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フィリップ・ビヤール(元下請け原発労働者) 1985
フィリップ・ビヤール(元下請け原発労働者) 1985-2006 年:仏電力公社の下請け労働者として、保全作業に関わる。複数の原発で働く。 1985-1998 年:ソデ=ガニュロー社の下請けとして、その後、デラットル=ルヴィヴィエ社の 下請けとして働く。デラットル=ルヴィヴィエ社はその後、エンデル社となり、現在は原発の現 場から外され、石油化学関連の機械の保全の仕事を自宅から近い工場で行なっている。 訴訟関連: 2009 年:下請け原発労働者の窮状を告発。過剰な被ばく、また医療の追跡検査がないことを証 言 2010 年 5 月:証言行動によって、原発労働現場から外されたことに対して労働審判所に提訴 2010 年 6 月:労働審判所での裁判 2011 年 2 月:労働審判所での裁判に敗訴 2011 年 2 月:ルーアン行政上告裁判所は、ビヤールの提訴理由を認め、審査を開始。 2011 年 6 月:ルーアン行政上告裁判所での上訴は、最終的には敗訴となる。 2014 年 4 月:ル・アーヴル労働審判所に、ニッケル、アスベストに曝されたことでガンになる 可能性があり、精神的被害を被った故の提訴を行なう。 ──────────────────────────────────────── 2010 年6月1日付 労働裁判所訴訟:2010 年6月1日 原子力産業の下請け企業で働くフィリップ・ビヤール氏は、職場復帰の権利を得るために 20 10 日6月1日ルーアンの労働裁判所に出頭した。判決は 10 月 14 日。 下請け衛生保健協会の代表であるフィリップ・ビヤール氏は、組合活動を理由に雇用主 ENDEL(GDF・スエズグループ)から報復措置を受けた。氏は職員代表として、下請け労働者 の放射線被曝を告発するため、何度も警告を発してきた。彼が施設から施設を「たらい回し」に される仕事を拒否すると、EDF(フランス電力公社)側は離職するよう彼に強要してきた。 EDF は、彼は発電所にとって「好ましくない」人物であると明言した 以来、フィリップ・ビヤール氏は労働裁判所で職場復帰の権利回復を勝ち取ったが、ENDEL 1 は裁判所の命令を実行することを拒んでいる。経営側は原子力産業で働く従業員の確保に苦労し ているが、パリュエル原子力発電所とペンリー原子力発電所では臨時雇いの労働者を働かせ、 フィリップ・ビヤール氏には彼の専門外である石油化学部門に異動するよう要求している。 フィリップ・ビヤール氏は、組合員としての活動を妨害され、またこれを口実に差別を受けた として、ルーアンの裁判所に告訴状を提出した。彼は、労働省の査察に続く二つの訴訟で損害賠 償を請求している。第一のものは ENDEL から受けた妨害に関する訴訟、第二は法の適用外にあ る臨時雇い労働者の雇用に関するものだ。 「脱原発」ネットワークは、死をもたらし、闇につつまれた原子力産業全体を断固として糾弾 する。フィリップ・ビヤール氏の解雇は、告発者に対して圧力をかけるためのものである。私た ちは、フィリップ・ビヤール氏のように原子力産業によって強要されたひどい労働条件の犠牲と なり、適切な医療検査を受けることなく放射線にさらされることを余儀なくされている原発労働 者を支援することに決めた。 ブランドイメージを維持するために、EDF は最も危険でな作業を注目を浴びることの少ない、 不安定な地位にある下請け企業の労働者にさせるという道を選んだ。これらの企業から、毎年 25,000 から 30,000 人の労働者が放射線を浴びる現場に直接送られている。EDF はこの仕組み を使うことで、保健衛生上の大醜聞が暴露されるのを免れている:フランスの発電所における放 射線の年間線量の 80 パーセント以上を浴びている下請け企業の労働者たちのデータは、疫学研 究において数値化されていないのだ! 原子力施設が老朽化し、加えて保守整備にかける時間も少なくなっているため、リスクは以前 よりさらに増している。それに対し、当局の公式見解はあいもかわらず「異常なし」だ。健康と 安全よりも、財政上の問題が優先されているのだ。今こそ、他のエネルギー生産の方法へ向けて 舵を切ることが求められており、そうすれば労働者も住民も危険にさらすことなく、各地域に行 き渡った、信頼できる、より多くの雇用を生み出すことが可能になるのである。 2