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固定資産税の課税誤りについて
固定資産税の課税誤りについて 平成26年12月 本巣市総務部税務課 1.課税誤りの概要 居住用家屋の敷地の用に供されている土地(以下「住宅用地」といいます)には、課税 標準額を減額する特例(以下「住宅用地の特例」といいます)が適用されることになって います。 しかし、住宅用地の特例の適用を誤っている事例があることが判明し、市内全ての土地 を調査した結果、164件において、固定資産税を過大または過少に課税・徴収しており ました。 なお、これらは全て平成15年度以前に処理したものでした。 2.住宅用地の特例とは この特例は、住宅1戸あたり 200 ㎡以下の部分の「小規模住宅用地」と、200 ㎡を超え る部分の「一般住宅用地」とに区分され、それぞれの価格に以下の表の割合をかけたもの を課税標準額とする措置です。 なお、住宅用地の範囲は、居住用の家屋の延床面積の10倍までとなっています。 また、更地や、工場・倉庫・事務所・店舗等の敷地は特例対象外となり、併用住宅の場 合は居住部分の割合が4分の1に満たない場合は同様に特例対象外となります。 区分 住宅用地 (一般住宅用地) うち小規模住宅用地 平成6年度以降 昭和 49~平成 5 年 昭和 48 年 3分の1 2分の1 2 分の1 6分の1 4分の1 制度なし 3.課税誤りの主な例(原因) ①新増築家屋評価時における住宅用地の特例の適用漏れ・誤り ②家屋滅失時における住宅用地の特例の適用誤り ③電算入力時における入力漏れ・誤り ④土地や家屋の現況調査及び登記異動時の確認不足による誤り ⑤家屋の用途変更に伴う住宅用地の特例の適用漏れ・誤り 4.課税誤り判明の経緯 平成26年7月に担当者が土地の課税内容の確認を行っていたところ、2人の所有者の 土地に対する特例の適用漏れが判明しました。これを重く受け止めるとともに、他の自治 体においても同様の課税誤りが報道されていたことから、市内全域の調査をすることにし ました。 5.調査の内容 土地・家屋課税台帳データ及び地番・家屋図データを使用して特例の適用を受ける土地 の検証を行いました。具体的には、土地と家屋の課税内容を比較し、それが異なる場合(例 えば、 「課税が非住宅用地になっている土地の上に住宅の家屋が建っている」 、「課税が住宅 用地になっている土地の上に非住宅の家屋が建っている」など)を抽出しました。 -1- その後、抽出した土地の現地調査を行い、課税誤りの土地を確定し、その結果を踏まえ て還付及び課税の計算を行いました。 6.還付または課税する金額等 (1)住宅用地の特例の適用誤りにより還付するもの ①還付人数 35人 ②還付等金額 18,800,500円 内訳:本税相当額 15,398,000円 還付加算金及び遅延損害金相当額 ③対象年度 3,402,500円 平成15年度~平成26年度 (2)住宅用地の特例の適用誤りにより課税する(増額となる)もの ①課税人数 129人 ②増額金額 16,006,900円 ③対象年度 平成22年度~平成26年度 7.今後の対応 ①今回対象となる納税者の皆様には、大変なご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申 し上げ、訪問または文書送付等により謝罪と説明を行いました。 ②還付手続きについては、課税資料の保存年限である 10 年分を還付する現行の「本巣 市固定資産税過誤納金補てん金支払要綱」を改正し、課税資料等で確認できる場合は 最大 20 年分を還付できるようにします。 (現在 12 年分の課税資料が存するため今回は 12 年分を還付します。 ) 8.再発防止策 今後、同様の課税誤りを防止するために、以下の方策を実施します。 ①チェック体制の強化 家屋担当者と土地担当者の連携を強化し、相互のチェック体制を構築します。 また、住宅用地の特例に関する書類についての管理を徹底し、家屋担当から土地担当 への引継ぎ漏れの防止や連携の強化、徹底をします。 ②家屋評価時の現場確認の強化 新増築家屋の評価時に、その家屋だけでなく、既存の家屋やその敷地及び周辺土地に ついても確認を徹底します。 ③定期的な検証作業の実施 航空写真及び地番図等のデジタルデータを活用し、今回実施した検証作業を定期的に (3年に1度)行います。 ④特例制度の周知 広報紙やホームページなどを活用し、納税者の皆様に特例制度の周知をします。 これにより、家屋を新増築したときはもちろん、家屋の用途変更があった場合に、 所有者から申告書を提出いただくよう周知徹底を図ります。 -2-