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Study Of Tagalog
Study Of Tagalog 2-4-26 Jun F Nota Tagatagturo-Mitsuo Kiriyama (1) 研究動機 僕の母はフィリピン人です。だから子供の頃から自ずとタガログ語に興味を持ちました。フィリピンでは 英語とタガログ語の両方を使っていますが、親戚や友人の会話を聞いていると、やはりみんなタガログ語で しゃべっていて、言語の壁は大きいものだと実感しました。僕が他のみんなとコミュニケーションを図るに は、英語かジェスチャーか、自分の知っているタガログ語の単語を並べて言う事しかできなくて、高校に入 ってある程度英語はしゃべれるようになりましたが、母のように流暢にタガログ語で意思疎通をしたいと昔 から常に思っていました。また、現段階で僕は外国語大学への進学を希望していますが、オープンキャンパ スや、外国語大学生の兄からの話によると、3ヶ国語をしゃべれるのが理想的で、中国語やフランス語を学 ぶのがメジャーですが、まずは自分の母の母国語を学ぶべきだと思いはじめました。そのため僕は、今回の 課題研究のテーマを『タガログ語』にしたのです。 (2) タガログ語とは タガログ語はフィリピン共和国で、国語(共通語)として使っている言語で、語彙の増減や発音の違いは ありますが、言語的にはタガログ語でインドネシア語派に属します。フィリピンには80を超える言語が話 されており、相互間の意志疎通のための言語がなかったため国語に指定されました。タガログ語を母国語と する人口は約1000万人で、それはフィリピン全人口の4分の1です。語順は VSO(動・主・目)あるいは VOS です。十六世紀初頭スペイン人が渡来した時には、他のフィリピン諸国と同様にタガログ語もインド系 の文字で書かれていたが、宗教上の理由からそれらの文字および記録文書はすべて破棄され、その後はスペ イン式のローマ字が用いられ、二十世紀に入ってからは英語式に移行し現在にいたっています。 (3) タガログ語 (A)アルファベット タガログ語は英語と同じアルファベット表記ですが、スペイン統治時代にローマ字形式とする基礎がつく られ、これにスペイン語や英語、その他の外国語が混じって今日のタガログ語が出来ています。始めがA・B・ K・Dであることから、通称アバカダと呼ばれるようになりました。アルファベットのC・F・J・Q・V・X・ Zを欠き、別にNGを加え、次のようにA・B・K・D・E・G・H・I・L・M・N・NG・O・P・R・S・T・U・ W・Yとなっています。ちなみにNGは「ナン」と発音します。 (B)アクセント アクセントの位置により言葉の意味が変わるので注意を要します。例えば・・・ / kaibigan・・・愛人 / / kaibigan・・・欲望 kaibi gan・・・友達 という意味になるので、使う時には注意を払わなければなりません。タガログ語のアクセントは英語とは違 い、単語の後方にアクセントがある場合が多いので、読む時には苦労を要します。 16-1 (3)数字 タガログ語の数字は、タガログ語・スペイン語・英語の三つがごちゃまぜに使われていますが、基本的に は次のような傾向にあります。1,2,3,・・・ タガログ語:isa,dalawa,tatlo・・・物や人の数、お金の計算(小さい数) スペイン語:uno,dos,tres・・・時刻、年齢 英語:one,two,three・・・お金の計算(大きな数)、時刻 となります。 (4)文法 文法や会話表現はたくさんありますが、今回は代表的なものだけ紹介します。 (1)冠詞 タガログ語の名詞には冠詞がつき、名詞が主格・所有格・目的格のどれに当たるかによって冠詞が異なりま す。また、能動態か受動態かによっても変わります。 人名 主格 所有格 直接目的格 単数 si ni ni kay ni 複数 sina nina nina kina nina ang ng ng sa ng 普通名詞 例文:Nagbigay kay si Shun ng 間接目的格 libro ni 動詞の受動態 Yataka Sugeta.(能動態) Inibigay si Shun ang libro ni Yataka kay Sugeta.(受動態) 『 駿は家高の本を菅田に与えた。』 (2)代名詞 代名詞には、疑問代名詞と人称代名詞の二つがあります。前者の主なものをあげると・・・ kailan・・・いつ saan・・・どこで sino・・・誰と ano・・・何を 例文:Ilang Ano taon ang na siya? pangalang 彼はいくつですか? mo? あなたの名前は何ですか? 人称代名詞は次のとおりです。 単 格 一人称 二人称 ikaw 主格 ANG ako =I,me 所有格 NG ko =my 目的格 SA akin 三人称 (前置形) ka(後置形) mo =mine iyo =you siya =your niya =yours 複 格 主格 数 相手を含む him,her =his,her =his,hers 数 一人称 ANG Kaniya =he,she 二人称 三人称 tayo =we,us kami =we,us kayo =you sila =they,them 所有格 NG natin =our namin =our ninyo =your nila =their 目的格 SA atin =ours amin =ours inyo =yours kanila =theirs 16-2 例文:一人称単数の場合 主格 ANG形 Estedyant 所有格 NG形 Ako 目的格 SA形 Tumawag si ako. 私は学生です。 Jun.僕の名前は淳です。 ka sa akin. 私に電話しましたか? 注1)tayo,kamiは、“私たち”ですが、kamiの場合、話相手は含まれません。 注2)ikawとkaは同じ“あなた”ですが、ikawは文の先頭にくる場合に使用するのに対し、ka は文の中や最後にくる場合にのみ使用します。 注3)単数でも、相手に対して丁寧な言葉使いをする場合、複数の二人称を使用します。 kita: “私はあなたに” “私はあなたを”をこの一言で表現できます。 例1:Mahal kita! 「Mahal ko 私はあなたを愛しています。 ikaw」とはいわないが、 「Ikaw ay mahal ko」 とはいう。 例2:Mag-aalaga kita sa opsital.私は病院で、あなたの世話をします。 (3)指示代名詞 タガログ語の指示代名詞は次のとおりです。 これ ito それ iyan あれ iyon 主格 ここ dito そこ diyan あそこ doon 主格(場所) これの nito それの niyan あれの niyon 所有格 これら mgaito それら mgaiyan あれら mgaiyon 複数形 こんな ganito そんな ganiyan あんな ganoon 形容詞的用法 ここにある narito そこにある nariyan あそこにある naroon 動詞的用法 (4)動詞につく接辞 動作を行う人が主格となる場合を能動態、動作者意外の語、すなわち直接目的語、間接目的語、副詞など が主格となる場合を受動態といいます。要は会話の中で何を強調するかで、能動態か受動態かが決まります。 例えば「私は果物を食べた。」という文章で、 「私は」を強調したい場合を能動態、 「果物」を強調したい場合 を受動態と考え、動詞の接辞を選択します。 例:能動態 Kumain ako 受動態 Kinain ko ng ang prutas.(私は果物を食べた。 ) prutas.(果物は私に食べられた。) ・能動態につく接辞の主な用法 接 辞 種 類 um mag 解 説 左の 3 つの接辞が付くと、動作者が主語になり、被動作者が目的語とな 主格動詞 mang る。それに場所や時間を表す言葉がついて文が作られる。通常は目的語 を伴わない文、すなわち、自動詞として使われる場合が多い。 動詞の語幹に付いて、その語幹の示すことが“~できる”、“可能性のあ maka 所有格動詞 ma 可能動詞 感情や日常生活を表現する動詞に多い。目的語をとらない。 magpa 使役動詞 「誰々に~をさせる」という場合に使用する。 maki 依頼動詞 「誰々に~をお願いする」のように、人にものを頼む場合に使用する。 る”という意味を表す。 16-3 1)um‐動詞の場合 (主格動詞) 例文:Pumunta ako sa Okinawa kahapon. 僕は昨日沖縄へ行きました。 《um‐動詞》 能動態 例 不定詞 語幹の語頭の次にum pumunta 命令形 語幹の語頭の次にum(不定詞と同じ) pumunta 未来形 語幹の語頭の次の 2 回繰り返し pupunta 語幹の語頭の次にum+語根の文字 pumupunta 語幹の語頭の次にum(不定詞と同じ) pumunta 未完了形 完了形 2)ma‐動詞の場合 punta(行く) (感情動詞) 例文:(1)Huwag kang magalit. あなたは怒ってはいけません。 (2)Matutulog tayo sa kuwarto. さあ(僕たちは)部屋で寝ましょう。 (2)の例文の場合は、“寝る・matulog”の、未来形です。 《ma‐動詞》 能動態 例 不定詞 ma+語幹 magalit 命令形 ma+語幹(不定詞と同じ) magalit 未来形 ma+語幹の語頭の文字の 2 回繰り返し magagalit 未完了形 na+語幹の語頭の文字の 2 回繰り返し nagagalit na+語幹 nagalit 完了形 galit(怒る) ・ 受動態につく接辞の主な用法 接 辞 in 種 類 目的格動詞 解 説 目的とする行為や物に重点をおきたい場合に使用する。被動作者や物を 主格にとる。 目的とする場所または相手に、表現の重点をおく場合に使用する。例え an 所有格動詞 ば、出かける時に行く場所を強調したい場合など。間接目的語がある場 合間接目的語が主語になる。 maka‐動詞と同じ可能動詞であるが、目的語を伴って受動態とな ma 可能動詞 り、その目的語が主語になる。 受動態に付く感情動詞も同じmaなので注意を要する。 pa+in 使役動詞 magpa‐動詞の受動態、行為や物が重点。 paki 依頼動詞 maki‐動詞の受動態。 「誰々のためにする」のように、人に恩恵を与える場合に使用する。恩 恵を受ける被動作者や動作を行うための手段等が主格になる。i‐動詞 i 恩恵動詞 の他一部に,ipag‐動詞、ipang‐動詞、がある。 ただし、ipag‐動詞は動詞の能動態が、mag‐動詞の場合のみ、 ipang‐動詞は同様にmang‐動詞の場合のみ使用される。 16-4 その他、動詞の複数形を表わす、magsi(um‐動詞の複数形)、magsipag(mag‐動詞の複数 形)、pag+in(in‐動詞の複数形)、pag+an(an‐動詞の複数形)、 “~したばかり”という意味 を表わすka、気持ちを表わすka+an、など、多くの接辞があります。 (目的格動詞) 3)in‐動詞の場合 例文:Kinain ko ang masarap na pagkain. 私は美味しい食べ物を食べました。 《in‐動詞》 受動態 例 kain(食べる) 不定詞 語幹の最後にinを付加 kainin 命令形 語幹の最後にinを付加(不定詞と同じ) kainin 未来形 語幹の語頭の文字を2回繰り返し、そして kakainin 最後にinを付加 未完了形 語幹の語頭の文字を2回繰り返し、そして kinakain 語頭の次にinを入れる 完了形 語幹の語頭の次にinを入れる kinain (5)否定文 否定文は否定詞hindiを文頭にもってきます。《ang +普通名詞》や《si + 人名など》の場合には、そのま まhindiを文頭に付けるだけでよいが、人称代名詞が来る場合には語順が変わります。 例文:Maganda Hindi ang maganda babae. ang その女性はきれいだ。 babae. その女性はきれいではない。 (6)疑問文 平叙文を疑問文にする場合には、疑問を表す副詞的小辞のbaを用います。もちろんbaは省略することもでき、 その場合は疑問符を文末に付け、文末のイントネーションを上げればよいです。baの語順は通常、文頭から 数えて 2 番目の位置をとります。なお、答え方は「はい」の場合はOo(ただし、敬意を込めて答える場合に は、OpoあるいはOhoとなります)で、一方「いいえ」の場合はHindi(敬意の表現はHindi poあるいはHindi ho となります)で答えます。いずれの場合もpoを使うはうがhoの場合よりフォーマルな感じになります。 例文:Maganda ba ang babae? その女性はきれいなの? (4) 文例 Siguradong sigurado kahit sino,Parang may kulang Huwag masyadong umasa,Nakakasakit na nang iba きっと きっと 誰もが、何か足りないものを 無理に期待しすぎて、人を傷つけている Tuwing tayo ay magkikita lagi tayong nagaaway Masyado atang napadalas ang ating pagkikita Kung tayo ay magmamalaki,Sa isat isa Lalo lang tayong mag kakalabuan Nang iyong halikan,At magakapang Alam nating na ito ay tama Ang tamang pagmamahal ay nakalimutan Tiwala sa isat isa, magkasama sa tuwa Nagkakasakitan, magkasama sa lungko Naniniwala ako, darating ang araw na tayo parin Pagdating ng panahon・・・ 会えばケンカしてたね 長く居すぎたのかな 意地を張れば なおさら 隙間 広がるばかり kissをしたり、抱き合ったり 多分それでよかった あたりまえの 愛し方も ずっと忘れていたね 信じ合える喜びも 傷つけ合う悲しみも いつかありのままに、愛せるように Time goes by・・・ 16-5 校歌 Masagana, malinis na taubig na nang gagaling sa bukal,bukal na dumadaloy papunta sa ilog ng Kiso Tulad ng bukal naito, nagsisikap kami maabot ang mga pangarap, Tayo na at maglinang ng kaalaman sa mataas na paaralan ng Kiso upang maging mabuti at Kapaki pakinabang na mamamayan 谷間より湧く水集め 太く豊かに一筋に たゆまず我らはつらつと ここに学ばむ 木曽を流れる大き川 木曽高等学校 なおこれらの文は、すべてが直訳ではなく、中には意訳も含まれています。 (5) 日常用語 Magandang umaga 《マガンダン ウマァガ》 おはよう Magandang hapon 《マガンダン ハポン》 こんにちは(午後のみ) Magandang araw 《マガンダン アラウ》 こんにちは(日中いつでも) Magandang gabi 《マガンダン ガビー》 こんばんは Patawad 《パタァワッド》 ごめんなさい Salamat 《サラマット》 ありがとう Masarap 《マサラップ》 おいしい Paalam 《パァアラム》 さよなら Narito na ako 《ナリト ナ アコ》 ただいま Mabuhay 《マブゥハイ》 万歳 Magkano 《マグカノォ》 いくら Syempre 《シェムプレィ》 もちろん Totoo ba? 《トトオァ バ》 本当? Gutom na ako 《グトム ナ アコ》 お腹が空いた Busog na ako 《ブソグ ナ アコ》 満腹だ Iniibig kita 《イニィビッグ キィタァ》 大好き Msaya ako at ikaw ay aking na kilala あなたに会えてよかった(とても深い愛情) ちなみに丁寧に言いたい時は、文末に“po”を入れれば、敬意を付け加えられるものもあります。 (6) 感想 今まで外国語は英語しか関わった事がありませんでした。それが今回、課題研究という形でタガログ語を学 べましたが、やはり聞きなれている英語とは違い、理解するのにとても苦労しました。それにこの課題研究 の僕の目標は、 “タガログ語をある程度理解し、しゃべれるようになる事”なので、発表したりする時には基 本的な文法事項などしか取り上げられませんでしたが、以前に比べ、タガログ語を理解できるようになった ので、次に母や親戚とタガログ語で話す時が楽しみです。 〔参考資料〕 Study tagalong http://www.office-tohwa.com/tagalog/study-tagalog.htm 日本語-フィリピン語実用辞典 Every Little Thing (日本地域社会研究所) Time Goes By 16-6