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米の消費拡大について

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米の消費拡大について
米の消費拡大について
平成28年11月
目
次
1
米の消費量の推移
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2
米の消費量の減少理由
3
食生活の変化
4
米の消費の減少要因
・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・4
5
米飯学校給食の推進
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
6
「和食給食」の普及を図る取組 ・・・・・・・・・・・・・・・・7
7
ごはんを中心とした和食の魅力の発信・・・・・・ ・ ・・・・・・・8
8
ごはん食の効用の普及・啓発
9
朝食欠食の改善 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
10
業務用米の安定的な取引の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・11
11
米粉の普及促進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
12
酒造好適米の需要に応じた生産拡大 ・・・・・・・・・・・・・・13
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・ ・ ・ 3
・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
1 米の消費量の推移
・ 米の消費量は一貫して減少傾向にあり、一人当たりの米消費量はピーク時から半減。
・ 国内で自給可能で総供給熱量の2割を占める米の消費拡大は、食料自給率向上を目指す上でも極めて重要。
カロリーベースの総合食料自給率(平成27年度)
米の消費量の推移(1人1年あたり)
総供給熱量 2,417kcal / 人・日
[国産供給熱量 954kcal / 人・日]
供給熱量割合 [%]
昭和37年度
100
年 度
消費量
23年度
57.8
24年度
25年度
56.3
56.9
26年度
55.6
その他
25%
27年度
54.6
90
284kcal[ 70kcal]
62kcal [22kcal]
73kcal [21kcal]
74kcal [56kcal]
101kcal [63kcal]
果 実 35%
大 豆 29%
野 菜 76%
魚介類 62%
砂糖類
33%
80
70
60
平成27年度
40
畜
産
物
17
%
輸入部分
30
輸入飼料に
よる生産部分
カロリー
自給率
昭和35 昭和45 昭和55
79
60
53
平成2
自給部分
48
平成12 平成22
40
39
平成23 平成24 平成25
39
39
39
平成26 平成27
39
39
331kcal[ 51kcal]
油脂類 3%
359kcal[ 11kcal]
406kcal[ 68kcal]
47%
20
534kcal[528kcal]
米 99%
10
0
年度
小 麦 15%
50
凡例
カロリーベース自給率の推移
194kcal[ 64kcal]
0
20
40
60
80
100
品目別供給熱量自給率 [%]
【平成27年度】
(カロリーベース総合食料自給率 39 %)
1
2 米の消費量の減少理由
・ 主食用米の需要は、食生活の変化や高齢化等により1人当たりの摂取熱量が減少傾向にあることや、人口が
減少に転じたことにより、今後とも減少していく可能性大。
国民1人当たり摂取熱量の推移
我が国の食生活の変化
・米の消費量が減り、その代わりに油脂類や肉類の消費が増えている。
2500
(kcal)
3000
昭和50年度
昭和40年度 2,518kcal
昭和60年度
2,597kcal
平成7年度
2,654kcal
2196
平成17年度
2,573kcal
336
2000
1500
99
325
119
331
136
231
その他
327
魚介類
148
砂糖類
222
いも類・
200
196
262
131
110
181 でんぷん
292
317
320
小麦
330
275
354
油脂類
368
317
畜産物
159
157
1000
254
1,090
400
(H26)
2032
1945
平成27年度
2,417kcal
2,459kcal
2500
2161
2000
1500
昭和41
326
294
137
210
217
320
368
102
194
昭和46
昭和51
昭和56
昭和61
平成3
平成8
1836
平成13
平成18
1863
平成23
資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」
注意:酒類は含まない。
我が国の人口の推移
199
331
359
396
406
599
534
856
500
723
660
米
0
S40
50
資料:食糧需給表
60
H7
17
27
資料:総務省「国勢調査」及び「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平
成24年1月推計):出生中位・死亡中位推計」(各年10月1日現在人口)、厚生労働省「人口動態統計」
2
3 食生活の変化
・ 国民1人当たりの食事内容の変化をみると、昭和40年度に月1回程度だった牛肉料理が、平成27年度には
月3回程度まで増加する一方、ごはんを1日5杯程度食べていたものが、1日2.5杯程度まで減少。
牛肉料理
牛乳
植物油
(1杯60g(精米)
換算)
野菜
果実
魚介類
(1食150g
(精肉)換算)
(牛乳びん)
(1.5kg
ボトル)
1日5杯
月1回
週に2本
年に3本 1日300g程度 1日80g程度
1日2.5杯
月3回
週に3本
年に9本 1日250g程度 1日100g程度 1日70g程度
昭和
ごはん
年度
40
1日80g程度
平成
年度
27
3
4-1 米の消費の減少要因①【食の外部化、簡便化、多様化】
・ 米消費に占める中食・外食の割合が1/3まで増加しており、米を購入して家庭で炊飯する割合が低下。
・ 主食の選択肢が増え、ごはん類以外について、「ごはん類より軽く食べられる」や「ごはん類より短時間で食べ
られる」とする消費者が朝食では約4割。また、「色々な主食を食べたい」とする消費者が、昼食では約4割、夕
食では約半数。
ごはん類以外の選択理由
50.0 %
主食用米の消費内訳(27年度平均)
49.8
朝食
昼食
夕食
外食
12.9%
42.0
38.3
40.0
37.6
34.6
中食
18.1%
30.6
30.0
24.2
家庭内
69.0%
20.6
20.0
16.4
16.1
14.1
12.1
10.0
9.3
10.0
16.1
15.8
11.8
10.6
7.9
11.7
10.6
7.7
5.3
4.1
6.3
4.2
2.92.33.5
2.8
3.1
0.3 1.2
7.9 7.8
3.5
5.36.3
4.0
資料:米の消費動向調査((公社)米穀安定供給確保支援機構調べ)
0.0
2.8
6.3
4.2
資料:平成26年度主食用米消費動向の中期的変化及びその要因分析調査(農林水産省調査)
2.9
2.3
3.5
中食・外食への1人当たり年間支出額
そ
の
他
(円)
60,000
51,854
50,887
50,000
外
食
中
食
40,000
30,000
ご
は
ん
類
7.9
3.5
7.8
56,168
52,396
20,000
11,547
」
よ
り
も
健
康
に
良
い
が飲
合み
わ物
なや
いお
かか
らず
に
「
20.6
16.1
10.6
と
思ご
うは
かん
ら類
」
37.6
24.2
11.7
よ
り
も
安
い
か
ら
「
38.3
30.6
15.8
ご
は
ん
類
」
よ
り
短
時
間
で
食
べ
「
0.3
3.1
1.2
よ
り
軽
く
食
べ
ら
れ
時
間ご
やは
手ん
間類
が
かは
か準
る備
かや
ら片
づ
け
に
」
5.3
4.1
7.7
ら
れご
るは
かん
ら類
「
10.6
7.9
11.8
る
かご
らは
ん
類
」
34.6
14.1
9.3
て食
い事
る宅
か配
ら等
で
「
16.4
42.0
49.8
メ給
ニ食
や
社
が員
決食
ま堂
家
族
・
同
居
人
が
決
め
て
い
る
か
ら
」
16.1
12.1
10.0
家
族
・
同
居
人
の
要
望
だ
か
ら
、
っ
朝食
昼食
夕食
以
前
か
ら
の
習
慣
だ
か
ら
ュー
」
よ
り
も
好
き
だ
か
ら
いい
かろ
らい
ろ
な
種
類
の
主
食
を
食
べ
た
「
「
ご
は
ん
類
12,856
13,254
H17
H22
15,549
10,000
4.0
5.3
6.3
0
H12
H27
資料:「家計調査」(全国・二人以上の世帯の値を世帯人員で除したもの)総務省
注:中食は主食的調理食品であり、弁当、おにぎり、調理パンなど。
4
4-2 米の消費の減少要因②【世帯構造の変化】
・ 夫婦のみの世帯や単身世帯が増加し、また共働き世帯が増加する等、世帯構造の変化が進み、より簡便化
志向(料理や後片付けの手間を省きたい)が進む傾向。
・ 世帯員が少ないほど、手間を掛けない食事が増加し、ごはん食が減少する傾向。
一週間における主食選択肢(3食全体=21食中):平均値、同居人数別
家族類型別にみた一般世帯の構成割合の推移
(%)
50
42.1
夫婦と子
40
ごはん類
37.2
パン類
麺類
その他
主食は食べない
回/週
32.4
30
単身世帯
27.9
23.3
20
12.5
夫婦のみ
11.2
ひとり親と子
8.7
0
S55
60
H2
7
12
17
22
27
全体
11.4
32
37
42
15
20
1人暮らし
2人同居
共働き世帯数と専業主婦世帯数の推移
3人同居
(万世帯)
1,114
4人同居
専業主婦世帯
1,100
10.9
4.4
2.7
0.9
2.1
47
資料:総務省「国勢調査」、 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の
将来推計(全国推計) 」(平成25 (2013)年1月推計)
9.5
4.1
10.3
3.0
4.8
11.3
11.7
1.1
2.8
4.4
1.0
2.5
4.4
3.2
2.2
1.0
1.9
2.5 0.7
1.7
987
1,000
5人同居
900
800
700
600
10
6.9
その他
(三世帯同居等)
5.7
1,200
5
21.2
19.8
10
0
19.8
19.9
773
共働き世帯
614
12.2
6人同居
13.5
7人以上同居
13.2
3.7
2.4
4.3
4.2
0.9 1.9
2.5 0.5 0.3
2.1
1.4 0.2
500
400
S55
60
H2
7
12
17
23
資料:平成26年度主食用米消費動向の中期的変化及びその要因分析調査(農林水産省調査)
資料:総務省「労働力調査特別調査」 「労働力調査(詳細調査)(年平均)」
5
5 米飯学校給食の推進
・ 米飯学校給食は、味覚を育む子どもたちに米を中心とした「日本型食生活」の普及・定着を図る上で重要。
・ 農林水産省は、文部科学省と連携して、米飯学校給食を一層普及・推進。
農林水産省の取組
米飯学校給食の拡大に向けた取組への支援
米飯給食を拡大する上で隘路となっている
①食材の安定確保
②産地との連携を通じた食育の推進
③調理時間・コスト
等の課題を解決する取組の支援をモデル校で実施し、成果を全
国の学校給食関係者に普及・啓発。
政府備蓄米の無償交付
米飯学校給食実施回数の新たな目標
文部科学省は、平成21年3月に米飯学校給食の新たな目標として
「週3回以上」(週3回以上の地域や学校については、週4回などの目標
設定を促す)を通知。
学校における米飯給食の推進について
(平成21年3月31日 文部科学省スポーツ・青少年局長通知)(抜粋)
米飯給食の推進については、週3回以上を目標として推進するものとする。
この場合、地場産物の活用推進の観点から、地場産の米や小麦を活用した
パン給食など、地域の特性を踏まえた取組にも配慮する。
また、地域や学校の事情等により実施回数が異なっている現状にかんが
み、以下のように、地域や学校の事情等に応じた段階的、漸進的な実施回数
の増加を促すこととする。
(1)大都市等実施回数が週3回未満の地域や学校については、週3回程度
への実施回数の増加を図る。
(2)既に過半を占める週3回以上の地域や学校については、週4回程度など
の新たな目標を設定し、実施回数の増加を図る。
米飯学校給食を増加させる場合に、回数の対前年度純増分を対
象に政府備蓄米を無償交付。
○ 米飯学校給食実施回数の推移 (平成26年度3.4回)
市町村等への働きかけ
地方農政局や地方支局から、市町村等の学校給食関係者へ米
飯学校給食の一層の推進を働きかけ。
出典:米飯給食実施状況調査(文部科学省)
注:米粉パン・麺は含まない。
6
6 「和食給食」の普及を図る取組
・ 次世代を担う子ども達に「和食」を継承するため、和食の料理人が全国の小中学校を訪問し、和食の給食を提
案・実演することで和食給食の普及を図る取組を推進。
和食給食推進事業
○ 幼少期は、食の大切さを学ぶ重要な時期であ
り、和食は何を重んじ、何を楽しみ、どのよう
に現在の形になったのかを伝える場として、給
食の果たす役割は大きくなっている。
和食給食応援団
○ 和食給食応援団では、ユネスコ無形文化遺産に
登録された「和食」を、次世代を担う子どもたちへ
継承するため、平成25年度から和食料理人が全国の
小中学校を訪問して和食給食を提案・実演する取組
を平成25年度から実施。(参加料理人数41名)
○平成25年から青少年に和食文化を普及する事業
を開始。和食給食応援団の協力を得て、全国41
名の和食料理人が和食給食の推進に取り組み、
これまで、64万食(推定)の和食給食を提供。
平成28年度「「和食」と地域食文化事業」:農林水産省
(参考)和食給食応援団年度別活動実績
(農林水産省委託事業分のみ)
平成25年度 訪問校 6校
平成26年度 訪問校 24校
平成27年度 訪問校 15校、調理実演会等 23回
7
7 ごはんを中心とした和食の魅力の発信
・ ごはんを中心とした和食の魅力を発信するとともに、消費者や食品関連事業者が実践しやすい和食の「朝食」、
「お弁当」、「学校給食」のメニューを紹介。
シンポジウムの開催
「和食が育む、日本人の味覚と食文化」シンポジウム
平成25年12月4日にユネスコ無形文化遺産登録された、「和
食:日本人の伝統的な食文化」を次の世代に維持・継承してい
くことの大切さについて考えることを目的として、27年度に全
国3ヶ所でシンポジウムを開催。
第1回 平成27年6月 帝京平成大学池袋キャンパス(東京都)
第2回 平成27年10月 福井県産業情報センター(福井県)
第3回 平成27年11月 国連大学ウ・タント(東京都)
平成27年度「日本食・食文化の世界的普及プロジェクト」:農林水産省
和食の「朝食」、「お弁当」、「学校給食」のメニュー展示
消費者や食品関連事業者がそれぞれの立場でごはん食を推進してもらうことを意図し、取り組みやすい和食の「朝食」、「お弁
当」、「学校給食」のメニューを提案
<朝食メニュー>
<お弁当メニュー> <学校給食メニュー>
和食の基本となる
「一汁三菜」
【協力:分とく山 総料理
長 野﨑洋光氏】
平成25年度「ごはん食推進フォーラム」:農林水産省
展示ブースの様子
生活者の視点を踏まえた
「時短和食」
適した食事量をわかりや
すく実践できる「3・1・2
弁当箱法」
旬の食材と子どもの嗜好
にあった、ごはんが食べ
やすい献立
【協力:“和”食文化推進協議
会】
【協力:食生態学実践フォーラ
ム】
【協力:学校給食栄養士協議
会】
8
8 ごはん食の効用の普及・啓発
・ 医師や病院栄養士等の専門家を通じて、健康面からごはん食の効用をわかりやすく発信。
ごはん食の基本的な効果
・粒食で消化がゆっくり進むので、満腹感が持続するとともに、エネルギー源であるブドウ糖を安定的に供給
・血糖値の上昇が緩やかで、血液中の過剰な糖をもとにした脂肪の合成・蓄積が少ない
・魚、大豆、発酵食品など組み合わせる食材が豊かで、低脂肪で栄養バランスの良い食事となりやすい
リーフレットによる普及啓発
シンポジウムによる普及啓発
「食育健康サミット2016」(平成28年11月)
医師や栄養士等を対象に、肥満や糖尿病の予防・
改善に向けて、身体活動や食事管理のあり方ととも
に日本型食生活の役割を再認識するシンポジウムを
実施(約700名が参加)
〈テーマ:健康寿命延伸に向けた、肥満、糖尿病の予防・
重症化予防ー日本型食生活の役割ー〉
主催:(公社)米穀安定供給確保支援機構、(公社)日本医師会 後援:農林水産省
「3・1・2弁当箱法」体験セミナー(平成28年6月~)
将来、家庭での食育や食生活を実践する女子大学
生等を対象に、一食でご飯の適量や栄養バランス
(主食3、主菜1、副菜2)を取ることが出来る「3・
1・2弁当箱法」の体験セミナーを実施。(全国49校
で約3,000人の予定)
主催:(公社)米穀安定供給確保支援機構
30代男性向け
受験生の親向け
ごはん食の良さを伝
えるリーフレットを、
デパート、スーパー
等において配布
9
9 朝食欠食の改善
・ 朝食欠食の改善や米を中心とした日本型食生活の普及・啓発を図るため、食品関係企業、団体等と連携し、
官民挙げて「めざましごはん」キャンペーンを実施。
・ 朝食市場は、欠食が多い上にごはん食の比率も低く、年間約54億食、総額約1.6兆円もの市場開拓の余地。
キャンペーン参加企業の米関連商品の販促活動とも連携し、米の消費拡大を推進。
朝食欠食の市場規模
全国
平均
朝食欠食率
20歳代
ロゴマーク及びロゴマークを使用した商品の例
30歳代
40歳代
11.6
29.5
23.5
17.3
(千人)
127,083
12,881
16,136
18,401
1日の欠食数
(千人)
14,742
3,800
3,792
3,183
年間欠食数
(億食)
54
14
14
12
市場規模
(億円)
16,200
4,200
4,200
3,500
人口
(26年10月1日)
(%)
資料: 平成26年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
人口推計(平成26年10月1日)(総務省)
注:市場規模は、1食あたり300円として試算。
朝食欠食率(全国平均)の推移
14
13
11.6%
12
11
10
平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年
資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」
巌のり:(株)日本海フーズ
早寝早起き朝ごはんの取組み(文部科学省)
基本的生活習慣の乱れが、学習
意欲や体力、気力の低下の要因
の一つとして指摘されているた
め、平成18年4月に「早寝早起き
朝ごはん」全国協議会が発足し、
幅広い関係団体や企業等の参加
を得て、「早寝早起き朝ごはん」国
民運動をとして、子供の基本的な
生活習慣の確立や生活リズムの
向上につながる運動を展開中。
(平成28年2 月現在、会員団体数
は286)
10
10 業務用米の安定的な取引の推進
・ 米穀を購入して家庭で炊飯する割合が低下し、消費に占める中食・外食などの業務用米の割合は、約20年前
と比較して大幅に増加。
・ 業務用米には、業態やメニューにより、求められる品質や価格が、コシヒカリのようなブランド米とは異なる場合
がある。
・ 業務用への引き合いがある中で、ミスマッチを解消するため、生産者と実需者のマッチングを支援。
米の消費における家庭内、中食・外食の占める割合
平成9年
18.9%
例
○ 胴割れしにくいもの
○ 用途に適した品種
(例) おにぎり・・・形が崩れにくいもの
寿司・・・酢が入りやすいもの
丼物・・・粘りが少ないもの
(流通業者への聞き取り)
平成27年
31.0%
81.1%
家庭食
中食・外食の実需者が業務用米に求める品質
中・外食
69.0%
家庭食
中・外食
資料:平成9年は「米穀の消費動態調査」(食糧庁調べ)、
平成27年は「米の消費動向調査」((公社)米穀安定供給確保支援機構調べ)
農林水産省の取組
実需者と生産者の契約栽培の締結事例
滋賀県の生産法人と地域の炊飯事業者が業務用米(多収
穫米)の「にこまる」60トンの契約栽培を締結。
(関係団体への聞き取り)
業務用米の生産・流通の拡大に向けたセミナー、展示商談会を
通じた生産者と実需者の連携(マッチング)促進
プロ米EXPO2015 (平成27年11月24日開催)
〔業務用米取引セミナー〕
〔展示商談会〕
実需者をはじめとした関係者のコーディネートを通じて、需要と結
びついた業務用米の生産体制を整備
11
11 米粉の普及促進
・ 米粉用米の利用量は、平成24年度以降、年間2万トン台前半で推移。生産量は、持越在庫による原料米対応等によっ
て平成24年産以降減少傾向。
・ 民間では、利用拡大に向け、製粉コスト低減の取組のほか、グルテンを使用しない米粉商品の開発、新たな米穀加工品
(米ピューレー、米ゲル)について、保湿性や粘性に着目した商品開発が進むなど、様々な取組が行われている。
・ 今後の米粉利用拡大のためには、このような米(粉)の特徴を活かした魅力のある商品開発と、そういった商品によって
アピールしていくことが重要。
米粉用米の生産量・利用量の推移
50
40
30
20
10
0
商
品
開
新たな米穀加工品
発
◆米ピューレー
千トン
: 生産量
25
23
13
17
・米穀を加熱処理した後に、裏漉ししピ
ューレー状に加工してパン等に利用
・乳化剤の代替として利用でき、保湿
: 利用量
22
23
性
に優れたパンの製造等が可能
5
◆米ゲル
21
22
23
24
25
26
27
28 年度
油を吸いにくい
唐揚げ粉
米粉のケーキ
ミックス
注) 農林水産省調べ(21・28年度の生産量は計画数量。利用量は需要者からの聞き取り。数値は利用
量)
玄米の機能性(食
物繊維、イノシ
トールなど)を付
加
製粉コストの状況
・加工条件により様々な物性に加工でき、パン・菓子等、多彩な用
途に使用可能
・老化(時間の経過とともに水分が抜けて堅くなること)しにくいパン
の製造や、カロリー低減(卵・油脂の代替利用)が可能
(kg当たり)
原料価格
米 粉
50円程度
小麦粉
50円程度
製粉コスト等
製品価格
グルテンフリーの
麺・パスタ
50~240円 100~290円
程度
程度
50円程度
・高アミロース米を炊飯後に高速攪
拌しゼリー状に加工しパン等に
利用
米粉のアピール
100円程度
注1) 米粉は製品販売量(原料玄米ベース。27年度見込み)50トン以上の
主な米粉製造企業、小麦粉は大手小麦粉製粉企業から聞き取った数値。
注2) 米粉原料価格は企業購入価格(平均値)であり、農家出荷価格と
は異なる場合がある。
注3) 製品価格(米粉にあっては最高値)は業務用卸値の平均値。
国産食材(米粉・小麦粉)
によるパン
官民一体の米粉消費拡大運動
米粉料理コンテストの様子
12
12 酒造好適米の需要に応じた生産拡大
・ 26年産米から、清酒メーカー等における清酒の生産増に対応した酒造好適米の増産分等について、主食用
米の生産数量目標の増減に左右されることなく、その枠外で生産できる等の運用見直しを行ったところ。
・ この結果、27年産米については、新規需要米7,096トン(1,387ha)と合わせて、約10万トンの酒造好適米が生
産された。
(単位:千kl)
1,200 1,133
● 清酒出荷量の推移
1,000
800
現状
659 634
600
400
200
清酒の輸出状況
871
593 599 592 580 566
555
清酒の全出荷量
291
特定名称酒
221
(清酒の内数)
174 165 159 159 161 164 167 173
○ 清酒について、平成27年度の輸出金額は、約140
億円(対前年比122%)、輸出数量は約18,180キロ
リットル(対前年比111%)となり、共に過去最高を記
録。
○ 輸出先国は、米国、香港等が中心であり、以前に比
べて多様化しており、27年度で62カ国に輸出。
0
目標と方向性
注:日本酒造組合中央会調べ。年度は暦年。
清酒は、一般酒のほか、原料米及び製造方法などの諸条件
(原料、精米歩留)により、吟醸酒、純米酒等8種類に分類さ
れ、これらを総称して「特定名称酒」という。
酒造好適米の検査実績
● 酒造好適米の検査実績
25年産
(単位:玄米トン)
26年産
75,813
注:27年産は平成28年3月31日現在
90,185
27年産
○ 重点地域及び発信力の高い都市での事業にリソース
を投入し、認知度の向上と販路の確保・拡大を図る。
○ 酒造業者と生産者が結びつきをより強化すること等に
よる原料米の数量や価格の安定供給の確保、特に酒
造好適米の需要に応じた生産が可能となるよう措置。
106,571
13
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