claps 代 表
③ 下部組織
企画運営委員会
氏名
所 属 ・職 名
佐藤快信
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・学 長
南 慎郎
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・事 務 局 長
吉本圭一
九 州 大 学 人 間 環 境 学 研 究 院 ・教 授
志田秀史
九 州 大 学 人 間 環 境 学 研 究 院 ・准 教 授
三浦知子
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
城前奈美
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
島崎 朗
西 鉄 国 際 ビジネスカレッジ校 長
裵 瑢俊
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・教 務 部 長
齊藤仁志
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・国 際 交 流 委 員 長
加藤久雄
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・准 教 授
石田総一
雲 仙 温 泉 観 光 協 会 ・会 長
荒木正和
雲 仙 温 泉 観 光 協 会 ・事 務 局 次 長
佐 々木 朋 佳
小 浜 温 泉 観 光 協 会 ・事 務 局 長 代 理
観 光 人 材 ニーズ検 討 分 科 会
氏名
佐藤快信
南慎郎
所 属 ・職 名
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・学 長
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・事 務 局 長
9
三浦知子
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
城前奈美
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
島崎 朗
西 鉄 国 際 ビジネスカレッジ校 長
井川 博行
長崎県企画監
石田 直正
ホテル東 洋 館 ・専 務
豊田 康裕
ゆやど雲 仙 新 湯 ・会 長
福田 努
加藤 宗俊
荒木正和
雲 仙 福 田 屋 ・社 長
湯 元 ホテル・社 長
雲 仙 温 泉 観 光 協 会 ・事 務 局 次 長
モジュール型 プログラム開 発 分 科 会
氏名
佐藤快信
南慎郎
所 属 ・職 名
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・学 長
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・事 務 局 長
三浦知子
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
城前奈美
長 崎 国 際 大 学 ・講 師
島崎 朗
西 鉄 国 際 ビジネスカレッジ校 長
杉本和弘
東 北 大 学 ・准 教 授
江藤 智佐子
久 留 米 大 学 ・文 学 部 ・准 教 授
酒井 佳世
久 留 米 大 学 ・学 長 直 属 講 師
裵 瑢俊
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・教 務 部 長
加藤久雄
長 崎 ウエスレヤン大 学 ・准 教 授
荒木正和
雲 仙 温 泉 観 光 協 会 ・事 務 局 次 長
10
( 8) 事 業 の 取 組 み ス ケ ジ ュ ー ル
調 査 研 究 期 間 : 2013~2016 年 度
調 査 のステップ:
Step3
Step2
Step1
・先 行 事 例 調 査
・課 題 の解 決 ・検 討
・課 題 抽 出
・実 証 講 座 の開 発
・実 証 講 座 の実 施 ・評 価
・人 材 育 成 プログラムのモ
デル化
表 1。 調 査 研 究 スケジュール
2013 年 度 (H25)
2014 年 度 (H26)
2015 年 度 (H27)
2016 年 度 (H
28)
先行事例調査
課 題 の解 決 ・検 討
実 証 講 座 の実 施 ・評 価
課題抽出
実 証 講 座 の開 発
人 材 育 成 プログラムのモデ
ル化
④ 教 育 機 関 の確 認
①課 題 の整
①講 座 開
① 実 証
①実 証 の評 価
・大 学 、専 門 学 校 、高 校
理
発
実験
②モデルの策
・カリキュラム
②講 座 開 発
② 実 証
定
②観 光 分 野 資 格 の調 査
評価
③ 観 光 分 野 の キ ャ リ アパ ス
の調 査
④現 場 のニーズ調 査
・旅 行 分 野
・宿 泊 分 野
・運 送 分 野
・行 政 分 野 (国 、地 方 自
治体)
・関 連 団 体 (JA、NPOな
ど)
11
( 9) 2 0 1 4 年 度 事 業 の 実 施 内 容
① 会 議 (目 的 、体 制 、開 催 回 数 等 )
・
全 体 研 究 会 ・ワークショップの開 催
開催状況:
第 1 回全体研究会
12 月 5 日 開 催
第 2 回全体研究会
2 月 2 日開催
産学官民の多様なステークホルダーの参加による全体研究会と観光人
材育成に向けたビジョンの共有のため、実証講座ワークショップに委
員参加により実施。
・
企 画 運 営 委 員 会 ・各 分 科 会 ・事 務 局 会 議 の開 催
開催状況:
第 1 回企画運営委員会
7 月 22 日
第 2 回企画運営委員会
8 月 22 日
第 3 回企画運営委員会
9 月 22 日
第 4 回企画運営委員会
12 月 4 日
第 5 回企画運営委員会
2月 3日
「 観 光 人 材 ニ ー ズ 検 討 分 科 会 」「 モ ジ ュ ー ル 型 プ ロ グ ラ ム 開 発 分 科 会 」
の主要メンバーにより、各分科会間の連絡調整・事業全体の進捗管理
のための会議を実施。
「観 光 分 野 の地 域 人 材 ニーズ」「観 光 従 事 者 のキャリア・パス、学 習 ニーズ調
査 の企 画 運 営 ・分 析 に必 要 な研 究 会 を開 催 。教 育 機 関 、観 光 団 体 、行 政 、
業 界 団 体 の職 員 により構 成 。
② 調査等
・
長 崎 県 内 観 光 地 域 づくり人 材 育 成 ニーズ調 査
目的:
前年度の「中核的専門人材育成のためのグローバルコンソー
シアム」で実施した、中核的専門人材育成ニーズに関する企業調査結
果をふまえ、長崎県内の多様なステークホルダーを対象に観光分野の
人材ニーズ調査(人材確保・育成の状況、求められる知識・能力 、従
業員のキャリア・パス・学び直しニーズ等)を実施した。長崎県観光
連盟の加盟の観光協会等の団体及び観光分野企業、雲仙温泉及び小浜
温泉地域の観光分野従業員の 3 者を対象とし、各対象別の調査項目を
策定・実施。
対 象 ・規 模 :
観 光 協 会 等 の団 体 22 団 体 ・観 光 分 野 企 業 291 事 業 所
観 光 分 野 従 業 員 150 人
12
手法
: 質 問 紙 と WEB によるアンケート調 査
実 施 方 法 : 外 部 業 者 に封 入 、発 送 、回 収 を依 頼 し、集 計 分 析 は代 表 校
で実 施
回 答 状 況 : 観 光 協 会 等 の団 体 回 答 数 10 団 体 回 収 率 45。4%
観光分野企業
回 答 数 56 社 回 収 率 19。2%
観 光 分 野 従 業 員 回 答 数 88 人 回 収 率 58。7%
・
フォーカスグループインタビュー
目的
:
長崎県内の 3 つの観光圏における人材育成ニーズに関す
る聞き取り調査を行い、各地の観光戦略にそった人材育成のターゲ
ットを明らかにする。
・
対象、規模:
長崎県内
観光圏 2 か所(佐世保・小値賀地域)
手法
:
現地でのフォーカスグループインタビュー調査
実施方法
:
企画運営委員による現地聞き取り調査
国内における高等教育レベルの観光分野教育プログラムに関する調査
目的:日本国内における高等教育レベルの観光分野教育プログラムに
つ い て 、 特 に カ リ キ ュ ラ ム ・ポ リ シ ー の 観 点 か ら 分 析 を 行 っ た 。 ま た 、
文部科学省委託事業による他のコンソーシアム・職域プロジェクトを
は じ め 、産 学 連 携 ツ ー リ ズ ム 等 の 観 光 人 材 育 成 プ ロ グ ラ ム 成 果 報 告 会 、
観光関連学協会の大会への訪問調査・情報収集を行った。
・
韓国専門大学等における観光人材教育プログラムに関する現地調査
目 的:
オーダーメード型観光地域づくり人材育成プログラムの開発
に あ た り 、観 光 先 進 国 で あ る 韓 国 に お い て 観 光 人 材 育 成 の 中 核 を 担 っ
て い る 専 門 大 学 等 を 訪 問 し 、観 光 分 野 の 人 材 育 成 に お け る 産 学 連 携 の
状 況 に つ い て 、特 に 韓 国 専 門 大 学 に お け る「 産 学 協 力 教 育 」の 取 組 実
態 、そ う し た 取 組 み と 国 家 資 格 制 度 と 国 家 職 務 能 力 基 準( NCS)と い っ
た 政 策 と の 関 係 に つ い て の 聞 き 取 り 調 査 を 行 い 、産 業 界 と 地 域 の 人 材
育 成 ニ ー ズ に 応 え る 教 育 プ ロ グ ラ ム の 開 発・運 営 に お け る 課 題 を 明 ら
かにすることを目的とする。
ま た 、併 せ て 観 光 産 業 分 野 と 関 わ り の あ る 行 政 等 機 関 の 韓 国 観 光 公
社 、釜 山 観 光 協 会 に 対 し て 産 学 連 携 に よ る 観 光 人 材 養 成 に つ い て 聞 き
取り調査を実施し、NCS導入の課題を明らかにする。
13
こ れ ら の 調 査 結 果 を も と に 、今 後 の 地 域 オ ー ダ ー メ ー ド 型 の 人 材 育
成プログラムの開発のスキーム策定をおこなう。
対象
:
韓国
専門大学校
仁徳大学・慶南情報大学校・
済州漢拏大学
四年制大学
慶星大学
韓国観光公社、釜山広域市観光協会
国際観光学会学生論文大会(釜山)
手法
:
現地訪問調査及び資料収集
実施状況
:
企画運営委員 5 名により
10 月 12- 15 日 ・ 11 月 2-3 日 ・ 11 月 28- 30 日 実 施
③ モデルカリキュラム基 準 、達 成 度 評 価 、教 材 等 作 成
・
モデルカリキュラム基準・達成度評価の作成
目的
:観光庁「観光地域づくり人材育成プログラム」をはじめと
する既存プログラムを基に、地域の観光戦略上の課題解決に向け
たオーダーメード型学習プログラムの開発におけるプログラム編
成・評価基準等の要件を明らかにする。
規模
:
産学官連携による観光地域づくり人材の育成に必要なモ
デルカリキュラム基準・達成度評価をとりまとめ、作成
実施方法
:
②及び④の結果等を踏まえ、委員会委員に執筆を依
頼し、委員会で決定
・
教材作成
実証講座で使用した「インバウンド用語集」を教材として発行する。
④ 実証等
・
「島 原 半 島 観 光 地 域 づ く り 人 材 育 成 」実 証 講 座 の実 施
目的
:
島原半島の観光振興の中核を担う観光地域づくり人材マ
ネージャー候補者を育成する。
対象、規模:雲仙温泉地区をはじめとする島原半島の観光業界の現職
者 、 長 崎 ウ エ ス レ ヤ ン 大 学 の 学 生 計 20 人 程 度 を 対 象 に 実 施
実施状況:
第 1回
観光まちづくり人材養成講座~リーダーシップ編
開 催 日 : 12 月 5 日
第 2回
開催場所:雲仙青雲荘
観光まちづくり人材養成講座~リーダーシップ編
14
開催日:2 月 3 日
実施方法:
開催場所:雲仙スカイホテル
観光分野の行政・企業から講師を招聘し座学によるミニ
講義と受講者参加型ワークショップにより実施。
⑤ 成果報告会等
・
「中 核 的 専 門 人 材 育 成 のためのグローバル・コンソーシアム」 平 成 26 年 度 第
2 回 全 体 研 究 会 (平 成 27 年 1 月 23・24 日 開 催 )において、進 捗 状 況 報 告 ・
ラウンドテーブル出 席
・
平 成 26 年 度 事 業 成 果 報 告 会 の開 催
日 時 : 平 成 27 年 2 月 23 日
場所:雲仙やまびこ会館
雲 仙 温 泉 観 光 協 会 、雲 仙 旅 館 ホ テ ル 組 合 、雲 仙 プ ラ ン 100 の 会 員 を 対
象に、本年度の事業成果報告会を実施。
15
Ⅱ 「島 原 半 島 観 光 地 域 づくり人 材 育 成 」実 証 講 座 の概 要
1. 実 証 講 座 の基 本 的 な考 え方
(1) 実 証 講 座 の位 置 づけ
2013 年 度 の 研 究 成 果 か ら 、 中 核 的 専 門 人 材 は 『 組 織 体 制 に お け る 中 間 管
理職ではなく、地域振興と連結したニューツーリズムやインバウンド対応
など、新たなニーズへの対応をプロジェクトとしてマネジメントするエリ
アマネージャーやコーディネーターといった職務が想定』された。先行研
究チーム(平成23年度「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略
的 推 進 事 業 」 観 光 分 野 産 学 コ ン ソ ー シ ア ム の 進 捗 状 況 【 報 告 】) に よ る モ
デル・カリキュラムのイメージ(下図)にあわせると、レベル3またはレ
ベル4に相当する。
※ 平 成 23年 度 「 成 長 分 野 等 に おけ る中 核 的 専 門 人 材 養 成 の 戦 略 的 推 進 事 業 」
観 光 分 野 産 学 コンソーシアムの進 捗 状 況 【報 告 】
レベル3の人材養成として必要なスキルとして、プロジェクトマネジメ
ン ト 能 力 は 重 要 で あ る 。 そ こ で 、 今 回 の 実 証 講 座 で は 、「 プ ロ ジ ェ ク ト マ ネ
16
ジメント能力」の養成に軸をおき、実施する。ここで想定する「プロジェ
クトマネジメント能力」とは、プロジェクトを立案するために現状の把
握、到達目標の設定、そのためのアクションプランの立案とステークホル
ダー設定とスケジュール管理に関わる能力としている。
(2) 実 証 講 座 の組 み立 て
① 実 証 講 座 の組 み立 て
想定している中核的専門人材の業務としては、観光プログラム
の企画立案と実施をおこなうことになる。そのため、今回の実証
講座では企画立案の基礎的講座、実施するためのアクションプラ
ン策定のための基礎講座の 2 つの講座を実施することとした。
第1回講座 ワークショップ
現在
現状分析
未来
比較
根拠ある夢
第1回講義②
第1回2回講義①
課題
第2回講座 ワークショップ
解決策
第2回講義②
アクションプランの策定
(プロジェクト)
・観光プログラム
・受け入れ体制
・人材育成など
② 対象者
本事業は、オーダーメイド型の人材養成としていることから、着
地型観光が進行するなかで、地域から動けない観光協会や旅館・
ホテル業関係者が観光プログラムの開発を主体的におこなってい
くことが今後求められることが予測される。
17
そこで、これまで協力体制を組んでいる長崎県雲仙市雲仙温泉
地域を中心に実証講座を展開することとし、雲仙温泉街に所在す
る観光協会職員、旅館・ホテルの若手職員を対象とする。
また、地域がどのようにみられているのか、新たな地域観光資
源の再発見、発掘という観点と大学における観光分野講座として
の連結を考慮し、第 1 回講座の観光プログラムの企画立案講座に
は、大学生も参加させることとした。
2. 実 証 講 座 の概 要
(1) 第 1 回 実 証 講 座
① 目的
ホテル・観光、運輸、関連団体等の中核的役割を担っている職員、
これから観光分野での活躍を機能する大学生を対象に、観光政策の最
前 線 で 活 躍 す る イ ン バ ウ ン ド 担 当 者 の 実 践 的 な 取 り 組 み 、 平 成 28 年 度
から始まるディスティネーション・キャンペーン等の紹介を通して、
観光地域づくりの流れを把握するとともに、観光地域づくり人材に必
要なリーダーシップを養成する。
② 開催日時
2014 年 12 月 5 日 (金 ) 10:00~18:00
③ 開催場所
雲 仙 ・小 地 獄 温 泉 国 民 宿 舎 青 雲 荘
④ タイムスケジュール
【開 会 にあたって】
タイムテーブル
10:00~10:30
プログラム
担当
開会挨拶
雲仙温泉観光協会
会長 石田聡一
事業内容説明
長 崎 ウエスレヤン大 学
学長 佐藤快信
第 Ⅰ部 産 学 官 の観 光 への取 組 について(ディスカッション)
18
※ 「長 崎 発 オーダーメード型 観 光 地 域 づくり人 材 育 成 プロジェクト」全 体 研 究 会
同時開催
沿 線 観 光 誘 客 に向 けた取 り組 みについ
10:30~11:00
て
JR 九 州 長 崎 支 社
営業課長 恋塚秀
~九 州 新 幹 線 鹿 児 島 ルートの事 例 及
和
び西 九 州 ルート開 業 に向 けて~
11:00~11:30
11:30~12:00
長 崎 県 におけるインバウンド政 策 の最
前 線 からの報 告
企画官 井川博行
長 崎 ウエスレヤン大 学 による地 域 国 際
観 光 活 性 化 への軌 跡
12:00~13:00
ディスカッション
13:00~14:00
(昼 食 ・休 憩 )
長崎県
長 崎 ウエスレヤン大 学
准教授 加藤久雄
第 Ⅱ部 観 光 地 域 づくり人 材 育 成 ワークショップ
~リーダーシップ養 成 編 ~
実 施 方 法 の説 明
14:00~14:10
事務局
グループ分 け
6 グループ(各 グループ留 学 生 1 人 )
14:10~14:40
アイスブレイク
講 師 ・ファシリテーター:
自己紹介
長 崎 ウエスレヤン大 学
14:40~17:30
ワークショップ演 習 及 び発 表
14:40~14:45
個 人 ワーク ワークシート① 目 標 設 定 シート
14:45~15:30
現 状 認 識 ・共 有
15:30~16:00
未 来 を展 望
雲 仙 温 泉 の未 来
17:30~18:00
個人発表
18:00~18:30
講評
19
教授 佐藤快信
(2) 第 2 回 実 証 講 座 の概 要
① 目的
ホテル・観 光 、運 輸 、関 連 団 体 等 の中 核 的 役 割 を担 っている職 員 、これから観
光 分 野 での活 躍 を機 能 する大 学 生 を対 象 に、観 光 地 域 づくり人 材 に必 要 なリ
ーダーシップを養 成 する。
第 2 回 目 の講 座 は、第 1 回 目 でおこなった雲 仙 温 泉 の課 題 抽 出 と解 決 の方
向 性 を具 体 的 なプロジェクト・アクションプランとして展 開 する手 法 を学 ぶ。具 体
的 なアクションプラン策 定 にあたり、あらためて長 崎 県 の観 光 政 策 の今 後 の流
れ、雲 仙 温 泉 への期 待 について共 有 を図 る。また、今 後 のプロモーションに欠
かせない WEB マーケティングの動 向 、展 開 について基 本 的 な知 識 を学 ぶ。
② 開催日時
2015 年 2 月 3 日 (火 ) 10:00~17:30
③ 開催場所
雲 仙 温 泉 雲 仙 スカイホテル
④ タイムスケジュール
【開 会 にあたって】
タイムテーブル
プログラム
担当
開会挨拶
長 崎 ウエスレヤン大 学
学長 佐藤快信
10:00~10:10
雲仙温泉観光協会
会長 石田聡一
10:10~10:30
事業内容説明
長 崎 ウエスレヤン大 学
【観 光 地 域 づくり人 材 育 成 ワークショップ】
プロジェクトの策 定 (アクションプランの作 成 )
開会挨拶
長 崎 ウエスレヤン大 学
学長 佐藤快信
10:00~10:10
雲仙温泉観光協会
会長 石田総一
10:10~10:30
事業内容説明
長 崎 ウエスレヤン大 学
20
レクチャー1
長崎県企画振興部
長 崎 県 の今 後 の観 光 政 策 につ
10:30~11:00
いて
文化観光振興局観光振
興課
~雲 仙 温 泉 への期 待 ~
観 光 まちづくり班
課長補佐 久家 隆二
レクチャー2
11:00~11:30
Clapas(クラップス)
Web マーケティング&インバウ
西村 文男
ンド
プロジェクトの策 定
講 師 ・ファシリテーター:
・概 要 の作 成
長 崎 ウエスレヤン大 学
・ステークホルダーの確 認
・リソースの確 認
11:30~16:00
教授 佐藤快信
長崎国際大学
・スケジュールの作 成
講師 城前 奈美
※ 途 中 、昼 食 ・休 憩 12:00~
13:00
14:30~
14;45
16:00~16:30
発表
16:30~17:00
講評
プロジェクト委 員
17:00
閉会
事務局
21
(3) ワークシート
22
23
3. 実 証 講 座 の結 果
(1) 第 1 回 実 証 講 座
1) 講 義 の概 要
各 講 義 の講 師 からの配 布 資 料 は、資 料 編 に掲 載 しているので、資 料 編 を
参 照 のこと。ここでは、それぞれの講 義 のポイントをあげてまとめておく。
①『沿線観光誘客に向けた取り組みについて~九州新幹線鹿児島ルートの
事例及び西九州ルート開業に向けて~』
JR 九 州 長 崎 支 社
•
営業課長
恋塚秀和氏
JR 九 州 の 観 光 開 発 の ス タ ン ス は 、 客 様 が 行 っ て 何 が で き る の か 、 お 客
様がそこに行きたいと言う衝動を借り立てるために、地元の方々と一
体になって地域密着の観光開発をおこなっている。そこで、沿線観光
と同じコンセプト、我々の独りよがりな考え方と違って、強度に根付
いた歴史、文化、そういうものを大切にしながら地域色があるもの
を、提供をしていくということで取り組みをしている。
•
最 近 ま で は 観 光 列 車 と 言 う 言 い 方 を し て い た 、 D &S 列 車 で い か に 地 元
色 を 出 せ る の か と い う こ と で 今 ま で 取 り 組 ん で き た 。 D &S の D は デ ザ
インを意味し、地域の素材を使った、デザイン性の高い車両でまずお
客様をおもてなしする。そしてSは、ストーリーの意味で、乗ったお
客様に対して地域色を出すためにはやはりソフトサービスが大事、具
体的には沿線の皆様と一緒になって、停車駅、または車内サービス
で、地元の歴史とか文化とか食とかを提供する。それが、今のところ
ご好評の要因である。
•
D &S 列 車 の 事 例 と し て 、「 ゆ ふ い ん の 森 」、「 い さ ぶ ろ う ・ し ん ぺ い 」、
「 は や と の 風 」、「 海 幸 山 幸 」、「 指 宿 の 玉 手 箱 」、「 あ そ ぼ ー い 」、「 A 列 車
で行こう」での取り組みが紹介された。
•
どうしてもお客様を観光地に運ぶには交通アクセスが重要で、都市観
光であれば非常にアクセスが簡単だが、島原半島はバスやタクシー、
レンタカーといった二次アクセスがどうしても課題として整備してい
かなくてはならない。例えば知覧では、片道バスで片道レールといっ
た二次アクセスをセットプランとして提案している。それから、いろ
いろ路線が分かれていた路線バスを、全て集約をして、かついろんな
観光スポットにアクセスしやすいようにバス停の位置を変えたりして
24
周遊できるような運行にしてもらっている。路線バスで結果的に周遊
が で き る と い う 状 態 に し て 45 分 間 隔 で お こ な っ て い る 。
•
非常に大切なことで、地元の方と一緒になって、せっかく作り込んだ
としても、それを届ける手段がないと結局お客様のもとに届かない。
商品としてそれを作り上げ、それをしっかりとプロモーションするこ
とによって、お客様の手元に届ける仕組みをつくっていかなければい
けない。参考事例として、天草のシークルーズという船で行った後の
楽しみ方として、ぐるっと周遊できるガイドさん付きのバスコースと
いうのがあり、オプショナルプランとしてお客様に販売している。ポ
イントは、知らない土地を訪れてもガイドの方がいないとわかりづら
いので、地元のなれたガイドさんがバスの中に乗り込んで、一つ一つ
の観光地をしっかりと案内するという素人の方でもこれさえ見れば満
喫できることである。
•
片道バスの提供セットプランなど、もしそういったアクセスがあった
としてもお客様に届かないと意味がないのでそういったセットの切符
を作り込むことによって全国のみどりの窓口等々で販売を行える。
•
先の話として九州新幹線、8 年後に西九州ルートが開業するということ
に対して線区ごとにテーマ設定をして売っていくことを考えている。
大村線、4 市 3 町の共通事項として風光明媚な大村線の沿線風景 であ
り、長崎県北県南の長崎ゴールデンルートでは佐世保長崎を単に移動
す る だ け な く 、 途 中 の い ろ ん な 素 材 を PR す る こ と で 、 ぜ ひ 途 中 下 車 の
旅をお客様に提案したいと考えている。
•
島原半島に関しましては、鹿児島ルートで来た熊本からのお客様が島
原半島を楽しんでいただいた後に、諫早もしくは長崎に抜けて、新幹
線 で お 帰 り に な ら れ る と 言 う 三 角 の 周 遊 コ ー ス を 今 後 PR し て い き た い
と 考 え て い る 。 1 番 の 拠 点 の 島 原 半 島 を い か に PR し 、 広 島 と か 大 阪 、
そ れ が メ イ ン の マ ー ケ ッ ト に な る が 全 国 PR を し て い く の か と い う と こ
ろが必要となる。
•
佐世保線は今回新幹線のルートから外れているが、ハウステンボスに
行 か れ る お 客 様 に も PR を し な く て は い け な い 。 何 を 共 通 項 と し て い る
の か と い う と 陶 器 で 非 常 に 接 点 が 多 く 有 田 に つ い て は 平 成 28 年 に 日 本
陶 磁 器 発 祥 400 周 年 が あ り 、 各 プ ロ ジ ェ ク ト に 地 元 の 方 も 取 り 組 ん で
い る 。 武 雄 温 泉 に つ い て も 焼 き 物 が あ り 、 平 成 27 年 に は 周 年 事 業 、 佐
世 保 市 が 三 川 内 焼 を 重 点 項 目 と し て PR し て い き た い と 考 え て い る 。 ま
25
た 、 武 雄 温 泉 と 嬉 野 温 泉 と い う 温 泉 を 共 通 テ ー マ と し て PR し た い と 考
えている。
•
事業展開のスキームとして、地元の事はしっかりと地元の皆さんと一
緒になって作り込みを行っていく。長崎県の全てと一部、有田とか武
雄、肥前山口の駅よりも西側はすべて長崎支社で所管しているので、
見 つ け た 素 材 を JR 九 州 本 社 と 連 携 し て JR グ ル ー プ の 中 で 提 供 す る 。
•
グループというネットワークを使って、地域から発信するということ
で 、 皆 さ ん が そ の 素 材 を 使 っ て 商 品 を 作 っ た り 、 PR す る サ イ ク ル の 最
た る 事 例 が Destination キ ャ ン ペ ー ン で あ る 。
•
島原半島では、陸路での入り込みだけではなくて、熊本からのコー
ス、天草の方から A 列車で来たお客様を口之津から取り込むことによ
って、3 方向から入り込めるということでデスティネーションキャンペ
ーンに向けてアクセスを提供できるようになる。
•
平 成 28 年 の 10 月 か ら 長 崎 で デ ス テ ィ ネ ー シ ョ ン キ ャ ン ペ ー ン が 始 ま
る。地元としては観光素材の新しい開発、既存の輝く素材を集めて、
後 は PR を し 、 売 れ る 仕 組 み を 作 っ て 全 国 か ら お 集 ま り い た だ け る 仕 組
みを作る。一過性のキャンペーンではなく、永続的に売れる仕組みの
まま継続できることも重要である。
•
産学官の連携とタイアップをしながら、出来上がってきた素材をしっ
か り と PR し て 今 後 い ろ ん な 素 材 の ご 提 案 を い た だ き た い 。 実 際 に 素 材
の PR は 平 成 28 年 の 11 月 12 月 に 行 い ま し て こ の 時 に は 商 品 が 出 来 上
がった状態になる。今後しっかりといろんな素材を実際自分たちの目
で 見 て 、 味 を 見 て 確 認 を し 、 PR に 努 め て い き た い 。
① 『長 崎 県 におけるインバウンド政 策 の最 前 線 からの報 告 』:
長崎県 企画監 井川博行氏
•
自分自身をロールモデルとして、観光に対するモチベーションをどう
築いてきたかということを軸に展観した。
•
海 外 の 観 光 客 イ ン バ ウ ン ド の 観 光 客 で 、 1 番 基 本 と な る の は エ ア や JR
といったキャリアが、キャパを決めてしまう。そしてアクセス、宿泊
である。そして、観光につながるが、どうしてもそこにその人を行か
せるようにすることは重要である。
•
今考えても未来のこと絶対にわからない、どうすればいいかと言う
と、何かをやってみる。何かやってみればヒントが出る。失敗とは成
26
功 す る た め に は こ う じ ゃ な か っ た な ぁ と 言 う 事 を 貯 め て い く こ と 。 100
回実験して 1 回当たれば、それでいい。
•
チ ョ コ レ ー ト ボ ッ ク ス を 開 け る OS、 ロ ジ カ ル シ ン キ ン グ 。 マ ト リ ク ス
を作って書いたら、ほんとに中国には中国人しかいないのか、と。上
海 に は 登 録 ベ ー ス で 5 万 6、 000 人 実 際 に は 10 万 人 の 日 本 人 が い ま す
し、欧米人も数万人いる。じゃぁこれを必死でやってみようと。何も
考えずに最初いきなり飛び込みで欧米の旅行社に行って関係を築いて
いった。
•
そこで終わらずにチョコレートボックスを開けたところで、あ、そう
か、東京がある。東京にも欧米人がいっぱいいる。近いからきやすい
し、宿泊者統計に出るのは国籍ですから、外国人なら東京から来てる
かアメリカから来てるか関係ない、要するに外国人。そこで東京ウィ
ー ク エ ン ダ ー と 言 う 創 刊 40 年 の 非 常 に 立 派 な 雑 誌 で す ね 、 こ こ と タ イ
アップして長崎の雲仙の特集を出しました。そういうことで、チョコ
レートボックスを開けることでもう、昔の考えだったら東京欧米人を
思いつかないんですよね。上海欧米人のほうは思いついた。
•
皆さんにプレゼントで作った会話でよく出るインバウンド集。これは
凄く刺激的なもので、おそらく日本初だと思いますけれども、これは
ここにいらっしゃる方だけへの今日の特別なお土産にいたします。
•
地方経済活性化とは何だと思いますか。複雑なんですよ、純粋に経済
面で、ただお金がプラスになると言うだけで考えてください。その前
に、まずエリアを定義しなければ話にならないですよ。
•
次に、論理的思考の実例 3 と言うことで、人を呼んで経済を潤すには
どうする。これも場合分けを必ずした方がいいと思います。場合分け
をしないと複雑に絡まっているんですよね。上のポイントのところ
に、複雑に絡まっていることを単純にマトリクス化することで次のド
アが見えてくると書いてあります。
•
マトリックス化したら分かりやすくなるんじゃないかなと思います。
さらにそれを国別にですね、中国の人はこういう指向がある、韓国の
人はこういう指向がある、と言うのを、私が作っていませんけれど、
すぐできると思いますから学生の皆さん作ってみてください。
•
次のページ、心のオペレーティングシステムと書いています。最初に
申しました、観光客を呼ぶときにキャリアとか、問題は、来る人は皆
心を持っていますから、その心をそこに行かせるにはどうすればいい
27
の か と い う こ と に 、 常 に 心 に OS を 持 っ て い く 必 要 が あ る と 思 い ま す 。
そ の 時 の 答 え は た だ 1 つ 、 give and take じ ゃ な く て give and give。
これしかないと思います。
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次に、常にぶれない真実の瞬間の真剣勝負と書いていますけれども、
これは私が実際に日本観光経済新聞で読んだんですけれども、真実の
瞬間と言うタイトルだったから、ぱっと見たんですね。その記事に書
いてあったのは、第一印象は絶対に消えないということでした。逆に
言えば、第一印象さえ大事にすればお客さんにとっては同じというこ
となんです。だから真剣勝負と書いてあるんです。
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次に観光客誘致アプリ、このアプリと言うのはスマートフォンのアプ
リじゃないんですよ。あなたたちのノウハウ。ローカルナリッジメン
トにつながるそれぞれのノウハウです。例えば言葉とか、国別店員の
接客態度とかですね。文化とか言うのはこれは全部相手の心に刺さる
ことなんです。観光地の魅力っていったい何でしょう。観光地の魅力
だけじゃないんです。それを語る人も大事じゃないかと言うことで
す。インプットなしにアウトプットは絶対にありませんので、何もな
い中から何かを出すと言うのは絶対に無理ですから、やはりそこは投
資が必要と思います。だから、無理しても勉強に行くとかですね。
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最 後 に 、 と 書 い て い ま す け れ ど も 、 give & give の ア ナ ロ グ の 優 し い 心
の OS で ダ ウ ン ロ ー ド し た ア プ リ を フ ル 活 用 し て 、 一 方 で 現 状 分 析 、 対
策はデジタルにしていくと、チョコレートボックス開いて、新たなド
アが見えてきます。だからモチベーションをちゃんと持って明るく一
緒にインバウンドがんばりましょう、ということです。人 1 人の力は
大きいです。
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皆さん不安があると思います。自分は将来、こうなりたいけれどなれ
るだろうか。僕は確信を持って言います。絶対になれます。だから、
俺はなるんだぞ、と思えばなるんです。昔データを見たんですけれど
も、社長になっている人のほとんどは、俺は社長になるんだと決めて
いたって言うんですよ。自然になった人はとても少ないんです。とい
うことで皆さん、モチベーションさえあれば絶対に道は開けますの
で。
② 『長 崎 ウエスレヤン大 学 による地 域 国 際 観 光 活 性 化 への軌 跡 』:
長 崎 ウエスレヤン大 学
28
准教授 加藤久雄氏
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観光統計をみて、細かいことは皆さんご存知と思いますけれども、現
在 visit Japan
で 、 日 本 に 来 る 外 国 人 が 1000 万 人 を 超 え ま し た 。 以
前は韓国多かったものの、今だんだん台湾ですね。台湾が追いつきつ
つあって、中国本土も比較的多い、いわゆる東アジア圏からのインバ
ウンドが非常に進んでいる状況である。
•
長 崎 県 の 観 光 統 計 平 成 25 年 を 見 ま す と 、 や は り 韓 国 が 多 い 。 ど う い う
ことというと対馬の観光が非常に進んでいます。韓国からの人が多い
という傾向としてみられます。あとアメリカとかシンガポール、中華
圏が非常に多いですね。
•
2011 年 ~ 12 年 度 は 、 雲 仙 市 観 光 協 議 会 と し て こ の 事 業 を 手 伝 わ せ て も
らったんですけれども、島原半島全体を見ていこうということで、こ
ういう中国向けの地図を作成しました。韓国も作りました。中国・韓
国ともに、それぞれちょっと観光スポットや食べ物の好みとかです
ね、選び方が全然違うんですね。韓国の場合、具体的には山歩きが好
きなので、トレッキングルートを作ってみた。あと、小浜ちゃんぽん
やスイーツも取り上げさせていただきました。
•
中国のとして、非常に大きなところが好きですね。雲仙から眺める風
景とか干拓道路とか、雲仙の自然とか、ものすごく大きい所に関心を
持つ。韓国とはちょっと傾向が違うなあというのがありました、それ
を反映した地図を作りました。
•
留学生も日本人もそうですが、顔ハメが大好きです。してイルカウオ
ッチングが大人気でした。野性のイルカを目の前でみるということは
非常に珍しいと、中国の人に非常に人気でした。雲仙に行きますと、
いわゆる湯せんべいアイスがめちゃくちゃ売れました。
•
県の報告書に向けて我々観光協会の改善提案というのもやりました。
今回の調査も、標記の問題とか外国人に使いやすい環境作りというこ
との調査に今入っています。
•
2012 年 、 13 年 は 、 協 定 大 学 と の 日 中 韓 観 光 資 源 発 見 プ ロ グ ラ ム と い う
ことで、本学と仁徳大学と中国の南国商学院大学の学生と本学の学生
の混成チームを作りまして、口之津とか小浜とか島原の街を歩きまし
て新たな観光資源を見つけていこうということをやりました。
•
済州島とのジオパーク協定も、韓国の留学生が頑張りまして、ジオパ
ークに関心を持っておられたり、国際交流を兼ねていくということ
29
で、協力させてもらいました。雲仙市の観光協議会と小浜ちゃんぽん
愛好会さんとで、地域ニーズに合わせてちゃんぽんマップを作っちゃ
いました。
•
五島半泊集落、わたしの関わりでソーシャルツーリズムということで
記事として取り上げられたんですけれども、留学生にインターンシッ
プをしてもらいました。田舎出身の中国の留学生で、自分の田舎も放
っておくと都市に人口が集中してしまって、田舎自体がなくなってし
まうんじゃないか、ということを、中国の人も危機感を持っておりま
す。その事例を内閣府の産学民提携コンサルタントの人がここでの本
学の学生の取り組みを非常に評価していただきました。同じような、
少子高齢化問題、都市集中というのは世界中で起こっておりますの
で、そういう先進事例を視察するような、そういう場所でインターン
シップをするということは、一つのインバウンドとしても非常に重要
であるということで、新聞にとりあげてもらいました。
•
2013~ 14 年 。 大 村 あ ま 辛 カ レ ー う ま か 隊 さ ん 、 大 村 と い う の は 、 実 は
空港がある町なんですけれども素通りさせないということで、民間団
体が我々の動きは何かということで本学の学生に提案され、マップを
作りました。
•
長 崎 県 に お け る 諫 早 の 宿 泊 者 が 占 め る 割 合 、 0。 32 と か 0。 35 と か 、 全
く 桁 が 違 う ん で す 。 雲 仙 市 と か に 比 べ た ら も の す ご い 、 10 分 の 1。 い
わゆる拠点都市、交通の要所が観光客も少なくて、宿泊者もほとんど
いなくて、そういう意味では外向きの街じゃないわけですね。そうい
う意味では諫早がもう少し変わっていけば、もう少し、インバウンド
力も上がっていくんじゃないかということで、諫早に取り組みまし
た。
•
若者の、留学生の視点で見つけ出す、何もないということはありませ
ん。というわけで、ここの夜景がものすごくきれいなんですね。御館
山からの夜景がものすごくきれいです。実は昨日千々石の夜景をみ て
感動したという学生もいました。意外と、何もないといいつつあるん
ですね。で、諫早の観光マップを韓国語版で作成しました。
•
実は諫早って素通りされるまちだったんで、諫早で何かコースを作っ
てみようよ、と。面白いコース、都市伝説コースとか、学生ならでは
のここを通ると幸せになれるとか、スイーツコースとかですね、歴史
と文化コース、いろんな新しい視点でコースを作っております。売り
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は 、 韓 国 や 中 国 の 旅 行 者 は 今 、 wi-fi 環 境 さ え あ れ ば ス マ ホ で 情 報 を 取
り ま す 。 な の で 、 我 々 と し て は You Tube に 全 部 コ ン テ ン ツ を 韓 国 語 、
中国語、日本語であげてしまえと。モンゴル系の留学生がいたので、
モンゴル語でもつくってしまえ、と。4 カ国語でつくりました。地元の
人しか知らないんだけどものすごい名店というのを徹底的に海外に見
せていこうと言うことをやりました。
•
学生の地域に対する思い。地域の珍しい資源、我々が当たり前と思っ
ている資源をこれ、いいよと見つけ出したときの感動とかですね。地
図によくあらわれているので、それをまたお店の店長がみると、よろ
こんでそのマップを置いてくれたりするんですね。非常にうれしいこ
とです。
•
2014 年 何 を や っ た か と 言 い ま す と 、 こ の 協 定 を 雲 仙 温 泉 環 境 協 会 様
と、雲仙旅館ホテル組合さんと街づくり協定を結ばせていただきまし
た。これをベースに前回、雲仙温泉の観光資源や価値に対する悉皆調
査。とにかく徹底的に歩け、細かいところまで見つくせ、きみたちの
五感の全てを使って新しい観光資源を見せるぞと、既存の観光資源に
対しても正当な評価を加えてください、と。もう学生の視点、留学生
の視点で、今徹底的に組み替えるために動いてもらっています。
•
実はインバウンドをベースとするんですけれども、様々な顧客層を狙
うためには、こういう資源を再整備するということは、観 光地の新た
な価値づけにつながっていくと思いますので、こういうデータをまた
雲仙市さんと共有しながら、島原半島の方々と共有しながら、様々な
次の観光スタイルを予測していったりとか、次の
とは何かという
ことを一緒に考えていけたらな、と思っています。
•
ボランティアで様々な街に出て学生がサービスラーニングということ
で町の人に貢献しながら町の問題を町の人たちと一緒に解決していく
ということを学んでいるんですけれども、それだけに限らず、南島原
のこと、地域のことをもっと知ってもらおうということで、授業でも
地域宗教論とかコミュニティビジネスとかいう授業の中で、南島原の
歴史とか、キリシタンの歴史とかを理論系の話、知識の授業をしなが
ら 、 そ れ を ベ ー ス に 彼 ら が JR ウ ォ ー キ ン グ の バ ス ガ イ ド を や っ た り 、
こ う い う コ ス プ レ に 扮 し ま し て 、 JR の お も て な し を ボ ラ ン テ ィ ア と し
て頑張ったということも今やっております。
31
•
今回の調査では、雲仙の民宿さんのおもてなしとか、どうやったら外
国人にも喜んでおもてなしができるか、簡単、簡単というか障壁なく
使えるような民宿のどういうところを改善していったらいいか、とい
う調査を学生にやってもらっています。我々としては地域 の活性化、
過疎化とか様々な地域問題の解決のために、観光と言う手段を使いな
がら、我々として得意なところは地域資源を見つける様々な眼をもっ
ている。留学生であれば外国人ならではの様々なアイデアとか、感覚
を地域の人たちと体系化していきながら、地域経済を活性化するとい
うスタンスで、観光学科のない大学ですけれどもそういった地域資源
をどう見ているか、地域の人たちとどう生きていくかという視点から
これからもやっていこうと思っています。
(1) ディスカッション

研究会メンバーの長崎国際大学の城前先生のほうから、観光学科を
もつ大学としての中核的専門人材の教育について少しコメントをい
ただきたいと思います。
【城 前 】
•
こ れ ま で 観 光 に 関 す る 学 科 と い う の は 2000 年 以 降 急 激 に 増 え て き て
います。それというのもインバウンド観光の振興がこれから謳われ
るようにもなりますし、これから国内の産業の空洞化を埋める意味
でも観光がこれから産業としての勢いを増すということもあって、
観光学科の大学が増えてまいりました。
•
観光はそれぞれ複合的産業であるのでホテルと旅行会社と運輸関
係、特に航空会社とか空港関係ですね。そういった複合的産業であ
るがゆえに、それぞれの業界の専門的知識と言うのがまず中核的人
材には必要であるだろうと考えられていて、それぞれの旅行会社だ
ったら旅行会社の専門的知識、それからホテルであればホテルの技
能・知識、そういった個別のプログラムが用意されているプログラ
ムが多くあります。
•
専門学校と違う所は、これらのそれぞれの専門性を深めるだけでな
く、将来管理職になるための国際教養、これを備えるのが専門学校
とは多少違うのではないかと、だからこそ 4 年間のプログラムにな
っているのかなと思います。で、経営的な、ここでいう中核的人材
32
といえるのかもしれませんけれども、経営的な管理能力を必要とさ
れ る 場 合 に は 、 10 年 後 、 20 年 後 、 30 年 後 の 社 会 が ど う な っ て い る の
かを予測できて、それらに対応できる人材が必要なわけです。した
がって、それぞれホテルとか旅行会社の専門性だけではなくて、そ
の、将来の社会を占えるような、例えば社会学とか経済学、人類
学 、 文 化 論 、 そ う い っ た も ろ も ろ の 教 養 的 知 識 を も っ て 、 そ の 10 年
後 、 20 年 後 の 予 測 し う る 人 材 を 育 成 し て い こ う と い う の が 、 お お よ
その大学が持っているプログラム内容になっているかと思います。

今言われましたように、観光、とひとくくりにしてしまいますと、
実際には複合産業だというなかで、その中でのオールラウンドにで
きるようなシステムというのがどうも必要だろうということと、そ
れ か ら 中 核 的 人 材 と し て は 10 年 後 と か い わ ゆ る 将 来 予 測 、 ト レ ン ド
を含めたところで、流れを知っていく、認識してイメージできると
いうことが大事だというご指摘でありました。続いて西鉄観光ビジ
ネスカレッジ校長の島崎先生、お願いします。
【島 崎 】
•
西鉄国際ビジネスカレッジは、学科はホテル科、ブライダル科、ホ
テル科というのは当然主にシティホテル、地域は東京、大阪、九州
一円。それからブライダル科は結婚式場ですね。次にエアライン、
エアポート科といいまして航空会社ですね。空港のカウンターであ
っ た り と か で す ね 、 そ う い う よ く CA さ ん GS さ ん 、 グ ラ ン ド ホ ス テ
ス、そういうようなエアライン科がありますし、旅行科はいわゆる
旅行会社を目指す学生、鉄道科というのは、鉄道、運転手とか車
掌、駅員そういう学生を養成する学校なのです。
•
専門学校の人材育成はどうなっているかと申します と、基本的には
3 つの柱がありまして、大学の観光学科と何が違うか一言で言いま
すと、技術的な専門知識です。学科は行く先が決まっているわけで
すから、ホテルはホテルを勉強します。航空は航空の専門の勉強を
します。
•
2 番目は、全体に通じるホスピタリティ、そしてマナー。これはど
この作業でもいっしょですね。それを中心により売り物にしてい
る。一番の違いは何かというと業界で働く覚悟、これが一番の売り
33
だと思っています。業界という別の立場から見た場合、どういう人
材が欲しいかと言うと、確実に言えるのは辞めない人です。従っ
て、もう入ったら辞めない、業界で働く覚悟。これが業界に対する
我々の一つの売りだと思っております。
•
大きく分けて中核的人材には 2 つあると思っています。1 つは、ミ
ドルマネージャーを目指すというのが 1 つの中核。ミドルマネージ
ャーというのは例えば、レストランならレストランのマネージャ
ー、つまり専門的スキルを売り物にして、その専門職の職員を束ね
る。例えばホテル一つをとってもそうなんですけれども、航空会社
もそうですが、仕事によってチームが分かれます。ホテルならフロ
ント部門、宴会部門、レストラン部門。そうなると、それらをそれ
ぞれパートパートで束ねる人が必要になってくるわけですね、それ
がいわゆる中核的人材。ミドルマネージャーですね。
•
もう 1 つはディビジョンマネージャー。ここにおられる、今日ここ
におられる中国、韓国に留学生の方々がおられますが、一番ディビ
ジョンマネージャーには近い人材だと思っております。ディビジョ
ンマネージャーというのは、例えばホテルを例にとりますと、先ほ
ど言いましたように、例えば中国人の方が日本のホテルに入るとし
ます。何を期待されるかというと、中国から来た人に対して、対応
できるということ。我々の学生がディビジョンマネージ ャーができ
るかと言いますと、例えば海外に行きます。例えばベトナムのホテ
ルに就職してマネージャーになる。何を期待されるかと言うと、現
地に来られた日本人の方への対応なのですね。で、現地のフロント
スタッフが 5 人いる。必ず日本人の方は日本語を話せる日本人のと
ころへ行きます。従ってそこで、対応できて、そこがホテル側の期
待なのですから、日本人がきたらもう全部まかせるよ、これがディ
ビジョンのマネージャー。そんなようなのが、いわゆる中核的人材
の理想像なのかなと思います。

中核的人材の専門分野について、韓国の短期大学を中心 に、NCS
といって、国レベルの資格要件というのをつくっているんですね。
それにプログラムを合わせているという現状を視察してきました。
例えばキャビンアテンダントの養成ということをしているときに、
このくらいの教室クラスがあると、半分ぐらいが飛行機の内部なん
34
ですよ。そこで要するにキャビンアテンダントの実践トレーニング
がそこでできるんですね。カジノは韓国は解禁しているというの
で、いわゆるディーラーの養成、そうするとルーレットの台が置い
てあって、実際にディーラーがやる。そういうことで実際、特に実
務的なこととリンクしていくという分野については産業の 1 つの資
格みたいなものを作っていくということだと思います。観光分野で
一番進んでいるのはオーストラリアということになっているんです
けれども、資格と言う視点と中核的人材の部分のことで、専門学校
に先に聞いた方がいいな、資格ですね、実務的なところとのその、
繋がりを考えたときに、その辺をかなり重視したような教育という
ことをなされているのかとか、そしてそういうプログラムをすると
きに、資格を取ることが目標ではないんですよ、本来。それは一つ
の人材養成のプロセスの過程だと思うんですけれどもそういう 位置
づけというのはどのような教育のプログラムの考え方になっている
のか、ちょっとお話しいただいていいですか。
【島 崎 】
•
まず 1 つですね、資格ってあります。といいますのが日本の場合、
というふうに限定したほうがいいのかもわかりませんけれども、あ
の、資格がないと働けないという仕事があります。この観光関係の
学科はどれもそうなんですけれども、この資格がないと働けないと
いうのはないです。資格イコール仕事というのは、例えば専門学校
であれば理美容であったり、調理であったり、わたしどもは自動車
の整備学校というのを持っていまして、それは整備士でないと車は
扱えない。資格イコール働く場でマストという資格なんですけれど
も、今言ったように資格を持っているから仕事ができる。
•
資格を持っているから美容師になれるか、というとこれはまた別で
す。なぜかというと、理美容の業界を例にとります。会話ができな
い人がいくら理美容を持ったってお客さんはとれないです。従いま
してこういう専門学校はどういう教育をしているかというと、資格
試験のための勉強プラス、マナーであったりとか、プレゼンテーシ
ョン能力、そういう教科を合わせてやっていきます。従って、専門
学校生はよく勉強するといいますけれども、それはそうですね。目
いっぱい資格の勉強して、さらにやるわけですから。つまり、資格
35
プラス就職ということでやりますから、業界のニーズにあった+α
でやるわけです。
•
ところが観光業界というのは基本的に資格はないですが、例えば旅
行業界なら、旅行業務管理者という資格があります。ホテルであれ
ば、ホテルレストランサービス業検定という資格があります。じゃ
これはどう使うのかというと、なければ働けないのではなくて、こ
の資格を持っているということは、それを取るだけのエネルギー、
つまりたくさん勉強しなくてはいけないわけですから、その過程を
評価する。ちゃんと働く覚悟があるんだね、この子は、と。一生懸
命勉強してきて。もしくは最低限、それなりの地頭がある、そうい
った、一定の基礎的な努力。そのようなことがあるということで、
資格、本当は、しかし先生がおっしゃっていたオーストラリアにあ
りますよね。スキルの部分とマインドも含めて統合しながら理想的
な資格ではないかなと思っております。

では、城前先生の方から。
【城 前 】
•
大学で持っている資格・免許関係で言いますと、まず本学の場合、
旅行業務取扱管理者という国家資格がございまして、旅行会社の各
支店に必ず 1 人以上在籍していなければ営業できないという資格な
んですけれども、これは国内旅行業務取扱管理者と、総合旅行業務
取扱管理者の 2 種類に分かれておりまして、こちらの資格の推奨を
殆どの大学がしていると思います。
•
こちらの資格は専門学校でもとれるわけですけれども、大学のほう
でもだんだん資格に対するニーズが強くなってきていて、経験則
上、総合を持っていて旅行会社を受かっていない子はいないです
ね。
•
総合というのは海外旅行を企画できる資格になるんですけれども、
海外、総合の資格を持っていると必ず旅行会社には内定はもらえて
いて、地頭というか、それまでの努力と言うか、それをやっぱり評
価されているのかなというのは感じていて、この国内総合を、我々
では補講もして夏休みも特別講座をボランティアで開いて、それま
でして取る方向で推奨しています。
36
•
他にもホテルの場合ですと、民間が主催しているものになるんです
けれども、ホテル技能検定とかですね、そういうのがあったりと
か、学芸員といって、博物館とか水族館の専門職。これも大学 でし
か設置できないカリキュラムというか資格になるんですけれども、
この学芸員をとって、博物館や水族館に就職すると言うケース。こ
の学芸員をもって公務員になるということも多々ありますね。あと
はハウステンボスの中にも、美術館とかありますので、そういった
学芸員資格が活きたりもします。
•
先ほどの旅行業務取扱管理者の場合も、必ず旅行会社に進むと言う
わけではなくて、その国家資格を持っているというだけで、他の業
界でもそれなりに成果をおさめています。国家資格はその専門性を
問うものなんですが、そこで得た知識とかが他業種でも、それ こそ
これから事業を多角化したいという業種にとっては有益な資格にな
っています。ですから、他業種の分野へ進出して、自分の得た知識
や資格を活かそうとする動きがあります。
•
本学の特徴でもあるんですが、健康運動実践指導者といって、健康
的に過ごすための運動づくりを提案する資格があって、この資格を
とっている人たちは、スポーツジムとかに就職するケースが多いん
ですけれども、外資系のホテルには必ずスポーツジムだったり、プ
ールがあるわけで、今はクルーズ船の中にもロッククライミングが
あったり、マラソンコースがあったり、いろいろスポーツ施設があ
ります。ですからそういった関連の資格が活きることがあります。
観光学科が持っている分野というのは、とても多彩な能力が必要と
されるところでもあると思うので、各大学によって設置されている
資格認定というものは多少違いがあると思います。

総合旅行業務取扱管理者という仕事は汎用性があるということでし
た。韓国では短期大学レベルで国家資格をとらせていかないと補助
金が出ない、つまり経営の死活問題になります。問題は、話を聞い
ていくと確かに、企画・資格というようなものを大学と産業界や教
育界が合同で作っているが、それぞれが実は懐疑的なんですよ。先
ほどいわれるように、総合の資格だと汎用性があってつながってい
くということもある。ところが、中核的人材を本当に我々が育成し
て、そのいわゆるインプットがあれば必ずアウトプットがなくては
37
ならない。でもインプットがあってもアウトプットがないという
話、つまり出口がどこにあるかという意味で、さきほど言われたこ
の中核的人材とか含めたところでいくと、実は観光協会とかいうと
ころですごく重要なアウトプットというか、人材養成を出していく
ところで、非常に重要な意味を持つんだろうと言う所で、一応研究
会のメンバーになっていただいている島原半島観光連盟の林田さん
あたりから、中核的人材を必要としていくのか、ということと、そ
れから今後そういう採用が、実際に見こめているのかということに
ついてちょっとコメントいただけますでしょうか。
【林 田 】
•
私が所属しています島原観光連盟というところと島原ジオパーク協
議会、同じ事務所にあるんですけれども、加藤先生からのお話しに
ありましたように、十分にこのエリアにおける知識、歴史から何か
ら食べ物から、知識があるもんですから、即戦力として通訳として
使えると言うことでありまして、そういった人材というのが今後必
要になってくるのかなと思います。
•
我々も今後のそういうインバウンドにおいて、重要なポジションを
占めていくのかと思っています。留学生だけに限らず、外国語の知
識とか、いろいろなものを持った人材というのが、今後そういっ た
協会などで活躍していける場があるんではないかと思っています。

では、平山さん。そういう人材の雇用がもっと、どんどん増えてい
く可能性があるかどうかという予測みたいなものをコメントいただ
けましたら、お願いします。
【平 山 】
•
島原半島観光連盟の事務局長をしております。4 月から事務局に来ま
した。島原半島観光連盟とジオパークのほうの事務局長を兼任でや
っております。
•
我々は島原半島の観光連盟です。原半島には雲仙、小浜、それから
島原、南島原と、それぞれの観光協会があります。それぞれの観光
協会がそれぞれの独自の採用というか、職員を採用しておりますけ
れども、それぞれの観光協会で前からこういうかたちでやっている
38
からというかたちのやりかたで採用されているところもあります
し、新しい若い人を入れていきましょうというところもあります。
•
特に前から観光地だったところは、前からずっと長く勤めていらっ
しゃる方がいらっしゃって、それはそれでですね、大変な知識がご
ざいます。その、1 回採用となればなかなか新たに採用するというチ
ャンスがないのが実態かなと思っていますし、観光協会自体が財源
的に厳しいなかで、それぞれの市からの支援を受けながら運営して
いますので、その、門というのは広いものではないのですが、チャ
ンスとしてはあると思います。
•
南島原にしても、観光と言う意味では無縁だったところがですね、
民 泊 で ど ん ど ん お 客 が 来 て い る と 。 今 は 10000 人 の 民 泊 の 利 用 者 が
あ る 。 そ の う ち 台 湾 か ら も 1000 人 の 利 用 が あ る と い う こ と で 、 ど ん
どんニーズが変わってきていまして、それに応じた人材が必要だと
いうことになっています。
•
島原半島観光連盟におきましても、最初の職員も来ておりますけれ
ども、できればプロパー、雇用、皆さん学生さんですね、どんどん
いい方に入っていただいて活性化していきたいと思っていますの
で、皆様に期待しているということでございます。

ありがとうございました。こういう文科省から受けて、実際こうい
う成長分野の中核的人材育成という教育、教育を理解しても、アウ
トプットの出口がないとですね、結局そこに集まってくる、それを
受けていこうという人もいないんですね。今回大学生が多いんです
けれども、実際社会人の教育プランとしても成立しなければならな
いというのがあって、社会人として観光分野で働いている方がもう 1
回学びなおしというようなかたちのなかで、最近そういうモジュー
ル型の教育プログラムというようなことが出てきていますけれど
も、そうしたものが学内外に開かれたものとして作っていくという
ことがたぶん必要になってくるんではないかと思います。そういう
意味では先ほどの、どういうスキルのレベルを一定的にきちっと確
保するかと言うことを、どういう仕組みのなかでつくっていくか。
それをもとに産業界もきちっとした評価のもと採用していく、雇用
の場を創出していくか。いうことがやはり必要になっていくという
ことがわかってきたと思っております。
39

井川さん、さっきおっしゃった、福岡とその、変わってきていると
いう話。
【井 川 】
•
さ き ほ ど ち ょ っ と 、 心 の OS を 話 し た ん で す け れ ど も 、 今 度 デ ー タ の
話で、面白いところだけかいつまんでお話しをしたいと思います。
今年の外国人の 6 月までの延べ宿泊者数。去年と比較して、去年は
2013 年 の 1 月 か ら 6 月 で す ね 。 そ れ と 今 年 の 1 月 か ら 6 月 。 九 州 に
泊 ま っ た お 客 さ ん の ラ ン キ ン グ 。 一 番 は 福 岡 、 約 520 万 人 。 2 番 が で
す ね 、 鹿 児 島 。 JR さ ん で す ね 、 266 万 人 。 3 番 が 熊 本 。 259 万 人 。 4
番 が 長 崎 。 249 万 人 。 こ れ は 外 国 人 除 く 日 本 人 で す ね 。 4 位 で す 。 今
年 、 2014 年 の 1 月 か ら 6 月 、 全 く 同 じ 比 較 。 1 番 福 岡 、 568 万 人 。 ち
ょ っ と だ け 増 え て い ま す ね 。 2 番 、 鹿 児 島 。 275 万 人 。 こ こ で 逆 転 し
て 長 崎 県 が 3 位 に な っ て い ま す ね 。 264 万 人 。 デ ッ ド ヒ ー ト で 熊 本 が
256 万 人 。 4 位 か ら 3 位 に あ が っ て い ま す 。
•
次 、 外 国 人 で す 。 1 位 、 福 岡 県 。 43 万 人 。 2 番 、 大 分 県 20 万 人 。 も
う 、 ざ っ と し た 数 字 で す ね 大 分 21 万 人 。 熊 本 が 20 万 人 。 長 崎 県 16
万 人 、 4 位 。 4 位 で し た 。 今 年 、 1 位 福 岡 県 55 万 人 。 2 位 長 崎 県 22
万 人 。 一 気 に 2 つ 抜 い て 2 位 に な っ て い ま す 、 22 万 人 。 熊 本 県 が 3
位 で 21 万 人 、 大 分 県 が ち ょ っ と ダ ウ ン し て 18 万 人 で す 。 外 国 人 の
伸 び 率 1 位 が 長 崎 県 、 139% 。 ち な み に 長 崎 県 全 体 で は 、 な ん も か ん
も ひ っ く る め ま し て 108% 、 8。 3%伸 び て ま す 。 国 内 が 6。 3%伸 び て
て 、 海 外 合 わ せ て 8。 3%の 伸 び で す 。
•
それから、午後のディスカッションにもちょっと参考になるかなと
思いますので、言いますけれども、国別のランキング。九州で比較
します。九州でいきますと長崎県のランキングを言いますね。韓国
が 62、 000、 ト ッ プ で す 。 た だ 、 台 湾 が 猛 追 し て い ま す 、 56000。 3
位はどこと思いますか。全然以外だと思いますが、アメリカです。
24000。 だ い た い デ ー タ 見 ま す と 福 岡 が 断 ト ツ で 3 分 の 1 と か 4 分 の
1 と か い う の が パ タ ー ン で す け れ ど も 、 福 岡 が 28000 で す か ら ほ と ん
ど差が無いです。アクセスゲートウェイを考えるとこういうデータ
はあり得ないのかなというくらい、アメリカに対してすごく長崎の
観光資源というのは受けているのかな、と。それから、 4 位が中国、
16000 人 、 5 位 が 香 港 、 14000 人 、 6 位 が タ イ 、 4500 人 、 シ ン ガ ポ ー
40
ル が 7 位 。 3500 人 、 オ ー ス ト ラ リ ア 8 位 、 2300 人 。 そ れ か ら 長 崎 県
が
を占めるランキングでいいますと、韓国は低いですね。韓国
は 4 位です。熊本、大分頑張っています。それから、中国は 2 位で
す。断トツとまでは言いませんけれども福岡についで 2 位です。香
港は苦戦しています。エアラインで鹿児島が飛ばしましたから 4 位
です。台湾は熊本とデッドヒートしていますが 2 位です。アメリカ
はぶっちぎりの 2 位です。周囲肉薄してます。6 番目のタイは福岡
20000 人 に 対 し て の 5000 人 で す か ら そ ん な に レ ー ト が い い と い う わ
けではないが一応 3 位。シンガポール 3 位、オーストラリアは 2
位。ですから、これからわかるのは、アメリカの比重が高いことが
よくわかります。それから各県に比べて外国人が伸びているという
ことが、わかります。最初に申しましたけど、九州のランキングで
国内では 4 位が 3 位にあがり、外国人では 4 位が 2 位にあがってい
ます。こういった状況です。以上です。

ありがとうございました。アメリカが福岡レベルと変わらなくなってき
ているというのはすごく、交通アクセスの関係からするとずいぶん特異
的なのかなと、逆に、なにゆえ増えたのかというのに非常に興味があり
ます。

今日は本当に、お三方に雪の中に来ていただきまして本当に、皆さん方
というより私自身が結構興奮するお話をいただきました。本当に感謝を
申し上げます。とりあえず第 1 部の研究会としての 1 つのまとまりを達
成できたかとおもっております。そしてまた今日第 2 部のほうにつなげ
ていくというかたちで、今後の 1 つの流れを作っていきたいとおもって
おります。

私 も 、 JR さ ん の お 話 し で い く と 非 常 に 今 後 の 観 光 振 興 の 中 で 重 要 な の は
地域と一体となっていわゆるストーリー、物語をどうつくるかというこ
とで、お話を聞いていて思ったのが、運輸という分野の中で展開してい
る面白さがあるんだな、ということを改めて思いました。そのために、
運輸と言うところが実際地元とどうつながっているか。改めて観光と言
う分野でやっていくというのは非常に面白いなと思います。またストー
リーをつくるための列車というコンセプトをつくりながらやっていこ
う 、 と い う こ と と 、 JR が 敢 え て バ ス と 言 う こ と で 、 得 を す る と い う 、 面
41
白い考え方だなと、センスがあると、ずいぶん変わってきたと思うこと
がありました。

井川さんのとにかく失敗とかやらないとなにも始まらないと。インプッ
トとしてね。失敗とか成功するんじゃなくて、実験として何かやってみ
る、そこから学ぶということが、大事だと言うことを言われて私も失敗
してない、そこから学べば成功につながると改めて思いました。

加藤先生には、地域振興という全体的なことを考えると、観光と言うも
のも活性化のためのツールでしかないんだということの意識はもってな
きゃいけないんじゃないか。観光を目的に振興していくと、何かイヤと
いうか、つまり、地域の中には生活者がいて、そして交流人口の観光客
がいるという構図があるわけですから、交流人口に変にこびることをし
てしまって、生活者自身が済みにくいという環境をつくってしまうのは
いかがなものか。そういったことを聞かせてもらいながら午前中、そし
て午後につなげたいと思っております。
42
(2) ワークショップの結 果
① 各 班 の成 果
【1 班 】
43
私 た ち 1 班 の テ ー マ は 、「 心 と 体 が 癒 さ れ る 雲 仙 」 と い う こ と で 、 ど う い
ったことをしていくかというと地元の食材を使って、雲仙名物の料理を広
めていくというものです。開発されたら、それをメディアに発信していき
ます。また、健康ランドを作って女性の方が嬉しい美容エステ、マッサー
ジ、サウナ、地獄を利用してプール、子どもプールの横に夫婦のプールを
作って、家族みんなで楽しめるようなものを作って、子どもにもうれしい
ウォータースライダーをつくる。この季節にカップルで来たら羨ましいな
と思ったのですけれども、天体観測、特別なシートを作 ってカップルシー
トで 2 人で見ながら微笑んで。仲良く今後幸せになるために、天体観測を
して、楽しんでもらおうということが、わたしの班で話し合った結果にな
りました。以上です。
44
【2 班 】
45
自分たち 2 班はキャッチコピーが、雲仙温泉長寿説ってことで、一番し
っ く り き た 案 が 、 CM ソ ン グ を 作 っ て 、 長 崎 出 身 の 福 山 雅 治 に 歌 っ て も ら
う 。 ち ょ っ と チ ラ リ ズ ム 雅 治 、 と 言 う 感 じ の CM ソ ン グ を 作 っ て ア ピ ー ル し
ていけたらいいと思いました。あと、いろいろあるんですけれども、まず
SNS を し っ か り 活 用 し て い く こ と と 、 シ ャ ト ル バ ス な ど を も っ と 使 っ て 行
けたらいいと思いました。いろいろ日本一の長寿だから、お年寄りには長
生きしてもらわないとキャッチコピーの意味が無いので、頑張ってもらっ
て 、 温 泉 特 集 の TV 番 組 を 作 っ て 、 MC は 嵐 。 温 泉 ゆ る キ ャ ラ を 作 っ て 、 嵐
に司会、しゃべくりとかアメトークの温泉大好き芸人とかに紹介してもら
ったら、皆に知ってもらえるかなという意見が出ました。以上です。
46
【3 班 】
47
3 班です。今、結構日帰り旅行でツアーにする方が多いものですから、
それを 1 泊旅行にという案として、例えばグルメ大会とか、ハヤシライス
早食いとかをしてはどうかと思いました。また、それと今から健康ブーム
と言うことも大事ですので、ウォーキング大会とか温泉プラスということ
で 、 活 用 し て 、 滞 在 型 を 作 り た い と 思 い ま す 。 そ れ と 、 昭 和 30 年 代 の 新 婚
旅行ブームで、結構雲仙多かったのですけれども、 2 回目の新婚旅行が流
行っているということで、もう一度来てもらって、その方々に口コミで雲
仙温泉を利用してもらうということを考えました。また 、新しい建物もい
いのですけれども、既存の古民家などをイノベーションして、カフェとか
レストラン、温泉、貸切温泉をつくって、のんびりしてもらうというプラ
ンを考えました。あと、これだけ雲仙温泉というのはすごい評判のいい温
泉、体にいい温泉なので、テーマパークとして、東京にあるらしいのです
けれども、世界の料理を食べられるようなレストランを作って、例えば温
泉卵の早食い大会とかを考えました。それと、あとはすぐできそうです
が、ヘリコプター、結構他のところはやってらっしゃるんですけれども、
なかなか上空から島原半島を見ることがないので、料金がかかるんですけ
れども、ヘリコプターを使って島原半島のほうを回ってジオパークを見て
48
もらうというのはどうかなと考えました。あとは、温泉成分の化粧品はど
うかなと考えました。以上です。
【4 班 】
49
4 班です。自分たちは目標として、連泊滞在型の山岳アクティビティの
雲仙を目指そうと言うことになって、課題としてこの柱でやったらどうか
というのをあげたんですけれども、まず半島内の 2 次交通の改善というの
は、やはり諫早駅からだったら交通の便が悪いということへの改善の例と
してありました。次に観光施設、宿泊滞在型施設の基盤整備、これは留学
生 の 方 の よ う に 外 国 人 に 対 す る 言 語 の 対 応 で あ っ た り 、 Wifi 整 備 や メ ニ ュ
ーの多言語化などがあげられました。自分たちは一番これをメインにした
いということですけれども、山岳アクティビティの整備というのが一番メ
インになってきます。その中でテニス、ゴルフ、登山、トレッキングウォ
ーク、ランニング、フォトロゲイニング、オリエンテーリングなどが今雲
仙でできるみたいなので、これを一括して何かのテーマパークを作ってみ
ることも大事なのではないかと思います。あとは、半島内の情報の統一。
これは観光客が問い合わせてくる場所が、統一されていないので観光協会
だったら問い合わせに応じてくれる仕組みづくりなどをしたいということ
です。あとは運動や食を活かして島原半島で何かできないかということ
で、薬草やマッサージなどを使って観光客を楽しませることができたらい
いなということです。最後に歴史文化の洗い出し。もっと新しい雲仙につ
いての発掘をしたいなということで、これが全部滞在時間延長につながれ
50
ば、雲仙の観光客がもっと、お金を落としてくれるのではないかというの
が結論になります。以上で 4 班発表を終わります。
【5 班 】
51
5 班の発表をさせていただきます。5 班のテーマは外国人さん向けです
が、やはり日本といったら雲仙。外国人のかたに、日本といったらどこで
すか、東京、大阪、いやそうじゃなくて雲仙だということを言ってもらえ
るような感じで考えてみたのですが、問題点として交通の便もあります
し、多国語が少ないこと。もっと英語だけでなく韓国語、スペイン語など
いろいろなところの言葉を表示していくということがあるんですが、僕た
ちのメインとなるのは、雲仙といったら、オリジナリティは何かというこ
とを考えてみて、普通の日本の温泉街にないものは何か考えた時に、絞り
出したのが、聞こえが悪いですが「合コン温泉」という。これはちなみに
留学生のホンさんのアイデアですが、聞こえを良くすると「仲間づくり」
というか、外国人の人に、ヤマトナデシコに会えますよ。みたいな感じ で
10 代 の お 風 呂 、 20 代 の お 風 呂 、 30 代 の お 風 呂 、 と い う ふ う に 、 そ う い う
ことをつくると、外国の方は日本のヤマトナデシコに会うためには、雲仙
に行かなければならない、と、言っていただけるようなことが、ちょっと
あれですけど僕たちの合コン温泉です。合コン温泉は日本にはないと思う
ので、メディアには取り上げられると思うし、外国にも放映されればどん
どん外国人のお客様が増えていくと思います。これが僕たちの日本といっ
たら雲仙、に結び付けた答えです。ありがとうございます。
52
【6 班 】
53
私 た ち が 考 え た テ ー マ と し て 、「 異 国 の 地 ・ 雲 仙 で 過 ご す 2weeks」 と い
うことで考えました。異国の地ということで、外国人のかたにも雲仙で
2weeks、 ロ ン グ ス テ イ で き る 雲 仙 に な る よ う な こ と を 目 標 に し ま し た 。 そ
のためにまず、知ってもらわなければならないので、外国人向けの情報発
信、広告宣伝として、雲仙を多くの人に知ってもらう。世界的に有名なお
土産をつくるということで、雲仙は湯せんべいが有名なんですけれども、
世界的に有名になるためには、日本でみんなみんな雲仙の湯せんべいを知
っているわけではないので、湯せんべいよりももっと有名になるようなお
土産をつくれたら世界的にも多くの観光客が来ると思いました。そして年
齢に対応した食事、和室、洋室のようにシーンを変えられる食事、できれ
ば 、 2weeks な の で 、 ず っ と 同 じ 食 事 を す る の も 退 屈 だ と 思 う の で 、 い ろ い
ろ変えて楽しんで食事ができるようなメニューが作れたらいいなと思いま
した。また、案内板、ガイドの増大で、雲仙は案内板が少ないというのが
自分の考えで、でもそれは、地獄のところがあまり派手な案内板を作るこ
と が で き な い の で 、 し か た な い 、 景 観 整 備 と し て 、 だ か ら 24 時 間 営 業 の コ
ンビニなどもあまり作らないようにして、光があるので。だからそこをど
う に か 工 夫 し て 、 案 内 板 を つ く れ た ら い い と 思 い ま す 。 2weeks と い う こ と
で、いろんなことができるように、茶道・華道、文化講座のような、日本
ならではの行事を説明するような講座をしたり、料理教室や人間ドックな
54
どの予防医療として、外国人の人に日本のことを知ってもらったり体験し
た ら 、 雲 仙 で 2weeks 楽 し く 過 ご せ る の で は な い か と 思 い ま す 。
次は、島原半島での集客提案です。この部分は島原半島の特産の農産品
を収穫するためにお客さんが楽しむために作ったサービスです。次は海水
浴場へのアクセス。この部分は島原半島として海水浴場でお客さんが楽し
むために、水泳もできるし、いろんな海でのゲームを遊ぶために、ここは
山歩き、山遊び、この部分はやはり雲仙の山が多いから、雲仙の山でピク
ニックするとか、あるいは散歩するとかが面白いと思うから、お客様に山
遊びの形でつくります。雲仙の半島を含めての地域の特産の野菜とか、温
泉卵のような、自分で野菜蒸しをして、最後は私たち外国人の目線とし
て、雲仙とか島原半島の自分の意見とか提案とか出すために、コーディネ
ーターを提供します。以上です。ありがとうございました 。
【発 表 に対 するコメント概 要 】
長崎国際大学 城前奈美
皆さん、長丁場でお疲れ様でした。ワークショップをしてみると、初め
て自分たちのアイデアとかを形にするいい訓練になったかと思うんですよ
ね。今まではぼんやり習ったことしか、それが答えだというふうに思って
いたかと思うんですけれども、こういったワークショップを通すと、新た
なアイデアを発想すると言うことが試されると思うんですね。皆さんそれ
ぞれグループで出されたアイデアというのは、きっと同じようなお題を出
したとしても、小学生のグループと皆さんの答えは違ったものになってく
ると思います。皆さん方のほうが長く生きてきたからですかね。これらの
キーワードは 3 つあると思うんですよ。1 つはやはり、これまで蓄積して
きた学び、教養、こういったものが違ってくると思うんです。例えば小学
生が歴史文化のことを 4 班のようにとりあげてくるか。とかですね、長寿
説を上げてくるか。これまでの学びの中で、そういったことがキーになっ
てくるんじゃないか、そういうのがあるからこそ発想できたことなんです
よね。これまでの学びが活きてきたということ。それから 2 つめに情報で
す 。 例 え ば 福 山 雅 治 と か SNS と い う の も 、 情 報 を キ ー に し て 、 そ の 潜 在 的
ニーズがどこにあるかとか、新たなニーズがどこにあるかとか、というの
を情報によって発想していると思うんですよね。そういう情報も洗練され
55
た情報をお持ちですから、きっと小学生とは違った視点で新たな発想をし
てくれていると思います。最後の 3 つめは国際的な感覚だと思います。5
班 6 班は国際的な視点から、日本と雲仙のテーマを見出してくれたと思い
ます。小学生だと、やはり外国の文化、情報としては持っているかもしれ
ませんが、外国の経験とか、留学生としてはなおさらですね。外国の経験
がありますから、日本との違い、雲仙の独自性、そういうものを国際的感
覚で観られるようになっているのです。こういった教養の部分、情報の部
分、国際的な感覚の部分、これらを総合すると、より洗練された発想が出
てくると思います。これらが本当に実現可能かどうか、それから目標達成
できるかどうかも、これまでの教養や情報から詮索して、これらが本当に
実行可能で、成功するかどうかも占ってくるはずなんです。ですので、大
学での学びとか、こういったリカレント教育といった場面では、それぞれ
の発想、アイデアが本当に実現可能かどうかというところまで、詮索でき
る力が必要になってくると思います。次回のワークショップでは、今度は
その実現可能性とか実行力という場面をワークショップの形で学んでいく
ことになると思いますので、ぜひご参加いただきまして、総合的な力の醸
成に皆さんの活躍を期待しています。ぜひ、活用していただけたらと思い
ます。以上です。
(3) 講 座 振 り返 り票
①
本 プログラムを終 えて、自 らにとってためになったと感 じた点
【学 生 】
•
地域観光(雲仙)のために、いろいろな努力が必要で情報発信が
重要だと感じました。そして、雲仙に観光客を増やすため、交通
の問題を解決しないといけないって感じました。
•
プロジェクトの目的や立案内容の説明能力が強くなった言語能力
も向上させた。情報を探す能力を向上させた。
•
グループディスカッションを終えて、学生の目には見えない社会
人の考え方を聞くことができました。実際に社会に出て身近に感
じている意見はとても貴重でよい勉強になった。また、一人一人
考え方も違い、さまざまな意見を聞くこともできた。
•
雲仙の観光客が減少しているので、情報発信をして広めていくべ
き だ と 感 じ た 。 JR 九 州 の 方 の お 話 で は 観 光 客 を 増 や す た め に は 地
56
域と一体となって観光客を増やしていくことを学び、 2 次交通の
改善が必要だと感じた。
•
ウエスレヤン大学で、私と同じレベルの外国人と授業を受けてい
るから日本人と話す機会が少なくなった。今日、日本の人たちと
あって、たくさん話してよかった。
•
学生という立場から、社会人としての立場からの視点は、こうし
たグループワークを通してでしか、経験できないことなので興味
深く感じた。私たちの視点では暮らしより観光に重点を置きすぎ
て教えがかたよっていたが、実際に雲仙で働かれている方の意見
も聞いて、視点の違いが生じていると感じた。
•
ま ず 、 第 Ⅰ 部 の プ ロ グ ラ ム で 、 JR 九 州 さ ん の 講 話 で は 、 地 域 色 を
生み出すことが大切だということ、井上さんの講話では失敗をお
それてはいけないということ。加藤先生の講話では、その地域に
はないもないのではなく必ず何かあるため、その何かを探す必要
があるということが分かった。第Ⅱ部のプログラムのグループデ
ィスカッションでは、積極的に意見を発言することができたた
め、少しは成長したと感じた。
•
地元である雲仙の現状を知って、また様々なイベントの少なさが
大きいと思いました。また、留学生にとっては、日本=雲仙と言
っていたのはためになったですし、地元民としてうれしかったで
す。
•
「雲仙」が現場の方と自分たちが考えている事が違うという事が
見えたため、より地域の人々の意見を聞く必要があるという事が
実感できた。また、ある資源だけで更に磨いていくということは
必要であると実感した。
•
このプログラムでは、観光地域を知らすことが難しいと言うこと
と、色んな考えをまとめてるのも面白かったです。雲仙がほんと
うに今回話したことになったら、とてもおもしろい温泉地になり
そうで楽しかったです。
•
地 域 で す ぐ に 活 か せ る 資 源 の 発 見 。・ 違 う 視 点 で 発 想 す る 。
•
雲仙の現状について知ることができた。雲仙の事について1日中
真剣に考えることができた。これからの雲仙のために何が必要な
のかを考える力がついた。意見を積極的に出し、まとめる力がつ
いた。硬い考え方だけでなく少しぬけた意見も必要だとわかっ
57
た。大人の方と交わる中でコミュニケーション能力の向上をはか
ることができた。次回の雲仙調査での課題がみつかった。
【一 般 】
•
自分の考え方がこりかたまっている所があり、学生などの斬新な
発 想 を 聞 け て 良 か っ た 。( CM ソ ン グ 案 ま で )・ ま ず や っ て み る 、 失
敗は成功の為との井川氏のことばに救われた気がする。
•
外国人の考える過ごしやすい環境とは何なのか、住民以外の考え
方 ( 若 い 子 の 考 え 方 )、 問 題 と 対 策 ( 持 ち 帰 り の 宿 題 )、 今 後 の 方
向性が明確になった。
•
改めて、雲仙の目指すべき方向性、理想、あるべき姿を認識する
とともに、不足しているもの改善すべきもの、やらなければなら
ないことが判明し、今後の活動を、より具体的にイメージするこ
とができたこと。
•
実証講座に参加し、自ら実証できた。はるばる雲仙まで来させて
いただいた甲斐がありました。また資格枠組(自己評価シート)
もしっかりしたものを作成されていて、有意義な講座であると感
じました。
•
観 光 か ら 無 縁 の 場 所 か ら 仕 事 を 始 め て 20 年 に な り ま す が 、 基 礎 知
識もないまま仕事を続けて来て日々業務の中で覚えたり観光の知
識を自分なりに学習して来ました。その中でこのような人材育成
セミナーに参加させて頂き、改めて観光に対する知識の重要さを
認識しました。今後も参加させて頂き、より高みのある仕事内容
と知識を深めて生きたいと思います。有難うございました。
•
改めて、雲仙の目指すべき方向性、理想、あるべき姿を認識する
とともに、不足しているもの改善すべきもの、やらなければなら
ないことが判明し、今後の活動を、より具体的にイメージするこ
とができたこと。
•
これからの雲仙を考えたと時、自分にはないアイデアがたくさん
出てきた。新しい意見が聞けたので自分の考えが硬いと思わされ
ました。若い人の意見は面白く楽しそうでやりたくなりました。
とりあえず、長寿説の為に長生きします。
•
自分自身がどれだけ雲仙の事を知っていたか確認ができました。
まだまだ知らない事だらけなのが正直なところです。また、留学
58
生との会話の中で日本がどう見られているのか知ることが出来ま
した。
② 本プログラムを終えて、改善が必要であると感じた点
•
やはり良いアイデアがでても、雲仙は交通のアクセスが悪いた
め、まず雲仙に必要なことは、交通のアクセス、そして知名度を
上 げ る た め に SNS の 活 用 を も っ と す る べ き 。
•
どのグループを聞いてみても、発信をしきれていないという印象
を受けた。また、新たな観光資源を創出することが求められてい
くと思う。特に、交通アクセスの整備は急務であるだろう。
•
これからの課題として、交通アクセスの整備や案内板などの他言
語化など様々な問題点を改善していかなければならない点だと思
いました。
•
実際に調査してみるのも必要であると実感した。雲仙について詳
しい方と一緒にフィールドに出て調査すると自分にとって雲仙を
より認識する事ができると思った。
•
雲仙の現状について知ることができた。雲仙の事について1日中
真剣に考えることができた。これからの雲仙のために何が必要な
のかを考える力がついた。意見を積極的に出し、まとめる力がつ
いた。硬い考え方だけでなく少しぬけた意見も必要だとわかっ
た。大人の方と交わる中でコミュニケーション能力の向上をはか
ることができた。次回の雲仙調査での課題がみつかった。
【一 般 】
•
自分のこりかたまった考え方をもっと柔軟な考え方にしなければ
ならない。チャレンジ精神とモチベーションを上げて。
•
案 内 板 、 ガ イ ド の 整 備 、・ QR コ ー ド の 活 用 、・ セ ー ル ス の 意 義
•
今日、グループの皆さんをいろいろ話したように雲仙や、島原半
島の皆さんと、ざっくばらんにアルコール抜きで(終了後にとっ
と い て )、 真 剣 に 意 見 を 出 し 合 う 場 を も つ こ と が も っ と 必 要 で あ る
と感じます。
それは、協会や連盟の会議という形ではなく、別
に設けたブレーンストーミングの形が良いと思われます。
•
目標達成の為に次回のディスカッションまでに自分なりに学習し
て臨みたいと思います。
•
自身の視野の狭さ
59
•
6班の意見の中にいくつかあった外国語対応の看板やメニューな
ど 増 や し て い き た い で す 。 WiFi の 利 用 場 所 も 必 要 だ と 思 い ま し
た。
•
雲仙の事をもっと深く知り、さらに雲仙の発展を考えながら仕事
をしなければいけないと思いました。
(4) 目 標 設 定 シート
① 観 光 地 域 づくりの中 核 となる人 材 として、3~5 年 以 内 (短 期 )で目 指 し
たい人 材 像 はどういったものでしょうか。最 も当 てはまるものを 1 つに○
を付 けてください。
② 上 の設 問 で選 んだ人 材 像 のあるべき姿 、理 想 的 な姿 を 100 点 満 点 とし
た場 合 、あなたの現 状 はどの程 度 であると思 いますか? 0~100 点 まで
の数 値 でお答 えください。
【参 加 者 全 員 】
目 指 したい人 材 像
A: 観 光 地 域 づくりプラットフォームを牽 引 して
いくリーダー
人数
最低
最高
平均
4
10
50
33
6
15
85
43
9
9
60
27
人数
最低
最高
平均
2
20
50
35
2
30
50
40
3
33
60
44
B: 滞 在 プログラムの仕 入 れや新 規 造 成 を行
い、それを流 通 ・販 売 していくマーケティング担
当者
C: 組 織 の資 金 や人 材 などを管 理 し、組 織 を支
え、その自 立 を実 現 していく組 織 管 理 担 当 者
【社 会 人 】
目 指 したい人 材 像
A: 観 光 地 域 づくりプラットフォームを牽 引 して
いくリーダー
B: 滞 在 プログラムの仕 入 れや新 規 造 成 を行
い、それを流 通 ・販 売 していくマーケティング担
当者
C: 組 織 の資 金 や人 材 などを管 理 し、組 織 を支
え、その自 立 を実 現 していく組 織 管 理 担 当 者
60
【学 生 】
目 指 したい人 材 像
人数
最低
最高
平均
2
10
50
30
4
15
85
45
6
9
40
18
A: 観 光 地 域 づくりプラットフォームを牽 引 して
いくリーダー
B: 滞 在 プログラムの仕 入 れや新 規 造 成 を行
い、それを流 通 ・販 売 していくマーケティング担
当者
C: 組 織 の資 金 や人 材 などを管 理 し、組 織 を支
え、その自 立 を実 現 していく組 織 管 理 担 当 者
③ ◆下 記 の質 問 に対 するご自 身 の考 えや取 組 内 容 についてご記 入 くださ
い
① 「住 んでよし、訪 れてよし」の観 光 地 域 づくりを進 める上 で、地 域 の核 となる魅 力
と理 由
【学 生 】
•
雲仙の温泉
•
魅力的な建造物、又は自然の中で魅力的なものを作る。
•
地元の人にガイドすることによって、雲仙の魅力を知ってもらい、
地獄
卵
観光客が増える方法の一つじゃないかと感じた。
•
それぞれの地域色を出すために、その地域特有の地域資源を有効活
用する必要があると考える。
•
雲仙でコアになるのは、温泉なので、温泉を使って観光客や移住者
の人たちに居たくなるようなまちづくり。
•
コンビニなどの便利屋が欲しい。
•
今のままで資源や魅力に特化して良いと思う
•
自然がきれいだし、韓国の地方と似てる雰囲気が魅力的だと思いま
す。
•
温泉
•
時の流れを感じないほどゆっくり過ごせる癒しの地「避暑地」
•
自然について勉強が出来る「ジオパーク」
•
温泉が良いです。その理由は、水が良い自然が良いからです。
61
•
多くの観光スポット(温泉・店等)があり、探せば探すほど観光資
源が見つかること。日本にはそのような地域があまりないから。
【社 会 人 】
•
自然(日本で最初の国立公園に認定される物
温泉(以前は資源温
泉と書いていたほどの温泉の良さ。
•
歴史(西洋人の避暑地として覚えた街。仏教、キリスト教等の歴
史)
•
雲仙温泉街
•
温泉・・・どこにも負けない泉質であるため
•
食 事 ( 料 理 )・ ・ ・ 島 原 半 島 の 山 の 幸 、 海 の 幸 に あ ふ れ た 地 域 で あ る
ため
•
観光資源・・・島原半島内の様々な観光資源にほぼ30分以内で行
けるため
•
空港や主要駅からのアクセスが良いこと。
•
複数の外国語で標識があること。
•
芸 能 人 を 使 っ た CM を 展 開 す る 。
•
雲仙は各旅館の温泉と共同浴場がいくつもあり、元の観光業の方も
気軽に入る事が出来る。裸の付き合いとまではいかないけれど、気
軽に話し合えてホッとしてもらえる様な場所の提供と温泉地ならで
はの食べ物を提供しおもてなしの心を発揮
•
自然の中でのびのび育つ都会にない地域の人達が温かい 観光地とし
て地域のおもてなしの考え方が良い。
•
雲仙地獄・温泉・自然・地獄を間近に見る事ができるのは数少な
い。
② 地 域 の理 想 的 な将 来 像 (目 標 像 )
【学 生 】
•
日本だけでなく全世界でも有名な観光地、日本温泉の代表になる。
•
住 ん で い る 人 々 に 不 満 は な く 、 観 光 客 が 「 ま た 来 た い 。」 と 思 え る 地
域。
•
温泉と花の町で知られてほしい。
•
それぞれの地域色を出すために、その地域特有の地域資源を有効活
用する必要があると考える。
62
•
一般住宅に温泉を引いてあるようなまちで観光や冬景色、お祭りな
どの発展
•
夜などの雰囲気を一体化してほしいなぁ~と思います。
•
国際化が進んだ小さな「地球村」
•
九州の温泉なら雲仙!
•
外国人にとっても訪れやすく標識もあり常に観光客でにぎわってい
るような地域。
【社 会 人 】
•
現在の自然が保たれ歴史を感じさせる街並み。住む人もまた人も笑
顔の街。観光業の滞在が連泊型の観光地(山岳リゾートとして)
•
外国人観光客の充実、また人が健康になれる街
•
10年後に長期滞在型の国際山岳リゾートを目指す。
•
雲仙に宿泊、滞在しながら島原半島内の様々な観光資源を巡回しな
がら地元で採れた食材を使った料理を食しまた宿に戻って温泉に浸
る、ロングステイ型の観光地。
•
①の条件を達成すると魅力的な地域ができると思う。
•
一日、二日の滞在でなく、ヨーロッパの人々みたく(昭和の初め
頃)の様一ヶ月位滞在出来る様、言葉の壁を無くし温泉、食、自然
(登山)を十分楽しんでもらえる。日本人も何ヶ所も廻る様なツア
ーでなくゆっくり出来るコースなりを提供(交通機関の充実)
•
雲仙に来たいと思われる場所になってほしい。
•
食・土産・サービス、仕事をほこれる人達であふれる場所。
•
年間を通して観光客が訪れる町。
③ 理 想 的 な将 来 像 とのギャップ、理 想 に近 づくための妨 げになっていること、理 想
像 に近 づくために必 要 なこと
【学 生 】
•
外国人材の活用は大事なことだと思う。中国、韓国だけでなく東南
アジアなど外国観光客が少ない国の人材も活用する。
•
地域の環境、インパクトのあるもの。
•
温泉の特徴などが不足しているから情報発信の普及
•
建物を建てる土地が無い。
•
人が少ない。
63
•
将来像とのギャップは若い人たちがどんどん都市部に行っているこ
とで、理想の妨げになっている
•
雲仙についての知識を話せる人が多くなってほしい。
•
交通が不便、外国語表記が少ない。もっと温泉とか町の特徴を知ら
せる。
•
受 け 入 れ 基 盤 作 り ( 標 識 < 外 国 語 > 、 WiFi、 外 国 語 で 対 応 で き る 人
材育成等)
•
アクセスをよくする。
•
知 名 度 ア ッ プ ( PR)
•
温泉で有名なところだから「温泉」のテーマにしてもっとアピール
したらいいと思います。女性客には温泉水で作ったアメニティーと
かスイーツなどで男性のほうはおつまみなどターゲットをもっとせ
ま く し て た ほ う が い い と 思 い ま す 。( 限 定 グ ル メ や 見 所 な ど も ふ く
め)
•
多くの観光資源があるにもかかわらず、案内や看板が少ないこと。
観光資源を把握し、観光客に知ってもらえるように案内を作る。
【社 会 人 】
•
歴史を感じさせる建築物が少ない。定住人口が減少、定住人口を増
やすための取り組み。滞在時間を延長のためのしかけづくり。地域
の情報発信が少ない。情報を出したい所に的確に出す方法へ確立。
•
住民の考え方、先行投資
•
島 原 半 島 内 の 行 政 ( 3 つ の 市 )、 各 地 域 の 観 光 協 会 や 各 施 設 、 事 業 者
がひとつになっていない。観光については、オール島原半島として
様 々 な PR を は じ め と す る 企 画 を 進 め て い く 必 要 あ り 。
•
長 崎 or 博 多 空 港 か ら 船 や バスの 直 行 便 を 運 行 す る 。
•
若い人の旅行離れ、及び交通弱者の方が本来使い勝手の良い交通機
関(2次アクセス)が不備(乗り換えの不便さ)行政、交通各社、
民間一緒に取り組み理想的なシステムを作り上げ、気軽に出来るよ
うな雲仙観光旅行へ進めた。
•
商店等、若者の人材不足。
•
若者が働きたい場所として来たいと思える地域づくり
64
•
5月(ミヤマキリシマ)
・10~11月に集中している。→季節
ごとにイベントや見どころを設定する
•
おみやげ屋さん(お店)が少ない
•
交通の便が悪い
④ 理 想 像 に近 づくために、自 分 自 身 が観 光 地 域 づくりの中 核 となる人 材 として果
たすべき(果 たしたい)役 割
【学生】
•
私たち留学生にとって、一番大切なことは自国の友達への宣伝だと
思う。東京、大阪など大都会とは違う外国人の間で雲仙がよく分ら
ない人が多いからだ。
•
地域をすみずみまで知ることがまず大事。
•
雲仙の特徴について知り、お客様に分りやすく伝えられるようにし
たい
•
大学生活において、様々な活動に参加し、地域づくりの知識を多く
つけていきたい。
•
雲 仙 の 宣 伝 を す る 。( SNS 等 )
•
実際に食などの文化に触れてみる。
•
外国人と話せるようになり、案内や説明をする。
•
知識を得る
•
もっと地域の特徴を知らせてみんなが分るように。
•
最 近 、 世 界 の 人 ( 特 に 若 い 人 ) た ち は 、 ソ ー シ ャ ル ワ ー ク と い う SNS
(ツイッターやブログ)で情報を調べます。それにもとづいて日本
に興味があった人たちがみえるところにマーケティングをする。
•
観光資源を積極的に探し把握する。中国語、韓国語、英語をある程
度、読み書きできるようになる。
【社会人】
•
滞在時間延長させる為の提案(しかけ)
•
住民組合へのプレゼンテーション
•
会社や各施設、地区の枠を超えて、島原半島の宣伝マンになる。
•
九大での職務で地元を対象とした研修も含め行い、 その地域での中
核的専門人材となっていきたい。
•
自分だけの力では何も出来ないので地域の人、同じ気持ちを持った
人と共同でアクションを起こし皆で盛り上げていく。
65
•
地元の事をもっと勉強する苦手な史など。
•
イベント、企画の提案と実行
⑤ 自 身 の地 域 に対 する思 い(地 域 愛 、地 域 の誇 り、熱 意 など
【学 生 】
•
一回温泉をしたから、すぐ好きになった。
•
諫早市には通過地点になっていて観光客が少ないので各地方で諫早
の PR を し て ほ し い も の だ
•
長崎市深堀町→海、山に囲まれており自然豊か、武家屋敷があった
りして歴史深い。ペーロン、獅子舞など、伝統行事が豊富。
•
海がきれい
•
プ サ ン は BIFF と か は な び 大 会 な ど で 世 界 に 有 名 に な っ た 。
•
うみ
•
雲仙という地域は多くの観光資源があり、観光客を増やして常にに
やま
山がきれい
ちいきせん
食べ物がおいしい
やきゅう
自然がうつくしい
マーケティング
ぎわっているような地域にしたい。
【社 会 人 】
•
利益を生めば必ず人はついてくる。まねする。
•
第2のふるさと、として、骨をうずめるつもりでやりたい!
•
地元を出て東京などの大学に進学しました。学生が地元に戻ってき
てくれるような所にしたい。
•
素晴らしい温泉
素晴らしい自然をもっと世間に広め、より多くの
人 々 に き て も ら い た い 。( 温 泉 は ど こ に も 負 け な い )
•
大人も遊べる地域にしたい
•
自然に特化した、山登り、キャンプ等
•
小さい頃から見てきた雲仙をみんなに知ってきてほしい。
観る→楽しむ場所。
(2) 第 2 回 実 証 講 座
1) 講 義 の概 要
① レクチャー1
『長 崎 県 の今 後 の観 光 政 策 について~雲 仙 温 泉 への期 待 ~ 』
長 崎 県 企 画 振 興 部 文 化 観 光 振 興 局 観 光 振 興 課 観 光 まちづくり班
課長補佐 久家 隆二氏
66
•
長崎県の観光客数の動向について、基本的に観光客延べ数は横ばい
で、宿泊客数は減少でした。これは、基本的には旅行形態の変化、団
体から個人へということで、説明されているような事象ではないかと
考えている。
•
た だ 、 平 成 21 年 、 そ こ に 若 干 持 ち 直 し 、 平 成 24 年 か ら 上 昇 、 昨 年 は
650 ま で 増 え て き た と い う 状 況 で あ る 。 24 年 度 に 増 え た の は 、 長 崎 が
世界 3 大夜景に選定されてから上昇が始まっているという状況にあ
る。
•
今 後 も 27 年 、 1 つ 目 の 世 界 遺 産 登 録 、 明 治 日 本 の 産 業 革 命 遺 産 と い う
ことでこちらも恐らく登録されるであろうということでございます
が 、 翌 年 、 平 成 28 年 度 に 長 崎 教 会 群 の 登 録 と 言 う こ と で 、 ま た 、 JR
のデスティネーション・キャンペーンということでございまして、こ
れ の 開 催 も 予 定 さ れ て い る と い う こ と 、 ま た 、 一 番 最 後 の 平 成 34
年、九州新幹線の開業予定であるということで、今後は観光客数が増
えていくであろう考えている。
•
短期的な戦略は、4 つ大きく考えている。
1. 宿 泊 客 の 増 加 と 県 内 周 遊 の 促 進
県民所得向上に繋がる宿泊客の増加を図るため、首都圏及び関西
圏 を タ ー ゲ ッ ト に 「 ひ か り と 祈 り 」、「 二 つ の 世 界 遺 産
候補」を活
用した情報発信を強化し、誘客を図るとともに、訪れた観光客の県
内周遊を促進
2. 二 次 交 通 対 策 な ど の 受 入 体 制 整 備
「二つの世界遺産」の登録に向けて、国内外からの観光客のスム
ー ズ な 受 入 に 必 要 な 「 周 遊 ル ー ト の 整 備 」、 「 外 国 語 表 示 」、
「ガ
イ ド 育 成 」、「 二 次 交 通 対 策 」 な ど の 受 入 体 制 を 早 急 に 整 備
3. デ ス テ ィ ネ ー シ ョ ン キ ャ ン ペ ー ン を 活 用 し た 情 報 発 信 の 強 化
平 成 28 年 秋 の J R デ ス テ ィ ネ ー シ ョ ン キ ャ ン ペ ー ン の 実 施 に 向
け 、 平 成 27、 28 の 2 ヵ 年 で 、 新 た な 観 光 素 材 の 発 掘 を 含 め 、 観 光 資
源の旅行商品としての磨き上げを図り、同キャンペ ーンを通して全
国に向け情報発信
4. 各 国 ・ 地 域 の 市 場 の 特 徴 、 ニ ー ズ に 応 じ 海 外 誘 客 の 展 開
「二つの世界遺産候補」など長崎県ならではの魅力や、各国・地
域の市場の特徴、ニーズに応じた観光素材を効果的に活用した、海
67
外からの誘客対策、新規市場の開拓を図り、外国人観光客の誘客を
拡大
•
国 内 誘 致 対 策 で 、「 ひ か り と 祈 り 光 福 の 街 長 崎 」 キ ャ ン ペ ー ン 事 業
をしている。このキャッチは、首都圏で長崎県のイメージを定着させ
るためにつくったもの。光といえば夜景やランタンフェスティバル、
夕日などを包括的総括的に示している。祈りは、長崎の教会群、平和
への祈りで長崎の威力を凝縮させたようなキャッチフレーズである。
•
県内観光地周遊促進対策事業は、世界遺産候補を活用した誘客促進、
県内周遊促進への基盤強化、横軸連携強化を具体的事業としている。
県内全域を回る施策が必要だろうということで、世界遺産候補を活用
した旅行消費、ワンモアステイ、つまりもう一泊というかたちで模索
をしている。
•
海外誘客戦略は、海外からのお客様の多くは韓国、台湾、中国、香港
の 4 つが対象となる。欧州もターゲットに入れていく。それからタイ
とかシンガポール、フィリピンにも力を入れている。
•
海外の誘致・受入対策については、基本的に国によってニーズが違う
ので、それに応じて、戦略を練って誘致活動に繋げていく。受け入れ
環 境 整 備 は 、 ハ ー ド 面 で の 案 内 板 、 誘 導 サ イ ン 等 の 多 言 語 化 、 Wi-Fi
アクセスポイント、またソフト面での整備は多言語対応のガイドさ
ん、飲食店での多言語表示、消費税免税店の拡大といったことも今か
ら取り組まなくてはならないと考えている。
•
海外対応の特徴的なものとしては、クルーズ客船というものがある。
クルーズについては、中国からが多い状況なので、必然的に中国との
政治的な関係に左右される。また、中国のお客様はどうしても買い物
中心である。
•
「ディスカバー長崎魅力創出プロジェクト」は、魅力あふれる観光地
づくりということで、地域のプロジェクトへの支援というのは変わり
ないが、そこに地域における魅力ある旅行商品開発のためのセミナー
ということで、結果的にいうと旅行業とはどういうものなのかとか、
エージェントは、旅行会社はどういった視点で商品をつくるのか、マ
ーケティング戦略のセミナーを開催したいと考えている。
•
デスティネーションキャンペーンは、地元自治体・観光関係団体等と
JR グ ル ー プ 6 社 が 共 同 で 実 施 す る 国 内 最 大 規 模 の キ ャ ン ペ ー ン で あ
る 。 だ い た い よ そ の 地 域 は DC し た 年 は 増 え が 、 次 年 度 以 降 は じ り 貧
68
になるので、一過性に終わらせないという考え方である。本県の課題
と し て 、 重 視 し て い る の は DC に お け る 取 組 と い う こ と で 、 観 光 素 材
の棚卸し・発掘・磨き上げをしっかりと取り組んでいきたい。
•
県の主な観光施策は、やはり雲仙も県内各地そうだが、情報発信とい
う の が 非 常 に 重 要 と 考 え て い る 。 DC の 取 り 組 み を 通 じ て 、 さ ら に 魅 力
ある観光地づくりをやっていきたいと考えている。そのためには、地
域の方々のご協力というのはどうしても必要で、いっしょになって各
地域におじゃまして観光地の素材の発掘、磨きあげ、そういったもの
にも力を入れてまいりたいと思っている。
② レクチャー2
『Web マーケティング&インバウンド』
Clapas(クラップス)
•
西村 文男氏
自分自身と観光とのつながりを含めたロールモデルとして話は、展開
した。
•
情 報 イ ン フ ラ の 拡 大 と モ バ イ ル デ バ イ ス の 発 達 で 観 光 に お け る IT の 活
用・利用は拡大を続けているのは皆さん周知の事実。
•
インターネットが登場してから、マーケティング用語として以前は
AIDMA と 言 わ れ て い た の が AISAS に 変 わ っ た と 言 わ れ て い る 。 今 日 は も
う 1 歩進んで、ソーシャルメディア、ソーシャルネットが普及したあ
と で は 、 Sympathize、 共 感 の 後 に Identify、 確 認 を し て 、
Participate、 参 加 し て 、 Share & Spread、 共 有 ・ 拡 散 す る SIPS に な
っている。
•
AISAS モ デ ル ま で は 情 報 発 信 者 が 企 業 と か 組 織 と か 団 体 と か 、 そ こ が 中
心 に な っ て い る マ ー ケ ッ ト モ デ ル だ っ た 。 SIPS で は 、 消 費 行 動 の モ デ
ルになると思う。
•
ソーシャルネットというのはネガティブな部分がある。特に観光業、
サービス業でインターネットをやってて一番困るのはクレームでプラ
スのパワー以上に負のパワーというのは恐ろしいものがある。そこの
リスク、クレーム対応というのは非常に難しいところがあるという認
知をしていただければと思う。
•
旅行の行動フローに合わせた事実確認をやっていきたいと思う。まず
旅行前は情報収集をする。観光情報を見たり、るるぶやじゃらん、フ
ォートラベルをみたり、という情報収集をされるのかなと思う。手
69
配・予約は、大手ポータル等の予約機能を活用して手配をする。各種
準備ではソーシャルネットとか匿名掲示板というものをフルに活用し
ているということになるかと思う。旅行中、場所を確認して天候チェ
ックして撮影してソーシャルネットに上げて、現地でさらに情報収集
して周辺情報も収集する。旅行後、旅行で取ってきた写真や動画を編
集したり、それをソーシャルネットにアップロードしたりということ
をしているのかな、と思う。このように旅行と言う消費活動の中で、
IT が 登 場 し な い タ イ ミ ン グ と い う の は 国 内 で は ほ と ん ど 存 在 し な い 、
何 を や っ て い て も 皆 さ ん IT な り WEB な り を 使 っ て 活 動 さ れ て い る と 言
っても過言ではない。
•
外国人旅行者という視点で考えると、どうなるのかということについ
て続いて見ていきたいと思う。世界各国、使われているソーシャルネ
ットというのは微妙に異なっている。一番大きい青い部分はフェイス
ブ ッ ク が 主 だ っ て 使 わ れ て い る 国 々 。 赤 い の は 中 国 、 こ れ は Qzone と
いう全く別のソーシャルネットが使われている。ちなみにこれは中国
でアクセス数が 2 位のサイトになります。1 位は百度(バイドゥ)とい
う 検 索 の サ ー チ で 、 茶 色 の 大 き い と こ ろ は ロ シ ア で 、 VK と 言 わ れ る フ
コントクチェ、あと 1 個、黄色いのはこれもロシア語圏で使われてい
るソーシャルネット。
•
大きくはフェイスブックなので、フェイスブックやってりゃいいんじ
ゃないのと思われるかもしれないが、必ずインバウンドで出てくる中
国は赤で使っていない。アクセスが遮断されている。で、ツイッター
も遮断されていた。最近のニュースでは、もうアメリカの若者はフェ
イスブックを使わなくなったというのが一般的になってきた。若者に
人 気 な の は 、 Instagram と い う 写 真 を 共 有 す る サ ー ビ ス が あ る が 、 そ ち
らの方がいわゆるおしゃれで素敵なサービスということで、そちらに
今若者はどんどん流れている。これらの趣味性が非常に高いツールと
い う の は 飽 き ら れ や す い 、 非 常 に 移 ろ い や す い サ ー ビ ス 。 SNS と い う の
は全く万能のツールじゃなくて、移ろいやすくて、確約のない世界
に、ただ、チャレンジができるもの、というくらいの認識で使うのが
正しい。
•
AISAS の モ デ ル は 、 自 分 で 能 動 的 に 検 索 を し な い か ぎ り そ の 情 報 に た ど
りつかないが、ソーシャルネットで何が変わったかと言うとマスコミ
的になった。インターネット、ソーシャルネットを見ていて分かるの
70
は 、 TV の 情 報 が 氾 濫 し て い る 。 既 存 の プ ッ シ ュ 型 メ デ ィ ア 、 特 に テ レ
ビの影響というのは相変わらず強いものがあるので、そこのバランス
感覚を失わないように考えてもらえればと思う。
•
もうひとつ、世界地図関連でいうと、これはポータルサイトの世界地
図 で 、 検 索 サ ー ビ ス 。 日 本 に い る と YAHOO が 当 た り 前 だ と い う ふ う に
思われているかたもたくさんいると思うが、世界に行くと全くそうで
は な い 。 YAHOO を 使 っ て い る の は 日 本 だ け で 、 ア メ リ カ 大 陸 、 ヨ ー ロ ッ
パ で は GOOGLE が シ ェ ア を 握 っ て い る 。 中 国 で は 百 度 が 有 名 で 、 韓 国 で
は Naver と い う 検 索 サ ー ビ ス が あ る 。 皆 さ ん 使 っ て い る Line は Naver
社から分離したサービスになるので、そこでちょっと聞いたことがあ
るかもしれない。
•
インターネット、この世界地図で見てもわかるように、各国の事情で
利用されているサービスというのは全く違う。同じだと思ってはいけ
ない。そこをぜひ今日認知していただければなと思う。インターネッ
トで現地にきちんと情報発信をしようとしたら、一番確実に大量にお
金が使えるものとしてはマーケット対象国に合わせた対策である。現
地 の 広 告 代 理 店 と 契 約 し て 、 現 地 の 制 作 会 社 で web サ イ ト を 作 っ て 、
現 地 の サ ー バ ー に そ の web サ イ ト を 入 れ る 、 と い う よ う な 日 本 と 全 く
違うところでの活動をする必要が出てくる。
•
ミニマムだが、ある程度万能性が見込める情報提供を行う工夫という
こ と で 、 WEB サ イ ト に 他 言 語 版 を 用 意 す る と 言 う の は 基 本 に な る 。 翻 訳
版が全部用意されるのは非常に費用がかかるので、次の自動翻訳ツー
ルのところを活用したい。それとグーグル翻訳という自動でホームペ
ージを各言語に訳してくれるサービスがある。それを用意してあげる
だけで、外国人の方はそれを押すと、かなり便利に情報を入手するこ
とができる。
•
次 が 、 SNS の 活 用 フ ェ イ ス ブ ッ ク ペ ー ジ 、 日 本 語 だ け で な く て 外 国 語 で
も情報発信することを私はお勧めしたいと思っている。例えば、写真
撮影できる場所を予めつくっておく。ソーシャルネットって、いい写
真をあげて、みんなにいいね!を押してもらいたい。いい写真が撮り
たい。その場所を作ってあげる。あとは顔入れ看板。外国人は大好
き。皆さんスタッフが、来られる方はソーシャルネットにあげること
を前提にしているんだということを周知し徹底していただきたい。
71
•
外 国 人 の 人 は イ ン タ ー ネ ッ ト に 接 続 簡 単 に で き な い 。 IT リ テ ラ シ ー の
高い人は接続できるようにして持ってくるが、そうじゃない人はスマ
ートフォンは持ってるけれども、インターネットには日本では繋がら
な い の で 、 ぜ ひ 、 無 線 LAN の 整 備 。 こ の エ リ ア 全 体 が 繋 が る よ う に な
っていると、非常に楽しいことになると思う。
•
最新事情を若いスタッフや外国人スタッフからぜひ聞いてほしい。
72
2) ワークショップ
73
74
75
3) 講 座 振 り返 り票
第 2 回実証講座分
① 本 プログラムを終 えて、自 らにとってためになったと感 じた点 をお書 きくだ
さい。
•
今、観光に求められていること(インバウンドについて)
⇓
UNZEN に求 められていること。
他 地 域 との競 争 になる。
やるか? やらないか?
⇓
発 信 できる
•
⇓
消 えてなくなる
資源を活かしたお客様へのアピール出来るものがたくさんあるこ
とに再認識できた。
•
長崎県全体として観光をどのように考えているかを知ることがで
きた。
•
観 光 と WEB で の 情 報 発 信 に つ い て 、 個 別 に ア プ ロ ー チ が 異 な る こ
となど参考になった。
•
観光プログラムの作りかた、ステークホルダーは実行とセールス
分野があること。
•
戦 略 の た て か た と SNS の 活 用 の 利 点
•
日本だけでなく世界を見なければならないこと。
•
今だけでなく未来を見なければならないこと。
•
個人ではなかなか発見出来ない観光素材(今有る者)をディスカ
ッションや意見の交換をする事によって改めて雲仙の良さを再発
見できて良かった。自分自身の知識になり世間に雲仙の魅力を発
信出来る事と思います。
•
県の動向、インバウンド受入に対しての体制など、非常に勉強に
なりました。
•
また、地域に対してしっかりと向き合い、観光客(外国人含む)
に本当に心から満足いただける様に自身の出来る事を考え直す良
い機会となりました。
•
雲仙エリアの観光コンテンツを様々学ぶことができた。
•
雲仙の活性化プロジェクトは、九州各地域が抱えている共 通の問
題のように思います。
76
•
地域活性化のためにも良い提案をまとめたいと思います。
② 本 プログラムを終 えて、改 善 が必 要 であると感 じた点 をお書 きくだ い。
•
出したすばらしいアイデアを実現に向けて
•
スピーディーに実 行 にうつせる様 に街 全 体 の意 志 統 一 が必 要
⇓
⇓
目 標 をさだめる
役割分担
⇓
一 斉 に全 力 でスタートをきる
⇓
目 標 の達 成
•
アピールするタイプも多種あるんだということに気付かされまし
た。
•
観光プログラムを考える上で…
•
自分の地域のことを考えると、あれはできない
これはできない
…と考え(アイデア)がマンネリ化してしまっているところがあ
るので、もっと頭をやわらかくしたいし、もっといろいろ知らな
ければならない。
•
ス テ ー ク ホ ル ダ ー も 、 実 行 部 隊 の こ と し か 思 い つ か な か っ た 。( 自
分がインストラクター的な立場であることもあって)ので、もっ
と広い視野、他の分野の視野を持つ必要があると感じました。
•
真剣に取り組む姿勢
•
ぜひ、継続して実施していただきたい。
•
個人の意見を出すことは良いけれど、バラバラになりうるので、
もう少し煮つめて精度の高いプランを作成していきたい。
•
特にございません。
•
貴重な時間を雲仙の為に作って頂き有難うございます。
•
今後とも宜しくお願い致します。
•
より具体的な商品や人材ニーズ発掘のため、実際の事業想定でプ
ランや予算策定の実施が必要だと感じました。
•
メンバー内で情報交換ができてよかった。
•
本題である、中核人材は地域の一定数雇用にリンクする必要があ
るように思いました。
77
4) 目 標 設 定 シート
① 観 光 地 域 づ くり の 中 核 と な る 人 材 と して 、 3~ 5 年 以 内 ( 短 期 ) で目 指 し
たい人 材 像 はどういったものでしょうか。最 も当 てはまるものを 1 つに ○
を付 けてください。
②
上 の設 問 で選 んだ人 材 像 のあるべき姿 、理 想 的 な姿 を 100 点 満 点 とし
た場 合 、あ なたの現 状 はどの程 度 であ ると思 いますか? 0~100 点 まで
の数 値 でお答 えください。
目 指 したい人 材 像
A: 観 光 地 域 づくりプラットフォームを牽 引 していく
リーダー
B: 滞 在 プログラムの仕 入 れや新 規 造 成 を行 い、
それを流 通 ・販 売 していくマーケティング担 当 者
C: 組 織 の資 金 や人 材 などを管 理 し、組 織 を支 え、
その自 立 を実 現 していく組 織 管 理 担 当 者
不明
③
人数
最低
最高
平均
6
20
60
38
2
45
60
53
2
0
30
20
1
◆ 下 記 の質 問 に対 するご自 身 の考 えや取 組 内 容 についてご記 入 ください
① 「 住 ん でよ し、訪 れ てよ し」 の 観 光 地 域 づく りを進 める 上 で、地 域 の 核 となる 魅 力 と
理由
•
純粋な温泉地であること。適当な規模の旅館数は人口であること。
•
観 光 地 と し て の 雲 仙 の 魅 力 。自 然 の 素 晴 ら し さ 、温 泉 、地 獄 の 魅 力 。島 原
半島との食、アクティビティの連携。それらを我々自身が楽しみきれて
いないのが現状、まず我々が楽しみ発信することがはじまりのはじまり
である。
•
温泉のようにあったかい街
•
居心地の良さ、美しい自然。都会にはない、昔ながらの自然とともにあ
る暮らし文化(自給自足)
•
人と人とのつながり、あたたかい人々、助け合いの文化→実際に暮らす
うえで、これらのものがあるおかげで安心してくらすことができている
し、また会いたい人がいる。というところが訪れる大きなきっかけとな
っていると感じる。
•
温泉と自然
78
•
温泉をはじめとする自然の恵みと歴史、文化の融合。
•
国立公園という強みを生かし自然も沢山残り、雲仙地獄、温泉めぐり会
(島原半島)宝庫と楽しめる材料がある
•
地 域 の 核 と な る 魅 力 は「 人 財 」と 思 い ま す 。
“ 住 ん で よ し ”に す る に は 隣
人や仲間などに恵まれるのが一番です。公共サービス、交通利便性等も
重 要 な 要 素 で す が 、一 番 頼 り に な る の は 人 間 だ と 思 う か ら で す 。
“訪れて
もよし”も、観光スポットも重要ですが、お客様の満足度の一番高い要
素は“おもてなし”です。人と人とがつながる感幸地域づくりが大切だ
と思います。
•
受ける地元の“おもてなし“
•
継続的に発展することのできる観光コンテンツ。住む=収入、訪れ=支
出のバランスがとれていることが必須と考えるため。
•
島原半島は食材も豊富にあり、自給自足ができる地域です。もっと自給
自足率を上げていきたい。
② 地 域 の理 想 的 な将 来 像 (目 標 像 )
•
インバウンド客にとっての人気地域になること。
•
そ ん な 我 々 の ラ イ フ ス タ イ ル = UNZEN
Style
をお客様にプロとしてご
紹介する。そんな我々の暮らし方を良しとして、一緒に雲仙に暮らす仲
間が増えること。
•
観光客であふれる→街の充実
•
現在のこっている、暮らしの文化や人と人とのつながりが継承されてい
る こ と 、農 業 、漁 業 な ど の 一 次 産 業 が 続 い て い く こ と 。地 域 の 内 外 に 、地
域を想う人がたくさんいること。
•
観光人口の増加
•
様 々 な 観 光 資 源 、( 食 、 温 泉 含 む ) が 、 島 原 半 島 と い う ひ と つ の 地 域 。
•
旅館
商店街組合
地元住民が一緒になって雲仙の魅力を発信来仙して
もらえる様な人脈づくりを進める。
•
地域内(限定ではなく)のみで流通システムを構築する事が、理想的だ
と思います。地元のモノを誇り、使うことが地域ブランドの向上に一番
だと思います。良いモノを良いと言える地域を作りたいです。
•
町中をいつも旅行客があるいている街
•
①の通り、収入・支出のバランスがとれ、かつ継続的な発展を続ける地
域。
79
•
半島内における自給自足型生活の確立。
③ 理 想 的 な将 来 像 とのギャ ップ 、理 想 に 近 づく ための 妨 げに なっ ている こと、理 想 像
に近 づくために必 要 なこと
•
若い中核的な人材。アイデアマン。
•
楽 し む 仲 間 が 少 な い( 極 限 状 態 )、少 な い 仲 間 し か い な い の に 現 状 で は 大
きな負担がかかり余裕がない。これまでの若手にかけた、かけている負
担(荷物)の整理。新たな仲間の取り組み。←雲仙に魅力を感じている
人々。
•
地域一体に入れていない(協力は出来る)
•
昔ながらの暮らしの文化、おもてなしの文化が若い世代に継がれていな
い 。民 泊 の 実 践 者 、若 い 世 代 で な か な か い な い・・・な ど 。若 い 世 代 が 地
元で働けない(まだまだ働く場所が少ない)子どもたちに文化をつない
でいくことや、いずれ地元に帰ってきたい!と思わせるための教育が必
要かもしれない。
•
交通アクセス
•
島原半島が市、町を超え、もっと真剣に連携すること。
•
商店組合など若い人がリーダーショップを取る様にはなって
•
外部に人、モノが流出してしまう事を喰い止めないといけないと思いま
す。良いモノ、人が集まってくる地域になる事が必要です。
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マ ー ケ ッ ト ニーズの 変 化 ス ピ ー ド が 早 す ぎ る た め 、 一 定 の バ ラ ン ス 維 持 が
不 可 能 な こ と 。 必 要 な こ と は ニーズの 変 化 に 対 応 し 続 け る こ と 。
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居食住の相互連携。
④ 理 想 像 に近 づくために、自 分 自 身 が観 光 地 域 づくりの中 核 となる人 材 として果 たす
べき(果 たしたい)役 割
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私 の 思 う UNZEN
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いろいろな世代の想いを持って動きたい、なんとかしたい、なんかやっ
Style
の提案実行
てみたいと思っている人達をつないで、動くことができるようなきっか
けづくりをしたい。
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パイプなどの橋になる、人と人を結ぶ。
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雲 仙 の 事 、人 、物 す べ て に お い て 、も っ と よ く 知 り 、伝 え る と い う 役 割 。
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「働く人のステータス作り」→雲仙で働くことによって自信を持っても
らいたい。将来の夢を持ってもらいたい。
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個人的な努力はもちろんですが、地域や社会への協力も必要。
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旅館を活用した連携。
⑤ 自 身 の地 域 に対 する思 い(地 域 愛 、地 域 の誇 り、熱 意 など
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雲 仙 -島 原 半 島 は 素 敵 な と こ ろ ! !
私 達 の UNZEN
Style を お し ゃ れ に
発信できたならお客様・仲間も必ず増える。
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雲仙を盛り上げようとされる方がたくさんいること嬉しかったです。
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美しい自然と、自然とともにあるくらし、人々がくらしの中で作ってき
た 景 観 が の こ る 場 所 で も あ る 。小 値 賀 の 良 さ を 、
「こんなしあわせもある
よ、こんなしあわせもあるよ」と観光を通して伝えていきたい。すべて
の人に通じるわけではないけれども小値賀との出会いを待っているかも
しれない人々と小値賀をつないで、島の文化と将来に継いでいきたいと
思っています。
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人工物でない、地球の生きている姿は強い
美しい。長崎の人々はあた
たかい。
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雲仙の魅力を発信するリーダーとして熱い想いで取り組みたい。
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雲仙市の未来を明るく!!
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長崎の人はとにかく、世話好き、旅行者にもやさしい街です。
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他地域と比較すると圧倒的に豊富な観光コンテンツを持つ長崎県をより
深く理解していきたい。
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がんばります。
4. 実 証 講 座 のまとめ
(1) 各 講 座 のまとめ
1) 第 1回 講 座 のまとめ
教育プログラムへの導入の課題としては、以下のようなことがわか
った。
•
ワークショップの経験の有無により、受講生間での参加態度に
差があった。
•
企画立案業務の経験の有無により、目標を設定する思考プロセ
ス(例えば、ロジカルシンキングなど)に差がみられ、思考プ
ロセスを学習する講義の重要性がわかった。
81
•
プロジェクトマネジメント能力の開発については、能力を細分
化し、それぞれの学習を実施し、段階的学習またはモジュール
型学習によるカリキュラムを構築する必要がある。
2) 第 2回 講 座 のまとめ
•
受講者は社会人のみの参加であり、これまでにワークショップの
経験が豊富であり、作業プロセスを的確に認識していた。
•
振り返りには記載されていないが、受講者からの要望として、ワ
ークショップで作成したアクションプランを実践する実習科目の
設定があった。その背景には、これまでにこうしたワークショッ
プをしてきて、そのままで終わってきて実際の活性化につながっ
ていないというもどかしさがあるためといえる。
•
そのため、机上での学習とその学習を基にした演習との組み合わ
せと実習という組み方が必要である。
(2) まとめにかえて~実 証 講 座 からの示 唆 ~
2回の実証講座を実施したことから、以下の示唆を得た。
① 「プロジェクトマネジメント能力」のような複合的な能力を開発す
る際には、求められる能力ごとの学習内容を設定し、その学習段階
を基盤に位置付ける。学習の形態としては、机上での学習と演習を
組み合わせるモジュールを設定する。
② 最終的なモジュール内の学習内容の統合には、実習科目を位置づ
け、実践につながるプランを策定し学習後も継続して活動につなげ
る。
③ 学習の流れは、以下のように想定される。
{ 机 上 の 各 学 習 } +{ 学 習 に 対 応 す る 演 習 } ⇒ { 実 習 } ⇒ { 実 践 }
④ 併せて、それぞれの学習段階での到達目標を設定し、その評価が可
能な振り返りなど実施することも必要である。
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5. 次 年 度 への課 題 -eポートフォリオの活 用 に向 けて
株式会社エミットジャパン
代表取締役
CEO
小村道昭
(1) e ポートフォリオによる講 座 の成 果 物 蓄 積 と内 省 による事 業 内 容 の改 善
学 習 ポ ー ト フ ォ リ オ は 、学 習 成 果 物 の 蓄 積 や 学 習 プ ロ セ ス の 評 価 に 有 用 で
あ る 。一 般 的 に 、グ ル ー プ ワ ー ク の 場 合 、最 終 成 果 物 は 明 確 に な る が 、そ の
過 程 で メ ン バ ー 個 々 が ど の よ う な 貢 献 を し た の か が 見 え に く い 。今 回 の 講 座
の 場 合 、長 崎 観 光 を ど う や っ て 盛 り 上 げ る の か を テ ー マ に し た グ ル ー プ ワ ー
クを行い、成果物として、最後にグループ発表を実施する。
この最終プレゼンにおいて、グループとしての成果は明らかになるが、
個 々 の メ ン バ ー が ど の よ う な 活 動 を 行 っ た の か は 分 か ら な い 。特 に 学 生 の 場
合 、今 回 の よ う に 社 会 経 験 の あ る メ ン バ ー も 交 え た フ ィ ー ル ド ワ ー ク の 経 験
は 大 変 貴 重 な も の で あ り 、こ の 講 座 を 通 じ て 自 ら が ど の よ う に 成 長 し て い っ
たのか、その過程を e ポートフォリオに蓄積することの意義は大変大きい。
ま た 、e ポ ー ト フ ォ リ オ へ の 学 習 成 果 物 の 蓄 積 に は 、内 省 を 通 じ た 事 業 内
容の改善の効果も期待できる。その内省の過程が e ポートフォリオに記録
さ れ る こ と で 、学 生 は 自 ら の 思 考 を 可 視 化 し 、更 に そ の 成 果 を グ ル ー プ メ ン
バ ー 間 で 公 開 し 評 価 を 得 る こ と に よ り 、 蓄 積 -> 内 省 -> 公 開 -> 評 価 と
いうポートフォリオサイクルを実現することができる。
そ こ で 、本 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、e ポ ー ト フ ォ リ オ 上 に グ ル ー プ ワ ー ク の 成
果 物 を 蓄 積 し 、上 述 の ポ ー ト フ ォ リ オ サ イ ク ル を 実 現 す る こ と で 、学 び を 可
視化し、メンバーの人材育成に貢献できることを期待している 。
(2) SNS + e ポートフォリオを活 用 した観 光 情 報 のマッシュアップ
第 2 回 講 座 に お い て 、 Claps 西 村 氏 か ら も 紹 介 さ れ た 通 り 、 SNS は 旅 行 前
の情報収集や、旅行中の行動記録の発信、旅行後の感動の共有といった、
旅行中だけではなく、その前後の時間も含めたツールとして活用され、観
光 情 報 の 宝 庫 と 言 え る 。 こ の SNS 上 に 散 在 す る 観 光 情 報 を 効 率 よ く 整 理 す
る 手 段 と し て も e ポ ー ト フ ォ リ オ を 活 用 で き る 。 SNS-e ポ ー ト フ ォ リ オ 連
携の画面イメージを下記に示す。
こ の e ポ ー ト フ ォ リ オ は 、 ル ー ブ リ ッ ク 、 連 携 す る SNS の 一 覧 、 SNS の
投稿内容の 3 つの要素から構成される。この仕組みは利用者が設定した
SNS( 例 え ば twitter) 上 の 投 稿 を 自 動 で 取 得 し 、 e ポ ー ト フ ォ リ オ 上 に 表
示する。
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ルーブリックは任意に編集することが可能で、今回のケースでは観光情
報 を 整 理 す る た め の 枠 組 み を 想 定 す る 。 例 え ば 、 縦 軸 に 「 グ ル メ 」「 観 光 」
「 買 い 物 」 と い っ た 目 的 、 横 軸 に 「 低 価 格 」「 高 価 格 」 な ど に 設 定 し 、 SNS
上の情報をルーブリックに沿って整理することが考えられる。また、ルー
ブリックの横軸は旅行客の年代別に設定することも考えられる 。その他、
縦 軸 に は 「 中 国 人 向 け 」「 韓 国 人 向 け 」 な ど 、 国 別 の 観 光 客 を 設 定 し 、 タ ー
ゲットごとに情報を整理することも考えられる。
e ポ ー ト フ ォ リ オ に 取 り 込 ま れ た SNS の 情 報 は 、 ド ラ ッ グ & ド ロ ッ プ す
ることだけでルーブリックにマッピングして整理することができ 、操作は
容易なため、システム利用に関して利用者の負担が発生することも少な
い。
e ポ ー ト フ ォ リ オ と SNS 連 携 の イ メ ー ジ
更 に 、 SNS 活 用 の 大 き な メ リ ッ ト の 1 つ と し て 、 市 場 調 査 が 容 易 に な る
という点が挙げられる。グループワークで検討した観光プランが実際に観
光客にとって魅力的なものであるかどうか、設定した価格が適切であるか
84
な ど 、 グ ル ー プ メ ン バ ー 内 の 議 論 で は 評 価 が 難 し い よ う な 内 容 に 関 し 、 SNS
上で広く意見を募ることが考えられる。
また、グループで出たプランを、実際のフィールドで小規模に実施して
み て 、 そ の 反 応 を SNS 上 で 収 集 し 、 ル ー ブ リ ッ ク に 整 理 す る と い う こ と も
可 能 で あ る 。 こ の 場 合 、 ル ー ブ リ ッ ク と し て は 、 縦 軸 に 国 籍 、 横 軸 に SNS
上の「いいね」の数が多い・少ないなどが考えられるし 、縦軸は国籍では
なく、年代に設定してもよい。これによって、グループワークで出た案に
関し、中国人に好評なグルメ、韓国人に人気の観光地など、あるいは若年
層に人気の露天風呂、高齢者に人気の散歩コースなどを e ポートフォリオ
上に整理できる。逆に不満を中心に情報を整理してもよい。
これによって、従来はグループワークがプランの発表までで終わってい
た点を、実フィールドでの評価まで広げ、かつそのフィードバックを e ポ
ートフォリオに整理することで、観光客の反応に対する改善までつなげる
ことができると考える。
以 上 の よ う に 、 今 回 の プ ロ ジ ェ ク ト で は 、 e ポ ー ト フ ォ リ オ と SNS を 効
果的に活用することで、メンバーの成長過程の可視化、ルーブリックを用
いた情報の効率的なマッシュアップ、ポートフォリオサイクルに基づいた
観光プランの改善を目指したい。
85
資
料
86
編
1. 第 1 回
実証講座
講師配布資料①
87
88
89
90
91
2. 第 1 回
実証講座
講師配布資料②
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
3. 第 1 回 実 証 講 座
講座の模様(写真)
【開会挨拶】
【講座風景】
114
【ディスカッション】
115
【受講風景】
116
【ワークショップ】
117
118
【発表】
119
【講評】
120
4. 第 2 回
実証講座
講師配布資料
( 1) 事 業 内 容 説 明 資 料
121
122
123
( 2) 第 1 回
実証講座の振り返り資料
124
125
126
127
128
129
130
( 3) 『 長 崎 県 の 観 光 振 興 に つ い て 』
131
132
133
134
135
136
( 4) 『 Web マ ー ケ テ ィ ン グ &イ ン バ ウ ン ド 』
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
( 5) 第 2 回 実 証 講 座
講座の模様(写真)
【開会挨拶】
【講義風景】
149
【ワークショップ風景】
150
【発表風景】
151
【講評風景】
152
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