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第3回研究会でご質問いただいた事項(全農資料)(PDF

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第3回研究会でご質問いただいた事項(全農資料)(PDF
資料2
第3回研究会でご質問いただいた事項について
1.コールドチェーン整備の取り組みについて
2.市場流通関係者からの要望について
平成21年8月
全国農業協同組合連合会
1.コールドチェーン整備の取り組みについて
<青果物流通におけるコールドチェーンの実態>
消費者の鮮度・品質への希求と量販店等からの品質管理強化の要望があるが、流通全般について
コールドチェーン体制を構築することは困難
<産地> 予冷施設をほぼ完備
【総合農協における予冷施設整備状況】(農林水産省 平成13年 青果物集出荷機構調査報告より)
野菜関係:1,810組織が保有
果樹関係:1,020組織が保有
(※組織:JAおよびJAに属する生産部会、出荷組合等)
<流通> 青果物流通の太宗を占める卸売市場流通における体制が未整備
・卸売市場における施設整備は財政面から困難
・仲卸や転送業者等を経由する流通(物流)が一般的であり、全ての段階で仕組みを構築することは困難
<全農の直販事業の取り組み ⇒ 消費者・取引先の要望に応え安定価格実現 >
(1)JA全農青果センター㈱のコールドチェーン体制
○卸売と仲卸の機能を併せ持ち、産地から販売先(生協・量販店等)まで一貫した流通管理が可能
○温度管理している施設面積:東京センター16,091㎡ 、大和センター5,363㎡、大阪センター 7,016㎡
(温度管理施設面積割合)
(86%)
(26%)
(52%)
(2)県本部直販施設のコールドチェーン対応強化
(例) ○茨城県本部 VFステーション:取扱拡大にともない冷蔵施設を拡充
(VFステーション;Vegetable Fruits Station の略。青果集出荷・加工場兼販売拠点)
○埼玉県本部 青果ステーション:移転にともない冷蔵施設を新設
等
JA全農青果センター㈱東京センターにおけるJA嬬恋村 キャベツの事例
収穫
予冷
出荷
入庫
配送
収穫当日
AM3.00~
AM10.00頃
収穫したキャベ
ツはその場で
DB詰めし、地
区の集荷場へ
収穫翌日
地区の集荷場
を経てJAの予
冷施設に持ち込
み
AM9.00~
PM3.00頃
予冷が完了した
ものから順次、
消費地に向けて
出荷
PM6.00~
PM8.00頃
到着した商品を
冷蔵自動倉庫に
搬入。加工向け
(カット等)は隣
接の加工施設
へ
AM0.00~
AM5.00頃
生協、量販店
等に向けて配
送
JAの予冷施
設で、品温を
下げる
保冷車・冷蔵
車による輸
送
・閉鎖型施設
による室温管
理
・大型冷蔵倉
庫による温度
管理
保冷車によ
る輸送
AM9.00~
小売
JA全農青果センター㈱
温度管理とトレサビリティー確立を兼ね備えた一貫した仕組みを構築
AM10.00~
店頭での販売
開始
消費者
青果物のコールドチェーンの取り組みについて(レタスの事例)
①収穫
全農茨城県本部
⑤積込・ 配送
③軽トラックでJAへ搬入
④真空予冷(JA集荷所)
収穫は出荷当日の午前中
②箱詰め
冷蔵管理
常温輸送
冷蔵輸送
; 冷蔵車は冷蔵機能がついているもの
保冷輸送
; 保冷車は断熱材のみのもの
冷
契
約
取
引
★地方出荷は冷蔵輸送であるが
京浜市場出荷は7割が保冷輸送
輸
送
②コンテナ出荷
加工・業務向けはコンテナ出荷
取引先により段ボール出荷も有
蔵
冷蔵集荷
契約栽培
収穫は出荷当日の午前中
低温管理
★ 温度設定は市場により異なる
★真空予冷装置
(導入以前は全て
常温輸送)
品温を5℃ま
で下げる
VFステーションによる直販
①収穫
⑥ 市場販売
VFステーション
冷蔵保管
実需者
契約販売
冷蔵輸送
【補足】
・JA集荷所までは基本的に常温対応(出荷調整の関係から一部生産農家で保冷する場合がある)で、集荷所からがコールドチェーン対象となる。
・今後、着実にコールドチェーン化が進み、市場の施設は低温と冷蔵に分かれた管理に2分され、業務用を中心とした契約は直接産地から納入する
(商物分離)ルートが増加すると推測される。
・品目によりJA集荷所で予冷が必要の無いものもある。
・VFステーションの直販流通においては、取引先の要望に合わせてコールドチェーンの対応をおこなっている。
【課題】
・品目によって管理温度に相違がある。
・現状、輸送方法が保冷型トラックになるが、まだまだ冷蔵車が少ない。
・冷蔵車の運賃は割高となるが、コストを販売価格に転嫁できない。
・JA集荷所の冷蔵庫施設に規模的制約があり、真空予冷したものを全量保管できない。
JA全農青果センター㈱におけるコールドチェーン事例【パック(小分け)事業】
~A生協宅配事業への対応(パック〔小分け〕作業)~
○生協の提携産地の青果物を鮮度を保ったまま生協組合員へお届け
JA全農青果センター㈱東京センター
《温度管理された施設内での作業》
入庫
保管
包装加工
温度(5℃、10℃
の2温度帯)およ
びエチレン除去
装置による鮮度
管理
一次保管された
商品を隣接する
包装加工施設に
搬入し小分け作
業
生協組合員自宅までのコールドチェーンを構築
生協組合員
深夜~早朝に
かけて到着した
商品を自動倉
庫に一次保管
生協デポ
生協提携 産地
配送
出荷
JA全農青果センター㈱におけるコールドチェーン事例【店舗別仕分け事業】
~量販店の物流センター機能を代替~
○鮮度を保持しつつ店舗までの物流を合理化
JA全農青果センター㈱各センター
量販店配送センター
《温度管理された施設内での作業》
入庫
店舗別仕分け
出庫
配送
産地
配送
出荷
消費者
量販個別店
量販店店頭までのコールドチェーンを構築
2.市場流通関係者からの要望について
青果物(卸売市場流通)の生産から消費まで(特徴点)
生産者
○生産基盤の脆
弱化
<要因>
・高齢化・後継
者不足の進展
・多数の小規模
経営農家
○天候による出
荷量・品質の
変動と所得不
安定
JA集出荷場
○細分化されて
いる出荷規格
への対応によ
る作業の負担
増
卸売市場(卸、仲卸)
○品質・食味の
維持のための
輸送上の温度
管理
○卸売流通市場の
機能は青果物流
通にとって合理
的(集散機能、
代金回収機能
等)
○需給バランスに
よる価格決定の
ため、相場の変
動不可避
小売業者
○ロスの発生を見
越した価格設定
○作況等に左右さ
れる小売価格の
変動
消費者
○青果物消費
量の減少
<要因>
・人口の減少
・高齢化
・消費の多様
化
<青 果 卸 売 市 場 の 現 状 >
○
仲卸・小売から期待される市場機能
青 果 卸 売 会 社 の経 営 悪 化
市場経由率および取扱分量の低下とそれによる手数料収
益の減少により、卸売会社の経営は悪化している。
経由率
野菜・果実の卸売市場経由率
(2)産地との連携力と集荷力
100
90
80
70
60
50
40
野菜
果実
1989
1993
1998 2001
年度
2004
(1)情報収集力と分析力
2006
(3)売り場への提案力とオーダーに対する品揃え力
(4)鮮度保持管理機能
卸売市場取扱金額推移
億円
40000
市場がJAグループ等産地に求める要望
38000
36000
(1)的確な産地情報の提供
34000
32000
2002 2003 2004 2005 2006
年度
○
卸 売 市 場 法 の改 正 (2004 年 6 月 )
・ 卸の第 3 者販売(実需者への直接販売)の規制緩和
・ 卸の買付集荷の全面的自由化
・ 卸 売 手 数 料 の 弾 力 化 ( 2009 年 4 月 よ り 開 始 )
(2)安全・安心対策の機能強化
(3)鮮度管理対応
(4)産地から出向く共同営業の対応
(5)販売促進に対する支援
○
市 場 ・卸 売 会 社 の経 営 の悪 化 や流 通 の規 制 緩 和 等 の
影 響 による再 編 ・統 合
・中央卸売市場数
: 72( 2000 年 ) → 64( 2008 年 )
・ 中 央 市 場 の 卸 売 会 社 数 : 108( 2000 年 ) → 90( 2008 年 )
卸売市場流通に対するJAグループの考え方と対応
○ 青果物の流通構造は、生産基盤の変化や実需者・消費者ニーズの多様化と
ともに大きく変化してきています。卸売市場流通については、市場経由率が65%
に低下しているものの、卸売市場には集散機能(物流機能)や決済機能など優
れた機能があり、今後も青果物流通の中核を担うものと考えています。
○ しかしながら、卸売市場価格が低迷する厳しい状況が続いており、JAグルー
プとしては、生産者手取りの安定化・最大化に向けて、ニーズの多様化、流通構
造の変化への対応が求められております。
こういった厳しい状況下で、変化に対応するための機能と体制の整備・強化が
卸売市場・生産者の双方に求められ、連携して乗り切っていく必要があるとの認
識です。
そのため、JAグループでは、今後も卸売市場販売対策を園芸販売事業の重要
な柱のひとつと位置づけ、営業力があり経営体質が強い卸売市場会社とは、こ
れまで以上に連携を強化していきます。
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