...

農薬の登録申請書等に添付する資料について

by user

on
Category: Documents
26

views

Report

Comments

Transcript

農薬の登録申請書等に添付する資料について
農薬の登録申請書等に添付する資料について
( 平 成1 4年1 月 10日付け13生産第 39 87号農林水産省生産局長通知)
一部改正
平 成 17 年3 月 16 日
一部改正
平 成 19 年4 月 2日
一部改正
平 成2 6 年5 月1 5 日
1 6消 安 第9 26 2 号
18 消安 第 14 85 3 号
2 6消 安第 5 35 号
別紙
第1
1
農 薬登 録 申請 書に 添 付す る 農薬 の検 査 に関 する 資 料及 び 書類 につ い て
農薬 登録 申 請書 に添 付 する 農 薬の 検査 に 関す る資 料 につ い て
( 1 ) 農 薬 取 締 法 ( 昭 和 23年 法 律 第 82号 。 以 下 「 法 」 と い う 。) 第 2 条 第 2 項 ( 法 第 15条 の 2
第 6 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 む 。) の 規 定 に 基 づ き 農 薬 ( 天 敵 及 び 微 生 物 を 有 効 成 分
と す る も の を 除 く 。 以 下 、 同 じ 。) の 登 録 を 申 請 す る 者 ( 以 下 「 申 請 者 」 と い う 。) は 、
農薬 登録 申 請書 に次 に 掲げ る 資料 を添 付 して 提出 す るも の とす る。
①
農薬 の 物理 的化 学 的性 状 に関 する 資 料
②
農薬 の 経時 安定 性 に関 す る資 料
③
農薬 ( 製剤 )及 び 原体 の 成分 組成 、 製造 方法 等 に関 す る資 料
④
農薬 中 のダ イオ キ シン 類 の検 査に 関 する 資料
⑤
農薬 中 のダ イオ キ シン 類 以外 の有 害 混在 物の 検 査に 関 する 資料
⑥
農薬 の 水産 動植 物 被害 予 測濃 度に 関 する 資料
⑦
農薬 の 水質 汚濁 予 測濃 度 に関 する 資 料
( 2 )( 1 ) の ① 及 び ② の 検 査 の 実 施 方 法 は 、 別 添 1 「 農 薬 の 物 理 化 学 的 性 状 及 び 経 時 安 定 性
に関 する 検 査の 実施 に 係る 指 針」 にお い て定 める も のと す る。
( 3 )( 1 ) の ③ か ら ⑤ ま で に 掲 げ る 資 料 ( ③ に あ っ て は 原 体 の 成 分 組 成 の 分 析 に 関 す る も の
に 限 る 。) の 作 成 に 係 る 分 析 又 は 検 査 は 、「 農 薬 の 毒 性 に 関 す る 試 験 成 績 の 適 正 実 施 に つ
い て 」( 平 成 11年 10月 1 日 付 け 11農 産 第 6283号 農 林 水 産 省 農 産 園 芸 局 長 通 知 。 以 下 「 適 正
実 施 に つ い て 」 と い う 。) に 基 づ く 農 薬 G L P 基 準 に 適 合 し て い る 試 験 施 設 に お い て 実 施
する も の と す る。 こ の 場 合 に お いて 、 当 該 分析 又 は 検 査 は 、 適正 実 施 に つ いて の 記の 2 の
(3 ) に 掲 げ る試 験 分 野 ( 物 理 的化 学 的 性 状に 関 す る 試 験 分 野) に 係 る 分 析又 は 検査 と み
なす もの と する 。
( 4 )( 3 ) に か か わ ら ず 、 ④ に 掲 げ る 資 料 の 作 成 に 係 る 分 析 又 は 検 査 に つ い て は 、 農 薬 G L
P基 準 に 適 合 して い る 試 験 施 設 と同 等 に 運 営管 理 さ れ て い る と認 め ら れ る 次に 掲 げる 試 験
施設 にお い て実 施す る こと が でき るも の とす る。
①
OE C D G L P 基 準に 適 合 し て いる 試 験 施 設 又 はそ れ と 同 等 の GL P 基 準に 適合 し て
い る試 験 施設
②
国が ダ イオ キシ ン 類の 分 析に 関し て 十分 能力 が ある と 認め た機 関
( 5 )( 1 ) の ⑥ に 掲 げ る 資 料 の 作 成 方 法 は 、 別 添 2 「 農 薬 の 水 産 動 植 物 被 害 予 測 濃 度 の 算 定
方法 」に お いて 定め る もの と する 。
( 6 )( 1 ) の ⑦ に 掲 げ る 資 料 の 作 成 方 法 は 、 別 添 3 「 農 薬 の 水 質 汚 濁 予 測 濃 度 の 算 定 方 法 」
にお いて 定 める もの と する 。
2
農薬 登録 申 請書 に添 付 する 書 類に つい て
農 薬 取 締 法 施 行 規 則 ( 昭 和 2 6 年 農 林 省 令 第 2 1 号 。 以 下 「 省 令 」 と い う 。) 第 1 条 、 第 4
条 の 2 、 第5 条 第 1 項 、 第 12 条 及 び 第 15 条 に 規 定 す る申 請 書 又 は 届 出書 に は 、別 表に 定 め
る 書 類を 添付 す るも のと す る。
第2
1
農 薬の 見 本に つい て
法 第 2 条 第 2 項 ( 法 第 15条 の 2 第 6 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 む 。) の 規 定 に 基 づ き 農
-1-
薬 の 申 請者 は 、 申 請 に係 る 農 薬 の 見本 と あ わ せ て 、 農薬 の 原 体 の見 本 及 び 有 効 成分 の純 品 の
見 本を 提出 す るも のと す る。
2
農 薬 の申 請 者 は 、 農 薬 取締 法 施 行 規 則( 昭 和 26年 農 林 省令 第 21号 。 以 下「 施 行規 則」 と い
う 。) の 規 定 に 基 づ く 農 薬 登 録 申 請 見 本 検 査 書 に 農 薬 の 見 本 の 検 査 に 関 す る 資 料 を 添 付 し て
提 出す るも の とす る。
第3
資 料の 提 出に つい て
申 請者 は、第 1及 び第 2 の2 に掲 げ る資 料 の提 出に 際 して は、提 出す る 個々 の資 料の 一 覧表 、
概 要 及 び 考察 並 び に 確 認 表 を作 成 し て 、 資料 と と も に 提 出す る も の と す る。 各 資 料を 提出 す る
上 で 必要 な事 項 は、 消費 ・ 安全 局 農産 安全 管 理課 長が 別 に定 め る。
第4
資 料の 提 出の 除外 に つい て
第 1 及 び 第 2 の2 に 掲 げ る 資料 に つ き そ の 提 出を 要 し な い合 理 的 理 由 が ある 場 合に は、 申 請
者 は 、当 該理 由 を記 載し た 書類 等 を当 該資 料 に代 えて 提 出す る こと がで き る。
第5
農 薬登 録 申請 書等 に 添付 す る資 料等 の 代替 等に つ いて
第 1 の 1 に 掲 げる 資 料 が 、 既に 他 の 登 録 申 請 にお い て 提 出さ れ て お り 、 かつ 、 これ らの 資 料
を 当 該 申 請に 係 る 農 薬 の 資 料と し て 利 用 する こ と が で き ると 認 め ら れ る 場合 に は 、申 請者 は 、
別 記 様式 によ る 資料 代替 書 を当 該 資料 に代 え て提 出す る こと が でき る。
こ の 場 合に お い て 、 利 用 しよ う と す る 資料 を 提 出 し た 者が 当 該 申 請 者 と異 な る 場合 にあ っ て
は 、 当 該 申請 者 は 、 利 用 し よう す る 資 料 を提 出 し た 者 が 当該 資 料 を 利 用 して 差 し 支え ない と 認
め た 旨を 記し た 書類 を添 付 しな け れば なら な い。
第1の2に掲げる書類及び第2の1に掲げる農薬の原体の見本及び有効成分の純品の見本
( 第 5 に お い て 「 書 類 等 」 と い う 。) が 、 既 に 他 の 登 録 申 請 に お い て 提 出 さ れ て お り 、 か つ 、
こ れ ら の 書類 等 を 当 該 申 請 に係 る 農 薬 の 書類 等 と し て 利 用す る こ と が で きる と 認 めら れる 場 合
に は 、申 請者 は 、当 該書 類 等に つ いて その 提 出を 省略 す るこ と がで きる 。
第6
資 料等 の 追加 要求 に つい て
法 第 2 条 第 3 項の 規 定 に 基 づき 行 わ れ る 登 録 検査 上 必 要 があ る と 認 め ら れる 場 合に は、 生 産
局 長 は 申 請者 に 対 し 、 申 請 に係 る 農 薬 に つき 、 必 要 な 資 料等 の 提 出 を 要 求す る こ とが でき る 。
附
則
本 通知 の規 定 は以 下に よ り適 用 する 。
( 1 )こ の通 知 は平 成1 4 年2 月 10 日以 降 の農 薬の 登 録申 請 につ いて 適 用す る。
た だし 、 現 に 登録 を 受 け て い る農 薬 及 び 現 に 登録 を 受 け て いる 農 薬 と同 一 の原 体に つ い
ては 、こ の 限り では な い。
( 2 ) 第 1の ( 3 ) の 規 定 は、 平 成 1 5 年1 月 1 0 日 以 降開 始 さ れ た 資 料の 作 成 に係 る分 析 又
は検 査に つ いて 適用 す るも の とす る。
( 3 ) 第 1の ( 1 ) の ⑥ の 資料 に つ い て は、 平 成 1 7 年 4月 1 日 以 降 の 農薬 の 登 録申 請に つ い
て適 用す る 。
-2-
( 4 ) 第 1の ( 1 ) の ⑦ の 資料 に つ い て は、 平 成 1 8 年 8月 3 日 以 降 の 農薬 の 登 録申 請に つ い
て適 用す る 。
附 則 (平 成2 6 年5 月1 5 日)
1.こ の通 知 によ る改 正 は、平成 2 6年 5 月1 5日 以 降の 農薬 の 登録 申 請に つい て適 用 する 。
2 . 前 項の 規 定 に か かわ ら ず 、 適 用日 か ら 起 算 し て 1年 を 経 過 する 日 ま で に 登 録申 請さ れ た
農 薬 及 び こ の通 知 に よ る改 正 前 の 通 知 の 規定 に 基 づ き 登録 申 請 の 際 に資 料 を 提 出し て 現
に登録を受けている農薬と同一の有効成分を含有する農薬の登録申請の資料について
は 、 消 費 ・ 安全 局 農 産 安全 管 理 課 長 が 別 に定 め る と こ ろに よ り 、 そ の全 部 又 は 一部 に つ
い て、 な お従 前の 例 によ り 提出 する こ とが でき る 。
-3-
別表
届出書又は申請書
根拠(省
添
付
書
類
の種 類
令)
農薬 登録 申 請書
第1 条( 様
ア . 登記 簿謄 本 の写 し (法 人の 場 合)
式第 1号)
イ.法第15条の2第1項の登録であるとき
は、業務委託契約書等登録外国製造業者から
国内管理人として選任されていることを証明
す る書 類
相続、合併、分割
第4条の
ア . 登記 簿謄 本 の写 し (法 人の 場 合)
又は事業の譲渡し
2(様式
イ.地位の承継が行われたことを証明すること
による地位の承継
第2号の
の届出及び農薬登
3)
が でき る書 類
録票書替交付(交
付) 申請 書
農薬登録票記載事
第5条第
登記簿謄本の写し(法第2条第2項第1号に掲
項変更届出及び書
1項(様
げ る 事項 に変 更 が生 じ た場 合に 限 る。)
替交 付申 請 書
式第 4号)
国内 管理 人 変更 届
第12条
業務委託契約書等登録外国製造業者から国内管
(様式第
理 人 とし て選 任 され て いる こと を 証明 する 書 類
10 号)
外国製造農薬輸入
第15条
ア . 登記 簿謄 本 の写 し (法 人の 場 合)
業(変更、廃止)
(様式第
イ . 輸入 契約 書 の写 し 等
届
12 号)
-4-
(別記様 式)
資
料
代
替
書
年
農 林水産大 臣
月
日
殿
住
所
氏
名
法人の場 合にあって は、 その 名称
印
及び代表 者の氏名
下 記の と おり 、 農薬 の 登録 申 請に 係 る 資 料に つ いて ( 平成 14 年 1 月1 0 日 付け
1 3 生産 第 39 8 7号 生 産局 長 通知 ) の 記 5の 規 定に 基 づき 、資 料 の 代替 に つ いて
申し 出ます。
記
1 . 農薬 の 種類 及 び名 称 (現 に 登録 を 受 け てい る 農薬 に あっ ては 、 登 録番 号 も 記載
す ること。)
2.代替 の対象とな る資料の 内容並び に利用する 資料に係 る農薬の 種類及び名 称( 現
に 登録を受 けている 農薬 について は、そ の登 録番 号も 記載する こと。)
(日本工 業規格A 4)
備考
氏名(法人の場合にあっては、代表者の氏名)を自署する場合においては、押印を省略
すること ができる 。
-5-
(別添1)
「 農薬 の 物理 的化 学的 性 状 及び 経時 的安 定 性に 関す る 検査 の 実施 に係 る 指針 」
項
Ⅰ
目
頁
基本 的事 項
6
1 .基 本的 考 え方
2 .被 験物 質 につ いて
3 .目 的
Ⅱ
農薬 の物 理 的化 学的 性 状に 関 する 検査
6
1 .粉 末度 、 見掛 け比 重 、懸 垂 性、 水和 性 、p H、
原液 安定 性 及び 希釈 液 安定 性 の測 定法
6
2 .粒 度、 安 息角 の測 定 法
6
3 .色 調測 定 法
6
4 .浮 遊性 指 数測 定法
7
5 .平 均粒 径 及び 0.01mm 以 下の 粒子 含 有率 測定 法
10
( アン ド レア ゼン ピ ペッ ト 法)
Ⅲ
6 .流 動性 測 定法
11
7 .水 分測 定 法
12
8 .崩 壊性 測 定法
12
9 .水 中崩 壊 性測 定法
12
10. 水 中分 散性 測 定法
12
11. 火 炎長 測定 法
13
12. そ の他 の検 査 項目 の 測定 法
13
農薬 の経 時 安定 性に 関 する 検 査
○ 別 添表 1
13
農 薬製 剤の 一 般色 名 及び 三属 性 によ る
14
代 表的 な表 示 記号
○ 別 添表 2
標 準粉 体の 化 学組 成 等
15
○ 別 添表 3
常 用標 準粉 体 の規 格
15
○ 別 添図 1
浮 遊性 指数 測 定装 置
16
○ 別 添図 2
内 圧を 測定 す る器 具
17
○ 別 添図 3
粉 体濃 度及 び 浮遊 性 指数 の関 係 図
17
○ 別 添図 4
流 動性 を測 定 する 装 置の 概要 図
18
-6-
<Ⅰ
基 本的 事項 >
1 . 基本 的考 え 方
( 1 ) 本 指針 は 、 農 薬 の 登 録申 請 に 当 た って 提 出 す る 製 剤の 物 理 的 化 学 的性 状 及 び農 薬の 経 時
安定 性に 関 する 検査 を 実施 す る際 の目 安 とし て利 用 する も ので ある 。
( 2 ) 試 験実 施 者 は 、 本 指 針に 厳 密 に 従 うこ と を 要 求 さ れて い る も の で はな い 。 また 、試 験 実
施者 が 被 験 物 質の 特 性 に 応 じ 、 試験 の 目 的 をよ り 的 確 に 満 た すた め 試 験 方 法に 変 更を 加 え
ると いう こ とを 妨げ る もの で はな い。
( 3 ) な お、 こ れ ら の 方 法 以外 の 公 定 な 方法 ( C I P A C法 、 J I S 法 等) で 、 以下 のテ ス ト
ガイ ドラ イ ンと 同等 以 上の 結 果が 得ら れ る場 合は 、その 試 験成 績 も利 用す る こと がで き る。
2 . 被験 物質 に つい て
製剤 と する 。用 い る製 剤は 、 農薬 見 本品 と同 等 のも ので な けれ ば なら ない 。
3 . 目的
以下 の 試 験 は 、農 薬 の 物 理 的 化 学的 性 状 を 得る こ と に よ り 製 品の 均 一 性 及 び散 布 性能 等 を
確 認 す るこ と 並 び に 農薬 の 有 効 成 分含 有 量 及 び 物 理 的化 学 的 性 状の 経 時 的 な 変 化等 に関 す る
情 報を 得る こ とに より 、 製品 の 効果 及び 散 布性 能等 を 確認 す るこ とを 目 的と する 。
<Ⅱ
農 薬の 物 理的 化学 的 性状 に関 す る検 査 >
1 . 粉末 度、 見 掛け 比重 、 懸垂 性 、水 和性 、 pH 、原 液 安定 性 及び 希釈 液 安定 性の 測 定法
( 1 )測 定は、「 物理 性検 定法 」( 昭和 35 年 2 月 3 日 農 林省 告示 第 71 号) に 規定 す る方 法に よ
り行 うも の とす る。
( 2 )粉 末度 の 測定 にお け るF D 剤の 試料 の 量は 、10 g と する 。
( 3 )「 物 理 性 検 定 法 」 中 「 6 . 乳 剤 原 液 の 安 定 性 」 に 係 る 検 定 法 は 、 水 和 剤 、 液 剤 、 油 剤 、
微量 散 布 剤 、 マシ ン 油 剤 、 展 着 剤等 液 状 の 製剤 に 係 る 原 液 の 安定 性 の 測 定 につ い ても 準 用
する 。
2 . 粒度 、安 息 角の 測定 法
測定 は、「 農薬 取 締法 第 14 条第 2 項の 規 定に 基づ く 農薬 の検 査 方法」(昭 和 50 年 7 月 25
日 農林 省告 示 第 750 号 ) に規 定 する 方 法に より 行 うも のと す る。
3 . 色調 測定 法
( 1 )目 的
農 薬製 剤 の色 調を 測 定す る こと を目 的 とす る。
( 2 )測 定方 法
原 則と し て、JIS-Z-8723-1975「 表 面色 の 比較 方法 」に基 づき、以 下に よ り行 う もの する 。
①
標準 面
標準 の 色票 とし て は、日 本規 格協 会 発行 の「 JIS-Z-8721 に 準 拠し た標 準 色票」を用 い、
別 添 表 1 「 農薬 製 剤 の 一般 色 名 及 び 三 属 性に よ る 代 表 的な 表 示 記 号 」中 の 「 三 属性 に よ
-7-
る 表 示 記 号 」に 対 応 し た標 準 色 票 を 基 準 とし て 検 査 し 、必 要 に 応 じ てこ れ に 近 似し た 色
票 も参 考 とす る。
②
採光
直射 日 光を 避け た 自然 光 (日 の出 3 時間 後か ら 日没 3 時間 前ま で)。
③
試料 の 採取 方法
固形 の 試 料 は そ の 1g を 白 紙 上 又は 白 紙 に お い た時 計 ザ ラ に と る。 液 状 の試 料は 内 径
15mm の 無色 の 試験 管に 入 れ液 層 を 30mm と す る 。
④
観察
観察 は ② の 採 光 の 下で 行 う 。 固 形の 試 料 は 平 に なら し 、 試 料 面 をつ く る 。試 料面 と 標
準 面 を な る べく 見 比 べ やす い よ う に 隣 接 配置 し 、 左 右 入れ 替 え て く り返 し 比 較 観察 し 判
定 す る 。 マ スク ( 試 料 面及 び 標 準 面 の 上 にお く 開 口 の ある 無 彩 色 ) を用 い る 場 合、 そ の
明 度が 試 料面 に近 似 し、 か つ試 料面 よ り低 い明 度 とす る 。
液状 の 試料 は白 紙 を背 景 とし 標準 面 と比 較観 察 し判 定 する 。
( 3 )表 示方 法
色 の表 示 方 法 は 以 下 のと お り と す る。 な お 、 毒 物 及び 劇 物 取 締 法 (昭 和 2 5年 法律 第 3
03 号 ) 第 1 3条 の 規 定 に 基 づ き着 色 す る こと と さ れ て い る もの に つ い て は、 当 該法 律 の
規定 によ る もの とす る 。
①
農 薬 製 剤 の 色 調 の 測 定 は 、 原 則 と し て JIS-Z-8102-1967「 色 名 」 に 準 じ る 。 有 彩 色 の 基
本 色 名 は 赤 色、 黄 赤 色 、黄 色 、 黄 緑 色 、 緑色 、 青 緑 色 、青 色 、 青 紫 色、 紫 色 、 赤紫 色 と
す る 。 無 彩 色の 基 本 色 名は 白 色 、 灰 色 、 黒色 と す る 。 これ ら の ほ か 、有 彩 色 、 無彩 色 か
ら なる 類 白色 、有 彩 色か ら なる 褐色 も 用い るこ と がで き る。
明度 及 び彩 度に 関 する 修 飾語 は、 淡 及び 暗を 用 いる 。
一 般 色 名 ( 基 本 色 名 及 び こ れ に 「 淡 」、「 暗 」 の 修 飾 語 を 付 け た も の ) と 、 三 属 性 に
よ る代 表 的な 表示 記 号と の 関係 は、 別 表の とお り であ る 。
②
農薬 製 剤 に 特 有 な 色の 表 示 と し て類 白 色 と 褐 色 があ る 。 類 白 色 は「 お お むね 白に 似 た
色 」 を 表 し 、す べ て の 色相 に 対 し 明 度 9 、彩 度 1 、 2 及び 明 度 8 、 彩度 1 に 該 当す る も
の で あ る 。 褐色 は 黄 赤 色と 似 て い る が 、 全体 的 に 明 度 が低 く 、 彩 度 も低 い 色 を 表す 。 別
表 に 記 載 さ れて い な い 黄褐 色 、 赤 褐 色 等 の表 現 は 用 い ない 。 淡 灰 色 、灰 色 、 暗 灰色 に つ
い ては 明 度は それ ぞ れ7、6; 5、4 ; 3、2 :彩 度は 0 及び 1 に該 当す る もの であ る。
乳 剤 、 液 剤 など の 溶 液 状の 農 薬 製 剤 の 色 には 、 反 射 光 に由 来 し た 白 色、 類 白 色 など の 色
は ない が 、ゾ ル剤 の よう な 微粒 子の 懸 濁液 では 白 色、 類 白色 など も 存在 する 。
4 . 浮遊 性指 数 測定 法
( 1 )目 的
本 試験 は、粉剤 の漂 流の し や すさ の目 安 であ る浮 遊性 指 数を 測 定す るこ と を目 的と す る。
( 2 )装 置
①
浮遊 性 指数 測定 装 置
浮遊 性 指 数 測 定 装 置は 、 別 添 図 1に 掲 げ る 構 成 のも の で あ っ て 、次 の 条 件を 具備 し て
い るも の とす る。
ア .吐 粉 試験 器
共 立 ㈱製 粉剤 標 準試 験 機型 式 NDT-3 又 は 同 等の 性能 を 有す るも の 。
イ .イ ン ピン ジャ ー 塵埃 計
-8-
柴田化学機械㈱製インピンジャーIP-62型セット又は同等の性能を有するも
の。
ウ .散 粉 箱
イ ン ピン ジャ ー 集塵 管 挿入 口で の 測定 値が 、 2± 1 mm 水 柱で あ るよ う に、 散粉 箱
にか かる 内圧(注1)を調 節してある もの。内圧 の調節は 、ガーゼ(日 本薬局方 ガー
ゼ (タ イ プ Ⅰ )を 8 重 に し た も の 。) を 貼 付 し た 排 気 口 開 口 部 分 の 面 積 ( 注 2 ) を 適 宜 増
減す る こと によ り 行う 。
②
分光 光 度計
( 3 )操 作及 び 算出 法
①
操作
ア .準 備
装 置 を組 み立 て 、 イ ンピ ン ジャ ー集 塵 管 (注 3) には 水 75ml を 入 れ、 別 添図 1の よ
うに 散 粉箱 に装 着 する 。
イ .散 粉
ホ ッ パ ー の 開 閉 弁 レ バ ー を 開 き 、 吐 粉 試 験 機 を 空 転 し 始 め 、 10 秒 後 に 薬 包 紙 に 採
取 し た 試 料 10.0g ( 注 4 ) を 一 時 に 投 入 し 、 弁 を 閉 じ る 。 投 入 後 30 秒 間 吐 粉 試 験 機 の
運転 を 継続 し、 散 粉を 行 う。 散粉 後 その まま 5 分 間 放置 す る。
ウ .捕 集
イ ン ピ ン ジ ャ ー 塵 埃 計 を 用 い て 、 毎 分 30 L の 流 量 で 1 分 間 吸 引 を 行 い 、 イ ン ピ ン
ジャ ー 集塵 管内 の 水に 散 粉箱 内を 浮 遊し てい る 粉剤 粒 子を 捕集 す る。
エ .吸 光 度の 測定
イ ン ピ ン ジ ャ ー 集 塵 管 内 の 懸 濁 液 を よ く 振 り 混ぜ て (注 5 ) 100ml の 共 栓三 角 フ ラ ス
コ に 移 し 、 6 % ド デシ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 液 ( 注6) 1 ml を 加 え て よ く
振 り 混 ぜ 粒 子 を 十 分 に 分 散 さ せ る 。 0.08%ド デ シ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 液
(注7) を 対照 と して 、 層長 1
cm で 波長 610nm に おけ る懸 濁 液の 吸 光度 を測 定 する 。
測定 は 、捕 集終 了 後 30 ~ 120 分 間の 範 囲内 で 行う 。
②
浮遊 性 指数 の算 出
ア .常 用 標準 粉体 の 浮遊 性 指数 (A ) を、 次の 式 を用 い て吸 光度 (B)に 換算 する 。
100 - 浮遊 性 指数 (A)
吸 光 度( B) = - log(
100
)
イ . 常 用 標 準粉 体 を 試 料と し て 、 ① の 操 作を 3 回 繰 り 返し 吸 光 度 を 換算 し 、 そ の平 均 値
(C )を求 め 、次 式に よ り、 測 定装 置に 係 る補 正係 数 (D ) を算 出す る 。
吸 光度 (B)
補 正 係数 (D ) =
平 均値 (C)
ウ . 同 様 に 被 検 粉 体 の 吸 光 度 (E )を 測 定 し 、 次 式 に よ り 、 当 該 被 検 粉 体 の 補 正 吸 光 度
を算 出 する 。
補 正 吸光 度
=
被 検 粉体 の吸 光 度(E )× 補 正係 数
エ . ウ の 補 正 吸 光 度 を 透 過 率 (% )に 換 算 し 、 次 式 に よ り 被 検 粉 体 の 浮 遊 性 指 数 を 算 出
する 。
浮遊 性指 数
=
100
-
透 過率 (% )
注 1 :散 粉箱 に かか る内 圧 は、 別 添図 2に 掲 げる 器具 を 用い て 測定 する 。
-9-
図のゴム栓を、散粉箱の インピンジャー集塵管挿入口に密装し、吐粉試験機を空運転
す る。 ガ ラス 製U 字 管内 の 水差 をも っ て散 粉箱 に かか る 内圧 とす る 。
2 :排 気口 開 口部 分の 面 積は 、 10cm × 10cm を 目 安 とし 、ガ ーゼ は 散粉 箱 の内 側 から 貼付 す
る。
3 :イ ンピ ン ジャ ー集 塵 管内 の しぶ き止 は 、 175 目 盛 りの 位 置に 装 置す る こと 。
4 :標 準粉 体 及び 被検 粉 体の 100g を 250ml 広 口 ポ リエ チレ ン ビン に それ ぞ れ量 りと り、 デ
シ ケ ー タ ー 内 で 25 ℃ 恒 温 で 一 晩 置 い た も の を 試 料 と す る 。 試 料 を ホ ッ パ ー に 投 入 す る
と きは 、 試料 のま い あが り がな いよ う にな めら か に投 入 する こと 。
5 : イ ンピ ン ジ ャ ー 集塵 管 上 部 口 に付 着 し た 粒 子 は 、上 部 口 を 指で お さ え 数 回 よく 倒立 し て
振 り混 ぜ 粒子 を集 塵 管の 中 に洗 い混 ぜ るこ と。
6 : 6 %ド デ シ ル ベ ンゼ ン ス ル ホ ン酸 ナ ト リ ウ ム 液 :ド デ シ ル ベン ゼ ン ス ル ホ ン酸 ナト リ ウ
ム (試薬 1級 )6.0g を 水に 溶 かし 、 全量 を 100ml と す る 。
7 : 0.08%ド デ シ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 液 : 6%ド デ シ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト
リ ウム 液 1 ml に 蒸留 水 75ml を 加 える 。
( 4 )F D剤 の 浮遊 性指 数 の測 定 につ いて
F D 剤 の 浮 遊性 指 数 を 測 定 す る場 合 に あ って は 、 上 記 に よ る方 法 に 加 え 、以 下 の事 項 に
従っ て実 施 する もの と する 。
①
検量 線 の作 成
ア .供 試 試料 によ る 検量 線
供 試 試料 10、20、30、40、50mg を 正 確 に量 りと り、75ml の 蒸 留水 を 入れ た別 々 の 100ml
の 共せ ん 三 角 フ ラ スコ に 加 え る 。 これ ら に 6 % ドデ シ ル ベ ン ゼ ンス ル ホ ン 酸 ナト リ ウ
ム 液 1 ml を ホ ー ル ピ ペ ッ ト で 加 え 軽 く 振 り 混 ぜ 、 粒 子 を 分 散 さ せ る 。 これ ら の 懸 濁
液 に つ い て 0.08%ド デ シ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 液 を 対 照 液 と して 、 層 長 1
cm、 波 長 610nm に お け る 吸 光 度 を 測 定 す る 。 横軸 に 試 料 濃 度(mg/76ml)、 縦軸 に 吸 光
度を と り検 量線 を 作図 す る。
イ .標 準 粉体 によ る 検量 線
標 準 粉体 5、 10、 15、 20、 25、 50、 100mg を 正 確に 量 りと り 、75ml の 蒸 留水
を入
れ た 別 々 の 100ml の 共 せ ん 三 角 フ ラ ス コ に 加 え る 。 こ れ ら に 6 % ド デ シ ル ベ ン ゼ ン
ス ル ホ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 液 1 ml を ホ ー ル ピ ペ ッ ト で 加 え 軽 く 振 り 混 ぜ 、 粒子 を 分 散 さ
せ る 。 こ れ ら の 懸 濁 液 に つ い て 0.08%ド デ シ ル ベ ン ゼ ン ス ル ホ ン 酸 ナ ト リウ ム 液 を 対
照 液 と し て 、 層 長 1 cm、 波 長 610nm に お け る 浮 遊 性 指 数 (100 - 透 過 率 )を 算 出 し 、
縦軸 に 粉体 濃度 (mg/76ml)、横 軸に 浮 遊性 指 数を と り、検量 線を 作 図す る(別 添 図3 )。
②
浮遊 性 指数 測定 法 (3 ) の① のイ . 散粉
ホ ッ パ ー の 開 閉 弁 レ バ ー を 開 き 、 吐 粉 試 験 機 を 空 転 し 始 め 、 10 秒 後 に 薬 包 紙 に 採 取
し た試 料 5.0g を 約 20 秒 間 で投 入し 、 弁を 閉 じる 。投 入後 10 秒 間吐 粉 試験 機 の運 転を 継
続 し、 散 粉を 行う 。 散粉 後 その まま 5 分間 放置 す る。
③
浮遊 性 指数 の算 出
浮遊 性 指 数 測 定 法 (3 ) の ① の エで 得 ら れ た 値 から 、 供 試 試 料 によ る 検 量線 を用 い て
捕集試料濃度を求める。この値を 2 倍して、標準粉体による検量線を用いて、浮遊性
指 数を 求 める 。
④
標準 粉 体
平 均 粒 径 が 0.002mm 程 度 の 粒 子 か ら な る カ オ リ ン 系 鉱 物 質 微 粉 で 、 ① に 従 っ て 作 成
- 10 -
し た検 量 線が 別添 図 3に 示 され た検 量 線と 同一 の 曲線 が 得ら れる も のを 用い る 。
( 5 )定 義
①
浮遊 性 指 数 : 粉 剤 の漂 流 飛 散 の 度合 い を 示 す 計 量単 位 と し て 、 標準 粉 体 の浮 遊性 指 数
に 基づ き 定め られ た もの を いう 。
標 準 粉 体 : 日 本 工 業 規 格 Z8901 に 規 定 さ れ て い る 「 ダ ス ト 2 種 」 の 規 格の も の で あ
②
り 、 常 用 標 準粉 体 の 浮 遊性 指 数 を 定 め る ため に 用 い ら れる 。 標 準 粉 体の 化 学 組 成等 は 、
別 添表 2 のと おり で ある 。
③
常用 標 準 粉 体 : 粉 剤の 浮 遊 性 指 数を 測 定 す る た めの 標 準 と し て 、農 林 水 産省 が指 定 し
た パイ ロ フィ ライ ト 系鉱 物 質微 粉で あ って、別 添 表3 の規 格 を有 す るも のを いう 。なお 、
常 用標 準 粉体 は、 容 器に 密 封し てデ シ ケー ター 内 に保 管 する もの と する 。
5 . 平均 粒径 及 び 0.01mm 以 下 の粒 子含 有 率測 定法 ( アン ド レア ゼン ピ ペッ ト法 )
( 1 )目 的
本 試 験 は 、 粒 剤 の 粒 の 平 均 粒 径 及 び 0.01mm 以 下 の 粒 子 含 有 率 を 測 定 す る こと を 目 的 と
する 。
( 2 )操 作及 び 算出 法
①
操作
試料 約 5g を 精秤 し て 500ml の ビー カ ーに 入れ 、 分散 媒約 300ml を 加え スタ ー ラー で
撹 拌 し て 完 全に 二 次 凝 集を ほ ぐ す 。 次 に ビー カ ー 内 の 懸濁 液 を 沈 降 管に 洗 い 移 し、 分 散
媒 を加 え て標 線の 約 2 mm 下 ま で 満た し、ピ ペッ ト を入 れて 標線 ま で分 散 媒を 加 える。
測 定 準 備 が 完 了 し た ア ン ド レ ア ゼ ン ピ ペ ッ ト を 20 ℃ 恒 温 槽 か ら と り 出 し 横 向 き の 状
態 で左 右 に激 しく 振 とう し 、と きど き 上下 に転 倒 しな が らよ く分 散 させ る。
最 後は 転 倒の みを 繰 り返 し て振 とう を 行う (振と う時 間 は 2 ~ 3 分程 度 )。振 と う終 了 後、
直ちに恒温槽に入れると同時に ストップウオッチで時間の計測を開始し、一定時間ご
と に蒸 発 皿に 分取 す る。
分 取 し た 懸 濁 液 は ウ ォ ー タ ー バ ス 上 で 乾 燥 し た 後 さ ら に 105 ℃ の 定 温 器 中 で 2 時 間
乾 燥す る 。乾 燥完 了 後デ シ ケー タ中 で 30 分 放 冷し 重 量を 測定 す る。
また 、 試料 の真 比 重を 比 重ビ ン法 に より 測定 す る。
②
平均 粒 径算 出法
各 フ ラ ク シ ョ ン の 中 心 粒 径 に 粒 度 分 布 ( % ) を 乗 じ て 、 100 で 除 し た 積 算粒 径 平 均 を
求 めて 平 均粒 径と す る。
粒度 分 布 測 定 装 置 など を 使 用 す る場 合 に は 、 あ らか じ め 本 法 と の相 関 を 確認 した 上 で
用 いる も のと する 。
各フ ラ ク シ ョ ン ご とに 式 1 に よ り中 心 粒 径 及 び 式2 に よ り 粒 度 分布 ( % )を 求め 、 式
3 によ り 平均 粒径 を 求め る 。
なお 、 試 料 の 真 比 重は 比 重 ビ ン 法に よ り 測 定 し 、式 1 に よ り 粒 子径 と 分 取時 間
の 関係 を 計算 する 。
t=
h
v
= 18
qh
(p - p 0 ) g
×
1
d2
・・・・・式1
q:
分 散媒 の粘 性係 数 (0.2%ネ オゲ ン パウ ダ ー液 =0.01031)
h:
液 面よ りサ ンプ リ ング 位 置ま で の距 離
- 11 -
p:
試 料の 真比 重
p 0:
水の 真 比重
g:
重 力の 加速 度
d:
沈 降粒 子の 直径 (cm)・・・中 心粒 径
t:
分 取 時間 (秒)
分 散剤 :0.2 % ネオ ゲン パ ウダ ー 液に よる 20 ℃ の場 合
[例 ]
真 比 重=1.85
分 取時 間
時間
真 比重 =2.71
真 比 重=2.64
分 取時 間
分
秒
時間
分
分 取時 間
秒
時間
分
秒
50 μ m
2' 58"
1'
32"
1'
28"
40
4' 31"
2'
20"
2'
14"
30
7' 50"
4'
03"
3'
53"
20
17' 10"
8'
53"
8'
32"
33'
12"
09'
03"
10
1:
06' 52"
34'
36"
5
4:
20' 03"
2: 14'
33"
各フ ラク シ ョン の粒 度 分布 (%)= ( W
K
1
2:
- W 2 )× K × 100
・・・・・式2
550
=
試料 採取 量
550 :
10 :
×
10
沈 降管 標 線迄 の 内容 積(ml)
懸濁 液分 取 量(ml)
W1 :
分取 乾燥 後 の総 重 量
W2 :
分取 分散 媒 乾燥 後 の重 量(ネ オゲ ン パウ ダ ー)
中心 粒 径
平均 粒径
=
×
粒 度分 布( % )
Σ(
)
・・・・・式 3
100
③
0.01mm 以 下の 粒子 含 有率 測 定法
ア ン ド レ ア ゼ ン ピ ペ ッ ト 法 に よ る 粒 度 分 布 測 定 法 に よ り 求 め た 粒 度 分 布 か ら 0.01mm
以 下の 粒 子含 有率 を 算出 す る。
粒度 分 布 測 定 装 置 など を 使 用 す る場 合 に は 、 あ らか じ め 本 法 と の相 関 を 確認 した 上 で
用 いる も のと する 。
6 . 流動 性測 定 法
( 1 )目 的
散 粉機 の 吐 出 性 に 合 致す る 物 理 性 を得 る た め 、 流 動性 を 測 定 す る こと を 目 的と し、 バ イ
ブレ ー タ ー に より 粉 剤 に 振 動 を 与え 装 置 の 網部 か ら 落 下 さ せ 、そ の 落 下 時 間に よ り流 動 性
を測 定す る 。
- 12 -
( 2 )装 置
( 別添 図4 参 照)
( 3 )操 作
測 定 条 件 を 一 定 に す る た め 標 準 試 料 (タ ル ク 、 分 散 指 数 35、 見 掛 比 重 0.44) 50g を 網 付
円 筒 に 入 れ 、 10g 落 下 後 20g が 落 下 す る 時 間 を 30 ± 1 秒 に な るよ う 振 動 の強 さ を 調 整 す
る。
同 一条 件 で試 料( ス パー テル に て軽 く 10 ~ 15 回撹 拌 する)20g の 落 下時 間を 測 定す る。
7 . 水分 測定 法
( 1 )目 的
製 剤と し ての 基礎 情 報で あ る水 分の 含 有量 を測 定 する こ とを 目的 と する 。
( 2 )操 作及 び 算出 法
直 径 40-50mm の 蓋 付 平 底 秤 量瓶 (JISR3625)に 試 料約 2g を正 確 に計 り 取り 、薄 層 に拡 げ
る。 蓋 を 斜 め に開 け て 、 内 部 の 湿気 を 充 分 に追 い 出 し た 乾 燥 器に 入 れ 乾 燥 する 。
秤量瓶
の 蓋 は あ け た ま ま デ シ ケ ー タ ー ( 注 ) 中 で 、 20 分 間 放 冷 し た 後 、 精 秤 し 乾 燥 減 量 の 百 分 率
を算 出 す る 。 ただ し 、 乾 燥 温 度 105 ± 2 ℃、 乾燥 時間 1 時間 、 又は 乾 燥温 度 50 ±2 ℃ 、
乾燥 時間 3 時間 。
( 注) 乾燥 剤 には 塩化 カルシウムを 使用 す る。
8 . 崩壊 性測 定 法
( 1 )目 的
粒剤 の粒 の 安定 性を 測 定す る こと を目 的 とす る。
( 2 )操 作
「 粒 度 」 の 測 定 法 に 準じ た 方 法 に よっ て 10 分 及 び 20 分 間 ふる い 分 け を 行 い 、10 分 及
び 20 分 間の 粒 度分 布の 増 減を 比較 す る。た だ し、ふ る いは 目開 き 1700 μ m (10 メ ッシ ュ)、
300 μ m(48 メ ッシ ュ)、 105 μ m(150 メ ッ シュ )、45 μ m(300 メ ッ シュ )の4 種 類を 使用 す
る。
9 . 水中 崩壊 性 測定 法
( 1 )目 的
水 田 で 使 用 され る 粒 剤 の性 能 、 品 質 に 関 する 情 報 を 得 るた め 、 水 中 にお け る 粒 の崩 壊 性
を測 定す る こと を目 的 とす る 。
( 2 )操 作
直 径9 cm の ガ ラ ス製 シャ ーレ に 水( 3 硬度 水 ( *)) 50ml を入 れ て静 置 し、 供試 粒 剤 5
粒を ほ ぼ 均 一 にな る よ う に 投 入 する 。 投 入 直後 か ら 供 試 粒 剤 が原 形 を と ど めな く なる ま で
の時 間を 測 定す る。
(* )硬 度 3度 の水 の 調製 法 :炭 酸カ ル シウ ム 0.3077g、 酸 化 マグネシウム 0.092g を 少 量 希塩 酸
に 溶か し た の ち 、 砂浴 上 で 蒸 発 乾 固し て 塩 酸 を 除去 し 、 水 で 1 lに 希 釈 す る 。こ の 水
は硬 度 30 度 で ある か ら、 使用 に 際し て 10 倍 希 釈す る 。
10.水 中 分散 性測 定 法
( 1 )目 的
製 剤 の 性 能 及び 品 質 に 関す る 情 報 を 得 る ため 、 水 中 に おけ る 分 散 性 を測 定 す る こと を 目
- 13 -
的と する 。
( 2 )操 作及 び 算出 法
試 料 を ス プ ー ン な ど で よ く か き 混 ぜ て ほ ぐ し 、 そ の 中 か ら 20g を 水 (注 ) 200ml を 入 れ た
200ml 容 ビ ー カ ー に と り 、 完 全 に 水 和 し た 後 、 竹 バ シ を 用 い て 左 に 10 回 撹 拌 し 、 水 の 流
れが ほ と ん ど なく な っ て か ら 右 に 10 回 撹拌 し たの ち 、た だち に 内容 物を 355 μ m のフ ル
イの 上に あ け、ビー カ ー中 に残 留 物が あ れば、洗 ビ ンを 用い て 少量 の 水で フル イに あ ける 。
フル イ の 下 か ら落 ち る 水 が 切 れ たら 、 内 容 物を 静 か に 少 量 の 水で ビ ー カ ー に移 し 、湯 煎 上
で大 部分 の 水が なく な るま で 乾固 し、 つ いで 105 ℃ で 1 時 間乾 燥し て 重量 を測 定 する 。
分 散 率=(20 - 残 査 )/ 20 × 100
( 注) 水は 硬 度3 度の も のを 用 いる 。
11.火 炎 長測 定法
高圧 ガス 保 安法 で規 定 する 方 法で 行う も のと する 。
12.そ の 他の 検査 項 目の 測 定法
検査 の 目 的 が 達せ ら れ る 方 法 を 適宜 選 択 し て実 施 す る こ と 。 なお 、 検 査 結 果報 告 書に そ の
方 法の 概要 を 記載 する こ と。
<Ⅲ
農薬 の 経時 安定 性 に関 する 検 査>
1 . 目的
本 試 験 は 、 農薬 の 経 時 的な 有 効 成 分 含 有 量の 減 衰 、 物 理的 化 学 的 性 状の 変 化 な どに 関 す
る情 報を 得 るこ とを 目 的と す る。
2 . 試験 方法
( 1 )温 度
原 則 と し て 、室 温 で の 試験 。 た だ し 、 過 去の 試 験 デ ー タ、 文 献 等 か ら苛 酷 試 験 によ っ て
室温 に お け る 試験 と 同 等 の 結 果 が得 ら れ る と判 断 で き る 製 剤 にあ っ て は 、 苛酷 試 験に よ る
こ と が で き る も の と す る 。 室 温 で の 試 験 に 替 わ る 試 験 と し て 、 40 ℃ 恒 温 で の 苛 酷 試 験 が
ある 。
( 2 )試 験期 間
少 な く と も 農薬 の 製 造 時点 か ら そ の 製 品 ラベ ル に 表 示 する 最 終 有 効 年月 ま で に 相当 す る
期 間 。 た だ し 、 40 ℃ 恒 温 1 ヶ 月 の 苛 酷 試 験 は 室 温 で の 1 か 年 の 試 験 と 同 等 と し て 取 り 扱
う。
( 3 )試 験容 器
当 該 農 薬 を 販売 す る 場 合に 用 い る 材 質 の もの 。 た だ し 、当 該 農 薬 の 容器 包 装 の 種類 が 多
種類 あ る 場 合 は、 そ の 中 で 特 に 農薬 の 経 時 変化 に よ り 大 き な 影響 を 与 え る と思 わ れる も の
を選 定す る 。
3 . 観察 等
経時 的に 次 に掲 げる 観 察等 を 実施 する 。
- 14 -
( 1 )有 効成 分 の定 量分 析
( 2 )有 効成 分 の分 解率 の 算出
( 3 )製 剤の 外 観等 の物 理 的化 学 的性 状の 観 察( 色調 、 外観 、 状態 、再 分 散性 等)
( 4 )容 器の 状 態の 観察
別 添 表1
農 薬 製剤 の一 般 色名 及 び三 属性 に よる 代表 的 な表 示 記号
色 相 名
一 般
三 属 性 によ る
色 名
表 示 記 号
〃
2.5/ 6
暗 青紫
淡黄 赤
5YR
8/7
淡 紫
5P
7/7
黄赤
〃
6 /12
紫
〃
3 /12
暗黄 赤
〃
4/7
暗 紫
〃
2/6
淡
5Y
9/7
淡 赤紫
2.5RP
7/ 7
〃
8 /12
〃
5.5/ 6
赤
黄
黄
暗
黄
淡黄 緑
緑
〃
7 /10
暗黄 緑
〃
4/5
淡
2.5G
緑
緑
暗
緑
青
2.5PB
〃
5/9
〃
3/5
2.5BG 7 / 6
青緑
〃
淡
青
青
暗
紫
5P
赤紫 2.5RP
赤紫
暗 赤紫
無彩 色
類白 色
10PB
6.5/ 7
〃
3 /11
〃
2.5/ 5
3.5/11
〃
〃
2.5/ 6
色
N9.5、 N9
淡 灰色
N7 、 N6
灰
色
N5 、 N4
暗 灰色
N3 、 N2
黒
色
N1.5、 N1
類 白色
9/1、 9/2、
白
N8、 8/1
3/5
2.5PB 6.5/ 7
〃
青紫
4.5/ 8
〃
〃
青
青紫 10PB
7/6
淡青 緑
暗青 緑
淡 青紫
2.5GY 8.5/ 6
黄緑
2.5G
青 緑 2.5BG
表 示 記 号
4 /12
赤
5Y
黄 緑 2.5GY
色 名
〃
赤
暗
黄
三 属 性 によ る
6/7
5R
黄 赤 5YR
一 般
5R
淡
赤
色 相 名
淡 褐色
褐色 5YR
4 /10
5YR
7/2
褐色
〃
5/2
暗 褐色
〃
3/2
2.5/ 5
注 : 澄 明 液体 ( 例 : 水 ) や 透明 固 体 ( 例 :ガ ラ ス ) の よ うに 三 属 性 に よ る彩 度 又 は明 度が な い
もの は無 色 とし て表 示 する 。
- 15 -
( 別 添表 2)
標準 粉体 の 化学 成 分等
1 .化 学 組成
成分
SiO
質 量百 分率
97 %以 上
2
Fe
2
O
3
Al
2
O
3
TiO
合 計3 %以 下
2
MgO
強熱 減 量
粒径( μ m)
2 .粒 径 分布
フル イ上 ( %)
5
88 ±3
10
76 ±3
20
62 ±3
30
50 ±3
40
39 ±3
74
20 以下
3 .平 均 粒径 (μ m)
22 ± 2
4 .見 掛 比重
0.9 ~ 1.0
5 .水 分 含量 (% )
0.5 %以 下
( 別 添表 3)
常用 標準 粉 体の 規 格
項
目
規 格 ・基 準
1 .浮 遊 性指 数
10 ~ 15
2 .粒 度 が 300 メ ッ シュ ( 45 μm ) 以上 の粒 子 の含 有 率
95%以 上
3 .粒 子 の平 均粒 径
20 ~ 30 μ m
4 .10m 以 下 の粒 子 を含 有率
10 ~ 20%
5 .見 掛 比重
0.7 ~ 1.1
6 .流 動 性
1 ~ 15 秒
7 .水 分 含有 率
0.5%以 下
- 16 -
(単 位 mm)
( 別 添図 1) 浮 遊性 指数 測 定装 置
テ ーブ ル
散 粉箱
785
570
イン ピー ジ ャー
集塵 管 挿入 口
40 φ
ゴ ム栓
吐 粉 試験 箱
700
300
上 か ら見 た図
735
ベニ ヤ板 ( 厚さ 1 2)
220
イン ピー ジ ャー
集塵管
300
ゴム 栓
220
400
塩ビ 透明 窓
45
しぶ き 止
175 目 盛
ホ ッ パー
散粉箱
ゴ ム栓
1800
吐 粉試 験箱
450
300
700
1043
220
400
868
塩ビ 透明 窓
排 気口
1185
1000
100
100
180
43
横か ら見 た 図
排 気口 :日 本 薬局 ガ ーゼ (タ イ プⅠ )8 重 貼付
100
100
( 別添 ) イン ピー ジ ャー 集塵 官 のガ ラ ス製 吸収 管 ( 内 径9 mm φ 、 外径 1 2. 5 mm φ )
- 17 -
( 別添 図 2) 内圧 を 測定 する 器 具
)
mm
色素等でうすく着色した水
ガラス製U字管(φ5
ゴ ム管
ガ ラ ス管
ゴ ム栓
水 差 しを 判読 す るた め の目 盛り
( 別 添図 3) 粉 体濃 度及 び 浮遊 性 指数 の関 係 図
(mg/76mL)
粉体濃度
100
10
1
0
20
40
60
浮遊性指数
- 18 -
80
100
( 別 添図 4) 流 動性 を測 定 する 装 置の 概要 図
バ イ ブレ ー ター
フ ルイ
ス ライ ダ ック
ス イ ッチ
電圧 計
AC100V
V
フル イ 部
33m/m
網
:16 メ ッシ ュ
針 金 : φ 0.5m/m
62 m/m
72 m/m
- 19 -
(別添2)
「農薬の 水 産動植 物被害予測濃度 の算 定方法 」
1 . 定義
こ こ で い う 水 産 動 植 物 被 害 予 測 濃 度 ( 以 下 「 水 産 P E C 」 と い う 。) と は 、 農 薬 取 締 法 第 三
条 第 一 項 第四 号 か ら 第 七 号 まで に 掲 げ る 場合 に 該 当 す る かど う か の 基 準 を定 め る 等の 件( 昭 和
四 十 六年 農林 省 告示 第三 四 六号 ) の三 にお け る水 産動 植 物被 害 予測 濃度 を 示す 。
2 . 水産 PE C 算定 の具 体 的手 順 等
水 産 P EC の 算 定 は 、 当 該農 薬 の 申 請 書に 記 載 さ れ た 使用 方 法 に 基 づ き使 用 場 面( 水田 に 使
用 す る 場 合 ( 水 田 使 用 ) と 水 田 以 外 に 使 用 す る 場 合 ( 水 田 以 外 使 用 )) ご と に 、 最 も 水 産 P E
C が 高 く なる 使 用 方 法 に 関 して 、 各 水 産 動植 物 へ の 急 性 影響 に 関 す る 試 験期 間 に 対応 した 期 間
( 2 日 間、3 日 間及 び4 日 間)に つ いて 算 定す る。具 体 的な 算 定の 方法 は 別紙 のと お りと す る。
水 産 P EC は 、 使 用 場 面 又は 防 除 方 法 (地 上 防 除 す る 場合 と 航 空 防 除 する 場 合 )ご とに 表 1
に 示 し た 根拠 デ ー タ に 基 づ き、 使 用 場 面 ごと に 第 1 段 階 から 順 に 算 定 す る。 な お 、算 定し た 水
産 P E C が、 水 産 動 植 物 へ の影 響 に 関 す る試 験 成 績 等 に 照ら し て 法 第 3 条第 1 項 第6 号( 法 第
1 5 条 の 2 第 6 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 む 。) に 掲 げ る 場 合 に 該 当 し な い こ と が 明 ら か と
な っ た場 合に は 、次 の段 階 の水 産 PE C算 定 を省 略す る こと が でき る。
表1 . 各段 階 にお ける 水 産P EC 算 定の 根拠 デ ータ
暴露評価
使用場面
又は
防除方法
第1段階
排水路への
ドリフト
(水田のみ)
第3段階
水田
流出表
模擬水田を用いた
水田水中農薬濃度測定試験
実水田を用いた
水田水中農薬濃度測定試験
水田以外
流出表
模擬圃場を用いた
地表流出試験
-
注1
表面流出
河川への
ドリフト
第2段階
水田
(地上防除)
ドリフト表
同左
ドリフト試験
水田以外
(地上防除)
ドリフト表
ドリフト試験
-
航空防除
ドリフト表
同左
同左
(水田のみ)
地上防除
ドリフト表
同左
同左
航空防除
ドリフト表
同左
同左
注2
- 20 -
注 1 :流 出表
使用場面
水田
毒性試験期間
水田以外
防除方法
2日
3日
4日
-
地上防除
15.6%
22.4%
29.1%
0.02%
航空防除
19.0%
27.1%
34.4%
0.02%
注 2 :ド リフ ト 表
水田
使用場面
水田以外
防除方法
河川へのドリフト
排水路へのドリフト
河川へのドリフト
地上防除
0.3%
4%
果樹以外 0.1%
果樹 3.4%
航空防除
1.9%
100%
1.7%
3 . 水産 PE C 算定 に当 た って の 留意 事項 等
水 産P EC の 算定 に当 た って は 、以 下の 点 に留 意す る 。
( 1 )第 1段 階 水産 PE C
農 薬登 録 申請 書の 単 回の 農 薬散 布量 を 用い 算定 す る。
( 2 )第 2段 階 水産 PE C
①
水田 使 用農 薬
農 薬登 録 申 請 書 の 単回 の 農 薬 散 布 量、 模 擬 水 田 を用 い た 水 田 水 中農 薬 濃 度 測 定試 験 成
績 ( 2-10-2) 及 び 土 壌吸 着 性 試 験 成績 ( 2-9-10) を 用 い て 算定 す る 。そ の 際、 止水 期 間
を 設 け て い るも の に つ いて は 、 こ れ も 算 定根 拠 に 加 味 する 。 な お 、 必要 な 場 合 にあ っ て
は 、 こ れ ら に 加 え 、 水 中 運 命 試 験 成 績 ( 2-6-1~ 2)、 加 水 分 解 性 に 関 す る 試 験 成 績 (2-9
-13)及 び 水中 光分 解 性に 関 する 試験 成 績(2-9-16)を用 い て算 定す る 。
水 産P E C の 算 定 は、 模 擬 水 田 を 用い た 水 田 水 中農 薬 濃 度 測 定 試験 の 試 験 区 ごと に 行
い 、高 い 方の 値を 第 2段 階 水産 PE C とす る。
デ ータ の 欠 測 が 生 じた 場 合 は 、 欠 測日 に お け る 濃度 推 定 は 原 則 とし て 減 衰 曲 線上 か ら
行 う も の と する が 、 具 体的 に は 欠 測 日 の 前後 の 測 定 値 を按 分 し て 求 める 。 得 ら れた 日 別
濃 度 か ら 水 産P E C 算 定式 を 用 い 、 そ の 計算 結 果 が 最 大と な る 2 日 間、 3 日 間 及び 4 日
間 の 平 均 濃 度を 算 出 す る。 な お 、 試 験 区 にお い て 作 物 栽培 を 行 っ た 場合 に は 、 水産 P E
C 算 定 式 に おけ る 農 薬 流出 補 正 係 数 の 適 用は 行 わ な い 。ま た 、 止 水 期間 を 設 定 する 場 合
に は 、 止 水 期間 内 に お ける 畦 畔 流 出 に も 留意 し 、 計 算 結果 が 最 大 と なる 2 日 間 、3 日 間
- 21 -
及 び4 日 間の 平均 濃 度を 算 定す る。
②
水田 以 外使 用農 薬
農 薬登 録 申 請 書 の 単回 の 農 薬 散 布 量、 模 擬 圃 場 を用 い た 地 表 流 出試 験 成 績 (2-10-4)及
び 土 壌 吸 着 性試 験 成 績 (2-9-10)を 用 い て 算定 し た 値 (以 下 「 地 表 流 出に 基 づく 水産 P E
C 」 と い う 。) と 農 薬 登 録 申 請 書 の 単 回 の 農 薬 散 布 量 、 ド リ フ ト 試 験 成 績 (2-10-5)及 び
土 壌吸 着 性試 験成 績 (2-9-10)を 用い て 算定 した 値( 以 下「 ド リフ ト に基 づく 水産 P EC 」
と いう。) を比 較し 、数 値 の大 き い方 を第 2 段階 水産 P EC と する 。
た だし 、 地 表 流 出 に基 づ く 水 産 P EC 、 ド リ フ トに 基 づ く 水 産 PE C の い ず れか 一 方
に つい て は、 第1 段 階水 産 PE C算 定 に用 いた 値 を用 い るこ とが で きる もの と する 。
な お、 地 表 流 出 に 基づ く 水 産 P E C、 ド リ フ ト に基 づ く 水 産 P EC の 算 定 に あた り 、
必 要 な 場 合 にあ っ て は 、水 中 運 命 試 験 成 績(2-6-1~2)、 加水 分 解性 に関 す る試 験成 績 (2
-9-13)及 び水 中光 分 解性 に 関す る試 験 成績 (2-9-16)を 用 いて 算定 す るも のと す る。
上記 の ドリ フト に 基づ く 水産 PE C を算 定す る 際に 用 いる ドリ フ ト率 は、評 価距 離( 1
8 m) に おけ る最 大 ドリ フ ト率 を用 い るこ と。
( 3 )第 3段 階 水産 PE C (水 田 使用 農薬 の み)
農 薬 登 録 申 請書 の 単 回 の農 薬 散 布 量 、 実 水田 を用 いた 水 田水 中 農薬 濃度 測 定試 験成 績 (2
-10-3)及 び 土壌 吸着 性 試験 成 績(2-9-10)を用 いて 算 定す る。な お、必 要な 場合 にあ っ ては 、
ドリ フ ト 試 験 成績 (2-10-5)、 水中 運 命 試 験 成績 (2-6-1~2)、加 水 分解 性に 関 する 試験 成 績
(2-9-13)及 び 水中 光 分 解 性 に 関す る 試 験 成 績(2-9-16)を 用 いて 算 定す る。 そ の際 、止 水 期
間を 設け て いる もの に つい て はこ れも 算 定の 根拠 に 加味 す る。
ま た、こ の算 定は 、実水 田を 用 いた 水 田水 中農 薬 濃度 測定 の 試験 区 ごと に行 うこ と とし 、
試験 区ご と に求 めた 値 の平 均 値を 第3 段 階水 産P E Cと す る。
デ ー タ の 欠 測が 生 じ た 場合 は 、 欠 測 日 に おけ る 濃 度 推 定は 原 則 と し て減 衰 曲 線 上か ら 行
うも の と す る が、 具 体 的 に は 欠 測日 の 前 後 の測 定 値 を 按 分 し て求 め る 。 得 られ た 日別 濃 度
から 水 産 P E C算 定 式 ( 農 薬 流 出補 正 係 数 は適 用 し な い ) を 用い 、 そ の 計 算結 果 が最 大 と
なる 2 日 間 、 3日 間 及 び 4 日 間 の平 均 濃 度 を試 験 水 田 そ れ ぞ れに つ い て 算 定す る 。な お 、
止水 期 間 を 設 定す る 場 合 に は 、 止水 期 間 内 にお け る 畦 畔 流 出 にも 留 意 し 、 計算 結 果が 最 大
とな る2 日 間、 3日 間 及び 4 日間 の平 均 濃度 を算 定 する 。
ま た 、 上 記 のド リ フ ト 試験 成 績 は 、 評 価 距離 ( 1 3 m )に お け る 反 復間 の 最 大 ドリ フ ト
率を 用い る こと 。
4 . 共通 注意 事 項
算 出に 用い る Koc( 土壌 吸着 性 試験 成績( 2-9-10)に よ る)は、土 壌 ごと の結 果( K adsFoc)の、
算 術 平均 値を 用 いる 。
5 . 報告 事項
各 段階 水産 P EC につ い て、 算 定に 用い た デー タ、 算 定過 程 及び 算定 結 果を 報告 す る。
- 22 -
別紙
水産PEC算定 方法
1 . 第1 段階
1 - 1. 水田 使 用農 薬の 水 産P E Cの 考え 方
第 1 段階 にお け る水 田使 用 農薬 の 河川 予測 濃 度は 以下 に より 求 める 。
河 川 予測 濃度 =( 最 大 地表 流出 量+ 河 川ド リフ ト 量+ 排 水路 ドリ フ ト量 )
÷ ( 3× 毒 性試 験期 間)
○ 具 体的 な計 算 式
M runoff
PEC Tier1
M Dr
M Dd
3 86400 Te
(1)
こ こで 、
PECTier1
Mrunoff
MDr
MDd
Te
:第1段階河川予測濃度(g/m3)
:最大地表流出量(g)
:寄与日数分河川ドリフト量(g)
:寄与日数分排水路ドリフト量(g)
:毒性試験期間(day)
と し、 それ ぞ れ以 下に よ り求 め る。
M runoff
I
Rp
100
M Dr
I
Driver
100
M Dd
I
Dditch
100
Ap
fp
Z river
Z ditch
- 23 -
(2)
N drift
N drift
(3)
(4)
こ こで 、
I
Rp
Ap
Driver
Zriver
Dditch
Zditch
Ndrift
fp
:申請書に基づく単回の農薬散布量(g/ha)
:水田からの農薬流出率(%)
:農薬散布面積(ha)
:河川ドリフト率(%)
:1日当たりの河川ドリフト面積(ha/day)
:排水路ドリフト率(%)
:1日当たりの排水路ドリフト面積(ha/day)
:ドリフト寄与日数(day)
:水田における施用法による農薬流出補正係数(-)
と する 。
1 - 2. 水田 以 外使 用農 薬 の水 産 PE Cの 考 え方
第 1段 階に お ける 水田 以 外使 用 農薬 の河 川 予測 濃度 は 、以 下 のう ち大 き い方 とす る 。
最 大地 表 流出 量÷ ( 11 ×毒 性 試験 期 間)
河川 予測 濃 度=
又は
河 川ド リ フト 量÷ ( 3× 毒性 試 験期 間 )
- 24 -
○ 具 体的 な計 算 式
PECTier1
M runoff
11 86400 Te
PEC Tier1
又は
M Dr
3 86400 Te
( 5)
ここ で、
PECTier1 :河川予測濃度(g/m3)
Mrunoff
:最大地表流出量(g)
MDr
:寄与日数分河川ドリフト量(g)
とし 、そ れ ぞれ 以下 に より 求 める 。
M runoff
M Dr
I
I
Ru
100
Driver
100
Au
fu
Z river
N drift
ここ で、
I
Driver
Zriver
Ndrift
Ru
Au
fu
:申請書に基づく単回の農薬散布量(g/ha)
:河川ドリフト率(%)
:1日当たりの河川ドリフト面積(ha/day)
:ドリフト寄与日数(day)
:農薬散布地からの農薬流出率(%)
:農薬散布面積(ha)
:農薬散布地における施用法による農薬流出補正係数(-)
と する 。
- 25 -
(6)
(7)
表 2. 水 田以 外使 用 農薬 に おけ る各 パラ メ ータ ー の値 ( 第1 段階 )
パラメ-タ(単位)
地上防除
航空防除
Au(ha)
37.5
37.5
Ru(%)
0.02
0.02
0.1(果樹以外)
Driver(%)
Z
1.7
3.4(果樹)
(ha/day)
0.12
0.6
Te
1
0.1(土壌混和・潅注)
1(上記以外)
0.3(茎葉散布)
1(上記以外)
river
Ndrift(day)
fu(-)
2 . 第2 段階
2 - 1. 水田 使 用農 薬の 水 産P E Cの 考え 方
第 2段 階に お ける 水田 使 用農 薬 の河 川予 測 濃度 は、 原 則と し て以 下に よ り求 める 。
河川予測濃度=(水田水尻からの最大流出量+畦畔浸透による最大流出量
+ 河 川 ドリ フ ト 量 + 排水 路 ド リ フ ト 量- 支 川 河 川 底 質へ の 吸 着量 )
÷( 3 ×毒 性 試験 期間 )
河 川 予 測 濃 度 の 算 出 は 、( 1 ) 止 水 期 間 を 設 定 し な い 場 合 と 、( 2 ) 止 水 期 間 を 設 定 す る 場
合 に 分け て算 出 する。なお、当 該 農薬 が 河川 水 中で 速や かに 分 解す る 特性 を有 す る場 合、
( 3)
分 解 を考 慮し た 水産 PE C の算 出 を行 う。
○ 具体 的な 計 算式
( 1 )止 水期 間 を設 定し な い場 合
PEC Tier2
M out
M seepage M Dr
3 86400 Te
ここ で、
PECTier2
Mout
Mseepage
MDr
MDd
Mse
M Dd
:第2段階河川予測濃度(g/m3)
:水田水尻からの最大流出量(g)
:畦畔浸透による最大流出量(g)
:河川ドリフト量(g)
:排水路ドリフト量(g)
:支川河川底質への吸着量(g)
とし 、そ れ ぞれ 以下 に より 求 める 。
- 26 -
M se
(8)
Ci
5
M out
Te 1
(地上防除の場合)
Qout Ap
Ci Qout Ap
fp
( 9)
(航空防除の場合)
fp
i 0
Ci
5
M seepage
Te 1
( 地 上 防 除 の 場 合 )
Q seepage
C i Q seepage
Ap
Ap
fp
fp
K levee
K levee
( 10 )
( 航 空 防 除 の 場 合 )
i 0
M se
Driver
100
M Dr
I
M Dd
I
M out
Z river
Dditch
100
M seepage
Z ditch
M Dr
N drift
N drift
(11)
(12)
K oc oc se 100 ρ se V se
K oc oc se 100 ρ se V se V w
M Dd
( 13)
こ こ で、
Qout
Qseepage
Ci
:1日当たりの水田水尻からの流出水量(m3/ha/day)
:1日当たりの畦畔浸透による流出水量(m3/ha/day)
: 模擬 水田 を用 いた 水 田水中 農 薬濃 度測 定試 験に よる i 日 の水 田水 中
農薬濃度(g/m3)
Klevee
Vw
Vse
rse
ocse
:畦吸着係数 (-)
:支川河川の水量 (m3)
:支川河川の底質量(m3)
:底質の比重(g/cm3)
:支川河川底質の有機炭素含有率(%)
とす る。 な お、 畦吸 着 係数 は 次式 で求 め る。
- 27 -
ρ levee
rws
K levee
K oc oclevee 100 1
(14)
こ こ で、
rlevee
rws
Koc
oclevee
:畦土壌の比重(g/cm3)
:接触水と接触土の体積比(-)
:土壌有機炭素吸着定数(cm3/g)
:畦土壌の有機炭素含有率(%)
と す る。
( 2) 止水 期 間を 設定 す る場 合
止 水期 間 を 設 定 す るこ と と し た 場 合は 、 ① 散 布 時に 発 生 す る ド リフ ト 量 と 散 布直 後 よ
り発生する畦畔 浸透に伴う流出量の和(止水期間の設定状況により一部の水田水尻か
ら の 排 水 に 伴 う 流 出 量 が 加 算 さ れ る 場 合 が あ る 。) が 最 大 と な る 時 期 と 、 ② 止 水 期 間 終
了 後 か ら 発 生す る 水 田 水尻 か ら の 排 水 に 伴う 流 出 量 と 畦畔 浸 透 に 伴 う流 出 量 の 和が 最 大
と な る 時 期 が異 な る 。 そこ で 、 ① ② の そ れぞ れ に つ い て最 大 農 薬 流 出量 を 算 出 し、 大 き
い 方を 河 川予 測濃 度 とす る 。
・ 地 上防 除の 場 合
mseepage ,i
mout,i
PEC Tier2
5
5
M Dr
M Dd
3 86400 Te
(15)
又は
mout,i
PEC Tier2
M se
5
mseepage,i
5
3 86400 Te
M se
こ こで 、
mout,i
:散布 i 日後における水田水尻からの流出量(g)
mseepage,i :散布 i 日後における畦畔浸透による流出量(g)
と し、 そ れぞ れ以 下 によ り 求め る。
- 28 -
mout,i
C i Qout
mseepage,i
Ap
fp
(16)
Ci Qseepage Ap
f p K levee
(17)
な お、 MDr、 MDd、 Mse につ い ては 、 それ ぞれ 式 (11)、(12)、 (13)によ り 求め る。
・ 航 空防 除の 場 合
PEC Tier2
M out
M seepage
M Dr
M Dd
M se
3 86400 Te
(18)
又は
PEC Tier2
M out
M seepage M se
3 86400 Te
ここ で、 Mout、 Mseepage は 、 それ ぞれ 以下 に より 求 める 。
M out
C i Qout
M seepage
Ap
fp
(19)
Ci Qseepage Ap
f p K levee
(20)
なお 、 MDr 、 MDd、 Mse に つ いて は 、そ れぞ れ 式(11)、 (12)、(13)に よ り求 める 。
(3 ) 河川 水中 に おけ る分 解 を考 慮 する 場合
PEC Tier2
deg
PEC Tier2 e
- 29 -
0.17 k
(21)
ここ で、
PECTier2-deg
k
:分解を考慮した場合の河川予測濃度(g/m3)
:水中分解速度定数(1/day)
とす る。 な お、 水中 分 解速 度 定数 は次 式 で求 める 。
k
ln 2
DT 50 h
ln 2
DT 50 p
(22)
こ こ で、
DT50h
DT50p
:加水分解半減期(day)
:水中光分解半減期(day)
と す る。 な お 、 加 水 分 解及 び 光 分 解 を同 時 に 評 価 す る水 中 光 分 解 試 験結 果 を 用い る場
合 、 DT50p の み か ら k を 算 定す る 。
- 30 -
2 -2 . 水田 以外 使 用農 薬の 水 産P E Cの 考え 方
よ り 実 態に 近 い 地 表 流 出 率ま た は ド リ フト 率 の デ ー タ に基 づ く 必 要 が ある 場 合 は、 模擬 圃 場
を 用 い た 地表 流 出 試 験 ま た はド リ フ ト 試 験を 行 い 、 そ の 結果 を 用 い て 河 川予 測 濃 度を 第1 段 階
の 手 法 に 準じ て 算 定 す る 。 この 際 、 試 験 で得 ら れ た 流 出 率は 、 算 定 に 当 たり 農 薬 散布 圃場 と 河
川 の 地 理 的関 係 等 を 考 慮 し 10 分 の 1 の 補正 を 行 う 。 な お、 河 川 底 質 へ の農 薬 の 吸着 およ び 分
解 の 取扱 いに つ いて は、「 1. 水 田使 用 農薬 の水 産 PE Cの 考 え方 」 に準 ずる 。
3 . 第3 段階
よ り 実 態に 近 い 水 田 水 農 薬濃 度 ま た は ドリ フ ト 率 の デ ータ に 基 づ く 必 要が あ る 場合 は、 実 水
田 を 用 い た水 田 水 中 濃 度 測 定試 験 ま た は ドリ フ ト 試 験 か ら必 要 な 試 験 を 行い 、 そ の結 果を 用 い
て 河 川予 測濃 度 を第 2段 階 の手 法 に準 じて 算 定す る。
4 . 現に 登録 を 受け てい る 農薬 の 取り 扱い
現 に 登 録を 受 け て い る農 薬 に つ い ては 、 河 川 に お け る農 薬 濃 度 のモ ニ タ リ ン グ (2-10-6) 結
果 か ら 得 られ た 評 価 地 点 で の最 大 濃 度 期 の平 均 濃 度 を 水 産P E C の 代 替 とす る こ とが でき る 。
- 31 -
( 参 考1 )具 体 的計 算方 法 の例
止水期間を設定した農薬(水田使用農薬)を地上防除に用いる場合の 第2段階における河
川 予 測濃 度の 算 出方 法の 例
ケース1
ケース2
○毒性試験期間=2日間の場合
0
1日目散布エリア
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
2日目散布エリア
2
3
4
経過日数
5
6
7
8
9
10
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 10
+m out 10
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
1
3日目散布エリア
4日目散布エリア
5日目散布エリア
○毒性試験期間=3日間の場合
0
1日目散布エリア
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
2日目散布エリア
2
3
4
経過日数
5
6
7
8
9
10
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 10
+m out 10
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
1
3日目散布エリア
4日目散布エリア
5日目散布エリア
○毒性試験期間=4日間の場合
1日目散布エリア
2日目散布エリア
3日目散布エリア
4日目散布エリア
5日目散布エリア
0
1
2
3
4
経過日数
5
6
7
8
9
10
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 10
+m out 10
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 9
+m out 9
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 8
+m out 8
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
m seepage 7
+m out 7
m seepage 0
+M Dr 0
+M Dd 0
m seepage 1
m seepage 2
m seepage 3
+m out 3
m seepage 4
+m out 4
m seepage 5
+m out 5
m seepage 6
+m out 6
- 32 -
○ 毒 性試 験期 間 =2 日間 の 場合
ケ ー ス1 (散 布 直後 に伴 う 予測 )
mout,i
PEC Tier2
mseepage,i
M Dr
M Dd
M se
Ap
fp
3 86400 Te
mout,i
C3
m seepage, i
C0
C3
C1 C 2
C4
5 Qout
C3
C0
2
M Dr
I
Driver
100
Z river
M Dd
I
Dditch
100
Z ditch 2
C1 C 2
C3
C4
5 Qseepage A p
f p K levee
ケ ース 2 (止 水終 了 後に 伴う 予 測)
mout,i
PEC Tier2
mseepage, i
M se
3 86400 Te
mout,i
C3
C4
m seepage, i
C3
C4
C5
C5
C6
C6
C7
C7
C4
C4
C5
C5
C6
C6
C7
C7
C8
C8
5 Qout
5 Qseepage A p
Ap
fp
f p K levee
( 参 考2 )水 産 PE C算 定 に用 い る環 境モ デ ル及 び標 準 的シ ナ リオ につ い て
水 産P EC の 算定 の前 提 とな る 環境 モデ ル 及び 標準 的 シナ リ オは 以下 の とお りで あ る。ま た、
想 定 され てい る 環境 は、 水 質環 境 基準 点の 置 かれ てい る 下流 域 の河 川で あ る。
( 1 )環 境モ デ ル( 図1 )
我 が 国 で は 農耕 地 等 を 流れ た 地 表 水 は そ のほ と ん ど が 河川 等 の 公 共 用水 域 に 流 入す る 。
- 33 -
このような我が国の地形条件等に鑑み、図1に示すような圃場と河川で構成された環境モ
デル を 想定 する 。
ま た、 環 境モ デル の 具体 的 なパ ラメ ー タは 次の と おり と する 。
2
ア) 面積 100 km の モ デ ル流 域の 中 に国 土 面積 に占 め る水 稲作 付 面積 及 び農 耕地 面 積の 割
合 を考 慮 して 、一 定 の圃 場 群( 水田 : 500 ha、 水田 以 外: 750 ha) を 配 置す る。
イ) モデ ル 河川 は国 土 面積 に 占め る河 川 面積 を考 慮 した 2.0 km2 と し 、 この うち 6 割を 本
川 、4 割 が支 川と す る。
2
ウ) 本川 中 の流 量は 、 a) 一 級河 川の 中 下流 域に お ける 流 域面 積 100 km 当 たり の 平水 流
量 (50%値 ) の平 均が 3.0 m3/s、 低 水流 量 (75%値 )が 1.9 m3/s、 平 均水 量 が 5.0 m3/s で あ
る こ と 、 b )流 域 に 農 耕地 を 抱 え る 上 流 域に お い て は 流量 が 更 に 少 なく 、 上 流 域に お い
3
て は 河 川 の 漁 業 利 用 も 多 い こ と か ら 、 3m /s と す る 。 ま た 、 水 田 以 外 に 使 用 し た 農 薬 の
地 表 流 出 が 発 生 す る 相 当 規 模 の 降 雨 時 に は 、 降 雨 に よ り 増 水 す る こ と か ら 、 11 m3/s と
す る。
図 1 .水 産P E C算 定に 用 いる 環 境モ デル 概 念図
本 川( 総 延長 :10km,幅 120m)
支 川( 総 延長 :50km,幅 16m)
10km
農 薬散 布エ リ ア
水 田 (1km × 5.0km)
水 田 以 外 (1km × 7.5km)
10km
評 価地 点
( 2 )標 準的 シ ナリ オ
ア ) 現 実の 圃 場 群 で は、 水 田 と 水 田以 外 の 圃 場 が 混 在し 、 し か も一 種 の 農 薬 が 相当 程度 普 及
した 場 合 で あ って も 同 一 の 種 類 の農 薬 が 一 斉に 全 面 使 用 さ れ るケ - ス は 想 定さ れ ない 。 こ
のた め 、 水 産 PE C 算 定 上 の 標 準的 シ ナ リ オに お い て は 、 農 薬の 普 及 率 は 、水 田 に使 用 す
る 農 薬 で 10%、 水 田 以 外 に 使 用 す る 農 薬 で 5%と す る 。 ま た 、 農 薬 は 適 期 に 一 斉 に 散 布 さ れ
るも の で あ る が、 地 上 散 布 の 場 合、 現 実 に は作 物 の 栽 培 管 理 状況 に 合 わ せ て農 薬 が散 布 さ
れ る こ と を 考 慮 し 、 水 田 、 水 田 以 外 と も 5日 程 度 散 布 日 が ば ら つ く と す る 。 航 空 防 除 の 場
合は 水田 、 水田 以外 と も1日 で当 該 面積 に農 薬 が散 布さ れ ると す る( 表4)。
- 34 -
表 4 .農 薬使 用 場面 の具 体 的な 状 況
使用場面
防除方法
圃場
面積
(ha)
支川河川
に接する
普及率
農薬散布面積
農薬散布期間
圃場の長さ
(km)
(%)
(ha)
(日)
5.0
10
50
地上防除
500
水田
航空防除
地上防除
750
水田以外
7.5
5
航空防除
支川河川に接する
農薬散布圃場の長さ
(1日あたり)
5
5.0km×0.1÷ 5日=100m
1
5.0km×0.1÷ 1日=500m
5
7.5km×0.05÷
5日=75m
1
7.5km×0.05÷
1日=375m
37.5
イ ) 水 田使 用 農 薬 に つい て 、 地 表 流出 は 定 常 状 態 で 水田 水 が 一 定の 表 面 排 水 率 でモ デル 河 川
に流 入し 、 ドリ フト は 散布 時 に生 じ直 接 モデ ル河 川 の支 川 等に 流入 す るも のと す る。
・水 田 水は 1日 当 たり 10%の 表 面排 水率( 水 深0.5cm相 当)で流 出 する もの と し、こ の うち 0.
3cm相 当 が 水 田 水 尻 か ら の 排 水 に よ り 流 出 し 、 0.2cm相 当 が 畦 畔 浸 透 に よ り 止 水 期 間 の 有
無にかかわらず常に流出するものとする。また、畦畔から浸透流出する農薬量は、畦畔
土 壌 への 吸着 に より 減少 す るも の とす る。
・水田から支川河川に流入した農薬は、当該農薬の土壌有機炭素吸着係数に基づいて河川
水 と 底質 に分 配 され るも の とす る 。
・当該農薬が河川中で速やかに分解する特性を有する場合、河川水中における分解を考慮
で き る 。 分 解を 考 慮 す る 時 間は 、 評 価 地 点 に達 す る ま での 時 間 で あ る 4 時間 ( =0.17日 )
と す る。
・第 1 段 階 に お け る 水産 P E C 算出 で は 、 水 深 5cmの 水田 水 に 散 布 農 薬が す べ て溶 解し 、 そ
の 後 も 、 5cmの 水 深 が 維 持 さ れ た ま ま 1 日 当 た り 10%の 水 田 水 が 直 接 排 水 路 に 流 出 す る と
する。水田水中での分解、土壌吸着等による減衰、及び水田水の降下浸透による農薬の
移 動 は考 慮し な い。
ウ ) 水 田以 外 で 使 用 され た 農 薬 に つい て も ド リ フ ト によ り 散 布 時に モ デ ル 河 川 に流 出す る も
のと す る 。 ま た、 地 表 流 出 が 規 模の 大 き な 降雨 の 発 生 時 に 生 じ、 同 じ く モ デル 河 川に 流 入
する も の と す る。 た だ し 、 農 薬 は降 雨 時 に は散 布 し な い こ と から 、 こ れ ら は別 々 に発 生 す
るものとして水産PECを算定する。地表流出は、散布7日後に発生するものとする。
エ )ド リフ ト につ いて
・水田使用農薬の場合には、河川及び排水路へのドリフトを、水田以外使用農薬の場合に
は、河川のみへのドリフトを考慮するものとする。地上防除と航空防除それぞれに対応
し た ドリ フト 率 を水 産P E C算 出 に用 いる 。
なお、農薬の剤型、使用方法等からみて、当該農薬がドリフトし、河川等の水系に混
入 す るお それ が ない と認 め られ る 場合 には ド リフ トは 考 慮し な くて もよ い 。
・ 地 上 防 除 に よ る 河 川 へ の ド リ フ ト 率 は 、 支 川 の 川 幅 を 16 mと し て 求 め る も の と す る ( 支
川 河 川 ま で の 距 離 は 、 水 田 の 場 合 : 5 m+ 16 m/ 2= 13 m、 水 田 以 外 の 圃 場 の 場 合 : 10 m
+ 16 m/ 2=18 m)。
・航空防除による農薬のドリフト率は、航空ヘリ防除における農薬散布が、a)ヘリコプ
- 35 -
ター特有の押し下げ効果(ダウンウォッシュ)を利用し、b)風下側においてより散布
境界の内側で行われることを考慮し、ドリフト率設定のために調査した結果に基づき設
定 す る。
・水田にあっては圃場群から排水路へのドリフトを考慮する。水田圃場群における排水路
敷 率 は、 1/150、排 水 路幅 は 1 mと する 。
- 36 -
( 別添 3 )
「農薬 の水質 汚濁予測濃 度の算定方法」
1.定義
こ こ で い う 水 質 汚 濁 予 測 濃 度 ( 以 下 「 水 濁 P E C 」 と い う 。) と は 、 農 薬 取 締 法 第 三 条 第 一
項 第 四 号 か ら 第 七 号 ま で に 掲 げ る 場 合 に 該 当 す る か ど う か の 基 準 を 定 め る 等 の 件 (( 昭 和 四 十
六 年 農 林 省 告 示 第 三 四 六 号 ) の 四 に お け る 水 質 汚 濁 予 測 濃度 を 示 す 。
2.水濁PEC算定の具体的手順等
水濁PECの算定は、当該農薬の申請書に記載された使用方法に基づき使用場面(水田に
使 用 す る 場 合 ( 水 田 使 用 ) と 水 田 以 外 に 使 用 す る 場 合 ( 水 田 以 外 使 用 )) ご と に 、 最 も 水 濁 P
ECが高くなる使用方法に関して、年間平均として算定する。具体的な算定の方法は別紙の
とおりとする。
水濁PECは、使用場面又は防除方法(地上防除する場合と航空防除する場合)ごとに表
1に示した根拠データに基づき、使用場面ごとに第1段階から順に算定する。なお、算定し
た水濁PEC(水田使用及び水田以外使用の両方の使用場面がある農薬の場合は、それぞれ
において算定した水濁PECを合算したもの)が、農薬の毒性に関する試験成績等に照らし
て 法 第 3 条 第 1 項 第 7 号 ( 法 第 1 5 条 の 2 第 6 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 む 。) に 掲 げ る 場
合に該当しないことが明らかとなった場合には、次の段階の水濁PEC算定を省略すること
ができる。
表1.各段階における水濁PEC算定の根拠データ
使 用場 面
暴 露評 価
又は
第 1 段階
第 2段 階
第3 段 階
水質 汚 濁性 試験
実 水 田を 用い た
防 除方 法
表 面流 出
水田
流 出表 注1
水 田 水中 農薬 濃 度測 定 試験
水 田以 外
流 出表
土壌 残 留性 試験
模 擬 圃場 を 用い た
地 表流 出 試験
地 上防 除
ド リ フト 表 注2
同左
ド リフ ト 試験
航 空防 除
ド リ フト 表
同左
同左
地 上防 除
ド リ フト 表
同左
ド リフ ト 試験
( 水 田の み) 航 空防 除
ド リ フト 表
同左
同左
河 川へ の
ド リフ ト
排 水路 へ の
ド リフ ト
- 37 -
注 1 : 流 出表
使 用場 面
水田
水 田以 外
流出 率
10 0%
0 .0 2 %
注 2 : ド リフ ト 表
使 用場 面
水田
水 田 以外
防 除方 法
河川 へ のド リフ ト
排 水路 への ド リフ ト
地 上防 除
0. 5 %
4%
航 空防 除
2. 4 %
河 川へ のド リ フト
果 樹 以外
0 .2 %
果樹
5 .8 %
1 00 %
2%
3 . 水濁 PE C 算定 に当 た って の 留意 事項 等
水 濁P EC の 算定 に当 た って は 、以 下の 点 に留 意す る 。
( 1 )第 1段 階 水濁 PE C
農 薬登 録 申請 書の 1回当 た り農 薬 使用 量及 び 使用 回数 を 用い 算 定す る。
( 2 )第 2段 階 水濁 PE C
①
水田 使 用農 薬
農薬 登 録申 請書 の 1回 当 たり 農 薬使 用量 及 び使 用回 数、水 質汚 濁性 試 験成 績( 2-10-1)
並 び に 土 壌 吸着 性 試 験 成績 ( 2-9-10) を 用 い て 算 定す る 。 そ の 際 、止 水 期 間を 設け て い
る もの に つい ては 、 これ も 算定 根拠 に 加味 する 。
水濁PECの算定は、水質汚濁性試験の試験区ごとに行い、高い方の値を第2段階
水 濁P E Cと する 。
水 質汚 濁 性 試 験 に おい て 、 田 面 水 中濃 度 の 欠 測 日に お け る 濃 度 推定 は 、 原 則 とし て 減
衰 曲線 上 から 行う も のと す る。 具体 的 には 欠測 日 の前 後 の測 定値 を 按分 して 求 める 。
水 濁 P E C の 算 定 に 用 い る 土 壌 吸 着 定 数 ( Koc) は 、 土 壌 吸 着 性 試 験 に お い て 得 ら れ
た 土壌 ご との 結果 ( K adsFoc)の 算 術平 均値 を 用い る。
止水 期 間を 設定 す る場 合 には 、止 水 期間 内に お ける 畦 畔流 出に 留 意す る。
②
水 田 以外 使用 農 薬
農 薬 登 録 申 請 書の 1回 当 た り 農 薬使 用 量 及び 使 用回 数並 び に 土壌 残留 性試 験 成績 (3
-2-1) を用 いて 算 定す る 。
水 濁 P E C の 算定 に 用 い る土 壌 中 半 減 期 は 、土 壌 残 留 性 試験 に お い て 得 られ た 半 減
- 38 -
期の う ち長 い方 の 値を 用 いる 。
( 3 ) 第 3段 階 水 濁 P E C
①
水田 使 用農 薬
農 薬 登 録 申 請 書 の 1回 当 た り 農 薬 使 用 量 及 び 使 用 回 数 、 実 水 田 を 用 い た 水 田 水 中 農 薬
濃 度測 定 試験 成績 ( 2-10-3)、ド リフ ト試 験 成績 (2-10-5) 及 び土 壌吸 着 性試 験成 績 (2
-9-10) を 用 い て 算 定 す る 。 そ の 際 、 止 水 期 間 を 設 け て い る も の に つ い て は 、 こ れ も 算
定 根拠 に 加味 する 。
水 濁P E C の 算 定 は、 実 水 田 を 用 いた 水 田 水 中 農薬 濃 度 測 定 の 試験 区 ご と に 行い 、 試
験 区ご と に求 めた 値 の平 均 値を 第3 段 階水 濁P E Cと す る。
実 水田 を 用 い た 水 田水 中 農 薬 濃 度 測定 試 験 に お いて 、 田 面 水 中 濃度 の 欠 測 日 にお け る
濃 度 推 定 は 、原 則 と し て減 衰 曲 線 上 か ら 行う も の と す る。 具 体 的 に は欠 測 日 の 前後 の 測
定 値を 按 分し て求 め る。
水 濁P E C の 算 定 に用 い る ド リ フ ト率 は 、 ド リ フト 試 験 に お い て得 ら れ た ド リフ ト 率
の う ち 評 価 距離 ( 河 川 :6.5m、 排 水 路 : 1m ) にお け る 反 復間 の 最 大 ド リ フト 率を 用 い
る。
水 濁 P E C の 算 定 に 用 い る 土 壌 吸 着 定 数 ( Koc) は 、 土 壌 吸 着 性 試 験 に お い て 得 ら れ
た 土 壌 ご と の 結 果 ( K ads Foc ) の 算 術 平 均 値 を 用 い る 。 止 水 期 間 を 設 定 す る 場 合 に は 、 止
水 期間 内 にお ける 畦 畔流 出 に留 意す る 。
②
水田 以 外使 用農 薬
農 薬 登 録 申 請 書 の 1回 当 た り 農 薬 使 用 量 及 び 使 用 回 数 、 模 擬 圃 場 を 用 い た 地 表 流 出 試
験 成 績 ( 2-10-4)、 ド リ フ ト 試 験 成 績 ( 2-10-5) 並 び に 土 壌 残 留 性 試 験 成 績 ( 3-2-1)
を 用い て 算定 する 。
水 濁P E C の 算 定 に用 い る 流 出 率 は、 模 擬 圃 場 を用 い た 地 表 流 出試 験 に お い て得 ら れ
た 流 出 率 に 、農 薬 散 布 圃場 と 河 川 の 地 理 的関 係 等 を 考 慮し 、 1 0 分 の1 の 補 正 を行 っ た
上 で用 い る。
水 濁P E C の 算 定 に用 い る ド リ フ ト率 は 、 ド リ フト 試 験 に お い て得 ら れ た ド リフ ト 率
の うち 評 価距 離( 11.5m ) にお ける 反 復間 の最 大 ドリ フ ト率 を用 い る。
水 濁P E C の 算 定 に用 い る 土 壌 中 半減 期 は 、 土 壌残 留 性 試 験 に おい て 得 ら れ た半 減 期
の うち 長 い方 の値 を 用い る 。
4 . 報告 事項
各 段階 水濁 P EC につ い て、 算 定に 用い た デー タ、 算 定過 程 及び 算定 結 果を 報告 す る。
- 39 -
別紙
水濁PEC算定 方法
1 . 水 濁 PE C の 一 般 的 な 考え 方
水 濁P EC に おい て、 河 川予 測 濃度 は、 以 下に より 求 める 。
地 表流 出 量
河川 予測 濃 度
+
河 川ド リフ ト 量
+
排 水路 ド リフ ト量
=
年 間河 川 流量
な お 、 各 段 階 水 濁 P E C の 算 定 に お い て 、 評 価 地 点 に お け る 年 間 河 川 流 量 は 、 3,756,000㎥
とする。
2 . 水 田 使用 農 薬 の 水 濁 P EC の 考 え 方
2 - 1. 第1 段 階
第1 段 階 に お ける 水 田 使 用 農 薬 の河 川 予 測 濃度 は 、 使 用 し た 農薬 が 全 量 河 川に 流 出す る こ
と とし て、 以 下に より 算 定す る 。
Napp
PE C Tier1
=
Im
×
Ap
Σ
m=1
(1)
3,756,000
ここ で、
P EC Tier1 : 第 1段 階河 川 予測 濃度 ( g/ ㎥ )
Im
: m 回目 の農 薬 使用 量( g /ha)
N app
: 農 薬の 含有 す る有 効成 分 の種 類 ごと の総 使 用回 数( 回 )
Ap
: 農 薬使 用面 積 (50ha)
と する 。
2 - 2. 第2 段 階
第2 段 階 に お ける 水 田 使 用 農 薬 の河 川 予 測 濃度 は 、 田 面 水 中 にお け る 農 薬 の濃 度 及び 半 減
期 、 畦 への 吸 着 を 考 慮し て 、 ① 止 水期 間 を 設 定 し な い場 合 と ② 止水 期 間 を 設 定 する 場合 に 分
け て算 定す る 。な お、 河 川底 質 への 吸着 等 は考 慮し な い。
( 1) 止水 期 間を 設定 し ない 場 合
Napp
PE C Tier2
=
( M out,m +
M seepage,m +
M dr,m +
Σ
m=1
M dd,m)
(2)
3,756,000
- 40 -
ここ で 、
P E C Tier2 :第 2段 階 河川 予測 濃 度( g /㎥ )
M out,m
:m 回目 の 農薬 使用 に 係る 水 田水 尻か ら の農 薬流 出 量( g )
M seepage,m
:m 回目 の 農薬 使用 に 係る 畦 から の農 薬 流出 量( g )
M dr,m
:m 回目 の 農薬 使用 に 係る 河 川へ のド リ フト 農薬 量 (g )
M dd,m
:m 回目 の 農薬 使用 に 係る 排 水路 への ド リフ ト農 薬 量( g )
と して 、 それ ぞれ 以 下に よ り求 める 。
149
M out,m =
Σ C i× A p×Q out
(3)
i=0
Ci
149
M seepage,m =
Σ
i=0
×A p×Q seepage
(4)
K levee
D river
M dr,m =
I m×
× Z river
(5)
× Z ditch
(6)
100
D ditch
M dd,m =
I m×
100
ここ で 、
Ci
: i 日目 の田 面 水中 農薬 濃 度( mg/L)
Q out
: 1 日当 たり の 水田 水尻 か らの 流 出水 量( 30㎥/ ha/ day)
K levee : 畦 吸着 係数
Q seepage: 1 日当 たり の 畦か らの 流 出水 量 (20㎥/ ha/day)
D river : 水 田か らの 河 川ド リフ ト 率( 地 上防 除: 0.5%、 航空 防 除: 2.4%)
Z river : 水 田か らの 河 川ド リフ ト 面積 ( 0.15ha)
D ditch : 排 水路 ドリ フ ト率 (地 上 防除 : 4%、 航空 防 除: 100%)
Z ditch : 排 水路 ドリ フ ト面 積( 0.33ha)
と する 。 なお 、田 面 水中 農 薬濃 度及 び 畦吸 着係 数 は、 以 下に より 求 める 。
①
田 面 水中 農薬 濃 度
ア
0≦i ≦ 14の 場合
W paddy
Ci
=
C (i)× exp{- (
× i)}
(7)
100
イ
14<i の場 合
Ci
=
{( I m× A p-M dr,m- M dd,m) ×F p}
Ln2
W paddy
×exp{ -(
+
)× i} (8)
A p× Q paddy
DT50 w
100
- 41 -
こ こで 、
C (i) :水 質汚 濁 試験 に おけ るi 日 目の 田面 水 中農 薬 濃度 実測 値
W paddy :1 日当 た り田 面 水替 率( 10%/ day)
Fp
:水 田に お ける 施 用方 法に よ る農 薬流 出 補正 係 数
地上 防 除: 湛 水散 布= 1、茎 葉 散布 = 0.5、 箱処 理= 0.2
航空 防 除: 茎 葉散 布= 0.3、 茎 葉散 布 以外 =1
Q paddy :田 面水 量 (500㎥/ ha)
DT50 w :水 質汚 濁 性試 験 にお ける 田 面水 中農 薬 濃度 の 半減 期( day)
と す る。
※
15日 目 以 降 の水 質 汚 濁 性 試 験の 実 測 値 が ある 場 合 に は 、 その 実 測 値 を 用い て 算
出 でき るも の とす る 。
②
畦 吸 着係 数
ρ levee
K levee
=
OC levee
×K oc×
R ws
+1
(9)
100
こ こで 、
ρ levee:畦 土 壌の 比重 ( 1.0g/ ㎤)
R ws :接 触 水と 接触 土 の体 積 比( 2.4)
K oc :土 壌 吸着 試験 に おけ る 土壌 吸着 係 数( ㎤/ g)
OC levee:畦 土 壌の 有機 炭 素含 有 率( 2.9%)
と す る。
( 2) 止水 期 間を 設定 す る場 合
Napp
PE C Tier2
=
( M 1,m +
M 2,m +
M dr,m +
Σ
M dd,m)
(10)
m=1
3,756,000
ここ で 、
M 1,m :m 回目 の 農薬 使用 に 係る 止 水期 間中 の 農薬 流出 量 (g )
M 2,m :m 回目 の 農薬 使用 に 係る 止 水期 間後 の 農薬 流出 量 (g )
と して、そ れぞ れ 以下 に より 求め る。な お、M dr,m、M dd,mにつ いて は、そ れぞ れ式 (5)、(6)
に より 求 める 。
k-1
M 1,m =
Ci
Σ
i=0
×A p×Q seepage
K levee
- 42 -
(11)
149
M 2,m =
Ci
149
Σ C i× A p× Q out+ Σ
i=k
× A p× Q seepage
i=k
(12)
K levee
ここ で 、
k : 止水 期間 ( day)
とす る。な お、止 水期 間 中 及び 止水 期 間後 の田 面水 中 農薬 濃 度は、以下 に より 求め る。
①
止 水 期間 中の 場 合
ア
0≦i ≦ 14か つi < kの 場 合
W seepage
Ci
=
C (i)× exp{- (
× i)}
(13)
100
イ
14<i かつ i <k の 場合
Ci
=
{( I m× A p-M dr,m- M dd,m) × F p}
Ln2
W seepage
×exp{ -(
+
)× i} (14)
A p×Q paddy
DT50 w
100
こ こで 、
W seepage:止 水期 間 中1 日当 た り田 面 水替 率( 4%/day)
と す る。
②
止 水 期間 後の 場 合
ア
i ≦14かつ k ≦i の 場合
W seepage
Ci
=
C (i)× exp〔- {
W paddy
× k+
100
イ
×( i -k)}〕 (15)
100
14<i かつ k ≦i < 150の 場合
Ci
=
{( I m× A p-M dr,m- M dd,m) ×F p}
Ln2
W seepage
×exp{ -(
+
) ×k }
A p×Q paddy
DT50 w
100
Ln2
× exp{ -(
DT50 w
※
W paddy
+
) × (i - k)}
(16)
100
15日 目 以 降 の水 質 汚 濁 性 試 験の 実 測 値 が ある 場 合 に は 、 その 実 測 値 を 用い て 算
出 でき るも の とす る 。
2 - 3. 第3 段 階
第3 段 階 に お ける 水 田 使 用 農 薬 の河 川 予 測 濃度 は 、 実 水 田 を 用い た 水 田 水 中農 薬 濃度 測 定
試 験及 びド リ フト 試験 の 結果 を 考慮 して 、 第2 段階 の 手法 に 準じ て算 定 する 。
- 43 -
3 . 水 田 以外 使 用 農 薬 の 水 濁P E C の 考 え方
3 - 1. 第1 段 階
第1 段 階 に お ける 水 田 以 外 使 用 農薬 の 河 川 予測 濃 度 は 、 農 薬 の使 用 時 期 、 降雨 時 期、 降 雨
に よ る 流出 及 び 使 用 時の ド リ フ ト を考 慮 す る 。 そ の 際、 評 価 期 間で あ る 年 間 に おい て農 薬 流
出 が 発 生す る 降 雨 に つい て は 、 5 月か ら 1 0 月 に か けて 1 5 日 間隔 で 1 0 回 、 その 12 0 日
後 に1 回の 計 11 回あ る もの と する。ま た、農 薬の 使 用時 期を 特 定で き ない 農薬 につ い ては 、
5 月 の 1回 目 の 降 雨 7日 前 に 1 回 目が 使 用 さ れ る も のと し 、 そ の後 1 5 0 日 間 で均 等に 農 薬
が 使用 され る もの とす る 。こ れ らを 考慮 し て、 以下 に より 算 定す る。
Napp
PE C Tier1
=
( M rain,m + M udr,m)
Σ
m=1
(17)
3,756,000
ここ で、
P EC Tier1 : 第 1段 階河 川 予測 濃度 ( g/ ㎥ )
M rain,m
: m 回目 の農 薬 使用 に係 る 降雨 に よる 農薬 流 出量 (g )
M udr,m
: m 回目 の農 薬 使用 に係 る 河川 へ のド リフ ト 農薬 量( g )
と して 、そ れ ぞれ 以下 に より 求 める 。
Ru
M rain,m= (I m×A p-M udr,m)×
×F u× W rain,m
(18)
100
D river
M udr,m =
I m×
×Z river
(19)
100
ここ で、
Im
: m 回目 の農 薬 使用 量( g /ha)
N app : 農 薬の 含有 す る有 効成 分 の種 類 ごと の総 使 用回 数( 回 )
Ap
: 農 薬使 用面 積 (37.5ha)
Ru
: 農 薬使 用地 か らの 河川 へ の農 薬 流出 率( 0.02%)
Fu
: 水 田以 外に お ける 施用 方 法に よ る農 薬流 出 補正 係数
地 上 防除 :土 壌 混和 ・ 潅注 =0.1、土 壌 混和 ・ 潅注 以外 = 1
航 空 散布 :茎 葉 散布 = 0.3、 茎葉 散布 以 外= 1
D river: 水 田以 外か ら の河 川ド リ フト 率
地 上 防除 :( 果 樹 )5.8%、( 果樹 以 外) 0.2%
航 空 防除 :2.0%
Z river: 水 田以 外か ら の河 川ド リ フト 面 積( 0.11ha)
W rain,m: m回 目 の農 薬使 用 に係 る 評価 期間 中 に農 薬流 出 が発 生 する 降雨 回 数( 回)
とす る。
- 44 -
3 - 2 . 第2 段 階
第2 段 階 に お いて は 、 第 1 段 階 に加 え 、 土 壌中 に お け る 農 薬 の分 解 を 考 慮 して 、 以下 に よ
り 算定 する 。
Napp
PE C Tier2
=
( M rain,m +M udr,m)
Σ
m=1
(20)
3,756,000
ここ で、
P EC Tier2 : 第 2段 階河 川 予測 濃度 ( g/ ㎥ )
M rain,m
: m 回目 の農 薬 使用 に係 る 降雨 に よる 農薬 流 出量 (g )
と して 、以 下 によ り求 め る。 な お、 M udr,mに つい ては 、 式(19)に よ り求 める 。
Ru
Wrain,m
M rain,m =
Σ (U m,n)× A p×
n=1
×F u
(21)
100
ここ で、
U m,n : m回 目 の農 薬使 用 に係 る n回 目の 降 雨流 出時 の 流出 対 象農 薬量 ( g/ ha)
W rain,m: m回 目 の農 薬使 用 に係 る 評価 期間 中 に農 薬流 出 が発 生 する 降雨 回 数( 回)
と する 。な お 、流 出対 象 農薬 量 は、 以下 に より 求め る 。
( 1) n= 1 の場 合
U m,1
( I m×A p-M udr,m)
Ln2
=
× exp( -
× T rain,m )
Ap
DT50 s
(22)
ここ で 、
DT50 s : 土 壌残 留性 試 験に お ける 土壌 中 農薬 濃度 の 半減 期 (day)
T rain,m: m 回目 の農 薬 使用 か ら最 初の 降 雨ま での 日 数( day)
と する 。
( 2) 2≦ n の場 合
Rf
U m,n
=
U m,n-1 × ( 1-
Ln2
×F u )× exp( -
100
×Δ T rain,n )
DT50 s
ここ で 、
Rf
: 農薬 使用 地 から の 農薬 流出 率 (0.2%)
Δ T rain,n: n- 1回 目 の降 雨 から n回 目 の降 雨ま で の間 隔 (day)
と する 。
- 45 -
(23)
3 - 3. 第3 段 階
第3 段 階 に お ける 水 田 以 外 使 用 農薬 の 河 川 予測 濃 度 は 、 模 擬 圃場 を 用 い た 地表 流 出試 験 及
び ドリ フト 試 験の 結果 を 考慮 し て、 第2 段 階の 手法 に 準じ て 算定 する 。
4 . 現に 登録 を 受け てい る 農薬 の 取り 扱い
現 に 登 録を 受 け て い る農 薬 に つ い ては 、 河 川 に お け る農 薬 濃 度 のモ ニ タ リ ン グ (2-10-6) 結
果 か ら得 られ た 評価 地点 で の農 薬 の年 間平 均 濃度 を水 濁 PE C の代 替と す るこ とが で きる 。
- 46 -
( 参 考) 水濁 P EC 算定 に 用い る 環境 モデ ル 及び 標準 的 シナ リ オ
水濁 P EC の算 定 の前 提と な る環 境 モデ ル及 び 標準 的シ ナ リオ は 以下 のと お りで ある 。
( 1 )環 境モ デ ル
我 が 国 で は 農耕 地 等 を 流れ た 地 表 水 は そ のほ と ん ど が 河川 等 の 公 共 用水 域 に 流 入す る 。
この よ う な 我 が国 の 地 形 条 件 等 に鑑 み 、 図 1に 示 す よ う な 圃 場と 河 川 で 構 成さ れ た環 境 モ
デル を想 定 する 。
ま た、 環 境モ デル の 具体 的 なパ ラメ ー タは 、次 の とお り とす る。
ア ) 面 積 100㎢ の モ デ ル 流 域 の 中 に 国 土 面 積 に 占 め る 水 稲 作 付 面 積 及 び 農 耕 地 面 積 の 割 合
を 考慮 し て、 一定 の 圃場 群 (水 田: 500ha、 畑地 :750ha)を 配置 す る。
イ ) モ デ ル 河 川 は 、 国 土 面 積 に 占 め る 河 川 面 積 を 考 慮 し た 2.0 km 2 と し 、 こ の う ち 6 割 を
本 川、 4 割を 支川 と する 。
ウ) 本川 中 の流 量は 、
a ) 一 級 河 川 の 中 下 流 域 に お け る 流 域 面 積 100 ㎢ 当 た り の 平 水 流 量 ( 50%値 ) の 平 均 が
3.0㎥ /s、 低 水流 量( 75%値) が1.9㎥/s、 平均 水量 が 5.0㎥ /sで あ るこ と
b ) ま た 、 流域 に 農 耕 地を 抱 え る 上 流 域 にお い て は 流 量が 更 に 少 な く、 ま た 、 上流 域 に
おい て は河 川の 漁 業利 用 も多 いこ と も考 慮し 、 原則 3㎥/sと する 。
図 1. P EC 算 定に 用い る 環境 モデ ル の概 念 図
本
川(総延長:10 km、幅:120 m)
支 川(総延長:50 km、
幅:平均 16 m)
10 km
水田
農薬散布 エリア
(1km × 5.0km)
水田以外(1 km × 7.5 km)
10 km
評価地点
( 2 )標 準的 シ ナリ オの 設 定
ア
農薬 使 用場 面( 表 1)
現 実の 圃 場 群 で は 、水 田 と 水 田 以 外が 混 在 し 、 しか も 同 一 の 種 類の 農 薬 が 相 当程 度 普
及 し た 場 合 であ っ て も 、一 斉 に 全 面 使 用 され る ケ - ス は想 定 さ れ な い。 こ の た め、 水 濁
P E C 算 定 上の 標 準 的 シナ リ オ に お い て は、 農薬 の普 及 率は 、 水田 に使 用 する 農薬 で 10
- 47 -
%、 水 田 以 外 に 使 用 す る 農 薬 で 5%と す る 。 ま た 、 農 薬 は 、 支 川 最 上 流 部 の 圃 場 に お い て
使 用 さ れ る もの と す る 。な お 、 現 実 に は 、農 薬 の 使 用 時期 に お い て 圃場 ご と の 作物 の 栽
培 管 理 状 況 によ り 使 用 日が ば ら つ く こ と が想 定 さ れ る が、 水 濁 P E Cは 、 公 共 用水 域 の
年 間 平 均 農 薬濃 度 を 評 価す る も の で あ る こと か ら 、 こ のシ ナ リ オ に おい て は 、 使用 日 の
ば らつ き は考 慮し な い。
表 1 .農 薬使 用 場面 の具 体 的な 状 況
使 用場 面
圃 場面 積
支 川河 川 に接 する
普及率
農 薬使 用
支川 河 川に 接す る
(ha)
圃 場 の長 さ
(%)
圃 場面 積
農薬 使 用圃 場の 長 さ
(ha)
(m)
(km)
水田
500
5.0
10
50
500
水 田以 外
750
7.5
5
37.5
375
イ
水田 使 用農 薬に つ いて
(ア ) 地 表 流 出は 、 定 常 状 態 で 田面 水 が 一 定の 表 面 排 水 率 で モデ ル 河 川 の 支川 に 流入 し 、
ド リフ ト は 、 使 用 時に 一 定 の ド リ フト 率 で 生 じ 、直 接 モ デ ル 河 川の 支 川 等 に 流入 す る
もの と する 。
( イ ) 田 面 水 は 常 時 5cmの 水 深 が 維 持 さ れ る も の と し 、 1 日 当 た り 10%の 田 面 水 ( 水 深 0.5
cm相 当 ) が 流 出 す る も の と す る 。 こ の う ち 、 0.3cm相 当 が 水 田 水 尻 か ら の 排 水 に よ り
流 出 し 、 0.2cm相 当 が 畦 畔 浸 透 に よ り 止 水 期 間 の 有 無 に か か わ ら ず 常 に 流 出 す る も の
と する 。 な お 、 畦 畔か ら 浸 透 流 出 する 農 薬 量 は 、畦 畔 土 壌 へ の 吸着 に よ り 減 少す る も
のと す る。
(ウ ) 田 面 水 の公 共 用 水 域 へ の 流出 期 間 は 、水 田 に 水 の あ る 期間 ( 湛 水 期 間) を 考慮 し 、
150日 間と す る。
(エ ) 農 薬 の 使用 は 、 水 田 に 水 を張 っ た 初 日( 湛 水 初 日 ) に 行う も の と す る。 な お、 複 数
回 使用 で き る 農 薬 にお け る 2 回 目 以降 の 農 薬 の 使用 も 、 湛 水 初 日に 行 う も の とす る 。
ウ
水田 以 外使 用農 薬 につ い て
(ア ) 地 表 流 出は 、 規 模 の 大 き な降 雨 の 発 生時 に 一 定 の 流 出 率で 生 じ 、 モ デル 河 川の 支 川
に 流入 し 、 ド リ フ トは 、 使 用 時 に 一定 の ド リ フ ト率 で 生 じ 、 直 接モ デ ル 河 川 の支 川 に
流入 す るも のと す る
(イ ) 地 表 流 出は 、 圃 場 か ら 農 薬が 流 出 す るレ ベ ル の 降 雨 の 発生 状 況 を 踏 まえ 、 年11回 発
生 する も の と す る 。な お 、 地 表 流 出が 発 生 す る 降雨 は 、 5 月 か ら10月 ま で の 間に 15日
間隔 で 10回 、そ の 120日 後の 1 月末 に1 回 発生 する も のと す る。
(ウ ) 標 準 的 なシ ナ リ オ に お け る農 薬 の 使 用時 期 は 、 地 表 流 出が 集 中 す る 5月 か ら10月 ま
で の 150日 間 で 均 等 に 農 薬 が 使 用 さ れ る よ う 設 定 す る も の と す る 。 具 体 的 に は 、 1 回
目 の使 用 時 期 は 、 5月 の 1 回 目 の 降雨 7 日 前 に 設定 し 、 2 回 目 以降 の 使 用 時 期は 、 使
用 間 隔 を 150日 / 総 使 用 回 数 と し て 設 定 す る 。 な お 、 麦 の 雪 腐 病 防 除 剤 の よ う に 根 雪
- 48 -
前 以外 の 使 用 が 想 定さ れ な い 等 使 用時 期 を 特 定 でき る 農 薬 に つ いて は 、 使 用 時期 に つ
いて 別 のシ ナリ オ を設 定 する こと が でき る。
図 2. 農薬 使 用時 期 の設 定例 ( 総使 用回 数 5回 の 場合 )
○
○
○
○
○
(11)
(9)
( 7)
(5)
(3)
×
1
× × × × × × × × × ×
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12( 月 )
( 注) ○は 、 設定 した 使 用時 期 (1 回目 の 降雨 7日 前 、そ の 後30日間 隔 で設 定)
(
)内 数値 は、 評 価期 間 中に 地表 流 出が 発生 す る降 雨 回数
×は 、 降雨 によ る 地表 流 出の 発生 時 期
エ
評価 地 点に つい て
(ア ) 水 質 汚 濁に 係 る 登 録 保 留 基準 は 、 全 公共 用 水 域 で 維 持 する こ と が 望 まし い 基準 と し
て定 め られ た水 質 汚濁 に 係る 環境 基 準( 環境 項 目)と同 等 の基 準 であ るこ とを 踏 まえ 、
標 準的 シ ナ リ オ に おけ る 評 価 地 点 は、 水 田 及 び 水田 以 外 の 農 薬 使用 圃 場 か ら の排 水 が
モデ ル 河川 の支 川 に合 流 する 地点 と する 。
(イ ) 評 価 地 点に お け る 年 間 流 量は 、 水 田 及び 水 田 以 外 の 農 薬使 用 圃 場 か ら排 水 され る 年
間排 水 量が 10倍 に 希釈 さ れる 流量 と する 。具 体 的に は 、
a
水 田 か ら の 年 間排 水 量 は 、 単 位面 積 1 日 当 たり の 排 水 量 ( 50㎥/ ha・day)× 農 薬
使 用 圃場 面積 ( 50ha) ×湛 水期 間 (150day) とし て 、375,000㎥
b
水 田 以 外 か ら の年 間 排 水 量 は 、単 位 面 積 1 日当 た り の 排 水 量( 1.5L/ ㎡ )× 農 薬
使 用 圃 場 面 積 ( 37.5ha/ 回 ) × 河 川 へ の 流 出 寄 与 率 ( 10%) × 降 雨 回 数 ( 11回 ) と
し て 、618.75㎥
c
評 価 地 点 お け る 年 間 流 量 は 、( 水 田 か ら の 年 間 排 水 量 + 水 田 以 外 か ら の 年 間 排 水
量 ) ×10とし て 、3,756,000㎥と する 。
オ
ドリ フ トに つい て
(ア ) 水 田 使 用農 薬 の 場 合 は 河 川及 び 排 水 路へ の ド リ フ ト を 、水 田 以 外 使 用農 薬 の場 合 は
河 川の み へ の ド リ フト を 考 慮 す る もの と す る 。 地上 防 除 と 航 空 防除 に そ れ ぞ れ対 応 し
た ドリ フ ト 率 を 水 濁P E C 算 出 に 用い る 。 な お 、農 薬 の 剤 型 、 使用 方 法 等 か らみ て 、
当 該農 薬 が ド リ フ トし 、 河 川 等 の 水系 に 混 入 す るお そ れ が な い と認 め ら れ る 場合 に は
ドリ フ トは 考慮 し なく て もよ い。
(イ ) 地 上 防 除に よ る 河 川 へ の ドリ フ ト 率 は、 農 薬 使 用 地 点 を支 川 最 上 流 部の 圃 場と し た
こ と か ら 、 支 川 の 平 均 川 幅 ( 16m) よ り 小 さ く 設 定 す る こ と が 適 当 で あ る た め 、 支 川
の 川幅 を 3 mと し て 求 め るも の と す る 。ま た、 支 川河 川ま で の 距離 は、 水田 の 場合 :5
m+ 3 m/ 2= 6.5 m、 水 田 以 外 の 圃 場 の 場 合 : 10 m+ 3 m/ 2= 11.5 mと し て 求 め る も
のと す る。
- 49 -
(ウ )航 空 防除 によ る 農薬 の ドリ フト 率 は、 航空 ヘ リ防 除 にお ける 農 薬散 布が 、
a
ヘ リコ プタ ー 特有 の 押し 下げ 効 果( ダウ ン ウォ ッ シュ )を 利 用す るこ と
b) 風 下側 にお い てよ り 散布 境界 の 内側 で行 わ れる こ と
を考 慮 し、 ドリ フ ト率 設 定の ため に 調査 した 結 果に 基 づき 設定 す る。
(エ ) 水 田 に あっ て は 圃 場 群 か ら排 水 路 へ のド リ フ ト を 考 慮 する 。 な お 、 水田 圃 場群 に お
ける 排 水路 敷率 を 1/150、排 水 路ま での 距 離を 1 m、 排 水路 幅を 1 mと す る。
- 50 -
Fly UP