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デジタルTV対応システムLSI開発
デジタルTV対応システムLSI開発 デジタル放送対応テレビを支える技術とLSI 2004 年1 月 10 日 松下電器産業㈱ 半導体社 システムLSI開発本部 第一商品分野開発センター 第三開発グループ 寒川 賢太(そうかわ けんた) まず、はじめに. . . デジタル放送 デジタル放送対応テレビ デジタル回路で 処理しているTV タイトルはこちらの意味 デジタルTV 1394 MPEG2デコーダ HTML JAVA BML Bluetooth デジタル放送対応システムLSI 802.11 Linux μITRON PLC Internet 最先端の技術はあれこれありますが。。。。 内容 1.はじめに ・デジタル放送の概要 2.デジタル放送対応TV -1 フロントエンド -2 バックエンド -3 映像表示 3.結び 1.はじめに ・デジタル放送の概要 2.デジタル放送対応TV -1 フロントエンド -2 バックエンド -3 映像表示 3.結び デジタル放送方式の規格化 1980年代後半 1990 1994 米国ATV(Advanced TV)規格化の動き 米GI(General Instrument)社 DigiCipher方式提案 ⇒にわかに放送デジタル化の流れに MPEG2規格 日米欧で放送方式策定 (米国)ATSC方式 (欧州)DVB方式 (日本)ARIB方式 Advanced Television Systems Committee Digital Video Broadcasting Project Association of Radio Industries and Businesses 世界のデジタル放送規格 USA(ATSC) System Bi tr a t e Externa lcod ing I n t e rna lcod ing Modu l a t i on Ter r e s t r i a l 19.39Mbps RS(207,187) Trellis cod ing 8−VSB 6MHz Bandwid th Mul t i p l e xmetnod MPEG2 TS Videoencod ing MPEG2(MP@HL) i t a l(AC−3) Aud ioencod ing DolbyDig 1080 i−30 Videof o rma t 1080p−24/30 720p−24/30 480p−24/30/60 480i−30 Europe(DVB) Japan(ARIB) Te r r e s t r i a l Sate l l i t e Cable Te r r e s t r i a l Sate l l i t e Cable 23.5Mbps 29.2Mbps 38.1Mbps 23.4Mbps 52.2Mbps 29.2Mbps RS(204,188) RS(204,188) Covo lu t ioncod ing ― Covo lu t ioncod ing ― OFDM+ PSK,QAM 8MHz QPSK QAM 26∼54MHz 8MHz MPEG2 TS MPEG2 MPEG2 BC 1080i−25/30 1080p−25/30 576i−25 576p−25 OFDM+ PSK,QAM 6MHz 8PSK 34.5MHz MPEG2 TS MPEG2 MPEG2 AAC 1080i−30 (1080p−60) 720p−60 480p−60 480i−30 QAM 6MHz 日本における放送デジタル化の動き 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 標準規格・免許 高画質・高音質・データ放送 <米国の動き> DTVチューナ装備義務化 (2002年8月8日、FCC可決) BS 2000/12本放送開始 96/9 98/4 PerfecTV SkyPerfecTV 36インチ以上 見るだけのTVから使うTVへ! epサービス開始 CS 97/12DirecTV モアチャンネル 2007年BS5先発機打上げ 2002年春 CS110° 2004年7月1日 50% 2005年7月1日100% 25∼35インチ 2005年7月1日 50% 2006年7月1日100% 13∼24インチ 2007年7月1日100% VTR DVDレコーダ等 2003年東名阪 2006年全国展開 2007年7月1日100% 地上波 99年実験放送開始 FCC 2011年 アナログ放送終了予定 デジタル放送の送信システム例(衛星) MPEG2エンコード 通信衛星へ (地球から宇宙へ) ベースバンド 11GHz帯 映像:1.2 Gbps 音声信号符号化 送信 + アップリンク 映像信号符号化 34.5MHz帯域 デジタル変調 音声信号符号化 誤り訂正符号 56.61 Mbps 情報多重化 音声:1.5 Mbps 映像信号符号化 番組情報 映像:22 Mbps 音声:128 kbps bps = bit / second 1秒当りの伝送ビット数 デジタル放送の受信システム例(衛星) 11.7∼12.0 GHz 1 GHz帯 トランスポートストリーム 情報分離 誤り訂正 デジタル復調 BSチューナ 34.5MHz帯域 MPEG2デコード 映像 デコード 音声 デコード 56.61 Mbps CPU 番組情報 今後は MPEG4 とか ベースバンド 映像信号 音声信号 1.はじめに ・デジタル放送の概要 2.デジタル放送対応TV -1 フロントエンド -2 バックエンド -3 映像表示 3.結び デジタル放送対応テレビの構成図 バックエンド フロントエンド Tuner Digital Terrestrial Digital Satellite CATV Tuner Rx/Tx JPN:ISDBOFDM US:ATSC-VSB EU:DVB-OFDM JPN: QPSK/8PSK US:QPSK EU:QPSK 1ChipシステムLSI DTV System LSI TS デコーダ マイコン AV Decoder Peripheral 1394 PDP Panel Panel Controller LCD Panel フォーマット変換 多画面表示 PIP POP 無線LAN DVC PDP Controller 高画質化処理 64/256QAM OOB D-VHS 映像表示 CRT drive card DAC x3 VM CRT DAC x1 Deflection Tuner Conventional NTSC/PAL/SECAM VIF / SIF AV-SW ADC Video Decoder Tele-Text Audio(音多、NICAM) TV Micro. SP 2-1 フロントエンド バックエンド フロントエンド Tuner Digital Terrestrial Digital Satellite CATV Tuner Rx/Tx JPN:ISDBOFDM US:ATSC-VSB EU:DVB-OFDM JPN: QPSK/8PSK US:QPSK EU:QPSK 1ChipシステムLSI DTV System LSI TS デコーダ マイコン AV Decoder Peripheral 1394 PDP Panel Panel Controller LCD Panel フォーマット変換 多画面表示 PIP POP 無線LAN DVC PDP Controller 高画質化処理 64/256QAM OOB D-VHS 映像表示 CRT drive card DAC x3 VM CRT DAC x1 Deflection Tuner Conventional NTSC/PAL/SECAM VIF / SIF AV-SW ADC Video Decoder Tele-Text Audio(音多、NICAM) TV Micro. SP 国内地上デジタル放送 ■放送スケジュール(予定) ’99 ’00 1999年 実験放送開始 ’01 ’02 ’03 ’04 ’05 2003年 本放送(東・名・阪) ’06 ’07 ’08 ’09 ’10 ’11 2011年 デジタル完全移行 2006年 全国放送 ■放送サービス例と端末例 テレビジョン放送方式 (13セグメント) ’12 音声放送方式 (1/3セグメント) OFDMとは マルチキャリア伝送方式の一種 Orthogonal Frequency Division Multiplex :直交周波数分割多重 マルチキャリアシステム 周波数 シンボル 時間 時間 ・日本や欧州の地上デジタル放送で採用 ・マルチパス妨害 (反射波による妨害の事で,放送ではゴー スト信号)に強い 帯域幅 直接波 ・多数の狭帯域キャリア ・シンボル時間が長い マルチパス干渉に強い 遅延波 LSI開発の背景と課題 1.移行期間の視聴エリアの拡大 デジタル 15CH 混信 アナログ 15CH アナログ放送の妨害除去 2.移動体による独自サービスの実現 ※端末例 電波の 変動 安定した移動受信 システムの低消費電力化 妨害除去性能 高精度妨害検出アルゴリズム デジタル アナログ 電波の レベル 電波の レベル 周波数 周波数 送信信号 レベル 受信信号 アナログ放送 の混信 レベル 周波数 周波数 送信信号中のパイロット信号 受信信号中のパイロット信号 アナログ妨害を高精度に検出 データの確からしさに従って、誤り訂正を制御 移動受信性能 高精度波形等化技術 パイロット信号 伝送路特性 電波の レベル 時間 今回の伝送路推定 従来の伝送路推定 推定誤差大 電波の レベル 推定誤差小 電波の レベル 時間 :パイロット信号 :推定した信号 時間 伝送路の変動に対する追従性を向上 低消費電力化 低消費電力FFTアーキテクチャ 従来アーキテクチャ 並列アーキテクチャ 演算部 演算部 + + + − + − − − + − 高速動作 電力大 高速転送 大容量メモリ 演算メモリ 中容量 メモリ 中容量 メモリ 低速動作 電力小 ・並列転送 ・アクセス削減 消費電力0.3Wを実現 2-2 バックエンド バックエンド フロントエンド Tuner Digital Terrestrial Digital Satellite CATV Tuner Rx/Tx JPN:ISDBOFDM US:ATSC-VSB EU:DVB-OFDM JPN: QPSK/8PSK US:QPSK EU:QPSK 1ChipシステムLSI DTV System LSI TS デコーダ マイコン AV Decoder Peripheral 1394 PDP Panel Panel Controller LCD Panel フォーマット変換 多画面表示 PIP POP 無線LAN DVC PDP Controller 高画質化処理 64/256QAM OOB D-VHS 映像表示 CRT drive card DAC x3 VM CRT DAC x1 Deflection Tuner Conventional NTSC/PAL/SECAM VIF / SIF AV-SW ADC Video Decoder Tele-Text Audio(音多、NICAM) TV Micro. SP モアCH 高画質・高音質・高機能 デジタル放送対応システムLSI開発の取組み HD 1チップ デジタルハイビジョン用システムLSI MN2WS0010 eSTB用 チップセット MN2WS00013 MN677542 BSデジタル放送用 チップセット MN2WS0002BH ハイビジョン対応AVデコーダ MN677541 ハイビジョン対応AVデコーダ SD 98 STB用システムLSI MN2WS0002AD 99 00 01 02 03 04 05 年 システムLSIのブロック図 フロントエンド チューナ HDD フラッシュ メモリ 復調LSI トランスポート デコーダ IEEE1394 DVC 階調フォント エンジン 32bit マイコン クロスバ ・スイッチ DMA 各種I/F I/F キャッシュ メモリ I/F I/F D-VHS RDRAM 復調LSI I/F チューナ SDRAM グラフィックス エンジン DSP型 プロセッサ マルチスレッド 型 プロセッサ 映像信号 VLIW型 プロセッサ SIMD型 プロセッサ 音声信号 メディアコアプロセッサ HDD モデム インターネット *「RDRAM」は、ラムバス社の登録商標です。 IC Car d バックエンド処理機能を 1チップで実現 32ビットマイクロプロセッサ デジタル家電用途に最適化 □ コードサイズの最小化とマルチメディア性能の両立 基本命令語長を1バイトとした可変長命令方式をベースに、 信号処理に適したDSP命令を拡張したオリジナル命令セット ■ バストラフィック改善によるシステム性能向上 クロスバ・スイッチの搭載および 外部バスの2分割化(メモリバス、システムバス) □ LinuxやWindows ® CEなどの汎用OSに対応 汎用OSの搭載を可能とするメモリ管理システム クロスバ・スイッチ ● 効率良いデータ転送によるシステム性能の向上(約1.75倍) クロスバ・スイッチが無い場合 クロスバ・スイッチが有る場合 処理待ち時間が多発 スムーズな流れ バストラフィック改善によるシステム性能向上 AM33 AM33 CPU CPU コア コア DMA DMA DMA CD クロスバ・スイッチ動作例 1.SDカードのデータをDMA転送 2.SDRAMから命令フェッチ CI 3.内蔵RAMをデータRAM として使用 IO OCI SBC EMC 3マスタの同時平行アクセスが可能 On-Chip On-Chip Peripheral Peripheral On-chip On-chip System System Co-proc. Bus Co-proc. Bus Interface Controller Interface Controller External External Memory Memory Controller Controller バス衝突無く タイマ シリアル ADCなど バストラフィックを改善 内蔵RAM SRAM SDRAM Flash等 メディア・コア・プロセッサ(MCP) 外付けメモリ MCP DSP型 プロセッサ 並列処理 非同期 イベント処理 逐次処理 外部メモリ インタフェース コード変換 ユニット (VLD) MC (動き補償) SIMD型 プロセッサ 処理 VLIW型 プロセッサ ピクセル処理部 デコード処理部 マルチスレッド型 RISCプロセッサ ストリーム 解析 ストリーム データ オーディオ 出力処理 音声出力 ビデオ出力 処理 入出力処理部 ・複数規格(アプリケーション)の効率的実装 ・新しい規格(アプリケーション)への短期間での対応 ・ソフトウェアIP化 映像出力 トランスポートデコーダ クロスストリーム・スイッチ ストリーム・プロセッサ 「システム構成のプログラマブル化」 「ストリーム処理機能のプログラマブル化」 ストリームI/F・ストリームプロセッサ間 マトリックススイッチ構造の開発 ストリーム処理専用アーキテクチャ の開発 柔軟なシステム構成可能 各種ストリーム形式の並行処理 複数ストリームの同時処理 CH1 フロント エンド フロント エンド D-VHS CH2 IEEE 1394 I/F AV デコード ストリーム ストリーム プロセッサ プロセッサ メモリ I/F メモリ CPU SDカード I/F HDD I/F HDDレコーダ トランスポートデコーダコア HDD メモリ I/F メモリ システムとしての組上げ ソフトウエアによる 様々な方式への対応 単独動作で 最高性能でも 。。。 将来のデジタルTV放送 への拡張性 システムノウハウ 実動作解析による 実動作解析による ボトルネックの把握 ボトルネックの把握 システム総合性能の追求 システム総合性能の追求 1.分離バス構成の採用 2.クロスバススイッチ回路 3.アーキテクチャーの最適化 バックエンドLSIのシステムアーキテクチャ システムLSIの利点を活かした 並列バスアーキテクチャ クロスバ・スイッチによる バストラフィックの改善 アクセス調停の最適化 システムLSI SRAM FLASH メモリ 外部バス 制御 SDRAM SDRAM 制御 命令バス データバス I/Oバス フロント エンド トランスポート デコーダ クロスバ スイッチ I-Cache 4way,8KB D-Cache 4way,4KB マイコン (AM33) 121MHz DMA制御 ストリームバス MCP 周辺I/O SDRAM Video Audio 2-3 映像表示処理 バックエンド フロントエンド Tuner Digital Terrestrial Digital Satellite CATV Tuner Rx/Tx JPN:ISDBOFDM US:ATSC-VSB EU:DVB-OFDM JPN: QPSK/8PSK US:QPSK EU:QPSK 1ChipシステムLSI DTV System LSI TS デコーダ マイコン AV Decoder Peripheral 1394 PDP Panel Panel Controller LCD Panel フォーマット変換 多画面表示 PIP POP 無線LAN DVC PDP Controller 高画質化処理 64/256QAM OOB D-VHS 映像表示 CRT drive card DAC x3 VM CRT DAC x1 Deflection Tuner Conventional NTSC/PAL/SECAM VIF / SIF AV-SW ADC Video Decoder Tele-Text Audio(音多、NICAM) TV Micro. SP 映像フォーマット 1080i iはインタレース方式 p はプログレシブ方式 有効走査線数 (全走査線数 : 1125、750、525) アスペクト比 走査方式 フレーム 周波数(Hz) 1920 x1080 16:9 飛び越し 29.97 74,25/1.001 1280 x 720 16:9 順次 525/480 27.0 720 x 480 480i 525/480 27.0 720 x 480 1080p 1125/1080 148.5/1.001 走査線数/ サンプリング 有効画素数 1080i 1125/1080 74,25/1.001 720p 750/720 480p フォーマット 有効走査線数 周波数(MHz) (水平x垂直) 1920 x1080 16:9 16:9 4:3 順次 16:9 順次 飛び越し 59.94 59.94 29.97 59.94 映像表示処理 TVの画質を決定する要 PC STB DVD VGA XGA SXGA UXGA 480i 480p 720p 1080i PDP LCD CRT etc. 映像表示処理 Display ex) WXGAパネル:1280x720 ■フォーマット変換 - H/V resize - Frame rate conversion - Interlace/Progressive conversion ■多画面処理 - Double window - Picture In Picture, Picture Out Picture ■高画質化処理、画質調整処理 - Gradation correction - Enhancer - Hue,Saturation,Brightness,Contrast and Gamma IP変換(De-Interlacing)技術 インターレース(飛び越し走査)信号をプログレッシブ(順次走査)信号に変換する技術 伝送されたライン(画素)から伝送されてないライン(画素)を補間して作り出す 今後主流となるFPD(PDP,LCD)には必須の技術 時間 第1-field IP変換 第2-field IP変換 単純にはめ込んだだけでは。。。 動画が二重像になる IP変換技術 ●動き適応IP変換 (n-1) field (n) field (n+1) field 時間 伝送ライン(画素) 補間ライン(画素) 垂直 方向 フレーム間差分検出 フィールド間補間 フィールド内補間 映像 信号 Frame メモリ 差分 ABS Q 動き 検出信号 ●最近では、動きベクトル検出による高性能なIP変換も実用化 どの方向にどれだけ動いた 半導体プロセスの進化 業務用映像機器技術が民生機器に 1.はじめに ・デジタル放送の概要 2.デジタル放送対応TV -1 フロントエンド -2 バックエンド -3 映像表示処理 3.結び HDTV市場予測 ●国内:2011年のアナログ停波に向けて年20%以上の市場成長 ●北米:2005年には36インチ以上でフルデジタル化 2007年には14インチ以上でフルデジタル化(2000万台市場) 02/08FCC勧告 万台 2455 2500 北米DTV PC,DVR分野 13−24インチ 2000 800 25−35インチ 1786 36インチ以上 161 プロジェクションTV 国内DTV 1500 STB 1080 一体型TV 1000 555 500 356 210 0 1120 40 98 44 68 100 256 2003年 456 20 203 95 138 463 110 2004年 1130 120 600 120 235 220 205 620 480 353 740 280 2005年 285 2006年 290 2007年 デジタルTVが創る新たな世界 ●放送と通信の融合で、見るだけテレビから使うテレビへ、さらに、どこでもテレビへ 放送事業者 CAS パソコン 無線LAN 高速モデム プロバイダ HDD インターネット IEEE1394 D-VHS 蓄積型データ放送サービス HDD レコーダ 双方向通信サービス AVアンプ ・ ・ ・ 放送連携サービス Eメールサービス ご静聴ありがとうございました