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決算カードから何がわかるの? 説明① 収入と支出のバランスは?(財政
決算カードから何がわかるの? 説明① 収入と支出のバランスは?(財政力指数) 私たちには、日本全国どこに住んでも、教育や福祉、道路整備などについて、同じ 水準のサービスを受ける権利があります。このサービスを標準的なサービスと呼ぶこと にします。財政力指数は、市町村などが標準的なサービスを提供するのに必要なお 金に対して、実際の収入がどのくらいか、つまり「充分な収入が確保できているか」を 示す指標です。 出費に充てることのできる実際の収入(基準財政収入額) (財政力指数)= 標準的なサービスを行うのにかかる出費(基準財政需要額) この指標が1を超えていれば、標準的なサービスを自力でまかなえるということを意 味します。1を下回っていれば、その不足分を「交付税※」が穴埋めすることになりま す。 小平市の場合、平成 16 年度は財政力指数(単年度)が0.988ですから、ほんの少 しだけお金が足りない状態にあり、不足分を交付税でもらいました。 (26市平均財政力指数(単年度):1.069) ※交付税とは… 標準的なサービスを行うだけの財政力がない都道府県や市町村に対して国から交 付されるお金のこと 説明② 財政状況に余裕はあるの?(経常収支比率) 経常収支比率は、毎年使い道が決まっている出費が、毎年コンスタントに入ってくる 収入の何%を占めているのか、「財政の柔軟さ」を示す指標です。 毎年使い道が決まっている出費 (経常収支比率) = 毎年コンスタントに入ってくる収入 毎年コンスタントに入ってくるお金が多く、毎年使い道が決まっている出費が少なけ れば、自由に使えるお金が多くなります。つまり、この数値が低いほど、臨時の出費に 対応できる能力があることを意味します。一般的に70%∼80%が健全とされていま す。 小平市の場合、平成 16 年度決算で93.7%ですから、大雑把に言うと 10,000 円を 持っていても 9,370 円は使い道が決まっていて、630 円しか自由に使えるお金はなく、 非常に厳しい状況といえます。(26市平均経常収支比率:91.3%) 説明③ 借金はいくらあるの?(地方債現在高) 地方自治体の借金を「地方債(市の場合には市債とも)」と言います。 地方債は「将来世代が使うものは、将来世代が負担する」という意味合いもあることか ら、借金=悪とは言いきれません。 しかし、この残高があまり多くなりすぎると、借金の返済(公債費)に多額のお金が回 され、事業を行うお金が少なくなります。したがって現在高が増えすぎないよう注意が 必要です。 小平市では、平成 16 年度末で地方債現在高は 441 億 3,399 万円※、市民 1 人当 たりは、約 24 万 6 千円となります。 (26市平均市民 1 人当たり地方債現在高:24万5千円) <平成 17 年 3 月 31 日現在人口 179,357 人(住民基本台帳登録数+外国人登録数)により 1 人当 たりの金額を計算している。> ※この他に下水道事業特別会計に244億 2,026 万円の借金残高があります。 説明④ 貯金はいくらあるの?(積立金現在高) 市では将来の大きな出費に備えて貯金をしていますが、これを「基金」といいます。 その年度末に残っている基金を積立金現在高といいます。 基金のうち、目的を特定せず様々な需要に柔軟に対応するためにつみ立てられる 基金が「財政調整基金」です。 小平市では、平成 16 年度末で積立金現在高は 84 億 1,111 万円、市民 1 人当たり では、約 4 万 7 千円になります。 (26市平均市民1人当たり積立金現在高:6万円) 説明⑤ 借金が多すぎない?(起債制限比率) 借金(市債)が支払能力に対してどのくらいあるのかを示す指標の1つです。 自力で返さなければいけない借金 (起債制限比率) = 借金返済に充てることのできるお金 この比率が20%以上の団体については、一部の地方債の発行(起債)が制限されま す。 小平市では、平成 16 年度の起債制限比率は10.1%。引き続き借金を減らす努力 をしていきます。 (26市平均起債制限比率:8.4%) 説明⑥ B+C−D や (B+C)/A は何ですか? 「B+C−D」は、現在ある借金(B)と将来支払を約束した金額(C)の合計額から、 市の貯金(D)を差し引いたものです。大まかに言えば、借金と貯金の差額であり、将 来の実質的な財政負担を示すものです。 「(B+C)/A」は、市の借金の部分だけに注目して、それが小平市の財政において どの程度の割合を占めるのかを示しています。他市との比較が可能なように、市の財 政規模としては、標準財政規模(A)という指標を使っています。 説明⑦ 標準財政規模(A)とは? 市には、事業を行うことに伴って入ってくるお金とそうでないものがあります。事業を 行うことに伴って入ってくるお金は、たとえば、学校を建設するときに国・都からくる補 助金や市が国などから借りるお金です。これは事業の量により変動しますし、したがっ て市ごとに違いが出てきます。一方、事業に伴わないお金の代表は税金です。これは、 どの市でもほぼ同じ基準で入ってきます。 市の財政状況を他市と比較するときには、税金など事業に伴わないお金を標準に したほうがよい場合があります。この考え方に基づいて市町村の財政規模を表したも のが標準財政規模です。 説明⑧ 小平市に入ってくる収入はいくら?(歳入) 「歳入」の表をご覧ください。 地方税から地方債までの収入項目があり、平成16年度は 501 億 1,357 万円の収入 がありました。 小平市の収入の主なものは次のとおりです。 ・平成 16 年度歳入の内訳をみてみると… <1万円未満四捨五入> その他 98億8,564万円 (19.6%) 地方債 36億3,580万円 (7.3%) 都支出金 44億8,899万円 (9.0%) 国庫支出金 53億4,861万円 (10.7%) 地方税 267億5,453万円 (53.4%) 説明⑨ 小平市に支払った税金はいくら?(歳入:地方税) 税金のうち、地方に直接収入されるものを「地方税」といいます。その他の国に払う税 金の一部は「国庫支出金」「交付税」などの形で市町村に回ってきます。 皆さんが小平市に支払った税金は 267 億 5,453 万円で、市民 1 人あたりでは約 15 万円になります。 説明⑩小平市はどれだけ借金をしたの?(歳入:地方債) 市がその年度に借りたお金は「地方債(市債)」欄に計上されます。 市が借金できるのは、「学校」「道路」「図書館」の建設費や土地の購入など将来世 代に財産として残せるものについて認められています。 しかし、例外として減税補てん債・臨時財政対策債等、収入不足を補てんするため の借り入れもあります。 平成 16 年度、小平市は 36 億 3,580 万円、市民 1 人あたりでは約 2 万円の新たな 借金をしました。 説明⑪小平市の借金の返済額は?(歳出:公債費) その年度の借金の返済額は「公債費」として歳出に計上されます。 平成 16 年度、小平市は 43 億 7,401 万円(利子含む)、市民 1 人あたりでは約 2 万 4 千円の借金を返済しました。 「地方債(歳入)と公債費(歳出)の関係図」 市町村 国 都道府県 郵便局 都道府県 銀行 借入 地方債(歳入) 等 等 貸付側 返済 公債費(歳出) 借入側 説明⑫ 福祉や教育関係のお金はいくら?(目的別歳出) 目的別歳出をご覧ください。 これにより、福祉関係(民生費)や学校・図書館・公民館等関係(教育費)、借金の返 済(公債費)にかかった経費などがわかります。 →各区分の詳しい説明は別ファイルの用語集をご参照ください。 ・平成 16 年度目的別歳出内訳をみてみると… <1万円未満四捨五入> その他 120億9,395万円 (24.8%) 民生費 179億928万円 (36.7%) 教育費 61億4,644万円 (12.6%) 土木費 62億5,254万円 (12.8%) 総務費 63億7,981万円 (13.1%) 説明⑬ 職員の給料などのお金はいくら?(性質別経費) 性質別歳出をご覧ください。 これにより、職員の給料等、人を雇うのにかかるお金(人件費)、生活保護や児童手 当等、市民生活の補助となるお金(扶助費)、借金の返済にあてられるお金(公債費)、 委託や物品購入等モノ・サービスを購入するのにかかるお金(物件費)、特別会計など への補助(繰出金)にかかった経費などがわかります。 →各項目の詳しい説明は別ファイルの用語集をご参照ください。 ・平成 16 年度性質別歳出内訳をみてみると… <1万円未満四捨五入> その他 109億2,866万円 (22.4%) 繰出金 65億5,832万円 (13.4%) 物件費 74億3,240万円 (15.2%) 人件費 101億6,885万円 (20.9%) 扶助費 93億1,978万円 (19.1%) 公債費 43億7,401万円 (9.0%) ※ 目的別経費と性質別経費の違い(同じお金でも名前は2つ!) 決算ではお金の使い道を2つの切り口からとらえます。 「市立保育園保育士の給料」を例にとって考えてみましょう。 目的別で考えると… 「こどもの保育(福祉)のため」にかかるお金なので民生費 性質別で考えると… 「人を雇う」のにかかるお金なので人件費 使われるお金の「目的」(福祉のためなのか、教育のためなのか)に着目すれば「目 的別」、使われるお金の「性質」(モノの購入なのか、人を雇うのか)に着目すれば「性 質別」となります。