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平成22年度税制改正 - 中小企業庁

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平成22年度税制改正 - 中小企業庁
平成22年度税制改正'中小企業関係(について
平成21年12月
中 小 企 業 庁
平成22年度経済産業省関係税制改正のポイント
地域経済や雇用を支える中小企業の支援
◆中小企業を中心とする設備投資の促進
中小企業投資促進税制を2年間延長
中小企業等基盤強化税制'期限:平成22年度末(を拡充し、中小企業による
情報基盤強化設備等の取得に係る措置を追加'従来の情報基盤強化税制
'今回廃止(の支援対象の他、サーバーの有効利用を可能とするソフトも対象
に追加(
◆尐額減価償却資産の特例の延長
 中小企業が尐額減価償却資産を取得した場合に即時償却を認める制度を
2年間延長
平成21年12月22日
◆いわゆる「一人オーナー会社」'特殊支配同族会社(の役員給与
に対する損金不算入措置の廃止 'マニフェスト項目(
22年度から廃止
特殊支配同族会社の役員給与にかかる課税のあり方については、いわゆる
「二重控除」の問題を踏まえ、給与所得控除を含めた所得税のあり方につい
て議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」
の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度税制改正で講じる
◆中小企業向け法人税率の引下げ'マニフェスト項目(【検討項目】
 中小軽減税率の引下げについては、課税ベースの見直しによる財源確保な
どと合わせ、その早急な実施に向けて真摯に検討
◆個人事業主の共同経営者の小規模企業共済制度への加入
◆株式信託を活用した事業承継税制 【検討項目】
小規模企業共済制度について共同経営者まで加入対象者を拡大'掛金控除(
 納税猶予の適用対象に株式と実質的に同一視できる信託受益権の追加につい
て信託を利用した事業承継の実態及び措置の必要性を踏まえ、引き続き検討
◆中小企業倒産防止共済制度の拡充
 連鎖倒産防止のための中小企業倒産防止共済制度について、共済貸付金
の限度額を引き上げ、これに伴い損金算入が認められる掛金の限度額を引
き上げる
◆交際費の損金算入特例の延長
中小企業の交際費について損金算入を可能とする特例措置を2年間延長
◆中小企業の事業再生に伴う登録免許税の軽減措置の延長
◆火災共済協同組合等の異常危険準備金の損金算入
特例の見直し・延長
 中小企業の事業再生に伴う登録免許税の軽減措置について、雇用継続要件
の設定等を行った上で、2年間延長
火災共済協同組合及び同連合会が、異常危険準備金を積立てた場合の損金
算入 を認める特例措置を見直した上で延長
等
日本の強みを最大限に活かしたイノベーション促進・成長力の強化
◆グループ法人税制の整備
◆中小企業を中心とする設備投資の促進≪再掲≫
企業グループの一体的運営が進展している状況を踏まえ、グループ内取引等に
関する税制の整備、連結納税制度の見直し等のグループ経営の実態を反映し
た税制を整備
◆研究開発投資の促進
- グループ'100%の資本関係(内の法人間について譲渡取引の損益の繰
 将来の成長の種となるイノベーションを生み出し、競争力の基盤となる研究
延や受取配当の全額益金不算入化'負債利子控除の不要化(などを行う。
開発を促進するため、研究開発促進税制・中小企業技術基盤強化税制につ
- 親会社の資本金が5億円以上の法人の100%子会社について中小企業特例
いて、試験研究費を増加させる企業又は試験研究費比率が高い企業に対す
を不適用とする。
る税額控除の上乗せ措置を延長'増加型・高水準型共に2年間延長(
- 子法人の欠損金の持込制限の緩和など連結納税制度を見直し
等
1
中小企業投資促進税制
'法人税・所得税(
延長
○中小企業者等が一定の設備投資やIT投資等を行った場合に、税額控除'7%(又は特別
償却'30%(の選択適用を認める措置について将来的に対象設備の見直しを行うことを前
提に、現行制度のまま2年間延長する。'平成23年度末まで(
改正概要
現行制度のまま2年間延長。'平成23年度末まで(
【創設年度:H10年 減収額:1320億円'H22年度経済産業省試算(】
制度概要
対象者
・資本金1億円以下の法人
・農業協同組合等
・従業員数1,000人以下の個人の事業所得者
※青色申告者である
ことが必要。
対象事業
・製造業、建設業 '→法定事業(
・農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、卸売業、道路貨物運送業、倉庫業、
港湾運送業、ガス業 '→政令指定事業(
・小売業、料理店業その他の飲食店業'料亭、バー、ナイトクラブその他これらに類する事業を除く(、
一般旅客自動車運送業、海洋運輸業及び沿海運輸業、内航船舶貸渡業、
旅行業、こん包業、郵便業、通信業、損害保険代理業、
サービス業'物品賃貸業及び娯楽業'映画業を除く(を除く( '→省令指定事業(
※ 風営法2条5項に
規定する性風俗関連
特殊営業に該当する
ものを除く。
対象設備等
・機械及び装置のすべて【1台・1式で160万円以上】
・一定の器具及び備品'電子計算機、デジタル複合機(【年合計で120万円以上】
・一定のソフトウェア【年合計で70万円以上】
・普通貨物自動車'車両総重量3.5㌧以上(
・内航船舶'取得価額の75%が対象(
※【 】内の金額は最
低取得価額の要件。
・取得価額の30%特別償却又は7%税額控除の選択適用
※資本金3千万円超
の法人は税額控除の
適用対象外。
措置内容
'税額控除については、当該事業年度の税額の20%を上限。特別償却不足額、超過税額控除額
は、翌事業年度への繰越しが可能。(
適用期限
・平成10年6月1日から平成24年3月31日'今回改正により延長(までの期間内に、取
得又は製作し、事業の用に供するもの
※中古資産は対象外。
2
'参考(中小企業投資促進税制について
○中小企業は、大企業と比べて、資本装備率'資本ストック/労働投入量(が低く、労働生産
性に2倍の格差。労働生産性の向上を図るためには、設備投資を促進することが必要。
○本税制は広く知られており、「高性能な設備への更新」や「増産のための能力拡充」等、生
産性向上のための設備投資が喚起されている。
設備投資額の推移
労働生産性'従業員一人当たり付加価値(の推移
'単位:万円(
( 1200
単
位
・ 1100
万
円
) 1000
'単位:兆円(
12
大企業
10
8
900
大企業
上昇基調で推移
'08年度は業績悪化により急落(
約2倍の格差
800
6
中小企業
中小企業
700
4
減尐・横ばい基調で推移
急激な景気悪化
により、設備投資
に急ブレーキ
2
0
600
500
400
'年度(
'出所(財務省「法人企業統計季報」により作成
<出所>財務省「法人企業統計年報」より作成
中小企業投資促進税制の認知度
中小企業投資促進税制の利用目的 '機械装置(
0%
'複数回答(
知らなかった
21%
アンケート回答企業
の約8割が本税制を
知っている。
名称のみ認知
27%
42%
30%
6.4%
5.2%
48.1%
老朽化の為単純更新
<出所>平成21年度「中小企業税制に関するアンケート調査」'中小企業庁(
60%
14.9%
老朽化の為より高性能な設備へ更新
その他
50%
20.3%
新製品の生産
研究開発
40%
38.1%
既存製品のスペックアップへの対応
新規事業への進出
簡単な内容は
認知
20%
既存製品の増産のための能力拡充
内容を熟知
10%
10%
22.7%
N=591
3.9%
<出所>平成21年度「中小企業税制に関するアンケート調査」'中小企業庁(
3
中小企業等基盤強化税制の拡充と情報基盤強化税制の廃止
改組
'法人税・所得税(
○中小企業等基盤強化税制を拡充し、中小企業による情報基盤強化設備等の取得に係る
措置'中小企業情報基盤強化税制(を追加する。'従来の情報基盤強化税制は廃止。(
○また従来の情報基盤強化税制の支援対象に加えて仮想化ソフトウェア等を追加する。
【創設年度:H18年度
改正概要
減収額'拡充分(: 240億円'H22年度経済産業省試算(】
資本金1億円以下の中小企業者'※(に対し、情報基盤強化税制で対象にしている設備について引き続
き税額控除'7%(、または特別償却'30%(を措置する。
※大規模法人'資本金1億円超(の子会社等を除く。
IT設備の中でも、セキュリティが確保された、特に企業の競争力強化に貢献するIT設備'下記の税制対象設備(に
限って導入を支援'質の高い戦略的IT投資を促進(。
税 制 対 象 設 備'赤字下線付きの設備をH22年度より追加(
対象企業
税制対象となる投資額
資本金1億円以下
年間合計 70万円以上
'取得した対象設備の合算額(
'1( 基本システム
① サーバ用のオペレーティングシステム'OS;コンピュータへの入出力を行うために必要となる基本ソフト
ウェア。Windowsなどが代表的。( 【※】
② ①がインストールされたサーバ
③ 仮想化ソフトウェア 【※】
'2( データベース管理ソフトウェア'DBMS;様々なソフトウェアのデータを一括して管理することで、複数ソ
フトウェアの統一的運用を可能とするソフトウェア(
① データベース管理ソフトウェア【※】
② ①+当該DBMSの機能を利用するアプリケーションソフトウェア'財務会計、顧客管理、人事管理など、
ある特定の機能・業務に特化したソフトウェア(
'3( 連携ソフトウェア 【※】
'4( '1(~'3(と同時に取得されるファイアウォール 【※】
○資本金1億円超の大企業は適用対象外。
○資本金1億円以下3,000万円以上の中小企業に
ついても引き続き7%の税額控除の利用が可能。
○適用期限:平成23年3月31日
'5( '1(~'3(と同時に取得される侵入検知システム'IDS(、侵入予防システム'IPS(、ウェブ・アプリケー
ション・ファイアウォール'WAF( 【※】
【※】・・・ISO認証を取得しているなど一定のセキュリティ要件を備えたものに限る。
4
中小企業等基盤強化税制の拡充と情報基盤強化税制の廃止
'法人税・所得税(
◆仮想化ソフトウェアの追加◆
使用率 サーバ1
サーバのCPU使用率比べ
100%
80%
○仮想化ソフトウェアを利用し、一つのサーバ
で複数のオペレーティングシステム'OS(を
動かせるようにすることで、従来十分に活用
されていないサーバのCPU'データの計算、
処理を行う演算装置(について、有効活用を
可能にする。
※仮想化ソフトウェアを利用しない場合、1つのサーバに1
つのOSしか導入できないため、サーバに十分な指示を出
せず、活用されないCPUが多く発生している。
60%
40%
20%
0%
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
使用率
仮想化
サーバ
サーバ2
100%
100%
80%
80%
60%
60%
40%
40%
20%
20%
0%
0%
仮想化ソフトウェア導入済みサーバ
のCPU使用率
使用率 サーバ3
100%
80%
※仮想化ソフトウェアを活用
することで例えば3台のサー
バの機能を1台で実現するこ
とが可能になる。
60%
40%
20%
0%
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
◆IDS、IPS、WAFの追加◆'総務省要望(
○ 巧妙化の進む情報セキュリティ脅威に
対応するため、従来から税制の対象設
備となっているファイアウォールに加え
て、ファイアウォールを通過した攻撃を
遮断するためのIDS'侵入検知システ
ム(、IPS'侵入予防システム(、WAF
' ウェブ・アプリケーション・ファイア
ウォール(を対象設備に追加。
外部からの不正
アクセスを検知/遮断
ファイアウォール
'現行制度の対象(
ファイアウォールを通過
した攻撃を検知/遮断
IDS,IPS
'追加(
Webアプリケーションへ
の攻撃を検知/遮断
WAF
'追加(
Webサーバ
5
中小企業者等の尐額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
延長
'法人税・所得税(
○ 中小企業者が30万円未満の減価償却資産を取得した場合、当該減価償却資産の合計
額300万円を限度として、全額損金算入'即時償却(を認める制度。
○ 中小企業者においては経理面での人員が僅尐のため償却資産の管理負担や納税等
の事務負担が相対的に重荷。本制度により中小企業者の①償却資産の管理や申告手
続などの事務負担の軽減、②パソコン等の尐額資産の取得促進による事務処理能力・
事業効率の向上を図るため、現行制度のまま2年間延長する。'平成23年度末まで(
改正概要
現行制度のまま2年間延長。'平成23年度末まで(
【創設年度:H15年 減収額:213億円'H22年度経済産業省試算(】
2年間延長
中
小
企
業
者
の
み
全
て
の
企
業
取得価額
償却方法
30万円未満
全額損金算入
'即時償却(
20万円未満
3年間で均等償却'注(
'残存価額なし(
10万円未満
全額損金算入
'即時償却(
'注(20万円未満の減価償却資産であれば、3年間で毎年1/3ずつ損金算入することが可能。
合計300万円
まで
本
則
6
中小企業者等の尐額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
特例利用法人の内訳'従業員数別(
約7割が従業員20名以下
51人以上
24,152社
'12%(
21~50人
29,917社
'15%(
'法人税・所得税(
経理財務担当者数'1社'個人事業主・法人(あたりの平均(
従業員規模
(代表者本人や役員を 0~20人 21~50人
除く(
5人以下
81,012社
'40%(
6~20人
67,602社
'33%(
経理財務担当者数
1.7人
3.1人
51~
100人
101~
300人
3.5人
4.2人
'備考(個人事業主も利用可
'出所(平成20年度「中小企業実態基本調査」'中小企業庁(
'備考(加重平均にて算出'社長、事業主を除く(
'出所(平成20年「会計処理・財務情報開示に関する中小企業経営者の意識アンケー ト」'中小企業庁(
本特例を活用して導入した設備'複数回答(
本特例を利用したことによる効果'複数回答(
57.7
パソコン
58.8%
55.6
全額必要経費算入-経理事務負担減
61.1%
8.5
コピー機、ファクシミリ
14.8
18.5
その他の情報機器
24.1%
3.7
パソコン等の導入-事業の効率化
16.7%
12.1
11.1
経理等事務処理ソフトウェア
1.5
0.0
商品コード・値札等ラベルプリンター
法人企業
(n=1755)
0.6
0.0
レジスター
14.2%
法人企業
(n=2184)
パソコン等の導入-経理事務の効率化
19.4%
個人事業主
(n=36)
個人事業主
(n=27)
16.3%
特になし
20.3
機械
13.9%
14.8
40.5
器具・工具
25.9
0.8%
その他
52.5
55.6
その他
0.0%
(%)
0
10
20
30
40
50
'出所(平成21年度「中小企業税制に関するアンケート調査」'中小企業庁(
60
70
0%
10%
20%
30%
40%
50%
'出所(平成21年度「中小企業税制に関するアンケート調査」'中小企業庁(
60%
70%
7
小規模企業共済制度の加入対象者の拡大
拡充
'所得税・相続税・個人住民税(
○小規模企業共済制度は、経営基盤が脆弱で、経済環境の変化を受けやすい小規模企業者
の廃業・引退時の生活資金や事業再建資金の確保を図る制度。
○家族一体で事業が行われることの多い個人事業の実態を踏まえ、小規模企業共済制度を
改正し、個人事業主のみならず、その配偶者や後継者を始めとする共同経営者まで加入対
象者を拡大することで、個人事業主の安心を強める。
改正概要
【創設年度:S40年 減収額 初年度:152億円'うち拡充分3億円(
平年度:190億円'うち拡充分41億円('改正制度施行後の経済産業省試算※(】
現行制度で加入資格があるのは、常時使用する従業員の数が20人以下'商業、サービス業は従
業員5人以下(の個人事業主又は会社の役員'小規模企業の経営者(。
'420万の中小企業のうち小規模企業は366万。小規模企業たる個人事業主は257万人。(
加入者'123万人(
会社'約44万人(
代表取締役
取締役
個人事業'約79万人(
監査役
個人事業主
※小規模企業共済等掛金控除総額 2,383億円'平成19年度(を基に試算。
'出典:国税庁「申告所得税標本調査結果」(
このため、上記減収額は個人型確定拠出年金に係る所得控除等によるものも含む。
共同経営者'配偶者、後継者等(
共同経営者は小規模企業
共済に加入できない
加入対象者の拡大'拡充部分(
8
小規模企業共済制度の加入対象者の拡大
'所得税・相続税・個人住民税(
○小規模企業を取り巻く経済環境は極めて厳しい。倒産件数も高い水準で推移。
○小規模企業の中核である個人事業の経営者の将来不安を払拭することが緊急課題。
小規模企業数の推移
小規模企業の倒産件数の推移
'万(
'件(
500
1200
小規模企業'全体(
1000
400
99年:306万
86年:389万
800
300
600
小規模企業
'個人事業主(
200
06年:257万
400
200
100
0
小規模企業'会社(
'月(
0
'年(
1986
1991
1996
出典:総務省「事業所・企業統計」
1999
2001
2004
2006
'年(
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
2008
2009
出典:東京商工リサーチ「倒産月報 中小企業の倒産動向」
9
中小企業倒産防止共済制度
拡充
'法人税・所得税(
○ 共済契約者が拠出する掛金を原資に、取引先が倒産した際、積み立てた掛金総額の十倍を限度に共済金を無利
子・無担保・無保証人で迅速に貸し付け、連鎖倒産を防止。
○ 貸付けを受ける都度、掛金総額から貸付額の十分の一を費用として控除。掛金は、貸付けを受ける権利を得るため
の実質的な対価であることから、掛金拠出時に損金算入する課税特例が認められている。
○ 今般、取引先倒産により回収困難となる売掛金債権の高額化等を踏まえ貸付限度額を8000万円に引き上げ、これ
に伴い、損金算入できる掛金の限度額を800万円に引き上げる'中小企業倒産防止共済法の改正が必要。(。
改正概要
【創設年度:S53年 減収額38億円'うち拡充分3億円('経済産業省試算(】
売掛金債権等
の回収困難
中小企業者等
'共済契約者(
取引先相手先
倒産
掛
金
現の
納
行付
3 (
2 必
0 要
万経
円費
上 ・損
限金
現
行
3共
2済
0金
0の
万貸
円付
上
限
算
入
)
中小企業基盤整備機構'中小機構(
※共済金の貸付:(1)、(2)のいずれか尐ない額
(1) 回収困難となった売掛金債権の額
(2) 掛金総額の10倍相当額
<検討中の法改正事項>
共済金の貸付限度額の引上げ等
①共済金の貸付限度額の引き上げ
②掛金総額の限度額の引き上げ
③掛金月額の限度額の引き上げ
3,200万円 → 8,000万円
320万円 →
800万円
8万円 →
20万円
10
中小企業倒産防止共済制度
'法人税・所得税(
○近年、倒産の件数・負債総額は増加しており、中小企業の連鎖倒産リスクは増大。こうした中、取引先の倒産によって
回収困難となる売掛金債権額'「回収困難額」(は高額化し、共済金の貸付限度額である3,200万円では回収困難額が
満たされなかった共済契約者の割合は増加。
○このため、本共済制度が引き続き中小企業の連鎖倒産を防止するセーフティネットとして充分に機能するよう、共済金
の貸付限度額を引き上げ、併せて掛金の上限額を引上げ。
○本制度の在籍者数は十年超にわたり継続して減尐しているが、掛金を貸付原資とする共済制度の安定運営のために
は、より多くの中小企業者にいざという時の備えとして加入を促すことが不可欠。掛金月額の上限額の引上げ後にあっ
ても、貸付けを受けるための実質的対価であるという性質には変化がなく、掛金の損金算入を認める課税特例は必要。
近年の倒産の件数・負債総額
18,000
(件)
(億円)
16,146
倒産件数
10
貸付限度額を8,000万円ま
で引き上げたならば、前回
改正時'S60(と同水準に。
14,366
15,000
13,186(件数) 13,170
13,337
8.7
12,000
9,000
15.0%
貸付限度額3,200万円では回収困難額が
満たされなかった者の割合
10.0%
5.5(億円)
4.7
5
4.1
4.0
6,000
5.0%
倒産1件当たりの負債総額
3,000
0
0
16
17
18
19
年度
20
'出所(東京商工リサーチデータから経済産業省作成。※上記の倒産は負債総額1,000万円以上のみ。
0.0%
昭和60年 昭和63年 平成5年 平成10年 平成15年 平成18年 平成18年
'推計( 11
'出所(平成18年「工業統計調査」
延長
中小企業の事業再生に伴う登録免許税の軽減措置'登録免許税(
○収益性のある事業部門を有しながらも過剰な債務を負っている中小企業の事業再生を支援するため、雇用
確保や取引先保護に有効な第二会社方式による再生計画'産業活力の再生及び産業活動の革新に関する
特別措置法第39条の2:中小企業承継事業再生計画(の認定制度を今年度創設。これと同時に事業用不動
産等の移転に伴う登録免許税の軽減を導入し、第二会社方式による中小企業の事業再生支援を推進。
○雇用継続要件の設定及び旧会社の消滅を担保する方策の構築を行った上で適用期限を2年間延長する。
'平成23年度末まで(
改正概要
【創設年度:H21年 減収額 1.8億円' H22年度経済産業省試算(】
1.第二会社方式のスキーム
2.改正内容
'1(雇用8割確保要件について
中小企業
過剰
債務
収益性の
ある事業
許認可
第二会社
切り離し
'事業譲渡(
'会社分割(
収益性の
ある事業
出資
スポンサー
存続
不採算部門
特別清算など
登録免許税の
発生
事業用不動産等の移転
に伴う税負担が発生。
○中小企業承継事業再生計画の認定を受けることにより、課税の特例措置を特別に
享受する点を踏まえ、認定要件の適正化を図る。
現行の要件
改正後の要件
事業の承継時
⇒承継事業に従事する従業
員数の8割の雇用を確保。
計画期間中
⇒雇用確保は努力義務。
事業の承継時
⇒承継事業に従事する従業員
数の8割の雇用を確保。
計画期間中
⇒雇用の8割を計画終了時まで
維持。
告示等の改正
現行税率のまま、
登録免許税の軽減
会社分割
事業譲渡
資本金:
0.15% → 0.10% 不動産価額
増加資本金: 0.70% → 0.35% 土地: 1.00% → 1.00%
不動産価額: 0.80% → 0.20% 建物: 2.00% → 1.60%
※各年度の実施報告書に年度終了時の従
業員数の記載を求め、雇用確保の状況
を的確に把握する。
'2(旧会社の清算について
○金融機関が債権放棄額を最終的に確定し、旧会社に対する貸付債権等の処理
が確実になされるよう、旧会社の清算を確実に担保する。
現行の要件
改正後の要件
 旧会社を特別清算手続等に
より将来的に清算する。
 旧会社を計画開始後2年以
内に清算する。
告示等の改正
※計画実施期間中は、各年度ごとに実施
報告書が提出される機会を捉え、旧会
社の清算の状況を的確に把握する。
12
特殊支配同族会社の役員給与の損金算入制限措置'オーナー課税(
'法人税(
損金不算入
を廃止
○オーナー課税は、特殊支配同族会社がその業務主宰役員に対して支給する給与の額のう
ち給与所得控除相当部分を法人段階において損金不算入とする措置。
○本措置は平成22年度から廃止する。なお特殊支配会社の役員給与に係る課税のあり方
については、いわゆる「二重控除」の問題を踏まえ、給与所得控除を含めた所得税のあり
方について議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」の
問題を解消するための抜本的な措置を平成23年度改正で講じる。
現行制度
【創設年度:H18年度】
【オーナー企業】
法人段階
その他
の
経費
オーナー
の
給与
法人税
の
課税ベース
個人段階
【個人事業主】
トータル
収入から
の
控除分
経費
経費
給与所得
控除
所得税
の
課税ベース
『基準所得金額』
=個人事業主の場合
の課税ベース
課税ベースにズレ
課税ベース
→ 法人段階で
損金算入を制限
することで調整
課税ベース
・対象企業:オーナー及びその同族関係者が株式の90%以上を保有し、常務に従事する役員の過半数を占めている同族会社
・適用除外:基準所得金額'法人所得+オーナーの給与(が1,600万円'19年度改正で800万円から引上げ(以下の法人
基準所得金額が1,600万円超3,000万円以下で、オーナー給与の割合が50%以下の法人
13
中小企業者等の法人税率の特例
検討項目
'法人税(
○軽減税率とは、中小企業者等の所得金額のうち年800万円以下の金額について適用され
る法人税率。所得800万円超の部分については、基本税率が適用される。
○中小企業軽減税率の引下げについては、課税ベースの見直しによる財源確保などと合わ
せ、その早急な実施に向けて真摯に検討する。
現行制度
【創設年度:S30年】
○ 軽減税率は本則22%。平成21年4月1日から平成23年3月31日までの2年間の時限的な措置
として、18%への引き下げが行われた'平成21年度税制改正(。
対象
大法人
'資本金1億円超の法人(
中小法人
'資本金1億円以下の法人(
商工会、商工会議所、
中小企業等協同組合、
商店街振興組合など
軽減税率引下げ前
軽減税率引下げ後
所得区分なし
30%
30%
年800万円超の所得金額
30%
30%
年800万円以下の所得金額
22%
18%
所得区分なし
22%
'年800万円超の所得金額(
軽減税率
22%
18%
'年800万円以下の所得金額(
軽減税率
'参考( <民主党マニフェスト>
中小企業向けの法人税率を現在の18%から11%に引き下げる。
14
株式信託を活用した事業承継に対する税制上の措置
検討項目
'相続税・贈与税(
○非上場株式等の信託を利用した事業承継に係る税制上の措置については、現行の事業
承継税制の定着を図る中で、その利用状況や、信託を利用した事業承継の実態及び税制
上の措置の必要性等を踏まえ、引き続き検討を行う。
現行制度
【創設年度:H20年】
'現行制度(株式等の相続・贈与が
事業承継税制の適用対象
'改正後(信託を活用した事業承継について
事業承継税制の適用を認める
事業承継税制
'納税猶予制度(
の適用
受託者
株式
株式の信託
信託受益権
の取得
株式の相続・贈与
経営者
事業承継
株式
後継者
株式
会社
経営者
事業承継税制
'納税猶予制度(
の適用
事業承継
後継者
信託受益権
株式
会社
信託の活用により、
後継者がより安定的
に経営権を取得する
ことが可能となる。
15
交際費等の課税の特例'中小法人における損金算入の特例( '法人税(
延長
○法人が支出した交際費は原則として損金不算入とされているが、中小企業については、
特例として一定額の損金算入が認められている。この特例措置について、現行制度のま
ま2年間延長する。'平成23年度末まで(
改正概要
現行制度のまま2年間延長'平成23年度末まで(
【創設年度:S29年
減収額 2,680億円' H22年度経済産業省試算(】
制度概要
○中小企業'資本金1億円以下の法人(においては、定額控除限度額'600万円(ま
で、交際費支出の90%相当額について損金算入が可能。
損金算入
割合
100%
損金不算入'10%相当額(
90%
損金算入
'90%相当額(
損
金
不
算
入
(全
額
)
600万円
'定額控除限度額(
'注1(交際費の範囲から1人あたり5,000円以下の一定の飲食費等は除外'中小企業、大企業の区別なく適用(。
'注2(資本金1億円超の法人が支出した交際費については、その全額が損金不算入。
'注3(個人事業主については、法人の場合のような交際費支出の損金算入を制限する措置は無い。
交際費支出額
16
'参考(交際費等の課税の特例における支出状況、必要性
1社当たりの交際費支出額
交際費の支出状況
○中小企業全体の交際費支出額:約2.3兆円
大企業'資本金1億円以上(
2,839万円
中小企業'資本金1億円未満(
105万円
うち損金算入額は約1.7兆円'約74%(
○損金算入企業数 約215万社'資本金1億円未満(
→ 中小企業全体'資本金1億円未満(の84.4%
○資本金階級別に見た交際費支出額
<大企業分を含めた内訳>
中小企業
5,837億円
18.2%
中小企業
'黒字法人(
9,180億円
28.6%
'資本金階級(
'平均支出額(
1千万円未満
83万円
1千万円~5千万円未満
137万円
5千万円~1億円未満
470万円
'注(1社当たりの交際費支出額=交際費支出額/交際費支出があった法人数
'出所(平成19年度「会社標本調査」'国税庁(により作成
損金不算入
損金算入
大企業
9,179億円
28.6%
交際費支出の必要性'複数回答(
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%
中小企業
'赤字法人(
7,947億円
24.7%
売上・販売を左右する為、必要不可欠
24.3%
新規顧客開拓の為、必要不可欠
42.8%
取引先と良好な関係維持の為、支出
'出所(平成19年度「会社標本調査」'国税庁(により作成
73.0%
付き合いや商慣行として支出
その他
29.6%
0.7%
'出所(平成21年度「中小企業税制に関するアンケート調査」'中小企業庁(
17
保険会社等の異常危険準備金'法人税(
○ 契約者たる中小企業者の保護を目的とし、火災共済協同組合等の経営基盤の安定を図
るための、異常危険準備金の積立てに係る損金算入の限度額の上乗せ措置。
※保険会社と類似の租税特別措置'租税特別措置法第57条の5(
異常危険準備金の積立て
に係る損金算入の限度額
=
当該事業年度における
正味収入共済掛金の額
現行の割合
×
改正後の割合
2.5%
2.0%
'租税特別措置法施行令第33条の5第5項第3号(
特例的に5.0%
'租税特別措置法施行令第33条の5第19項(
政令で定める割合
特例的に4.0%
※異常危険準備金残高の正味収入共済掛金の額に対
する割合が「洗替保証率」'注(以下の組合のみ適用
異常危険準備金残高 /正味収入共済掛金 > 洗替保証率
異常危険準備金残高 /正味収入共済掛金 ≦ 洗替保証率
→
→
2.0%適用
4.0%適用
注:洗替保証率 異常危険準備金残高のうち、その正味収入共済掛金に対する割合が一定割合を超過
した場合は、その超過部分に対応する金額が益金算入となる、当該一定割合のことをいう。
'火災共済協同組合 60% 、 火災共済協同組合連合会 75%(
18
新設・拡充
グループ法人税制の整備等'法人税(
'1(グループ法人税制の整備の必要性
○我が国企業は、分社化や完全子会社化による企業グループの形成など、企業グループの一体的な
経営を展開している。
→こうした実態を踏まえ、中立的な税制を整備することが必要。具体的には、
①グループ内取引等に関する税制の整備
②連結納税制度の見直し
③その他'資本に関係する取引等に係る税制の見直し(
○会社分割の利用件数'分社化(
事業部門の分社化
300
完全子会社化
250
200
○A社の事業部門を分社化する
○B社の子会社を100%子会社化する
150
A社
100
B社
旧株主
50
0
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
○完全子会社化の実施件数'グループ一体化(
160
140
120
繊
維
化
学
建
材
生
活
製
品
医
薬
住
宅
情
報
シ
ス
テ
ム
イ
ン
フ
ラ
電
池
ソ
フ
ト
100
80
○経営責任の明確化
○グループ全体の戦略立案
○効率的な資源配分
60
40
20
0
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
○状況変化に対応する迅速な経営
判断
○効率的な資源配分
'出典:レコフ 『MARR』統計資料(
19
グループ法人税制の整備等
'法人税(
'2(グループ内取引等に係る税制の整備
○グループ内'100%資本関係のある国内会社間(の取引等について、含み損益を実現せずに円滑に
資産移転ができるようにする等、グループ経営の実態を踏まえ、中立的な税制を整備する。
①譲渡取引時の課税
譲渡時に土地の含み損益が
実現する。
P社
S1社
S2社
'P社の100%子会社(
'P社の100%子会社(
工場の土地・建物を譲渡
◆対象資産
固定資産、土地、有価証券、金
銭債権及び繰延資産'売買目
的有価証券、帳簿価額1,000万
円に満たない資産を除く。連結
法人間の譲渡損益調整資産と
同範囲。(
グループ内の移転による課税の中立性・
適正性の確保が必要。
連結納税と同様、グループ内の資
産の譲渡取引において生ずる損益
については課税を繰り延べる。
②受取配当の益金不算入制度
子会社が親会社に配当する
際に、親会社の負債利子の
一部が益金不算入の対象外
となり、課税される。
A社
配当
B社
C社
'A社の100%子会社('A社の100%子会社(
親会社による株主への配当や、設備投
資の原資が減尐。
グループ内の受取配当については
全額益金不算入とする
20
グループ法人税制の整備等
'法人税(
'3(「連結納税制度」の見直し
○連結納税制度の利用は増加しつつあるものの、連結採用をためらわせる税制上の課題があるとの指
摘があった。
○こうした課題を解消するため、連結納税制度を見直す。
①連結納税開始・加入前の子会社の欠損金の取扱い
連結納税開始・加入時に、子会社が持っていた欠損
金が切捨てられ、利用できなくなる。
連結納税グループ
親会社
欠損金
使用可
長期間'5年超(
100%
子会社
欠損金
切捨て
親会社に長期'5年超(100%保有されて
いる法人、親法人又は100%子法人によ
り設立された法人、適格株式交換による
完全子法人等については、連結納税の
開始・加入前に生じた欠損金について、
当該子会社の個別所得金額を限度とし
て利用できるようにする。
欠損金
使用可に
②寄附金の取扱い
連結法人間での寄附は、支払側では、損金算入できず、受
取側では益金算入されることから、グループ内取引の支障
となっている。
支払い・受取り、いずれの側においても
寄付金は、損益に不算入とする。また、
100%グループ内の寄附についても同
様の扱いとする。
③連結納税承認申請期限の短縮
連結納税の承認申請書の提出期限について、連結納税開始の日の3ヶ月前の日とする。'現行6ヶ月(
21
グループ法人税制の整備等
'法人税(
'4(グループ法人税制における中小特例の扱い
【現行制度】
○中小企業への税制特例の適用の可否は、その中小企業の資本金が一億円以下か否かで判定を行っている。
中小特例
適用なし
大企業
'資本金1億円超(
株式保有比率
100%
中小特例
適用あり
中小企業
'資本金1億円以下(
中小特例
交際費の損金算入の特例
軽減税率
特定同族会社の特別税率'留保金課税(の不
適用
貸倒引当金の法定繰入率
欠損金の繰戻しによる還付制度
【改正後】
○グループ法人税制の導入に際して、中小特例の適用については、自らの資本金等の規模に加えて、親会社の資本
金等の規模も基準に判定される。
→親会社の資本金が5億円以上'会社法上の「大会社」(の場合、その100%子会社については、中小特例は適用
しない。
中小特例
適用なし
大企業
'資本金5億円以上(
株式保有比率
100%
改正点
中小特例
適用なし
中小企業
'資本金1億円以下(
22
グループ法人税制の整備等
'法人税(
'5(その他'資本に関係する取引等に係る税制の見直し(
①適格合併等を行った際に、繰越欠損金の利用が制限される措置について、適用除外範囲を拡大。
06年に1000億円の
赤字(欠損金発生)
X社
07年10月に
Y社を設立
適格合併を行う場合、特定資本関
係'※(が5年超継続していない場
合には、繰越欠損金が消滅する
場合がある。
09年10月に適格合併
100%
Y社
Y社との合併の結果、
07年10月以前の欠損
金が切り捨てられてし
まう。
欠損金
切捨て
※特定資本関係:
会社の株式を50%超保有
する関係
グループ内の円滑な組織再編に支障。
会社設立時から継続的に特定資
本関係にある法人との間で適格合
併等を行った場合には、欠損金の
制限措置の適用を除外する。
欠損金
使用可に
②清算所得課税を廃止し、通常の所得課税に移行する。
会社が解散した後は、通常
の所得ではなく、清算所得に
対して課税される。'※(
※通常の所得:
(益金)-(損金)
※清算所得:
(残余財産の価格(時価))
-(解散時における簿価純資産額)
通常の所得課税に移行する。ただし、期限切れ欠損
金の損金算入制度を整備する等、清算所得課税にお
ける場合とバランスの取れた制度となるよう、所要の
措置を講じる。
23
研究開発促進税制
延長
'法人税・所得税・法人住民税(
○ イノベーションの促進により我が国の成長力・国際競争力を強化するため、積極的に研
究開発投資を行う企業'研究開発費を増加させる企業や売上高試験研究費比率の高い
企業(に対する投資インセンティブを強化する措置を、現行制度のまま2年間延長する。
'平成23年度末まで(
・全体: 創設年度;昭和42年度、平成15年度に抜本拡充'総額型創設(
・増加型 : 創設年度;平成20年度、平成22年度減収見込額;165億円'経済産業省試算(
・高水準型:創設年度;平成20年度、 平成22年度減収見込額; 68億円'経済産業省試算(
改正の概要
上乗せ部分について2年間延長
高水準型
増加型
増加額=前3カ年度の平均試験
研究費からの増加額
○前2カ年度より当該年度の試験研究費
が増えていることが条件
「総額型」
選択
控除額=
売上高の10%を超える試験研究費
の額 × 控除率
○控除率=
(試験研究費/売上高-0.1)×0.2
控除額=試験研究費の総額 × 8~10%
×
控除額=
試験研究費の増加額×5%
(法税
控人額
除税控
限額除
度 額
額 10 は
)%、
ま
で
×
法
人税
(税額
控額控
除 除
限 20 額
度%は
額ま、
で
)
(期限のない措置)
中小企業及び産学官連携は、一律12%
※ 控除限度額を超過した場合、超過部分については、翌年度まで繰越し可能。
平成21年度及び22年度の超過部分については、
平成24年度まで繰越し可能
※
上
乗
せ
(
時
限
措
置
)
本
体
(
期
限
の
な
い
措
置
)
○増加型と高水準型の上乗せ措置について、現行制度のまま2年間延長'平成23年度末まで(。
平成21年度及び22年度分
については、30%まで
24
研究開発促進税制
'法人税・所得税・法人住民税(
【参考】税額控除額の計算イメージ
○比較試験研究費'前3期平均(700億円:当期試験研究費1,000億円 の計算例
①総額型と②増加型を併用した場合
300億円
1000億円
増加額
700億円
税額控除額計105億円
当期の
比較試験
×5%
試験研究費
研究費
② 15億円
×8~10%
① 90億円
中小・産学官連携は12%
'9%で計算(
②上限:法人税額の10%
①上限:法人税額の30%
前3期の平均
○売上高5,000億円:試験研究費1,000億円'売上高試験研究費比率10%以上(
の計算例
①総額型と③高水準型を併用した場合
1000億円
試験研究費
-
売上高×10%
500億円
当期の
売上高
×
10%
※税額控除割合='試験研究費割合-10%(×0.2
このケースでは試験研究費割合20%のため、
税額控除割合=2%となる。
500億円
税額控除額計100億円
×税額控除割合
試験研究費
③ 10億円
×8~10%
中小・産学官連携は12%
① 90億円
③上限:法人税額の10%
①上限:法人税額の30%
'9%で計算(
25
研究開発促進税制
'法人税・所得税・法人住民税(
<研究開発促進税制の意義・効果について>
○ 我が国の研究開発投資は、
①国全体の研究開発投資総額に占める企業の割合が7割強と高い。
②企業の研究開発投資は殆ど自己資金で賄われている。
③政府による直接支出は主要国の中で最も低い水準。
○ 対GDP民間研究開発投資比率を世界最高水準に維持することを目標とする中、他国からの追い上げを受けてい
る状況。国際競争力の維持・強化のため、民間企業の創意工夫にあふれる研究開発投資の支援が必要。
企業が自ら負担した研究開発投資額が国全体の研究
開発投資総額に占める割合
80%
73%
72%
65%
企業の研究開発投資額における自己負担割合
120%
64%
64%
60%
100%
51%
40%
20%
米
独
仏
91%
92%
64%
4%
20%
2%
日
韓
中
米
独
仏
英
9%
8%
6%
英
10%
9%
10%
81%
40%
0%
中
93%
60%
0%
韓
95%
80%
40%
日
98%
企業の研究開発投資額における政府負担割合
12%
0%
5%
5%
韓
中
4%
1%
日
米
独
仏
英
'注( 原典 日本:総務省「科学技術研究調査報告」、その他:OECD「Research &Development Statistics」 を基に経済産業省作成。
主要国の民間研究開発投資の対GDP比率
(%)
2.7
2.5
2.40
2.3
2.1
1.9
1.7
1.5
1.3
1.1
0.9
0.7
0.5
2.54
2.63
2.68
2.38
日本
中国
韓国
アメリカ
イギリス
フランス
ドイツ
2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
出典:OECD「Main Science and Technology Indicators 2009/01」
<中小企業での活用も多い>
研究開発税制を利用している企業は、8,000社超
'H19年度(と推計され、うち、6割強が中小企業。
※利用実績'H19年度国税庁会社標本調査(:8,479事業者'うち、
中小企業分5,747事業者(
26
研究開発促進税制
'法人税・所得税・法人住民税(
<研究開発促進税制の効果'上乗せ措置部分(>
○ 研究開発の上乗せ措置は総額型との併用により、企業の研究投資を強力に後押し。
【増加型】'上乗せ措置(
【高水準型】'上乗せ措置(
<平成20年度の実績>
<平成20年度の実績>
・総額型活用企業の約28%が活用
'アンケート回答企業ベースで230社中65社(
→仮に8,000社(19年度実績)が総額型を活用した
場合、アンケート回答企業ベースの割合で試算
すると、約2,200社が増加型を活用することとな
る。
・総額型活用企業の約4%が活用
'アンケート回答企業ベースで230社中10社(
→仮に8,000社(19年度実績)が総額型を活用した
場合、アンケート回答企業ベースの割合で試算
すると、約300社が高水準型を活用することとな
る。
<増加型の上乗せ効果について>
'アンケート回答企業ベース(
<高水準型の上乗せ効果について>
'アンケート回答企業ベース(
研究開発投資の対前年度比伸び率
研究開発投資の対前年度比伸び率
19年度→20年度 20年度→21年度'見込み(
19年度→20年度 20年度→21年度'見込み(
総額型のみ活用'※(
112%
105%
総額型のみ活用'※(
112%
105%
総額型+増加型
118%
116%
総額型+高水準型
124%
110%
※研究開発費が減っている企業を除く
注1:平成21年度経済産業省アンケート'回答546社(
注2:総額型の活用実績は8,000社超'国税庁会社標本調査(
※研究開発費が減っている企業を除く
注1:平成21年度経済産業省アンケート'回答546社(
注2:総額型の活用実績は8,000社超'国税庁会社標本調査(
27
研究開発促進税制
'法人税・所得税・法人住民税(
'参考( 各国の研究開発促進税制
○ 近年、各国は、研究開発促進税制を拡充している。
最近の動き
08年、拡充
日 09年、拡充
中 08年、拡充
税額控除率
総額× 8-10%
【総額×12%】
総額×12.5%
'未定稿(
+
増加額×5% 又は
売上高の10%を超える額
×一定割合
相当
本体:税額の30%
上乗せ:税額の10%
'合計で最大40%(
09年・10年に限り、
11年・12年までの繰
越可'通常は1年(
なし
5年
なし
10年
韓 07年、拡充
09年8月拡充発表
総額× 3%-6%
【総額×25%】
仏 08年、拡充
総額× '30% ・5%(
なし
3年
英 08年、拡充
総額× 8.4%相当
【総額×21%相当】
なし
無期限
西 06年、改正
総額×30%
税額の35%
15年
税額-25千㌦の25%
20年
米 09年、拡充
+
又は
繰越期間
控除上限
'【】は中小企業の特例(
+
増加額 ×40%又は50%
【増加額×50%】
増加額× 50%
基準超過額×20%
又は 直近の総額の1/2との差×14%
※ 「総額」や「増加額」の定義は、各国毎に異なる。
'出典(OECD「Working party of National Experts on Science and Technology Indicators / R&D TAX INCENTIVE AND R&D STATISTICS: WHAT NEXT1」2007、
各国課税当局資料等により、2009年9月時点で作成。
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