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一太郎 9/8 文書

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一太郎 9/8 文書
材料物性 工 学科
模擬実験
材料の性質は温度でこんなに変わる!!
-電気抵抗の温度変化の測定実験-
□ 会場 N211
時間 11:10~12:30,
14:00~15:30
① 材料の電気抵抗を測定してみよう
銅などの金属は電気を通しやすく,木や紙などは電気を通しにくいことは良く知られて
います。電気を良く通す材料は「導体」,電気を通さない材料は「絶縁体」,そして導体と
絶縁体の中間くらいの電気の通りにくさを示す材料が「半導体」とよばれています。でも
これはあくまで,私たちが日常暮らす温度での話です。また,これらの分類は,その材料
の電気の通りにくさの目安である「電気抵抗」が,温度によってどのように変化するかを
表しています。電気抵抗は,その材料がどんな温度に置かれているかで大きく変化します。
電気抵抗を「測る」法則は,オームの法則です。これは『物質に流れる電流 I は,物質の
両端にかけた電圧 V に比例する』という法則で,式で表すと
V=RI
となります。このときの R が電気抵抗です。この法則に従うと,電気抵抗を測定するには,
電気を流す装置(電流電源)と電圧を測定する装置(電圧計)が必要であることになりま
す。簡単に測定するなら,家庭にある回路計(テスタ)などの装置でも可能です。
これらの装置を使って,材料の電気抵抗が温度によってどのように変化するのか測定し
ましょう。
② 超伝導現象の不思議を体験しよう
電気抵抗がゼロになる状態,それが超伝導です。
超伝導状態が特異なところは,単に電気抵抗がゼ
ロというだけでなく,「完全反磁性(マイスナー効
果)」という性質を持つ点にあります。これは右の
写真のような『超伝導体の上で磁石が浮く』など
の現象で知っている人も多いと思います。単に磁
石が浮くだけなら,磁石の反発力を利用しても磁
石は浮きます。『超伝導物質の上の浮き磁石』がど
れくらい不思議な現象なのかを『磁石の上に浮く
磁石』と比べる実験で体験してください。
超伝導体の上に浮く磁石。超伝導体
を包むビニールに磁石の影が映っ
ています。
③ おまけ実験-いろいろなものを冷やしてみよう-
(温度で変わるのは電気抵抗だけではない)
材料の性質には,温度により劇的に変わるものがほかにもたくさんあります。硬さもそ
の一つです。「バナナで釘が打てる」ことは良く聞きますが,本当にそうなのかを試してみ
ましょう。また,材料の性質や状態がどのように変化するか,実際にいろいろなものを冷
やして観察してみましょう。
Department of Materials Science and Engineering
体験学習
タイタニック号沈没の謎を追え!
□ 会場 K105
時間 11:10~12:30,
14:00~15:30
豪華客船タイタニック号(46,358 トン)
は、 1911 年に建造され、翌 1912 年 4
月 10 日、イギリスのサザンプトンを出
港し、 アメリカのニューヨークに向け
て処女航海に出た。しかし、その途中、
4 月 14 日 23 時 40 分、北大西洋のニュ
ーファウンドランド沖で氷山に衝突し、
2 時間 40 分で沈没した。このとき、乗
船者 2208 名の中、1517 人が死亡し、
世界最大の海難事故となった。
沈没するタイタニック号 Willy Stöwer 画
沈没の直接の原因は、氷山と接触した際の
こ う てつせい
衝撃によって鋼 鉄製 の船体に生じたわずか 1
れつ
平方メートル程度のき裂 (穴)であった。こ
のき裂から、毎秒 7 トンもの海水が船内に流れ
込んだのである。
こうてつ
船体(Hull)と氷山(Iceberg)の衝突状況
もろ
しょうげきりょく
鋼鉄は、低温では脆くなり、衝撃力 を受ける
とガラスのように簡単に割れてしまうという
ていおんぜいせい
性質を持っている(低温脆 性 )。鋼鉄中に不純
物が多く存在すると、さらに割れやすくなる。1900 年頃の鋼鉄Tには、当時の技術的限界
により、リン(P)や硫黄(S)といった不純物元素がたくさん含まれていた。このような
鋼鉄が、沈没当夜のような低温(海水温度:マイナス 2℃)の中、速度 20.5 ノット(時速
38 キロメートル)で氷山に激突したのだから、ひとたまりもなかったであろう。
本体験学習では、このような“意外
な鉄の超弱点”とも言える“低温脆性”
を理解するために、常温と極低温(液体
窒素温度マイナス 196℃)にて鋼鉄の破
こわ
壊試験を行い、鋼鉄の壊 れ方がどのよう
に変わるのかを体験してもらいます。
低温で衝撃破壊させた鋼鉄の電子顕微鏡写真
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