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固定資産税の性格
固定資産税の性格 固定資産税は、固定資産の保有と市町村が提供する行政サービスとの 間に存在する受益関係に着目し、応益原則に基づき、資産価値に応じて、 所有者に対し課税する財産税。 応益原則に基づく税であるため、固定資産税に関する非課税等特別措置 は、限定的に講じているところ。 (参考)固定資産税の非課税と市町村交付金制度 固定資産税が非課税とされる国や地方公共団体が所有する固定資産であっても、一般の固 定資産と異ならない状態で使用収益されているもの(公務員宿舎、民間貸付の土地等)等に ついては、固定資産の保有と市町村が提供する行政サービスとの間に存在する受益関係に鑑 み、固定資産税相当額の負担を求めることが適当であることから、固定資産税の代替として 国有資産等所在市町村交付金(市町村交付金)を資産が所在する市町村に交付することとさ れている。その他、国有提供施設等所在市町村助成交付金(いわゆる基地交付金)等の制度 がある。 総務省自治税務局作成資料 固定資産税の非課税措置 (1) 国、地方公共団体が所有する資産に対する非課税 国や地方公共団体が所有する資産に対しては、その公的な性格に鑑み、相 互非課税の観点から、非課税とされている。 (2) 用途による非課税(用途非課税) 国、地方公共団体以外の者が所有する固定資産については、原則として課 税されるが、その固定資産の性格やその固定資産が供されている用途にかん がみ、非課税とされる場合がある。 ※特殊法人である道路関係四公団が所有する固定資産は、「公共の用に供する道路」に該当するも のについて、用途の観点から非課税とされているが、その他の資産については課税されている。 (3) 非課税独立行政法人が所有する資産に対する非課税 独立行政法人のうち、国立博物館、消防研究所等国から業務を引き継いだ 一定のもの(非課税独立行政法人)が所有する一定の資産については、非課 税とされている。 総務省自治税務局作成資料 有償で貸付されている資産に対する課税について 現行法上、有償で貸付されている資産については、用途のいかんに関わら ず固定資産税は課税されている。 所有者が自ら使用する資産 用途非課税の資産 に該当する場合 用途非課税の資産 に該当しない場合 固定資産税非課税 (道路関係四公団等の有料道路) 固定資産税課税 所有者が有償で貸付を行っ ている資産 固定資産税課税 固定資産税課税 注 上表は、国又は地方公共団体以外の者(特殊法人、非課税独立行政法人でない独立行政法人 を含む。)が、資産を所有する場合である。 総務省自治税務局作成資料 「公共の用に供する道路」について 地方税法において「公共の用に供する道路」については非課税措置を講 じている(用途非課税であり、国、地方公共団体以外の者が所有する場 合であっても非課税となる。)。 (「公共の用に供する道路」の定義) 「公共の用に供する道路」については、「何ら制約を設けず広く不特 定多数人の利用に供する道路」と解釈している(昭和26年7月13日 地方財政委員会通達)。 (参考)地方税法(抜粋) (固定資産税の非課税) 第348条 略 2 固定資産税は、次に掲げる固定資産に対しては課することができない。ただし、固定資産を 有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資 産の所有者に課することができる。 五 公共の用に供する道路、運河用地及び水道用地 総務省自治税務局作成資料 有料道路に対する固定資産税の取扱い 有料道路=原則課税 一般の有料道路(箱根ターンパイク、関西空港連絡橋等)=課税 「公共の用に供する道路」=非課税 料金徴収期間が定められている等の要件を満たす有料道路 道路関係四公団等の有料道路が「公共の用に供する道路」に該当するか どうかについての考え方 ○ 料金徴収期間が定められていること。 → 料金徴収期間が経過すれば無料開放され、何ら制約を設けず広く不 特定多数人の利用に供されることとなる。 ○ 徴収する料金の水準が建設費等からみて適正な水準であること。 → 一般の有料道路と異なり、収益事業とみるべきものではない。 総務省自治税務局作成資料