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みずほ中国 ビジネス・エクスプレス

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みずほ中国 ビジネス・エクスプレス
2016 年 7 月 19 日
みずほ銀行(中国)有限公司
中国業務部
―マクロ経済関連―
みずほ中国
ビジネス・エクスプレス
( 経済編 第 58 号 )
要 旨
4~6 月期実質GDP(国内総生産)成長率は前年比+6.7%と、1~3 月期と同水準。6 月経済指標は 5
月比で小幅改善・悪化したものが交錯。下期以降、過剰生産能力解消などの構造調整を加速すれば、景
気下押し圧力は更に強まることとなり、構造改革進展と、成長・雇用維持のバランスが問われる展開に。
1.5 月経済指標は総じて小幅悪化
・ 4~6 月期も+6.7%成長
・ 投資は小幅減速
・ 消費品小売額は小幅加速
・ 不動産価格上昇率は一線都市で引続き鈍化
・ 輸出入共に悪化
・ CPI上昇率鈍化は野菜価格安定が主因
・ 貸出純増額、社会融資総量は拡大
2.トピックス~雇用所得環境、過剰生産能力を巡る動き
・ 「住民収入の持続的な伸びに一定の困難」
(国家統計局)
・ 「過剰生産能力解消目標未達に厳罰」
(国家発改委)
-1-
1.5 月経済指標は総じて小幅悪化
・4~6 月期も+6.7%成長
7 月 15 日、国家統計局は 1~6 月期及び 4~6 月期の実質GDP(国内総生産)成長率が共に前年同期
比(特記しない限り以下同)+6.7%だったと発表1、09 年 1~3 月期(+6.2%)以来、7 年ぶりの低水
準であった21~3 月期(+6.7%)と同水準で、政府目標の+6.5~7.0%の範囲内であった(図表 1)。
前期比は+1.8%である。
15 日記者会見した盛来運・国家統計局報道官は経済の現状に対する評価を「①穏、②進、③新、④好、
⑤難」の 5 文字で説明した3。①「穏」はイ)成長4、ロ)雇用、ハ)物価、ニ)収入・消費がいずれも
安定していたこと。②「進」はイ)産業構造からみて、上半期GDPに占める第三次産業の比率が 54.1%
に達し前年同期から 1.8%PT 上昇、ロ)GDPに占める最終消費支出の比率が 73.4%に達し同 13.2%PT
上昇、ハ)地域でみると中西部の工業付加価値生産額が東部や全国平均を上回ったこと、ニ)供給サイ
ド構造改革が一応の成果を見た5こと。③「新」は 1~6 月期の新規登録企業が 1.4 万社と前年同期の 1.2
万社から増加したこと。④「好」は単位 GDP 当たりエネルギー消費が▲5.2%低下、PPI(工業製品出
荷価格)のマイナス幅が 6 か月連続で縮小、工業企業利潤が+6.4%増えたことなどを挙げている。
一方、⑤「難」はイ)国際環境を見ると、世界経済回復は予想に及ばず、貿易が引続き低迷、不確定
要因が増えている一方、ロ)国内では、中国経済が構造調整、構造転換・高度化のカギとなる段階に当
たり、調整の陣痛が続き、実体経済はまだ比較的困難であること、を挙げている。
需要項目別寄与度をみると、1~6 月期は純輸出のマイナス幅が 1~3 月期の▲1.4%PT から▲0.7%PT
へと縮小、最終消費支出の落ち込み(5.7%PT→4.9%PT)を補った形である。総固定資本形成は+2.5%
PT と、1~3 月期(+2.4%PT)とほぼ同水準であった(図表 2)。
GDP、主要経済指標(四半期)
09
10
11
12
13
14
15
16
-5%
(注)輸出は人民元建価格をPPI(生産者物価)、固定資産投資は固定資産投資価格指数、
消費財小売はRPI(小売物価)で実質化。(資料)中国国家統計局、CEIC
-0.4
-0.1
-1.3 -0.8
-0.1
-0.7
-1.4
-4.0
-5
(資料)国家統計局、CEIC
16(1-6)
08
-0.6
2015
-15%
0
2003
-5%
16(1-3)
0%
実質GDP(右軸)
固定資産投資実質(左軸)
消費財小売額実質(左軸)
輸出実質(左軸)
実質GDP前期比(右軸)
2014
5%
2013
5%
2012
15%
2011
6.7%
2010
7.1%
6.2%
2009
10%
8.7%
8.0%
7.5%
8.0%
25%
2008
35%
12.7
14.2
純輸出
総資本形成
11.4 1.5
最終消費支出
10.1
10.0
1.9
9.7
GDP
10.6
1.4
9.4
0.3
10
9.3 7.9
6.3
7.8 7.3
0.3 6.9 6.76.7
8.1 7.1 4.4 0.2
3.8 5.5
6.2
7.0
5.1
2.4 2.5
3.4 4.3
2.9
5
3.4
6.2 5.3 6.4
5.9
5.7 4.9
5.3 4.8
4.3
4.3 3.6 3.6 4.1
3.6 4.3
2007
12.2%
GDP 需要項目別内訳
15 (前年比寄与度、%)
2006
15%
2005
45% (前年比%)
図表 2
2004
図表 1
1
中国国家統計局 7 月 15 日「上半年国民经济运行总体平稳、稳中有进(上半期の国民経済運行は全体として平穏、安定の中で進む)」
http://www.stats.gov.cn/tjsj/zxfb/201607/t20160715_1377652.html
2
3
4
なお、名目 GDP 規模は 7 年前 09 年 1-6 月期の 15 兆 6,898 元に対し、16 年 1-6 月期は 34 兆 0,637 元と、過去 7 年間で 2.2 倍に増加。
脚注 1 に同じ。
「2010 年価格による GDP 増分は前年同期より 230 億元多く中国経済は安定成長していることがわかる」
(盛来運統計局報道官)という。
5
「去産能(過剰生産能力解消)」:1-6 月石炭生産▲9.7%、粗鋼生産▲1.1%。「去庫存(不動産在庫解消)」:6 月末商品住宅在庫面積が
3 月末比で▲2,100 万㎡減少、去杠杆(デレバレッジ):5 月末一定規模以上工業企業資産負債比率が▲0.5%PT、など。
-2-
・投資は小幅減速
6 月の経済指標は 5 月に比べ小幅悪化・改善したものが交錯した。6 月の工業付加価値生産額は前年同
月比+6.2%と、5 月(+6.0%)から加速した(前月比+0.5%)(図表 3)。1~6 月累計では+6.0%
で 15 年通年(+6.9%)から減速している。
図表 3
22
工業付加価値生産額
図表 4
(前年比%)
40%
18
(前年比、%)
固定資産投資
不動産開発投資
合計
化学
輸送機器
紡織
金属素材
20
固定資産投資
35%
30%
16
14
25%
12
20%
10
15%
8
9.0%
6
10%
4
5%
6.1%
2
7
9 11
12
3
5
7
13
9 11
3
5
7 9 11
14
3
5
7 9 11
15
16/3
15/9
15/3
14/9
14/3
13/9
13/3
12/9
12/3
11/9
11/3
10/9
10/3
09/9
09/3
08/9
08/3
07/9
07/3
0
-2
1.0%
0%
(注)各年初から当月までの累計値の前年同期比。12年末まで3,6,9,12月末、13年以降月ベース。
(資料)国家統計局、CEIC
3 5
16
(注)工業付加価値生産額。1月は1~2月累計の前年比。輸送機器は12年3月以降、自
動車。(資料)CEIC
図表 5
40
固定資産投資(国有・民間投資)
図表 6 鉄道・道路・水利・環境産業固定資産投資
(前年比、%)
60,000
固定資産投資
国有及び国有ホールディングス
35
民間投資
50,000
(億元)
(前年比%)
60
鉄道運輸投資額(左軸)
道路投資額
水利、環境、公共施設投資額
水利、環境、公共設備管理業
道路運輸
鉄道運輸前年比(右軸)
40
30
25
23.5
20
40,000
20
30,000
0
20,000
-20
10,000
-40
0
-60
15
10
9.0
5
16/5
16/1
15/9
15/5
15/1
14/9
14/5
14/1
13/9
13/5
13/1
12/9
12/5
12/1
11/9
11/5
11/1
0
(注)各年初から当月までの累計値の前年同期比。(資料)国家統計局、CEIC
12/2
12/4
12/6
12/8
12/10
12/12
13/3
13/5
13/7
13/9
13/11
14/2
14/4
14/6
14/8
14/10
14/12
15/3
15/5
15/7
15/9
15/11
16/2
16/4
16/6
2.8
(注)各年初から当月までの累計値及びその前年同期比。(資料)国家統計局、CEIC
名目固定資産投資は 1~6 月累計では+9.0%と、1~5 月の+9.6%、15 年通年の+10.0%から減速し
た(6 月単月前月比+0.5%)。6 月単月でも+7.3%6と 5 月(+7.4%)から減速している。1~6 月累計
のうち不動産開発投資は+6.1%と 1~5 月(+7.0%)から減速した(図表 4)。
16 年に入ってから一桁の伸びに鈍化し、1~6 月累計では+2.8%の伸びにとどまった民間投資の減速
(図表 5)について、盛報道官は「①合計の 5 割前後を占める製造業の投資が、中国経済が構造転換段
階に入って以降、伝統産業において生産能力過剰が深刻で、工業品価格も低迷、企業の投資意欲が強く
ないこと、②ある地方においては民間投資の参入障壁が高く、企業に投資意欲があってもこうした制限
が投資に不利、③小型企業が主体である民間企業に借入難や借入コスト高の問題があり資金調達コスト
6
月次値とその前年比変動率は 1~6 月累計値から筆者算出。
-3-
が高い」といった要因を挙げた7。
一方、水利、環境、公共設備管理業向け投資の伸びは 1~6 月に+26.7%と、15 年通年の+20.4%か
ら小幅加速したものの、1~5 月の+28.6%からは小幅減速している(図表 6)。
・消費品小売額は小幅加速
個人消費は名目消費品小売額が 6 月に+10.6%と、5 月(+10.0%)から加速した。物価上昇要因を
除いた実質でも+10.3%と、5 月(+9.7%)から小幅加速した(前月比+0.9%)(図表 7)。1~6 月
累計では+10.3%と 15 年通年の+10.7%を下回っている。このうち、ネット・ショッピングによる小売
額は 2 兆 2,367 億元(うち商品 1 兆 8,143 億元、+26.6%)と消費品小売額合計の 14.3%を占め、伸び
率は+28.2%であった。
図表 7
25%
消費品小売額、品目別小売売上、住宅販売面積
(前年同月比%)
指定企業商品小売額(左軸)
新車販売台数(右軸)
家電(右軸)
住宅販売面積(右軸)
20%
消費品小売
総額(左軸)
15%
40%
30%
20%
5%
10%
0%
0%
-10%
自動車販売台数(乗用車・商用車別)
50%
10%
-5%
図表 8
-10%
6 8 10 122 4 6 8 10 122 4 6 8 10 122 4 6 8 10 122 4 6
12
13
14
15
16
-20%
(注)指定企業:年商500万元以上。家電販売も同企業のもの。2月=1-2月累計。(資料)CEIC
住宅販売面積は 6 月に+14.6%(1 億 6,348 万㎡)と、13 年 12 月以来の単月プラスとなった 15 年 4
月以来、14 か月連続で拡大、1~6 月累計で 6 億 4,302 万㎡、+27.9%となったが、6 月単月の伸び率(+
14.6%)は 5 月の+24.2%からは鈍化した。人民銀行による預貸金利引き下げ(14 年 11 月以降計 6 回
実施)、2 軒目の住宅購入時の頭金比率(下限)引き下げ(60%から 40%に。15 年 3 月 30 日)、1 軒目
の住宅購入時の頭金比率引き下げ(25%に。同年 9 月 30 日)など当局の不動産市場テコ入れ方針の効果
や、15 年 4 月以降、6 月下旬に下落するまでの間の株高による資産効果及びその後の株価下落を受けた
株式市場から不動産市場への資本流入も、住宅販売回復の背景にある。
自動車販売は 6 月に 207.07 万台、+14.8%と、5 月(209.17 万台、+9.9%)から台数は減少したも
のの、伸びは加速した(図表 8)。15 年 10 月から実施した小型乗用車向けの減税措置8の効果による回
復傾向が続いている。1~6 月累計では 1,280.6 万台、+8.0%(15 年+4.6%。14 年+6.8%)となった。
・不動産価格上昇率は一線都市で引続き鈍化
6 月の新築住宅価格は、主要 70 都市のうち 55 都市で前月比上昇、上昇した都市の数は 5 月より 5 都
7
脚注 1 に同じ。
8
「财政部 国家税务总局关于减征 1.6 升及以下排量乘用车车辆购置税的通知(排気量 1,600 ㏄以下の乗用車購入税引き下げに関する財政
部、国家税務総局通達)」财税〔2015〕104 号(9 月 29 日付)は、10 月 1 日から 16 年末まで、排気量 1,600cc 以下の乗用車を対象に、自動車取得
税の税率を従来の 10%から 5%に引き下げる措置を公表。http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810755/c1827947/content.html
-4-
市減った。前月比で下落した都市は 10 都市で 5 月の 4 都市から 6 都市増え、前月比で横ばいであった都
市の数は 5 月の 6 から 6 月は 5 都市になった(図表 9)。前年比で上昇した都市の数は 57 都市と、5 月
から 7 都市増え、前年比で下落した都市の数は 12 都市と 5 月の 18 都市から 6 都市減った。
地域別に見ると、これまでの購入刺激策から制限策へと政策転換が図られた9上海、深圳(6 月上昇率
それぞれ+27.7%、+46.7%)で 4 月のピーク(+28.0%、+62.4%)から鈍化する一方、二線都市、
三線都市では上昇率が高まった(図表 10)10。
住宅販売価格前月比変動都市数
図表 9
70
新築住宅販売価格(前年比)
図表 10
35% (前年比、%)
(都市の数)
10
30%
5
25%
60
一線都市
二線都市
三線都市
20%
50
15%
40
10%
5%
30
55
0%
20
15/10
16/01
16/04
15/04
15/07
14/07
14/10
15/01
13/10
14/01
14/04
13/04
13/07
12/07
12/10
13/01
12/01
12/04
11/04
11/07
11/10
11/01
(資料)国家統計局、CEIC
25%
輸出入、貿易収支
1,200
20%
1,000
15%
800
10%
600
400
5%
200
0%
0
-200
-5%
-400
-10%
-600
-15%
-25%
-800
収支(右軸)
-20%
6
輸出(左軸)
-1,000
輸入
-1,200
8 10
13
2*
4
6
8
10 122*
4
6
14
8
15
10 122*
4
16
6
16/5
16/1
15/9
15/5
15/1
14/9
14/5
14/1
13/9
13/5
13/1
12/9
12/5
図表 12
(億ドル)
1,400
(前年比)
12/1
(注)一線都市:北京、上海、広州、深圳。
二線都市:天津、重慶、杭州、南京、 武漢 、瀋陽 、成都 、西 安、大 連、 青島 、寧
波、長沙、済南、厦門、長春 、哈爾 濱(ハルピン)、太原 、鄭 州、合 肥、南昌 、福州 。
三線都市:上記以外の45都市。(資料)CEIC
0
図表 11
11/9
前月比上昇
11/5
-10%
横ばい
11/1
-5%
前月比下落
10
-1,400
12%
11%
10%
9%
8%
7%
6%
5%
4%
3%
2%
1%
0%
-1%
-2%
-3%
-4%
-5%
-6%
-7%
-8%
-9%
-10%
-11%
-12%
CPI、PPI
(前年比%)
CPI
PPI
PPI:原材料
10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6
11
12
13
14
15
16
(資料)中国国家統計局、CEIC
(注)*1-2月の前年同期比及び合計。 (資料)中国通関統計
輸出入共に悪化
6 月の輸出は ▲4.8%(1,803.8 億ドル)、輸入▲8.4%(1,322.8 億ドル)、貿易黒字は 481.1 億ドルと、
輸出入共に 5 月(輸出▲4.1%、輸入 0.4▲%)から悪化した。1~6 月累計では輸出▲7.7%(9,854.8
9
3 月 25 日、上海市は 2 軒め住宅購入時の頭金比率をこれまでの 40%から 50~70%に引き上げ。深圳市は 2 軒めの住宅購入時の頭金比率を
これまでの 30%から 40%に引き上げ。いずれも、非居住者の取得条件を厳格化。なお、厦門、南京、合肥でも 4 月末から 7 月半ばまでにかけ住
宅価格抑制策が打ち出されるなど、住宅購入制限策は価格上昇の顕著な都市に広がる動きを見せている。参考:経済参考報 7 月 14 日「房地产
现严重分化 因城施策将是下半年楼市政策主线(不動産の分化深刻 地域毎の政策が下期不動産政策の主線に)」など。
http://www.china.com.cn/shehui/2016-07/14/content_38877726.htm
10
但し、上海の 6 月上昇率+27.7%は 5 月の上昇率と同水準。二線都市の住宅価格上昇例:厦門+33.6%、南京+29.7%、合肥+29.0%、
杭州+17.2%など。6 月の全国不動産価格変動率は+5.5%(各地域変動率を筆者が単純平均して算出)。
-5-
億ドル)、輸入▲10.2%(7,271.9 億ドル)、貿易収支は+2,582.9 億ドルの黒字であった。貿易総額は
▲8.7%と、1~5 月の▲8.6%からマイナス幅が小幅拡大した(図表 11、13、14)。
長引く中国貿易の不振について白明・商務部研究院研究員は「外部要因を見ると、低付加価値産業は
東南アジアへ移転、ハイエンド産業は欧米へ回帰し、貿易摩擦も頻繁。内部要因を見れば、国内の労働
コストの優位性は消退し、経済全体が減速している」として内外二重の圧力を受けているとしている11。
図表 13
主要地域別輸出
図表 14
30% (前年同月比、%)
30%
20%
20%
10%
10%
0%
0%
主要地域別輸入
(前年同月比、%)
-10%
-10%
輸出計
アジア
-20%
-20%
米国
日本
欧州
-30%
7
9 11
3
5
7
9 11
3
5
7
9
2013
2014
2015
(注)2月は1-2月合計の前年同期比。(資料)中国通関統計、CEIC
-30%
11
3
5
2016
輸入計
アジア
欧州
日本
7
米国
9 11
3
5
7
9 11
3
5
7
9
2013
2014
2015
(注)2月は1-2月合計の前年同期比。(資料)中国通関統計、CEIC
11
3
5
2016
・CPI上昇率鈍化は野菜価格安定が主因
6 月のCPI(消費者物価指数)上昇率は+1.9%と、5 月(+2.0%)から鈍化した。前月比では▲0.1%
と 5 月の▲0.5%からマイナス幅は縮小した(図表 12)。1~6 月平均では+2.1%と、+3.0%の政府目
標を下回っている。CPIの内訳を見ると、食品価格は 6 月に+4.6%と 5 月(+5.9%)から鈍化した
(図表 15)。野菜価格は低温により生産に影響が出た 5 月の+6.4%から 6 月は▲6.5%へとマイナス転
化、豚肉価格は 6 月に+30.1%と、5 月の+33.6%から鈍化した(図表 16)12。豚肉は生産量が 15 年に
5,487 万トンと前年比▲3.3%減少と、07、11 年に続き減少、豚周期(ピッグ・サイクル)13の上昇傾向
は概ね続いている。食品以外の価格は 6 月に+1.2%と、5 月(+1.1%)から小幅上昇した。外出する
人の多い夏季が近づき、航空運賃が+3.8%、旅行価格は+2.1%上昇した。
6 月のPPI(工業製品出荷価格)は▲2.6%と 52 カ月連続マイナスであったが、5 月の▲2.8%からは
マイナス幅が縮小した(図表 12)。前月比では▲0.2%と 5 月の▲0.5%からマイナス幅が縮小した。「石
油・天然ガス採掘(▲19.9%)、石油化工(▲11.8%)、石炭採掘と洗鉱(▲6.9%)、非鉄金属冶金製
錬と圧延加工(▲6.1%)、化学原料と同製品製造(▲5.4%)の五項目のPPI計への寄与度は計▲1.5%
11
国際商報 7 月 15 日「外贸供給侧结构性改革须提速(対外貿易供給サイド構造改革を加速する必要)」
http://finance.china.com.cn/roll/20160714/3812191.shtml
12
国家統計局 7 月 10 日「国家统计局城市司高级统计师余秋梅解读 2016 年 6 月份 CPI、PPI 数据 (国家統計局都市司高級統計師余秋梅が
16 年 6 月のCPI、PPIデータを解読) http://www.stats.gov.cn/tjsj/sjjd/201607/t20160710_1375635.html
13
豚肉価格が下がってくると畜産家が飼育を少なくする→供給が減少、価格上昇→畜産家が生産増→供給増、価格が安定→畜産課が飼育を
少なくするといった循環を繰り返す。中国証券報 6 月 15 日「全年猪价将维持高位 供求矛盾没有根本改变(豚肉価格は高位を通年維持 需給矛
盾は根本的に変化せず)」 は、湖北、河南、河北、山東、遼寧、福建では、疫病と寒冷気候で子豚の死亡率が過去 3 年来最悪の 30%以上に上
昇しており、豚肉価格の上昇傾向は 17 年末前まで高値が続く可能性が比較的大きいと指摘。
http://finance.sina.com.cn/china/gncj/2016-06-15/doc-ifxszkzy5290780.shtml
-6-
PT、寄与率は 58%前後14」(国家統計局)であった。
図表 15
148
146
144
142
140
138
136
134
132
130
128
126
124
122
120
118
116
114
112
110
108
106
104
102
100
98
96
94
92
90
CPI、同品目別伸び率寄与度
図表 16
(前年比%)
7%
(2000年12月=100)
擬似CPI(左目盛)
50%
(前年比%)
(前年比%)
食品(左軸)
食糧(左軸)
80.9%
6%
食品価格
野菜(左軸)
豚肉(右軸)
40%
CPI上昇率
(前年比、右目盛)
住居
娯楽教育文化
食品
医療保健
衣類
日用品
交通通信
除く食品
100%
80%
5%
57.1%
30%
60%
4%
33.6%
20%
40%
30.1%
3%
10%
20%
0%
0%
2%
1%
-10%
-20%
-18.7%
0%
-32.0%
-1%
8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6
11
12
13
14
15
16
(注)項目別寄与度は各項目の前年比上昇率と消費支出統計から当行算出。擬似CPIは2000年12月を基準に
毎月の前月比上昇率を基に当行算出。(資料)中国国家統計局、CEIC
-20%
-40%
2 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6 810122 4 6
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
(注)グラフ内数字は豚肉価格上昇下落時最高・最低値と直近値。(資料)中国国家統計局、CEIC
・貸出純増額、社会融資総量は拡大
人民銀行が公表した 6 月のマネーサプライ M2 は+11.8%と、5 月(+12.8%)と同水準で、政府目標(+
13%)を下回った(図表 17)。盛松成・人民銀行調査統計司司長は M2 の伸び鈍化について「M2 残高がす
でに大きいこと以外に、為替引受手形(承兌匯票) の減少、地方債の大量発行、外国為替資金残高(外
匯占款)減少の影響」としている15。6 月の新規銀行貸出純増額は 1 兆 3,800 億元と、5 月の 9,855 億元
から拡大した。同月の社会融資規模純増額も 1 兆 6,300 億元と、5 月の 6,599 億元から拡大した。内訳
をみると、人民元貸出、委託貸付、信託貸付、非金融企業株式は拡大、企業債券は純減から純増へと転
化、外貨貸出(人民元換算)、銀行引受手形(未割引残高)は減少幅が縮小している(図表 18)。
図表 17
金融機関貸出、マネーサプライ
35% (前年比、%)
(億元)
金融機関貸出残高対前月増減(右軸)
金融機関貸出残高前年比(左軸)
30%
M2(左軸)
25%
図表 18
26,000
4,000
(10億元)
外貨貸出(人民元換算)
信託貸付
企業債券
人民元貸出
24,000
3,500
22,000
20,000
3,000
18,000
2,500
社会融資規模
委託貸付
銀行引受手形 (未割引残高)
非金融企業株式
社会融資総額(左軸)
16,000
2,000
14,000
20%
12,000
1,500
10,000
1,000
14.3%
15%
8,000
500
6,000
10%
5%
4,000
0
2,000
-500
09/3
09/9
10/3
10/9
11/3
11/9
12/3
12/9
13/1
13/3
13/5
13/7
13/9
13/11
14/1
14/3
14/5
14/7
14/9
14/11
15/1
15/3
15/5
15/7
15/9
15/11
16/1
16/3
16/5
0
16/4
16/1
15/7
15/10
15/4
15/1
14/7
14/10
14/4
14/1
13/7
13/10
13/4
13/1
12/7
12/10
12/4
12/1
-1,000
(注)12年までは四半期末値。グラフ内数字は最新月貸出残高前年比。(資料)人民銀行、CEIC
(資料)人民銀行、CEIC
なお、銀行業監督管理委員会(銀監会)は 7 月 15 日、大型商業銀行の不良債権比率が 6 月末時点で
1.81%と、3 月末時点の 1.75%から上昇したと発表した。09 年 3 月末(2.04%)以来の高水準である16。
14
脚注 12 に同じ。
15
金融時報 7 月 17 日「稳健货币政策为发展和转型营造良好环境(穏健(中立的)な通貨政策は良好な環境を作り発展させるために)」
http://www.financialnews.com.cn/yw/pl/201607/t20160718_100533.html
16
中国銀行業監督管理委員会ウェブ・サイト 7 月 15 日「中国银监会召开 2016 年上半年全国银行业监督管理工作暨经济金融形势分析会议(銀
監会が 2016 年上半期全国銀行業監督管理工作兼経済金融形成分析会議を招集開催)」
-7-
6 月の外貨準備高は 3 兆 1,917 億ドルと 5 月比で+134.3 億ドル増加した(図表 19)。
図表 19
図表 20
(億ドル)
(億ドル)
外貨準備高(左軸)
2,000
1500
大型商業銀行の不良債権
(10億元)
(%)
14
不良債権残高(左軸)
39,932
1,800
40,000
1000
1,600
32,052
1,400
不良債権比率(右軸)
05年4月:工商銀行資本注入、
不良債権切り離し
35,000
30,000
500
25,000
134.3
0
800
-285.7
15,000
1,274.4
10
8
842.6
08年11月:農業銀行資本注入、
不良債権切り離し
592.1
1,000
-279.3
20,000
12
1,200
6
600
4
-500
0
08
09
10
11
12
13
14
15
1.81
0
16/3
14/3
13/9
13/3
12/9
12/3
11/9
11/3
10/9
10/3
09/9
08/9
08/3
07/9
07/3
06/9
06/3
05/3
-1500
07
1.25
0
1.67
15/9
-1,079
05/9
5,000
2
1.0
200
-1000
15/3
-928
14/9
-994.7
外貨準備対前月
比増減(右軸)
10,000
400
09/3
45,000
外貨準備高
(注)グラフ内数字は13,14,15年末、16年6月末値。(資料)中国銀行業監督管理委員会(銀監会)、CEIC
16
(注)外貨準備高數値は14年6月ピーク時、最新月値。(資料)中國人民銀行,CEIC
2.トピックス~雇用所得環境、過剰生産能力解消を巡る動き
今後の中国経済を見る上では、雇用所得環境を巡る情勢や、過剰生産能力解消など「供給サイド構造
改革」の進捗がどの程度になるかがポイントになると考えられる。
・「住民収入の持続的な伸びに一定の困難」(国家統計局)
国家統計局で家計調査部門を担当する王萍萍・住戸調査弁公室主任は、「1~6 月期の全国住民一人当
たり可処分収入は 11,886 元と、名目で+8.7%、物価上昇要因を除いた実質では+6.5%増え、同期の実
質GDP成長率+6.7%に近い伸びであった」と述べた(図表 21)17。その上で「上半期は賃金伸び率が
経済成長率と同じペースを保ったが、これを今後維持することには一定の困難がある」との認識を明ら
かにした。収入の伸びに悪影響を及ぼす要因として、「鉄鋼、石炭業界の過剰生産能力解消、農産品価
格下落」などの問題を挙げ、「細心の注意を要する(需要引起高度重視)」と指摘した。
図表 21
18%
小売と所得統計の比較(都市部)
(前年比%)
図表 22
求人倍率と実質 GDP 成長率
1.2 (倍)
14%
16%
12%
14%
1.11
1.1
1.08
求
人
>
求
職
1.0
12%
10%
10%
1.06
1.03
8%
8%
6%
6%
0.9
4%
0%
4%
都市労働力市場:中部
都市労働力市場:東部
0.8
(11)1-3
4-6
7-9
10-12
(12)1-3
4-6
7-9
10-12
(13)1-3
4-6
7-9
10-12
(14)1-3
4-6
7-9
10-12
(15)1-3
4-6
7-9
10-12
(16)1-3
4-6
2%
実質GDP(右軸)
都市労働力市場:求人/求職(左軸)
都市労働力市場:西部
消費品小売額(都市)
可処分所得(都市)
消費支出(都市)
3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6 9 12 3 6
08
(資料)CEIC
09
10
11
12
13
14
15
2%
16
(資料)人力資源・社会保障部、国家統計局、CEIC
・「過剰生産能力解消目標未達に厳罰」(国家発改委)
中国の粗鋼生産量は、2015 年に 8 億トンを超え、世界生産の約半分を占める。中国当局は 15 年末に
http://www.cbrc.gov.cn/chinese/home/docView/E0A63BCC04564FB088A197A579FB5632.html
17
国家統計局 7 月 17 日「王萍萍:上半年全国居民收入与经济增长基本同步(上期の全国住民収入は経済成長と基本的に同じペース)」
http://www.stats.gov.cn/tjsj/zxfb/201607/t20160717_1378315.html
-8-
鉄鋼について過剰な生産能力を解消することを決めた。政府の鉄鋼生産解消政策の具体的方針が定まっ
たのは、国務院(中央政府)が 2 月 1 日付けで公表した「鉄鋼産業の過剰生産能力解消に関する国務院
意見」18においてで、今後 5 年間で、鉄鋼生産能力を 1〜1.5 億トン削減する決定をした。
これを受け、人力資源・社会保障部(厚生労働省に相当)などは、4 月 7 日付けで「鉄鋼・石炭業界
の人員見直しに関する政策意見」19を公布した。同意見は、他社と吸収・合併した場合、新企業により
多くの従業員を配置することを奨励。従業員の再就職促進に際しては、研修費用を支給。1 社当たり 100
人を超える従業員が再就職する場合には、企業は就職活動のイベントを設ける。定年退職まで 5 年を切
り、再就職が困難な従業員に対しては、企業が今後の生活を保障する。補償金などが不足する企業には
中央財政が助成金を支給する20。
一方、国務院直属の「国家安全監管総局」などが 4 月 15 日に公布した意見21は、安全基準を見直すと
ともに、生産能力を抑制し、鉄鋼・石炭産業を健全な発展へと導く内容である。例えば、国の安全基準
を満たしていない場合には生産を中止させ、是正を促す。また、6 カ月以内に是正に応じない、または
是正後も安全基準を満たしていない場合、全面稼働停止を命じる。
さらに、中国人民銀行(中央銀行)などは 4 月 18 日、「鉄鋼・石炭産業の生産能力解消と困難脱却発
展に関する意見」22を公表。鉄鋼・石炭産業で規定違反の新規生産能力への貸し出しを厳格に抑制する。
長期的に赤字で返済能力や市場競争力のない企業、立ち遅れた生産能力向けの貸し出しは、圧縮または
停止することなども盛り込んでいる。
国有資産監督管理委員会傘下にある中央企業に関しては 6 月 26 日、上海市の「宝鋼集団」と湖北省武
漢市の「武漢鋼鉄集団」が再編に向け交渉中と公表された。両社は経営統合の可能性がある。
以上のような動きにもかかわらず、「(鉄鋼や石炭の)需給にギャップがある形勢にはまだ実質的な
変化が発生していない(経済日報23)」。1〜5 月の粗鋼生産量は、前年同期比で 1.4%減少し、3 億 2,990
万トンと、全体の生産量こそ減ってはいるものの、中身をみると、鉄鋼生産量の上位を占める河北省、
江蘇省、山東省の三省では鉄鋼生産が拡大している。中国最大の鉄鋼生産地である河北省は同+0.3%増
の 8,352 万トン、江蘇省+2.2%増の 4,591 万トン、山東省+5.5%増の 2,920 万トンとなっている。増
加の理由は、今年に入って、鋼材価格が上昇に転じたためである。15 年中にいったん操業停止した一部
の企業も、生産を回復させた24。
しかし、足元の鉄鋼需要は飽和しており、鋼材価格は今後、再び下落する可能性がある。その時に、
18
中国政府網 2 月 4 日「国务院关于钢铁行业化解过剩产能 实现脱困发展的意见 国发〔2016〕6 号 」
http://www.gov.cn/zhengce/content/2016-02/04/content_5039353.htm
19
「人力资源社会保障部 国家发展改革委等七部门关于在化解钢铁煤炭行业过剩产能实现脱困发展过程中做好职工安置工作的意见」
http://www.mohrss.gov.cn/gkml/xxgk/201604/t20160413_238000.html
20
信長星・人力資源社会保障部副部長は 7 月 8 日の記者会見で、鉄鋼、石炭業の過剰生産能力解消で影響を受ける雇用は 80 万人前後で、対
象者の意向、家庭状況の確認などの対応をきめ細か(做実做細)に行っていること、大都市では雇用機会も多い一方、鉄鋼石炭業への依存度が
高い都市では就業への圧力が高く、企業経営も困難で収入への影響もあること、長期にわたる同産業従事者らは再就職のための職業訓練も必
要であることなどを紹介した。http://www.gov.cn/xinwen/2016zccfh/17/wzsl.htm
21
「国家安全监管总局 国家煤矿安监局关于支持钢铁煤炭行业化解过剩产能实现脱困发展的意见 安监总管四〔2016〕38 号」
http://www.chinasafety.gov.cn/newpage/Contents/Channel_5330/2016/0418/268566/content_268566.htm
22
人民銀行ほか「关于支持钢铁煤炭行业化解过剩产能实现脱困发展的意见」
http://www.pbc.gov.cn/goutongjiaoliu/113456/113469/3051040/2016042114172962416.pdf
23
経済日報 7 月 9 日「去产能各地年底必须交账(生産能力解消で各地は年末に必達)」
http://finance.china.com.cn/roll/20160709/3804037.shtml
24
21 世紀経済報道 6 月 30 日
「三钢铁大省产量不减反增 去产能陷入怪圈(鉄鋼三大省で減産せず増産 過剰生産能力解消が悪循環に陥る)」
http://epaper.21jingji.com/html/2016-06/30/content_42737.htm
-9-
ゾンビ企業は閉鎖を迫られるとみられる。政府の各部門が出した上記政策が、下期以降に本格化する可
能性も高い。
さらに、当局はより厳しい措置を打ち出した。国家発展改革委員会(発改委)などは 7 月 7 日、鉄鋼・
石炭業界の過剰生産能力問題に関する全国テレビ電話会議を開き、鉄鋼と石炭の過剰生産能力の解消に
ついて目標を達成できなかった地方政府や企業の責任を厳しく問う姿勢を強調した25。国務院はすでに
年内の減産目標を地方政府や中央企業に割り振り、目標達成に向けた誓約書を各地方政府や企業と交わ
している。発改委は各省・自治区・直轄市に対し、各地に割り当てた減産任務を 7 月 15 日までにそれ
ぞれの市、県、企業へ割り振るよう指示。減産の数値目標をプラントごとのレベルまで具体的に落とし
込み、実現へのタイムテーブルを 7 月末までにまとめるよう求めた。
下期以降、過剰生産能力解消などの構造調整を加速すれば、景気下押し圧力は更に強まることとなる。
構造改革進展と、雇用や経済成長維持とのバランスが問われる展開になろう。
以
上
【 みずほ銀行(中国)有限公司 中国業務部主任研究員 細川美穂子 】
【ご注意】
1.
法律上、会計上の助言:本資料記載の情報は、法律上、会計上、税務上の助言を含むものではありません。法律上、会計上、税務上の助言を
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(2)
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資料は貴社のリスクを網羅的に示唆するものではありません。
5.
本資料は金融資産の売買に関する助言、勧誘、推奨を行うものではありません。
25
中国証券報 7 月 8 日「钢铁煤炭去产能未达标将严肃追责(鉄鋼石炭の生産能力解消未達に厳罰)」
http://money.163.com/16/0708/05/BRE9DVVN002524SO.html 国家発展改革委員会「我委会同有关部门召开全国电视电话会议加快推进钢
铁煤炭行业去产能工作(我が委が関連部門と鉄鋼石炭業界過剰生産能力解消工作を加速推進させる全国テレビ電話会議を招集開催)」
http://www.sdpc.gov.cn/gzdt/201607/t20160708_810808.html
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