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第5章 調査方法

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第5章 調査方法
第5章
調査方法
本事業に係る調査 、予 測 及び評価の方法は、埼 玉 県環境影 響評価 技術 指 針 (平 成 11 年
12 月 埼 玉県告 示第 1588 号 最 終改 正:平成 27 年 10 月 埼玉県 告示第 1158 号)及び埼
玉 県 環 境 影 響 評 価 技 術 指 針 手 引 (2010 及 び放 射 性 物 質 )に掲 げられている標 準 手 法 をもと
に、対象事業の特 性と計 画地及び計 画地周 辺の自然的 、社会 的状況 を勘 案して選定した。
5.1
現地調査の概要
現地調査の概 要は表 5.1-1(1)~(2)に示すとおりである。
なお、前 章にて環境影 響 評価項目として選定した 17 項目のうち、廃 棄物等 及び温室効 果
ガス等については、現況 調査を実 施しない。
表 5.1-1(1)
環境影響評価項目
大気質
現 地調査 の概要一覧
調査項目
一般環境
二酸化窒素
大気質
二酸化硫黄
調 査 期 間 ・頻 度
4 季 ×7 日 間 連 続
調 査 地 域 ・地 点
計画地内 1 地点、
計画地周辺 4 地点
浮遊粒子状物質
塩化水素
4 季 ×7 日 間 (1 回 /日 )
水銀
4 季 ×7 日 間 (1 回 /日 )
ダイオキシン類
4 季 ×7 日 間 連 続
粉 じん
4 季 ×7 日 間 連 続
降 下 ばいじん
4 季 ×1 箇 月 間
沿道環境
二酸化窒素
4 季 ×7 日 間 連 続
沿道 2 地点
大気質
浮遊粒子状物質
降 下 ばいじん
4 季 ×1 箇 月 間
沿道 2 地点
風 向 、風 速 、日 射 量 、
1 年間連続
計画地内 1 地点
計画地内 1 地点
炭化水素
地上気象
放射収支量、気温、湿度
騒音・
高層気象
風向、風速、気温、湿度
4 季 ×7 日 間 (8 回 /日 )
騒音
環境騒音
年 2 回 (平 日 、休 日 )
計画地敷地境界 1 地点、
各 1 日 24 時 間 連 続
計画地周辺 1 地点
年 2 回 (平 日 、休 日 )
沿道 2 地点
低周波音
道路交通騒音
各 1 日 24 時 間 連 続
低周波音
低周波音
年 2 回 (平 日 、休 日 )
計画地敷地境界 1 地点、
各 1 日 24 時 間 連 続
計画地周辺 1 地点
(環 境 騒 音 と同 地 点 )
道路交通
自動車交通量
年 2 回 (平 日 、休 日 )
沿道 2 地点
(大 型 車 、小 型 車 、自 動
各 1 日 24 時 間 連 続
(道 路 交 通 騒 音 と同 地 点 )
二輪車)
5-1
表 5.1-1(2)
環境影響評価項目
振動
振動
現 地調査 の概要一覧
調査項目
環境振動
調 査 期 間 ・頻 度
調 査 地 域 ・地 点
年 2 回 (平 日 、休 日 )
計画地敷地境界 1 地点、
各 1 日 24 時 間 連 続
計画地周辺 1 地点
(環 境 騒 音 と同 地 点 )
道路交通振動
地盤卓越振動数
年 2 回 (平 日 、休 日 )
沿道 2 地点
各 1 日 24 時 間 連 続
(道 路 交 通 騒 音 と同 地 点 )
年 1 回 (大 型 車 10 台 )
沿道 2 地点
(道 路 交 通 振 動 と同 地 点 )
悪臭
悪臭
臭 気 指 数 (臭 気 濃 度 )、
2 季 (夏 、冬 )×1 回
特定悪臭物質濃度
計画地敷地境界 1 地点、
計画地周辺 5 地点
(22 項 目 )
水質
水象
公共用水
生活環境項目等
年 3 回(渇水期、豊水期、
域 の水 質
(10 項 目 )
平 水 期 )+降 雨 時 1 回
河川等の
流量、流速、水位
年 3 回(渇水期、豊水期、
排水先河川等 3 地点
平 水 期 )+降 雨 時 1 回
(水 質 と同 地 点 )
地下水位
1 年間連続
計画地内 2 地点
土 壌 に係
土壌環境基準(27 項目)、
年1回
計画地内 1 地点、
る有 害 物
ダイオキシン類
流量、流速
排水先河川等 3 地点
及 び水 位
地下水の
水位及び
水脈
土壌
計画地周辺 4 地点
質
地盤
地盤沈下
動物
動物
(一般環境大気質と同地点)
地 質 の状 況
年1回
計画地内 1 地点
哺乳類
4 季 (春 、夏 、秋 、冬 )
計画地周辺約 200m の範囲
鳥類
4 季 (春、初夏、秋、冬)
爬虫類
3 季 (春 、初 夏 、秋 )
両生類
3 季 (初 春 、初 夏 、秋 )
昆虫類
3 季 (春 、夏 、秋 )
水生動物
3 季 (初 夏 、秋 、冬 )
(ボーリング調 査 )
(魚 類 、底 生 動 物 )
植物
植物
植物相
3 季 (春 、夏 、秋 )
植 物 群 落 (植 生 )
1 季 (夏 )
生態系
生態系
生 態 系 、着 目 種 等
動 物 、植 物 と同 様
景観
景観
主 要 な眺 望 景 観 の状 況
4 季 (春 、夏 、秋 、冬 )
計 画 地 周 辺 約 3km の範 囲
自然との
自然との
自 然 とのふれあいの場
4 季 (春 、夏 、秋 、冬 )
計 画 地 周 辺 約 3km の範 囲
ふれあい
ふれあい
の資 源 、周 辺 環 境 、利
の場
の場
用 状 況 、交 通 手 段
日照阻害
日照阻害
日 影 の状 況
1 季 (冬 至 日 )
計 画 地 周 辺 の日 照 阻 害 の
影 響 が予 測 される地 域
電波障害
電波障害
電波受信状況
年1回
計 画 地 周 辺 のテレビ電 波
の受 信 障 害 が予 測 される
地域
5-2
5.2
5.2.1
項目別の調 査方法
大気質
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 大気質の状 況
i)
一般環境 大気質
工 事 中 の建 設 機 械の稼働 及 び供 用 後 のごみ処理 施 設 の稼 働に伴 う一 般環 境 大 気 質 への
影響を予測・評価するために、二酸化 窒素 、二酸 化硫黄 、浮 遊粒子 状物 質、塩 化水 素、水銀 、
ダイオキシン類の濃度 、粉じん及び降下ばいじんの量の状況を調査する。
ii) 沿道環境 大気質
工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 及 び供 用 後 のごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利 用 施 設 の利
用 客 等 車 両 の走 行 に伴 う沿 道 環 境 大 気 質 への影 響 を予 測 ・評 価 するために、二 酸 化 窒 素 、
浮遊粒子 状物質 、炭 化 水素 の濃度及び降下ばいじんの量の状況を調査 する。
(イ) 気象の状況
予 測 条 件 として必 要 な、風 向 、風 速 、大 気 安 定 度 (日 射 量 、放 射 収 支 量 )、気 温 及 び湿 度
の状況を調査する。
(ウ) 大気の移流 、拡 散等に影 響を及ぼす地形・地物の状況
大気の移流、拡散等に影 響を及ぼす地 形・地物の状況 を調 査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
既 存 の発 生 源 (固 定 発 生 源 、移 動 発 生 源 )の状 況 、学 校 、病 院 その他 の環 境 保 全 の配 慮
が特に必要な施設及び住宅の分布状 況 を調 査 する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
大 気 質 の状 況 については、一 般 環 境 大 気 測 定 局 及 び沿 道 環 境 大 気 測 定 局 の測 定 データ
を整 理 する。気 象 の状 況 については、一 般 環 境 大 気 測 定 局 の測 定 データまたは気 象 統 計 情
報(気象 庁)を整 理する。
また、地 形 ・地 物 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、地 形 図 、土 地
利用現況 図等の資料 を整理する。
5-3
(イ) 現地調査
一 般 環 境 大 気 質 、沿 道 環 境 大 気 質 及 び気 象 の状 況 の現 地 調 査 は、表 5.2-1~表 5.2-3
に示す方法とする。
表 5.2-1
一般環 境大気 質の現地調査(測定)方 法
調査項目
二酸化窒素
現 地 調 査 (測 定 )方 法
「二 酸 化 窒 素 に係 る環 境 基 準 について」(昭 和 53 年 7 月 環 境 庁 告 示 第 38 号 )に
基 づく方 法
二酸化硫黄
「大 気 の汚 染 に係 る環 境 基 準 について」(昭 和 48 年 5 月 環 境 庁 告 示 第 25 号 )に基
浮遊粒子状物質
づく方 法
塩 化 水 素 、水 銀
「有 害 大 気 汚 染 物 質 測 定 方 法 マニュアル(平 成 23 年 改 訂 )」に基 づく方 法
ダイオキシン類
「ダイオキシン類 による大 気 の汚 染 、水 質 の汚 濁 (水 底 の底 質 の汚 染 を含 む。)及 び
土 壌 の汚 染 に係 る環 境 基 準 」(平 成 11 年 12 月 環 境 庁 告 示 第 68 号 )に基 づく方 法
粉 じん
ローボリュームエアサンプラ(JIS Z 8814)によるろ過 捕 集 、重 量 法
降 下 ばいじん
ダストジャー採 取 、重 量 法
表 5.2-2
沿道環 境大気 質の現地調査(測定)方 法
調査項目
二酸化窒素
浮遊粒子状物質
炭化水素
降 下 ばいじん
現 地 調 査 (測 定 )方 法
「二 酸 化 窒 素 に係 る環 境 基 準 について」(昭 和 53 年 7 月 境 庁 告 示 第 38 号 )に基
づく方 法
「大 気 の汚 染 に係 る環 境 基 準 について」(昭 和 48 年 5 月 環 境 庁 告 示 第 25 号 )に基
づく方 法
「環 境 大 気 中 の鉛 ・炭 化 水 素 の測 定 法 について」(昭 和 52 年 3 月 環 境 庁 大 気 保 全
局 長 通 達 )に基 づく方 法
ダストジャー採 取 、重 量 法
表 5.2-3
気象の現地 調 査(測定)方法
調査項目
現 地 調 査 (測 定 )方 法
地上気象
「地 上 気 象 観 測 指 針 」(平 成 14 年 気 象 庁 )に基
(風 向 、風 速 、日 射 量 、放 射 収 支 量 、気 温 、湿 度 )
づく方 法
高層気象
「高 層 気 象 観 測 指 針 」(平 成 16 年 気 象 庁 )等 に
(風 向 、風 速 、気 温 、湿 度 )
基 づく方 法
5-4
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
大 気 質の状 況の調 査 地 点 は、計 画 地 周 辺の一般 環 境 大気 測 定 局 である東 松 山 測定 局 及
び鴻 巣 測 定 局 、自 動 車 排 ガス測 定 局 である東 松 山 岩 鼻 自 排 測 定 局 、鴻 巣 天 神 自 排 測 定 局
及び川島自 排測定 局 とする。気象の状況については、気象 庁熊谷 地方 気象 台 とする。
(イ) 現地調査
一 般 環 境 大 気 質 の調 査 地 域 は計 画 地 周 辺 とする。調 査 地 点 は図 5.2-1 に示 すとおり、計
画 地 内 の 1 地 点 と、地 域 の卓 越 風 向 及 び周 辺 の住 宅 の配 置 状 況 等 を考 慮 して計 画 地 周 辺
の 4 地 点 とする。なお、一 般 環 境 大 気 質 のうち、粉 じん及 び降 下 ばいじんの調 査 地 点 は計 画
地 内 の 1 地 点 とする。
沿 道 環 境 大 気 質 の調 査 地 域 は、工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 、ごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利
用施設の利 用客 等車 両 の主な走行 経路となる主 要地方 道東 松山 桶川 線 の沿道とする。調査
地点は図 5.2-1 に示すとおり、走 行経路 沿道に近 接している住 宅地付 近の 2 地点とする。
地上気象 及び上層 気象 は、計画 地内 1 地点で観 測を行う。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
大気質の状況については最新年から過去 5 年間 分とし、気象については最新の 1 年間と
する。また、当 該 1 年 間 の風向 、風速データが、平年 と比べて異常でないことを確 認するため
に、過去 10 年間分のデータを用いて異 常年検 定 を行う。
(イ) 現地調査
一 般 環 境 大 気 質 の二 酸 化 窒 素 、二 酸 化 硫 黄 及 び浮 遊 粒 子 状 物 質 については、季 節 変 化
を把握するため、4 季(春 季、夏 季、秋 季、冬季)に各 1 回 、7 日間連 続で測定する。塩 化水
素及び水銀については、4 季に各 1 回 、7 日間(1 日 1 回)測 定する。ダイオキシン類及び粉 じ
んについては、4 季に各 1 回、7 日間 連続吸 引で測定する。降 下ばいじんについては、4 季に
各 1 回 、1 ヶ月間測 定する。
沿 道 環 境 大 気 質 の二 酸 化 窒 素 、浮 遊 粒 子 状 物 質 及 び炭 化 水 素 については、4 季 に各 1
回、7 日間の連続測 定、降下ばいじんについては、4 季に各 1 回、1 ヶ月 間 測定する。
地上気象 観測 は 1 年 間 の連続測定とし、高 層気 象観測 は 4 季に各 1 回 、7 日 間(1 日 8
回、3 時間間 隔)とする。
5-5
鴻巣市
【凡 例 】
計画地
行政界
関 連 車 両 の主 な走 行 経 路 (工 事 中 、供 用 後 )
一般環境大気質(粉じん及び降下ばいじん含む)及び
土壌(土壌環境基準 27 項目及びダイオキシン類)の調査地点
一般環境大気質(粉じん及び降下ばいじん除く)及び
土壌(ダイオキシン類)の調査地点
沿道環境大気質の調査地点
0
0.5
1 km
地 上 気 象 、上 層 気 象 の調 査 地 点
図 5.2-1
大気質 、気 象 及び土壌の現地 調査地 点図
資 料 :国 土 地 理 院 1/25,000 地 形 図
5-6
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う大 気質への影響
二酸化窒 素の濃度(長 期 平均濃度 )の変化及び降 下ばいじんの量の程度を予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う大 気質 への影響
二 酸 化 窒 素 、浮 遊 粒 子 状 物 質 及 び炭 化 水 素 の濃 度 (長 期 平 均 濃 度 )の変 化 及 び降 下 ば
いじんの量の程度を予測 する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う大気 質への影響
ごみ処 理 施 設 のうち、ごみ焼 却 処 理 施 設 からの排 ガスによる二 酸 化 窒 素 、二 酸 化 硫 黄 、浮
遊粒 子 状物 質 、塩 化 水 素、水 銀 及 びダイオキシン類の濃 度(長 期平 均 濃 度、短 期高 濃 度等)
の変 化 を予 測 する。また、マテリアルリサイクル推 進 施 設 (破 砕 設 備 及 び選 別 設 備 )の稼 動 に
よる粉じんの影響の程度 を予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う大 気質への影響
二 酸 化 窒 素 、浮 遊 粒 子 状 物 質 及 び炭 化 水 素 の濃 度 (長 期 平 均 濃 度 )の変 化 及 び降 下 ば
いじんの量の程度を予測 する。
(b)
予測方法
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う大 気質への影響
工 事 計 画 から想 定 される建 設 機 械 の種 類 、稼 働 台 数 等 を設 定 し、二 酸 化 窒 素 の濃 度 は大
気 拡 散 式 (プルーム・パフ式 等 )に基づく理 論 計 算を用 いて定 量 的に予 測する。降 下 ばいじん
の量は、「道路 環境 影響 評価の技術手 法」等を用 いて定量的に予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う大 気質 への影響
工事 計 画から想 定される資材 運 搬 等の車 両台 数 を設 定 し、二 酸 化 窒素 、浮遊 粒 子 状物 質
及 び炭 化 水 素の濃 度 は大 気 拡 散 式 (プルーム・パフ式 等 )に基 づく理 論計 算 を用 いて定 量 的
に予 測 する。降 下 ばいじんの量 は、「道 路 環 境 影 響 評 価 の技 術 手 法 」等 を用 いて定 量 的 に予
測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う大気 質への影響
ごみ焼 却 処理 施 設 の煙 突排 ガス諸 元をもとに大 気拡 散 式(プルーム・パフ式等 )に基づく理
論計 算を用いて定 量的に予測する。マテリアルリサイクル推進 施設 (破 砕 設 備及び選 別設 備)
の稼動による粉じんの影響 は、類 似事例の解 析または既存知見 を基に定性 的に予測する。
5-7
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う大 気質への影響
供 用 後 に想 定 されるごみ収 集 車 両 、余 熱 利 用 施 設 の利 用 客 等 車 両 及 び業 務 関 連 車 両 等
の台数 を設定 し、二酸 化 窒素 、浮 遊粒 子 状物 質 及び炭化 水 素の濃 度は大気 拡 散式 (プルー
ム・パフ式 等 )に基 づく理 論 計 算 を用 いて定 量 的 に予 測 する。降 下 ばいじん量 は、「道 路 環 境
影響評価の技 術手法」等 を用いて定 量的に予測する。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う大 気質への影響
予測地域 は最大 着地濃 度出現 地 点を含む計画 地周辺地 域とする。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う大 気質 への影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う大気 質への影響
予測地域 は最大 着地濃 度出現地 点を含む計画 地周辺地 域とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う大 気質への影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う大 気質への影響
建設機械の稼 働台数が最大となる時 期とする。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う大 気質 への影響
資材運搬 等の車両の走 行台数が最大となる時期 とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う大気 質への影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う大 気質への影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、周 辺 環 境 に及 ぼす影 響 が、事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、
または低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、大 気 汚 染 に係 る環 境 基 準 等 と予 測 結
果との間に整合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
5-8
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う大 気質への影響
① 建設機械の稼 働が集中しない工事計 画とする。
② 建設機械の点 検・整備 を十分に行う。
③ 排出ガス対策型の建 設機 械を使用する。
④ 計 画 地 敷 地 周 囲 には仮 囲 いを設 け、必 要 により防 じんネットや養 生 シートの設 置 、散 水
等を実施する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う大 気質 への影響
① 工事用車 両の運行は、原 則として日 曜以 外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 車両運転 手に対し、交通 規則の遵守、安全運 転等 に関する指導及び監督 を行う。
③ 工事用車 両の運行が集 中しない工 事計画とする。
④ 工 事 用 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリングス
トップ等のエコドライブを実施するよう車 両運転 手 へ指導し、沿道 環境の維 持に努める。
⑤ 工 事 用 車 両 のうち、ディーゼル車 については、九 都 県 市 粒 子 状 物 質 減 少 装 置 装 着 適 合
車を使用する。
⑥ 低燃費車 両の利用に努 め、過積載 防止を徹底する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う大気 質への影響
i)
ごみ焼却処理施 設(熱 回 収施設)
① 排 ガスの排 出 濃 度 は、法 や条 例 の排 ガス排 出 基 準 よりも厳 しい自 主 基 準 値 を設 けて、モ
ニタリングを行い、適正 な運転管理 を行う。
② 設 置 する排 ガス処 理 設 備 を適 切 に維 持 管 理 して、排 ガス中 の大 気 汚 染 物 質 の捕 集 ・除
去を行う。
③ 上記に加え、窒 素酸 化物 は燃焼制 御法によりその発生を抑 制する。
④ ダイオキシン類発 生抑制 のため、以下を実施する。
・
安定した燃 焼のため、ごみピットにおいてごみの撹拌を行い、ごみ質の均一 化を図る。
・
燃焼においては、850℃以上の燃焼温 度を 2 秒 以上確保 して完全燃 焼を行う。
・
安定 燃 焼の指 標として、燃焼 温 度と一 酸化 炭 素 濃度の連 続測 定 を行 い、4 時 間平 均
で 30ppm 以下、1 時間 平 均で 100ppm 以下となるように、適正 な運転 管理を行う。
・
ボイラ内に堆 積するダストは、スートブローやハンマリングにより定期的に除去 する。
・
ボイラでは、ダイオキシン類の生 成が盛んになる温 度域 (200~600℃)の通 過時 間 を短
くするとともに、集じん器 入口ガス温度は 200℃以 下にする。
⑤ 水 銀 発 生 抑 制 のため、水 銀 使 用 製 品 の分 別 排 出について周 知 徹 底 を図 り、可 燃 ごみへ
の混入を抑制する。
5-9
ii) マテリアルリサイクル推進施設(粗 大ごみ処理施 設 )
① 設置する機器は、必 要により防じんカバーを設 ける。
② 粉 じんの発 生 する箇 所 は、集 じんフードを設 けてサイクロン及 びろ過 式 集 じん器 による除
じん後に屋外へ排 気する。
③ 必要箇所には散 水装 置 を設置する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う大 気質への影響
①車 両 運 転 手 に対 し、交 通 規 則 の遵 守 、安 全 運 転 等 に関 する指 導 、監 督 及 び啓 発 を行 う。
② ごみ収集車 両の運行が集 中しない収 集計画とする。
③ ごみ収集車 両の運行は、日中の通学・通 勤時間 帯 を避け、指定 ルートにて運 搬を行う。
④ ごみ収 集 車 両 で収 集 した廃 棄 物 が走 行 中 に道 路 上 に飛 散 しないよう確 実 な収 集 作 業 を
行う。
⑤ ごみ収 集 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリング
ストップ等 のエコドライブを実 施 するよう車 両 運 転 手 へ指 導 し、沿 道 環 境 の維 持 に努 める。
⑥ ごみ収 集 車 両 のうち、ディーゼル車 については、九 都 県 市 粒 子 状 物 質 減 少 装 置 装 着 適
合車を使 用する。
⑦ ごみ収集車 両入れ替え時 には低排出ガス型 車両の導入に努める。
5-10
5.2.2
騒音・低 周波音
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 騒音の状況
i)
環境騒音
工 事 中 の建 設 機 械 の稼 働 及 び供 用 後 のごみ処 理 施 設 の稼 働 に伴 う騒 音 の影 響 を予 測 ・
評価するために、現況における騒音の状況を調査 する。
ii) 道路交通 騒音
工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 及 び供 用 後 のごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利 用 施 設 の利
用客等 車両の走行に伴 う騒音の影 響を予 測・評価 するために、現況における騒音の状 況を測
定する。
(イ) 低周波音
供 用 後 のごみ処 理 施 設 の稼 働 に伴 う低 周 波 音 の影 響 を予 測 ・評 価 するために、現 況 にお
ける低周波 音の状況を調 査する。
(ウ) 道路交通の状況
道路の構造、交通量 等の状況を調 査する。
(エ) 音の伝播に影 響を及ぼす地形・地物の状況
音の伝播に影響を及 ぼす地形・地物の状況 を調査 する。
(オ) その他の予測・評価に必 要な事項
既 存 の発 生 源 (固 定 発 生 源 、移 動 発 生 源 )の状 況 、学 校 、病 院 その他 の環 境 保 全 の配 慮
が特に必要な施設及び住宅の分布状 況を調 査 する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
道 路 交 通 騒 音 の状 況 については自 動 車 交 通 騒 音 実 態 調 査 結 果 等 の既 存 資 料 データを、
交通量については道 路交 通センサス等 のデータを整理する。
また、地 形 ・地 物 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、地 形 図 、土 地
利用現況 図等の資料 を整理する。
5-11
(イ) 現地調査
騒音、低周波 音及び交 通 量の現地調査は、表 5.2-4 に示す方法とする。
表 5.2-4
騒音 、低周 波 音及び交通 量 の現地調 査(測定)方法
調査項目
現 地 調 査 (測 定 )方 法
環境騒音、
「騒 音 に係 る環 境 基 準 について」(平 成 10 年 9 月 環 境 庁 告 示 第 64 号 )に定 める
道路交通騒音
測 定 方 法 (JIS Z 8731)に基 づき、騒 音 レベル(L A5 、L A50 、L A95 、L Aeq )を測 定 する。
低周波音
「低周波音の測定方法に関するマニュアル」(平成 12 年 10 月 環境庁)に基づき低周
波音の音圧レベル(G 特性音圧レベル、1/3 オクターブバンド音圧レベル)を測定する。
交通量
ハンドカウンターを用 いて、方 向 別 、時 間 別 、3 車 種 別 (大 型 車 、小 型 車 、自 動 二 輪
車 )に計 測 する。あわせて、道 路 構 造 を現 地 確 認 する。
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
騒 音 の状 況 及 び道 路 交 通 の状 況 の調 査 地 域 は、計 画 地 周 辺 とする。また、音 の 伝 播 に影
響 を及 ぼす地 形 ・地 物 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 の調 査 地 域 は、計 画 地
周辺とする。
(イ) 現地調査
環 境 騒 音 の調 査 地 域 は計 画 地 周 辺 とする。調 査 地 点 は図 5.2-2 に示 すとおり、騒 音 の影
響が最も大きくなると想定 され、かつ、福 祉施 設が近接する計 画地 南側 敷 地境界 1 地 点、及
び計画地近 傍の住宅地 付近 1 地 点とする。
道 路 交 通 騒 音 の調 査 地 域 は、工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 、ごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利 用
施設の利用 客等 車両の主な走 行経 路となる主要 地方道 東松 山桶 川線の沿道とする。調査 地
点は図 5.2-2 に示すとおり、走 行経路 沿道に近接 している住宅 地付近の 2 地点とする。
低周波音の調 査地域・地 点は、環 境騒音と同様とする。
交通量の調査 地域・地 点 は、道路 交通騒 音と同 様 とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料 調査の調査 期 間・頻度は、入 手可能 な最新年とする。
(イ) 現地調査
環境騒音 、道 路交通 騒 音ともに年 2 回(平日 ・休 日)、各 1 日 24 時間 測 定とする。
低周波音 は、環 境騒 音の測定と同時に、年 2 回(平 日・休日)、各 1 日 24 時 間測定とする。
交通量は、道路交通騒音の測定と同時に年 2 回(平日・休日)、各 1 日 24 時間測定とする。
5-12
鴻巣市
【凡 例 】
計画地
行政界
関 連 車 両 の主 な走 行 経 路 (工 事 中 、供 用 後 )
環境騒音・低周波音、環境振動、悪臭(臭気指数(臭気濃度)
及 び特 定 悪 臭 物 質 濃 度 (22 項 目 ))の調 査 地 点
悪臭(臭気指数(臭気濃度))の調査地点
道 路 交 通 騒 音 ・振 動 、交 通 量 の調 査 地 点
図 5.2-2
0
0.5
1 km
騒音・低周波 音、振 動 、悪 臭の現地調 査地点図
資 料 :国 土 地 理 院 1/25,000 地 形 図
5-13
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う騒 音の影響
建設騒音 レベル(L A5 )及 び環境騒音 レベル(L Aeq )の変化の程度を予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う騒 音の影響
道路交通 騒音レベル(L Aeq )の変化の程度を予測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う騒音 ・低周 波音の影 響
施 設 騒 音 レベル(L A5 )、環 境 騒 音 レベル(L Aeq )及 び低 周 波 音 音 圧 レベルの変 化 の程 度 を
予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う騒 音の影響
道路交通 騒音レベル(L Aeq )の変化の程度を予測する。
(b)
予測方法
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う騒 音の影響
工 事 計 画 から想 定 される建 設 機 械 の種 類 、稼 働 台 数 、配 置 等 を設 定 し、音 の伝 搬 理 論 式
を用いて定 量的に予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う騒 音の影響
工 事 計 画 から想 定 される資 材 運 搬 等 の車 両 台 数 を設 定 し、日 本 音 響 学 会 の道 路 交 通 騒
音予測モデル(ASJ RTN-Model 2013)を用いて定 量的に予測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う騒音 ・低周 波音の影 響
ごみ処理 施 設の施 設 計 画から想定 される騒音 及 び低 周波 音の発生 源の位置 ・音源 条 件を
設定し、音の伝搬 理論式 を用いて定 量的に予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う騒 音の影響
供 用 後 に想 定 されるごみ収 集 車 両 、余 熱 利 用 施 設 の利 用 客 等 車 両 及 び業 務 関 連 車 両 等
の台 数 と現 地 調 査 結 果 等 から設 定 する交 通 条 件 等 を基 に、日 本 音 響 学 会 の道 路 交 通 騒 音
予測モデル(ASJ RTN-Model 2013)を用いて定量 的に予測する。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う騒 音の影響
予 測 地 域 は現 地 調 査 地 域 と同 様 とし、予 測 地 点 は敷 地 境 界 線 上 及 び環 境 騒 音 の現 地 調
査地点とする。
5-14
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う騒 音の影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う騒音 ・低周 波音の影 響
予 測 地 域 は現 地 調 査 地 域 と同 様 とし、予 測 地 点 は敷 地 境 界 線 上 及 び環 境 騒 音 ・低 周 波
音の現地調査 地点とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う騒 音の影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う騒 音の影響
建設機械の稼 働台数が最大となる時 期とする。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う騒 音の影響
資材運搬 等の車両の走 行台数が最大となる時期 とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う騒音 ・低周 波音の影 響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う騒 音の影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、騒 音 または低 周波 音 の影 響が、事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避
され、または低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、騒 音 に係 る環 境 基 準 等 と予 測 結
果との間に整合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う騒 音の影響
① 建設機械の稼 働は、原則 として日曜 以外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 建設機械の稼 働が集中しない工事計 画とする。
③ 低騒音型の建 設機械 を導入し、点検 ・整備 を十 分に行う。
④ 本 体 工 事 に際 しては、周 囲 に仮 囲 いを設 置 するとともに、基 礎 工 事 では騒 音 の大 きい打
撃工法は極力採 用しない。
5-15
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う騒 音の影響
① 工事用車 両の運行は、原 則として日 曜以 外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 車両運転 手に対し、交通 規則の遵守、安全運 転等 に関する指導及び監督 を行う。
③ 工事用車 両の運行が集 中しない工 事計画とする。
④ 工 事 用 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリングス
トップ等のエコドライブを実施するよう車 両運転 手 へ指導し、沿道 環境の維 持に努める。
⑤ 低燃費車 両の利用に努 め、過積載 防止を徹底する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う騒音 ・低周 波音の影 響
① 低騒音型の機 器を選 択 する。
② 騒 音 を発 生 させる機 器 や配 管 については、原 則 として地 下 や工 場 棟 内 部 に納 め、必 要
に応じて吸音 材の取付け等を行う。
③ 低周波音 対策として、必 要に応じて消 音器 、防振 ゴム、防振 架台を設置する。
④ 騒 音 が特 に著 しい機 器 類 は、遮 音 性 の高 い部 屋 に格 納 する、あるいは独 立 基 礎 を設 置
する等により、騒音の工 場 棟(ごみ処理 施設)外への伝播を防ぐ。
⑤ 低 周 波 の音 源 となる機 器 類 は、遮 音 性 の高 い部 屋 に格 納 し、機 器 の回 転 数 は共 振 が生
じないように適正 な点 検・整備を行 う。
⑥ 部屋の換気に伴う吸排気 口からの騒音の漏れに配慮する。
⑦ 復水器からの騒音を減 じるために吸音材等による措置を講ずる。
⑧ 粗 大 ごみ処 理 の破 砕 機室 は鉄 筋 コンクリート構 造 とし、適 切 な位 置 に大 型 機 器 搬 入 のた
めの十分な広さを有する開口部 及び防音防 爆用 のドアを設ける。
⑨ 敷地周囲には植 栽による緩衝帯を配置する。
⑩ 計 画 地 敷 地 内 に配 置 するランプウェイは、壁 と天 井 で囲 むことにより、勾 配 区 間 を走 行 す
るごみ収集車両 からの騒 音を防ぐ。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う騒 音の影響
①車 両 運 転 手 に対 し、交 通 規 則 の遵 守 、安 全 運 転 等 に関 する指 導 、監 督 及 び啓 発 を行 う。
② ごみ収集車 両の運行が集 中しない収 集計画とする。
③ ごみ収集車 両の運行は、日中の通学・通 勤時間 帯 を避け、指定 ルートにて運 搬を行う。
④ ごみ収 集 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリング
ストップ等 のエコドライブを実 施 するよう車 両 運 転 手 へ指 導 し、沿 道 環 境 の維 持 に努 める。
⑤ ごみ収集車 両入れ替え時 には低騒音型車 両の導 入に努める。
5-16
5.2.3
振動
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 振動の状況
i)
環境振動
工 事 中 の建 設 機 械 の稼 働 及 び供 用 後 のごみ処 理 施 設 の稼 働 に伴 う振 動 の影 響 を予 測 ・
評価するために、現況における振動の状況を調査 する。
ii) 道路交通 振動
工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 及 び供 用 後 のごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利 用 施 設 の利
用 客 等 車 両 の走 行 に伴 う振 動 への影 響 を予 測 、評 価 するために、現 況 における振 動 の状 況
を測定する。
(イ) 道路交通の状況
道路の構造、交通量 等の状況を調 査する。
(ウ) 振動の伝播に影響を及 ぼす地質・地盤の状 況
振動の伝播に影響を及ぼす地質・地 盤の状況 及び地盤卓越 振動数の状 況 を調査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
既 存 の発 生 源 (固 定 発 生 源 、移 動 発 生 源 )の状 況 、学 校 、病 院 その他 の環 境 保 全 の配 慮
が特に必要な施設及び住宅の分布状 況を調 査 する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
道 路 交 通 振 動 の状 況 については自 動 車 交 通 振 動 実 態 調 査 結 果 等 の既 存 資 料 データを、
交通量については前 述の「5.2.2 騒音・低周波 音」における調査結果を利用 する。
また、地 質 ・地 盤 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、表 層 地 質 図 、
土地利用 現況図 等の資 料を整理する。
5-17
(イ) 現地調査
振動及び地 盤卓越 振動 数の現地調査は、表 5.2-5 に示す方法とする。
なお、交 通量に関する調 査は、「5.2.2 騒音・低周 波音」における調査と兼 用する。
表 5.2-5
調査項目
振動 、地盤 卓 越振動数の現 地調査(測 定)方法
現 地 調 査 (測 定 )方 法
環境振動、
「振 動 規 制 法 施 行 規 則 」(昭 和 51 年 11 月 、総 理 府 令 第 58 号 )に定 める測 定 方 法
道路交通振動
(JIS Z 8735)」に基 づき、振 動 レベル(L 10 、L 50 、L 9 0 )を測 定 する。
地盤卓越振動数
(c)
「道 路 環 境 影 響 評 価 の技 術 手 法 」に定 める方 法 に基 づき、大 型 車 単 独 走 行 時 の振
動 加 速 度 レベルを 1/3 オクターブバンド分 析 器 により測 定 する。
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
振 動 の状 況の調 査 地 域は、計 画 地 周 辺 とする。また、振 動の伝 播に影 響 を及 ぼす地 質 ・地
盤の状況及びその他の予 測・評価に必要 な事 項の調査地域 は、計 画地 周辺 とする。
(イ) 現地調査
環 境 振 動 の調 査 地 域 は計 画 地 周 辺 とする。調 査 地 点 は図 5.2-2(5-13 ページ)に示 すと
おり、振動の影 響が最も大きくなると想 定され、かつ、福 祉施 設が近接する計画地 南側 敷地 境
界 1 地点 、及び計画地 近 傍の住宅地付 近 1 地 点とする。
道 路 交 通 振 動 の調 査 地 域 は、工 事 中 の資 材 運 搬 等 の車 両 、ごみ収 集 車 両 及 び余 熱 利 用
施設の利用 客等 車両の主な走 行経 路となる主要 地方道 東松 山桶 川線の沿道とする。調査 地
点は図 5.2-2(5-13 ページ)に示すとおり、走行 経路沿道に近 接している住宅地付 近の 2 地
点とする。
地盤卓越 振動数の調 査 地域 ・地 点は、道路交 通 振動と同様とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料 調査の調査 期 間・頻度は、入 手可能 な最新年とする。
(イ) 現地調査
環境振動 、道 路交通 振 動ともに年 2 回(平日 ・休 日)、各 1 日 24 時間 測 定とする。
地盤卓越 振動数 は、道路 交通振動の測 定時に、年 1 回、大 型車単 独走 行 時に 10 回測定
する。
5-18
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う振 動の影響
建設振動 レベル(L 10 )及 び環境振動 レベル(L 10 )の変化の程度を予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う振 動の影響
道路交通 振動レベル(L 10 )の変化の程度を予 測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う振動の影響
施設振動 レベル(L 10 )及 び環境振動 レベル(L 10 )の変化の程度を予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う振 動の影響
道路交通 振動レベル(L 10 )の変化の程度を予 測する。
(b)
予測方法
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う振 動の影響
工 事 計 画 から想 定 される建 設 機 械 の種 類 、稼 働 台 数 、配 置 等 を設 定 し、 振 動 の伝 搬 理 論
式を用いて定量的に予測 する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う振 動の影響
工 事 計 画 から想 定 される資 材 運 搬 等 の車 両 台 数 を設 定 し、「道 路 環 境 影 響 評 価 の技 術 手
法」の道路交通 振動予 測 式を用いて定量的に予測 する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う振動の影響
ごみ処 理 施 設 の施 設 計 画 から想 定 される振 動 等 の発 生 源 の位 置 ・条 件 を設 定 し、振 動 の
伝搬理論 式を用いて定量 的に予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う振 動の影響
供 用 後 に想 定 されるごみ収 集 車 両 、余 熱 利 用 施 設 の利 用 客 等 車 両 及 び業 務 関 連 車 両 等
の台 数 と現 地 調査 結 果等 から設 定 する交 通 条 件等 を基 に、「道 路 環 境 影響 評 価 の技 術 手 法」
の道路交通振 動予測 式 を用いて定 量的に予測する。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う振 動の影響
予 測 地 域 は現 地 調 査 地 域 と同 様 とし、予 測 地 点 は敷 地 境 界 線 上 及 び環 境 振 動 の現 地 調
査地点とする。
5-19
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う振 動の影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う振動の影響
予 測 地 域 は現 地 調 査 地 域 と同 様 とし、予 測 地 点 は敷 地 境 界 線 上 及 び環 境 振 動 の現 地 調
査地点とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う振 動の影響
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う振 動の影響
建設機械の稼 働台数が最大となる時 期とする。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う振 動の影響
資材運搬 等の車両の走 行台数が最大となる時期 とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う振動の影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う振 動の影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、振 動 の影 響 が、事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、振 動 に係 る規 制 基 準 等 と予 測 結 果 との間 に整
合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う振 動の影響
① 建設機械の稼 働は、原則 として日曜 以外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 建設機械の稼 働が集中しない工事計 画とする。
③ 低振動型の建 設機械 を導入し、点検 ・整備 を十 分に行う。
④ 本 体 工 事 に際 しては、周 囲 に仮 囲 いを設 置 するとともに、基 礎 工 事 では振 動 の大 きな工
法は極力 採用しない。
5-20
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う振 動の影響
① 工事用車 両の運行は、原 則として日 曜以 外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 車両運転 手に対し、交通 規則の遵守、安全運 転等 に関する指導及び監督 を行う。
③ 工事用車 両の運行が集 中しない工 事計画とする。
④ 工 事 用 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリングス
トップ等のエコドライブを実施するよう車 両運転 手 へ指導し、沿道 環境の維 持に努める。
⑤ 低燃費車 両の利用に努 め、過積載 防止を徹底する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う振動の影響
① 低振動型の機 器を選 択 する。
② 振 動 を発 生 させる機 器 については、振 動 の伝 播 を防 止 するために独 立 基 礎 、防 振 装 置
等を設ける。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う振 動の影響
①車 両 運 転 手 に対 し、交 通 規 則 の遵 守 、安 全 運 転 等 に関 する指 導 、監 督 及 び啓 発 を行 う。
② ごみ収集車 両の運行が集 中しない収 集計画とする。
③ ごみ収集車 両の運行は、日中の通学・通 勤時間 帯 を避け、指定 ルートにて運 搬を行う。
④ ごみ収 集 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリング
ストップ等 のエコドライブを実 施 するよう車 両 運 転 手 へ指 導 し、沿 道 環 境 の維 持 に努 める。
5-21
5.2.4
悪臭
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 悪臭の状況
供用後のごみ処理 施設 の稼働及びごみ収 集車 両 の走行に伴う悪臭の影 響 を予測 ・評 価す
るために、現況における臭気 指 数(臭気 濃 度)及 び特 定悪 臭 物質 (22 項 目)の濃度 等の状 況
を調査する。
(イ) 気象の状況
予 測 条 件 として必 要 な、風 向 、風 速 、大 気 安 定 度 (日 射 量 、放 射 収 支 量 )、気 温 及 び湿 度
の状況を調査する。
(ウ) 大気の移流 、拡 散等に影 響を及ぼす地形・地物の状況
大気の移流、拡散等に影 響を及ぼす地 形・地物の状況を調 査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
既存の発 生源の状 況、学 校、病院その他の環境の保全についての配 慮が特 に必要 な施設
及び住宅の分布 状況を調査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
気 象 の状 況 及 び地 形 ・地 物 の状 況 については、前 述 の「5.2.1 大 気 質 」における調 査 結 果
を利 用 する。また、その他の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、土 地 利 用 現 況 図 や都 市 計
画図等の資料 を整理する。
(イ) 現地調査
悪臭の現地調 査は、表 5.2-6 に示す方 法とする。
なお、気 象の状況に関する調査は、「5.2.1 大気 質 」における調査と兼用するものとする。
5-22
表 5.2-6
悪臭の現地 調 査(測定)方法
調査項目
臭 気 指 数 (臭 気 濃 度 )
現 地 調 査 (測 定 )方 法
「臭 気 指 数 及 び臭 気 排 出 強 度 の算 定 の方 法 」(平 成
7 年 環 境 庁 告 示 第 63 号 )に定 める方 法 に準 拠 する。
特 定 悪 臭 物 質 濃 度 22 項 目
「特 定 悪 臭 物 質 の測 定 の方 法 」(昭 和 47 年 環 境 庁 告
(アンモニア、メチルメルカプタン、硫 化 水 素 、硫
示 9 号 )に定 める方 法 に準 拠 する。
化 メチル、二 硫 化 メチル、トリメチルアミン、アセト
アルデ ヒド 、プロ ピオ ンアル デ ヒド 、 ノルマルブ チ
ルアルデヒド、イソブ チルアルデヒド 、 ノルマルバ
レルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタノ
ール、酢 酸 エチル 、メチルイソブチルケトン 、トル
エン、スチレン、キシレン、プロピオン酸 、ノルマル
酪 酸 、ノルマル吉 草 酸 、イソ吉 草 酸 )
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
大 気 の移 流 、拡 散 等 に影 響 を及 ぼす地 形 ・地 物 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な
事項の調査地 域は、計画 地周辺とする。
(イ) 現地調査
悪 臭 の調 査 地 域 は計 画 地 周 辺 とする。臭 気 指 数 (臭 気 濃 度 )及 び特 定 悪 臭 物 質 濃 度 (22
項目)の調査地 点は図 5.2-2(5-13 ページ)に示 すとおり、福 祉施設が近 接する計画地 南側
敷地境界 1 地点 、及び計画地近 傍の住宅地 付 近 1 地点とする。また、臭 気指数(臭気濃 度)
の調査を、計 画 地 周 辺 の 4 地 点 で行 う。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
気温が高く悪臭の影響が最も出やすい夏季 及びその比較対 照となる冬 季 の 2 季に、各 1
回測定する。
5-23
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 供用後の施 設の稼働に伴う悪臭の影響
煙 突 から排 出 される排 ガスの臭 気 の変 化 の程 度 、施 設 から漏 洩 する臭 気 の変 化 の程 度 を
予測する。
(イ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う悪 臭の影響
ごみ収集車 両の走行に伴 う臭気 の変化の程 度を予 測する。
(b)
予測方法
(ア) 供用後の施 設の稼働に伴う悪臭の影響
煙 突 から排 出 される排 ガスの臭 気 については、大 気 拡 散 式 (プルーム・パフ式 等 )に基 づく
理論計算 を用いた定量 的 な予測 、または、類似 事 例の解析を基に定性 的な予測を行 う。
施設から漏洩する臭気については、類 似事例の解 析を基に定性 的な予 測を行う。
(イ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う悪 臭の影響
類似事例の解 析を基に予測を行 う。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 供用後の施 設の稼働に伴う悪臭の影響
予測地点 は、現 地調 査地 点と同様とする。
(イ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う悪 臭の影響
予測地点 は、ごみ収集車 両の走行道路 沿道とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 供用後の施 設の稼働に伴う悪臭の影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(イ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う悪 臭の影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
5-24
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、悪 臭 の影 響 が、事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、悪 臭 に係 る規 制 基 準 等 と予 測 結 果 との間 に整
合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 供用後の施 設の稼働に伴う悪臭の影響
① ごみ処 理 施 設 において臭 気 が発 生 しやすい場 所 は密 閉 構 造 とし、内 部 の圧 力 を周 囲 よ
り下げることにより臭気の漏えいを防ぐ。
② 臭 気 が発 生 しやすいごみピットは、ピット内 の空 気 を燃 焼 用 空 気 として吸 引 し、ピット内 を
負 圧 に保 つとともに、その吸 引 した空 気 を燃 焼 に使 用 することにより臭 気 成 分 を分 解 する。
③ 休炉時については、脱臭 装置により臭 気成分 を吸 着する。
④ プラットホーム出 入 口 にはエアカーテン及 び自 動 扉 を設 置 する。また、ランプウェイを壁 と
天井で囲むことにより臭気 の漏えいを防止する。
(イ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う悪 臭の影響
① ごみ収集車 両の運行が集 中しない収 集計画とする。
② ごみ収集車 両の運行は、日中の通学・通 勤時間 帯 を避け、指定 ルートにて運 搬を行う。
③ ごみ収 集 車 両 で収 集 した廃 棄 物 が走 行 中 に道 路 上 に飛 散 しないよう確 実 な収 集 作 業 を
行う。
④ ごみ収集車 両等は、自動 洗車装置により洗浄 を行 う。
5-25
5.2.5
水質
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 公共用水 域の水質
工 事中の造 成 等の工 事 及び供 用後 のごみ処 理 施 設及 び余 熱 利 用 施設 の稼働に伴 う公共
用 水 域 の水 質 への影 響 を予 測 ・評 価 するために、現 況 における生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 、浮
遊物質量 、水 素イオン濃 度等の生活環 境項目 等 10 項目の濃度 等の状況 を測定する。
(イ) 水象の状況
河川等の流量 、水位 、河 川等の形状等 を調査する。
(ウ) その他の予測・評価に必 要な事項
既存の発生源の状況 、降 水量、水利用 及び水域 利 用 の状況を調 査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
公共用水 域の水質の状 況については、埼玉 県環 境白書等の既 存資料 を整理する。
水 象 の状 況 及 びその他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、後 述 の「5.2.6 水 象 」にお
ける調査結 果を利 用する。
(イ) 現地調査
公 共 用 水 域 の水 質 (生 活 環 境 項 目 等 10 項 目 )の現 地 調 査 は、表 5.2-7 に示 す方 法 と
する。
なお、水 象の状況に関する調査は、「5.2.6 水象 」における調査と兼用するものとする。
5-26
表 5.2-7
水質等の現 地 調査(測 定)方法
調査項目
現 地 調 査 (測 定 )方 法
生物化学的酸素要求量
「水 質 汚 濁 に係 る環 境 基 準 について」(昭 和 46
化学的酸素要求量
年 環 境 庁 告 示 第 59 号 )に基 づく方 法 により測
浮遊物質量
定 する。
全窒素
全 りん
水 素 イオン濃 度
溶存酸素量
その他 の生 活
大腸菌群数
環境項目
ノルマルヘキサン抽 出 物 質 量 (油 分 )
工 場 排 水 試 験 方 法 (JIS K 0102)に基 づく方 法
水温
(c)
により測 定 する。
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
公共用 水域の水 質 、既 存 の濁水やアルカリ排 水の発生源の状況の調 査地 域は、計画 地周
辺とする。
(イ) 現地調査
公 共 用 水 域 の水 質 の調 査 地 域 は、工 事 中 及 び施 設 供 用 後 における計 画 地 排 水 口 からの
排水先河 川及び水 路とする。調査地 点は図 5.2-3 に示すとおり、計画 地排 水口より上流側 1
地点、下流側の他水 路との合流前 1 地 点、下 流側 の河川との合流 後 1 地 点 とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
計画 地排 水口 からの排水 先水 路は農業 用の排 水 路であり、水質 及び水 象 の状況について
は灌漑等 農地利 用状況 の影響を大きく受けることから、年 3 回(渇水 期、豊水期及び平水期
の各 1 回)の測定及び降 雨時に年 1 回の測定 を行う。
5-27
吉見町
川島町
【凡 例 】
計画地
行政界
排 水 口 位 置 (仮)
排水経路
水質、河川及び水路の流量、流速、水位の調査地点
地 下 水 位 、地 盤 の調 査 地 点
0
図 5.2-3
200
400 m
水質 、水象 及 び地盤の現地調 査地点 図
資 料 :国 土 地 理 院 1/25,000 地 形 図
5-28
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 造成等の工 事に伴う公共 用水域の水 質 への影響
浮遊物質 量及び水 素イオン濃度の変化の程度を予 測する。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う公共 用水域の水質 への影響
生物化学 的酸素 要求 量 、浮遊 物質量 、全 窒素及 び全りん等の生活 環境 項 目等 10 項目の
濃度の変化の程度または排出する負荷 量の程度を予測する。
(b)
予測方法
(ア) 造成等の工 事に伴う公共 用水域の水 質 への影響
環境保全 措置を明らかにすることにより定性的 な予 測を行う。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う公共 用水域の水質 への影響
完 全 混 合 式 等 を用 いた定 量 的 な予 測 、または、類 似 事 例 の解 析 を基 に定 性 的 な予 測 を
行 う。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 造成等の工 事に伴う公共 用水域の水 質 への影響
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う公共 用水域の水質 への影響
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 造成等の工 事に伴う公共 用水域の水 質 への影響
造成等の工事による濁水 やアルカリ排水の影響が最大となる時 期とする。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う公共 用水域の水質 への影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、公 共 用 水 域 の水 質 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避
され、または低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、水 質 保 全 に係 る規 制 基 準 等 と予
測結果との間に整合が図 られているかどうかを明らかにすることにより行う。
5-29
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 造成等の工 事に伴う公共 用水域の水 質 への影響
① 掘削工事の排 水や雨水 排水対策として、沈砂 槽 を設置する。
② シート養生等により、土 砂 流出を防 止する。
③ 工事車両の洗 車に伴う排 水は、油 水分離 、沈 砂、pH 調整等の水処理 設備 を設置する。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う公共 用水域の水質 への影響
① ごみの処理に伴って発 生 する排水は、処理後 、工 場内で再利 用する。
② 生活排水 は、合 併浄 化槽 で処理後に公共用 水域 へ排水する。
③ 雨 水 排 水 は、計 画 地 敷 地 内 の雨 水 調 整 池 に引 込 んで流 量 調 整 を行 い、公 共 用 水 域 へ
排水する。
5-30
5.2.6
水象
(1)
調査
(a)
調査内容
供用 後のごみ処 理施 設 及び余 熱利 用 施 設の稼 働に伴 う水 象への影響 を予測 ・評 価するた
めに、以下の項目について調査 する。
(ア) 河川等の流 量、流速及び水位
河川及び水 路の位置、形 状、流 量、流 速及び水 位 等を調査する。
(イ) 地下水の水 位及び流向 等
地下水の水位 等を調 査 する。
(ウ) 降水量等の状況
降水量及び確率降 水量 を調査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
地 形 及 び地 質 の状 況 、水 利 用 及 び水 域 利 用 の状 況 、洪 水 及 び土 砂 災 害 等 の履 歴 を調 査
する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
河 川 及 び水 路 の位 置 、形状 等 については、地 形 図 等 の既 存 資 料 を整 理 する。地 下 水 の水
位 等 については、計 画 地周 辺 の既設の地 下 水 位観 測 所 の測 定 データを整理 する。降水 量 及
び確率降水 量については、気象 統計情 報(気 象庁 )を整理する。
その他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については 、地 質 図 、水 利 用 現 況 図 等 の資 料 を整 理
する。
(イ) 現地調査
河川及び水 路の流量、流 速及び水位 については、「水質調 査方法」(昭和 46 年環水管 第
30 号)に基づく方法により測定する。
地下水の水位については、地下 水観測 井を設 け、地下水位 計を設 置して連 続測定を行う。
5-31
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
河 川 及 び水 路 の位 置 、形 状 、その他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 の調 査 地 域 は、 計 画 地 周
辺の河川及び水路等とする。地下 水の水位等については計画 地最 寄りの川 島観測 所とする。
降水量等の状 況については気象庁 熊谷地 方気象 台とする。
(イ) 現地調査
河 川 及 び水 路 の流 量 、流速 及 び水 位 については、供 用 後 における計 画 地 排 水 口 からの排
水先河川 及び水路とする。調査 地点は図 5.2-3(5-28 ページ)に示すとおり、計 画地排 水口
より上流 側 1 地点 、下流 側の他水路との合流 前 1 地点 、下流 側の河川との合流 後 1 地点と
する。
地下水の水 位の調査 地 域は計 画地 周辺とし、調 査地点 は図 5.2-3(5-28 ページ)に示す
とおり、計 画地内の北 西 側及び南東 側の 2 地点とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
河 川 及 び水 路 の位 置 、形 状 、その他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 については、入 手 可 能 な
最新年とする。地下水の水位等及び降水量 等の状況については、最 新年 から過 去 5 年間分
とする。
(イ) 現地調査
計画 地排 水口 からの排水 先水 路は農業 用の排 水 路であり、水質 及び水 象 の状況について
は灌漑等 農地利 用状況 の影響を大きく受けることから、年 3 回(渇水 期、豊水期及び平水期
の各 1 回)の測定及び降 雨時に年 1 回の測定 を行う。
地下水の水位については、年間の変動 を把握するため 1 年間の連続測 定とする。
(2)
予測
(a)
予測内容
ごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の稼 働 に伴 い排 出 する排 水 による河 川 等 の流 量 、流 速
及び水 位の変 化の程度 、ごみ処 理施 設の稼 働に伴う地下 水揚 水による地 下水の水 位及 び水
脈の変化の程度を予 測する。
(b)
予測方法
類似事例の解 析または既存知見を基に定性的 な予 測を行う。
5-32
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(d)
予測時期 等
河 川 等 の流 量 、流 速 及 び水 位 の変 化 の程 度 については、ごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施
設の稼働が定常状態となる時期とする。
地 下 水の水 位 及び水 脈 の変 化の程 度については、ごみ処 理 施 設 の稼 働が定 常 状態 となる
時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、水 象 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、水 象 の保 全 に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の計
画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られているかどうかを
明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 十分な能 力を持つ調整 地を設置 し、計画的 な排 水に努める。
② 井戸掘削の深 さや規模の適正化を図り、地下 水への影響が最小限となるように努める。
5-33
5.2.7
土壌
(1)
調査
(a)
調査内容
(ア) 土壌の状況
工 事 中 の造 成 等 の工 事 及 び供 用 後 のごみ処 理 施 設 の稼 働 に伴 う土 壌 への影 響 を予 測 ・
評 価 するために、現 況 における土 壌 に係 る有 害 物 質 (土 壌 の汚 染 に係 る環 境 基 準 に定 める
27 項目 及びダイオキシン類)の濃度等の状況 を調 査する。
(イ) その他の予測・評価に必 要な事項
気象の状況、土地利 用の履歴、土地利 用状況 を調 査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
その他の予測・評価に必 要な事 項については、過 去の地形図 や土地 利用 現況図 等の資料
を整理する。
なお、気 象の状況については、前 述の「5.2.1 大気 質」における調査結 果を利用する。
(イ) 現地調査
土壌に係る有害物 質 の現 地調査は、表 5.2-8 に示 す方法とする。
表 5.2-8
土壌に係る有 害物質 の現地 調査(測 定 )方法
調査項目
現 地 調 査 (測 定 )方 法
土 壌 の汚 染 に係 る環 境 基 準 に定 める 27 項 目
「土 壌 の汚 染 に係 る環 境 基 準 について 」(平 成 3
(カドミウム、全 シアン、有 機 りん、鉛 、六 価 クロム、 ひ
年 8 月 環 境 庁 告 示 第 46 号 )」に定 める方 法
素、総水 銀、アルキル水銀、PCB、銅、ジクロロメタン、
四 塩 化 炭 素 、 1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレ
ン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、
1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロ
エチレン、1,3-ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、
チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、フッ素、ホウ素)
「ダイオキシン類 による大 気 の汚 染 、水 質 の 汚 濁
ダイオキシン類
(水 底 の底 質 の汚 染 を含 む。)及 び土 壌 の汚 染 に
係 る環 境 基 準 」(平 成 11 年 12 月 環 境 庁 告 示 第
68 号 )に基 づく方 法
5-34
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
土 壌 の状 況 の調 査 地 域 は、計 画 地 周 辺 とする。また、その他 の予 測 ・評 価 に必 要 な事 項 の
調査地域 は、計 画地 周辺 とする。
(イ) 現地調査
土壌の状況の調査地 域 は計画地 周辺とし、調 査 地点は図 5.2-1(5-6 ページ)に示すとお
り、一 般環境 大気質の調 査地点 と同 様の 5 地点とする。
なお、計 画地内の 1 地点 において土壌の汚染に係る環境基準に定める 27 項目及びダイオ
キシン類の調査を行い、計画地周 辺の 4 地点においてダイオキシン類の調査を行 う。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
土壌の状況及び土地利 用状況については、入手 可能な最 新年とする。
土地利用の履 歴については、土壌 汚染対 策法(平 成 14 年法律 第 53 号)に準拠しておお
むね 1945 年頃までを調 査する。
(イ) 現地調査
試料採取に適 した時期に、1 回の測定とする。
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 造成等の工 事に伴う土壌 への影響
土壌中の汚染 発生の可 能性及びその程度について予測する。
なお、現 地調査の結 果、計画地 内において汚染が確認された場合 は周辺 地 域及び地下 水
への汚染拡大が懸念されるため、埼玉県生 活環境 保全条例 (平成 13 年埼 玉県条例 第 57 号)
に基づく土壌汚染に関する手続きに則り適切に対 処する。
(イ) 供用後の施 設の稼働 に伴う土壌への影響
供用後の施設の稼働に伴う土壌に係る有 害物 質 の濃度の変化の程度を予 測する。
(b)
予測方法
(ア) 造成等の工 事に伴う土壌 への影響
工 事 計 画 から想 定 される土 地 の掘 削 及 び移 動 等 の状 況 を把 握 し、類 似 事 例 の解 析 または
既存知見 を基に定性 的な予測を行 う。
5-35
(イ) 供用後の施 設の稼働 に伴う土壌への影響
事 業 計 画 から想 定 される有 害 物 質 を含 む排ガスの発 生 及 び焼 却 灰の飛散の程 度 を把 握 し、
類似事例の解 析または既存知見を基に定性的 な予 測を行う。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 造成等の工 事に伴う土壌 への影響
予測地域 は計画 地内とする。
(イ) 供用後の施 設の稼働 に伴う土壌への影響
予測地域 ・地点は現地 調 査の調査地域・地点と同 様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 造成等の工 事に伴う土壌 への影響
造成等の工事による土壌 への影響が最大となる時 期とする。
(イ) 供用後の施 設の稼働 に伴う土壌への影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、土 壌 への影 響 が、事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または
低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、土 壌 の保 全 に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の
計 画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られているかどうか
を明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 造成等の工 事に伴う土壌 への影響
① 現 地 調 査 の結 果 、計 画 地 内 において汚 染 が確 認 された場 合 は、埼 玉 県 生 活 環 境 保 全
条例に基づき適切に対処 する。
(イ) 供用後の施 設の稼働 に伴う土壌への影響
① 施 設 の稼 働 に伴 い発 生 する排 ガスの排 出 濃 度 は、法 や条 例 の排 ガス排 出 基 準 よりも厳
しい自主基 準値を設けてモニタリングを行い、適正 な運転管 理を行 う。
② 設置する排 ガス処理 設備 を適 切に維持 管 理 することで、排ガス中 大気 汚染 物質の捕 集・
除去を行 う。
③ 施 設 の稼 働 に伴 う排 ガスからの水 銀 発 生 抑 制 のため、水 銀 使 用 製 品 の分 別 排 出 につい
て周知徹 底を図 り、可燃 ごみへの混入を抑制する。
5-36
5.2.8
地盤
(1)
調査
(a)
調査内容
供 用 後 のごみ処 理 施 設 の稼 働 に伴 う地 盤 沈 下 への影 響 を予 測 ・評 価 するため に、以 下 の
項目について調査する。
(ア) 地盤沈下の状況
地盤沈下の範 囲及び沈 下量 を調 査する。
(イ) 地形・地 質の状況
粘土層 、シルト層などの収 縮層及び軟 弱地盤の分 布状況等 を調査する。
(ウ) 地下水の状 況
地下水位 及びその変動 状況、地下水に係る地 質 構造 等を調査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
揚水量等の地 下水利 用 状況 、土地利 用状況 等を調査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
地 盤 沈 下 の範 囲 及 び沈下 量 については、埼 玉 県地 盤 沈 下 調 査 報 告 書 等 の資 料 を整 理 す
る。地 形 ・地 質 の状 況 については、計 画 地 周 辺 の既 存 ボーリング調 査 資 料 を収 集 する。また、
地 形 分 類 図 、表 層 地 質 図 等 の資 料 を整 理 する。その他の予 測・評 価に必 要 な事 項について
は、土地利用現況図等の資料を整理する。
なお、地 下水の状況については、前 述の「5.2.6 水 象」における調査結 果を利用する。
(イ) 現地調査
地 質 の状 況 (収 縮 層 及 び軟 弱 地 盤 の分 布 状 況 )については、地 下 水 観 測 井 設 置 時 のボー
リング調査により把握する。
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
地 盤 沈 下 の範 囲 及 び沈下 量 、地 形 ・地 物 の状 況及 びその他の予 測 ・評 価に必 要 な事 項 の
調査地域 は、計 画地 周辺 とする。
5-37
(イ) 現地調査
地 質 の状 況 の調 査 地 域 は計 画 地 周 辺 とし、調 査 地 点 は図 5.2-3(5-28 ページ)に示 すと
おり、地 下水位の調 査地 点と同様 、計画 地内の北 西側及び南 東側の 2 地 点とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
地盤沈下の範 囲及び沈 下量 については、最 新年 から過 去 5 年間分とする。地形・地 物の状
況及びその他の予測・評 価に必要な事 項 については、入手 可能 な最新 年とする。
(イ) 現地調査
地下水観 測井設 置時のボーリング調査 にて 1 回 行う。
(2)
予測
(a)
予測内容
ごみ処 理 施 設 の稼 働 (地 下 水 揚 水 )に伴 う地 下 水 の水 位 の低 下 による地 盤 沈 下 の範 囲 及
び程度を予 測する。
(b)
予測方法
圧 密 沈 下 理 論 式 等による定 量 的 な予 測 、または、類 似 事 例 の解 析や既 存知 見 を基 に定 性
的な予測 を行 う。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(d)
予測時期 等
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、地 盤 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、地 盤 の保 全 に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の計
画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られているかどうかを
明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 地盤性状に合わせた適 切な揚水 計画を検討する。
② 井戸掘削の深 さや規模の適正化を図り、地盤への影響が最小限となるように努める。
5-38
5.2.9
動物
(1)
調査
(a)
調査内容
工 事 中 の建 設 機 械 の稼 働 、資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 、造 成 等 の工 事 、供 用 後 のごみ処
理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 に伴 う動 物 への影 響 を予 測 ・評 価 するために、以 下 の項 目
について調査する。
(ア) 動物相の状 況
生息種及び動物相の特 徴を調査する。
(イ) 保全すべき種の状況
埼 玉 県 レッドデータブック及 び環 境 省 レッドリスト掲 載 種 、学 術 上 重 要 な種 、地 域 住 民 の生
活に密接に関わる種、その他の保全が必要な種等 の保全すべき種の状況を調査する。
(ウ) その他の予測・評価に必 要な事項
広 域 的 な動 物 相 及 び動 物 分 布 の状 況 、過 去 の動 物 相 の変 遷 、地 域 住 民 その他 の人 との
関わりの状況を調 査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
動物相の状 況、保全すべき種の状況、その他の予 測・評 価に必要な事項については、調査
地域の動物調 査資料 等 の既存資料を整理する。
(イ) 現地調査
動 物相の状 況の現地 調 査は表 5.2-9 に示す方 法とし、調 査地 域 内の踏 査 を基 本として出
現 する動 物 の種 名 を記 録する。現 地 で種 名 が同 定できない場 合 は標 本 として持 ち帰 り室 内 で
同定を行 う。
保 全 すべき種 の状 況 の現 地 調 査 は、環 境 省 レッドリスト掲 載 種 、埼 玉 県 レッドデータブック
掲 載 種 等 から希 少 な種 を抽 出 し、これらの種 が現 地 調 査 で確 認 された場 合 には、 確 認 位 置 ・
確認状況 等を記 録し、その結果を整理する。
5-39
表 5.2-9
動物相の現 地 調査方法
調査項目
現地調査方法
・フィールドサイン法
計 画 地 周 辺 を踏 査 し、個 体 の目 視 及 びフィールドサイン(足 跡 、糞 、食 痕 、
巣 等 の生 活 痕 跡 )により確 認 された種 を記 録 する。この他 、センサー付 デジ
哺乳類
タルカメラを設 置 し、自 動 写 真 撮 影 による調 査 を行 う。
・トラップ法
計 画 地 周 辺 に調 査 地 点 を設 定 し、1 地 点 につき 20 個 のライブトラップを 1
晩 設 置 し、捕 獲 された種 を記 録 する。
・ラインセンサス法
計 画 地 周 辺 に踏 査 ルートを設 定 し、時 速 約 1~2km で歩 行 しながら片 側
約 50m(両 側 約 100m)の範 囲 内 で確 認 された鳥 類 の個 体 、鳴 き声 等 によ
り識 別 し、種 及 び個 体 数 を記 録 する。
・定 点 観 察 法
鳥類
計 画 地 周 辺 に定 点 を設 定 し、地 上 型 望 遠 鏡 等 を用 いて一 定 時 間 ( 30 分
間 )に 確 認 され た 鳥 類 を 主 に 姿 に より 識 別 し、 種 別 に 個 体 数 を カウン ト す
る。
・任 意 観 察 法
上 記 以 外 に確 認 された鳥 類 についても、適 宜 記 録 する。
動
・直 接 観 察 法
爬虫類
計 画 地 周 辺 を可 能 な限 り詳 細 に踏 査 し、各 種 の生 体 ・死 体 (幼 生 、卵 を含
物
相
む)の目 視 及 び痕 跡 、鳴 き声 等 で確 認 された種 を記 録 する。他 の調 査 中 に
両生類
確 認 された場 合 も含 め、随 時 、記 録 する。
・任 意 採 集 法
計 画 地 周 辺 を任 意 に踏 査 し、目 視 、捕 虫 網 を用 いたスウィーピング、ビー
ティングによって採 取 された種 を記 録 する。
・ライトトラップ法
昆虫類
計 画 地 周 辺 に調 査 地 点 を設 定 し、夜 間 、白 色 のスクリーンに昼 光 色 蛍 光
灯 及 び紫 外 線 灯 を点 灯 し、誘 引 される昆 虫 を採 取 、記 録 する。
・ベイトトラップ法
計 画 地 周 辺 に調 査 地 点 を設 定 し、1 地 点 につき 20 個 の誘 引 餌 を入 れたト
ラップを設 置 し、捕 獲 された昆 虫 を記 録 する。
・網 等 による捕 獲
魚類
計 画 地 東 側 水 路 の排 水 口 付 近 及 び下 流 の市 野 川 合 流 部 付 近 において、
投 網 、タモ網 、セルびん等 を用 いて生 息 する魚 類 を捕 獲 し、種 及 び個 体 数
を記 録 する。
水生
生物
・網 等 による捕 獲
底生動物
計 画 地 東 側 水 路 の排 水 口 付 近 及 び下 流 の市 野 川 合 流 部 付 近 において、
タモ網 等 を用 いて底 生 動 物 を採 取 する。採 取 した個 体 は、不 明 な種 につ
いては固 定 試 料 として持 ち帰 り、種 の同 定 及 び個 体 数 を記 録 する。
5-40
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
調査地域 は、計 画地 周辺 約 2km 程度の範囲 を基 本とする。
(イ) 現地調査
調査地域 は図 5.2-4 に示すとおり、計画地 周辺 200m の範囲を基本とする。調査 地点は調
査 地 域 における動 物 の生 息 状 況 及 び生 息 環 境 等 の必 要 な情 報 を適 切 かつ効 果 的 に把 握で
きる地点または範囲とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
動 物の調 査 期間 は1年 間 とする。調査の時 期は、動 物の生 態 特 性を踏まえ、各 活動 時 期を
網羅するため、表 5.2-10 に示すとおり設定する。
表 5.2-10
動物 相の現地調査時 期
調査項目
動物相
現地調査時期
哺乳類
春 季 、夏 季 、秋 季 、冬 季 の4季 とする。
鳥類
春 季 、初 夏 季 、秋 季 、冬 季 の 4 季 とする。
爬虫類
春 季 、初 夏 季 、秋 季 の 3 季 とする。
両生類
初 春 季 、初 夏 季 、秋 季 の 3 季 とする
昆虫類
春 季 、夏 季 、秋 季 の 3 季 とする。
水生生物
魚類
底生動物
初 夏 季 、秋 季 、冬 季 の 3 季 とする。
5-41
吉見町
川島町
【凡 例 】
計画地
行政界
排 水 口 位 置 (仮)
排水経路
動 物 、植 物 、生 態 系 の調 査 範 囲
(計 画 地 敷 地 境 界 から 200m)
0
水 生 生 物 の調 査 地 点
図 5.2-4
200
400 m
動物 、植物 及 び生態系 の現地 調査範 囲
資 料 :国 土 地 理 院 1/25,000 地 形 図
5-42
(2)
予測
(a)
予測内容
事 業 の実 施 に伴 う保 全 すべき種 の生 息 地 の改 変 の程 度 及 びその他 の生 息 環 境 への影 響
の程度を予測する。
(b)
予測方法
類 似 事 例 または既 存 知 見 を参 考 にして、本 事 業 の計 画 による植 生 及 び地 形 の改 変 と保 全
すべき種の生息確認位 置 との重ね合わせにより予測する。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は現地 調 査と同様とする。
(d)
予測時期 等
予測時期 は、工 事中 及び供用 後とする。
なお、工事 中 は、保 全すべき種にとって最も影 響 が大きいと考えられる時期 を適 宜 選定 する。
供用後は、保全すべき種 への影響を的確に把握できる時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、動 物 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、動 物 の保 全 に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の計
画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られているかどうかを
明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 保 全 すべき種 の生 活 史 を考 慮 し、繁 殖 期 における工 事 の回 避 や騒 音 の低 減 等 の工 期 ・
工法を検 討する。
② 保 全 すべき種 の生 息 環 境 を考 慮 し、改 変 区 域 外 への移 動 を容 易 にする等 の環 境 保 全
措置を検 討する。
③ 工事並びに工事 車両の運行は原 則として日曜以 外の午前 8 時~午後 5 時とし、夜間工
事は行わないことで、夜間 照明等による動物への障 害を回避する。
④ 工 事 中 に発 生 する濁 水 等 の流 出 防 止 対 策 を徹 底 し、計 画 地 周 辺 の水 路 や市 野 川 に生
息する動物への影響をできる限り低減する。
⑤ ごみ処 理 施 設 供 用 時 の大 気 汚 染 防 止 計 画 及 び水 質 汚 濁 防 止 等 の環 境 保 全 対 策 を確
実 に実 行 し、動 物 の生 息 環 境 の保 全 や周 辺 環 境 との調 和 に十 分 配 慮 した施 設 運 営 を
行うことで、施設の存在における動物への影響を低 減する。
5-43
5.2.10 植物
(1)
調査
(a)
調査内容
工 事 中 の造 成 等 の工 事 、供 用 後 のごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 に伴 う植 物 の
保全すべき種 、植 生及び保全すべき群 落への影響 を予測 ・評価するために、以下の項目につ
いて調査する。
(ア) 生育種及び植 物相の特 徴
シダ植 物 以 上 の高 等 植 物 (種 子 植 物 及 びシダ植 物 )を対 象 に植 物 の生 育 種 、地 域 の植 物
相の特徴を調 査する。
(イ) 植生の状況
群落の特徴と分 布の状況 を調査する。
(ウ) 植生の基盤 となる土 壌の状況
土壌の生産性 等を調 査 する。
(エ) 保全すべき種及び保全すべき群落の状 況
埼 玉 県 レッドデータブック及 び環 境 省 レッドリスト掲 載 種 、学 術 上 重 要 な種 、地 域 住 民 の生
活に密接に関わる種、その他の保全が必要な種等 の保全すべき種の状況を調査する。
(オ) 保全すべき種及び保全すべき群落の生 育環境
保全すべき種及び群 落が確認された場所 の生育 環 境の特徴を調 査する。
(カ) その他の予測・評価に必 要な事項
広 域 的 な植 物 相 及 び植 生 の状 況 、過 去 の植 生 の変 遷 、地 域 住 民 その他 の人 との関 わりの
状況を調 査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
生 育 種 及 び植 物 相 の特 徴 、植 生 の状 況 、植 生 の基 盤 となる土 壌 の状 況 、その他 の予 測 ・
評価に必要な事項等については、調 査地域の植 物相に関する既存資 料 等 を整理する。
5-44
(イ) 現地調査
生育 種 及び植 物 相の特 徴 は、調 査地 域 内 を踏 査 し、出 現 するシダ植物 以 上の高 等 植 物 を
対 象 として植 物 相 を特徴付 ける主 要 な生 育 種の有無 を目 視 観 察により調 査し記 録 する。現 地
での同定ができない場合は、標本として持ち帰 り室 内で同定を行 う。
植 生 の状 況 は、調 査 地 域 内 の主 要 な植 物 群 落 ごとに調 査 地 点 を設 定 し、ブラウン-ブラン
ケ法 の全 推 定 法による群 落 コドラ-ト調 査 を行 う。また、現 地 踏 査 及 び航 空写 真 判 読 による植
生分布の確認 を行う。
保 全 すべき種 及び保 全 すべき群 落の状 況 は、環境 省 レッドリスト掲 載 種 、埼 玉 県 レッドデー
タブック掲 載 種 等 から希 少 な種 及 び群 落 を抽 出 し、現 地 調 査 でこれらの種 及 び群 落 が確 認 さ
れた場合には分布地の面 積や個体数 、生 育状況 等 について調査する。
保全すべき種 及び保 全すべき群落の生育 環境 については、保全すべき種及 び群落が確認
された場所において、保 全すべき種、群 落ごとに、その生育環境の特徴を調 査する。
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
調査地域 は計画 地周辺 約 2km 程度の範囲 を基 本とする。
(イ) 現地調査
調査地域 は図 5.2-4(5-42 ページ)に示すとおり、計画地周 辺 200m の範 囲 を基本とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
植 物 の調 査 期 間 は1年 間 とする。調 査 の時 期 は、生 育 種 及 び植 物 相 調 査 は春 季 、夏 季 及
び秋季の 3 季、植生調 査 は夏季の 1 季とする。
なお、保 全 すべき種 及 び保 全 すべき群 落 については、季 節 変 化 や生 活 史 等 を考 慮 して、
適切な時 期に調査を行う。
(2)
予測
(a)
予測内容
事業の実施に伴 う、保 全 すべき種の生育地の改変 の程度及びその他の生育 環境への影響
の程 度 、植 生 の改 変の内容 及 び程 度 、保 全 すべき群 落 の生 育 地 の改 変の程 度 、その他の生
育環境への影響の程度 を予測する。
5-45
(b)
予測方法
類似 事 例または既 存知 見を参 考にして、事 業 計 画及 び現 存 植生 図 、生 育確 認 位置 と調 査
結果との重ね合わせによる推定により予測 を行う。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は現地 調 査と同様とする。
(d)
予測時期 等
予測時期 は、工 事中 及び供用後とする。
なお、工事 中 は、保 全すべき種にとって最も影 響 が大きいと考えられる時期 を適 宜 選定 する。
供用後は、保全すべき種 への影響を的確に把握できる時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、植 物 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、植 物 の保 全 に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の計
画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られているかどうかを
明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 保全すべき種の生育 環境 を考 慮し、計画 地 周辺における保 全すべき種の生 育環 境保 全
を検討する。
② 計 画 地 敷 地 周 囲 への植 栽 及 び計 画 地 内 の緑 化 等 については、周 辺 地 域 の樹 林 との連
続性を図 り、樹種・草種の選定において郷土種 を採 用 した緑地 環境を整備する。
③ 工 事 中 に発 生 する濁 水 等 の流 出 防 止 対 策 を徹 底 し、計 画 地 周 辺 の水 路 や市 野 川 に生
育する植物への影響をできる限り低減する。
5-46
5.2.11 生態系
(1)
調査
(a)
調査内容
工 事 中 の建 設 機 械 の稼 働 、資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 、造 成 等 の工 事 、 供 用 後 のごみ処
理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 に伴 う地 域 を特徴 づける生 態 系 への影 響を予 測 ・評 価 する
ために、以下の項目について調査する。
(ア) 地域を特 徴づける生 態系 を基盤とする環 境単位の区分の設定
地 形 、地 質 、土 壌 、水 系 、植 生 等 に基 づく環 境 単 位 を設 定 し、環 境 単 位 ごとの動 物 、植 物
の種の構成、環境 単位相 互の関係及び周 辺環境との関係を調査する。
(イ) 地域を特 徴づける生 態系 の指標となる着目種の抽 出
上 位 性 、典 型 性 、特 殊 性 の観 点 から地 域 を特 徴 づける生 態 系 の指 標 となる着 目 種 を抽 出
する。
(ウ) 着目種の生 態
抽出した着 目種の一般的 な生態や行 動圏 、利用 密 度等 を調 査する。
(エ) 着目種と関係 種(着目 種 の生息・生 育に関係する種)との関 係
食物連鎖の関 係等を調 査する。
(オ) 着目種及び関 係種の生 息・生育 環境を規定する非生物環 境の状況
地形、地質、土壌 、水系 等の環境を調 査する。
(b)
調査方法
水 象 、地 象 、動 物 及 び植 物 の調 査 結 果 を整 理 することにより、生 態 系 の基 盤 となる環 境 を
類 型区 分 し、各 類 型区 分 に依 存する動 植 物 着目 種の生息 ・生 育状 況 から生 態系の特 徴 を把
握する方法とする。
(c)
調査地域 ・地点
「5.2.9 動物」及び「5.2.10 植物」の現地 調査と同 様 に、計画地周 辺 200m の範囲を基 本と
する(図 5.2-4、5-42 ページ参照)。
ただし、必要に応じ調査 範囲を広 げることとする。
(d)
調査期間 ・頻度
「5.2.9 動物」及び「5.2.10 植物」の現地 調査と同 様 とする。
5-47
(2)
予測
(a)
予測内容
事 業 の実 施 に伴 う、着 目 種 と関 係 種 との関 係 への影 響 の程 度 、着 目 種 及 び関 係 種 の生
息・生育 環境への影響の程度を予 測する。
(b)
予測方法
類 似 事 例 または既 存 知 見 を参 考 にして、事 業 計 画 、生 態 系 の基 盤 条 件 の調 査 結 果 及 び
動植物の調査・予測結 果 との重ね合わせによる推定により予測を行う。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は現地 調 査と同様とする。
(d)
予測時期 等
予測時期 は、工 事中 及び供用後とする。
なお、工 事 中 は、着 目 種 と関 係 種 との関 係 、着 目 種 及 び関 係 種 の生 息 ・生 育 環 境 にとって
最も影響が大きいと考えられる時期を適宜選 定する。
供用後は、生態 系への影 響を的確に把 握できる時期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、生 態 系 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または
低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、動 物 ・植 物 ・生 態 系 の保 全 に係 る埼 玉 県 また
は関 係 市 町 の計 画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との間 に整 合 が図 られ
ているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 計 画 地 に調 整 池 等 を整 備 して、着 目 種 等 の生 息 環 境 及 び餌 生 物 等 への影 響 を軽 減 す
ることにより、計画 地周 辺 における生態系の保全を図る。
② 計 画 地 内 の緑 地 整 備 は、周 辺 地 域 の樹 林 との連 続 性 を図 り、樹 種 ・草 種 の選 定 におい
て郷土種 を採用する。
③ 設 置 するごみ処 理 施 設 は、爆 発 や漏 洩 、火 災 対 策 を考 慮 した鉄 筋 コンクリート構 造 とし、
周辺への有害物 質の漏洩 等を未 然に防止する環 境事故対 策を徹 底する。
④ 工 事 中 に発 生 する濁 水 等 の流 出 防 止 対 策 を徹 底 し、計 画 地 周 辺 の水 路 や市 野 川 に生
息する動植物への影響 をできる限り低減する。
5-48
5.2.12 景観
(1)
調査
(a)
調査内容
ごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 による眺望 景 観 への影 響 を予 測 ・評 価 するために、
以下の項目について調査 する。
(ア) 主要な眺 望景 観の状況
眺 望 の構 成 要 素 の状 況 (遠 景 、中 景 、近 景 ごとの工 作 物 、森 林 、草 地 、水 面 、空 地 等 の状
況)を調 査する。
(イ) 主要な眺 望地 点の状況
不特定多 数の人が利用 する眺望地点の位置 、利 用状況 、眺望 特性等 を調 査する。
(ウ) その他の予測・評価に必 要な事項
地域の景観特 性、地 形・地質、史跡・文 化財 、土 地利用の状況 等を調 査 する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
主 要 な眺 望 地 点の位 置 (計 画 地 からの距 離や方 角)、利 用 状 況 、眺 望 地 点としての重 要 度
については、観光パンフレット等の資料を整理する。
地域の景観 特性 、地形 ・地質 、史跡 ・文 化 財、土 地利 用の状 況の調 査は、地形 図 、地 質図 、
土地利用 現況図 等の資 料を整理する。
(イ) 現地調査
現地踏査により、主 要な眺望地点の利 用状況 、眺 望特性を把握する。
また、主要 な眺 望地 点から景 観写 真の撮影 を行 うとともに、眺 望の構成 要素 の状況、印象 、
計画地の見え方 等を整 理 する。
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
調査地域 は、計 画地 周 辺 3km 程度の範囲 を基 本とする。
5-49
(イ) 現地調査
調査地域 は、計 画地 周 辺 3km 程度の範囲 を基 本とする。調査 地点は、調査地域において
景 観 への影 響 の予 測 ・評 価 に必 要 な情 報 を適 切 かつ効 果 的 に把 握 できる地 点 とし、既 存 資
料 調 査 及 び現 地 踏 査 により調 査 地 域 内 に分 布 する計 画 地 を眺 望 できる公 園 等 、眺 望 地 点 と
なりうる場 所を抽 出し、主 要な眺望 地点として景 観 写真の撮影を行う。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
季節変化 を把握するため、4 季(春季 、夏季 、秋 季 、冬季)に各 1 回とする。
(2)
予測
(a)
予測内容
施設の存在による主要な眺望景観の変 化の程度 を予測する。
(b)
予測方法
フォトモンタージュを作成 し、現 況写真と比較して視覚的に判断できる方法 により予測する。
(c)
予測地域 ・地点
予測地点 は現地 調査地 点と同様とする。
(d)
予測時期 等
施設の完成後とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評価は、眺望景観への影響が事業者により実行可能な範囲内でできる限り回避され、または
低減されているかどうかを明らかにするとともに、埼玉県景観条例等に示されている景観の保全
に係る目標等と予測結果との間に整合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 圧迫感を与えない施 設 形 状及び配置 計画に努める。
② 建築物には周辺 環境と調 和する色彩 を採 用する。
③ 計画地敷 地周囲への植 栽及び計画 地内の緑化 等、景 観への影響の緩和 に努める。
5-50
5.2.13 自然とのふれあいの場
(1)
調査
(a)
調査内容
工 事 中 の建 設 機 械 の稼 働 、資 材 運 搬 等 の車 両 の走 行 、造 成 等 の工 事 、供 用 後 のごみ処
理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 ・稼 働 による自 然 とのふれあいの場 への影 響 を予 測 ・評 価
するために、以下の項目について調査する。
(ア) 自然とのふれあいの場の資源状況 、周 辺環境の状 況等
自 然 とのふれあいの場 の分 布 及 び利 用 範 囲 、構 成 要 素 (自 然 、利 用 施 設 )の内 容 ・特 性 、
背景となる周 辺環境の状 況を調査する。
(イ) 自然とのふれあいの場の利用状況
自 然 とのふれあいの場 の活 動 のタイプ、活 動 場 所 、活 動 に使 用 する資 源 、活 動 時 間 帯 、活
動季節 、活動 頻度 、利用 者数、利用方 法を調 査する。
(ウ) 自然とのふれあいの場への交通手段の状況
自然とのふれあいの場への主な交通手 段、交通手 段の経路周辺の環境 条 件を調査する。
(エ) その他の予測・評価に必 要な事項
周辺地域の土 地利用の状況、交通網の状況 について調査する。
(b)
調査方法
(ア) 既存資料 調査
自然とのふれあいの場の分布 、利用 状 況、自 然とのふれあいの場への主 な交通 手 段、周辺
地 域 の土 地 利 用 の状 況 及 び交 通 網 の状 況 については、観 光 パンフレットや地 形 図 等 の資 料
を整理する。
(イ) 現地調査
自 然 とのふれあいの場 の資 源 状 況 、周 辺 環 境 の状 況 等 及 び自 然 とのふれあいの場の利 用
状況については、現 地踏 査により確認 し、記 録・整 理する。
(c)
調査地域 ・地点
(ア) 既存資料 調査
調査地域 は、計 画地 周 辺 3km 程度の範囲 を基 本とする。
5-51
(イ) 現地調査
調査地域 は、計 画地 周 辺 3km 程度の範囲 を基 本とする。調査 地点は、調査地域において
自 然 とのふれあいの場 への影 響 の予 測 ・評 価 に必 要 な情 報 を適 切 かつ効 果 的 に把 握 できる
地 点 とし、既 存 資 料 調 査 及 び現 地 踏 査 により調 査 地 域 内 に分 布 する本 事業 の実 施 に伴 い直
接または間接的な影響を受ける自然とのふれあいの場となる場所を抽 出して調査する。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
季節変化 を把握するため、4 季(春季 、夏季 、秋 季 、冬季)に各 1 回とする。
(2)
予測
(a)
予測内容
(ア) 工事の実施による自 然とのふれあいの場への影響
工 事 の実 施 による自 然 とのふれあいの場 の利 用 環 境 の変 化 の程 度 、自 然 とのふれあいの
場への交通手段の阻害 のおそれの有無及びその程度を予 測する。
(イ) 施設の存在 及び稼働による自然とのふれあいの場 への影響
施 設 の存 在 及 び施 設の稼 働 による自 然とのふれあいの場の利 用 環 境 の変化 の程 度 、自 然
とのふれあいの場への交通手段の阻害のおそれの有無及びその程度 を予測 する。
(b)
予測方法
(ア) 工事の実施による自 然とのふれあいの場への影響
自 然 とのふれあいの場 の現 況 調 査 結 果 と、工 事 中 の他 の項 目の予 測 結 果 、工 事 計 画 の内
容を重ね合わせることにより、定 性的に予測する。
(イ) 施設の存在 及び稼働による自然とのふれあいの場 への影響
自 然 とのふれあいの場 の現 況 調 査 結 果 と、供 用 時 の他 の項 目の予 測 結 果 、事 業 計 画 の内
容を重ね合わせることにより、定 性的に予測する。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 工事の実施による自 然とのふれあいの場への影響
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
5-52
(イ) 施設の存在 及び稼働による自然とのふれあいの場 への影響
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 工事の実施による自 然とのふれあいの場への影響
工事中の自然とのふれあいの場への影響が最大となる時期を適宜選 定する。
(イ) 施設の存在 及び稼働による自然とのふれあいの場 への影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、自 然 とのふれあいの場 への影 響 が事 業者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回
避 され、または低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、自 然 とのふれあいの場 の保 全
に係 る埼 玉 県 または関 係 市 町 の計 画 や指 針 等 により定 めた基 準 及 び目 標 等 と予 測 結 果 との
間に整合が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 工事の実施による自 然とのふれあいの場への影響
① 工事用車 両の運行は、原 則として日 曜以 外の午前 8 時~午後 5 時とする。
② 車両運転 手に対し、交通 規則の遵守、安全運 転等 に関する指導及び監督 を行 う。
③ 工事用車 両の運行が集 中しない工 事計画とする。
④ 工 事 用 車 両 の走 行 により近 接 する自 然 とのふれあいの場 の利 用 を妨 げないよう配 慮 した
走行経路での運行に努 めるよう指導する。
(イ) 施設の存在 及び稼働による自然とのふれあいの場 への影響
① ごみ収 集 車 両の運転 手に対 し、交 通規 則の遵 守、安 全 運 転 等 に関 する指導 、監 督 及 び
啓発を行 う。
② ごみ収集車 両の運行が集 中しない収 集計画 とする。
③ ごみ収 集 車 両 の走 行 により近 接 する自 然 とのふれあいの場 の利 用 を妨 げないよう配 慮 し
た収集ルートを設 定する。
④ ごみ処 理 施 設 供 用 時 の大 気 汚 染 防 止 計 画 及 び悪 臭 防 止 計 画 等 の環 境 保 全 対 策 を確
実に実 行し、近接 する自 然とのふれあいの場の利 用を妨げないとともに、周 辺環 境との調
和に十分配慮 した施設運 営を行う。
5-53
5.2.14 日照阻害
(1)
調査
(a)
調査内容
ごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 に伴 う日 照 阻 害 の影 響 を予 測 ・評 価 するために、
以下の項目について調査 する。
(ア) 日影の状況
冬至日における日影となる時刻、時 間数等の日 影 の状況及び日影の影響 を調査する。
(イ) その他の予測・評価に必 要な事項
地 形 、工 作 物 等 の状 況 、住 宅 等 の分 布 状 況 及 び農 耕 地 等 の土 地 利 用 の状 況 について調
査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
地 形、工 作 物 等の状 況 、住 宅等の分 布 状況 及び土 地利 用の状 況については、地 形 図 、土
地利用現 況図等の資 料 を整理する。
日 影 となる時 刻 、時 間 数 については、太 陽 の方 位 角 、高 度 角 に基 づき机 上 検 討 により把 握
する。
(イ) 現地調査
現地踏査により地形 、工 作物等の状況 、農地の分 布を把握する。
(c)
調査地域 ・地点
調査地域 は、日 影の影響 が生じる可能性のある計画地周辺とする。
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
形状 、工作 物等の状 況 、住宅等の分 布状 況及び土地利 用の状況 の調 査 期間・頻度は、入
手可能な最新 年とする。
日影となる時 刻、時 間数 については、冬至日における机上検 討とする。
(イ) 現地調査
現地調査の調 査期間・頻 度は、冬 至日に 1 回の調 査を行う。
5-54
(2)
予測
(a)
予測内容
冬至日における日影となる時刻、時間 数等の日 影 の状況及び周の住 宅及 び農地への日影
の影響の程度の変化を予 測する。
(b)
予測方法
コンピュータシミュレーションにより、1時 間 ごとの日影 の範 囲を計 算 し、予 測地 域 における時
刻別日影 図、等時間 別 日影図を作成することにより予測する。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は、現 地 調査の調査地 域・地点と同様とする。
(d)
予測時期 等
施設の完成後 、日照への影響を的 確に把握することができる時期 (冬至日)とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、日 照 への影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または低
減 されているかどうかを明 らかにするとともに、建 築 基 準 法 等 の基 準 と予 測 結 果 との間 に整 合
が図られているかどうかを明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 日 影 による周 辺 住 宅 への影 響 が可 能 な限 り低 減 されるよう、施 設 の形 状 及 び高 さ等 を検
討するとともに、施設の配置は計画 地敷地 南側とする。
② 計 画 地 敷 地 周 囲 への植 栽 及 び計 画 地 内 の緑 化 等 については、日 影 による周 辺 住 宅 へ
の影響がないよう考慮する。
5-55
5.2.15 電波障害
(1)
調査
(a)
調査内容
ごみ処 理 施 設 及 び余 熱 利 用 施 設 の存 在 に伴 う電 波 障 害 の影 響 を予 測 ・評 価 するために、
以下の項目について調査 する。
(ア) 電波の発信 状況
地上 デジタル放 送 、衛星 放送 (BS)及び通信 衛 星 による放 送 (CS)等のチャンネル、送 信場
所、送 信出力 、計 画地との距離等について調査する。
(イ) 電波の受信 状況
電波受信 状況(電波の強 さ及び受信 画質評 価)について調査する。
(ウ) その他の予測・評価に必 要な事項
電 波 受 信 に影 響 を生 じさせている地 形 、工 作 物 等 の状 況 、住 宅 等 の分 布 状 況 、電 波 受 信
の方法について調査する。
(b)
調査方法
調査は、既存資 料の収集 及び現地調 査により行 う。
(ア) 既存資料 調査
電 波の発 信 状 況については、「全 国 テレビジョン・FM・ラジオ放 送 局 一覧 」(日 本放 送 協 会・
日本民間 放送連 盟監 修 、NHK アイテック編)等を、その他の予測・評 価に必要な事 項の調査
は、地形 図、土地利 用現 況図等 の資料 を整理する。
(イ) 現地調査
地上 デジタル放 送 、衛星 放送 (BS)及び通信 衛 星 による放 送 (CS)等のチャンネル、送 信場
所、送 信出力 、計 画地との距離等について調査する。
電 波 の受 信 状 況 については、「建 造 物 によるテレビ受 信 障 害 調 査 要 領 (地 上 デジタル放 送 )
改訂版」((社)日 本 CATV 技術協会)に定める測 定方法に準拠 して調 査する。
(c)
調査地域 ・地点
調 査 地 域 は、机 上 検 討 により想 定 する計 画 建 築 物による遮 へい障 害 及 び反射 障 害 の発 生
が推定される地域及びその周辺とする。
5-56
(d)
調査期間 ・頻度
(ア) 既存資料 調査
既存資料の調 査期間・頻 度は、入 手可能 な最 新年 とする。
(イ) 現地調査
電波の受信状 況について、1 回の調査 を行う。
(2)
予測
(a)
予測内容
電波障害の範 囲及び電 波受信状 況の変化の程 度を予測する。
(b)
予測方法
「建造物 障害予 測の手引 き(地上デジタル放送)」((社)日 本 CATV 技術協 会)等に等に示
される理論式を用いて予 測する。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 は現地 調査地 域と同様とする。
(d)
予測時期 等
施設の完成後とする。
(3)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、電 波 障 害 の影 響 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、または
低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、「建 造 物 による受 信 障 害 調 査 要 綱 (地 上 デジ
タル放送)」((社)日本 CATV 技術協会)等と予測 結果との間に整合が図られているかどうかを
明らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
① 電 波 受 信 への影 響 が可 能 な限 り低 減 されるよう、施 設 の配 置 、形 状 、高 さ、材 質 等 を検
討する。
② 本事 業に起因 して電 波 障 害が生 じた場合 は、共 同 受信 施 設の設 置 等、速やかに状 況に
応じた適切 な対策 を講じる。
5-57
5.2.16 廃棄物等
(1)
予測
(a)
予測内容
廃棄物等に係る影 響の予 測は、環 境影響 要因 ごとに以下の項目について行う。
(ア) 造成等の工 事に伴う廃棄 物の影響
廃棄物の種類 及び種類 ごとの排出量、廃棄物の排出抑制の状 況について予測する。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う廃棄 物の影響
廃棄物の種類 及び種類 ごとの排出量、廃棄物の排出抑制の状 況について予測する。
(b)
予測方法
(ア) 造成等の工 事に伴う廃棄 物の影響
工事計画に基づき予 測する。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う廃棄 物の影響
事業計画に基づき予 測する。
(c)
予測地域 ・地点
予測地域 ・地点は計画 地 内とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 造成等の工 事に伴う廃棄 物の影響
工事期間 中とする。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う廃棄 物の影響
ごみ処理施 設の稼働が定 常状態となる時期とする。
(2)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、廃 棄 物 の排 出 抑 制 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、また
は低 減 されているかどうかを明 らかにするとともに、廃 棄 物 の対 策 に係 る埼 玉 県 または関 係 市
町の計画や指針 等により定めた基 準及び目標 等 と予測 結果との間に整合が図られているかど
うかを明 らかにすることにより行う。
5-58
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 造成等の工 事に伴う廃棄 物の影響
① 「建設リサイクル法 」、「彩 の国建設リサイクル実 施 指針」、「建 設リサイクル推 進計画 2015
(関東地 域版)(平成 27 年 7 月、関東地 方建設 副産物再 利用方 策等 連 絡協議会 )」を
踏まえ、建設 資材廃 棄物 の発生抑制や再 資源化 の実施に努める。
② 建設資材 廃棄物の再 資 源化により得 られた建設 資材をできる限り利用するよう努める。
③ 発 生 した建 設 資 材 廃 棄 物 については、廃 棄 物 処 理 法 の産 業 廃 棄 物 処 理 基 準 や建 設 廃
棄物処理 指針(平成 22 年度版)に示されたとおり、適正 な分別 排出や処 理 委託を行 う。
(イ) 供用後の施 設の稼働に伴う廃棄 物の影響
① 焼却残渣 は、セメント原料 化等の再資源 化を図る計 画とする。
5-59
5.2.17 温室効果 ガス等
(1)
予測
(a)
予測内容
温室効果 ガス等に係る影 響の予測は、環境影 響要 因ごとに以下の項目について行う。
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う温 室効果ガスの影響
二酸化炭 素の排出量 及 び二酸化炭 素の排出量 削減の状況を予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う温 室効 果ガスの影響
二酸化炭 素の排出量 及 び二酸化炭 素の排出量 削減の状況を予測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う温室 効果ガスの影響
温室効果 ガスの種類 ごとの排出量及び温 室効果 ガスの排出量 削減の状況 を予測する。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う温 室効果ガスの影響
二酸化炭 素の排出量 及 び二酸化炭 素の排出量 削減の状況を予測する。
(b)
予測方法
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う温 室効果ガスの影響
二 酸 化 炭 素 排 出 量 については、工 事 計 画 から建 設 機 械 の種 類 、稼 働 台 数 を設 定 し、既 存
資料の燃料消 費量の原 単位や二酸 化炭素の排 出係数等 を用いて予測する。
二 酸 化 炭 素 の排 出 量 削 減 の状 況 については、環 境 保 全 措 置 を明 らかにした 上 で、その効
果を考慮 して予測する。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う温 室効 果ガスの影響
二 酸 化 炭 素 排 出 量 については、工 事 計 画 等 から車 両 台 数 や走 行 量 を設 定 し、二 酸 化 炭
素の排出係数 等を用いて予測する。
二 酸 化 炭 素 の排 出 量 削 減 の状 況 については、環 境 保 全 措 置 を明 らかにした 上 で、その効
果を考慮 して予測する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う温室 効果ガスの影響
温室効 果ガス排 出量については、ごみ処 理計 画からごみの焼却 量、施設 計 画から電力 、燃
料の使用量を設定し、温 室効果ガス排出 係数等 を用いて予測する。
温 室 効 果 ガスの排 出 量 削 減 の状 況 については、環 境 保 全 措 置 を明 らかにした 上 で、その
効果を考 慮して予測する。
5-60
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う温 室効果ガスの影響
二 酸 化 炭 素 排 出 量 については、事 業 計 画 等 から車 両 台 数 や走 行 量 を設 定 し、二 酸 化 炭
素の排出係数 等を用いて予測する。
二 酸 化 炭 素 の排 出 量 削 減 の状 況 については、環 境 保 全 措 置 を明 らかにした 上 で、その効
果を考慮 して予測する。
(c)
予測地域 ・地点
(ア) 工事中の建 設機器の稼 働に伴う温 室効果ガスの影響
予測地域 は計画 地内とする。
(イ) 工事中の資材運搬等の車両の走行に伴う温室効果ガスの影響
予測地域 は計画 地及び車両の走行範 囲とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う温室 効果ガスの影響
予測地域 は計画 地内とする。
(エ) 供用後の自動車等の走行に伴う温室効果ガスの影響
予測地域 は、計 画地 及び車両の走行範 囲とする。
(d)
予測時期 等
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う温 室効果ガスの影響
工事期間 中とする。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う温 室効 果ガスの影響
工事期間 中とする。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う温室 効果ガスの影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設 の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う温 室効果ガスの影響
ごみ処理施 設及び余 熱 利用施設の稼 働が定常 状態となる時 期とする。
5-61
(2)
評価
(a)
評価方法
評 価 は、温 室 効 果 ガスの排 出 が事 業 者 により実 行 可 能 な範 囲 内 でできる限 り回 避 され、ま
たは低 減されているかどうかを明 らかにするとともに、埼 玉 県地 球温 暖化 対 策地 域推 進 計画の
目標等と予 測結果との間 に整合が図られているかどうかを明 らかにすることにより行う。
(b)
環境の保全に関する配慮 方針
(ア) 工事中の建 設機械の稼 働に伴う温 室効果ガスの影響
① 建設機械の計 画的で効 率的な運 用を行い、全 体 の稼働時間を抑制する。
② 低燃費の建設 機械の利 用に努める。
(イ) 工事中の資 材運搬 等の車両の走行に伴う温 室効 果ガスの影響
① 車両運転 手に対し、交通 規則の遵守、安全 運 転等 に関する指導及び監督 を行う。
② 工 事 用 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリングス
トップ等のエコドライブを実施するよう車 両運転 手 へ指導し、沿道 環境の維 持に努める。
③ 低燃費車 両の利用に努 め、過積載 防止を徹底する。
(ウ) 供用後の施 設の稼働に伴う温室 効果ガスの影響
① ごみの焼 却 にあたっては、ごみピットにおいて撹 拌 によりごみ質 の均 一 化 を図 り、助 燃 材
の利用を抑制する。
② ごみの焼 却 に伴 い発 生 する余 熱 は、熱 として施 設 内 や周 辺 整 備 施 設 において利 用 する
だけでなく、発 電 によりこれらの施 設 で使 用 する電 力 を賄 う他 、余 剰 電 力 は電 力 会 社 へ
売電する。
③ 省エネルギーの機器を採 用することにより、消 費電 力を抑制する。
④ ごみ収集車 両や残渣 搬 出車両は、低燃 費車 両の利用に努める。
⑤ 太陽光発 電設備 を設置 して電力の省力 化を図る。
⑥ 計画地内の緑 化に努める。
(エ) 供用後の自 動車等の走 行に伴う温 室効果ガスの影響
① ごみ収 集 車 両の運転 手に対 し、交 通規 則の遵 守、安 全 運 転 等に関 する指導 、監 督 及 び
啓発を行 う。
② ごみ収 集 車 両 の点 検 ・整 備 を十 分 に行 い、不 要 な空 ぶかしを避 けるとともに、アイドリング
ストップ等 のエコドライブを実 施 するよう車 両 運 転 手 へ指 導 し、沿 道 環 境 の維 持 に努 める。
③ ごみ収集車 両入れ替え時 には低 燃費型車 両の導 入に努める。
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