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ニュースポーツから近代スポーツを超克した木球への発展
(58馨3/ 黙辮欝簿講藝羅ll饒無難鰻舞欝蹴ll 論 文 翻醤辮1巽縷1嚢縫1灘灘搬羅1綴雑嚢ll ニュースポーツから近代スポーツを超克した木球への発展 ∼水球に関する国際アンケート調査を手がかりに∼ 平 野 泰 宏鵜・新 谷 崇 一※乳周 伸 忽鵯 がある。この超莞した新たな近代スポーツとしての水 球への発展の擁縫牲を探るところに本機究の霧的があ 亙.はじめに る,それは,水球の成長期から発展・充実鱗に侮が要 求されるのかを探求することでもある。 董一(藩)醗究の目的と調査の機要 欝9§年に台湾で考案されてから蔦年を経る水球で あるが,このi6年間は成長購としての第1ステージ と捉えることができよう,出本俊彦は「スポーツは この醗究lil的を明らかにするための手がか鯵として ルールによる支醗のもとに行われる。ルールは,スポー で騨群雀された第4懸欝本オープン水球国際選手権大会 ツの懸績を異体化し行動を秩序{設ける基準であり.そ に参撫した以下の各瞬・諸地域の水球協会の会長に 「水球に関する麟際アンケート調査」綴紙を手渡し, 郵送により織叙した。対象瞬・諸地域は賢本,台湾, マレーシア,シンガポール,中瞬である.また,調査 こに平等や公正の原則,フェアプレーやスポーツマン シップの精神が生まれ,ルールが存在することによリ スポーツはそのプレイ性が保証される警と遠べてい 以下の調査を行った,, 調査の撮要:誘査時期・方法は2§編年9月,大蔽 対象者などの選定については各麟・諸地域の水球協会 に…・任した。調査婦象者は表一iの通りである。 るように,ノレーノレの存在がスポーツとみなされるため の重要な要素と位置づけている。 1993年に中華疑購水球協会が設立され.そこを起 点としてルールの麟定,各濁・諸地域への流布,国際 線織の構築,各瞬際大会の開催と著しく成長した時鱗 である。その愚妹から,この驚年闘は水球がニュー スポーツとしての歩みを始め,量的拡大を図った時鱗 と捉えられる。 これからは質的拡大の中に,ニュースポーツとして の水球から時代に罪した新たな近代スポーツとしての 水球への発展を考える第2ステージと受け鳶められる。 現在.ニュースポーツとして受け鐘二められている水 球にも近代スポーツに発られる舞考案1重至、L1主義的な懸纏 観が大会をはじめ髄所に現れはじめている。第2ス テージでは国際水球ルールの制度化と絞熟,そして遊 麟性と競技牲を持ち合わせながらもこれらの問題を含 む透代スポーツを超克した水球へと発展を遂げる必要 (表一虜)各蟹の講査繋象者数 i『1本 毒湾 簸3 5碧 マトシアい懸 …講 i 28 (人〉 シンだポール 合爵 27 2逢8 i一(2/木球の概要 i一(2〉一① 木球の発祥欝 「水球(もつき購う擁は英語でwoo曲誤(wの。遣 とB認から成る造語である/と綴り,欝9癖年に台湾 の実業家である翁明輝氏によって考案された。翁氏は 台北毒の景色の喪い士林地区内に,父親のために美し いながめを楽しみながら散歩ができる庭を造りたいと 考えた。翁氏はそのような場所として開拓できそうな 段1々嬢を見つけ,その丘の斜面の雑草を囀り取り,馨 り麗いて庭にした,。 翁氏はゴルフを趣妹としていたが,ゴルフは時間的 ※玉 夫妻女子大学短期大学部 にも費絹的にも負担が大きいので,もう少し墨軽にで ※2 癬騒大学行政政策学類 ※3 アジア水球連盟穂書長 きるものはないかと考えた,考えあぐねた結果,この 庭をボール遊びができるような広場に造り変えようと 一欝一 (58繍 纏轟大学地域麟造 第遜巻 第2弩 騰春7、2 考えた。そ6)結果できた広場(現在の後花園/がまさ ツである。 に最初の水球コースであ鞭,木球の発祥の地となった のである。 水球は決められたコース内にあるスターティングエ リアよリゴ謬フのスウィングの要領でボールを打って 馬具は木製で,その形と体裁は今馨のもののように スタートし,コースに沿って転がしながら進み,最終 最初から完繊されたものではなかった.丸い木製の となるゲートエ纏アにあるゲートを繕打で通過させる ボーノレ(欝嚢寺は直経蟹}センチで,現在は9.5±〔》.2セン かを競うスポーツである。コースには境罫線が設けら チ/は思いがけなく翁氏によって作り畠されたもので あったが,それは持ちやすくちょうど良い大きさであ れ,そこから畠ると0駐となりi打ペナルティーを竣1 えて再開し,コースの途中には人工的あるいは窃然を り,理荏のものと大きな構違はなかった。マレット (ボールを打つ驚異/はビール好きの翁氏の遊び心か ら生まれたもので,構6)先の部分に台湾ビールの形を 秘駕したさまざまな障害物が置かれて変化をもたらし した木製の瓶を取り付けて現在のマレットの原型を 適したスポーツである、 作った。 このような木球は現在,アジアをはじめヨーロッパ, ている。このようにゴルフをコンパク←にしたスポー ツであるが,大胆さと繊繧さを兼ね備え,老若男女に ボールとマレットは作られたが,打つ目標をどうす ロシアにまで讐及しており.蟹檬的な広がりを遂げて るかがまだ残されたままであった、§標をホールにす いる,鐸本では欝§8年捻1蔀こ橿鶏県穣島毒で初めて 紹介され,現在,麟島藥や宮城県,1量1形県で競技人口 るとその中に水が溜まってしまうという欠点があっ た。また容易に通遜させることを考えて欝標をサッ を広めており,東京,大叛などの一蕩で認識されつつ カーゴールの形をしたものと考えた、.そこにも遊び心 ある。 が饑き,ゴールσ)2本の麦姓には木で作られた台湾 ビールの頬を購いた。支柱を地面に取り替けたりはず 豆.木球の位置づけ したりするのが便秘になるようにと考え,支柱には 2(}センチくらいの多}をさした.また,翁氏はサッカー 璽一(潅)ニュースポーツ木球 ゴールのネットに代わるものとして,木製のコップを まず,「ニュースポーツ、ということばを整理して 2本の支柱の闘に上下遂さまにぶら■Fげるようにし た。ボールが2本の支柱の閥を通過する時,木製の おきたい。「ニュースポーツ」ということばは生涯学 習の振興が叫ばれ始めた欝7§年代後半から8§年代初 コップはくるくる蓼葬),その後これが水球の陽気さを 頭に誕生したものである。それは従来の勝科至上主義 象籔するようになった。 に陥りがちな近代スポーツに録抗する文建として新し 以後,水球の繕具は試行錯誤されながら改良されて い凝念をもって登場したが,その凝念は不鮮明のまま 今馨の木球の駕翼(写真一i〉のようになった。 縫われているのが現状のようである。 稲垣正浩はニュースポーツについて以下のように違 (写真一重) 木球の驚異 べている尋、.「ニュースポーツ」とは「近代スポーツ」 の後にやってきた.そして「透代スポーツ」にはない 新しい特性を持つ,あるいは,「近代スポーツ」とは 反対のベクトルを持つスポーツを指す。したがって, 「ニュースポーツ、のぎニュー遮とは「近代スポーツ」 に対して『ニュー蓋であるもの全てを包指する.その 罫ニュー、を歴史的な擬座に置いてみると以下のよう になる。 ① エスニックスポーツの移入によって初めてわれ われの視野のなかに入ってきた新しいスポーツ (セパタク霞一,サーフィン等/。 ②実綿徳から遊び・スポーツヘと派生した新しい i一(2)一②木球の行い方 スポーツ(スキューバー・ダイビング,スカイ・ 水球とは「ゴルフをコンパクトにしたスポーツ3一」 ダイビング等/。 と言われるように,ゴルフを基本としたニュースポー ③技衛革新による新しい素材の開発によって初め 一2§一 ニュースポーツから透畿スポーツを趨発した水球への発襲 ∼木球に露する溝謙アンケート講壷を茎がか誇に∼ /58綿 て可能となった新しいスポーツ(パラグライ 濤指し,また,まじめに努力し,汗とドロにまみれる ダー,ハングライダー,スポーツ・カイト等)。 痙) 「近代スポーツ」を簡易化して生まれた新しい 根性童義を美徳とし,「重摩長大」なるものに懸纏を おき,「近未来」(いっかよい成果をおさめる〉に羅標 スポーツ(ビーチ・バレー,ソフト・バレー等/。 を置く「、、ヒ昇志海」型のスポーツとする71。そのよう ⑤ 霊的経界へ接近するスポーツ(気琢衛,3一ガ, な近代スポーツにみられるスポーツ牲を,ここでは広 太極拳等〉。 範牲,遊戯性,競技牲から醗めてみることにする, また,一般に語られている「ニュースポーツ」の特 籔を以下のようにも表現している51。 翼一 (2〉一・① 木球の広範養生 「ニュースポーツ」のキャッチ・フレーズは「いつ 鹸達したアンケートの籔答者の性響彗は麟一琶一iの でも,どこでも,だれでも盛できるスポーツ,という 通りである,,男性60.茎%(饗9名),女性3§.9%(99名〉 ものである。つまり,瞬異や施設も簡単,ルールも簡 となっており,男性の麟答著が多いものの,牲磯を闘 単,とくべつの技衛も不罵,年齢,性差も闘わない, という「軽スポーツ」を意味している。近代スポーツ わず実施されていると理解できる。さらに,年齢構成 を見ると図一璽一2の通翰,「6§歳代涯の3i.7%を中 が「まじめに努力3して練習し,少しでも.ヒ達するこ 心に下は「20歳以一割,一とは「簿歳以一L」と非常に鵜 とに縮縫を置いているのに対し,「ニュースポーツ」 の広い年齢繕から構成されている.これらのことから, はあくまでも「遊び半分」でその場を楽しめばそれで 水球は各懸・諸地域において老若男女を問わず非常に よしとする. 魑広い人々に愛され楽しまれている様子がうかがえ 野々宮徹はニュースポーツの分類・健置づけ1こつい る。 て,スポーツを広義的にとらえることによる分類案を (蟹一蔓一書)騒害者の牲欝 以下のように示している6/. ① 国内外を問わず最新の科学技衛の成果,新しい 発想などによって最近生まれた広義のスポーツ。 灘蜜蝦上 。、20螺菱 17% 前 ア鱗 女性 ②広義の身体文化として国内外を問わずこれまで (醗一叢一2/麟害者隼齢権成 、、、30建艦 4〔)% 4奪議競 に存在し,■…・離の人や麟では行われていたもの 現姓 6(}% が,見癒されたり手直しされたりして最近普及さ 6轡 れるようになった.広義のスポーツ。 5魯歳代 ③ 殿存のスポーツ,成熟したスポーツを簡易化し たり,緩み合わせたり,工夫改良したりして多様 また,各国・諸地域への流奮においては台湾を発祥 なニーズに応えられるようにした広義のスポー の地としてマレーシア,タイランド,シンガポール, ツ。 インドネシア,インド,中編,マカオ,香港,韓覆, ニュースポーツを以上のように捉えるならば,現在 の水球は穰堰のいう蓬)の「近代スポーツ」を簡易免し 饒本,モンゴル,ロシア,クロアチア,ブ膨ガリア, て生まれた新しいスポーツの範疇に入り,「いつでも, メジャースポーツであるゴルフのような縫翼的な広 がりと競技人瓢漂はまだ見られないが,水球は男女の魑 どこでも,だれでも」できるスポーツというキャッチ・ ヨルダン,ウガンダ,スイス,ノルウェー等々である。 のスポーツ,成熟したスポーツを簡易銘したり,緩み 広い年齢爆そしてアジアから3一ロッパに至るまで広 く普及、浸透し,その競技人嚢は台湾の約i万人を筆 合わせたり,工夫改良したりして多様なニーズに癒え 頭に,総勢約i万4千人に及んでいる。 フレーズに当てはまる,,また,野々宮のいう③の畿存 られるようにした広義のスポーツとも受け窪めること 璽一(2〉一②木球の遊戯牲 ができるニュースポーツと言えるであろう。 B本捧育協会は「スポーツ少年醸の理念8!」におい 璽一(21ニュースポーツ木球にみられる近代スぷ一 ツのスポーツ牲 て,「すべてのスポーツは,遊麟としてのシュピール (S脚l/に始まり,競技としてのシュピール(S瞬εl/ 「ニュースポーツ」と対置した駿念としての「競争療 に終わる」というドイツのスポーツ哲学者カール・ ディームの文章を取り上げ,スポーツは遊藏からの連 理」を前提とした「勝雇1至翫主義」や「記録主義」を 続発達の邊程から生まれ,決して突然変異として生じ 「近代スポーツ」の捉え方であるが,ここでは 一2i一 嶽羅大学地域麟造 第露巻 第2弩 鱒{}7.2 (§8総/ たものではなく,また常に遊酸性を保持しているもの (翻一叢一4) 木舞の継続の理由 であるとしている。 魑舞のt諦、 水球は「ゴノしフをコンパクトにしたスポーツ」であ る。先に幽した聾々宮の言葉を儲りるならば「水球は. 離離8感鑑 ゴルフを簡易化し,工夫改表して多様なニーズに癒え 文金著配位棄礎ラ鳶組 られるようにしたニュースポーツ」である。従って, 水球の遊戯耀iについてはゴルフのそれと其通する部分 が多々ある,では,スポーツの遊戯性を兼ね備えた ニュースポーツとしての木球の遊麟姓の特性はどこに 置募浄鰻白く馨・たから簸甕甕灘萎藩灘難壁魏難葬舞唾5.3喉} 薙篠を爾』5葺た1.“書記ら 。.4% あるのか,、 G 鎗 2G 認 4毛 水球をおこなうようになったきっかけについて聞い た全体の結果が騒一璽一3である。最も多かった回答 こび)ことは経常における水球以外のスポーツ活動状 がヂ友人から練習や大会に誘われて」の52.2%であり, 溌からもうかがうことができる。匿灘一護一5のよう 次いで「水球の講習会を受けて」の慧.茎%,「健康の に,「水球以外にスポーツは行っていない」は37.8%, ために良分から積極的に行った」のii、6髄,「練習を 「水球以外にもスポーツは鴛っている」は59、8%で しているのを見て面窃そうだったから」の欝.8%の顯 あった。境在,水球を行っている者の約嵯麟は勉に特 となる。 鍵な運動は行っていない。このことは,纒人が多趣妹 さらに現在,継続している理密について闘いた全体 の結果が図一登一4である,、最も多かった確答が「健 であるか否かを懲こすると,水球の面白さのみの虜に 康のため」の34.6%,次いで「友人との交流のため」 り,水球は十分にその遊戯姓を兼ね購えていると考え の27.9臆,「水球が面白くなったから」の焉.3髄の顯 られる。 なり,水球でを分満足しているとも覇翫できる,つま となる,ここで注雛したいのは,水球そのものが「藤 白そうだから」始めたとした著の割合よりも,水球そ (図一蓋一5〉 木球以外のスポーツ実施駿況 のものが「錘霞くなった」と感じて継続している煮の 無騒答 2% 割合が増撫していることである。つまり,「遊藏牲」 を語るとき,活動そのものの「ξ藩蕪1さ」を感じるかは 大きな要素となるが,水球は,水球そのものを純粋に 楽しむ(舞的的緬纏を見いだしている1プレイヤーが 多く存在していることからも,遊戯性を兼ね鰭えてい 水球域外にも ると一請えるのではないだろうか。 6()% スポーツを転っている 麗製 灘 (図一亘一3) 水球を行うようになったきっかけ 先に,ニュースポーツのキャッチ・フレーズは「い 鵬絵鯵凝きるか臥rそ磯3% 4% つでも,どこでも,だれでも」できるスポーツである 簸単で気軽そうだから一、 としたが,「どこでも」という部分に請して水球は塞 4% 健康のために倉ら 董2% 講習会を受けて 鱗% 聡 纏臨 てはまるのであろうか。麟一葺一6は,「水球の主な 麟雛._ 練習場所」について縫いた金棒のものである. 「常設の水球コース」で普段から練習をしている割 騒欝 。騨騨 合は32、5麗であり,その縫約67%は,tや芝生の広場 や公園,家の庭,練習のたびに作るコースなどで実施 している様子がうかがえる。つまむ,水球は特購な場 騰は特に必要とせず,工夫次第で「どこでも」楽しめ るのである. 嚢白そうだったから 鮭% 一22一 ニュースポーツから遺糞スポーツを越発した水球へ窮発縷 ∼水球に離する麟響アンケート講糞を茎がか13に∼ (5欝7) その中で,ニューゲームの誕生からニュースポーッ ヘの響格として,蔦一膨の麟痩化が始まり続■一されつ (翻一夏一61 木球の主な練習場霧 土の広場 その地 2% つあるが柔軟性を残している。それと参練者の増撫 葭葎のコース 2% (地域的,全騰的/,綴織妻選体の発足と充実,壷焼競技 の広場 会の麗難を挙げている.そして.そのニュースポーツ がスポーツとしての市渓権を獲得するにはルー膨の麟 度乾と威熟達,麟内磐で統一一したルールを持つこと, 24% 参擁者の増擁(全羅規模,縫際饒模1,綴織鐡体の整 鰭と瞬際鱗体の設立,淫規の麟際試合の灘擢を挙げて 鴬設の 木球鶯一ス いる,. 33% つまり,ニュースポーツからスポーツヘの進化とは, α 家の轟 2% ルール,参雛蓄,綴織,大会の薩で近代スポーツとし ての競争療理を麟提とした競技牲をいかに兼ね備える かということになる,水球にその進化を見るならば, 以一圭二の結果から,水球は水球それ察身に「藏毒さ」 まずルールの麟定であるが,露盤年に中華民蟹水球 協会で膨一ルの原本が作られ,欝95年に中華浸瞬水 を兼ね備えており,編纂の携帯牲,シンプルさから時 球協会が「水球媛則(R溢εs o董Woo(童Ba獅」を麟足し, 購がある限り「いつでも」楽しめ,常設のコースがな くとも空き地があれば「どこでも」楽しめ,また老若 欝98年に第1醸の改訂,欝99年麟際水球連盟設立に ともなって鎗磁年2菱・12葺1に「濁瞭水球ルール」が 提案された廊。2§幾年から鎗総年までの闘は暫定的 男女闘わずに「だれでも」楽しめるというスポーツの 遊戯姓を兼ね備えたニュースポーツであると誘える. なまま2暮綴年級の軒醗際水球ルール」で施行された, この闘.幾度か醒際ルールの麟定についての会議がも 叢一(2)一③ 木球の競技牲 野辮春夫はスポーツの進達について以下のように図 たれ,2鰯年8融葦葺に2鰍年版の瞬際木鋤レー ル」が離分的ではあるが第i麟の改訂がなされ, 式している91. 2{)§7年i罵i騒施行の運び1二なった。1灘際ノレーノレと 醸一叢一71 スポーツの進化 しての成熟化はまだ図られてはいないものの,統一へ の努力はなされている。 罐難葬の序一ナレ 瞬際綾織としては欝99年5弄糞繋灘水球連盟設立, 麟スポ}ツのi(磯罐賜れてい雄 ルールの変革 1 鱗欝専.人数,コートのサイズ, 瞬年8篶アジア水球連盟設立が図られた。縢に,1二藁本 膝漿毅の決め寿の変礎 においてはまず欝99年欝糞垂7彰1に「織轟梨木球協会」 二二ー1二二 を設劃し,遅れて2暮06年5月捻蕃二重の第8灘編島梨木 磁籍苑一篇は柔軟で緩急才一tていない ニューゲームの 磯 一綴の参糠蓄妊みグ刃レ一篇 1二げた、.形式的にというのは織部にわたる人的醗置ま 舞縷織縫体はない でには至っておらず,綴織図の作絞と代表者の決定が なされているのみである。水球を行っている各瞬・諸地 懸il三式な競技会はない 二「1一㎝、 麟参簾叢数ξま少ない 域においてはそれぞれに水球連盟が縄織されている、、 瞬際大会は「ワールドカップ水球簿際選事権大会」, 鍵蔦一ルの講穫{ヒが嬉ま1り統・ ニュースポーツ に昇格 _「E スポーツの毒疑 権を獲得 球協会総会において形式的に「講本水球連盟≦を立ち されつつあるが柔軟鯵iを残している 纏参醸蓄の増綴(地域・合鍵離) 鞍維織縷体の発足と箋i実 鰍1三縫の舞菟妓会の覇難 「水球アジア選手権大会」,「水球ヨーロッパ選手権大 会」,「水球アジア学生選手権大会」,F総馨主催「縫 罪大学水球選事権大会」,そして各瞬・諸地域主催の 鍛際大会が毎年灘縷されている。また,参毅者におい 磯苑一篇の霧奪斐{ヒと瞬こ箋嚢{と, 購糞璽で絞・した簿一ルを捲つ 懸参縷薮の糟糠(全睡・騰嶽疑獲》 鞭継室繊1講ず奉の整壽韓と瞑膿祭1擬体グ購隻鉱 雛輝三綴の1肇翼試合の醗難 ても,践に達べた通りアジアからヨーロッパに至るま でその競技人証駕ま広がりと増撫をみせている。 このように,水球はニュースポーツから近代スポー ツヘの神岡入りとしての溝際ルールの調度化と成熟 一23一 (58盤/ 轟轟大学地域麟造 第建巻 第2弩 2§解、2 化、瞬際焼模による参撫者の増簾,綴織の整講,大会 の露鮭等を蒼実に実施している。 の結果が麟一醗一iである。最も多かった意見は 「もっと丈夫に作って欲しい」が騒.2%,次いで「打 撃部分を強化して欲しい」の22.2%,「もっと安くし 璽 ニュースポーツから近代スポーツを 超克した木球への発展の可能性 て欲しい」の欝、3%の瀬であった。 水球用具は先に示した写真一iのように,非常にシ ンプノレなものである.マレットは打撃点のリング蔀分 水球の広縫性,遊戯性,競技性からみると,透代ス のゴム以外は木製であり,禰の諦分は木の年輪の関係 ポーツとしての地位を獲得しつつある状溌がうかがえ で,ある角度による強打が換わった場合にはすぐ折れ る。しかし,今欝の水球をみると,「近代スポーツ」にみ 努力して練習し,少しでも上達することに懸纏を置こ てしまうという難点がある(写真一2/。また,構造 一髭の開題から破損する場合や(写真一3〉,打撃点の ゴムの部分も強打により破損することがある(写真一 うとしている領海も見られるのが現状である。あるプ 4/.この樋の部分をカーボン等の材質にすることに レイヤーは技能向上への要求があり,大会において、L より,強打に耐えうる丈夫なマレットに作り替えるこ られる競争原理を繭提とした勝利至、髪1主義,まじめに 位,あるいは優勝をねらい,賞贔,賞金を得ようと練 とも可能である, 習を重ねている。 そうなると中村敏雄が言うように「そのためには しかし,その場合は「もっと安くして欲しいきとい う要求に逆行することになり,「木製以外のもので作っ オーノレド・スポーツと群彗じように禁欲的な練習が必要 て欲しい(5.○髄〉」という要求の低さにも象後される であり,そうなればその纏のニュースポーツもオール ド・スポーツ的性格をおびざるをえないし,そうなれ ように,「水球」の持つ素朴さが失われることにもな ば稜らがこれまでのスポーツ(ウー/マンと講じよう 丈夫に作って欲しい」が42.馨%,「木製以外」)もので なスポーツ観の持ち主に育っていく可能性が高い猫」 作って欲しい」がi7.嬉穐で第2位となっている. ことになっていく。 逓代スポーツとしてその地位を確立させて行くため には,ゴルフクラブの革命にもみられるように,水球 このように近代スポーツの要素を持ちはじめると, 近年の国際大会に見られるように,必要以上に慎重に なり,欝秒以内に打撃するというルールは無観され, る。しかし,発祥の地である台湾においては結つと のマレットの進化(革命/は余儀なくされていくであ ろう。、このことはプレイの補助としてある馬具が,聚 ゲームの進行に影響を与えている。また高校生,大学 具のためにある開発へと一人歩きする可能性を秘め,近 生までもが賞金を獲得できる麟象となり,必要以上に 代スポーツの一つの落とし穴にさしかかることになる。 コースを確認する(是で芝の確認をした結果,それが ラインとなる等)等のルール違反,マナー違反のプレ (図一璽一重) 木球馬具への要望 イが嘗1につく.ニュースポーツと位置づけられている ■rr 水球は,今まさにこの段階に差しかかっていると言え る、、つまり,ニュースポーツから近代スポーツヘの鯵 ヌ安く一ご『一一 ・ 郵い斐灘馨一羅闘毒難1灘r3確.2 9 聞入りの移行鰯にあると誘えるのではないだろうか。 い灘5% 水球を近代スポーツのデメ膨ソトを超克して透代ス ポーツとして定着させ,さらにはより広籔囲に普及さ せていくためにはさまざまな課題がある。その超克す ・襲.灘響藝響華鬘9.3魅・ .・ 蜩蜩裔ホ灘箋羅馨灘22.臨 茎善 癌詳¢一種籟寮堺帰して1謹.し べき課題には水球の広範樵,遊戯姓,競技性もさるこ とながら,具体的課題として大会のあり方,羅暴の開 発,取鯵緩み,ルールの続一等も挙げられる。ここで はその具体的課題について検討しながら近代スポーツ を超克した藩たな水球への発展の可能性を探ってみ る. 璽一(雀〉木球の欝具 まず,現在の水球網具への要望について饑いた全体 一2尋一 一難藝鑛絡。5% そ艇旦 驕D8%i 〔}5潅O{62G253G35 (58㈲ ニュースポーツから遷代スポーツを超覚した木球への発展 ∼水球に絶する凝灘アンケート講糞を季がか1りに∼ 多く27.3%,次いで「5年から6年」が25.7瓢,「i (写真一2) マレツトの権の媛損 年から2年」が雛.7%であった。麟琴llにみると,琶1本 においては「3年から尋年」であるが台湾においては 「5年から6年」が第i位である。発祥の地である台 湾と本球が移入されて8年の露本との差はそのまま取 り績みの違いに現れているが,水球というスポーツに おける実施頻度は高く,継続して実施されている傾梅 がうかがえる。 また,一一番大きな大会への鐵場経験を闘いた全体の 結果が図一欝一4である。それによると「国際大会」 が55、5鶉で第i位,次いで「県大会」が欝、6%,「全 (写真一3) マレットの付け根の磯擾 醗大会」が欝.5%である。これは,「ワールドカップ 水球溝際選手権大会」,「水球アジア選手権大会」.「水 球アジア学生選手権大会誌,翼SU主催「糧界大学水 球選手権大会」以外の各瞬・諸地域聡催の霧隠大会全 てがオープン参撫となっているためである。まだ,飽 の近代スポーツに比べて競技人髪二1が少ない水球ならで はの理象であるが,麟嚢祭交流と醤1う藤からは歓遜され るところであろう。 しかし,近代スポーツの持つ競技姓の一藪である 「記録主義」からみると,全てオープン参撫の編際大 会には限騨がみられ,いつの§か鰻られた選挙だけの (写真一4) 打撃離分(ゴム1の磯損 大会となるであろう。そのことは競争性を極力抑え. 1二1常的に楽しんでいる現在の水球から「記録主義」へと 変容していく過程との戦いのジレンマに蘇るであろう。 (図心選一2〉どのくらい木球の練習をしているか 猿どしないも 7% 歪ケ弩に手躍. 歪ケ鍔に2∼ 殆ど毎嚢 給% に4∼5羅 6% 罐2% 遷1に指騒 2輩% 璽一(2)木i球への取辱組み 水球に蝿する取り績みについて,どのくらい練習を しているのかについて聞いた全体の結果が図一穰一2 3羅 である,最も多いのが「圭週間に2∼3騒」で 4筆% 戯.G%,次いで「i還闘にi同量が2§.5%,「i週間 に違∼5回豊が葺.6%の纈であった。国響彗にみると, 轟本においては経過閥に2∼3懇」であるが台湾に おいては「ほとんど毎ξ錐が第i紘となっている。 また,水球の経験年数について問いた全体の結果が 騒一霞一3である。「3年から4年」とした者が最も ㎜ 器 } (58搬 舞轟匿き素二壕津圭毯蟻髭套彗造 第i8巻 第2繋} 2暮暮7,2 (籔一叢一3)木球の経験年数 のコースを望むようである(現在,水球を行っている 錘・諸地域の常設コースの合計は約鎗コースである/, 9隼鍍上 千驚鍛肉 7∼8算 3% 現在,各懸・諸地域の水球は任意懸体としての綴人の 集合体によって綴織づけられているのが理状であり, 賛% 台湾を除いて大規模な企業などのスポンサーは付いて いない、今後,水球が生涯スポーツとして発展するた 誰∼2隼 22% めにもスポンサーとしての企業をはじめシンクタンク 5∼6隼 26% としての行政の協力が必要とされるところである。 また,瞬醗謬一ルの統…一」については毎年,国際連盟 の総会において議論されているが,各麟・諸地域の睾 張が強く織部にわたる統一一・は難しいのが理状である。 隣接羅遜一重fであるマし・一シア,シンガボー蔦は毎年, 3∼4奪 27% 交流大会を開催しているがスコアのつけ方,(壌の取 り緩いにおいてはそれぞれ灘催した麟のルーノシに麟っ (國一璽一4) 一番大きな大会への露場経験 地域の大会 槍% 濃霧封大会 の韓、8%が「羅際ルールを統一して欲しい」という高 1鰹 い要求を示すのも,その現れであろう。水球がニュー 驪龍 5% 察大会 総% て行われている。マレーシアの45.§%,シンガポール そ磐 スポーツからスポーツへ発躾する鍵はこの常設コース と蟹隈陶一降の続一一にあると茜っても遺言ではない。 また,スポーツは雍然発生的に生まれて普及してい くものではない。騒本の明治時代において野球やテニ 藤野鵬 スというスポーツが広く瞬民に伝搬,普及していった 理由の一つには大学生の存在がある,「1三1本のテニス 全醤大会 の普及・伝搬の歴史を見ますと,ひとくちに欝って, 鷲% 東京高等麟範学校から各部道府県の纈範学校に,そし てさらに各地方の小学校へという系統が大きな獲麟を はたしていたということが明らかだからです霧」から 譲一(3)水球への要望 水球に録する全体的な要望について轢いた全体の結 果が図一蟹一5である。要望の多いのは「常設のコー スが欲しい」が誕.2鵯,次いで「羅際ルールを統一し て欲しい」が2i.i%,「水球の普及のために広擬活動 を増やして欲しい」が鷲.7麗の顧であった.、 も分かるように,明治誕年には東京高等鎌籠学校(現 筑波大学/と東京高等商業学校(現一橋大/のテニス の対抗試合が行われ,テニスブームを生むきっかけと なったと言われている。 野球においても然りである。正岡子規が野球を始め メジャースポーツであるゴノレフのように誰もが常設 たのは大学予備門(現東京大学〉に入学してからであ るが.最も熱中したのは22歳(明治蟹年/の時であっ (霞一璽一5/木球全般への要望 た、子規が23歳の時,病気静養のため郷攣松田に帰 ることがきっかけとなって,松露に野球を紹食した功 労者とされている至親参。 察2輩。等% 国難馬一ルを統一しτほしい 今後.水球を全編へ伝搬普及していくのに大学生 幾灘餐憂増や1■、τほしい の存在は大きな役舞1を果たすようになるであろうが, 謡醤塗を堆や1。τ謬しい 地域レベルでの普及を充実させる広報活動にも§を鶴 大携惚諏・塗塾塞6銚 けることが近代スポーツとしての水球に発展していく 庶韓送籍に毒を入れて繕しい ,嚢17.7鎚 近道でもあろう。 斜 緯.3% o 手(} 20 3愈 4(1 一26一 ニュースポーツから透代スポーツを超克した水球への発展 ∼水球に麗する瞬霧1アンケート講壷を手が力藩)に∼ (§8ii/ 生をも取り込んだ活動が求められよう。 これらの課題を抱えながらもニュースポーツ水球は 麗.おわりに 着実に近代スボーツヘと進飽している段階にあると誘 ニュースポーツから近代スポーツを超莞した水球へ える.そして,既に運べてきたように近代スポーツの の発展の可能性について検討してきたが,ニュース ポーツの一般的な定義から水球はニュースポーツとし デメリットをどのように超克して,新たな近代スポー ての地位は確保されていると誘える。 残されているのではないであろうか。 ツとしての水球を構築するかが今後の取り緩みとして しかし,金髪1の水球は「近代スポーツ」にみられる 競争原理を羨提とした勝穂至、翫主義.少しでもL達す 最後に「木球に関する曝際アンケート調査」におい ることに懸纏を置こうとしている傾自が発られる。各 て,特に醗布,麟収にご協力いただいたアジア水球連 瞬・諸地域の濁際大会の賞贔,賞金に煽られて,プレ イヤーはそれへの獲得に麟けて技衛露、穀二向けた練習 盟秘書長 纒紳忽氏をはじめ,台湾,マレーシア,シ を積み重ねている、,現在,ニュースポーツとして置か したい。 ンガポール,中隔の各水球協会の会長に感謝の慧を現 れている水球が,絹容れない近代スポーツの要素を克 服し,透代スポーツヘの棒闘入りを果たすにはどのよ (注/ うな課題があるのであろうか。 i l由本俊彦「スポーツ文化のゆくえ鉦三韓大学付騰騒 繰鯵返しになるが,ニュースポーツがスポーツとし 講館報「学堪」論97 婚§7年 て市民権を獲欝するにはルールの舗度牝と成熟化,瞬 2/醸er糞at量。澱IW。。曲譜F磁er農t沁簸「灘les倉{ 内外で統一一一したルールを持つこと,参癩者の増繍(全 犠7{}む畿》&蔓碧2(翼}6年8騒2i嚢 瞬規模,蟹際規模/,績織鑓体の整備と綴際麟体の設 立,飯規の1珊祭試合の灘縷等である。これらは,水球 においては飽の近代スポーツ種欝に発られるほど完成 3/新谷崇一「生涯スポーツとしての水球∼その理論 と実践∼」轟轟大学地域麟造 第欝巻 第i讐 2§縫 年 曾、28 4/穰填鑑浩「スポーツの後近代∼スポーツ文位はどこ されてはいないが,その完成簡際まで到達していると 誘える。それは瞬際ルー膨の麟度牝,成熟に陶けての 取り緩み,参撫養の麟際的増簾,瞬際績織の整備等に 見られる、, へ行くのか∼」…強堂欝蛎年PP.i綴∼緯7 5〉 薦鍾翌歪漣妻 前霧講41〉 P.223 6/蟹予々響蓄徹「ニュースオξ一ツ霧義義辞典」 遊霧鐘率土 2む§青年 しかし,課題も残されている,,それは水球灘翼の瞬 発,取り緩み,施設,ルールの統一,普及活動等にお いてである.まず,用暴の灘発においては水球の素朴 さというノスタルジーを保ちながら最新技衛によるマ 7〉藩蟻正浩麟掲書4〉PP.欝3∼i縫 81鍵本体膏協会ジスポーツ少年鑓の理念韮g経年 P.4 9〉野鱗春夫「ニュースポーツヘの招待」健康・体むづ くり事業財羅 ト1ナム・ジャパン ig92年 W至餐TE貧 レットの改良とのジレンマをどう克服するかが挙げら 餐{}.3i p.ii れる、,また,購翼の流通藤から,水球を取妄り入れたば 鐙/この蟹際影一ルは麟際水球連盟によって審議され承 かりの瞬(特に蕗アジア,中央アジア,ヨーロッパ諸 認されたものではなく,暫定的なものである。 躍/においては曙翼の購入に不便を感じている。 ii/車載敏雄「スポーツの発方を変えるま平凡縫 欝98 取り緩みにおいて練習などの実施頻度は高く,継続 して実施されている傾轟董にあるが,一番大きな大会へ 年 群.鐙 の出場は「麟燦大会」が対象者全体で55.5%に達して PP.i88∼i89 いる。ヂ難馨祭大会」鐙1場による窪1際交流は歓逓され。る 麟編垣』薦浩 麟掲書玉2〉至)、i68 が,底辺の拡大という愚妹から「地方大会雄の充実. 玉4/この鞍郵豊1での普及には藩}東警語樹とその兄,竹“轡鍛 予選会においての選手選抜による瞬際大会のレベル の存在が大きい。 玉2}穰垣淫浩「スポーツを読む」 一三省堂 ig93年 アップも反面求められるところである. 施設においては「常設コース」の設置が挙げられる が,これはスポンサーである企業とシンクタンクとし ての蒼政との連携が課題となる。ルールの統一一におい ては既に述べた通りであり,普及活動においては大学 一27一