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市川税理士事務所通信09月129号(空き家と税金)
9月 税務・会計・経営・金融ミニ情報 空き家と税金 総務省の「平成25年住宅・土地家屋統計調査」によると、総住宅数6,063万戸のうち、空き家数 は820万戸。 空き家率は13.5%と過去最高になりました。 「空き家対策特別措置法」が全面施工され国土交通省は、 「特定空家」 の判断基準や 「特定空家」 に 対する措置の手続きについて、市町村向け指針 (ガイドライン) を定めました。 では、自宅を空き家にした場合の税金面のリスクは何でしょうか? ① 固定資産税・都市計画税が高くなる可能性があります。 固定資産税等ではマイホームの敷地については「住宅用地」の特例が適用されて、税負担が軽減され ます。 住宅一戸あたり200㎡まで1/6になり、 空き家の敷地も 「住宅用地」 になります。 区分 固定資産税 都市計画税 空き地 (更地) 何も建物が無い 課税標準の1.4% 課税標準の0.3% 小規模住宅用地 住宅1戸につき200平米まで 課税標準×1/6 課税標準×1/3 一般住宅用地 住宅1戸につき200平米を超えた部分 課税標準×1/3 課税標準×2/3 しかし倒壊等のおそれがあるなど、 自治体から 「特定空き家」 と判断された家については、 この特例が 適用されなくなります。 なお、 所有者が、 勧告または命令の内容を実施し、 その勧告または命令が撤回 された場合、 固定資産税等の住宅用地特例の要件を満たす家屋の敷地は、 再び特例が適用されます。 ② 譲渡所得税の3,000万円控除が使えなくなります。 空き家にしてから3年目の年末を過ぎるとこの特例が使えません。 この特例は売却利益のうち3,000万円までは課税しないというもので、使えるか使えないかで大き な違いがあります。 ③ 被相続人(亡くなった方)が住む住宅を同居の親族が相続すると、その敷地は居住用の宅地として小 規模宅地の評価減の特例が適用できます。 相続税の課税対象額が8割引の2割になります。 被相続人が介護等のために施設に入り、 相続直前までに介護認定を受けている場合で、 元の住宅が空 き家のままなど所定の要件を満たす場合には、 小規模宅の評価減の適用可能な住宅地になります。 国土交通省の定義 ● 「空家等」とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが 常態であるもの、及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)。ただし、国又は地方公共団 体が所有し、又は管理するものを除きます。 ● 「特定空家等」とは、 ①倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態。 ②著しく衛生上有害となるおそれのある状態。 ③適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態。 ④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切で ある状態にある空家等をいう。 国土交通省HPより抜粋 http://www.mlit.go.jp/common/001080534.pdf 市川正一 税理士事務所 04-7142-2536 04-7142-2537 [email protected] 市川 浩 税理士事務所 047-348-7981 047-348-7982 icc62095@nifty.com