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長崎県 EV・PHVタウン推進 アクションプラン
長崎県 EV・PHVタウン推進 アクションプラン 平成21年9月 長崎県 目次 長崎県は、全国で初めて採択された「EV・PHVタウン」の一 つとして、電気自動車(EV) 、プラグインハイブリッド自動車(P HV)(以下、EV及びPHVを「電気自動車」という。)の本格普 及に向けて、地域特性を最大限活用したモデル性のある取組を推進 し、電気自動車の普及を促進するため、このアクションプランを策 定する。 Ⅰ.EV・PHVの普及に向けて 1. 背景・目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2. 現状分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3. 導入可能性調査 (1)電気自動車・プラグインハイブリッド自動車 ・・・・ (2)充電インフラ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 6 6 6 Ⅱ.EV・PHVタウン推進アクションプラン 1. 基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 2. 目標 (1)電気自動車・プラグインハイブリッド自動車 ・・・・ 7 (2)充電インフラ整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (3)その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 3. 取組内容 (1)初期需要の創出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 (2)充電インフラの整備 ・・・・・・・・・・・・・・・16 (3)普及啓発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 (4)効果評価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 (5)その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28 4. 取組体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 -1- Ⅰ.EV・PHVの普及に向けて 1.背景・目的 ①「化石エネルギーの県」から「新エネルギーの県」へ 長崎県はかつて日本有数の産炭地域であり、現在も上五島国家石油備蓄 基地や福島国家石油ガス備蓄基地を通じて我が国エネルギー政策に大きく 貢献している。 長崎県全体のガソリン価格の平均値は全国で最も高い水準にある。県土 の約45%を占める離島のうち、五島市、新上五島町、壱岐市、対馬市の ガソリン価格の平均値は、リッター当たり30円程度高くなっており、昨 年夏の原油高騰時は、リッター当たり212円まで高騰した。 近年の地球温暖化防止対策や化石燃料枯渇対策として新エネルギーの導 入促進が求められている中、本県では、平成18年10月に「長崎県新産 業創造構想」を策定し、産炭や備蓄の「化石エネルギーの県」から、未来 に向けた「新エネルギーの県」への飛躍を目指している。 本県は、日本最大の風力発電の生産拠点、九州最大の太陽電池の生産拠 点となっているほか、県内の住宅用太陽光発電の導入率は全国第4位、風 力発電の設置基数は全国第6位と新エネルギーの導入が進んだ地域である。 さらに、平成21年3月には、経済産業省より全国で初めて認定された 6つの「次世代エネルギーパーク」 (次世代エネルギーの普及啓発のための 地域拠点)の一つとしてハウステンボスに「長崎次世代エネルギーパーク」 がオープンした。 このような状況を踏まえ、将来に向けた原油高への対応として、また、 「新 エネルギーの県」への移行のシンボルとして、電気自動車を公用車として 率先して導入し、導入支援策を創設する。そして、世界遺産暫定リストに 登録された「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を有する五島列島等の 離島を中心として、電気自動車の導入を促進し、観光振興等の地域活性化 に資するモデルを創出する。さらに、将来的には、旧グラバー住宅等の「九 州・山口の近代化産業遺産群」 、世界ジオパークに国内で初めて認定された 島原半島、新エネルギー等の普及啓発拠点である「長崎次世代エネルギー パーク」等の地域資源を活用した電気自動車の導入事例を創出することで、 県内における次世代エネルギー並びに次世代自動車の導入・普及に繋げて いく。 ②「明日の世界遺産」等をクリーンに巡る 県内には、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産暫定リス トに登録された2つの「明日の世界遺産」がある。平成19年1月に登録 された五島列島の教会等を中心にした「長崎の教会群とキリスト教関連遺 産」と、平成21年1月に登録された旧グラバー住宅等「九州・山口の近 代化産業遺産群」である。さらに、県内では、文化遺産として、オランダ -2- 坂等からなる長崎市東山手地区等4箇所が、国により「重要伝統的建造物 群保存地区」として選定されている。 また、長崎県は、日本最初の国立公園である雲仙「雲仙天草国立公園」 と、佐世保の九十九島から平戸島、さらに五島列島へと続く、大小400 余りの島々からなる「西海国立公園」の2つの国立公園を有し、さらに、 島原半島は、平成21年8月に世界ジオパークに国内第1号として認定さ れた(ジオパークとは、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美し い地質遺産を複数含む一種の自然公園)。 これらの文化遺産や自然環境を保全していくため、排ガスゼロ・低騒音 な電気自動車の導入は大きな意義があり、普及を積極的に進めていく。 2.現状分析 (1)地域特性 電気自動車の場合、ガソリンの場合と比べて昼間電力で1/3程度、夜間 電力で1/9程度と燃料費が安価になり、全国一ガソリン価格が高い本県、 特に離島にとってはメリットが大きい。 観光面については、平成19年の長崎県の観光客実数は2,231万人、 観光消費額は2,599億円であり、農業産出額及び漁業・養殖生産額(1 349億円+1033億円)の合計金額以上で、県経済に大きな比重がある。 また、長崎港は日本有数の大型外国旅客船の寄港地であり、平成18年の寄 港隻数は52隻と全国で最も多く、県内最大の観光施設であるハウステンボ スの入場者数(平成19年度入場者数219万人)のうち約2割は韓国、香 港、中国等海外から訪れており、電気自動車を活用した場合に県外(国外) からの訪問者へのPR効果も大きい。 新エネルギーについては、平成20年度末において、風力発電設備の設置 基数は60基で全国第6位、九州第2位、住宅用太陽光発電の世帯当たりの 導入率は全国第4位と導入が進んでいる。また、長崎次世代エネルギーパー クとして認定されたハウステンボスでは日本最大級の次世代型太陽電池によ る太陽光発電システムが今年3月から稼働している。 県内には、世界遺産暫定リストに掲載された文化遺産や、優れた自然環境 が残っており、排ガスゼロ・低騒音な電気自動車の導入による地域環境保護 面でのプラス効果は大きい。 (2)自動車の普及状況、CO2の排出実態等 平成21年3月末時点の県内自動車保有総数は約91万台。うち軽自動車 が約44万台と半数近くを占め、この割合は全国最高水準である。さらに、 -3- 離島の軽自動車保有率をみると、五島市では自動車保有台数2.7万台に対 して66%であり、新上五島町では1.3万台に対して62%となっている。 九州運輸局による平成21年2月末時点の統計では、電気自動車保有台数 は県内で5台、ハイブリッド車は4,437台となっており、全国の電気自 動車保有台数484台、ハイブリッド車525,734台の約1%となって いる。 平成18年度の県内の二酸化炭素排出量は879万トン−CO2であり、 基準年(平成2年度)と比較すると、運輸、家庭、オフィス等の部門からの 排出量増により、44万トン−CO2(5.2%)上回っている。 部門別の排出割合では、産業部門からが14.6%と低く(全国平均36. 1%)、運輸部門からが30.6%と高い(全国平均19.9%)といった特 徴がある。なお、離島である五島市、新上五島町では、産業部門からの排出 割合は7%、4%と更に低くなる一方、運輸部門からの排出割合は40%、 39%と高くなっている。 県の二酸化炭素排出量の削減目標では、平成21年度までに、基準年(平 成2年度:835万トン−CO2)に対して6%減となる785万トン−C O2にすることとしている。 (3)関係する既存の行政計画 ①長崎県長期総合計画(後期5か年計画) (平成17年8月) 長崎県の平成22年度までの5年間の総合計画。重点プロジェクトであ る「環境優先の社会づくり推進プロジェクト」として、地球温暖化防止に 向けた県民運動の推進や新エネルギーの普及等地球温暖化対策の推進に取 り組んでいる。 ②長崎県新産業創造構想(平成18年10月) 平成22年度までの産業政策の指針として策定。成長が見込まれる産業 分野に集中的に取り組むことによって新産業の創造と集積を図っており、 「新エネルギー・環境産業」を4つの重点分野の第1の分野と位置付け、 関連産業の振興に取り組んでいる。 ③長崎次世代エネルギーパーク計画(平成19年10月) 平成19年10月に、全国で初めて国の認定を受けた次世代エネルギー パーク(新エネルギー等の普及啓発の地域拠点)の一つ。ハウステンボス の既存の新エネルギー設備等に加え、次世代型太陽電池としては日本最大 級の太陽光発電システム等を整備し、平成21年3月24日にオープンし た。開所式では電気自動車の試乗会を実施しており、今後も次世代エネル ギー、電気自動車の普及拠点としての活用を図る。 ④長崎県地域新エネルギービジョン(平成12年2月) -4- 新エネルギーの導入促進とともに、新エネルギーの導入を通じた県内産 業の活性化を目指すもの。クリーンエネルギー自動車も対象としており、 県や市町による先導的な導入や企業や県民への普及啓発を図ることとして いる。 ⑤長崎県環境基本計画(平成12年1月策定、平成16年12月改訂) 2010年度に目指す環境像を「海・山・人、未来につながる環境にや さしい長崎県」と定め、環境への負荷が少ない循環型社会の実現、人と自 然とが共生する快適な環境づくり、県民・事業者・行政のパートナーシッ プによる環境づくり、地球環境保全を目指す地域的取組と国際的取組を基 本目標として各種施策を展開している。 ⑥長崎県ストップ温暖化レインボープラン(平成18年3月) 地球温暖化防止対策を推進するため、温室効果ガスの排出抑制や森林等 による吸収源の確保を実施し、持続的発展が可能な社会の構築を目指す。 環境教育、健康な森づくり、県内がんばる企業の支援等を県民運動として 進めることを目指す。 ⑦長崎県環境物品等調達方針(毎年改訂) 環境への負荷の低減に資する製品等(環境物品等)の調達を推進するた め毎年策定している。電気自動車等の低公害車の公用車への導入を推進し ている。 ⑧新上五島町地球温暖化対策地域推進計画(平成20年2月) 地球温暖化防止対策推進のための具体的な取組と行動を取りまとめてい る。電気自動車等エコカーの導入、普及を推進している。 -5- 3.導入可能性調査 (1)電気自動車・プラグインハイブリッド自動車 このアクションプランに基づき、電気自動車の普及を図るための計画とし て取りまとめる「長崎県EV・PHVタウン推進マスタープラン」 (以下「マ スタープラン」という。)の策定にあたり、県内市町、民間事業者及び県民を 対象として、自動車の利用状況、電気自動車・プラグインハイブリッド自動 車に係る現状認識、導入に対するニーズ等の調査を実施し、県内における導 入可能性について取りまとめる。 ※今後、マスタープランを取りまとめる中で調査を実施する。 (2)充電インフラ マスタープランの策定にあたり、県内市町、民間事業者及び県民を対象と して、充電設備(200V電源、急速充電器)の整備ニーズ調査、充電設備 の開発動向調査を行い、県内における導入可能性について取りまとめる。 ※今後、マスタープランを取りまとめる中で調査を実施する。 (3)その他 このほか、「明日の世界遺産」(長崎の教会群とキリスト教関連遺産)等を クリーンに巡る手段として、観光ITSと電気自動車を融合し、レンタカー として気軽に利用できるような未来型ドライブ観光システムの創出、太陽光 発電から充電した電気自動車を走行させるゼロエミッション型モデル、県内 の主なイベントでの電気自動車の活用、地域路線バス等の公共交通手段とし ての電気自動車の活用、県立高等技術専門校での電気自動車整備技術研修の 導入等に関する調査等を行い、その結果について取りまとめる。 ※今後、マスタープランを取りまとめる中で調査を実施する。 -6- Ⅱ.EV・PHVタウン推進アクションプラン 1.基本方針 平成21年度から市販化される電気自動車、プラグインハイブリッド自動車 の本格普及に向けた実証実験のためのモデル事業である「EV・PHVタウン」 の実施地域として、長崎県は全国8都府県の一つとして選定された。 まずは、世界遺産暫定リストに登録された「長崎の教会群とキリスト教関連 遺産」を有する五島列島等の離島を中心として、電気自動車の導入を促進し、 観光振興等の地域活性化に資するモデルを創出する。さらに、将来的には、旧 グラバー住宅等の「九州・山口の近代化産業遺産群」、世界ジオパークに国内第 1号として認定された島原半島、新エネルギー等の普及啓発拠点である「長崎 次世代エネルギーパーク」等の地域資源を活用した電気自動車の導入事例を創 出することで、観光振興等地域活性化につなげていく。 2013年前後までに県内に500台の電気自動車を普及させることを目標 として、長崎県電気自動車活用会議を中心に関係機関が連携して、本アクショ ンプランを推進していく。 なお、アクションプランは、その効果を同会議において検証しながら、内容 の充実を図っていくものとする。 2.目標 (1)電気自動車・プラグインハイブリッド自動車 2013年前後までに、県内に500台の普及を目指す。 ◇県内の電気自動車は、平成21年3月末で5台普及しており、この100 倍の500台の普及を目標とする。 ◇財団法人日本自動車研究所による「累積生産台数に対する10年総コスト 考察」では、年間18,000km走行、ガソリン価格を140円/ℓと仮 定した場合、電気自動車の生産台数が5万台に達すればガソリン車に対し て価格競争力がでるという試算がある。電気自動車の本格普及のための車 両価格の低下のため、この5万台に対し、長崎県の全国に占める自動車保 有台数の比率(約1%)を乗じて算出した500台の普及を目指す。 ◇平成21年度は、主要プロジェクトとして、 「明日の世界遺産」を有する五 島地域において、EVとITS(Intelligent Transport Systems:高度道路 交通システム)が連動した未来型のドライブ観光システムの実配備に向け た取り組みを行う。 -7- (2)充電インフラ整備 2013年前後までに、県内に、200V電源500箇所、 急速充電器については電気自動車の普及状況等を踏まえた整備を目指す。 ◇200V電源は、電気自動車の導入にあわせて、当該車両の保管場所に整 備されるものとして、500箇所を目標とする。 ◇車両保管場所における充電による使用形態が基本であり、急速充電器は、 安心して電気自動車の利用ができる環境整備という観点から、設置箇所の 検討を行う。 ◇五島地域におけるEVと観光ITSが連動した未来型のドライブ観光シス テムの導入モデル事業等にあわせて、世界遺産暫定リストに登録された「長 崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成遺産候補周辺等への急速充電器 等の整備を行う。 ※急速充電器の設置数については、利用状況や電気自動車の普及状況等を 踏まえ、随時見直しを行う。 (3)その他 2013年前後までに、国が作成する「EV・PHVタウン推進 ベストプラクティス集」に掲載されるモデル事業3件の創出を目指す。 ◇主要プロジェクトとして、「明日の世界遺産」を有する五島地域において、 EVと観光ITSが連動した未来型のドライブ観光システムの実配備に向 け、地域とも連携して、全国に発信できるモデル事業を創出することを目 指す。 ◇「明日の世界遺産」や「長崎次世代エネルギーパーク」等の地域資源を活 用した電気自動車の導入モデル事業を創出し、 「EV・PHVタウン推進ベ ストプラクティス集」に掲載されるモデル事業を3件創出することを目標 とする。 -8- 3.取組内容 (1)初期需要の創出 ①取組方針 導入初期は、車両価格が同等クラスのガソリン車と比較して3倍以上である ことから、導入時のコスト低減が課題であり、県としては、公用車として率先 して導入するとともに、市町や民間事業者を対象にした導入時の補助制度を創 設する。特に、本土と比べてガソリン価格が高く、走行範囲が島内に限定され、 自動車保有台数のうち軽自動車の割合が高い離島地域を対象に初期導入の支援 を強化する。 県公用車については、今年度は、五島地区、上五島地区に電気自動車を導入 することとし、県の補助制度については、離島の民間事業者を対象に補助率を 嵩上げすることとする。 まずは、世界遺産暫定リストに登録された「長崎の教会群とキリスト教関連 遺産」を有する五島列島等の離島を中心として、電気自動車の導入を促進し、 観光振興等の地域活性化に資するモデルを創出する。さらに、将来的には、旧 グラバー住宅等の「九州・山口の近代化産業遺産群」、世界ジオパークに国内第 1号として認定された島原半島、新エネルギー等の普及啓発拠点である「長崎 次世代エネルギーパーク」等の地域資源を最大限活用した電気自動車の導入モ デルの創出を目指す。 平成21年度からの主要プロジェクトとして、 「明日の世界遺産」を有する五 島地域において、EVとITSが連動した未来型のドライブ観光システムの実 配備に向けた取り組みを行う。 ②取組内容 (a)県公用車としての率先導入 ◇県公用車の更新時期に合わせて、国の補助制度を活用し、電気自動車を計 画的に導入する。 ◇平成21年度においては、電気自動車を複数台、離島(五島、上五島地区) に導入する。 (b)導入補助制度の創設 ◇県は、市町、民間事業者を対象に、電気自動車の導入補助制度を創設し、 県内における電気自動車の導入を促進する。ただし、電気自動車を活用し た普及啓発に資する取組を行うことを補助の条件とする。 ◇ガソリン価格が高い離島地区での導入を促進するため、離島の民間事業者 が導入する際の補助率を嵩上げする。 -9- <市町及び民間事業者(本土)の場合> 電気自動車価格 ベース車価格 国補助金 (次世代自動車振興センター) 県補助金 自己負担 差額から 国補助金 を除いた額の 1/2以内 差額の1/2以内又は ベース車価格の低い方 ベース車両との差額 <民間事業者(離島)の場合> 電気自動車価格 ベース車価格 国補助金 (次世代自動車振興センター) 差額の1/2以内又は ベース車価格の低い方 県補助金 自己負担 差額から 国補助金 を除いた額の 2/3以内 ベース車両との差額 (c)EVとITSを活用した未来型ドライブ観光システムの実配備 ◇EVとITSを連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備に取り 組む。 ◇平成21年度においては、離島の中で、世界遺産暫定リストに登録されて いる「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を有する五島地域において、 レンタカー等に電気自動車を導入するとともに、目的地や充電ポイントま での案内誘導や情報提供を行う観光ITSの開発、環境や景観に配慮した 急速充電器等の関連インフラや駐車場の整備に取り組む。 (d)市町、民間企業における導入推進 ◇九州電力㈱は、電気自動車を計画的に導入する。平成21年度は36台(長 崎県内の導入分を含む。)の電気自動車を導入する。 ◇市町や三菱重工業㈱長崎造船所等県内大手企業を中心に電気自動車の導入 を働きかける。平成21年度は、特に、五島市、新上五島町への導入を推 進する。 ◇船舶、鉄道、レンタカー事業者、タクシー事業者等に対して、電気自動車 をレンタカー、タクシーとして導入するよう要請する。 ◇レンタル制等による行政部門と民間部門の電気自動車の共同利用を検討す る。 - 10 - (e)電気自動車に関する情報提供 ◇県内の市町、民間事業者や県民に対して、自動車の利用状況や電気自動車 に対するニーズ等の調査を行い、その結果について取りまとめ、広く情報 提供を行う。 ◇電気自動車の導入に係る国や県等の補助制度や優遇税制制度等を取りまと め、広く情報提供を行う。 ◇電気自動車を実際に利用した結果についてわかりやすく取りまとめ、実用 性や利用のイメージ等について広く情報提供を行う。 (f) 長崎次世代エネルギーパークにおける電気自動車の活用 ◇長崎県、佐世保市、ハウステンボス、九州電力、三菱重工等産学官の関係 団体で構成する長崎次世代エネルギーパーク運営協議会は、ハウステンボ ス園内での電気自動車の活用を検討する。 ◇平成21年度は、次世代自動車振興センターと連携し、次世代エネルギー の普及啓発イベントとして電気自動車試乗会を開催する。 (g) 県内の主なイベントでの電気自動車の活用 ◇各自治体が、地域の主なイベントでの電気自動車の活用を検討する。 ◇五島市等において、トライアスロンの大会関係車両等としての活用を検討 する。 (h) 地域路線バス等の公共交通手段としての電気自動車の導入に向けた検討 ◇電気バスの開発・試験・導入の動向を調査し、地域路線バス等の公共交通 手段としての電気自動車の導入に向けた検討を行う。 (i) 県立高等技術専門校における研修の実施 ◇県立高等技術専門校(長崎、佐世保の2校)における自動車整備士育成の ための自動車整備コースに、電気自動車の仕組み等に関する講義を導入す る。 ③取組工程 取組項目 09年度に実施する内容 13年度末までに実施する内容 ◇県公用車の更新時期に 合わせて、国の補助制度 (a) 県 公 用 車 を活用し、電気自動車を ◇県公用車の更新時期に合わせ としての率先 て、国の補助制度を活用し、 計画的に導入する。 導入 電気自動車を計画的に導入す ◇平成21年度は、電気自 動車を複数台、離島(五 る。 島、上五島地区)に公用 車として導入する。 - 11 - (b)導入補助制 度の創設 (c)EVとIT Sを活用した 未来型ドライ ブ観光システ ムの実配備 (d)市町、民間 企業における 導入推進 ◇県は、市町、民間事業者 を対象に、電気自動車の 導入補助制度を創設し、 県内における導入を促 進する。ただし、電気自 動車を活用した普及啓 発に資する取組を行う ことを補助条件とする。 ◇ガソリン価格が高い離 島地区での導入を促進 するため、離島の民間事 業者が導入する際の補 助率を嵩上げする。 ◇平成21年度において は、離島の中で、世界遺 産暫定リストに登録さ れている「長崎の教会群 とキリスト教関連遺産」 を有する五島地域にお いて、レンタカー等に電 気自動車を導入すると ともに、目的地や充電ポ イントまでの案内誘導 や情報提供を行う観光 ITSの開発、環境や景 観に配慮した急速充電 器等の関連インフラや 駐車場の整備に取り組 む。 ◇九州電力㈱は、電気自動 車を計画的に導入する。 平成21年度は36台 (長崎県内の導入分を 含む。)の電気自動車を 導入する。 ◇離島を中心とする市町 や三菱重工業㈱長崎造 船所等県内大手企業を 中心に電気自動車の導 入を働きかける。 ◇船舶、鉄道、レンタカー 事業者、タクシー事業者 - 12 - ◇県は、市町、民間事業者を対 象に、電気自動車の導入補助 制度により、県内における電 気自動車の導入を促進する。 ◇ガソリン価格が高い離島地区 での導入を促進するため、離 島の民間事業者が導入する際 の補助率を嵩上げする。 ◇EVとITSを連動させた未 来型のドライブ観光システム の実配備に取り組む。 ◇五島地域において、観光IT Sを搭載したEVの導入、環 境や景観に配慮した急速充電 器等の関連インフラや駐車場 の整備を推進する。 ◇EVとITSを連動させた未 来型のドライブ観光システム の充実を図るとともに、他地 域への拡大を図る。 ◇地域の大学等と連携して観光 関連情報等の蓄積を図る。 ◇九州電力㈱は、電気自動車を 計画的に導入する。 ◇市町や民間事業者等に電気自 動車の導入を働きかけ、県内に おける電気自動車の導入を促 進する。 ◇船舶、鉄道、レンタカー事業 者、タクシー事業者等に対し て、電気自動車をレンタカー、 タクシーとして導入するよう 働きかける。 ◇レンタル制等による電気自動 車の共同利用モデルの実施を (e)電気自動車 に関する情報 提供 (f)長崎次世代 エネルギーパ ークにおける 電気自動車の 活用 等に対して、電気自動車 をレンタカー、タクシー として導入するよう働 きかける。 ◇レンタル制等による行 政部門と民間部門の電 気自動車の共同利用を 検討する。 ◇県内の市町、民間事業者 や県民に対して、自動車 の利用状況や電気自動 車導入に対するニーズ 等の調査を行い、その結 果について取りまとめ、 広く情報提供を行う。 ◇電気自動車導入に係る 国や県の補助制度や優 遇税制制度等を取りま とめ、広く情報提供を行 う。 ◇電気自動車を実際に利 用した結果についてわ かりやすく取りまとめ、 実用性や利用のイメー ジ等について広く情報 提供を行う。 ◇長崎県、佐世保市、ハウ ステンボス、九州電力、 三菱重工等産学官の関 係団体で構成する長崎 次世代エネルギーパー ク運営協議会は、ハウス テンボス内での電気自 動車の活用を検討する。 ◇平成21年度は、次世代 自動車振興センターと 連携し、次世代エネルギ ーの普及啓発イベント として電気自動車試乗 会を開催する。 - 13 - 検討する。 ◇県内の市町、民間事業者や県 民に対して、毎年度、自動車 の利用状況や電気自動車導入 に対するニーズ等の調査を行 い、その結果について取りま とめ、広く情報提供を行う。 ◇電気自動車導入に係る国等の 補助制度や優遇税制制度等を 毎年度取りまとめ、広く情報 提供を行う。 ◇電気自動車を公用車として実 際に利用した結果について、 毎年度、わかりやすく取りま とめ、実用性や利用のイメー ジ等について広く情報提供を 行う。 ◇次世代エネルギーの普及啓発 イベントとして電気自動車試 乗会の開催を定着させる。 ◇ハウステンボスにおいて園内 での電気自動車の活用策を取 りまとめる。 ◇各自治体が、地域の主なイベ (g)県内の主な ントでの電気自動車の活用モ イ ベ ン ト で の ◇各自治体が、地域の主な デルを創出する。 電気自動車の イベントでの電気自動 ◇五島市等において、トライア 活用 車の活用を検討する。 スロンの大会関係車両等とし ての活用を検討する。 (h)地域路線バ ◇電気バスの開発・試験・ ◇電気バスの開発・試験・導入 ス等の公共交 導入の動向を調査し、地 の動向調査を踏まえ、関係市 通手段として 域路線バス等の公共交 町と連携しながら、地域路線 の電気自動車 通手段としての電気自 バス等の電気自動車の活用策 の導入に向け 動車の導入に向けた検 を取りまとめる。 討を行う。 た検討 ◇県立高等技術専門校(長 ◇県立高等技術専門校(長崎、 (i)県立高等技 崎、佐世保の2校)にお 佐世保の2校)における自動 ける自動車整備士育成 車整備士育成のための自動車 術専門校にお ける研修の実 のための自動車整備コ 整備コースの中で、業界ニー 施 ズを踏まえ、電気自動車の仕 ースに、電気自動車の仕 組み等に関する講義を 組みや整備方法に関する講義 導入する。 の定例化を検討する。 ④予算措置等 (a)県公用車としての率先導入 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設し、 県公用車として、五島地域に電気自動車を導入する。 ◇計画的導入を進めるため、平成22年度以降についても予算確保に努める。 (b)導入補助制度 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進補助金制度」を 予算化した。 ・内容 市町、民間事業者が電気自動車を導入する場合、その導入に係る経費 の一部を助成する。 ・補助対象者 市町、県内の中小企業等 ・補助対象車両 電気自動車(EV又はPHV) ※クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(経済産業省) の対象となる四輪以上の電気自動車又はプラグインハイブリッド - 14 - 自動車で、搭載する駆動電池がリチウムイオン電池であり、かつ、 電気自動車の場合は、電気自動車用急速充電器の利用が可能なも の。 ・補助率 ベース車両との差額から国庫補助金を控除した額の1/2以内 ただし、離島の民間事業者については2/3以内 ・補助要件 電気自動車を活用した普及啓発に資する取組を行うこと。 ◇計画的導入を進めるため、平成22年度以降についても予算確保に努める。 (c)EVとITSを活用した未来型ドライブ観光システムの実配備 ◇EVとITSが連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備に向け た予算の確保に努める。 (d)県立高等技術専門校における取組 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設し、 県立高等技術専門校(長崎、佐世保の2校)における自動車整備コースで の電気自動車の講義を実施予定。 ◇平成22年度以降についても、県立高等技術専門校における電気自動車の 仕組み等に関する研修等予算の確保に努める。 - 15 - (2)充電インフラの整備 ①取組方針 フル充電に要する時間は、100Vであれば約14時間、200Vであれば 約7時間ということであり、電気自動車の一般ユーザーへの普及のためには、 外出時の充電ポイントを増やしていくことが必要である。 急速充電器については、利用者の不安解消の観点から、公用車の率先導入に 合わせて、一定数の整備を検討する。 ②取組内容 (a) 公用車の導入に合わせた充電設備の整備 ◇公用車として電気自動車を導入した部署において、駐車場等の200V電 源化の改良工事を行う。 ◇公用車を導入する県の機関等への急速充電器の設置を検討する。 (b) 民間事業者等における充電設備の整備 ◇民間事業者等に対して、充電スタンドや急速充電器等に関する情報、急速 充電器に対する国の補助制度等の情報提供を行い、充電インフラの整備を 促す。 ◇EV・PHVタウンの推進のため、民間事業者等による充電設備の開放を 促進する。また、民間事業者等が急速充電器を設置し、一般ユーザーに無 料開放する場合等の支援を検討する。 (c)EVとITSを活用した未来型ドライブ観光システムの実配備に合わせた 充電設備の整備 ◇EVとITSを連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備に取り 組む地域において、充電インフラの整備を促進する。 ◇平成21年度においては、離島の中で、世界遺産暫定リストに登録されて いる「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を有する五島地域において、 電気自動車の導入と連動して、周辺環境や景観に配慮しながら、急速充電 器等の関連インフラや駐車場の整備を促進する。 (d) 急速充電器の低コスト化 ◇九州電力において急速充電器の低コスト化に取り組む。 - 16 - ③取組工程 取組項目 (a)公用車の導 入に合わせた 充電設備の整 備 (b)民間事業者 等における充 電設備の整備 (c)EVとIT Sを活用した 未来型ドライ ブ観光システ ムの実配備に 合わせた充電 設備の整備 (d)急速充電器 の低コスト化 09年度に実施する内容 ◇公用車として電気自動 車を導入した部署にお いて、駐車場等の200 V電源化の改良工事を 行う。 ◇公用車を導入する五 島・上五島地区に急速充 電器の設置を検討する。 ◇民間事業者等に対して、 充電スタンドや急速充 電器に関する情報、急速 充電器等に対する国の 補助制度等の情報提供 を行い、充電インフラの 整備を促す。 ◇EV・PHVタウンの推 進のため、民間事業者等 による充電設備の開放 を促進する。また、民間 事業者等が急速充電器 を設置し、一般ユーザー に無料開放する場合等 の支援を検討する。 ◇平成21年度において は、離島の中で、世界遺 産暫定リストに登録さ れている「長崎の教会群 とキリスト教関連遺産」 を有する五島地域にお いて、電気自動車の導入 と連動して環境や景観 に配慮した急速充電器 等の関連インフラや駐 車場の整備を促進する。 ◇九州電力において急速 充電器の低コスト化に 取り組む。 - 17 - 13年度末までに実施する内容 ◇公用車として電気自動車を導 入した部署において、随時、 駐車場等の200V電源化の 改良工事を進める。 ◇公用車導入実績を踏まえて、 地域拠点への急速充電器の設 置を進める。 ◇民間事業者等に対して、充電 スタンドや急速充電器等に関 する情報、急速充電器に対す る国の補助制度等の情報提供 を行い、充電インフラの整備 を進める。 ◇EV・PHVタウンの推進の ため、民間事業者等による充 電設備の開放を促進する。ま た、民間事業者等が急速充電 器を設置し、一般ユーザーに 無料開放するモデルを創出す る。 ◇EVとITSを連動させた未 来型のドライブ観光システム の実配備に取り組む地域にお いて、充電インフラの整備を 促進する。 ◇五島地域においては、環境や 景観に配慮した急速充電器等 の関連インフラや駐車場の整 備を促進する。 ◇九州電力において急速充電器 の低コスト化に取り組む。 ④予算措置等 (a)電気自動車を導入する部署における200V電源化 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設し、 県の公用車として電気自動車を導入する部署の駐車場等の200V電源化 の改良工事を行う。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (b)急速充電器の設置 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設し、 県の公用車として電気自動車を導入する地区において、急速充電器を設置 する。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (c)EVとITSを活用した未来型ドライブ観光システムの実配備に合わせた 充電設備の整備 ◇EVとITSが連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備と合わ せ、環境や景観に配慮した急速充電器等の関連インフラや駐車場の整備に 向けた予算の確保に努める。 - 18 - (3)普及啓発 ①取組方針 電気自動車に関する情報が少なく、実際に目にする機会が少ないことが大き な課題である。 県が公用車として率先して導入し、市町や民間事業者の導入支援を行うこと で、県内で電気自動車を実際に目にする機会を増やすとともに、公用車として 電気自動車を実際に利用した結果を取りまとめ、実用性や利用のイメージ等電 気自動車に関する情報を広く提供していく。さらに、将来の電気自動車が普及 した社会像をわかりやすく示し、導入普及に寄与する。 まずは、世界遺産暫定リストに登録された「長崎の教会群とキリスト教関連 遺産」を有する五島列島等の離島を中心として、電気自動車の導入を促進し、 観光振興等の地域活性化に資するモデルを創出する。さらに、将来的には、旧 グラバー住宅等の「九州・山口の近代化産業遺産群」、世界ジオパークに国内第 1号として認定された島原半島、新エネルギー等の普及啓発拠点である「長崎 次世代エネルギーパーク」等の地域資源を最大限活用し、電気自動車がこれら の地域を走行することで、積極的なPRを行うとともに、自然文化環境保全型、 地域活性化型の導入モデルの創出を目指す。 ②取組内容 (a)県公用車としての率先導入(再掲) ◇県公用車の更新時期に合わせて、国の補助制度を活用し、電気自動車を計 画的に導入する。 ◇平成21年度においては、電気自動車を複数台、離島(五島、上五島地区) に導入する。 (b)導入補助制度の創設(再掲) ◇県は、市町、民間事業者を対象に、電気自動車の導入補助制度を創設し、 県内における電気自動車の導入を促進する。ただし、電気自動車を活用し た普及啓発に資する取組を行うことを補助の条件とする。 ◇ガソリン価格が高い離島地区での導入を促進するため、離島の民間事業者 が導入する際の補助率を嵩上げする。 (c)EVとITSを活用した未来型ドライブ観光システムの実配備(再掲) ◇EVとITSを連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備に取り 組む。 ◇平成21年度においては、離島の中で、世界遺産暫定リストに登録されて いる「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を有する五島地域において、 レンタカー等に電気自動車を導入するとともに、目的地や充電ポイントま での案内誘導や情報提供を行う観光ITSの開発、環境や景観に配慮した - 19 - 急速充電器等の関連インフラや駐車場の整備に取り組む。 (d)電気自動車に関する情報提供(再掲) ◇県内の市町、民間事業者や県民に対して、自動車の利用状況や電気自動車 に対するニーズ等の調査を行い、その結果について取りまとめ、広く情報 提供を行う。 ◇電気自動車の導入に係る国や県等の補助制度や優遇税制制度等を取りまと め、広く情報提供を行う。 ◇電気自動車を実際に利用した結果についてわかりやすく取りまとめ、実用 性や利用のイメージ等について広く情報提供を行う。 (e) 長崎次世代エネルギーパークにおける電気自動車の活用(一部再掲) ◇長崎県、佐世保市、ハウステンボス、九州電力、三菱重工等産学官の関係 団体で構成する長崎次世代エネルギーパーク運営協議会は、ハウステンボ ス園内での電気自動車の活用を検討する。 ◇平成21年度は、次世代自動車振興センターと連携し、次世代エネルギー の普及啓発イベントとして電気自動車試乗会を開催する。 ◇環境教育の一環として、小中学生向けの出前講座や体験教室の開催を検討 する。 ◇長崎次世代エネルギーパークの常設展示施設「テーマ館」において、 「長崎 県EV・PHVタウン」のパネル展示を行う。 (f) 県内の主なイベントでの電気自動車の活用(再掲) ◇各自治体が、地域の主なイベントでの電気自動車の活用を検討する。 ◇五島市等において、トライアスロンの大会関係車両等としての活用を検討 する。 (g) 導入事例集の作成・配布 ◇電気自動車の導入、活用事例を紹介するパンフレットを作成し、広く情報 提供を行う。 (h) 電気自動車が普及した将来ビジョンの検討 ◇電気自動車の普及に伴う、中心市街地活性化や高齢化社会への対応等の社 会的な変化に関する将来ビジョンをわかりやすく説明するパンフレットを 作成し、広く配布する。 (i) 報道機関への情報提供 ◇電気自動車を活用したイベント、電気自動車を活用した市町、民間事業者 の取組等を報道機関に情報提供を行い、各種媒体を通してのPRを行う。 (j) 自治体の各種計画等への本事業の盛り込み ◇県や市町、民間事業者の各種計画に電気自動車の導入に関する事項を盛り - 20 - 込み、事業の継続につなげる。 (k) 個人ユーザー向けのインセンティブの検討 ◇駐車場等の優先利用等の個人ユーザー向けのインセンティブを検討する。 ③取組工程 取組項目 (a) 県 公 用 車 としての率先 導入(再掲) (b)導入補助制 度の創設 (再掲) (c)EVとIT Sを活用した 未来型ドライ ブ観光システ ムの実配備 (再掲) 09年度に実施する内容 ◇県公用車の更新時期に 合わせて、国の補助制度 を活用し、電気自動車を 計画的に導入する。 ◇平成21年度は、電気自 動車を複数台、離島(五 島、上五島地区)に公用 車として導入する。 ◇県は、市町、民間事業者 を対象に、電気自動車の 導入補助制度を創設し、 県内における電気自動 車の導入を促進する。た だし、電気自動車を活用 した普及啓発に資する 取組を行うことを補助 の条件とする。 ◇ガソリン価格が高い離 島地区での導入を促進 するため、離島の民間事 業者が導入する際の補 助率を嵩上げする。 ◇平成21年度において は、離島の中で、世界遺 産暫定リストに登録さ れている「長崎の教会群 とキリスト教関連遺産」 を有する五島地域にお いて、レンタカー等に電 気自動車を導入すると ともに、目的地や充電ポ イントまでの案内誘導 や情報提供を行う観光 - 21 - 13年度末までに実施する内容 ◇県公用車の更新時期に合わせ て、国の補助制度を活用し、 電気自動車を計画的に導入す る。 ◇県は、市町、民間事業者を対 象に、電気自動車の導入補助 制度により、県内における電 気自動車の導入を促進する ◇ガソリン価格が高い離島地区 での導入を促進するため、離 島の民間事業者が導入する際 の補助率を嵩上げする。 ◇EVとITSを連動させた未 来型のドライブ観光システム の実配備に取り組む。 ◇五島地域において、観光IT Sを搭載したEVの導入、環 境や景観に配慮した急速充電 器等の関連インフラや駐車場 の整備を推進する。 ◇EVとITSを連動させた未 来型のドライブ観光システム の充実を図るとともに、他地 (d)電気自動車 に関する情報 提供(再掲) (e)長崎次世代 エネルギーパ ークにおける 電気自動車の 活用 (一部再掲) ITSの開発、環境や景 観に配慮した急速充電 器等の関連インフラや 駐車場の整備に取り組 む。 ◇県内の市町、民間事業者 や県民に対して、自動車 の利用状況や電気自動 車導入に対するニーズ 等の調査を行い、その結 果について取りまとめ、 広く情報提供を行う。 ◇電気自動車導入に係る 国や県の補助制度や優 遇税制制度等を取りま とめ、広く情報提供を行 う。 ◇電気自動車を実際に利 用した結果についてわ かりやすく取りまとめ、 実用性や利用のイメー ジ等について広く情報 提供を行う。 ◇長崎次世代エネルギー パーク運営協議会は、ハ ウステンボス園内での 電気自動車の活用を検 討する。 ◇平成21年度は、次世代 自動車振興センターと 連携し、次世代エネルギ ーの普及啓発イベント として、9月の大型連休 に併せて電気自動車試 乗会を開催する。 ◇環境教育の一環として、 小中学生向けの出前講 座や体験教室の開催を 検討する。 ◇長崎次世代エネルギー パークの常設展示施設 「テーマ館」において、 - 22 - 域への拡大を図る。 ◇地域の大学等と連携して、観 光関連情報等の蓄積を図る。 ◇県内の市町、民間事業者や県 民に対して、毎年度、自動車 の利用状況や電気自動車導入 に対するニーズ等の調査を行 い、その結果について取りま とめ、広く情報提供を行う。 ◇電気自動車導入に係る国等の 補助制度や優遇税制制度等を 毎年度取りまとめ、広く情報 提供を行う。 ◇電気自動車を公用車として実 際に利用した結果について、 毎年度、わかりやすく取りま とめ、実用性や利用のイメー ジ等について広く情報提供を 行う。 ◇次世代エネルギーの普及啓発 イベントとして電気自動車試 乗会の開催を定着させる。 ◇ハウステンボスにおいて園内 での電気自動車の活用策を取 りまとめる。 ◇環境教育の一環として、小中 学生向けの出前講座や体験教 室を開催する。 ◇長崎次世代エネルギーパーク の常設展示施設「テーマ館」 において、 「長崎県EV・PH Vタウン」のパネル展示を行 う。 「長崎県EV・PHVタ ウン」のパネル展示を行 う。 ◇各自治体が、地域の主なイベ (f)県内の主な ントでの電気自動車の活用モ イ ベ ン ト で の ◇各自治体が、地域の主な デルを創出する。 電気自動車の イベントでの電気自動 ◇五島市等において、トライア 車の活用を検討する。 活用(再掲) スロンの大会関係車両等とし ての活用を検討する。 ◇電気自動車の導入、活用 ◇毎年度、電気自動車の導入、 (g)導入事例集 事例を紹介するパンフ 活用事例を紹介するパンフレ の作成・配布 レットを作成し、広く情 ットを作成し、広く情報提供 報提供を行う。 を行う。 ◇電気自動車の普及に伴 う、中心市街地活性化や (h)電気自動車 高齢化社会への対応等 ◇作成したパンフレットを活用 が普及した将 の社会的な変化に関す し普及啓発に努める。 来ビジョンの る将来ビジョンをわか 検討 りやすく説明するパン フレットを作成する。 ◇電気自動車を活用した イベント、電気自動車を ◇毎年度、電気自動車を活用し たイベント、電気自動車を活 活用した市町、民間事業 (i)報道機関へ 用した市町、民間事業者の取 者の取組等を報道機関 の情報提供 組等を報道機関に情報提供を に情報提供を行い、各種 行い、各種媒体を通してのP 媒体を通してのPRを Rを行う。 行う。 (j) 自 治 体 の 各種計画等へ の本事業の盛 り込み ◇県や市町、民間事業者の ◇県や市町、民間事業者の各種 各種計画に電気自動車 計画に電気自動車の導入に関 の導入に関する事項を する事項を盛り込み、事業の 盛り込むことを検討す 継続につなげる。 る。 (k) 個 人 ユ ー ◇駐車場等の優先利用等 ◇駐車場等の優先利用等の個人 ザー向けのイ の個人ユーザー向けの ユーザー向けのインセンティ ンセンティブ インセンティブを検討 ブを検討する。 の検討 する。 - 23 - ④予算措置等 (a)電気自動車に関する情報提供(再掲) (b)導入事例集の作成・配布 (c)電気自動車が普及した将来ビジョンの検討 ◇平成21年度補正予算で、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設し、 電気自動車の導入支援制度、導入事例、利用状況の取りまとめ結果、将来 ビジョンを広く情報提供するための広報資料、ホームページの作成を行う。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (d) 長崎次世代エネルギーパークにおける電気自動車の活用(一部再掲) ◇長崎県、佐世保市、ハウステンボス、九州電力等で構成する長崎次世代エ ネルギーパーク運営協議会が、長崎次世代エネルギーパーク(ハウステン ボス)において電気自動車試乗会を開催するため、予算確保に努める。 - 24 - (4)効果評価 ①取組方針 県公用車だけでなく、電気自動車の導入者に対して協力を要請し、出来るだ け多くの車両の運用状況等のデータ収集を行う。 調査項目については、実際に記載する利用者の負担をできるだけ軽減するた め、経済産業省が設置している「EV・PHVタウン構想推進検討会」におい て共通化した項目について行うこととする。 「長崎県電気自動車活用会議」を設置し、 「長崎県EV・PHVタウン推進マ スタープラン」の策定のための検討・調査を行うとともに、平成22年度以降 も車両の導入状況、充電インフラの整備状況、利用者の意識等について継続し て調査を行い、その結果を踏まえたアクションプランの見直しの方向性及び普 及啓発の具体策等について検討を行う。 ②取組内容 (a)電気自動車の公用車としての利用状況調査 ◇県の公用車として電気自動車を導入した部署において、走行距離、走行ル ート、充電時間等を利用の都度記録するとともに、県において、その結果 をわかりやすく取りまとめて広く周知を行う。 (b) 電気自動車の導入者に対する利用状況調査 ◇電気自動車を導入した市町や民間事業者等に対して、運用状況に関するデ ータ収集について協力を求め、県において、その結果をわかりやすく取り まとめて広く周知を行う。 (c) 長崎県電気自動車活用会議の開催 ◇「長崎県電気自動車活用会議」を開催し、関係者の意見、助言をいただき ながら「長崎県EV・PHVタウン推進マスタープラン」を策定する。 ◇平成22年度以降も、車両の導入状況、充電インフラの整備状況、利用者 の意識等について継続して調査を行い、その結果を踏まえたアクションプ ランの見直し等について検討を行う。 (d) 車載搭載装置による車両状態の把握 ◇自動車メーカーの協力により車両に搭載した装置で車両状態(電費、消費 電力、充電状況、速度、距離、運行履歴等)を把握し、その結果を踏まえ たアクションプランの見直し等について検討を行う。 - 25 - ③取組工程 取組項目 09年度に実施する内容 13年度末までに実施する内容 ◇県の公用車として電気 自動車を導入した部署 ◇平成22年度以降も、県の公 用車として電気自動車を導入 において、走行距離、走 (a)電気自動車 行ルート、充電時間等を した部署において、走行 距 の公用車とし 利用の都度記録すると 離、走行ルート、充電時間等 ての利用状況 を利用の都度記録するととも ともに、県において、そ 調査 の結果をわかりやすく に、県において、その結果を わかりやすく取りまとめて広 取りまとめて広く周知 を行う。 く周知を行う。 ◇電気自動車を導入した 市町や民間事業者等に ◇平成22年度以降も、電気自 動車を導入した市町や民間事 (b)電気自動車 対して、運用状況に関す るデータ収集について 業者等に対して、運用状況に の導入者に対 協力を求め、県におい 関するデータ収集について協 する利用状況 力を求め、県において、その 調査 て、その結果をわかりや すく取りまとめて広く 結果をわかりやすく取りまと めて広く周知を行う。 周知を行う。 ◇「長崎県電気自動車活用 会議」を開催し、関係者 の意見、助言をいただき ながら「長崎県EV・P ◇平成22年度以降も、車両の HVタウン推進マスタ 導入状況、充電インフラの整 ープラン」を策定する。 備状況、利用者の意識等につ (c)長崎県電気 いて継続して調査を行い、そ 自 動 車 活 用 会 ◇車両の導入状況、充電イ の結果を踏まえたアクション 議の開催 ンフラの整備状況、利用 者の意識等について継 プランの見直し等について検 続して調査を行い、その 討を行う。 結果を踏まえたアクシ ョンプランの見直し等 について検討を行う。 (d) 車 載 搭 載 装置による車 両状態の把握 ◇自動車メーカーの協力 ◇平成22年度以降も、自動車 により車両に搭載した メーカーの協力により車両に 装置で車両状態(電費、 搭載した装置で車両状態(電 消費電力、充電状況、速 費、消費電力、充電状況、速 度、距離、運行履歴等) 度、距離、運行履歴等)を把 - 26 - を把握し、その結果を踏 まえたアクションプラ ンの見直し等について 検討を行う。 握し、その結果を踏まえたア クションプランの見直し等に ついて検討を行う。 ④予算措置等 (a) 電気自動車の公用車としての利用状況調査 ◇平成21年度補正予算で、利用状況調査を行うための事業として、 「長崎県 EV・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (b) 電気自動車の導入者に対する利用状況調査 ◇平成21年度補正予算で、利用状況調査を行うための事業として、 「長崎県 EV・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (c) 長崎県電気自動車活用会議の開催 ◇平成21年度補正予算で、会議の開催するための事業として、「長崎県E V・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 - 27 - (5)その他 ①取組方針 発電、充電、走行のすべてのサイクルにおいて、環境に優しいゼロエミッシ ョン型のモデルを目指す。そのために必要な、太陽光発電や風力発電による充 電システムを検討する。まずは、離島において、太陽光発電により充電し、電 気自動車が走行するゼロエミッション型モデルを検討する。 また、電気自動車の利用実態や導入効果を調査、分析し、効果的な情報発信 方法や普及促進策を検討する。 さらに、初期導入後の県内への効果的な普及促進策を検討する。 ②取組内容 (a)ゼロエミッション型モデルの検討 ◇離島において、太陽光発電や風力発電等で充電し走行させるゼロエミッシ ョン型モデルを検討する。平成21年度は、福江港において、駐車中に太 陽光発電により充電するモデルを検討する。 ◇長崎次世代エネルギーパーク(ハウステンボス)において、太陽光発電に より充電し走行させるゼロエミッション型モデルを検討する。 (b) 離島・長崎次世代エネルギーパークにおける電気自動車の利用効果の調査、 分析 ◇離島における自動車利用実態及び電気自動車へ代替えできる分野、電気自 動車の利用効果(コスト、地域環境レベル、地球環境レベル)を調査、分 析するとともに、離島における電気自動車の利用効果の効果的な情報発信 方法を検討する。 ◇長崎次世代エネルギーパーク(ハウステンボス)における自動車利用実態 及び電気自動車へ代替できる分野を調査、検討する。 (c) 初期導入後の効果的な普及促進策の検討 ◇県内における自動車利用実態及び電気自動車へ代替えできる分野を調査す るとともに、初期導入後の効果的な普及促進策を検討する。 - 28 - ③取組工程 取組項目 09年度に実施する内容 ◇福江港において、駐車中 に太陽光発電により充 (a)ゼロエミッ ション型モデ 電するゼロエミッショ ン型モデルを検討する。 ルの検討 (b)離島・長崎 次世代エネル ギーパークに おける電気自 動車の利用効 果の調査、分析 (c)初期導入後 の効果的な普 及促進策の検 討 13年度末までに実施する内容 ◇離島において太陽光発電、風 力発電等により充電し走行さ せるゼロエミッション型モデ ルを創出する。 ◇長崎次世代エネルギーパーク (ハウステンボス)における 太陽光発電により充電し走行 させるゼロエミッション型モ デルを創出する。 ◇離島における自動車利 用実態及び電気自動車 へ代替えできる分野、電 気自動車の利用効果(コ ◇離島における電気自動車の利 スト、地域環境レベル、 用効果(コスト、地域環境レ 地球環境レベル)を調 ベル、地球環境レベル)を調 査、分析するとともに、 査、分析した結果を踏まえ、 その効果的な情報発信を行 離島における電気自動 車の利用効果の効果的 う。 な情報発信方法を検討 ◇長崎次世代エネルギーパーク する。 (ハウステンボス)における ◇長崎次世代エネルギー 自動車利用実態及び電気自動 パーク(ハウステンボ 車へ代替できる分野を調査、 ス)における自動車利用 検討する。 実態及び電気自動車へ 代替できる分野を調査、 検討する。 ◇県内における自動車利 ◇県内における自動車利用実態 用実態及び電気自動車 及び電気自動車へ代替えでき へ代替えできる分野を る分野の調査結果を踏まえた 調査するとともに、初期 初期導入後の効果的な普及促 導入後の効果的な普及 進に取り組む。 促進策を検討する。 - 29 - ④予算措置等 (a) ゼロエミッション型モデルの検討 ◇平成21年度補正予算で、ゼロエミッション型モデルの検討を行う事業と して、「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (b) 離島・長崎次世代エネルギーパークにおける電気自動車の利用効果の調査、 分析 ◇平成21年度補正予算で、離島における自動車利用実態及び電気自動車へ 代替えできる分野、電気自動車の利用効果の調査、分析を行う事業として、 「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 (c) 初期導入後の効果的な普及促進策の検討 ◇平成21年度補正予算で、初期導入後の効果的な普及促進策の検討を行う 事業として、「長崎県EV・PHVタウン推進事業」を新設した。 ◇平成22年度以降についても、予算確保に努める。 4.取組体制 「長崎県EV・PHVタウン」を推進するために、現在、庁内関係部局、財 団法人日本自動車研究所、三菱自動車工業株式会社、九州電力株式会社、九州 経済産業局、五島市、新上五島町をメンバーとして設置している「長崎県電気 自動車活用会議」に、新たに三菱重工業株式会社、新日本石油株式会社、長崎 県産業振興財団を加え、目的達成のための具体的な検討、調査を行う。 EVと観光ITSを連動させた未来型のドライブ観光システムの実配備に向 けた具体的な検討を行うため、学識経験者、自動車メーカー、カーナビ・電機 メーカー、地場企業、業界団体、行政機関等による「長崎EV&ITSコンソ ーシアム(長崎エビッツ)」を立ち上げ、実配備を目指した計画策定に着手する。 「長崎県電気自動車活用会議」は、今後、参画メンバーの拡大も検討しなが ら、 「長崎県EV・PHVタウン推進アクションプラン」 、 「長崎県EV・PHV タウン推進マスタープラン」の策定、実施、効果検証を行い、各プランの内容 充実を図り、電気自動車の普及とそれによる地域振興に取り組む。 - 30 -