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ANNUAL REPORT 2 0 1 4

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ANNUAL REPORT 2 0 1 4
ANNUAL REPORT
2 0 1 4年 度 年 次 報 告 書
2
0
1
4
ヤマツツジ
フクジュソウ
A
I
N
N
U
A
N
チダケサシ
L
D
R
◆ 2 0 1 4 年度 年次 報 告書に寄せて
E
P
E
O
R
コバギボウシ
エンレイソウ
コサメビタキ
アケボノソウ
ハナイカダ
アカゲラ
T
X
◆アファンの森 財団の活 動
M I S S I O N 1 トラスト活 動 ………………… 2
M I S S I O N 2 森 林 整 備 ………………… 2−3
M I S S I O N 3 調査 研 究 ………………… 4−5
M I S S I O N 4 5 センスプロジェクト ………………… 6−7
M I S S I O N 5 震災 復 興プロジェクト………………… 8−1 1
M I S S I O N 6 人 材育 成 …………………1 2−1 4
M I S S I O N 7 普 及 …………………1 5
M I S S I O N 8 国際 交 流 …………………1 6
◆アファンの森グッズ …………………1 7
◆ご支 援について
…………………1 8
◆ 収 支 報 告 …………………1 9
◆ 未 来のためにご支 援を
………………… 2 0
アズマイチゲ
イカル
シラネアオイ
カブトムシ
カタクリ
タマゴタケ
カワトンボ
キツリフネ
ヤマガラ
サカハチチョウ
ミズバショウ
シュレーゲルアオガエル
シャクジョウソウ
ニホンイタチ
シモツケソウ
2 0 1 4 年度年次報告書に寄せて
A WORD FROM THE CHAIRMAN
昨年 5 月 2 6 日、アファンではカナダから素晴らしいお客様を2人お迎えしました。ロバートとビ
ルギットのベイツマン夫妻――ともにカナダを代表するナチュラリスト、芸術家であり、ベイツマン
氏は野生生物を描く画家として、夫人のビルギットさんは写真家として、それぞれ活躍されています。
ちょうどその日は隣接する国有林から2頭の馬を使って材木を運び出す「馬搬」をおこなっており、
お2人にその光景をご覧いただけたのは何よりでした。1頭は岩手県遠野市から連れてきた堂々たる
体躯の仏ペルシュロン種、もう1頭は長野の木曽馬保存会から手伝いに来てくれた木曽馬。ベイツマ
ン夫妻はその作業やアファンの森の見事な変貌ぶりをたいへん熱心に見学されました。というのも、
ロバートがこの森を訪れるのは 1 9 9 3 年以来、約 2 0 年ぶりのことだったからです。あいにく当日は
大雨でしたが、2人ともとても楽しんでおられる様子で、その後、近くの宿で地のものを使ったご馳
走を堪能。うれしいことに、ご夫妻からもう一晩滞在したいとのお申し出を受けたのです。
翌日は快晴に恵まれました。訪日以来、過密スケジュールに追われるご夫妻には、水入らずで静か
にくつろぐ時間が何よりではないかと考え、森の中のサウンドシェルターに小さな焚き火をおこし、
クッションと毛布、それに冷たい飲み物、温かい飲み物、軽食などを詰めたピクニックバスケットを
用意。時折、私やスタッフが何か必要なものはないか様子を見に行く以外は、2人きりで過ごしてい
ただきました。
あくる日、長野駅までお送りした際、ベイツマン夫妻から「森で過ごした1日は日本に来てから最
高の時間だった」との言葉をいただきました。今、財団の事務所の壁には1枚の小さなスケッチが飾
られています。別れ際、ロバートがノートを破いて私にくれたものです。皆さんにも、ぜひいつかご
覧いただきたいと思います。
森で過ごす静かで穏やかな時間――忘れがちですが、実はこれも森が持つとても大切な役割のひと
つなのです。
昨年は、多くのお客様やビジターをお迎えした1年でした。エチオピアの文化観光大臣や野生生物
保護機構の長官などの政府要人も、ゴンダール大学の専門家らとともにアファンを訪れました。同国
が誇る世界自然遺産のシミエン山岳国立公園は、農地拡大の影響などで荒廃し、現在は危機遺産に登
録されています。その再生に向けて私が提案したいくつかの計画について話し合うことが訪問の目的
でした。
財団のスタッフ全員で、群馬県のサンデンフォレスト・赤城事業所も視察しました。2 0 0 2 年、故・
福留脩文教授の指導と私の助言をもとに、「自然と産業の共生」をコンセプトに建設された森の中の
事業所です。サンデン株式会社は、当財団設立当初からさまざまな活動や研究に多大なご支援をいた
だいています。
財団は、ここアファンと東北の東松島市で多岐にわたる充実した調査をおこなっていることもご報
告したいと思います。こうした調査は、進むべき道を示してくれる、私たちの活動には欠かせないも
のです。また、若い研究者やフィールドワーカーにとっては、学問的な経験に加えて、その成果を発
表するという点でも貴重な経験を与えてくれるものと言えます。私たちがアファンセンターで定期的
に開催している調査報告会は、財団の活動と存在意義を示す上で極めて重要な役割を担っているのです。
スポンサーと会員の皆様には深く感謝しております。荒廃した放置林を多様性に富む美しい森へ蘇
らせるという夢を追い続けていられるのは皆さんのご支援の賜物です。多様性ということで言えば、
野生生物の種類にとどまらず、私たちの活動も幅を広げています。森には、木材を切り出す以外にも
さまざまな可能性があることをお伝えしていきたいと考えています。この活動を続ければ続けるほど、
多くを学び、多くの友を得て、信頼を育むことができる。それは種子のように、やがて多くの新たな
夢を芽吹くことでしょう。
最後にもう一度、会員、友人、スポンサー、支援者の皆様に心からの感謝を。皆さんがいなければ、
私たちの活動が実を結ぶことはできないのです。
2015年5月6日
一般財団法人 C . W. ニコル・アファンの森財団
理事長 C . W. ニコル
(訳:森 洋子)
On May 26th. of last year we had two very
distinguished guests from Canada, Robert and
Birgit Batema n. Rober t Batema n is Ca nada’s
leading wildlife artist and naturalist. His wife
Birgit is an artist and naturalist in her own
r i g h t , e s p e c i a l l y i n p h o t o g r a p h y. T h e t i m i n g o f
their visit was excellent, for we were at the time
extracting logs from the adjoining national
forest using two big Percheron horses brought
d o w n f r o m To n o a n d a l s o a N a g a n o K i s o h o r s e ,
c ou r te s y of M r. Na k a g aw a Ta ker u of t he K i s o
H o r s e P r e s e r v a t i o n S o c i e t y. T h e B a t e m a n’s w e r e
very interested in this, and in the progress that
our woods have gone through since Robert first
c a m e t o v i s i t o u r w o o d s 19 9 3 . U n f o r t u n a t e l y,
that day saw lots of rain. Even so they seemed to
enjoy themselves, and we had an excellent meal
of local treats at the Koarai Pension. That
evening, to my delight, our guests asked if they
could stay another night.
The following day the weather was excellent.
Consider ing t he ha rd a nd chock-a-block full
s che du le t h at w a s or g a n i z e d for t he B atem a n’s , I
guessed that the two of them would like some
qu iet , pr ivate a nd f re e t i me. We put bla n ket s
a nd c u sh ion s i n t he S ou nd Shelter, l it a sm a l l
fire there, and provided a picnic basket with hot
and cold drinks and snacks. Once in a member of
our staff or myself went out to make sure that
everything was fine and to check if they needed
anything.
When we drove our guests to Nagano Station
the next day they both said that the free day in
the woods was the best time they had ever had
in Japan. There is a small sketch on t he wall of
t he Tr ust of f ice wh ich Rober t tore out of h is
noteb o ok to g ive to me at t he st at ion . Ta ke a
look at it some time.
Those quiet and peaceful times in the wood
are a very important function of woodland that
we might forget.
We had a consta nt st rea m of v isitors a nd
g ue st s l a st ye a r. T he M i n i ster of Cu lt u r e a nd
To u r i s m , t h e D i r e c t o r G e n e r a l o f t h e E t h i o p i a n
Wi ld l i fe Aut hor it y, t he Bu r e au He ad of t he
D e p a r t m e n t o f C u l t u r e , To u r i s m a n d P a r k s
together with experts from the University of
Gondar came to discuss the plans I had set down
suggesting ideas for the saving of the Simien
Mountain National Park from its present status
of b ei n g a n en d a n ger e d World Her it a ge Site , a n d
we had a l ively ‘m i n i-sem i na r’ w it h ex per t s f rom
Hok k a i d o Un i ve r s i t y. O u r s t a f f a l l v i s i t e d t h e
Sa nden Forest a nd t he A kagi factor y in Gunma,
established under my advice and the guidance
of the late Prof. Fukutome Shubun in 2 0 02 . The
Sanden Company has been one of our first
official sponsors, very active and supportive of
ou r va r iou s project s a nd re sea rch . We cou ld
not carry out the work and research we do
without our sponsors, and many of the staff of
these companies have become trusted and
p er s on a l f r iend s . We t r u ly appr e c i ate t h i s a nd
want you all to the feel that the Afan woods are
your woods, and the woods will always welcome
you.
Our woodland, and indeed, all the forests in
this area were devastated last year by a plague
of gypsy moth caterpillars, which stripped
trees, of various species, down to bare twigs
and branches. Most of our trees managed to
sprout new leaves again in August, but it must
have taken a toll and might be part of the reason
why we lost so many trees and broken branches
d u r i n g t h e h e a v y s n o w s o f l a s t w i n t e r ( 2 014 2 015 ). A s I w r i t e t h i s I w o n d e r i f s o m e t h i n g
si m i l a r c ou ld h app en a g a i n t h i s ye a r, for t he
adult moths laid billions of eggs.
I am ver y pleased with the variety and quality
of the research we carry out both here in Afan
and in Higashi Matsushima. Research is crucial,
because it helps guide us in what we do.
Research also gives young scientists and field
workers experience not only in their studies but
also in the presentation of their results. The
regular seminars we hold at our centre are vital
to what we do and what we are.
With sincere and grateful thanks to our
members and sponsors, we continue this dream
of bringing neglected woodland back to
d i v e r s i t y a n d b e a u t y. T h i s i s a d i v e r s i t y n o t o n l y
in wild creatures and plants, but also of
activities; we clearly demonstrate that forests
a r e n o t j u s t a b o u t t r e e s a n d t i m b e r. T h e l o n g e r
we continue, the more we learn, the more
friends we make, the more trust to build on, and
all these, like seeds, sprout into new dreams.
Again, from the bottom of my heart, I thank
our members, friends, sponsors and supporters.
Without you, little could be achieved.
C .W . N i c o l
May 6 t h. 2 015
1
MISSION
公益事業:森の再生
トラスト活動「ひろがる森」
Trust activity : Expansion of forest
森 を 大 きくす ることは 、
より大 き な 生 態 系 を 再 生 す ること
トラスト募 金のご 協 力により少しず つ森を広げ ています。猛 禽 類のフクロウが 無 理なく繁 殖 できる面 積
である 5 0 ヘクタールが当面の目標 です。そして、トラストにより取 得した山 林を整 備することでより大
きな森の生態系の再 生を目指します。
南と北の森を繋げる
北エリア
本 年度は、トラスト活 動により取 得した山林はありません。
現 在のアファンの森は北エリア(これまで 整 備を積 極 的
に 進 め てきた 北 側 の エリア )と南 エリア(2 0 0 9 年 2 月に
取 得し、2 0 1 1 年より整 備 をはじめた南 側 のエリア )の 大
きく2つに分かれており、総 面 積は約 3 1 . 3 h a です。
南エリア
トラスト活 動では引き続き北エリアと南エリアをつなげる
国有林
ことを優 先しておこなっていきます。
アファンの森全域図 2 0 1 5 年 3 月 3 1日現在 総面積 : 3 1 3 , 6 6 1㎡ (約 9 4 , 8 8 3 坪) 2
MISSION
公益事業:森の再生
森林整備「森をそだてる」
Management of afan woods : Growing the forest
1 0 0 年 後 の 森 の た め に 今 で きることを
アファンの森 財団にとって、森 林 整 備は活 動の原点です。放 置され 荒 廃した森を再 生させること=「 森
は人の手で 豊 かによみがえる」ことを実 践しています。土 地 本 来の植 生が 戻り、様々な生きものが 共に
暮らせる森になるには、人の手と長い時間が 必要です。1 0 0 年 後の森のために今できること。今 年度の
活 動は次の通りです。
2 9 年目の北エリア ※経団連自然保護 基金助成事業
これまで 整 備をおこなってきた場 所での管 理 作 業が中心
となりました。春 先、雪 解けとともに雪 害 木 の 片 付け や 雪
おこし、雪の重みで 折 れ てしまった幼 木 の手 入 れをおこな
いました。 植 物 が 繁 茂 する 6 月から 9 月 下 旬 に か け ては、
植 栽した木 や 椎 樹 の 成 長を妨げ ないよう下 草 刈りをおこな
いました。
また 1 1 月にはポロ・ビーシー エ ス 株 式 会 社 の 社 員 様 や
大 正 大 学の学 生の皆 様にご 協力いただき、コナラの間 伐 作
業をおこないました。高 木 樹 種 の 成 長により林 内は暗くな
り、下 層 植 生の減 少や 枯 死 木 が 発 生します。間 伐をおこな
うことで 成 熟 段 階 の 森 に 早く誘 導 するとともに、林 床にま
で光が 差し込み、豊かな植 生が 維持されます。
2 Afan Annual Repor t 2014
コナラの間伐作業
間伐材はほだ木や薪として有効利用
mi s s i o n2 /森林整備
4 年目の南エリア
2 0 1 2 年度にブナとミズナラ、カツラ、トチの 4 種 類の苗
木を計 1 3 0 0 本 植 栽した南 エリアでは、5 月に 補 植 作 業を
おこないました。
また 6 月の 会 員 見 学 会 にてボランティアを 募り、坪 刈り
を実 施。若い森の成 長を促すためには、夏 場にかけて苗 木
の成 長を他の植 物が 妨げないよう植 栽 地の下 草 刈りをおこ
左 : 会員ボランティアによる坪刈り
右 : 2 ヶ月後の写真。
若い苗木の成長を阻害する植物がなく、 健全に生育しています。
ないました。
隣 接国有林
馬搬による木 材の搬出 ※経団連自然保護 基金助成事業
アファンの 森に隣 接 する国 有 林は、2 0 1 2 年 3 月に北 信
森 林 管 理 署と協 定 を 結 び、一 体 管 理 をおこなっています。
前 年 度よりも範囲を広げ 間 伐をおこない、今 年 度も「 遠 野
馬 搬 振 興 会 」の協 力を得て馬による搬出(馬 搬 )をおこな
いました。さらに、開田高 原の木曽馬 保 存 会 から長 野 県の
木曽馬による馬搬
天 然 記 念 物に指定され ている木曽馬が 来てくれ て、馬 搬を
おこないました。
これらの 活 動を多くの 林 業 関 係 者 の 方に 見 ていただき、
小 規 模 林 業 での馬 搬の可 能 性について考える場をつくりま
した。また、協 議 会 結 成 から 3 年 が 経 過した「 黒 姫 森 づく
り協 議 会 」では、これまでの活 動 報 告をおこない、協 定 期
限 延 長 の 確 認 をおこないました。これ により、5 年 間 の 協
定を再 度 締 結しました。
隣接国有林での馬搬の見学
ホースロギングファニチャー “trot t a b l e ”
Afan Topics 01
in
2 01 4
2 0 1 4 年 度 の 主 なトピ ッ ク ス
ホースロギングファニチャー “ K U R A ” に引き続き、国有 林より搬出したスギ
材を利 用して、株 式 会 社岡 村 製 作 所 様 並びに N P O 法 人 みなみあいづ ネットワ
ーク様と共同で、森から生まれた家 具「ホースロギングファニチャーセカンドコ
レクション “trot t a b l e ”」を製 作しました。今 回もスギの木 が 持 つ風 合 い
や 持ち味を最 大 限に活 かし、また、中 棚の曲 線 仕 上げと末 広 がりの脚 部によっ
て馬のフォルムに見 立 てた年を
重 ねるごとに表 情を変えるテー
ブルに仕上げてくださいました。
このように間 伐 遅 れの人 工 林
のスギ 材を使 い商 品 化 すること
で、 森 の 健 全 化と 林 業 の 再 生
並 びに馬 で 搬 出 する環 境に 配
慮 し た 搬 出 方 法 の 意 義 を、 普
及・ 啓 発していくことを目的と
しています。
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 3
3
MISSION
公益 事 業 : 森 の 再 生
調査研究「森を知る」
Research and study : To know the forest
森 づくりを 評 価 す る の は 生 きもの た ち で す
※経 団 連自然 保 護 基 金 助 成 事 業
アファンの森の整 備 保 全 活 動は、森に棲む生きもののためにおこなっています。その整 備の評 価は、訪
れた方に「アファンの森は気持ちがいいね」と言っていただくのと同じように、アファンの森を利 用する
生きものに評 価してもらうことが 大 切だと考えています。調査 研 究活 動は森の生きものに「アファンの森
の居心地」を尋ねる活 動です。今 年度は 1 8 項目の調査を実 施しました。その一部をご紹介します。
羽化後 4 週目のフクロウの雛
巣立ち間近のノスリの雛
生きものが教えてくれるアファンの森の環 境
【猛 禽 類の新たな命を育む 場】
【水 辺 環 境の多 様 性を創出する】
2 9 年かけて手を入 れ ている北エリアで、2 羽のノスリの
昨年度の調査で、過去4年間の調査と比 較して、水生生
巣 立ちが 3 年ぶりに確 認できました。営 巣 林 付 近で 森 林 整
物の種 数が 著しく減少していることが 確 認されました。
備 やプログラム中など 人 の 活 動もありましたが、近 づきす
これは、植 物の遷 移による開放 水 面の減少、底 泥の堆 積な
ぎ ず、長時間の作 業などを控えたことが、繁 殖 成 功につな
どにより、徐 々に環 境 が 単 一 化され てきたことが 要 因と考
がった要因の一つと考えられます。
えられたため、水 路の泥上げ や 水 生 植 物の間引きなどの管
また同じ北エリアでは 1 羽のフクロウが 巣立ち、これまで
理 作 業によって、生 物 相に大きな攪 乱を与えることで、単
の 1 3 年で 計 2 1 羽の巣 立 が 確 認されました。しかしその後
一 化してきた水 生生 物 相を再び多 様にするために手 法を試
の確 認調査では、幼鳥や親鳥が 確 認されていません。肉食
みました。
動 物による補 食 や事 故 死など何らかの原因から巣 立ち直 後
作 業 前 後で 確 認 種 数としてはやや 減 少しましたが、トン
に死亡した可 能性が 高いと思われます。
ボ目などは開けた止 水 環 境を好む種 が 顕 著に増 加するなど、
種 組 成が 変 化していることが 確 認され ており、単 一 化して
【鳥 類からみるアファンの森】
2 0 1 4 年は 4 種 増え、南 北 両 エリアでの 6 年 間の累 積 確
いた水 生 生 物 相に大きな影 響を与えることが できたと言え
ます。
認 種 数 は 8 8 種 に なりました が、出 現 個 体 数 に つ い ては、
減 少 傾 向にあります。今 後、森を利 用する鳥 類 がどのよう
に変 化していくのか、個 体 数の減 少が 地 域的なものなのか、
アファンの 森 だけのものなのか モニタリングを続ける必 要
があります。
手を入れて 2 9 年となる北エリアと、まだ数 年の南エリア
では明るさや草 地、樹 林の生育 状 況など環 境の違いから見
かいぼり後
(明るく開けた水面を確保)
られる鳥の種 類も異なります。アファンの 森 全 体 で 多 様 性
を維 持するため、調 査 結 果を施 業方 針へどう生かすか 検 討
していきます。
4 Afan Annual Repor t 2014
かいぼり前
(植物が繁茂し水面が見えない)
隣 接する国有林の様子
【 森 林 管 理と生きものの関 係】
学 術 交 流 協 定を締 結している麻 布 大 学 の 野 生 動 物 学 研
究 室により「 森 林 管 理と生き物の状 況との関 連 性 」につい
ての調 査 研 究が おこなわれました。タヌキの糞 分 析 ではタ
ヌキの 種 子 散 布 者としての 役 割 が 明らかになりました。ま
た、間 伐 することにより下 層 植 生 が 豊 富になるば かりでは
なく、生きもののリンクも回復することが 確 認できました。
【鳥 類が 教えてくれるスギ 林の可 能 性】
国 有 林を利 用する鳥 類はアファンの 森より十 数%ほど少
なく、これ は、植 生 が 単 調 であったためだと考えられます。
しかし落 葉 広 葉 樹 が 混じったスギ 林はスギの単 一 林よりも
生 息 種、個 体ともかなり多い結 果となり、鳥 類の生 息 環 境
開けた止水環境を好むシオヤトンボ
を向上させている可 能性が 考えられます。
【間 伐エリアのスミレ類の個 体 数は 1 0 倍に】
間 伐と馬 搬 が 植 生 に 与 える変 化 を 把 握 するために 平 成
2 4 年秋に施 業をしたエリアで定置 枠を設け、モニタリング
調 査 を実 施しています。スミレ 類 が 昨 年 度 の 2 2 個 体 から
【管 理 作 業が 下 層植 生に与える影 響】
2 2 7 個体へと約 1 0 倍に増 加したことが 分かりました。また
整 備 4 年目の南 エリアではより望ましい 施 業・管 理 のあ
明るい場 所を好 む 植 物 が 増 加していることから、間 伐によ
り方についての指針を探るため、定 置 枠内での植 生の変 化
り林内に光 が 入り、生 育 種の入 れ 替わりが 進 行している様
をモニタリングしています。
子が 見て取 れます。間 伐1年 後から2年 後にかけて植 物 種
タチツボスミレ 類 やエンレイソウ類は昨 年 度に引き続き
数 は 1 9 種 増 加し、初 年 度と比 較して 緩 や か な 増え方とな
増 加が 見られ 、選 択的な草 刈りの実 施により早 春 植 物の生
りました。
育 状 況の改 善 が 見られる結 果となりました。また草 地的 環
境を好む種が 増えており、森 林 性の種 群から草 地性の種 群
へと変 化している状 況 が 現 れ ています。なお昨 年に引き続
きニホンジカの食 害が 確 認されました。
オオタチツボスミレ
ミヤマエンレイソウ
動物が食べることで運ばれるコブシの実
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 5
4
MISSION
公益事業:心の再生
5センスプロジェクト「森が心をはぐくむ」
Five Senses Project : From regeneration of the forest to regeneration of the human being
5センスプロジェクトは、豊かな森に包まれスタッフと共に「今」を楽しむことで、人の心が 癒され 豊か
になることをサポートしている活 動です。思いと愛が 注ぎこまれたアファンの森は、人にも愛 情を注いで
くれます。
豊かな森は豊かな心を育む アファン “ 5 センス ” プロジェクト
児 童 養 護 施 設 で 暮らす子ども達 や盲 学 校に通う子ども達をアファンの森に招き、本 年 度も実 施いたしました。豊 かな
森の可 能性を引き出してくれた本プロジェクトは、子どもたちの心の成長を育む上で大きな意味があると考えています。
1 1 年目を迎えた本 年度は、5 月に地元 長野県の盲学 校と養 護 学 校に通う小中高生と保 護 者の方(1 日 × 2 回 計 2 1 人)を、
8 月には児 童 養 護 施 設 で 暮らす 子ども達と職 員の方(2 泊 3 日 計 1 7 人 )をお招きし、計 3 回 実 施いたしました。子ども
達は森を感じ楽しむ力が 非常に長けているため、スタッフの感性も磨かれるようでした。
5 月の活 動では、リピーターの参 加者が多かったため、前回参 加時からの子ども達の成長を感じる良い機 会になりました。
また、盲学 校を卒 業し大 学に進 学した男子 2 人が、
今 回は 森 を案 内するスタッフとして 2 日間 関 わって
くれ ました。双 方 にとって 価 値 のある時 間となり、
今 後の可 能性を感じることができました。
8 月はアファンの 森 での 森 遊 びを中 心に、子ども
達とスタッフが ゆっくり関わる時 間を重 視した活 動
となりました。参 加された職 員の方からは、
「子ども
達にとって、職 員以外の大 人に認められる機 会はと
ても貴 重でした」という言 葉をいただき、森 で緊 張
が ほぐれ た状 態 でそれらを経 験してもらうことにこ
の 活 動 の 意 義 が あると感じました。今 後も継 続し、
子ども達の成 長を追うとともに、活 動の効 果 や必 要
性を示していきたいと考えています。
6 Afan Annual Repor t 2014
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 7
5
MISSION
公 益 事 業 : 森 の 再 生 ・ 心 の 再生
震災復興プロジェクト
The restoration project of the Great East Japan Earthquake
2 0 1 1 年3月 1 1 日 の 教 訓 を 胸 に ~ともに 未 来 を 見 据 え て ~
被災 地は未だ復 興の途 上にあります。東日本 大 震災から未 来へ向けた復 興のために私達が 貢献できるこ
とは何か。それは、森はよみがえることを伝え東 北の森を再 生するためのお手伝いをすること、そして豊
かな森が 持つ “ 森の癒し ” を提 供することだと考えています。私達の活 動の主 軸である “ 森の再 生 ”と“ 心
の再 生 ”。この 2 つの視 点で 被 災 地の皆 様、そして多くの関 係 者の皆 様と共に「アファンの森 震 災 復 興
プロジェクト」に取り組んでいます。
宮城県東 松島市 ~森の学校プロジェクト~
被 災した小 学 校の高台移 転・再 建 事 業に伴い、新しい学 校 が「 森 の学 校 」として自然の中で 生きる力を育む 場となる
ように東 松島市や関係者の皆 様と検 討を重ねています。 また学 校の裏山にあたる森も教 育の場として活 用できるように「 命の森を育てる」活 動を進めています。そして森の学
校開 校までに卒 業してしまう子ども達のために「今から希望をつなぐ」活 動として「森の学 校」の授 業をおこないました。
~命の森を育てる~ 地 域の環 境への理 解を深め、行動する 地 域の自然 環 境をデータで 把 握する
東 松 島 市 での多 様 な生きものの生 息 環 境を保 全・再 生
するための計 画、そして森の学 校プログラム作りの基 礎 資
料とするため、生 物 調 査を実 施しました。また調 査によっ
て見つかった絶 滅 危 惧 種の保 全 活 動をおこないました。
調 査 から同じ市 内 でも淡 水と海 水 が 混じり合う汽 水 域
(感 潮 域 )には特 有の植 物 種 が 多く生 育し、隣 接する内陸
復興の森をノスリが繁殖場所として利用している
の地区では暖 地 性の常 緑 植 物 種 の生 育 が 旺 盛 で、同じ東
松島市でも多 様な自然 環 境があることが 分かりました。
また市内で 見 つかった絶 滅 危 惧 種 の 保 全 活 動を実 施し
ました。さらに復 興の 森をノスリが 繁 殖 場 所として利 用し
ていることが 分かりました。
① 植 物調査 (通 年)東 松島市野 蒜 地区、宮戸地区
② 鳥類 調査 (5 月、6 月、8 月)
東 松島市野 蒜 大 茂 倉 復 興の森
③ 絶 滅 危 惧 種 保 全 東 松島市野 蒜 地区 宮戸地区 植物調査ハマサジの移植作業
絶滅危惧種のヒメバイカモ
(対 象 種:ハマサジ、ヒメバイカモ、ミズニラ、
ミズオオバコ)
協力:宮 城 植 物の会、U R 都市 機 構 震災 復 興 支 援室(宮 城・
福島 震 災 復 興 支 援 局 東 松島 復 興 支 援 事 務 所 ) 宮城植物の会の皆様と絶滅危惧種のハマサジの保全作業
8 Afan Annual Repor t 2014
復 興のための森 づくり
宮 城県 東 松島市の森の学 校 づくりに向けて、地 域の森の
生態系を回 復するべく“ 復 興のための森 づくり ” を 2 0 1 2 年
より開 始しました。森に限らず、東 松 島 市の自然 全 てが 森
の学 校の一 部と考え、豊 かな自然を活かした活 動を地 域の 【うまのひづめ展 望デッキが 完 成!】
方とともにおこなっています。地 域との連 携による活 動から
地 域の学 校づくりについて皆さんと考えていきます。
(完 成記 念 式:1 0 月 2 6 日)
復 興の森の散 策路を進ん
だ眺めが良い高台に展 望デッ
【復 興の森 整 備 作 業(5 月 3 1 日)】
キを製 作しました。早 稲田 大
地 域 住 民の方々とともに土 壌 流出
学古 谷 研 究室の学生により設
を防ぎ 下 層 植 生の 保 護を目的とした、
計 施 工がされ 、地 域の方々と
ツリーハウス周辺 斜 面の土 留め作 業
ともに製 作しました。
を 実 施しました。アサヒビールグ ル
車 道 がないため馬に材 料を山 頂まで 運 んでもらったこと
ープ 会 社、サンデン環 境みらい財団
にちなみ「うまのひ づ め 展 望 デッキ」と名 付けられました。
環 境 ネットワークキャン パ ス、サン
また、仕上げ作業は地域の方々とアサヒビールグループ会社
デ ン 株 式 会 社 東 北 支 社 の 皆 様 にも
の方々にご協力いただきました。
ご 参 加いただき、整 備 作 業をおこな
子どもたちや 地 域 の 方 々にとって「 ふるさとを想 い、未
いました。
来を展 望 できる」森 の学 校の教 室の一 部となることを願っ
ています。
【乙女の浜 海 岸 清 掃 作 業(6 月 1 日)】
東 松島は森と海 が つながり、多 様な自然 環 境を作り出し
ています。地 域の方々、サンデン環 境みらい財 団 環 境 ネッ
トワークキャンパス、サンデン株 式 会 社 東 北 支 社の皆 様と
ともに宮戸の海 岸に漂着したゴミを清 掃する活 動を実 施。
木 材 協力:越井 木 材工 業 株 式会 社
加工 協力:株 式会 社ひらい プレカット事 業部
製 作:C . W. ニコル「 森 が 学 校 計 画」産 学 共同研 究 会、早 稲田大
学 古 谷 誠 章 研 究 室、F R E E L Y S 合 同 会 社、 一 般 社 団 法 人 美 馬 森
Japan
美しい景 観を取り戻しました。乙 女 の浜は、授 業 やイベン 【復 興の森 整 備 作 業(1 1 月 2 2 日)】
トの活 動場 所として利用します。
復 興 の 森 で 人 が 集まれるアクティビティサイトを整 備 す
るため、地域の方々、イオンスカラシップにより留学生の皆
様 に お 手 伝 い い た だ き、
周 辺 の 笹 刈 り、 藪 刈 り、
倒 木 の 片 づけを実 施しま
した。また、急 な 散 策 路
を 迂 回 するための 新 たな
【ツリーハウスのメンテナンス(1 1 月 8 日)】
道づくりを実 施しました。
ツリーハウス建 設 から 2 年 が 経 過し風 合 いが 出てきまし 【 森 づくりとハンモックをつくるワークショップ(1 2 月 7 日)】
たが、一 方 でカビやキノコの発 生など 気になる場 所 が出て
東 松島 地 域 住 民の皆 様と森 で 安 全に遊 ぶために森の整 備
きたため、東 松島市 役 所 職員の皆 様、地 域の方々にご 協力
いただきメンテナンス作 業を実 施しました。
を実 施し、その 場 所 で ハンモックをかけて遊 びました。ハ
ンモックは株 式 会 社トン
ボ 様 にご 協 力いただき、
学際 服を作るときに余っ
た 切 れ 端 を 利 用し て 手
作りしました。
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 9
〜今から希望をつなぐ〜
森の学 校プログラム
森と海の恵まれた環 境を活かし復 興の森での森 づくりプログラムや海のプログラムを実 施し、森と海のつながりへの理
解を深めます。
【森の学 校(6月 2 1 日)】 ※コスモ石 油エコカード基 金 助 成事 業
【海の学 校(6 月 2 2 日)】 ※コスモ石 油エコカード基 金 助 成事 業
復 興の森で東 松島地 域に住む小学生とそのご家 族 2 4 名
東 松 島 市 宮 戸 大 浜 地区乙 女 の 浜 で、市内に 住 む 小 学 生
を対 象に、五感全てを使って森を感じる自然 体 験 活 動を実
とご 家 族 2 2 人を対 象に、宮 戸の 豊 かな 海 で 森と海 のつな
施しました。森を整 備して安 全に活 動できる遊び場の整 備
がりを学ぶ自然 体 験 活 動を実 施しました。活 動 場 所の砂 浜
をおこない、ターザンロープやブランコ、木 登りをして森を
清 掃を実 施した後、海 で 泳いだり、海の生きもの観 察をお
楽しみ、夕食は自分たちで野外 調理 。火 起こしをしてもらい、 こないました。
竹でご 飯を炊くなど、生きる力を育てました。
森の学校通信を毎月発行。 活動の様子を地域の皆様にお伝えしました
波打ち際で遊ぶ
手入れをした場所で森のブランコ
森づくり作業
香り高い竹ごはんが炊けました
ドラム缶風呂に入浴
森の学校通信を毎月発行。 活動の様子を地域の皆様にお伝えしました
10 Afan Annual Repor t 2014
浜辺の清掃
mi s s i o n5 /震災復興プロジェクト
心に木を植える
~被災地のご家 族をアファンの森へ~ 東日本 大 震 災 から4年目を迎え、被 災 地 では 復 興 街 づ
くりの工 事 が 急ピッチで 進 んでいますが、心にしまったま
まの思いは消えることはありません。街 が 落ち着きを取り
戻しつつあるこれ からこそ、心のケアが 必 要だと言われ て
います。
今 年 度 は7月と11月の2回(2 泊 3 日 × 2回 )、宮 城 県
東 松島市の小学生ら計64名を招き、人の手によって再 生
したアファンの森 で 心と体を思いきり解 放し「自分 本 来の
姿 」を取り戻 す 機 会にしていただく5センスプロジェクト
を実 施しました。2 0 1 1 年より実 施しているこの活 動では、
人の手で 森 がよみがえることを肌 身で 感じてもらい、自分
たちの住む 郷 土の自然 環 境を豊 かにしていこうとする心を
育むことも目的としています。
・実 施日/ 参 加人 数
第 1 回:7 月 2 6 日(土)~ 2 8 日(月) 2 泊 3 日 参 加者 3 5 人 アファンの森と鳥居川で自然 体 験 活 動
第 2 回:1 1 月 1 日(土)~ 3 日(月) 2 泊 3 日 参 加者 2 9 人 アファンの森で自然 体 験 活 動
後 援:東 松島市教育委員会
大人も森を楽しみます
森のブランコ
特別協賛 一般財団法人イオンワンパーセントクラブ
協賛 アサヒグ ループホールディングス株式会 社、
協力
サンデン株式会社、株式会 社トンボ 株式会 社 岡村製作所 森の整備作業のお手伝い
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 11
6
MISSION
公益事業:普及交流
人材育成「森の人を育てる」
Human development
アファンの森のように人の手で蘇った豊かな森を、日本中に広げる為に大 事な活 動の一つが 人 材育 成活
動です。森 づくりの技 術 だけでなく豊 かな森を体 験 する活 動 や、アファンの森 で 実 践している生きもの
たちの生育・生息場 所の再 生について学ぶプログラムもおこなっています。
会 員の皆さんと力を合わせた森 づくり ※ 経団連自然保護 基金助成事業
会員見学 会と合わせ、4 月にはオオハンゴンソウ駆除 、6
月は南エリアでの坪 刈り作 業、1 0 月にはチップ 敷き作 業な
ど年間を通じて様々な整 備作 業にご参 加いただきました。
また、5 月にはアファンの森で鳥類 調査を担当している方を
講 師 に 迎 え、 生 きもの の 生
支 援 企 業 社 員の 親 子を対 象に、“ 夏 の 親 子プログラム ”
をおこないました。森 での体 験を通して、会 社 が 支 援をお
こなっている森 の 再 生 活 動の意 義を理 解していただくとと
もに、家 族 揃って森を体 感することで、森 の命 の繋 がりを
学 び、未
来 へ 森を引き継ぐことへの思いを深める場としま
した。
息 状 況 など か らア ファン の
森 は 今どういう状 態なのか、
株 式会 社ディー・エヌ・エー
生きものとアファンの森のつ
【主なプログラム内容】
な がりに つ い て 解 説 し て い
ただきました。
親子で 森を体 験
~アファンの森夏の親子プログラム~
・生きもの探し・採 捕・観 察
オオハンゴンソウ駆除作業
よみがえった森での研 修プログラム スポンサー企 業 等を対 象に、作 業・散 策・講 演・ワーク
・森 遊び
・トウモロコシ収 穫 体 験
実 施 日:8 月 3 日 参 加人 数:2 6 名(9 家 族)
ショップ 等 々、それ ぞ れ のご 要 望を取り入 れ たプログラム
内容を企 画し、研 修をおこないました。
・株 式会 社岡村 製 作 所(6 月 1DA Y )
「 A C O R N 研 修」
(森の講 義、森の散 策、間 伐 体 験 、枝 処 理 、片付け)
・大 正 大 学(9 月 2 DA Y S)
「森・里・海 連 環 学」
(フィールドワーク、講 義、間 伐実習)
・株 式会 社ヤクルト本 社(1 0 月 1DA Y )
「C S R 研 修」
(森の散 策・学習、アロマ体 験 )
【その他の研 修プログラム】
生きものさがし
森遊び
リーダー研 修 ※コスモ石油エコカード基金助成事業
・鳥取 県智頭町(6 月 2 2 日、1 8 名)
5 センスプロジェクトなど自然 体 験 活 動において、次 世
・筑 波 大 学 板 戸高等学 校高 校生(8 月 3 0 日、2 5 名)
代のリーダ ーを育てる「アファンの 森 活 動リーダ ー養 成 研
・TCE環 境セミナー~里山編~(1 0 月 2 2 日、9 名)
修」を実 施しました。森でのアウトドアスキルにとどまらず、
・サンデン株 式会 社 八斗島事 業 所(7 月 1 3 日、3 2 名)
5 センスプロジェクトのプログラムに参 加し、その中で子ど
もたちとの関 わり方 や 人と人とが 向き合う大 切さについて
肌で感じ、学んでいただきました。
( 実 施 日:5 月 1 7 日( 土 ) ~ 1 9 日( 月 ) 参 加 者:1 3 名
/ 3 月 7 日(土)~ 8 日(日) 参 加者:1 0 名)
またコスモ石 油 エコカード 会 員の方 々を対 象にアファン
の森のエコツアーを実 施し
まし た。 豊 か な 森 を 五 感
で 感 じ、ま た 整 備 体 験 な
どを通じて、身近な自然 環
境 へ の 興 味 関 心 を 高 める
機 会となりまし た。
(実施
日:9 月 7 日(日) 参 加者:
間伐材の搬出
12 Afan Annual Repor t 2014
2 2 名) 応急手当の講習
地 元 信濃 小中学 校での出前 授業 ※ 経団連自然保護 基金助成事業
長 野 県 信 濃 町 立 信 濃 小中 学 校 の 探 検 倶 楽 部 の 活 動 で、
アファンの森において「 森の生きもの観 察 」の出前 授 業を
おこないました。森 の中で 様 々な 環 境に暮らす 生きものを
観 察し、多 様な生きものが 暮らすには多 様な環 境が 必要だ
ということや、生 活 史において複 数 の環 境を必 要とする生
森の生きもの解説
きものもいるということを学ぶ場としました。
(実 施日 6 月 3 0 日 参 加人 数:1 8 名(4 〜 6 年生)
地 域を超えた人 材育 成活動:都市部での自然 再生
アファンの森 で 実 践している生 物の生育・生息 空間の再
生 活 動について、ビオトープ( 生 物の生 息 空間 )を活 用し
都市部でも取り組んでいます。現 在青山商店会 連 合 会(東
京 都 )と連 携し、残され た貴 重な自然 環 境をビオトープ ネ
ットワークでつなぎ、人も生きものも通える街 づくりを目指
した活 動をおこなっています。1 0 月の青山まつりではアフ
水辺の生きもの探し
様々な環境をしらべる
ァン会員の皆さまにもご参 加
い た だ き、 ブ ー ス 展 示 や 4
地 元中学生の職 場 体 験
年 前 に 造 成した 青 山 高 校 の
信 濃 町 立 信 濃 小中 学 校 8 年 生(中 学 2 年 生 )の 職 場 体
水 辺 ビ オトー プ の 改 修、 青
験の受け入れをおこないました。森 林 整 備・生きもの調査・
山中 学 校 の 森 の 手 入 れ 体 験
体 験 学習など、アファンの森 でも重 要な仕 事を体 験しても
などワークショップ 形 式でお
らい、森を守るとはどういうことなのかを仕事を通して考え
こないました。
てもらう機 会としました。
ブース展示
(実 施日 6 月 2 3 日~ 2 5 日 参 加人 数:5 名)
森林整備
体験学習
生きもの調査
都市部に残る貴重な自然をつなぐ
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 13
mi s s i o n6 /人材育成〜 3 つの輪プロジェクト
3 つの輪プロジェクト~農と自然と人との和を繋ぐ~
「 農( 林 水 産 )」と「自然( 生きもの)」と「 人 」との繋 がりについて子どもたちと学び、今 後の活 動 や私たちの暮らし
を考えていく環 境 学習プログラムを実 施しています。活 動を通して、一 度は薄 れ てしまった農と自然と人との和を教 育の
場で再び繋げていくことと、子どもたちの豊かな心を育むことを目指して活 動をおこないました。
活 動は 1 年間を通じ長野 県、東 京 都、宮 城県内計 5 校の小学 校で実 施し、学 校へのアンケートからもより多くの生きも
のが 暮らしていける環 境 づくりに興 味を持ち、また今まで 知らなかった農 業の魅 力を子どもたちに知ってもらえたことが
分かりました。また活 動の集 大 成としてアファンの森でおこなった発 表交 流 会では、各 地 域の自然 環 境を活 用した各 校の
活 動を共 有することによりお互いに刺 激となり、自分たちの活 動 や地 域の自然 環 境の素晴らしさを再 認 識する機 会となり
ました。また、各 地 域の児童、先生方の交 流を通して、人と人との繋がりも築くことができました。
今 後 活 動を経 験した子どもたちにどのような心の変 化があったのかなどの継 続 調 査を検 討し、長 期的には学 校 独自で
プログラムを実 施していけるよう教 材の充 実と体 制づくりを図り、この活 動を事 例に各 地で 事 業を展開したいと考えてい
ます。 ※この 事 業 は 一 般 財 団 法 人 地 球 産 業 文 化 研 究 所 の 愛 ・ 地 球 博 成 果 継 承 発 展 助 成 事 業 により実 施しました
【対 象 校】
長野県 信 濃町立 信 濃 小中学 校(参 加児童:4年生・5年生・6年生、中学2年生 7 4 名)
東 京 都 世田谷区立等々力小学 校(参 加児童:4 年生・5年生・環 境委員会 2 3 5 名)
東 京 都 港区立青山小学 校(参 加児童:5年生 2 6 名)
宮 城県東 松島市立 野 蒜 小学 校 (3年生・4年生・5年生 8 7 名)
宮 城県東 松島市立宮戸小学 校(参 加児童:全 校 2 5 名)
【プログラムの主な流れ 】
導入プログラム
地 域 の自然に目を向ける動 機 付
けを図る
苗づくり・田植え
多 様 な 命を支える農 地での米 づ
くりを一から学ぶ
生きもの調べ
田んぼ、ビオトープ、地域の自然
環 境 に 暮 ら す 生 き も の を 採 取、
観察、同定
調べ学習
生きものの 生 態 や 地 域 の自然 や
田んぼ・人間との繋がりを調べる
―子どもたちの感想ー
ぼくは今回この3つの輪プロジェクトを通して、人間の都合の良い事だけをおし進めるのではなく、生き物の事を
考えなければいけないなと感じました。なぜならば、ガンは人間がもちこんだ外来の生き物によるほ食で減少して
います。
また、アファンの森では様々な生き物との関わりを大切にして、たくさんの輪を作ってきて、すごいなと思いました。
また、人間と生き物の関係をしらべていると、意外な関係があり、どちらかが欠けてもバランスがとれなくなります。
例えばトウキョウダルマガエルには人の田んぼが欠かせなく、人とこのカエルはパートナーのようなものなのです。
ぼくはこの学習をするきちょうな機 会をいただいたので、この経 験をこれからのビオトープ 作りや、しょう来 環 境
保護活動などをする時やくだてたいと思います。 (児童のアンケートより)
活動発表交流会
(子どもたちの交流)
アファンの森の環境を知り、とも
に活動する人と人とのつながりを
築く
14 Afan Annual Repor t 2014
活動発表交流会(活動発表)
アファンの 森 で 実 施。活 動 を共
有、意 見 交 換 す ることでこの 活
動への理解を深める
野蒜小・宮戸小交流授業
統 合 する 2 校 の交 流と地 域 環 境
への理解を深める
稲刈り・収穫祭
育 てたお 米 を収 穫し、農 家 の 方
とともにハレの日を祝う
発表資料づくり
学 校 田や 地 域 の自然 環 境 をどの
ようにしていけばよいかをまとめ
る
7
MISSION
公益事業:普及交流
普及「森を伝える」
Public Relations : To tell the forest
「 豊 かな森 の存 在 意 義を訴えること」はアファンの森 財 団の使 命のひとつ。直 接的な活 動として実 施し
ているのが 普 及 活 動です。会 員様向けの見学 会やイベントへの出展は毎 年 実 施しています。また、多く
の取 材や視 察もあります。
趣向を凝らした会 員見学会
今 年度も、通常の見学 会のほかに、森の作業を取り入れ
いただく機 会を設けました。アファンセンターで 森 の 概 要
たものや、夜の森を体 験するナイトハイク、ホタル観察にス
説 明をおこない、その 後は 信 濃 町 森 林 メディカルトレーナ
ノーシューを履いての雪上トレッキング等をおこないました。
ーが 森を案内しました。
1 1 月の会では、午 後は案内なしで自由に過ごしていただく
アファンの 森 並 びに 信 濃 町 のファンを増 やし、地 元との
時間を設けて、それぞれ が 秋の森を楽しんでいただく機 会
協力体 制を築くことを目的としています。
となりました。8 日間の 実 施 で 1 4 4 名の方にご 参 加いただ
きました。
アースデイ東京 2 0 1 4 と
エコプロダクツ 2 0 1 4 に出展
アースデ イ東 京(4 月)では、昨 年に引き続きブ ース出
展とは別にトークテント “ 森 から未 来を考える C . W. ニコル
の 森 の 学 校 ” を実 施しました。ニコル や 財 団 関 係 者、そし
て 5 センスプロジェクトに来てくれた子どもたちが 参 加して
特 別授 業をおこないました。
またエコプロダクツ 2 0 1 4(1 2 月)では N G O ブースでの
出展に加え、株 式 会 社岡村 製 作 所 様との共同出展、イオン
株 式 会 社 様、コ ス モ 石 油
株 式 会 社 様、日 本 通 運 株
式 会 社 様 の 各ブ ースで ニ
コルの 講 演 やスタッフ・関
森の再生の現 場を体 感してもらう
係 者 のトークイベントを実
活 動をおこなっている団 体 や、社 会 貢 献 活 動に関心のある
想いを広くお伝えする機 会
地 元の幼稚園や信 濃町民をはじめ、日本 全国から同等の
企 業等の訪問がありました。
施させていただき、森 への
となりました。
放 置され 荒 廃してしまった森の手入れの必要 性や、人の
1 年間の活動の報告と財団スタッフとの交 流
「会 員のつどい」
ファンの 森 でおこなっているそれ ぞ れ の活 動 や 解 説をおこ
手で 蘇った多 様な森を実 際に体 感していただきながら、ア
ない、豊かな森の存 在意義を伝える場としました。
大 正 大 学 様 に 会 場 をご 提 供 いただき、3 月 2 1 日に「 会
員のつどい」をおこないました。ニコル 理 事 長の 講 演をは
夏の特 別イベント
じめ、各 事 業の担当者もステージに立ち、普 段 財 団がおこ
ントを、夏 のアファン の 森 で おこ
の 活 動については、竹 内 典 之 京 都 大 学 名 誉 教 授 が、調 査
一 般の方も参 加できる体 験 イベ
ないました。森 の 散 策と生きもの
観 察をおこなう “ 観 察コース ” と森
の散 策と森 の木のアロマを体 験 す
る “ アロマコース ” の 2 コースを 用
意し、大 人 から子 供まで 楽しめる
内容としました。2 コース合わせて、
なっている活 動内容を対 談 形 式で 報 告しました。国有 林で
活 動については高 槻 成 紀 麻 布 大 学 教 授 が ステージに立ち、
大 変 興味 深いお話をしていただきました。
また、それぞ れ の活 動を
各ブースで展示をおこない、
復 興の森 の模 型 や、アファ
ンの 森 の木を使ったアロマ
4 2 名の方にご参 加いただきました。
抽出など、財団の活 動を理
地 元との連携
める場としました。
解していただきながら楽し
地元 信 濃町の観 光と普 及に協力するために、町内の宿泊
施 設と連 携して、信 濃 町を訪 れ た方にアファンの森を見て
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 15
8
MISSION
公益事業:普及交流
国際交流「森を世界につなげる」
International Relationships:Linking with other forests overseas
エチオピア・シミエン山岳国立公園との交 流
【エチオピア視 察団 再 訪】
カナダ D o n M c C u b b i n g 氏との交 流
※ 経団連自然 保護 基 金 助成事 業
【河 川勉 強 会の開 催】
8 月 1 9 日、エ チ オピアにおい て S I M C O T プ ロジェクト
河 川改 修・再 生の勉 強 会を開 催しました。カナダブリティ
(S i m i e n C o m m u n i t y T o u r i s m P r o j e c t)を展 開 す
ッシ ュコロン ビ ア 州 I n S t r e a m F i s h e r i e s R e s e a r c h
る北 海 道 大 学と J I C A 関 係 者、そしてエチオピア政 府 高 官
I n c . に籍を置く研 究 者で、カナダ やアラスカの西 海 岸の河
など 計 1 3 名が、
川 研 究 をして
昨 年 に引き 続
い
き 視 察・ 研 修
McCubbing
る D o n
のためにアフ
氏から、カナダ
ァン の 森 を 訪
での河川環境
れました。
再生の考え方
エチオピア
や河川改修の
政 府 からは 文
事 例を発 表し
化観光省観光
てい ただくとと
担 当国 務 大 臣、野 生 動 物 保 護 機 構 長 官 他、アムハラ州 政
もにディスカッションを行ないました。また、河 川改 修とサ
府から文 化観 光 公園開発 局長、シミエン山岳国立 公園から
ケの遡 上・産 卵に関する調 査の事 例も発 表いただき、生き
公園管理 事 務 所 長が 来られ 、ニコル理 事 長が 提出したシミ
ものの視点に
エンの再 生に関するレポートなどについてディスカッション
立った工事
をおこないました。エチオピア側からは「レポートの提 案は
の大 事さをあ
す べ て やる 用 意 が ある」
らためて学ぶ
との 言 葉 を い た だ き、エ
機 会となりま
チ オピア 政 府もやる 気 に
した。
な っ て い ること が うか が
え まし た。 ま た、 ニ コ ル
理 事 長 が 大 臣 からシミエ
ンの 親 善 大 使に 任 命され
ました。
シ ミエン 親 善大 使に 任命さ れ たニコル
理事長
Afan Topics 02
in
2 01 4
2 0 1 4 年 度 の 主 なトピ ッ ク ス
森がまるごと学校であるために
ニコルの森の学校の名称を「森が学校計画」に
昨年立ち上げた C . W. ニコルの森の学 校プロジェクト産学 共同研 究会では、
被 災 地 東 松島市の森の学 校 づくりを日本 全 国で 展開できるように、島 根 県 雲 南
市 への 視 察など 地 域 づくりと併 せた森 の学 校 づくりについて可 能 性を探ったと
ころ、各 地 域でニーズがあることがわかりました。
また、活 動を展 開するにあたり「 森 の学 校 」という名 称 で、非 常に多くの団
体 が 各 地 域 で 様 々な活 動をおこなっていることから、アファンの 森 財 団が 推 進
する「森の学 校」のコンセプトやスタイルを確立するためにも、新たな名称「森
が 学 校計 画」として、今 後の事 業 展開を図ることになりました。
「 森 が 学 校 計 画」の名称、そしてロゴマークは、一 般 財団法 人 C . W. ニコル・
アファンの森 財団の登 録 商 標としました。
公 立の学 校を森 の学 校にするためのノウハウを中心に、少しでも子ども達 が
自然とともに学べる機 会を提 供できるよう活 動をしてまいります。
また、産 学 共同研 究 会につきましては、来 年 度より早 稲田大 学古 谷 研 究室に
事 務 局をお願いし、子ども達にとって環 境 教 育の効 果について学 術的に検 証を
進めて行こうと考えています。
16 Afan Annual Repor t 2014
A f a n W oodl a nd Goods
アファンの森グッズをご紹介いたします。
それぞれの収 益の一部が、アファンの森 財団の活 動に活 用されます。
書 籍は黒姫事 務 局へ直 接(FA X 、またはメール)ご注文いただければ
C . W. ニコルのサイン入りの本をお送りいたします。※価 格はすべて税 込です。
AFAN-A R OM A 1
3
2
1 ニコルの直筆メッセージ入りバンダナ
Mor ning D e w
オーガニックコットン 1 0 0%
(ブラウンのみ)1 , 5 0 0 円
ヒノキとニオイコブシの朝露のように清 涼 感あふれる
香りのリフレッシュスプレーです。集中力を高めたり、
2 絵はがきセット(7 枚組)
気 持ちを元 気にしてくれます。ニオイコブシのさわや
500円
かな香りがアクセント。
(3 0 ml 2 1 0 0 円 )
3 ホースロギングウッドグッズ
D re am t ime
ペン&スマホ立て 2 0 0 0 円
馬搬(ホースロギング)によって森 から運 び出された間伐材を使用して います。 さわやかな香りのスギ・ヒノキに、安らかなクロモジ
の香りをたっぷり配合したリフレッシュスプレーです。
まるで 森 の中でまどろんでいるような心 からのリラッ
クスタイムを。
(3 0 ml 2 5 2 0 円)
アファンの森の物語
15歳の寺子屋 森をつくる
Venisonうまいシカ肉が日本を救う!
日本に来 て初めて、古 代 からの
ブナの森に足を踏 み 入 れたニコ
ル は、感 動 のあまり涙 を 流しま
した。日本 の自然 を 守 るた めに
戦 い、理 想 の 森「 アファン 」を
つくり上 げ ま す。ニコル か ら日
本 人 への「 心の贈り物」の物語
です。
1 , 5 12 円
ウェール ズ 出 身 のニコル が日本
に 来 て 5 0 年。1 0 代 の 頃 か ら 世
界 の 大自然 の中で 育ち、日本 の
自然に感 動したニコル が 生きる
場 所として 選 ん だ 黒 姫。ここに
森 を つくるに 至った 理 由とは。
これ からを生きる若い 世 代にも
読んでいただきたい 1 冊です。
1,0 8 0 円
すでに 絶 版となっている「 鹿肉
食のすすめ」の改 訂 版。新たに
シカ肉レ シピ を 加え、カラー 写
真 で 見 や すくなりまし た。もっ
とシカについ て 知ってもらい た
い、シカ肉の お いしさを 感じて
もらいたいと前回より料 理 の ペ
ージが増えています。
1,9 4 4 円
絵本『森にいこうよ!』
絵本『しっぽ』
アファンの 森 で 実 際 にあったさ
まざまな出 来 事 を、ニコル の 文
が語り、松岡達 英 氏の絵が見せ
てくれています。
1 , 5 12 円
押し 花アーティストの 杉 野 宣 雄
氏が 押し花で 描いた動 物たちに
ニコル の 文 が 生き物の 楽しさを
伝えています。
1,4 4 0 円
けふはここ、あすはどこ、あさつては
C . W . ニコル×山頭火の世界
19 4 0 年、ニ コ ル は こ の 世 に 生
を受け、山 頭 火 はこの 世 を 去り
ました。
さまざまなニコル の 表 情と生き
方が山頭 火の俳句の世界と見事
に組み合わされた一冊です。
【ソリストの思考術】第二巻
C・W ニコルの生きる力
体 全 体 で、 北 極、エ チ オピ ア、
日本 の自然 を受け 止 め、行 動し
てきたニコルの「生きる力」とは。
1,7 2 8 円
1,7 2 8 円
フィールドノート
『誇り高き日本人でいたい』
日本との出 会 い に 始 まり、来日
後 の 素 晴らしき 交 遊、そして日
本を愛するニコルの熱い 想いが
語られています。
1,7 2 8 円
『マザーツリー~母なる樹の物語~』
樹齢 5 0 0 年のミズナラの大 木に
まつ わる、人と自然 が 織りなす
命の物語。
1,9 4 4 円
アファンの 森 の 案 内冊 子。6 穴
のシステム 手 帳 に、アファン の
森で 見られる主な樹 木や生き物
を紹介。また、生 物調査の結 果
に基づいた森の特徴を解説。
(点
字版あり)
定価 3 , 3 0 0 円/会員 2 , 8 0 0 円
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 17
about
o ur
s up p o r t e r s
ご支援について
●会員について(2 0 1 4 年 4 月 1日~ 2 0 15 年 3 月 3 1日)
【震災復興プロジェクト】
特別協賛 一般財団法人イオンワンパーセントクラブ
口数
金額
協賛 アサヒグループホールディングス株式会社
賛助会員 2 6 7 口
13 , 3 5 0 , 0 0 0 円
アファン会員 8 2 3 口
4 ,0 6 3 ,5 0 0 円
株式会社岡村製作所
協力 サンデン株式会社
株式会社トンボ
寄付 株式会社フルタパン
1200 2000 国際ソロプチミスト枚方-中央
1800 1000 1600 1400 800 1200 【森の学校産学共同研究会】
・株式会社岡村製作所
1000 600 800 400 600 400 200 0 (株式会社 岡村製作所)
0 ・キューモニター / アファンの窓 (株式会社 インテージ)
【助成金】
・一般財団法人地球産業文化研究所 愛・地球博成果継承発展助成事業
【オフィシャルスポンサー】 ご支援開始年度
2 0 0 2 年(設立時)
・株式会社インテージ
2007年
・日本ハム株式会社
2005年
・ポロ・ビーシーエス株式会社
2 0 10 年
・株式会社ディー・エヌ・エー
2 0 10 年
・株式会社岡村製作所
2 0 11 年
・株式会社ヤクルト本社
2 0 12 年
・大正大学 2 0 13 年
・株式会社ジャスト 2 0 13 年
・日本通運株式会社
2 0 14 年
【プロジェクトパートナー】
・リコーグループ
・森をはぐくむ味噌(ひかり味噌株式会社)
・ネットリコー(リコーグループ/リコージャパン株式会社)
●法人からのご支援について
・株式会社リコー
・ホースロギングファニチャー “ tr o t t able” “K UR A”
200 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 【スポンサー企業 事業連動型寄付商品/サービス】
2004年
【事業別スポンサー】
・サンデン株式会社
2002年
・長野トヨタ自動車株式会社
2008年
・ひかり味噌株式会社
2 0 10 年
・日新航空サービス株式会社
2 0 11 年
・グレンチェック株式会社 2 0 13 年
・コスモ石油エコカード基金
・公益信託経団連自然保護基金
●一般財団法人 C . W. ニコル・アファンの森財団役員
理事長
C・W ニコル
作家 専務理事
森田 いづみ
株式会社 C・Wニコルオフィス代表取締役社長
常務理事
松木 信義
林業家
理 事
稲本 正
オークヴィレッジ株式会社 代表
大槻 幸一郎
アジア航測株式会社 相談役
狩野 土
株式会社黒姫和漢薬研究所 代表取締役社長
三好 晃二
株式会社リコー サステナビリティー推進本部 社会環境室 室長
野口 理佐子
人と自然の研究所 代表
監 事
畠田 洋平
郡司・畠田法律会計事務所 公認会計士
吉田 寛
公会計研究所 公認会計士
評議員
大熊 孝
NPO法人新潟水辺の会 会長
高槻 成紀
麻布大学 獣医学部動物応用科学科 教授
茅野 實
一般社団法人長野県環境保全協会 顧問
金子 与止男
岩手県立大学 総合政策学部 教授
高力 一浩
信州信濃町癒しの森 森林メディカルトレーナー
古谷 誠章
早稲田大学 創造理工学部建築学科 教授
(2015年3月31日現在 敬省略・順不同)
18 Afan Annual Repor t 2014
in c o m e
a n d e x p e n di t ur e
r epor t
収支報告
(2 0 14 年 4 月1日〜 2 0 15 年 3 月31日)
● 2 0 1 4 年度収入
単位:円
会費収入
15 , 9 4 7 , 5 0 0
寄付金収入
4 ,5 31,3 3 8
事業収入
9 ,7 8 0 ,5 4 4
助成金収入
14 ,6 7 4 ,4 5 5
【2014年度収入】
収益事業 他
3.7%
震災復興
3.7%
プロジェクト基金
へのご寄付
(うち産学共同研究会へのご寄付 3 , 7 16 , 3 4 4)
合計
7 6 ,7 9 1,7 3 3
前期繰越金
32 ,9 0 2 ,8 6 8
合計
10 9 , 6 9 4 , 6 0 1
● 2 0 1 4 年活動費用
「森を育てる」
7 ,8 3 6 ,2 4 8
調査研究
「森を知る」
3 , 7 0 4 ,13 3
国際交流 「森を世界につなげる」
18 9 ,12 3
普及
心の再生
「森の人を育てる」
7 ,8 6 2 ,6 21
「森を伝える」
9 ,7 9 7 ,0 7 6
「森で心をはぐくむ」
4 ,2 8 0 ,37 7
19.1%
37.8%
助成金収入
19.1%
事業収入
寄付金収入
12.7%
5.9%
事業収入
12.7%
5
2 9 ,0 32 ,4 7 6
5.
9
【2014年度活動費用】
森林整備
【2014年度活動費用】
9.
2%
その他管理費
人件費
10.
2%
調査研究
国際交流
14.
6%
4.
3%
0.2%
国際交流
人材育成
人件費
その他
10.
2%
1.
2%
その他
収益事業
1.
2%
その他
9 8 6 ,4 01
0.
6%
0.
6%
収益事業
震災復興プロジェクト
34.
0%
震災復興プロジェクト
34.
0%
0.2%
9.
2%
人材育成
普及
9.
2%
11.
普及 5%
11.
5%
心の再生
心の再生
5.
0%
5.
0%
(森を守る人たちへ)
8 , 7 3 9 , 8 18
その他管理費 (森を守るために)
12 , 4 5 2 , 6 6 8
合計
8 5 ,4 0 9 ,2 9 4
次年度繰り越し金
2 4 ,2 8 5 ,3 0 7
9.
2%3%
4.
その他管理費
5 2 8 ,3 5 3
< 管理費 >
森林整備
調査研究
14.
6%
収益事業物 販(書籍、アロマスプレーなど)
( うち震災復興繰越金 20.8%
プロジェクト基金
助成金収入
へのご寄付
5.9%
2 1, 4 9 4 , 4 3 3)
●トラスト基金
単位:円
2 0 15 年 3 月 3 1日 現在
2 7 ,37 3 ,4 8 6
2 0 14 年度 土地購入
0
A f a n A n n u a l Re p o r t 2 0 1 4 19
森林整備
震災復興支援
「森から復興を考える」
人件費
会費収入
寄付金収入
単位:円
森林整備
人材育成
37.8%
震災復興
20.8%
寄附金
2 ,8 2 8 ,0 8 7
会費収入
収益事業 他
震災復興プロジェクト基金へのご寄付 2 9 , 0 2 9 , 8 0 9
収益事業 他
【2014年度収入】
9.
2
未来のためにご支援を
アファンの森 財団の活 動は皆 様からのさまざまなサポートで 成り立っております。
アファンの森はまだ小さく、財団の活 動もまだまだ微 力ですが、
将来は大自然の循 環を取り戻す活 動へと発 展させていきたいと考えています。
引き続きご理 解とご協力をお願い申し上げます。
★今後の主な活動計画
【トラスト活動】 南北エリアの間の地主さんの把握と取得に向けたコミュニ
ケーション
【森林整備】
北エリアの管理作業、南エリアのヤブ刈り作業
【調査研究】
森の整備と生きもののつながりを評価、検討
【人材育成】
自然再生活動を通じた様々な教育プログラムの実施
【アファンの森以外での森林保全のための
コンサルティング活動】
【森が学校計画】
地域本来の自然の中で子ども達が五感を使って学び ‘ 生き
る力 ’ を育む学校を全国に広げるための活動
【震災復興プロジェクト】
宮城県東 松島市の森の学校づくりや授業の実施、被災地
の方の心のケア及び復興のための森づくり
【ホースプロジェクト】
馬を活用した持続可能な社会づくりのための活動
★会員
・アファン会員(月払) ・アファン会員(年払 ) ・賛助会員(個人・法人)
1口 5 0 0 円/月
1口 5 ,0 0 0 円/年
1口 5 0 ,0 0 0 円/年
※アファン会員(月払)のお支払はクレジットカードが必要です。
【お申し込み方法】
1.郵便振替によるお申込み
郵便振替用紙の通信欄に
・左記にあるサポートの種類および口数、金額
・生年月日、職業、E メールアドレス
・アファンの森財団をどこでお知りになったか
・住所、氏名、電話番号
をご記入の上、郵便局でお振込みください
口座番号:0 0 5 0 0 4 7 5 6 5 0
加入者名:一般財団法人 C.W. ニコル・アファンの森財団
2.ホームページからのお申込み
ホームページのサポーター募集からお申込みいただけます。
h t t p : / / w w w .a f an. o r. jp
・お申込みフォームにご記入の上、郵 便振替または銀行
振込にてご送金ください。
・C A NPA N プロジェクトに会員登録の上、クレジットカ
ードまたはコンビニにてご送金ください。
ホームページよりお申し込み下さい。
★トラスト募金
アファンの森周辺にはまだトラストできていない放置状態
の土地があります。
アファンの森をより大きな森へ広げるためにご協力下さい。
・トラスト募金
1口 3 ,0 0 0 円
★ご寄付
アファンの森財団の活動全体をご支援いただくものです。
随時募集をしております。
※ 金銭だけではなく、機器やサービスでのお申し出も頂戴しておりま
す。その際は、一度事務局までご連絡ください。
★震災復興プロジェクト基金
アファンの森財団がおこなう震災復興プロジェクトの活動
を進めるために有効に利用させていただきます。
20 Afan Annual Repor t 2014
【お問い合わせ】
下記事務局までお気軽にお問い合わせください。
一般財団法人 C. W. ニコル・アファンの森財団
h t t p : / / w w w .a f an. o r. jp
E - mail:in f o @ a f an. o r. jp
■アファンセンター
〒 3 8 9 -13 16 長野県上水内郡信濃町大井 2 7 4 2 - 2 0 4 1
T EL:026-254-8081 FAX:026-254-8082
■東京オフィス
〒 15 5 - 0 0 3 2 東京都世田谷区代沢 5 - 3 3 -11-10 1
T EL:0 3 - 6 4 5 3 - 4 19 2 FA X:0 3 - 6 4 5 3 - 4 19 3
※詳細な事業報告書も用意しております。ご希望の方は事務局までご連絡ください。
写真協力 : アジア航測株式会社、 川崎公夫、 C on a n W a k el y、 管洋介、 R e s t e c、
堤勝彦、 人と自然の研究所
フクジュソウ
ヤマツツジ
チダケサシ
コバギボウシ
エンレイソウ
コサメビタキ
アケボノソウ
ハナイカダ
アカゲラ
アズマイチゲ
イカル
シラネアオイ
カブトムシ
カタクリ
タマゴタケ
カワトンボ
キツリフネ
ヤマガラ
サカハチチョウ
ミズバショウ
シュレーゲルアオガエル
シャクジョウソウ
ニホンイタチ
シモツケソウ
h t t p : / / w w w. a f a n . o r. j p
□アファンセンター
〒 3 8 9 - 1 3 1 6 長野県上水内郡信濃町大井 2 7 4 2 - 2 0 4 1
Te l : 0 2 6 - 2 5 4 - 8 0 8 1 FA X : 0 2 6 - 2 5 4 - 8 0 8 2
□東京オフィス
〒 1 5 5 - 0 0 3 2 東京都世田谷区代沢 5 - 3 3 - 1 1 - 1 0 1 Te l : 0 3 - 6 4 5 3 - 4 1 9 2 FA X : 0 3 - 6 4 5 3 - 4 1 9 3
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