...

「あきた森の宅配便」(小坂町)~(PDF:1323KB)

by user

on
Category: Documents
25

views

Report

Comments

Transcript

「あきた森の宅配便」(小坂町)~(PDF:1323KB)
秋田支局ニュース
Vol 3
第
(1)
3
号
秋田支局では、管内農業者及び関
係者等の地域活性化に向けた最新
の取組を紹介します。
平成28年1月発行
Akita Branch Office,
Tohoku Regional Agricultural
Administration Office
フキノトウ
ミズ
ネマガリタケ
株式会社 あきた森の宅配便
栗山 奈津子 代表取締役社長
東京農業大学卒業後、青森市の食品会社に
就職。
「農業の仕事に関わりたい」という想いが募り、
3年間勤めた会社を退社。
小坂町にUターン後の平成26年4月に父から
「あきた森の宅配便」の代表を受け継ぎ、2代
目社長に就任。
「山菜ガール」としてテレビのニュースや地元
紙などにも紹介されながら、この取り組みを更
に盛り上げていこうと奮闘中。
あきた森の宅配便イメージキャラクター
画像提供:あきた森の宅配便
Q 取り組みのきっかけを教えてください。
栗山:若者の人口流出、高齢化が進んでいる秋田県ですが、四季の変化に
より自然の恵みがとても豊かな地域であります。地域の人々はその価値に
気づいていない人も多く、「ここには何もない」と言います。
しかし、「ここにしかない価値」もきっとあると思い、地域の高齢者の
人たちと一緒に自分たちの得意分野である「山菜採り」を活かして外に向
かって生きがいを再び見つけられる取り組みをしたいと思いました。
「大好きなふるさとの魅力を、山菜を通じて知ってもらうにはどうしたら
いいか」と地域の仲間で話し合う中から、天然山菜に徹底的にこだわった
「天然山菜採り代行サービス」を平成18年から開始しました。
当初は、私の父(栗山銕志さん)が代表を務め、祖母の川口キサさんを
はじめとするご近所の仲間が「山の名人」として集まりました。
Q 取組の内容を紹介してください。
栗山:「あきた森の宅配便」は、小坂町周辺で採れた天然山菜のネット
ショップです。「天然山菜が欲しい!」という消費者から注文をインター
ネットやFAXで受付け、山を良く知る「山の名人」のおじいちゃんやお
ばあちゃんが、天然山菜を食べたいと思っている方に代わって、希望の山
菜を探し、採って来てくれるユニークなサービスを提供しています。
この取り組みを通じて山菜の食文化や自然と共生したライフスタイルを、
都市に住む人や若い世代の人たちにもっと身近に感じてほしいと思ってい
ます。
(※ 注文からお届けまでの流れや山菜スケジュールについては裏面を参照してください)
Vol.3
秋田支局ニュース
(2)
おらださ、
任せてけれ~!
『山の名人は山菜料理の名人でもある』と郷土料理の調理レシピも同封
Q 取り扱う山菜は何種類ぐらい? 冬期間はどうなの?
栗山:取り扱う山菜は、山ウドやタラノメ、
ワラビなど12種類。在庫は置かず注文を
受けてから朝、採りにいきます。
採れる期間が長く量も採れるミズが一番
の売れ筋です。
春から秋は山菜採り代行サービスをして、
冬期間は山菜の塩漬け、缶詰などを入れた
山菜そばセットや山菜なべセットを販売し
ています。
「いっぱい採れたぞ~!」
Q 注文はどれくらい?(件数、行き先等)
栗山:昨年は約1,200件を発送しました。
関東、関西方面のお客様で50~70歳位の方が
多いほか、原発事故関係で山菜を採れない
福島県からの注文もありました。
注文は2月から受付けしますが、すぐに予約で
いっぱいになる山菜もあります。
Q 評判は?(お客様からのコメント)
栗山:「山の名人の腕任せで届くシステムが面白い!」、「昔の思い
出が蘇った!」、「とても立派な山菜に感動した!」などの声が寄せら
れ、とてもうれしく思います。
Q 「山の名人」は何人いるの?
栗山:現在は60~80歳代の30名の「山の名人」と
大館市にある「陽気な母さんの店」の農家70名の
方々に支えられています。天然山菜を採る場所は、
名人それぞれの秘密で、家族にさえも詳しい場所
は教えないそうです。
現在、「山の名人」の後継者育成に取り組んでい
るところです。
山の中に入ったらカモシカ
みたいに速いんだぞ~
『山の名人 川口さん (78歳)』
● 山菜スケジュール(※気候・天候により収穫状況が左右されます)
■ お問い合わせ先:㈱あきた森の宅配便
TEL:0186-29-3003
http://ja-a-yamamoto.jp
Q 今後の目標(計画、やってみたいこと等)を教えてください。
栗山:「山菜採り体験ツアー」の希望者を募り、
小坂町観光や大館市の「陽気な母さんの店」
の農業体験とコラボする活動を考えています。
小坂町鴇(ときと)地域で作られたぶどうを
小坂町
使って山菜とワイン、熊肉をコラボして、ここで
しか食べることが出来ない料理を提供したいと 「ミズの葉スムージ(試作品)」
思います。
現在、山菜の乾燥粉末やスムージを試作中
「山の名人」の方々(事務所前にて)
ですが、いつかは商品化したいと考えていま
す。
平成28年は
■ お問い合わせ先:㈱あきた森の宅配便
平成28年は「狩りガール」を目指して、狩猟
狩りガール
TEL・FAX :0186-29-3003
免許取得に挑戦します。
に挑戦!
http://www.akita-mori.com/
【取材者コメント】
栗山社長の「大好きなふるさとを元気にしたい!」という思いが、山の名人をはじめたくさんの協力者によって、この取り組みを成長
させてきたと思います。今後この取り組みを通じて、山村と都市の交流がもっと深まり、地域が活性化することを期待します。
問い合わせ先:東北農政局秋田支局 地方参事官室第3班 髙橋・小松田 ℡018-862-5755
Fly UP