...

ハンドブック

by user

on
Category: Documents
25

views

Report

Comments

Transcript

ハンドブック
Good Clinical Practice Handbook
GCP
ハンドブック 5
第
医薬品の臨床試験の実施の基準
編集
渡邉裕司
浜松医科大学医学部
臨床薬理学講座教授
版
目 次
目 次
Ⅰ. GCP・治験の概要と最近の動き
1. 治験と倫理
1
2
3
4
5
6
7
渡邉 裕司
はじめに ………………………………………………………………3
GCP 省令」のガイダンスの意義 ……………………………………4
2013 年改訂ヘルシンキ宣言 ……………………………………………4
治験に求められる倫理の原則 …………………………………………5
治験審査委員会…………………………………………………………7
プラセボ使用の根拠 ……………………………………………………8
おわりに ………………………………………………………………9
2. 医師主導治験
渡邉 裕司
1 はじめに ………………………………………………………………10
2 医師主導治験の現状 …………………………………………………10
3 医師主導治験と他制度の使い分け ……………………………………11
4 医師主導治験の体制整備 ……………………………………………14
5 おわりに ………………………………………………………………15
3. ヒト初回投与試験ガイダンス
熊谷 雄治
1 はじめに ………………………………………………………………17
2 対象とする範囲 ………………………………………………………17
3 ガイダンス主文について ……………………………………………18
4. 薬物相互作用ガイドラインの作成
大野 泰雄
1 はじめに ………………………………………………………………28
2 新ガイドライン案の内容について ……………………………………29
3 おわりに ………………………………………………………………39
5. 治験の IT 化Ё電磁的記録の活用
楠岡 英雄
1 はじめに ………………………………………………………………42
2
治験の依頼等に係る統一書式」について …………………………43
3 日本製薬工業協会医薬品評価委員会のポリシー ……………………44
4
事務連絡「治験関連文書における電磁的記録の活用に関する基本的考
え方について」 ………………………………………………………45
i
6. モニタリング業務の効率化
成川 衛
1 はじめに ………………………………………………………………62
2 リスクに基づく SDV 手法とは ………………………………………63
3 検討の背景 ……………………………………………………………63
4
リスクに基づくモニタリングおよび SDV 手法の適用に際しての留意点
5
リスクに基づく SDV の手法の例 ……………………………………66
おわりに ………………………………………………………………67
……………………………………………………………………… 65
6
7. GCP 運用通知の廃止と新 GCP ガイダンス発出の目的 ………69
宮田 俊男
Ⅱ. GCP 関連法令・通知
1. ヘルシンキ宣言
(2013 年フォルタレザ(ブラジル)総会改訂) ………………………………75
和訳:宮川 幸子
2. 薬事法(抜粋)
(法律第 145 号)
……………………………………………………………83
(最終改正 平成 25 年 12 月 13 日)
3. 薬事法施行規則(抜粋)
(昭和 36 年 2 月 1 日 厚生省令第 1 号) ………………………………………98
(最終改正 平成 26 年 1 月 17 日)
4. 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令
(平成 9 年 3 月 27 日 厚生省令第 28 号) ……………………………………119
(最終改正 平成 24 年 12 月 28 日)
5. 独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対する治験副作用等報
告について
(平成 16 年 3 月 30 日 薬食発第 0330001 号) ………………………………162
(改正 平成 25 年 9 月 17 日)
6. 薬物に係る治験に関する副作用等の報告に係る薬事法施行規則
ii
目 次
の一部を改正する省令の施行等に関する留意事項について
(平成 20 年 10 月 1 日 薬食審査発第 1001005 号) …………………………166
7. 治験副作用等の定期報告及び治験審査委員会の会議の記録の概
要の作成等に関する Q & A について
(平成 21 年 2 月 5 日 事務連絡)……………………………………………175
8. 薬事法施行規則等の一部を改正する省令の施行について
(平成 24 年 12 月 28 日 薬食発 1228 第 1 号) ………………………………189
9.
医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のガイダンスに
ついて ※解説付き
(平成 24 年 12 月 28 日 薬食審査発 1228 第 7 号) …………………………193
(改正 平成 25 年 4 月 4 日)
解説:小野 俊介,佐藤 洋一,斉藤 和幸
10. 薬事法施行規則等の一部を改正する省令の施行に関する留意事
項について
(平成 24 年 12 月 28 日 薬食審査発 1228 第 11 号) …………………………365
11. 治験に係る文書又は記録について
(平成 25 年 2 月 14 日 事務連絡) …………………………………………376
12. 自ら治験を実施しようとする者による薬物に係る治験の計画の
届出等に関する取扱いについて
(平成 25 年 5 月 31 日 薬食審査発 0531 第 4 号) ……………………………398
(改正 平成 25 年 7 月 1 日)
13. 治験の依頼をしようとする者による薬物に係る治験の計画の届
出等に関する取扱いについて
(平成 25 年 5 月 31 日 薬食審査発 0531 第 8 号) ……………………………415
(改正 平成 25 年 7 月 1 日)
14. E2B(R3)実装ガイドに対応した市販後副作用等報告及び治験
副作用等報告について
(平成 25 年 9 月 17 日 薬食審査発 0917 第 1 号・薬食安発 0917 第 2 号) ……430
iii
注:本資料は,平成 24 年 12 月 28 日付薬食審査発 1228 第 7 号「「医薬品の臨床試験の
実施の基準に関する省令」のガイダンスについて」の全文を明朝体で記載するとと
もに,各条文の解説を で示した。
(解説執筆:小野 俊介,佐藤 洋一,斉藤 和幸)
薬食審査発 1228 第 7 号
平成 24 年 12 月 28 日
改正 平成 25 年 4 月 4 日
薬食審査発 0404 第 4 号
各都道府県衛生主管部(局)長あて
厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知
医薬品の臨床試験の実施の基準に関しては,「薬事法施行規則等の一部を改正す
る省令」(平成 24 年 12 月 28 日付厚生労働省令第 161 号)の制定により「医薬品の
臨床試験の実施の基準に関する省令」(平成 9 年厚生省令第 28 号。以下「GCP 省
令」という。)が改正され,治験の契約等が効率化されたところです。また,本省
令改正に伴い,「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の施行について」(平成
24 年 12 月 28 日付薬食発 1228 第 1 号厚生労働省医薬食品局長通知)が通知された
ところです。
今般,改正後の GCP 省令が円滑に施行されるよう,その運用の参考となるガイ
ダンスを別添のとおり作成しましたので,貴管下関係業者,医療機関等に対し周知
いただきますよう御配慮願います。
なお,GCP 省令の規定に合致し,被験者の人権の保護,安全の保持及び福祉の
向上が図られ,治験の科学的な質及び試験の成績の信頼性が確保されるのであれば,
本ガイダンス以外の適切な運用により治験を実施することができます。
また,本ガイダンスは本日から適用され,適用に伴い,「「医薬品の臨床試験の実
施の基準に関する省令」の運用について」(平成 23 年 10 月 24 日付薬食審査発
1024 第 1 号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)は廃止いたします。
(別添)
旧運用通知からの主な改正点
193
Ⅱ.GCP 関連法令・通知
第 10 条(実施医療機関の長への文書の事前提出)
治験の依頼をしようとする者は,あらかじめ,次に掲げる文書を実施医療機
関の長に提出しなければならない。
1)治験実施計画書(第 7 条第 5 項の規定により改訂されたものを含む。
)
2)治験薬概要書(第 8 条第 2 項の規定により改訂されたものを含む。
)
3)症例報告書の見本
4)説明文書
5)治験責任医師及び治験分担医師(以下「治験責任医師等」という。)と
なるべき者の氏名を記載した文書
6)治験の費用の負担について説明した文書
7)被験者の健康被害の補償について説明した文書
2 治験の依頼をしようとする者は,前項の規定による文書の提出に代えて,
第 5 項で定めるところにより,当該実施医療機関の長の承諾を得て,前項各
号に掲げる文書に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他
の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下「電磁的方
法」という。)により提出することができる。この場合において,当該治験
の依頼をしようとする者は,当該文書を提出したものとみなす。
1)電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ 治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機と実施医療機関
の長の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し,
受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ 治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機に備えられた
ファイルに記録された前項各号に掲げる事項を電気通信回線を通じて実
施医療機関の長の閲覧に供し,当該実施医療機関の長の使用に係る電子
計算機に備えられたファイルに同項各号に掲げる事項を記録する方法
(電磁的方法による文書の提出を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出
をする場合にあっては,治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子
計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
2)磁気ディスク,シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一
定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイル
に前項各号に掲げる事項を記録したものを交付する方法
3 前項に掲げる方法は,実施医療機関の長がファイルへの記録を出力するこ
とによる書面を作成することができるものでなければならない。
4 第 2 項第 1 号の「電子情報処理組織」とは,治験の依頼をしようとする者
の使用に係る電子計算機と,実施医療機関の長の使用に係る電子計算機とを
電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
218
9 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」のガイダンスについて
5 治験の依頼をしようとする者は,第 2 項の規定により第 1 項各号に掲げる
文書を提出しようとするときは,あらかじめ,当該実施医療機関の長に対し,
その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し,書面又は電磁的方
法による承諾を得なければならない。
1)第 2 項各号に規定する方法のうち治験の依頼をしようとする者が使用す
るもの
2)ファイルへの記録の方式
6 前項の規定による承諾を得た治験の依頼をしようとする者は,当該実施医
療機関の長から書面又は電磁的方法により電磁的方法による通知を受けない
旨の申出があったときは,当該実施医療機関の長に対し,第一項各号に掲げ
る文書の提出を電磁的方法によってしてはならない。ただし,当該実施医療
機関の長が再び前項の規定による承諾をした場合は,この限りでない。
治験の依頼をしようとする者は,治験の依頼にあたっては,あらかじめ必要な最新の文
書を提出しなければならない。
平成 20 年の改定運用通知において,治験分担医師に関しては氏名リストを提出するだ
けでよいとされ,履歴書の提出が必要なのは求めがあった場合のみとなった。また第 7 条
の解説にも記載されているとおり,治験実施計画書の分冊を作成している場合で他の医療
機関に係る記載が変更される場合の改訂や症例報告書の見本のレイアウトの変更などに係
る改訂の場合には,本条に基づく改訂版の提出の必要はなくなった。
平成 24 年の改定ガイダンスには,いくつかの文書を一つにまとめて作成することも可
とする旨が追記された。
〈第 1 項〉
1 治験の依頼をしようとする者は,治験の依頼にあたっては,あらかじめ,実施
医療機関の長に以下の最新の文書を提出すること。
⑴
治験実施計画書
⑵
治験薬概要書
⑶
症例報告書の見本(治験実施計画書において,症例報告書に記載すべき事項
が十分に読み取れる場合は,当該治験実施計画書をもって症例報告書の見本に
関する事項を含むものと解してよい。)
⑷
説明文書(説明文書と同意文書は一体化した文書又は一式の文書として取扱
われたい(第 2 条の解説 15 の⑴の②及び③を参照。
)
⑸
治験責任医師等の氏名を記載した文書(治験責任医師となるべき者がその要
件を満たすことを証明した履歴書及びその他の文書並びに治験分担医師となる
べき者の氏名リスト(求めがあった場合には治験分担医師の履歴書))
⑹
治験の費用の負担について説明した文書(被験者への支払(支払がある場
合)に関する資料)(第 32 条第 1 項及び第 2 項の解説 11 を参照)
219
Fly UP